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鷺沢文香「茜さんの空想探査計画」

1 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:23:33.70 8nmTFkFe0

「今度、本に乗って宇宙まで旅をする歌を歌うんです!」

そのように茜さんから話しかけられた時、多分に失礼であるという自覚はありながらも、私の頭は固まってしまいました。
ただでさえ眩しい笑顔が、なんだか今日はよりいっそうの光を放っているようにすら思えます。



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2 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:24:20.27 8nmTFkFe0

「ええと……」

相槌にもなっていない言葉を口から搾り出しながら、思考をなんとか回します。
『本』という単語は、この耳にはっきりと届きました。だからこそ、茜さんは此度の話題を誰かに話すにあたって、その相手に私を選んでくださったのでしょう。
いえ、もしかすれば、話そうと思ったタイミングで偶然、私がそこにいただけの可能性だってあるのですが。
……ダメですね。そうとしか思えなくなってしまいました。
ひとまず、今の茜さんの台詞の中で、最も不可解といいますか……理解の及ばなかった部分について、聞くことにしましょう。

「”本に乗って”とは……?」

「本は、宇宙船なんです!」

なんということでしょう。私が普段から好み、もはや生活の一部とも呼べよう”本”というものは、この広大な宇宙を旅できる宇宙船だというのです。これには驚きました。茜さんと過ごす日々は本当に驚くような発見ばかりで……
いえ、茶化すのはやめましょう。それに、なるほど、理解ができました。
確かに、物語を通してならば、私たちはどこへでも行くことができます。私も小さな頃は、世界中の景色の載った本や図鑑を通して、様々な場所への旅行を楽しんだものです。
茜さんは、本を通して宇宙旅行を追体験することを『本に乗る』と表現したのです。どのような類の本を指しているのかはわかりません。図鑑かもしれません、物語かもしれません、ともすれば宇宙についての堅苦しい論文だって、噛み砕けばたちまちに我々を宇宙旅行へ誘ってくれることでしょう。

3 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:24:50.64 8nmTFkFe0

しかしながら恥ずべきは、茜さんが最初に言い放った言葉からその真意を読み取れなかったことです。
正直に言いましょう。その台詞の主が、書に通ずるような、例えば……頼子さんなどが挙げられるのですが、そのような人物であったならきっと、私はその意に辿り着いていました。
茜さんを、見くびっていたのです。これはあまりにも失礼なことだと言わざるを得ません。

「茜さん」

「はい!」

「私たちをどこへでも連れて行く”本”というものを、実際に人類を大気圏の外まで連れ出してくれた宇宙船に重ねたその表現力と想像力、……素晴らしいです」

「なるほど! これ、夏樹ちゃんが言っていたんです! “そう言われると、本ってのは宇宙船みたいなもんだな” って! 私にはあんまりわからなかったですけど、さすが文香ちゃんです!」

「……」

「……?」

「……なるほど」

「どうかしましたかっ?」

「……いえ、茜さんはそのままで素晴らしいのです。と」

「あっ、ありがとうございます……!?」

4 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:25:23.17 8nmTFkFe0

突然の肯定に驚いた茜さんが、その顔に軽い照れを表出させつつ、ブンと頭を下げています。些細なことにも感謝を忘れない、実に茜さんらしい反応と呼べるでしょう。あるいは照れ隠しの意味もあるのでしょうか。
少しウェーブのかかったオレンジの髪は、大きな揺れとなってこちらの鼻腔を刺激しました。自分も髪の長い方ではありますが、勢いよく頭を下げることはほとんどありません。ああ、以前にありすちゃんのタブレットにうっかり触ってしまい、画面が突然黒色に覆われてしまった際には思わず全霊を込めての謝罪をした記憶もあるのですが……。関係のないことですね。すりーぷもーどとやらにに入っただけらしく、事なきを得ていますし。
などと回想をしている間に、再びこちらへ顔を向けながら首を軽く振り、茜さんとその髪は元の様相に戻っていきました。

ですが茜さんとて、これだけのために話しかけてくれたのではないはずです。
まあ、もしかしたら、あくまでも偶然、私がそこにいただけの可能性も……もうその流れはいりませんか。
それに私としても、その曲に興味が湧いていました。何と言っても題材が”本”なのですから。
そういえば、話しかけてくれた時から茜さんは、その手に封筒らしきものを持っています。
もしかすると。

「……茜さん」

「はいっ!」

ひとつ、その名前を呼ぶだけで、茜さんの背筋はピンと伸びます。そのキラキラと光る両目は確かに私を捉えて、次の言葉を今か今かと待ちわびているようです。
そんな、なんとも言えない可愛さに溢れる反応のおかげで、何度も呼びかけたくなってしまうのですが。
ここは話を進めることにしましょう。

「その……そちらの書類が……?」

「へ? ……あ! そうですそうです! これがその歌の資料なんです!」

言うや否や、茜さんはその封筒を両手に持ち、こちら側へいっぱいに伸ばしました。まるで盾を構えるかのような姿勢です。その動作があまりに勢いづいていたために、またもや私は風を浴びることになっているのですが。
本来ならばすぐさま、返答の言葉を投げかける必要があります。しかしながら、私の顔のすぐ近くに差し出されたその封筒のせいで肝心の茜さんの顔が見えません。
ひとまず、封筒の横から覗き込むように、話しかけることにしましょうか。

「もしよろしければ、その歌の歌詞など……」

「ああっ! す、すみません!」

こちらが言い終わるのを待たず、茜さんは封筒を下げてくれました。そのままの勢いで頭も下げたため、またしてもオレンジの波が鮮やかに跳ねています。
本当に、見ていて楽しいですね。

「ふふ……大丈夫ですよ。ですが、立ち話も疲れてしまいます。一度、ソファへ移動するというのはどうでしょうか?」

5 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:25:56.33 8nmTFkFe0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「……さて」

茜さんがソファに腰掛けるのを確認して、私もその隣に陣取ります。
一瞬、体がピクッと動いたような気もします。気のせいでしょうか。
向かい側のソファも空いてはいますが、資料を共に確認するなら同じ向きの方が都合のいいはずです。

「ええと……これは企画書で……レッスン表で……」

小さく呟きながら、茜さんは封筒の中身をガサゴソと調べています。1度、全て机の上に出してしまっても問題はないとは思うのですが。
いいえ、茜さんは大雑把に見えて、こういう時にはしっかりしている人でしたね。
まだ企画段階のお仕事ですから、むやみに資料を広げるという行為は褒められたものではありません。そもそも、軽い気持ちで歌詞を見せて欲しいと言ってしまった自分の浅慮に気がついてしまうくらいです。
しかしながら茜さんは、その私の申し出を快諾してくださいました。もともとそのつもりだったのか、今の私に知るすべはありませんが。

「お待たせしましたっ!」

そのようなことを考えているうちに、1枚の紙を封筒から取り出しつつ、茜さんが声をあげています。
その紙が机に置かれるのを見届けたのち、そこに書かれている文字を視界に捉えようと、身を乗り出します。

「私もまだ、しっかりと読んではいないんですが……」

「空想探査計画……」

6 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:26:26.09 8nmTFkFe0

なるほど。空想。

言い得て妙と、そう感じました。
つまりは、『世に存在する、あらゆる文書というものは、”空想”である』と。
そう極論的に言い切ってしまった場合に、例えばノンフィクション作品などは空想ではないだろうというお叱りを受けてしまうことは十分、考慮の上です。
それは確かに、書き手からしてみれば全てが実際に起きた出来事なのでしょう。しかしながら、読んでいる立場から考えればどうでしょうか。
そこに、実在・非実在や、現実・非現実は関係がありません。どんな物語だろうと、それは自分自身とは全く違う場所で紡がれたお話。距離が、時間が、ともすれば次元が異なるだけの。
そう考えれば納得がいくのではと思います。

さて、ここで浮かんでくるのは、『では、書き手本人にとってのノンフィクション作品は空想なのか』という疑問ですが、それに対しても肯定をすることができると考えます。
確かにその出来事の存在は揺るぎません。それは間違いなく。しかし、それを文書に起こすという作業の過程には間違いなく、その瞬間の書き手の解釈が入り込む余地があります。その解釈はまさに流動的。例えば今朝の食事について記述してみてください。何を食べたか、何から食べたか、味はどうだったか、やっと食べきったのか、すぐに終えたのか、誰が作ったのか、誰が片付けたのか。
同じ出来事に関して記述しているにも関わらず、試行するたびにその内容や順序は変化します。
『書き起こした瞬間の自分は、どのような点に着目していたのか』という、過去の自身への認知という観点でみればしっかりと。
これも空想の類と振り分けることに問題はないでしょう。

7 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:27:02.23 8nmTFkFe0

「あの……文香ちゃん?」

視界の端から、茜さんの頭がぴょこぴょこと見え隠れしています。

「あ……すみません……」

慌てて紙から目を切り、茜さんの方を向きます。
少し、不安そうな顔が目に飛び込んできました。無理もないでしょう、笑顔で考え事をしていたなんて考えられないわけですし、もしかすれば歌詞を、いえ、まだタイトルしか見ていませんが、睨みながら黙り込んでいたのかも。

「えっと……」

「大丈夫ですよ。素敵なタイトルだと、そう思っていました」

そう言うなり、茜さんの顔にぱあっと、笑顔が戻っていきました。どうやら、同じ感想を抱いていたようです。

「はい! 私もそう思います! なんだか、上手く言えないんですけど……その……ロマンを感じるといいますか! 知らないものを知るとか! 調べて! 計画するとか! 冒険みたいでワクワクします!」

乱雑だと、そう思いますか? この茜さんの感想は。
いえ、それは違います。そもそもこのようなタイトルなどは、一瞬の印象が勝負ですから。
私のように、単語一つをやたらに拾い上げ、その意を熟慮するような人間の方が稀有なのです。

私は、本を読むことが好きです。なんて、今さら言うまでもないことではありますが。
多々あるのです、読む前から良い書だと確信する時が。その時には決まって、題名を読むだけで、心に何かが響くのです。
その正体を確かめたいと、表紙を捲った瞬間から、私の心はその世界に引き込まれていくのです。
茜さんは今、その入り口に立っているのだ、と考えて差し支えないでしょう。
ああ、きっと、今の私に与えられた使命は、役割は。茜さんがこの『空想探査計画』というお話を読み解く案内をすることなのかもしれません。

8 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:27:44.61 8nmTFkFe0

歌詞に一通り目を通して、茜さんに声をかけます。

「”読書の秋”という言葉がありますね」

「はい!」

以前、事務所全体としての企画について耳にしたことがあります。
なんでも、四季それぞれをイメージした楽曲を、季節ごとにリリースするのだと。
恐らくこの楽曲もその一部なのでしょう。この時期に動き始めたということは、秋の曲ではないでしょうか。
……もし見当違いだったのなら、菓子折りと謝罪の言葉を用意すればいいのです。

「茜さんは、読書は好きですか?」

「ど、読書ですか。ええと……」

茜さんが言葉を詰まらせます。本好きが目の前にいるこの状況において、恐らく気を遣ってくれているのでしょう。

「私に配慮する必要はありませんよ……?」

「す、すみません、あまり得意ではなく……」

申し訳なさそうに、茜さんが目を伏せます。

「いえ、決して責めている訳ではありません。しかし茜さん、”読書”という言葉の意味を、少しばかり狭めてしまっているのではないですか?」

「へ?」

茜さんの顔からは困惑の色が見て取れます。困っている表情も大変に可愛らしいのですが、今はその表情をさせることが本意ではありません。少し、申し訳なくなってしまいます。

9 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:28:31.35 8nmTFkFe0

「小説や新書のような、本にされた硬い文章しか読書に数えてはならないと、そう感じてしまっているのではありませんか?」

「それは……その……」

「読書という漢字を思い浮かべてください。『”書”を”読む”』と考えることができるかと思います」

「は、はい」

「実際のところ、何でも良いのです。漫画だろうと、絵本だろうと、詩だろうと。それが製本されておらず、紙に書かれただけの代物だとしても……」

「なるほど……!」

「例えば茜さんは、ラグビー部のマネージャーをしていたんですよね?」

「そうです!」

「そのために、ラグビーの練習方法についての本を読んだりしたのではないですか?」

「あっ! 読みました読みました! 日本代表だった選手が書いた本だったんですけど、すごくわかりやすくて!」

「そこに書かれていたのは、何も練習方法だけではなかったはずです。きっとその方が、それまでの競技人生で得た経験や想いを全て詰め込んでいるはずなのです。それは、偉大なる先人が次の世代の礎となることを願って紡いだ、1つの大切な物語なんですよ」

「物語……」

「私はその本を読んでいませんが、容易に想像することができます。それを読んだ人が、書き手の想いを追体験している場面を。この練習をすれば、あの選手はこういう場面で活躍できるはずだと期待をしている茜さんの姿を」

10 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:28:58.17 8nmTFkFe0

「……すごいです文香ちゃん!」

「いえ、そんなことは……」

「まるで探偵さんのようです……! そうだったんですね。読書というのは……!」

「わかっていただけたようで何よりです」

「じゃあこの歌は、読書をしよう! という歌なんですか?」

「それも、この歌の大切な部分ではあります。しかし、それだけではまだ半分といったところでしょうか……」

「あ……そうなんですね……」

ああ、目に見えてシュンとさせてしまいました。ごめんなさい。

「す、すみません、言葉がよくなかったですね」

「大丈夫です! では、続きを教えていただければ……」

「お、教えるだなんて、そんな大仰なことは私には……」

「いえいえ! 文香ちゃんは本当にすごいです! 先生みたいです!」

「せ、先生……」

「はい! 文香ちゃんの説明はわかりやすいですし、私にもわかるように説明してくれるから嬉しいです! それに、例え話とかもしてくれるから、優しいんだなーって本当に思います!」

「あ、茜さん……」

お、思わぬところで反撃にあってしまいました。といいますか、そもそも茜さんに何かをしたわけではないのですけれど。
自分でも顔が熱くなっている自覚があります。
は、早めに次の話題に……!

「で、では、ええと」

11 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:29:48.79 8nmTFkFe0

私は、感情表現が豊かな人間ではありません。それは間違いなく。
これまでの人生では、まあ多少のすれ違いなどはあれども問題なく過ごしてきました。ですが、今の私には、『アイドル』という肩書きが不随しています。
何が違うのか。と、思われるでしょう。いいえ、大きく違うのです。アイドルになってからは、どういうわけか、褒めていただける機会が多くなってしまいました。
私のような者を褒めたところで何になるのかと疑問に思うばかりなのですが、事実として、そうなってしまっているのです。
『褒められる』という状況は、これまでに味わったことのないような気分を私に付与してくれます。特に、書物に関する事柄で褒められた時には、柄ではないとの自覚がありながらも、さらに饒舌になってしまう傾向があるのだと気が付きました。
恐らくは照れ隠しの範疇に入るのだと思いますが。どれだけ自身が冷静な性格であると考えていても、やはり賞賛に対する心理的な高揚は共通なのだと、この齢で知るとは思わず……

12 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:30:14.82 8nmTFkFe0

さて、今がまさにその状況です。茜さんの歌う予定の『空想探査計画』という曲。その題や歌詞から得られた知見を自分なりに伝えている場面。歌詞の解釈は佳境に入り、さてこの歌の主題とは、と。

「……」

「……? 文香ちゃん?」

ふと、動作を止めてしまいました。
落ち着いて、今日の流れを思い返してみましょう。
まず茜さんが、私に話しかけてくださいました。『本に関する歌を歌う』と。
それを聞いた私は、その歌に興味を抱きます。そして茜さんが持っていた封筒に気が付き、歌詞を見せていただきました。
そのタイトルと歌詞に引き込まれた私は、少しの間、声を発さず思考を巡らせ、そこから意気揚々と解説を始めています。『”読書の秋”という言葉がありますね』などと、無駄に恰好の付けた台詞から。

鷺沢文香、貴女は一度、冷静になるべきです。散々と『どうして私に話しかけてくれたのでしょう』などと懸念を示していたのにも関わらず、いつの間にやら得意になって解説などしているではありませんか。
茜さんは一言も『解説をお願いします』などとは言っていません。ああ、どうして今になって気が付いてしまうのですか。

そうこう考えている間にも、茜さんは期待に満ちた眼差しでこちらを見つめてくれています。軽く首を傾げる姿も、愛嬌に溢れていますが。ともすれば、まさかあの顔の裏では聞いてもいない解説を延々と語る私への不信感などが……?
あ、茜さんに限ってそんなことは。いえ、その印象すら私の一人よがりなものなのでは?

13 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:30:47.07 8nmTFkFe0

「ちなみに……茜さん……?」

「はいっ! どうかしましたか?」

「この部屋にはどのようなご用事で……」

「へ?」

この心境では、解説を続けることなど適いません。突然の質問に虚を突かれたかのような表情を浮かべる茜さん。ああせめて、拒絶の際は優しい口調でお願いしたいのですが。

「えっと……プロデューサーにこの歌のお話をいただいて、でも全然、私が今まで歌ってきた歌よりも落ち着いた曲で、ビックリしてしまって……」

茜さんの声はなんだか少しずつ、小さくなっているような。

「歌詞を見てもよくわからなくって、どうやって歌えばいいんだろうって。それで……その……」

「……」

「『本の歌』って聞いた時にまず、文香ちゃんの顔が浮かびまして……、文香ちゃんに教えてもらえれば、上手く歌えるかもって思ったんです……」

「茜さん……」

「あの……め、迷惑……だったでしょうか?」

俯く茜さんの顔には、申し訳なさや恥じらいなどが入り混じった表情が。
なるほど、これこそが『あいくるしい』という感情なのですね。
……などとふざけている場合ではありません。
こちらが勝手に不安を感じていただけなのに、今は茜さんを不安がらせてしまっているではないですか。
しっかりと、自分の言葉で伝えなくてはいけませんね。

「そんなことはありませんよ」

「ほ、本当ですか?」

俯いていた顔が少し、上がりました。

「勿論です。むしろ私の方こそ、望んでもいない説明をしているのではないかと、迷惑だったのではないかと、不安になってしまったのです。おかしな質問をしてしまい、申し訳ありません」

「め、迷惑だなんて! そんなわけないです!」

「ふふふ……ありがとうございます。では、続きに移りましょうか」

「はい! よろしくお願いします!」

14 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:31:19.07 8nmTFkFe0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「さて、この歌の、主題についてでしたね」

「そうです!」

「端的に言ってしまえば、『あなたの物語を作ろう』という歌であると私は捉えました」

「物語を……? で、ですが私、本なんて書けないですよ?」

「落ち着いてください。『物語を作る』ことと『本を書く』ことは、同義ではありません」

「……?」

「茜さんは既に、物語を描いている最中なんですよ」

「え、ええと……?」

ああ、なんだか解り難い言い回しをしてしまったような気がします。悪い癖なのでしょうか。

15 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:32:22.30 8nmTFkFe0

「簡単なことです。茜さんが生まれてから、今この瞬間まで。どのように生きてきたかという物語。もちろん、その物語の主役は茜さん、あなた以外にあり得ません」

「私の……?」

「はい。当然ながら、私にも物語はあります。この世界にいる人間の数だけ、物語が描かれ続けているのですよ」

「みんなの物語……」

「ええ。……とても、わくわくしませんか?」

”わくわく”というフレーズは、普段だったら使っていないのかもしれません。しかしながら、話を聞くにつれて明るくなる茜さんの顔を見ているとやはり、それ以外の言葉は出てこないのです。

「ですが、ここで歌われているのは、私たちの過去、既に書かれた物語についてではありません。過去ではないということは……わかりますね?」

「過去じゃない……? 未来……ですか?」

「ご名答です」

更に一段と、茜さんの表情は笑顔に包まれます。

16 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:32:48.01 8nmTFkFe0

「未来は不確定で、無限大です。明日何が起きるのかも分からないのですからね。その未来の果てしない広さを、どこまでも行ける期待感と高揚感を、この歌の中では宇宙旅行に例えているのです」

「宇宙……」

「私たちが残した声は星になります、私たちの進む道は星座になります。そしていつしか、誰も知らないような発見をするかもしれません。広大な宇宙のことを考えた時の胸が高鳴る感覚を、私たちが未来に抱く感覚と重ねているんですね」

「そうだったんですか……」

「そして最後に」

「?」

「『手をつないで』と、繰り返して使われているフレーズがありますよね? どういうことだと思いますか?」

「ええっと……」

「ゆっくりで、大丈夫ですよ」

「あ、ありがとうございます……!」

茜さんが、一生懸命に考えています。優しい茜さんはきっと、期待を裏切りたくないと思ってくださっているのでしょう。
ですが、私が聞きたいのは、ありのまま、茜さんが感じていることなんですよ。どうか、悩みすぎないで。

17 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:33:18.03 8nmTFkFe0

「わ、わかりませんが……」

「不安に思わず、話してください」

「えっと、さっき文香ちゃんは、私にも物語があるって、言ってくれましたよね?」

「ええ、そうですね」

「それで、思い出してみたんです、今までのことを。アイドルになる前のこととかも全部! そうしたら、家族がいて、友達がいて、先輩後輩が、チームのメンバーがいて……。アイドルになってからは、プロデューサーはもちろん、未央ちゃんとか、藍子ちゃんとかも一緒にいてくれて……」

思い出を語る茜さんは、本当に素敵な表情をしています。良い縁に恵まれているのだと、傍から見て、聞いているだけで伝わってくるのですから。

「う、上手く言えないんですが、嬉しいんです! だから、この嬉しさがずっと続いてくれたら、もっと、もっと嬉しいんじゃないかって思いました! 手をつないで、一緒に私の物語を作ってくれる人を忘れちゃいけなくて、そういうみんながいるからこそ、これからの物語も楽しくなるんじゃないかって!」

こちらの目を真っすぐに見て。

最初はどこか、自信の無いような話し方ではありましたが、それも段々と払拭され、いつものような、元気に溢れた茜さんの言葉を伝えてくれました。

もう、私が何か教える必要もないでしょう。

18 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:33:47.31 8nmTFkFe0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「では、頑張ってくださいね」

「はい! ありがとうございました文香ちゃん!」

最初に話しかけてくださった時も笑顔だったと記憶しているのですが、今の茜さんはそれとは比べ物にならない程に眩しく感じます。
悩みや不安を除去する一助になっていたのなら、嬉しい限りなのですが。

「じゃあ私はこの後、レッスンがありますのでっ!」

立ち上がった茜さんはこちらに向き直りつつも頭を下げます。もちろん、とっても勢いよく。
そのまま早足で扉の前まで進み、扉に手をかけて外に。
……おや、扉の前で、止まってしまいました。

「どうかされましたか……?」

その声を受けて、身体が少し、強張ったようにも見えました。
どこかぎこちない表情と動きで、茜さんがこちらに向き直ります。

19 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:34:15.96 8nmTFkFe0

「ええと……」

何か、言うべきか迷っているような……?

「その……さっき……」

「さっき?」

「未央ちゃんとか、藍子ちゃんとか、って、言って……」

「そうでしたね」

「ふ、文香ちゃんも!」

「へ?」

どこか開き直ったように、茜さんが大きな声で呼んだのは、私の名前。声はそのまま続きます。

「こ、これまで、文香ちゃんにもいっぱいお世話になりまして! ええと……ほ、本当に、こんな私にも優しくしてくれて凄く嬉しいって、あ、これさっきも言ったかもなんですけどっ」

「もしよかったら、これからも、私の物語を手伝ってほしいといいますか、一緒に……。すみません言い回しが下手だったら……あの、慣れていなくて……」

しどろもどろになりながらも、茜さんは、茜さんなりの言葉で、私に想いを伝えてくれました。
私は、茜さんの勇気を、心から尊敬しています。言葉を口に出すということは、本当に怖いものなのです。
ですがここは、臆してはいけませんね。立ち上がり、一歩、二歩と近づきます。
遠くからでもわかった顔の赤さが、近づくにつれてより顕著になります。

そのまま、茜さんの手を取って。

「私も、同じ気持ちです。私の物語にも、茜さんは必要不可欠だと。そう思います。これからも」


「手をつないで、探しに行きましょう」



おわり



20 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:34:48.23 8nmTFkFe0


ありがとうございました。

普段はコメディ書いてます。


過去作


藤居朋・本田未央・橘ありすの苦労人シャッフル逆回転

日野茜「よいお年を文香ちゃん!!!」鷺沢文香「もう明けています……」

関裕美「0点の笑顔をあなたに」


などもよろしくお願いします


志希「お兄ちゃんと仲良くなりたい」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:34:44.44 AiCgZzIJ0

前作の設定を引き継いでます。

↓ これの少し後の話になります
【モバマスSS】「過去と欲望とすべての解放」

※注意事項

多大な独自解釈を含んでおります。泰葉のキャラがちょっと変ですが今回出てきません

志希、乃々、周子の三人が喋っているだけです

見たくない人は泰葉・ほたる・美優・周子はPと関係がある。

志希はPの種違いの妹という設定だけ把握すればOKです


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518168884
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:36:02.80 AiCgZzIJ0


【事務所〜泰葉部屋】

志希「どうすればいいかにゃ?」

乃々「なんで森久保なんですか・・・?いじめですか」

志希「ん〜とね?同じ妹キャラだから!」

乃々「・・・森久保は妹きゃらではないんですけど・・・」

周子「まあ妹みたいなもんじゃない」

乃々「うぅ・・・」

志希「周子ちゃんもだよ〜?ちゃんと協力してほしいんだけどな〜?」

乃々「そ、そういわれましても、森久保とは状況が違いすぎませんか・・・?」

周子「てかさー志希ちゃんや」

志希「なんだにゃ?」

周子「相談したいならそのモードやめようよ」

志希「・・・あ、そうだね。そりゃ失礼だよね。ごめんなさいね乃々ちゃん」

乃々「!?」

志希「えっと、あの、・・・乃々ちゃん。私どうすればいいかな?」

乃々「!?」

周子「驚くのはわかるけどね」

周子「・・・志希ちゃんは誘惑イビルの三人だけだとは割とこんな感じなんだ」

乃々「えぇ・・・普段は一体どういうことなんですか・・・」

志希「・・・あのね、何ていうかね。・・・スタートを間違えたよね」

周子「最初どうしたんだっけ?よろしく〜♪!とかやっちゃったんだっけ?」

乃々「・・・普通に話しかければよかったのでは・・・?」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:37:04.72 AiCgZzIJ0


志希「違うの!・・・乃々ちゃん、想像してみて?」

志希「お兄ちゃんにさ、本気で睨まれながら『は?消えろよ』って言われるとしたらどう?」

乃々「・・・駄目です無理です。そんなことされたら森久保は消滅します」

志希「絶対そうなると思ったの!」

周子「まあ、おおまかには話聞いたけど絶対いい印象は持てないよね」

志希「・・・正面から会って、私という存在にいい印象が生まれるわけないじゃん」

乃々「森久保もお父さんから改めて聞きましたけど、そのお・・・」

志希「それにあれだ。あのテンションじゃなかったら『・・・離れろ』の時点で多分心折れてる」

乃々「・・・想像しただけできついんですけど」

周子「やばいね〜。アタシがやられたらどうだろ?」

周子「・・・あ、無理だこれ。下手すりゃ一日凹むわ。あたし何やったんだって思うわ」

志希「・・・でしょ?そりゃね?素の私でもテンションは高いほうだよ?」

志希「でもね。そういうのじゃなかったの。あれは」

乃々「・・・わかります。でもその流れでよく異動できましたね」

志希「私をスカウトしたプロデューサーさんがね?すぐ手続きしてくれたんだ」

周子「菜々さんのプロデューサーが?」

志希「うん。事情を触りだけ話したらさ」

志希「兄妹は仲良くした方がいいよ!うまいことやれば彼に渡せるから!って言ってくれて」

乃々「さ、さすが、ウチで一番やさしいプロデューサーとの噂のお方・・・」

志希「あとで聞いたんだけど裏で聖人って呼ばれてるらしいねあの人」

※菜々さんのプロデューサーは他にPCSの三人としゅがはを担当しています。アシスタントはいません。

周子「打算で動いてないからPさんも断れなかったんだろうなあ」

志希「うん。感謝してる。レッスン場にきてくれたときも菜々さんがなんかやってくれたみたいだし」

乃々「そうなんですか?

周子「Pさんが奥のトレーニングルームに入って、アタシ達がレッスン受けてた時にさ」

志希「トレーニングルームに向かう菜々さんをフレちゃんが見つけたんだよ」

乃々「おお・・・」

志希「多分なんかいってくれたんだと思う」

周子「凄いよね菜々さん。さすが大先輩だわ」

乃々「・・・あ、あの、ちなみに具体的にどうしたいんですか?」

志希「・・・どうしよう?何がしたいんだろう私」

乃々「・・・少しお話しながらまとめてみましょう?」

志希「・・・うん」

周子「(よかった。泰葉よりマシな流れになりそう)」


4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:37:34.34 AiCgZzIJ0


志希「どうしようかな・・・やっぱりちゃんと話したほうがいいかな?」

周子「んー。やっぱりどこを終着点にするかによるよね」

志希「・・・せめて乃々ちゃんくらいの距離がいい」

乃々「・・・あの。森久保くらいというのは」

志希「・・・好きに甘えられてくっついても怒られない。本来の妹ポジションみたいになりたい」

乃々「!?・・・あ、あの。森久保はべ、べつに妹ポジでは・・・」

志希「・・・机の下で何も言わず頭だけだしてPさんが無意識に頭撫でてるくらいの距離感?」

乃々「!?」

志希「レッスン行くのを嫌がったら手を繋いで連れてって貰ってるよね?」

乃々「あ、あの」

周子「逃げようとしたらすぐみつけてるよね。あれは付き合いの長さなのかなやっぱり」

乃々「この流れやめてほしいんですけど!」

志希「いいじゃん。私なんて失踪したらそのままほっとかれたんだよ?」

周子「2日でやんなくなったもんね。ほんとにほっとかれるから」

志希「うん・・・乃々ちゃんが今いる場所がさ」

乃々「・・・はい」

志希「ちゃんと妹やってた私だったかもしれないって考えるとちょっと切ないの」

周子「・・・まあね」

志希「・・・正直しょうがないかなとも思ってたんだ。だってさ、一番触れられたくない存在じゃん私」

乃々「・・・志希さん」

志希「マッマのことも全く解決してないし、・・・まあそもそも解決する気もないけども」

志希「・・・正直どうやっても無理なのかなって思った、でも、レッスン場に見に来てくれた」

志希「・・・で、一緒にご飯行こうって。別に二人だけでもいいって言ってくれた」

周子「アタシも一緒だったけどね」

志希「初ライブの前緊張してた私に手を握って何があっても守ってやるから頑張れって言ってくれて」

乃々「お、おぉ」

志希「こんなんあれでしょ。諦められないでしょ?私ちゃんとした妹になりたいよ」

乃々「志希さん!森久保は全面的に協力しますけど!」

志希「・・・ありがとう。乃々ちゃん、具体的にどうしようかなあ」

周子「・・・いいこと考えた。癒やしキャラ目指すっていうのは?乃々ちゃん的な」

乃々「・・・も、森久保は癒やしキャラなんですか?

周子「多分Pさんはアタシが聞いたところによると癒やしを求めているはずなんだ」

乃々「・・・?みなさんがいるじゃないですか?」

周子「・・・なんかね。激しい人がいるみたいで」

しきのの「!?」

乃々「・・・あ、あの具体的には」

周子「アタシも詳しくは知らないし聞いてない。Pさんと夜話した時にそう感じただけだし」

志希「いいなあ。あたしもピロートークしたいなあ」

周子「・・・ぼかしてんだからその辺突っ込むのやめてくんない?」

乃々「・・・今はどういう状態なんですか?」


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:39:08.63 AiCgZzIJ0


周子「わかりやすく言うとね。まあ美優さんが一番多いのは揺るぎないんだけどさ」

志希「うん。アイドルじゃないもんね」

周子「で、みんなのお仕事のスケジュールに合わせて交代で二人きりタイム作ろうねって感じになってるんだ」

志希「そういえば結局お兄ちゃん引っ越したって言うけど近いの?」

周子「うん。当初の予定通り、部屋の数減らしてお風呂とキッチン広いとこにしたみたい」

乃々「・・・皆さんはそれでいいんですか?」

周子「・・・美優さんが隣の部屋に引っ越してくるまでは文句なかったよ」

しきのの「!?」

周子「・・・Pさん絶句してたよ。これはさすがにアカンと思ってアタシもそこのマンションに引っ越したの」

志希「それもおかしいと思うんだけど」

周子「・・・隣は無理でもフロアを同じにできてよかったよほんと」

乃々「あ、もしかして・・・泰葉さんやほたるちゃんが周子さんの家泊まりに行くのって・・・」

周子「うん。そうだよ?」

乃々「知りたくなかったんですけどぉ・・・」

志希「そんな周子ちゃんはどうなのさ」

周子「Pさんいわく一番まともだって言ってた。一番普通って」

志希「具体的には?」

周子「流石に言わないよ。・・・こらそこ、残念がらない」

乃々「・・・べ、別に森久保は」

志希「ま、まあこう言うの興味あるのはある意味で健全だよ?」

乃々「森久保が興味ある感じにしないでくださいよぉ・・・」

周子「で、そう考えると癒やしキャラを目指していけばいいんじゃないかなーって」

志希「具体的にどうしよ?」

乃々「・・・あの、今嫌なことに気づいたんですけど」

周子「どしたの?」

乃々「最近泰葉さんのお部屋にいったらですね。細いロープが置いてあって」

志希「ロープ?なんでまた」

乃々「理由を聞いたら、最近洗濯物が増えてしまって干すために買ったって言ってたんです」

周子「一人暮らしならあるあるじゃないの?」

乃々「・・・寮には無料の乾燥機があるんですよ」

しきしゅーこ「・・・あっ」

乃々「最近アイマスクが常にカバンに入ってるのも・・・」

乃々「まゆさんから長めのリボンを見繕ってもらっていたのももしや・・・」

周子「乃々ちゃんストップ!それ以上いけない!」

志希「えぇ・・・うそぉ」

周子「この話やめ!本筋に戻すよ!」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:39:50.00 AiCgZzIJ0

〜〜作戦会議中〜〜


志希「・・・よし。じゃあこの作戦で決まったね」

乃々「じゃあそれだと森久保はじゃまになると思うので帰りますね」

志希「・・・ごめんね?乃々ちゃん。今度埋め合わせするから」

乃々「いえいえ。がんばってください」

周子「アタシはここにいるわ。アタシがここにいたほうが多分ばれない」

志希「・・・ありがとね二人共」

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:42:37.66 AiCgZzIJ0


P「ただいま〜・・・ふ〜疲れた」

周子「おかえり。なんかあった?」

P「いや、悠貴と菜々さんで地区毎の全ての坂走る番組の収録についてったんだけどさ」

P「おわったら菜々さんが動けなくなりかかけてたのがわかったから、家まで車で送ってきたんだ」

周子「ウサミン星いってきたんだ・・・悠貴ちゃんは?」

P「先に女子寮に置いてきた。打ち上げできなくなっちゃってごめんって言ったけど許してくれたよ」

周子「あー、それはしょうがないね。今度埋め合わせしてあげなね?」

P「もちろん。さて、仕事片付けるか・・・」

P「・・・」

???「(・・・頭を出して)」

P「・・・」ナデナデ

P「・・・ん?なんかいつもと感触が・・・」

志希「・・・にゃはは〜!びっくりした?」

P「お、おお。志希だったのか。すまん、つい。てかなんでこんなとこに」

志希「いーよいーよ!ちょっと机の下入ってみたくなっちゃってさ!丁度乃々ちゃんいなかったし!」

P「悪かった、嫌だったろ?ごめんな?」

志希「・・・お兄ちゃんは嫌だった?」

P「いや、別に?」

志希「・・・そっか!じゃあアタシも帰るね!じゃあね〜」

P「・・・行っちゃったよ。なんだったんだ?」

周子「・・・さあね〜、お詫びに晩ご飯でも連れてって上げれば?」

P「・・・そうだな。そうすっか。行ってくるわ。志希!ちょっと待て!」

周子「(・・・あんだけ前降っておいて、頭撫でられるだけでいいんだなあ」

P「・・・?なんか言ったか?後お前も来るだろ?準備しとけ」

周子「なんでも〜?」

周子「あ、もちろんアタシも行くし、ついでに悠貴ちゃんとさっき帰ったばかりの乃々ちゃんも誘おーよ」

P「よしそうすっか。おーい!志希ー!」





志希「・・・はーい!呼ばれて飛び出て志希ちゃんだよ〜!」



おわり!
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 18:43:34.00 AiCgZzIJ0
以上です 依頼出してきます。これ書いてる最中に悠貴のコミュが来るとは思いませんでした

ひゃっほう

【モバマス】三船美優「ファム・ファタールとおしっこ革命」

1 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:34:15.31 nhy0bn3P0
明けましておめでとうございます。
おしっこに注目した美優さんとプロデューサーのシリアスSSです。
注意点は複数Pが出る事とおしっこです。
それではどうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514806454
2 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:35:00.17 nhy0bn3P0
「ふー疲れた」

自宅に帰って来たプロデューサーを、一人の淑やかな美女が出迎える。

彼女は三船美優、結婚して一年となる彼の妻であり、特別な担当アイドルだ。

「お疲れ様、貴方」

「いやぁ、××プロダクションの会議の長さは異常だね。
 長いと噂で聞いてはいたけれど中々本題に入れずに往生したよ」

「ふふ。それで、今度の仕事は?」

「ああ、ちゃんと用意してある。
 ライブと歌番組がメインになるけれど、いくつかグラビアの仕事も挟んでるよ」

「グラビア、ですか……恥ずかしいな……」

美優はいつかのアニマルコスプレを思い出して

恥ずかしそうにセーターに包まれた自身の胸に手を当てた。

セクシーな虎の衣装を着て以来、節目節目に彼は

露出の多いグラビア仕事を取ってくるようになった。

しばらくそんな仕事が来なかったので油断していた彼女は頬を赤らめた。

「美優、安心して。君はどこに出しても恥ずかしくない素敵な女性だ。
 プロポーションだって維持しているんだから、君はもっと自分の体に自信を持って良い」

「もぅ……それで、どうします? ご飯にします? お風呂にします?」
3 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:35:43.25 nhy0bn3P0

「そうだな。喉が渇いているから……まず、シッコを用意してくれないか」

美優は軽くうなづいて冷蔵庫から冷やしておいたジョッキを取り出した。

そして、静かに冷気を放つそれをスカートの下に忍び込ませた。

「んっ……っはぁ……、あっ……」

少ししてからショオオオオオ……と爽やかな迸り音がスカートの中から聞こえてきた。

満ちていく排泄欲と羞恥心の間に挟まれ、美優は艶かしい表情を魅せる。

「用意が良いね」

彼女から並々に注がれたジョッキを手渡された。

スパークリングワインを思わせる小さな泡が小悪魔のように喉の期待を煽ってくる。

「貴方が喉を渇かして帰ってくるって、分かっていましたから……
 スカートの下、何も穿かないで待ってました……」

彼は美しい妻に感謝し、その黄金の恵みを一気に飲み干す。

喉で爽やかに弾ける気泡、喉越しを良くしてくれる液体と器の温度差

そして鼻をすっと通る、上品でいてコクのある尿素のスメル。

これ一杯さえあれば、一日の疲れなどすぐに消えてしまう。

「……ふー、うまい。うん、やっぱり美優のシッコは喉越し良くて美味しいよ」

夫婦は朗らかに笑い合った。
4 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:36:38.88 nhy0bn3P0
飲尿健康法が科学的な裏付けの下で誰でもお手軽に出来る

健康法としての地位を確立するとそれは世界的なブームとなった。

商業側もその波に乗り、よりオシッコが飲みやすく

飲尿健康法が続けやすくするようなフレーバーを発明し、売り出した。

そんなしっこブームの中で注目されているのがアイドルたちだ。

美しいアイドルたちが笑顔で野外放尿しているグラビアやCMは

爽快感と共に視聴者の購買意欲を大いに刺激し、売上の伸びに貢献していた。

それに伴い、アイドルの魅力の一つにシッコの質・量・味・匂いといった項目が加えられた。

シッコはただの排泄物ではなく、健康のバロメーターにも

嗜好品にも成り得るものとして輝きだしたのだ。

アイドル三船美優は、それまで人気を独占していた十代のアイドルたちを押し退けて

シッコアイドルの象徴として業界から注目を浴び続けている。

彼女をプロデュースしている夫の手腕も手伝い、ブームは衰退の気配すら見せなかった。
5 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:37:15.65 nhy0bn3P0
   #  #  #

「やぁっ……止めて下さいっ……!」

「フフフ……イイねぇありすちゃん?
 出すもの出してくれたら、お兄さんたちは、悪い事しないよ?」

狭い部屋の中、手首をロープで縛られている黒髪の美少女がいた。

中央に穴の開いた椅子に座らされてから、どのくらい時間が経ったか分からない。

非合法な利尿剤を飲まされた彼女――橘ありすの尿意は既に限界まで来ていた。

彼女の眼前には、覆面をした男たちが交代しながら見張っている。

「あーあ、お兄さんたち、喉が渇いちゃったなぁ……?
 さぁ……賢いありすちゃんなら、僕たちがどうして欲しいか分かるでしょ? 

彼はポインターの先で、身動きの取れないありすの神聖なクレバスを

一寸一寸味わうように、ゆっくりと、執拗になぞっていく。

少し背伸びをした彼女の純白の下着に、彼女の幼い形が静かに浮かび上がり

恐怖の強張りが蜜となって染み込んでいった。

「ジュースだよ、君のイチゴ味のジュースが飲みたいんだ。
 ……出してくれるかい? くれるよね……ありすちゃん?」

「ううう……!」
6 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:38:01.23 nhy0bn3P0
ショオォォォォォォ……。

恐怖も手伝ってか、ありすは下着を穿いたまま粗相をした。

羞恥と悔念の色を呈した瞳は涙に濡れている。

彼女は男たちへの憎悪を込めて、震えつつも睨み続けていた。

陰部の下に固定していた女性用尿瓶には

下着で濾された温かな恥蜜がみるみると溜まっていく。

「おおーぅ……これがありすちゃんの生シッコぉ……っっ!」

放尿が収まると男たちはすぐに尿瓶を外した。

そして、我先にとその恵みを手持ちのグラスへ注いで、そのまま一気に喉へと通した。

「グビッ、グビッ、グビッ……! ……ップハァッ!
 やっぱり朝一番の搾り立てはコクが違うぜ!」

彼らは口端に垂れた女尿を手の甲で拭い、下卑た笑いを弾けさせた。
7 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:38:29.81 nhy0bn3P0
<人気アイドル・橘ありす保護!
 オシッコドリンクバーとして三ヶ月監禁! 容疑者の男数人を逮捕!>

シッコブームの真っ只中でこの事件は起こった。

美優Pが妻と一緒にプロデュースしていたシッコアイドル・橘ありすはある日、行方不明となった。

彼女はファンクラブに在籍していた青年グループによって

学校からの帰り道にある公衆トイレから彼女は拉致され、そのまま容疑者の自宅に監禁された。

彼女は実に三ヶ月間に渡って、衆人環視の中での放尿を強要されたという。

逮捕された容疑者たちは彼女を非道にもドリンクバーとして扱い

違法的に彼女のシッコを飲み続け、一部のファンたちに

特殊なネットワークを通じて高値で売買していたという。

彼女のものとおぼしきシッコドリンクが密売されているという情報を

入手した警察は、シッコソムリエの捜査員を派遣して味を確認し

後日、特定された監禁場所に踏み込んだそうだ。

保護されたありすは脱水症状にて疲労していたものの、命に別状はなかった。

無論、主犯格である無職の青年(二十四)をはじめとして

事件に関わった者は軒並み逮捕された訳だが

この事件を契機としてシッコの商品販売に自粛する動きが起こった。

当然、シッコを中心としたアイドルの売り出しは規制や世論の的となった。
8 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:39:03.19 nhy0bn3P0
「そもそも!! 可愛い女の子の尿を飲む、その行為自体が
 汚らしい変質者の行為そのものなのですッッ!」

討論番組でフェミニスト代表の神経質に痩せこけて化粧の濃い中年女性は鋭い口調で叫んだ。

彼女が大声を張り上げる度に、頬に出来た化粧の亀裂が醜く伸びていく。

「排出した尿は空気に触れると瞬く間に細菌が増殖しますっ!
 そんな他人の尿を飲む事は、病気のリスクを無意味に高める事になるだけですっ!
 全くもって理解しがたいっ、唾棄すべき変態的行為ですっ!
 現に、そういった変質者による女性の被害は後を絶ちませんっ!
 社会的弱者である女性を辱しめて金銭を得る、先進国として恥ずべき行為ですっ!
 即刻っ! 国は規制に全力を……っ!」

「異議あり!」

その討論番組にゲストとして出されていたのは
数々のシッコアイドルを世に送り出した
シッコブームの立役者でもある、あの美優Pだった。

「アイドルのシッコを飲む人間すべてが彼らのような変質者ではないのです!
 今やアイドルのシッコは嗜好品の一つとして愛されています。
 販売における際には雑菌を除去して、シッコ本来の心地よい苦味と共に
 より喉越しよくするための工夫を怠らず、安心安全をモットーにしております!
 シッコはアイドルとの一体感を簡単に味わえる安価なドリンクであり
 中毒性なら煙草や酒よりも低いです!」

すると、嫌尿派で名の知られている男のコメンテーターが
後頭部付近まで後退している富士額に青筋を立てて怒鳴った。

「あんな苦いものを美味しそうに飲む人間にまともな思考が出来るはずがない!
 あんたは娘が居ないからそんな事が言えるんだ!
 女の小便売り捌いてだ、金なんて儲けているからそんな事が言えるんだよ!
 自分の娘がオシッコドリンクバーにされる悲しみなんて分からねえだろ!?
 被害者の女性の事を考えた事があるのか!?」

「聞いて下さいっ、私は……!」
9 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:39:39.24 nhy0bn3P0
美優Pの反論が終わらない間に、他のコメンテータたちが口々に罵声を浴びせた。

「女性のシッコを売る行為は業界による組織的売春そのものです!
 こんな非人道的行為を認めていたら、日本はダメになる!」

「そうだ! 日本を犯罪者だらけの国にするつもりか!」

美優Pは三時間にも渡る討論で徹底的に叩かれた。

メディア側は嫌尿派に肩入れし、シッコ自粛推進を謳っていれば

世論を過熱させて商売になるので、ここぞとばかりにシッコ擁護派を攻撃した。

その槍玉に上げられた美優Pは毎日のように罵倒を浴びせられ

心身ともにみるみると痩せていった。

メディアの猛攻はとどまる事を知らない。

模倣犯だけでなく新しい犯罪者が出るとこぞって、容疑者に飲尿歴がないかを調べた。

シッコブームにある昨今、飲尿歴のない人間はまず居ない。

特にアイドルのシッコが見つかると、犯罪との因果関係や

精神疾患への影響を示唆する偏向的な報道が

待ち望んでいたとばかりに発信されていった。
10 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:40:07.58 nhy0bn3P0
「そんな!? どういう事ですか!?」

美優Pの前にいるスポンサーは苦々しい顔をしていた。

彼は美優Pの企画した新商品のシッコに対して好意的に捉えていて

援助を惜しまなかった人物だ。

「君には申し訳ないが、私たちの会社ではシッコ関連のCMを自粛する。
 新商品の企画も、再考する事になった」

「……。私は高品質のアイドルのシッコとサービスを提供しています。約束します!」

「私は君の言う事を信用している。
 君は弊社の期待を一度も裏切った事はなかった。
 つまり、サービスや品質が問題ではないのだよ。
 上から圧力がかかってね……社長の奥さんが嫌尿派で、商品化の白紙を呼び掛けている。
 分かってくれ。君の働きを無下にはしたくないが……」

熱狂的なシッコブームはあの事件により、急速に衰退した。

評判を恐れた事務所側も美優をはじめとするシッコアイドルの活動自粛を命じた。

あれほど流されていたCMもほとんどなくなり

美優Pとかかわり合いを避けるためか仕事の依頼も来なくなった。

何とか歌やグラビアで挽回を図ろうとするも、既にシッコ関連以外の活躍の場は

後輩アイドルたちで占められていて三船美優の出番はなかった。

歌にすら規制がかかり、シッコを賛美する美優の曲は流通量をかなり搾られた。

仕事量はみるみるうちに減り、地方営業すら満足に出来なくなった。

……シッコの暗黒時代へと突入したのだ。
11 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:40:36.18 nhy0bn3P0
「うう……ゴクゴクゴク……」

「あなた……そんなにシッコを飲んでいたら、体に……」

「……! うるさいッッ!」

プロデューサーが一喝してテーブルを叩いた。

手にしていたグラスから数滴、尿が漏れ出た。

「うう……くそぉ……! みんなして、シッコを目の敵にしやがってぇ……!」

美優Pは新妻のシッコを浴びるように飲んでいく。

納得のいかない世論に振り回され、仕事も干されていた彼らの生活は、荒れ果てていた。

彼はほとんど仕事をせず家でシッコばかり飲んでいた。

そして日を追うごとに彼の飲尿量は増えていった。

「くそっ! 美優っ! シッコだっ! シッコを持ってこいッッ!」

「ダメよあなた……、これ以上飲んだら病気になってしまうわ……」

「何だと!?」

癇癪を起こした彼は、空になったコップを床にぶつけた。

美優は両腕を顔前でクロスして竦み上がった。

「美優までっ……! 俺からシッコを奪うのかッッ!?」

「だって……手が……」

美優が指差したプロデューサーの手は、小刻みに震えて止まる様子がない。

過剰量のシッコを摂取したために、中毒症状が出ているのだ。

「うるさいっ! こんなものっ、シッコを飲めばすぐに治るんだよぉ!」

美優を押し倒した彼は乱暴に彼女のスカートをめくりあげ、その下着を容赦なく破り捨てた。
12 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:41:05.18 nhy0bn3P0
「やぁっ……! やめてぇ……ッッ!」

「出せッッ! 毎晩利尿剤飲ませてるんだ! 出せ!! シッコをッッッ!!!」

プロデューサーは美優の腹を目一杯押さえつけた。

圧迫された膀胱は溜まっていた彼女のシッコを浅ましく放出した。

「んく、ん……ふん、こんな美味しいもんを出し渋りやがって……」

「うう、ひどい……」

泣きじゃくりながらシッコを漏らす妻を気にする事無く彼はシッコを直飲みする。

彼がこのような行為に走るのは一度や二度ではない。

無理やり放尿をさせられる美優は、羞恥にまみれた日常で

脱水症状をよく起こすようになった。

しかし、彼の生活が変わる事はなかった。
13 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:41:39.01 nhy0bn3P0
「……美優……?」

翌朝、美優Pは一人部屋の真ん中で目を覚ました。

昨夜は例の如く、浴びるように美優のシッコを飲んだ後、そのまま寝た。

いつもなら朝食の準備をしている妻の姿がなかった。

何か食べるものはないかと台所に向かうと、テーブルの上にメモが置いてあった。

<家を出ていきます。ごめんなさい貴方 美優>

そのメモを手に取った美優Pは眠気も忘れて部屋中を走り回り、妻の姿を探した。

「美優!? 美優――っ!?」

彼は部屋着のまま外を駆け回った。

事務所や仕事場にも連絡したが、彼女の姿はないという。

「俺が、悪かった! 帰ってきてくれ、美優っ!」

彼は警察に捜索願いを出した。しかし、それでも美優は見つからない。

突然の売れっ子アイドルの失踪にファンや業界人は衝撃を受けた。

何より当の夫であるプロデューサー自身が、妻の失踪を受け入れられないでいた。

三ヶ月経っても、半年経っても、三件程の目撃証言だけで美優は見つからなかった。
14 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:42:07.02 nhy0bn3P0
妻を失ったプロデューサーは茫然自失としていた。

どれだけ彼女を傷つけていたか、彼は充分過ぎるほど分かっていた。

しかし、分かっていても、自分に降りかかるバッシングの雨に堪えられなかった。

仕事を干されていく不安、焦燥感、怒りが抑えきれなかった。

そんな自分のどうしようもない弱さを彼は知っていた。

そして自暴自棄な自身を許してくれる妻の優しさに甘えきっていたのだ。

「美優……っ……、ごめん……っ……ごめん……!」

地面にうずくまった美優Pは、胸を圧迫する悲しみを感じながら

血が流れるまで指でアスファルトを掻き毟って、泣いた。

涙が枯れるまで泣いた後、彼はそのまま休職届けを提出した。

しかし愛妻を自身のために失い、生きる屍と化していた彼は

禁尿の禁断症状に苦しみながら、世捨て人のように生きていた。

美優が消えて、早くも一年が過ぎようとしていた。

体に回っていた毒気が涙と共に流れて、ただ空虚な悲しみだけ残った。

やけになっていた美優Pはある日、失意の中で栄養失調で道端に倒れた。
15 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:42:48.88 nhy0bn3P0
   #  #  #

「……ん……」

美優Pは部屋の中で目を覚ました。自宅でも病室でもない。

すると台所の方から容姿端麗な男が寄ってくる。

「目を覚ましたか……?」

「……凛P……」

トップアイドルの渋谷凛のプロデューサーは

男にしておくには惜しい程に眉目秀麗な人物として知られていた。

しかし、一時期はアイドルの勧誘すら受けた彼にはある一つの性癖があり

それが美点に影を落として霞ませていた。

アイドルと、彼女たちの産み出すウンウンを、彼は愛していた。

彼はウンウンに秘められた可能性について日夜模索を続けていた。

シッコブームの真っ只中でさえ、リベラルな思考の持ち主として彼は煙たがれていた。

以前彼は、765プロで同僚の美優Pと共に

互いの夢を語り合い、切磋琢磨していた時期があった。

346プロに二人してヘッドハンティングされても、その関係は変わらなかった。

いつか世界が、ウンウンやシッコを排泄物としてでなく

アイドルという天使のもたらした福音として人々が受け入れる日がやってくる。

二人は、そう信じていた。
16 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:43:20.13 nhy0bn3P0
やがてオシッコブームが起こった時

売れっ子プロデューサーの名を欲しいままにしていた美優Pは

実入りのいいシッコへの誘いを拒み、ウンウンに固執する凛Pの頑固さに呆れていた。

……あの時期と比べて二人の身なりは大きく異なっている。

オシッコバッシングが続いた時も、その規制の余波を受けていた凛Pは

ひたすらアイドルのウンウンに関する布教活動を止めなかった。

そして数年が経ち、彼の行動は見事に実り、資金力のあるパトロンを抱えて

アイドルのウンウンを高級嗜好品にまで高めたのだ。

「……凛P、俺はお前に謝りたい……成功者として
 俺はあの時、お前をどこか見下していた……
 お前の積み重ねてきた、苦悩や努力を見ずに……」

「……ふっ、そんな事か……」

凛Pは甘い笑みを浮かべた。

「美優P……俺はな、お前の弱音を聞くために助けた訳じゃない。
 俺は今だって、お前の事を親友と思っているし、越えるべき壁だと思っている。
 お前はアイドルの排泄物を嗜好品のレベルにまで押し上げてくれた。
 お前の信じていたシッコの可能性を、俺に示してくれた。
 そう、かつて伊織P先輩が俺たちに示したようにな……」

「凛P……」

凛Pはそっと美優Pにグラスを差し出す。

上品な黄色の液体が彼の目を楽しませた。

「凛のシッコだ。お前にはこれの方が喉に合うだろう」

美優Pはそれを一気に飲み干した。

アイドルのシッコは現在企業が自主規制していて市場に出回っていない。

久しぶりに飲む美少女アイドルのシッコは胃に深く染みた。

「覚えているか、伊織P先輩の事を……」

「……忘れないさ」

二人は思い出に花を咲かせた。
17 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:43:47.77 nhy0bn3P0
まだ765プロの新入社員だった頃、伊織Pは二人にある飲み物を飲ませた。

薄めたお茶にも似た色合いのそれはオレンジの薫りが漂い

甘い中にも溌剌とした味わいを若い二人に与えた。

「先輩、このお茶はどのメーカーのものですか?」

「こんな美味しいのは飲んだ事がありません」

彫りの深い、日本人離れした美男で知られた伊織Pは

どこか英国紳士を思わせる、穏やかな人物だった。

「いおりんのオシッコだ」

それを聞いた二人は反射的に咳き込んだ。

「なっ……何てものを飲ますんですか!?」

「酷いですよ、先輩!」

「……酷い? さっきまで君たちは美味しいと言って飲んでいたではないか」

伊織Pは新しくその液体をティーカップに注ぎ、ぐっと飲み干した。
18 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:44:33.86 nhy0bn3P0

「……味覚は決して嘘をつかない。
 先入観、固定観念、思い込み……そうしたものは
 いつだって物事の判断を誤らせる。違うかね?」

「……」

「なるほど、確かにオシッコは汚い、臭い、つまらないもの。
 私たちは子供の頃からそう『刷り込まれて』きた。
 それは『常識』となって私たちの中にこびりついている。
 だが、そのような思い込みは真実の姿を視る目を曇らせてしまうのだ。
 実際、私が最初にこれがいおりんのオシッコだと打ち明けたら
 君らはこれらを美味しいと感じただろうか? そもそも、飲もうとしただろうか?」

「……!? それは……」

「オシッコだけではない。人種、性別、宗教、生まれた場所……
 私たちは生きていくうえで様々なものを知らないうちに
 そんなフィルターを通して見ている。
 そしてそれはしばしば物事の真実を隠し、捻じ曲げる。
 世間一般で『常識』と呼ばれるそれらを取り除き
 真実のみを見抜く力――それこそが、次代のアイドルマスターに必要なものだ。
 そう、私は思うのだ」

「先輩……」
19 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:46:32.02 nhy0bn3P0
伊織Pはティーカップ中の液体に映っている自身の顔を見つめた。

「このティーカップの中にあるもの――それは目の曇っていた私にとって
 初めて触れた真実、そのものなのだ。
 これを飲ませてくれた私の可愛い天使――いおりんには深く感謝をしている。
 そして、誓った。この真実を視る目をもって彼女を高みへ――トップアイドルに導こうと」

この発言から数年、見事SSSランクのトップアイドルに水瀬伊織を導いた伊織Pは

不幸にも交通事故に遭い、そのまま帰らぬ人となった。

だが、彼の崇高な魂は消える事なく、次代の若者へと受け継がれていく。

美優Pと凛P――共に伊織Pから世界の真実を視る術を学んだ若き二人は、やがてそれぞれの道を歩み始める。

美優Pはシッコを、凛Pはウンウンを通じて世間の固定観念を破り
真のアイドルマスターを追い求めていこうとした。

「俺たちはそれぞれ異なる道を歩んだ。
 だが美優P、俺たちの目指す最終地点は変わらないはずだ。あの時からな……」

「……。アイドル、マスター……」

凛Pはスーツを着込んで立ち上がる。

「さて、俺は今夜、お偉いさんと共に
 アイドルのウンウンステーキ実食パーティーに行く。……来るか?」

「……。いや……凛P。悪いが誘いはまた今度にしてくれ。
 俺は、やらないといけない事がある……それに、やっと気づいたんだ……」

凛Pは察したかのように微笑した。

「ふ……そうか」

「凛のシッコを、ありがとう。魂に沁みたよ。
 俺はもう一度……『プロデューサー』として、頑張ってみる」

凛Pは美優Pの瞳に光を見た。挑戦心に充ちた、昔よく見たあの眼差しに戻っていた。

「少しは顔がマシになったようだな。……それでいい。
 ……またお前と語り合える日を、楽しみにしている」

二人は固い握手を交わした。その瞳には同じ理想を宿していた。
20 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:47:09.15 nhy0bn3P0
   #  #  #

凛Pによって過去を見つめ直した美優Pは

アイドルのシッコではなく、その時の表情に注目した。

我慢した尿を一気に放つ時の解放感は誰しも経験していると思う。

その表情なら飲尿と同じくらいアイドルと喜びを共感できるのではないか。

そして規制もそこまでは伸びないのではないか。

このアイデアは白坂小梅のアイドル写真集で日の目を見た。

人目のつかない暗く陰湿なスポットで人知れず粗相をしてしまった

そんなコンセプトで撮影された小梅の表情は愛らしくもどこかセクシーで

写真集はイメージビデオ付きの限定版一万円で飛ぶように売れた。

「お漏らしの時の小梅ちゃんの演技、良かったなー」

「演技じゃなしに実際オシッコしながら撮ったという噂だぜ?」

「絶対特典付き限定版の方がいいよ。
 小梅ちゃんの可愛くもおどろおどろしいナレーションは勿論
 あのお漏らしボイスを聴きながら写真集眺めていると
 いけない気分になってくるんだ」

この写真集のミリオンヒットは、シッコを健康飲料や嗜好品ではなく

芸術や人間賛歌をもたらすものとして扱う第二次シッコブームを作り出した。

逆境から数年、美優Pは見事返り咲いたのである。
21 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:47:58.40 nhy0bn3P0
「ふっ……なるほど……規制を巧みに回避しつつ
 放尿がもたらす幸福感、その芸術的側面に着眼点を当てた訳、か」

ライブを前に凛Pは楽屋裏で、美優Pのプロデュースした写真集を眺めていた。

「そうだ、それでいい……お前はそれでいいんだ……」

「プロデューサー、いよいよだね」

美しいドレスに身を包んだ凛が話しかける。

今日渋谷凛はモンスターメタルバンドに『アオ』という名のゲストとして呼ばれている。

青のベネチアンマスクをつけた謎の地下アイドル『アオ』は彗星のごとく現れ

既にアンダーグラウンドでスカトロプリンセスとして熱狂的な支持を受けていた。

――まさか彼女が、表舞台のトップアイドル『渋谷凛』と同一人物とは

どちらのファンも、夢にも思っていない。

ボルテージ最高潮の時、彼女はステージに上がりマスクを外し

メタルバンドの要望通りステージ上で過激な放便パフォーマンスをする。

それはマスメディアの無理解で一方的な排泄規制に対する明確な反抗のメッセージだった。
22 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:48:26.22 nhy0bn3P0
「ああ、もうすぐ世界が変わる……俺たちが、世界を変えるんだ……」

高級嗜好品から社会へのメッセージという

新しいステージに進むためのリベラルな挑戦……

思えば凛Pは、安泰なプロデュースを拒み、常にそんな危うい場所に身を置いてきた。

しかし、ウンウン愛好家としては稀な成功者となった今

凛とアオの創り出した表裏のイメージを一致させるのに躊躇いがあった。

間違えれば、今まで積み重ねていた黄金の塔が

世論によって粉々に崩されてしまうだろう。
23 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:49:05.98 nhy0bn3P0
「プロデューサー……」

凛Pはハッとした。

凛のたおやかな手が彼の手甲に添えられている。

「手が、震えていたから……」

「……。ああ、済まない……」

凛はプロデューサーの頬に口づけした。

彼女の上品な桜色のリップが彼の頬に優しい痕を残す。

「……なんとなくで走り始めたのに、気づけば結構遠くまで来ちゃったね」

「そうだな」

「でも、私、まだまだ先の景色を見たいんだ。
 だから……行くよプロデューサー!」

プロデューサーは笑った。

自分は何を悩んでいたのだろうか。

今までの向かい風すら凛と一緒に立ち向かい、克服してきたじゃないか。

今までも、そしてこれからも、自分は凛と一緒に信じる道を進んで行こう。

「じゃあ、行くね」

抜いたアナルプラグをプロデューサーに手渡し

心地良い便意を尻に秘めつつ、凛は笑顔でステージへと歩いていった。

彼らの活躍は日本だけでなく世界すらも震撼させる事となるが、それはまた別の機会で話そう。
24 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:49:39.13 nhy0bn3P0
   #  #  #

「何だ、まだ残っていたのか?」

寂しい事務所の扉を開けたのは、一人の女性だった。

黒髪を背中に流したクールビューティーは、春菜に貰ったその眼鏡に知性の炎を灯し

事務所に残って仕事に励む美優Pに話しかける。

「ああ、ありすP。君も残業か?」

「生憎だが、忘れ物を取りに来ただけだ」

ありすPはツカツカと高いヒールの音を鳴らしながら

自身のデスクからペットボトルを取った。

その中にはありすの入れた美味しいシッコが入っている。

「忘れ物はそれか?」

「ああ。癖になるといけないが、これを飲まないとどうも疲れが取れないのだ。
 ありすの作ってくれたイチゴクッキーと相性もいいしな」

彼女はくいっとそれを一口飲んで喉の乾きを癒した。
25 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:50:08.34 nhy0bn3P0
「ありすP、今俺がこうして仕事が出来るのは君のお陰でもある。ありがとう」

「何だ、告白ならありすの言葉で間に合っているぞ?」

ありすPはルージュのついた唇から白い歯を見せた。

美優Pが復活できた背景には、彼女の存在も大きかった。

あの悲しい事件から、すぐにありすは彼から引き離され、彼女に預けられた。

当時から才女として知られた彼女は

美優Pの仕事を引き継いでありすをトップアイドルに押し上げた。

女性という立場から、彼女は最近まで嫌尿派と見なされていた。

美優P自身も、彼女のプロデュースにシッコの色がない事から反発されていると考えていた。

しかしある時、彼女は公衆の面前でありすのシッコ入りペットボトルを飲み干した。

彼女を強い味方として数えていた嫌尿派はこれを境に結束を弱め

結果として美優Pへの活動再開を大いに助けた。
26 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:50:36.60 nhy0bn3P0
「勘違いされてはいたが、私は君の売り出し方に反対していた訳ではない。
 シッコはありすの魅力の一つであり、推していくべき様々な価値を秘めている。
 プロデューサーとして、ふらついた世論によって安易に切り捨てるものではない」

「はは。それでも、感謝してるんだ。俺は」

「……ふ、おかしな奴だ」

日も暮れた誰もいない事務所にて、ありすPが去った後も

美優Pは一人、パソコンと企画書を交互に見比べて励んでいた。

(今期一番人気のシッコアイドルは楓さんか……)

高垣楓はその歌唱力と美貌もさることながら

親しみ易さもある、ミステリアスなアイドルだ。

彼女は酒量も多いので、複数の排尿を伴う活動もこなせられるため

その稼ぎは事務所でも白坂小梅と並んでトップクラスだ。

彼女や小梅にシッコプロデュースを集中させれば、収益も安定するだろう。

しかし、彼はもっとシッコに多様性を持たせ

未知なるシッコアイドルのスカウトと育成に情熱を燃やしていく。
27 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:51:04.61 nhy0bn3P0
「ふふふ、だーれだ?」

後ろから美優Pの目を手で覆い隠した女性がいた。

「……楓さん?」

「プロデューサー、お疲れ様です」

彼女は会釈した。

「お疲れ様です。えっと、今日はレッスン帰りに瑞樹さんと飲みに行くと聞いてましたが……」

「ええ。ですが、……その前に返事、聞かせてもらいたくて……」

うつむく楓を前にして、美優Pは思い悩み、目を閉じる。

彼女は彼の売り方に理解を示し、プロジェクトの先陣を切って活動し続けていた。

そして、その献身的とも言える行動が、自分への好意から来るものだという事も知っていた。

しかし、彼は今まで忙しさを理由にして返答を先延ばしにしていたのだ。
28 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:51:33.11 nhy0bn3P0

「……。楓さん、貴方の気持ちは俺なりに分かっています。
 ……ですが……」

「……。美優さんの事、忘れられないんですね?」

美優Pはうなづいた。美優が居なくなって数年、彼女の消息は分からない。

新しい恋を見つけろとアドバイスする上司もいる。

そしてその相手に楓はこの上ない相手だった。

「……。すみません……」

あれから六年間、とうとう彼は美優が忘れられなかった。

初めてプロデュースし、CDの売り上げに一喜一憂した

あのセピア色の記憶はまるで昨日の事のように思い出す。

この手の中に温もりがなくても、彼女の存在は既に彼の一部となっていた。

「……。いいえ、あれだけ愛していたんです。
 そんな一途な貴方の姿に、私は……」

「……。楓さん。貴方の気持ちに応えられませんが
 貴方が最高のアイドルである事には変わりありません。
 ですから、これからも……」

「……ええ。また、明日から素敵なパートナーとしてプロデュースしてください」

「はい……」

「では、私はこれで……」

美優Pは去っていく楓を止めようとする手を引っ込めた。

振ったばかりの女性を止めて何になるだろうか。

そして、彼女を慰めた所で彼の気持ちが変わる訳でもない。

拭いきれぬ罪悪感に締め付けられつつ、遠くなっていく彼女の足音を彼は聞いていた。
29 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:52:01.55 nhy0bn3P0
「楓ちゃん」

事務所の外では彼女の同僚である川島瑞樹が佇んでいた。

「フラれちゃいました」

楓は笑顔を瑞樹に向ける。

「気を落とさないでね」

「大丈夫です。奥さんのいる男性に惚れたのは、私ですから……」

「……」

「美優さんの居ない間にプロデューサーを盗っちゃおうとして
 ……ワルい女ですね、私……」

「……。楓ちゃん」

瑞樹は何も言わずに彼女を抱いた。

楓は、小柄な瑞樹に抱かれ、その肩の向こう側を見ている。

「こうしていると、顔、見えないでしょ? ……泣いて、いいからね?」

瑞樹の温かな抱擁と優しい声を受けた楓は、その麗しいオッドアイを涙滴で滲ませた。

クール然としていた彼女の顔に悲しみと悔しさが溢れ出てくる。

「……うぅ……! 瑞樹さぁん……っ!」

悲しみがはじけ、子供のように泣きじゃくる楓の背中を瑞樹はそっと何度も撫でた。

「よしよし。頑張ったわね。お姉さんの胸の中で、思い切り泣きなさい」

「うんっ……! ううっ……チーン……ッッ……!」

「……服で鼻かんでいいとは、言ってないわよ?」
30 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:52:28.72 nhy0bn3P0
仕事が終わり、すっかり暗くなった街を、美優Pは一人で歩いていく。

うつむきながら胸に去来するのは、今も色褪せない妻、美優との思い出だった。

この場所で貰ったバレンタインデーのチョコレート。

あの場所で渡したガラスの靴。

この街は彼女との思い出に充ちていた。
31 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:53:04.47 nhy0bn3P0
(ありがとう、美優……正直、君がいなくなって悲しかった。だが、今なら分かるよ。

 何故、あの時居なくなったのか……きっと気づいていたんだろう。

 ボロボロになっていた俺が、君にいつまでも甘えてしまうのを。

 素の自分を晒し出せる存在は優しい君以外に居なかった。

 そして、優しい君も、俺をいつまでも甘えさせていただろう。

 あのままだと、俺も君も、二人ともダメになっていた……だから、君は姿を消した。

 ……依存し合う関係をリセットし、新たに立ち上がる力が育つまで……。

 あれからもう六年、俺はやっと立ち直る事が出来た……美優、君のお陰だ。

 でも、時々思うんだ。この季節になると決まって君が恋しくなる。

 また……君と会えないだろうか……)
32 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:53:32.68 nhy0bn3P0
その時、肩が向かいから歩いていたコート姿の人間とぶつかった。

「すみません……」

「……いえ……」

女性だろうか。目深にかぶった帽子の中から澄んだ声色が漏れた。

(……!? まさか、いや……しかし……っ!)

美優Pは、ふっと振り返る。

変わらぬ冬の雑踏の中で、それは消えそうになっていた。

懐かしいあの香水の匂い、想い出を蘇らせるあの匂い。

そして優しくはかなげなあの声――。
33 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:54:01.02 nhy0bn3P0
彼は走った。

探しているものすら分からないままに、それを辿るように人混みを掻き分けていく。

途中何度も人にぶつかり、転びながらも、彼は臨海地区まで走った。

しばらくして前方にあの人間が見えた。

「……! 待ってください、君は……!」

美優Pはすぐ相手に追い付いた。

「ずっと、ずっと探していたんだ! ……美優!」

プロデューサーは追い付いた女性の手を握った。

風が帽子を拐い、隠れていた美貌が露になる――美優だった。

「……貴方……」

「済まない、美優! ずっと君を苦しめて……俺は最低の男だ!」

プロデューサーはひしと彼女のたおやかな身体を抱きしめた。

「だが、忘れられないんだ! 忘れられなかった!
 いつも君の夢を見ていた、いつも君の姿を探していた……
 俺がここまでやり直せたのは、優しい君のお陰だ! 美優!
 頼む、もう一度……俺とやり直してくれ……!」
34 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:54:30.02 nhy0bn3P0
しばしの沈黙の後で、彼女は小さく抱き返した。

「……。私も、ずっと貴方を忘れられなかった。
 忘れようとした……けど、出来なかった……。
 別れる前より、別れた後の方が、ずっと
 ……ずっと苦しかった……っ……!」

「美優……!」

「貴方……!」

海の向こうには遠くにネオン街のライトが宝石のように光っていた。

その手前にある二人の影、ずっと互いを想い合っていた夫婦のシルエットが重なり合う。
35 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:55:05.70 nhy0bn3P0




――美優




36 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:55:34.11 nhy0bn3P0



              はい、貴方――




37 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 20:56:04.40 nhy0bn3P0




――また……君のシッコを飲ませてくれないか?











38 :◆K1k1KYRick 2018/01/01(月) 21:03:00.29 nhy0bn3P0
以上です

注:
実際他人の尿を飲んでも飲尿健康法としては効果がありませんので
皆さんは必ず自分の出したおしっこ(朝一番の濃尿は飲みにくいので昼ごろ出したもの)
をコップ一杯分だけ飲んで下さい
飲尿健康法で今年も元気に過ごしましょう

モバP「雪の降り積もった日」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 22:49:58.47 lozrH7lNO
泰葉「おはようございますー。はぁ、寒かったぁ…」

P「お、おはよう泰葉。最近寒い日が続いてるからなぁ。ほれコタツ入れ」

泰葉「はい。…ん。あぁ〜……」ホワァ

イヴ「熱いお茶もありますよ〜♪」

泰葉「あ、ありがとうございます……ほふぅ」ズズ…

杏「イヴ、杏にもおくれ」

イヴ「は〜い♪Pさんもいりますかぁ?」

P「じゃあよろしく」

泰葉「…………」ズズ…

イヴ「〜♪」

泰葉「………ほふぅ」

杏「ふわぁ…」ウトウト

P「………」カタカタ

泰葉「………?」アレ?

泰葉「…!えっ⁉なんで事務所にコタツがあるんですか⁉」

P「いまさら⁉」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518097798
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 22:52:29.46 lozrH7lNO
P「いやさ、暖房は入れてるけど流石にこの寒さだと足りないからな」

泰葉「確かにそれはそうですね…。でもよくちひろさんが許可しましたね?談話室とかならまだしも…」

P「…………」メソラシ

泰葉「…あれ?Pさん?」

P「…………今日、ちっひ出てるから…」

泰葉「Pさん⁉」

杏「まぁまぁ、飴どうぞ」

泰葉「あ、ありがとうございます…」

イヴ「まぁまぁ、お茶どうぞ〜♪」

泰葉「あ、あの……」コンワク

P「ちっちゃいことは気にしない♪」

イヴ「わかちこわかちこ〜♪」

泰葉「今更ですか⁉」

杏「大丈夫大丈夫。怒られるのはプロデューサーだから」

泰葉「…それ本当に大丈夫なんですか?」

杏「あと、4人入ったらいっぱいだとかも気にしたらダメだよ?」

泰葉「えっと…誰か来たら、私出ますね?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 22:56:22.58 lozrH7lNO
泰葉「それにしても今日はすごい積もってましたね」

P「ああ。歴史的な大雪とか言ってたな。おかげでロケやら何やら中止になって大変だよ…」

泰葉「まあそうなりますよね。来るのも一苦労でしたし…」

P「最も俺は基本事務所にいるから関係ないけどな」

泰葉「たまには帰りましょう?」

イヴ「私は住んでますし〜」

杏「杏はきらりが置いていくし」

泰葉「…なるほど。居るべくして居るメンツなんですね」クスクス

P「っても、少し晴れてきたからそろそろ来る奴は来るんじゃないか?暇つぶしに」

泰葉「暇つぶし…ここ、一応事務所ですよね?」

P「遊びに行く待ち合わせに使った子には言われたくないなぁ」

泰葉「そっ…それは///」

杏「お、照れ泰葉」

イヴ「泰葉さんかわいいです〜♪」ウフフ

<ガチャ

泰葉「あ、ほら!誰か来ましたよ!」

P「誤魔化した」ニヤニヤ

杏「にやにや」ニヤニヤ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:01:22.12 lozrH7lNO
薫「おっはようございまー!!!」

桃華「おはようございます」

泰葉「あ!あっ!薫ちゃん、桃華ちゃん、おはよう!」

P「無駄に力強い反応だな」

杏「誤魔化せてないよ、泰葉」

イヴ「薫ちゃん、桃華ちゃんも温かいお茶淹れますね〜♪」

薫「せんせぇ!泰葉ちゃん!お外雪すごいよ!すごいよー!」

P「はいはい。分かってるからとりあえずコタツ入れ。ほっぺた真っ赤になって…冷たっ!」

薫「はーい!ふわぁ、あったかーい!」

桃華「うふふ。くる間中雪で遊びながらでしたものね」

薫「えへへ。楽しかったね!」

杏「ありえん…」 

P「子供は風の子とはよく言うけどな。ってか杏は一応道産子だろ」

杏「道民だからって寒いものは寒いんだよ…」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:03:05.72 lozrH7lNO
桃華「と言いますか、何故事務所にコタツがありますの?有り難いですけれど」

P「寒いからな」

杏「寒いからね」

イヴ「寒いですからぁ」

桃華「あぁ、聞くだけ無駄なパターンですわね…」

P「それにそのくだりはもう泰葉がやったから」

泰葉「いえ、それ関係あります?」

薫「あったかいねー」クテー

泰葉「ふふっ。薫ちゃん、すっかり溶けちゃって」クスクス

P「それにしても薫も桃華もどうして来たんだ?今日の仕事は延期になったって連絡しただろ?」

薫「あい!だからあそびにきました!」

桃華「薫ちゃんに誘われましたので」

P「だって」

泰葉「どうしてそこで私に振るんですか⁉」

薫「泰葉ちゃん、あそぼー?」

泰葉「えっ?うん。いいよ」

薫「やったー!じゃあじゃあお外!ゆきだるまとかうさぎさんとか作りたい!」

杏「今来たばっかりなのにまた外行くんだ…」

P「良いけど、もう少し暖まってからな」

薫「はーい!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:37:58.46 lozrH7lNO
P「ほら、寒いからしっかりモコれ」

薫「あい!」

桃華「…Pちゃま、少しやりすぎでは?薫ちゃん、目しか出てませんわよ?」

P「安心していいぞ。この後は桃華もモコらせるから」

桃華「私もですの⁉」

薫「桃華ちゃんといっしょー!」

P「おう。泰葉もモコらせるから、リトルモコーモコッサムだな」

泰葉「良いですけど、もはやユニット名の原型ないですね…」

桃華「まあ暖かいに越したことはありませんが…お二人はどうなさいますの?」

杏「杏はパス。今日出たら凍死ねる」

イヴ「わたしも、もう少し入ってます〜」

P「んじゃ、電話とかよろしく」

泰葉「あれ?Pさんも行くんですか?お仕事は?」

P「来週分までは調整済みだから無問題」

杏「仕事お化けめ…」

P「よし出来た!次は桃華のモコる番だ!」

桃華「もうお好きになさいませ…」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:41:04.57 lozrH7lNO
P「せっかくだからHP用に写真撮るぞ。三人ともポーズ!」

薫「はーい!」

泰葉「えっと…こう?」

桃華「これ見て誰だか判りますの?」

P「判んない奴はファンじゃない。はい、おっけー。んじゃ行くか」

薫「やったー!」

<ガチャ

茄子「おはようございます〜♪」

みりあ「まーっす!」

泰葉「あら?おはようございます。茄子さん、みりあちゃん」

薫「みりあちゃんおはよー!」

みりあ「おはよーっ!あれ?もしかして薫ちゃん?すごーい!あったかそー!」

薫「えへへ。これからお外に遊びに行くの!」

みりあ「へー!いいなー!じゃあじゃあ、みりあも行くー!行っていいー⁉」

P「お、じゃあみりあもモコらせないとな」

みりあ「みりあもモコモコになれるの?やったー!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:43:19.39 lozrH7lNO
P「じゃあ次はマフラーな」

みりあ「はーい!」

茄子「ふふっ。そうだ。プロデューサープロデューサー。見てください、これ♪」

P「ん?……凄い量のチョコだな」

茄子「はい。スーパーで爆売りしてたので思わず爆買いしちゃいました♪」

P「ほほう…次の仕事の練習用?」

茄子「はい…ちょっと買いすぎた気もしますが」テヘッ

P「ちょっと…?」

泰葉「これ、使いきれます…?」

茄子「うーん…無理でしょうか?」

みりあ「みりあいっぱい食べるよー!」

薫「薫も!チョコ食べたい!」

杏「杏も食べるー」

P「にしても限度が…あ!」ティン

茄子「?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:45:18.08 lozrH7lNO
P「じゃあ頼んだ」

茄子「はい。おまかせください♪」

イヴ「うふふ。私もお手伝いしますね〜」

茄子「お〜っ!頼もしい限りです♪」

杏「杏はパス。寝る」

P「だろうな。じゃ、俺達は行くか」

薫「はーい!」

みりあ「雪だるまいっぱい作ろうねー!」

桃華「うふふ。何だかんだで楽しみですわね」

泰葉「確かに、こんなに積もるのは珍しいもんね」

P「危ないから敷地内だけだぞ」

泰葉「それでも十分過ぎる気はしますよ?」

P「ま、楽しめるに越したことはないな」

泰葉「ふふっ。ですです」

薫「じゃあ、行ってきまー!」

茄子「は〜い。行ってらっしゃい♪」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:50:36.61 lozrH7lNO
薫「雪だーっ!」

みりあ「薫ちゃん薫ちゃん!何からするーっ?」

薫「えっとえっと…ゆきうさぎさん!」

みりあ「じゃあみりあもそれ!」

桃華「……改めて外に出ると、確かにこれくらいの方がよろしいですわね」

P「だろ?伊達にモコらせたワケじゃないんだぞ」

泰葉「ただのPさんの趣味じゃなかったんですね…」

P「あれ⁉そんな風に思われてたの⁉」

桃華「Pちゃま、時々変な趣味発揮いたしますから…」

P「え?ひどくない?」

桃華「うふふ。薫ちゃんみりあちゃん、私も混ぜてくださいまし」

P「桃華⁉」

泰葉「Pさんはどうします?見守るだけですか?」

P「んー…じゃあ、カマクラでも作るかな」

泰葉「私もお手伝いして良いですか?」

P「おう。ヨロシク」

泰葉「ふふっ。カマクラなんて作るの初めてです」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:52:40.07 lozrH7lNO
みりあ「うさぎさん、一杯出来たねー!」

桃華「少し張り切りすぎましたわね…」

薫「次はなにしよっかー……あ!すごーい!」

みりあ「わぁー!カマクラだー!プロデューサーが作ったの?」

P「泰葉と一緒にな。入るか?」

みりあ「やったーっ!」

薫「ふわあぁ。薫、カマクラ入ったのはじめてー」

桃華「思った以上に温かいですわね」

P「……いや、それは三人いっぺんに入るからじゃないか?」

泰葉「ぎゅうぎゅうですね」クスクス

P「せっかくだし。おーい!写真撮るぞー!」

薫「はーい!あ、泰葉ちゃんも!」

泰葉「あ、うん。じゃあ私は外に…」

みりあ「えへへ、ピース!」

桃華「ちょ、お待ちくださいましっ!…あっ!」

P「これも後で載せないとな。リトルモコーモコッサムwithモコモコみりあ」ウンウン
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:54:51.80 lozrH7lNO
薫「次はゆきだるまー!」

みりあ「雪だるま!いっぱい作ろうね!」

泰葉「ふふ。じゃあ今度は私もお手伝いしようかな♪」

桃華「ふぅ。私は疲れましたので一休みさせていただきますわ…」

P「カマクラ気に入ったのか?」

桃華「……そ、そういうわけではありませんわよ?」

みりあ「あっ、そうだ!薫ちゃん薫ちゃん、良いこと考えた!」

薫「なになに?」

みりあ「あのね、最初にちっちゃい雪だるま作るでしょ?」

薫「うん」

みりあ「でね、次はそれよりちょっと大っきいの作るの。でねでね、その次はもうちょっと大っきいの作って、それをいっぱいしてね…最後はこーんな大っきくするの!」

薫「ふわあああ!おもしろそーっ!」

泰葉「…大作の予感、だね。でも大変だけど楽しそうかも?」

桃華「雪、足りますかしら?」

P「まあ、その時はカマクラ崩すし」

桃華「そんなっ⁉………あ」

P「くくっ…」

桃華「……あうぅ///」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:56:57.75 lozrH7lNO
茄子「ふふっ。完成ですね♪」

イヴ「うふふ。みなさん喜んでくれると良いですね〜」

茄子「はい。きっと大丈夫です」

杏「ちょっとちょーだーい」

茄子「はいはい。じゃあ先にちょこっといただいちゃいましょうか♪」

杏「チョコだけに?」

茄子「チョコだけに。あ〜、コタツ良いですねぇ」

イヴ「ですよね〜♪」

杏「もう出るの無理だよねぇ…。あ、そうだ茄子茄子」

茄子「はいはい。なんですか?」

杏「ちょっとハグしていい?ぎゅっと」

茄子「?はい、良いですよ。さ、どうぞ♪」

杏「よし。ぎゅー!」

茄子「ふふ。ぎゅー♪」

イヴ「わあぁ。私も良いですかぁ?」

杏「カモン!サンタさん!」

イヴ「わーい!ぎゅう〜♪」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:59:23.45 lozrH7lNO
杏「よし。よし。これで勝つる」

茄子「どうしたんですか?」

杏「うん。ちょっとビットコインに全ブッパしようかなってね。茄子パワーで。更にサンタパワーもドンだ!」

イヴ「ビットコイン?」

茄子「聞いた事あるような…ないような?」

杏「任せろ!一生分以上稼ぐから!…あ、茄子おかわり」

茄子「はいはい。お待ちを〜……うーん」

杏「…ん?どったの?」

茄子「いえ、やっぱりコレだけだと物足りない感じが…」

杏「そう?杏的には十分だけど…」

茄子「戸棚に何かなかったかな〜…」

イヴ「確かおせんべいとみかんがありましたよ〜?」

茄子「お〜っ!」キラリン

杏「待って。ちょっと待って」

茄子「押すな押すなですね!お任せを♪」

杏「待って!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 00:01:25.67 Xm/1UTv2O
みりあ「できたーっ!」

薫「ゆきだるまいっぱいだー!」

泰葉「ふふっ。流石にちょっと疲れてきたね」

P「なんとかカマクラ死守出来たな」

桃華「Pちゃま、いけずですわ…」

泰葉「むむ。そんなイジワルなPさんには…えいっ!」ピトッ

P「ひょわっ⁉冷たっ!泰葉⁉」

泰葉「ふふっ。すっかり冷えちゃいましたから、Pさんのほっぺたが温かくて助かります」ピトー

P「あー、もう。指先真っ赤じゃないか。なんで手袋外すかなぁ…」ギュッ

泰葉「だって、手袋だと雪固め辛くって…」

P「だからって……はーっ」スリスリ

泰葉「あー…温まります…」スリスリ

桃華「はぁ…無駄にお熱いですわね」

薫「いっぱいあそんだもんね!」

みりあ「確かにちょっと熱くなってきたかもー」

桃華「ではなくて…まあ、何でも良いですが」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 00:03:19.95 Xm/1UTv2O
P「よし。しっかり楽しそうな写真も撮れたし、一旦戻るぞー。泰葉も温め直さないとだしな」

薫・みりあ「はーい!」

P「そうそう。さっき茄子が買ってたチョコな、ホットチョコにしてもらってるから、戻ったらもらいな」

みりあ「ホットチョコ!」

薫「わーいっ!」

泰葉「茄子さんに言ってたのそれだったんですね」

P「うむ。それならある程度一気に使えるからな」

桃華「うふふ。それは楽しみですわね」

P「あとは茄子が変な事してないかだけだな…」

泰葉「……茄子さん、たまにビックリする事しますからね」

桃華「大丈夫ですわよ、きっと」

P「人、それをフラグと言う」

桃華「不安にさせないでくださいまし!」




おしまい
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 00:04:38.74 Xm/1UTv2O
以上、読んでくださった方ありがとうございました!
リハビリも兼ねて書き慣れてたキャラ達でダラダラと書いてみましたが相変わらずとっ散らかってる…
茄子さん来ましたね。聖に突っ込んだ後でこれは…む、むぅーりぃー…でも茄子さん…くっ…
ところで泰葉はまだでしょうか?

小松伊吹「世界レベル?」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:02:16.26 zDS9v2Mg0
勢いで書きました

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518523335
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:03:26.57 zDS9v2Mg0
伊吹「あっ、奏ーおはよー!」

奏「おはよう、伊吹ちゃん。朝から元気ね」

伊吹「そりゃそうだよ!今日はダンスレッスンだからね。気合いが入るってもんよ」

伊吹「奏は今日はレッスン?」

奏「いえ、今日は午前中にモデルの撮影だけよ」

伊吹「お、私も午前中だけだから午後から私の家で映画でも見ない?」

奏「いいわね。見る映画はいつも通りでいい?」

伊吹「うん!いつも通り私と奏の見たいやつ1つずつね!」

奏「了解、また後で連絡するわね」

伊吹「うん、また後でねー」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:08:53.75 zDS9v2Mg0
ヘレン「伊吹」

伊吹「わっ!ってヘレンさんどうかしました?」

ヘレン「それ、私も参加していいかしら?」

伊吹「それって奏との鑑賞会ですか?」

ヘレン「ええ。いいかしら」

伊吹(正直、あんまり話したことないからヘレンさんのこと、よくわからないんよね……)

伊吹(でもヘレンさんがどんなものを観るのかすっごい気になるし……)

伊吹(ま、これから仲良くなればいいでしょ!)

伊吹「もちろんいいですよ!観たいDVD持ってきてくださいね!」

ヘレン「ええ、とっておきのを持っていくわ!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:09:26.90 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

伊吹宅

奏「それで……」

ヘレン「ヘーイ!」

奏「どうしてこうなったわけ……」ゴニョゴニョ

伊吹「だってしょうがないじゃん!奏と話してたの聞いてたみたいだし、断れないしね……」ゴニョゴニョ

奏「そういえば趣味DVD鑑賞だっけ……」ゴニョゴニョ

奏「こんにちは、ヘレンさん」

ヘレン「ハロー、奏。今日は楽しみましょう」

奏「ええ……」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:10:02.46 zDS9v2Mg0
伊吹「じゃあ、誰のから見る?」

ヘレン「私は最後で構わないわ」

奏「それじゃあ私から」

奏「私が持ってきたのはこれよ」ドン

伊吹「これは……ミステリー?」

奏「そうよ。文香に勧められて読んだ本が映像化されて気になってたの」

伊吹「いつものじゃないんだ」

奏「私だっていろんな映画見るのよ」

ヘレン「へぇ……この選択はナイスよ」

奏「あ、ありがとうございます」

伊吹「それじゃ再生っと」ピッ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:10:38.93 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

奏「ふぅ……よかったわね」

伊吹「私も、ミステリーとかはあんまり見ないんだけど引き込まれちゃった!」

ヘレン「世界レベルの作品だったわね……」

奏(世界レベルってなんなの……?)

伊吹「それじゃ、次は私ね!」

伊吹「私からはーこれ!」ドン

奏「これは……世界的に有名になった恋愛映画ね」

ヘレン「私も以前見たことがあるけど……これはナイスな作品であるだったわ」

伊吹「あちゃー2回目でしたか……」

ヘレン「謝る必要はないわ。2回目でも3回目でも楽しめる、それが世界レベルよ!」

奏「はぁ……」

伊吹「……再生っと」ピッ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:11:17.44 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

伊吹「うう〜よかったねぇ〜」グスグス

ヘレン「私も感動しているわ……」

奏(表情変わってないけど……)

奏「伊吹ちゃんと恋愛映画は何回も見たけど……なかなか慣れないわね」

伊吹「まあまあ、いつかクセになるって!」

奏「私も伊吹ちゃんもあんまり長くない作品だったから時間は十分にあるけど……」

ヘレン「ついに私の番ね!」

奏伊吹(なんかすっごい不安!)

奏(世界レベルのDVDってなんなのかしら……)

伊吹(すっごい気になる……)

ヘレン「再生するわよ!」ピッ

伊吹(くるっっ!)
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:12:15.66 zDS9v2Mg0
奏「これは……〇〇ーズブートキャンプ……だったかしら」

伊吹「それ私たちが小さいときに流行ったやつだよね!」

ヘレン「そうよ!これを見ながら正しいエクササイズをすれば世界レベルのボディを手に入れられるわ!」

奏「そうですか……」

ヘレン「このエクササイズに私の考案したアイドルとしてのレッスンを組み込んだのがヘレンズブートキャンプよ!!」

奏「はあ……」


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:12:45.94 zDS9v2Mg0
伊吹「でもちょっとよくわからないっていうか……」

ヘレン「伊吹!もう1段階上のダンサーになる気はない?」

伊吹「!!」

ヘレン「奏!体を鍛えればダンスだけでなく、歌や演技も良くなるわよ!」

奏「!!」

ヘレン「興味が湧いてきたようね」

伊吹「私、やります!」

奏「私は……」

伊吹「奏もやるよね!ね?」ズイッ

奏「伊吹ちゃんがそういうなら……」

ヘレン「エクセレント!!早速明日から始めるから今日は休みなさい」

伊吹(ここ、私の家なんだけど……)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:13:12.77 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

翌日

ヘレン「伊吹!貴方の限界?」

伊吹「はぁはぁ……」

ヘレン「奏!それはお遊びのつもり?」

奏「くっ……」

伊吹(すっごいきつい……けど)

奏(身についてる気がする……)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:13:45.06 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

1週間後

ヘレン「今日はここまで!しっかり体を休めて明日に備えなさい」スタスタ

伊吹「あ〜やっと終わった〜」

奏「相変わらずしんどいわね……」

伊吹「でもでも、すっごい身についてる感じしない?」

奏「ええ。なんだか声が出しやすくなった気がするもの」

伊吹「私も激しいダンスを軽々と踊れるようになったんだー!」

奏「やっぱり効果はあるのね」

伊吹「このまま続けていったらどうなるんだろ……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:14:16.48 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー
1ヶ月後

ヘレン「ここまで!」

伊吹「へ?」

ヘレン「もう私に教えられることはないわ……」

奏「ということは……卒業?」

ヘレン「ええ。貴方たちはもう世界レベルの力を手に入れてるわ」

奏「へぇ……」

伊吹「そうなんだ……実感はないけど……」

ヘレン「プロデューサーに頼んで近いうちに2人でミニライブをすることになったわ!そこで世界レベルの力を見せつけてきなさい!」

奏伊吹「はい!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:15:07.67 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

そうしてミニライブは行われた
伊吹のプロのダンサー顔負けの世界レベルのダンスと奏の聞く人を魅力する世界レベルの歌声で観客は1日で虜になった。
このミニライブをキッカケに、日本全国、そして世界へと活動範囲を広げていき、2人が世界の頂点に立つことになるが、それはまた別の話
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:15:40.85 zDS9v2Mg0
のちに2人はこう語る

ーーーー世界レベルのアイドルとなった2人ですが、何か特別なこととかしたんですか?

伊吹「そりゃあ……」

奏「ヘレンズブートキャンプです」

ーーーーヘレンズブートキャンプとは……?

伊吹「私たちの同僚にヘレンさんっていう世界レベルの人がいまして……その人の考案したレッスンです」

奏「今はもうアイドルを辞めて世界レベルのトレーナーとして働いてるみたいだけどね」

ーーーーヘレンズブートキャンプはどんなものでしたか?

奏「そりゃあもうしんどかったですよ。文字どうり血を吐いてました」

伊吹「でもあのヘレンズブートキャンプがあったからこそ今の私たちがあるんです」

奏「そうね……あの鑑賞会にヘレンさんが来なければ今の私たちはなかったわ」

ーーーー最後に一言お願いします
伊吹「アイドルになりたい人は是非ヘレンズブートキャンプを!っておかしいかな」

奏「一見おかしいように聞こえるけど実際その通りだもの」

奏「辛いのは間違いないけれど、その辛さは必ず強さになるわ」

伊吹「それじゃあ……」

奏伊吹「世界レベルのアイドルになりたい人はヘレンズブートキャンプを!」

おわり
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:16:31.13 zDS9v2Mg0
以上で完結です
ご覧いただきありがとうございました
マジで勢いだけで書いたので細かいところは目を瞑って頂けると幸いです

モバP「周子と生活」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:40:04.50 aEaCNkc60
モバマスSSです
キャラ崩壊口調崩壊誤字脱字を含むかもしれません
モバPがP表記です

設定としては周子がアイドルを引退し結婚してから半年ぐらい経ったあとのお話になります。

それでもよろしければご覧下さい

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517506804
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:41:03.16 aEaCNkc60
P「ふぁぁ〜…ただいま〜」



周子「お、おかえり!」スッ

P「ほいほい…いつも悪いな」

周子「もう今更やない?カバン持つぐらい」

P「いつも感謝してるってことだよ」

周子「真面目やねー」

P「どうも」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:42:40.17 aEaCNkc60
周子「今日はどやった?」

P「んまーいつもと変わらんよ。テキトーに仕事してテキトーに纏めてテキトーに終わらせた」

周子「テキトーやなー」

P「嫁さんがこんなだからかな」

周子「こんなって言うなこんなって!」

P「んじゃベッド周り見るからな?」

周子「それとこれとは話が別だよPさん」

P「せめてゴミはゴミ箱に捨ててくれ」

周子「違うんだよPさん、遠いんだよ」

P「真横じゃねえか」

周子「腕伸ばしても届かへんのよ?」

P「ちょっと立てば届くだろ」

周子「そのちょっとがめんどいっ!」キリッ

P「もうお菓子は俺の分だけでいいな」

周子「あー!今度からちゃんと捨てるから〜!」

P「何度目だよ…」

周子「五回目かな?」

P「はぁ…まあいいわ、それより飯頼むわ」

周子「ほいほーい、できてるよん」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:45:11.18 aEaCNkc60
P「お、トンテキに豚汁…豚パーチーだなパーチー」

周子「今日安くてね」

周子「あ、そうそう!今日たまたまフレちゃんと会ったんだよね〜」


P「へえ、元気そうだったかって元気じゃないフレデリカとか偽物でしかないな」


周子「ホントにね、フレちゃんと喋るとこっちまでエネルギー貰えるもんね〜」


P「ほんとにな、んじゃ」



P「いただきます」
周子「いただきます♪」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:46:03.76 aEaCNkc60
P「…うん、美味しいな」

周子「でしょー?いや〜久々に作ったな〜トンテキ」

P「味付けがいい感じだな」

周子「本当?また作る時そうするね」



P「…周子さ」

周子「どしたん?」

P「ほんっといい嫁だなって」

周子「…もーいきなり言うのやめてよ」

P「そう思ったんだよ」


周子「…ま、Pさんだからってのもあるよね」

P「…返してくるの辞めてもらえるか」

周子「返してませーん」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:48:36.75 aEaCNkc60
P「ごちそうさまでした」
周子「ごちそうさんっ」


周子「んじゃ皿洗い宜しくね〜」

P「へいへい」

ジャアアア


P(…何か、いいな。こういうの)


周子「ふふっ、どしたん?そんな顔して」


P「…幸せだなってさ」


周子「…やっぱ何かあったの?」


P「無かったって言ったら嘘になるけど…てかやっぱって何だ何だって」

周子「顔に書いてたっ♪…あそっか!今日Pさんのお父さんの誕生日か!」

P「ま、そんなとこ。プレゼント送ったら喜んでくれたよ」

周子「あちゃ〜、私も何か買った方が良かった?」

P「いいよいいよ、恥ずかしいし」


周子「でもそっか〜、家族の愛って奴だね〜」

P「プレゼントをして改めて家庭を持つ幸せが分かったなってさ」

周子「だねっ♪」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:49:22.20 aEaCNkc60
「ムムムーン!あれ!?スプーンじゃなくてフォークじゃないですかこれ!?これじゃ曲がりませんよ!」


周子「あははっ、ユッコちゃん変わんないなぁ」

P「ブレないって言った方がいいかもな」

周子「何か可哀想じゃないそれ?」

P「扱いが雑です!とか言って怒られそうだよな」

周子「言ってそう言ってそう」

オフロガワキマシタ


P「お、入るか」

周子「だね〜」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:51:12.01 aEaCNkc60
周子「んっ〜…あ〜…きもちいぃ〜」


P「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛〜」


周子「ちょっとおっさんすぎひん?」

P「うるせーなー出るもんは出るんだよ」

周子「肩揉んだら溶けていきそうやん、揉んだろ」

P「やめろ〜…溶ける〜…」

周子「そう言っても体は喜んでるぜぇ…?」

P「その台詞はやめろォ…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:52:00.88 aEaCNkc60
周子「いや〜…いつもお疲れさんやね」

P「いえいえ」

周子「疲れるっしょ?特に目と肩」

P「目はいつも癒してもらってますから」

周子「んふふ〜シューコちゃんパワーでね〜♪」

P「肩もまだ大丈夫、まだ…」

周子「無理はしないでね?」

P「それはもちろん、でもそろそろダメだ。ほんとに溶けてしまう…」

周子「うりうり〜溶けてしまえ〜」

P「あぁ〜…」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:54:29.31 aEaCNkc60
周子「ふぃ〜気持ちよかった〜」

P「あ〜、大分楽になった」

周子「でしょー?マッサージ師の才能あるかも」

P「もうちょっと腕の力強くないとなれないかもな〜」

周子「なら明日から筋トレだねこれは」

P「二日後には終わってるな」

周子「悔しいけど言い返せないんだよね〜」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:56:07.74 aEaCNkc60
カチッ

ピッ

ボンッ!

周子「おお、たまにこれデッカくてびっくりするよね」

P「なんなんだろなこれ」

周子「ねー」

P「頼むから布団にだけは引火しないでくれよ」

周子「そしたらもう火事免れないね」

P「洒落にならんから辞めてくれ」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:58:20.44 aEaCNkc60
周子「さて、寝ますかー」

P「だな、明日も頑張らないと」

ゴロン

P「…今日思ったわけですよ」

周子「何をー?」

P「いつも待たせて悪いなって」

周子「それはしゃあないってPさん」

P「あんまり一緒にいれないしさ」


周子「…まー確かに寂しいのはあるよー?」


周子「でも、Pさんがあたしの為に頑張ってくれてるのは私が一番良く知ってるよ。アイドルの時も今もね」

P「…」

周子「だからそんな心配しなくて大丈夫!お昼はなんだかんだ他の友達とかと遊んでたりするしさ」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 02:59:28.89 aEaCNkc60
P「浮気だけは辞めてくれよ…?」

周子「何でそうなるん?寧ろPさんの方が心配やわー」

P「ちゃんと担当してる子達は分かってくれてるから大丈夫」

周子「かなー?取られそうになったらまたアイドルやるからね〜?」

P「それは…」

周子「ふふっ、冗談冗談」

P「はぁ…」



周子「…」

P「…」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 03:00:54.79 aEaCNkc60
周子「ふふっ、おやすみ、Pさん」

P「あぁ、おやすみ。周子」

チュッ
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 03:03:18.87 aEaCNkc60
終わりです
家に帰ったら周子がいる生活とか想像しただけで弾け飛ぶ
周子とは以心伝心的な感じで言葉足らずとも分かるような感じを出したいんですけどSS的には説明不足になりやすいので難しいです。また周子とか色々書くと思うので良かったらお願いします
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 05:50:19.18 i5Dn5pKDo
おつ

【モバマス】琥珀色のモラトリアム


1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:15:18.70 vBuyWfgt0
※二宮飛鳥SSです
※このSSには独自設定・年数経過・ほぼオリキャラのプロデューサー・私情が多分に含まれます。苦手な方はブラウザバックを推奨します。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517584518
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:16:18.19 vBuyWfgt0
酷く、恐ろしい悪夢を見ていた気がする。
掻き集めた何かが、砂のように手のひらから溢れ落ちていく、そんな喪失感。

「待ってくれ…!」

誰かを追いかけるように飛び起きると、いつもボクを煩わせる目覚まし時計はまだ眠りについたままで、短針と長針は寒さに耐えかねたかのように重なり合っている。現在時刻は6時27分。いつもよりも30分ほど早く起きてしまったようだ。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:17:26.81 vBuyWfgt0
「夢、か……それにしても、寒いな……」

釈然としない安堵を抱えながら、突き出していた右手を布団へと自由落下させる。
今日が何もないただの土曜日であったのならばこのまま温もりの楽園へ身を委ねてしまいたかったが、生憎と今日も因果律の束縛…もとい、二次試験直前対策講座という苦役に服さなければならない。二度寝をしてしまえばもれなく遅刻だろう。
さて、どうしたものか……そう思いひとまずスマートフォンを起動すると、画面に浮かび上がった日付を見て思い出した。

「そういえば今日は、2月3日だったか…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:18:11.91 vBuyWfgt0
特に感慨もなく呟いてから、もぞもぞとベッドを降りる。杏や志希程では無いにせよ、ボクも朝は強い方ではない。まだ出発の時間には程遠いが、このまま横になっていては睡魔の誘惑に抗えなくなってしまうだろう。凍えないように素早く、パジャマを脱ぎ捨てて制服に着替える。不本意だが、エクステを付けて行く訳にはいかないのは自明だ。
まだ起きてから10分も経っていない。そしてふと、あることに丁度良いタイミングであることに気付く。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:18:54.47 vBuyWfgt0
屋上の扉を開くと、そこは銀世界だった。
昨晩降った雪が積もり、アスファルトとコンクリートの街を等しく白に塗りつぶしている。

「間に合ったか……」

東の空が、微かに紫から白へのグラデーションを浮かび上がらせ始めていた。微睡みの中にいる全ての者達へ、暖かな静謐のモーニングコールが響き渡ってゆく。
普段は事務所かその隣のビルの屋上へ行くことが多く、この女子寮の屋上へと入ったのは久々のことだが、距離的にそう大きな差がある訳でもなく、代わり映えのしない朝の風景が夜を追いやって天を染める。

「『冬はつとめて』、といったところかな」

千の昔から、或いはそれ以上の古くから、連綿と続いてきた人類の営み。その新たな1ページの執筆が始まるこの瞬間は、嫌いではない。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:19:49.39 vBuyWfgt0
「しかし今日のボクにとっては……その演出は落第点、かな。せめて曇天を用意しておいて欲しかったものだ」

ボクの身勝手な講評は、昨日の雪雲を忘れてしまったかのような穢れなき空に吸い込まれて消えていった。無論、心情に合わせて気候が変化してくれるなどと、小説のような奇跡を本気で信じてなどいないのだが。それでも世界の執筆者に愚痴を溢したくなる程度には、ボクの心は霞みがかっていた。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:20:22.11 vBuyWfgt0
たっぷり10分ほど朝日を眺めた後、「今日は早いんだねぇ」と特徴的な愛嬌ある笑顔を浮かべる食堂のおばさんから朝食を頂いて、自室へと戻る。
そういえば、雪で電車が遅れているかもしれない。どちらにせよ、普段よりは混むだろう。そう思い、いくらか早い電車へ乗るために、いつか春菜に選んで貰った変装用の眼鏡を装着し、鞄を持って寮を出た。

案の定遅延していた満員の電車の中でも、ボクの存在が気付かれることはない。それはこの眼鏡の効果なのか、エクステを着けていないからなのか、それとも初めからボクを観測する者などいないからなのか……弾き出されるように目的地で降車しても、その答えを導くことは出来なかった。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:21:27.04 vBuyWfgt0
ガラガラと音を立ててドアを開くと、先に来ていた数人の生徒達が此方をチラリと見る。音の主がボクであることを確認すると、何事もなかったかのように各々の勉強へと戻っていった。興味が無いのはボクも同じことで、窓際一番後ろの己の席へ速やかに腰を下ろした。シャープペンシルと紙をめくる音が単調な旋律を奏でる中で、ぽつりぽつりと教室の席が埋まっていく。張り詰めた面持ちでひたすら赤本を解いている者、青褪めた顔で何かを考え込んでいる者、余裕なのか諦念なのか机に伏して寝ている者など、様々な感情の浮島が空席の海に並んでいた。
半分程度が集まった辺りで、8時30分のチャイムが鳴った。グラウンドから運動部の声が遠く聞こえる中、一限の教諭が教室へと入って来る。

「よーしちゃんと来てるな、○○大の入試で人が少ないけどこういう日こそ集中してやるように。それじゃ始めるぞ、今日は××大の過去問からーー」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:22:06.27 vBuyWfgt0
前席からプリントを受け取りながら、教室内を再度一瞥する。閑散とした教室には、見知った顔もいくつか欠けていた。ボクにとっては、それは実に好都合なことだった。
この事務所御用達の中高一貫校で己が孤立しつつあることに気付いたのは、高等部へ上がる頃だったか。それはボクが中三で突然編入して来たアイドルだから、ではなく、アイドルであることに周囲が慣れた時、そこに残るのは唯の"痛い"ボクだったからだ。輪をかけてボクを敵対視して来たのが、今年同じクラスになったとある女子生徒だった。蓋し事務所のアイドル達にも匹敵するかもしれないビジュアルを持っていた彼女は、学校という閉鎖空間におけるヒエラルキーの頂点に属していた。それ故に、ボクと言う存在が気に食わなかったのだろう。他の女子達を扇動し、独りになるように仕向けていった。元々孤独を善しとし、その上事務所という学校の外に既に居場所を手に入れていたボクにはあまり効果が無かったが、校内での途絶したままの友好関係を思えば彼女らの目論見は成功しているとも言えるだろう。或いは、事もなしと振る舞うボクの姿が彼女達の神経を逆撫でしていたのかもしれないが。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:23:06.21 vBuyWfgt0
「えー、ここまで来ればもういつもの帰納法だな。n=1の時の命題Aの成立が証明出来たので、今度はn=kを代入した時にAが成立すると仮定してn=k+1を代入する時ーー」

カツカツと黒板を叩くチョークの音を聞き流しながら、ノートの数式を確認する。導かれる過程と論理が一致することを見比べてから、ふとある日のことを思い出した。

『それに、科学や数学みたいな、常に一定の解を求める世界を覗いてるとね。もっとファジーな化学変化を期待したくなるんだー』

放浪の中途でカラカラと笑った天才猫娘の言葉が、やけに脳内でリフレインする。
昨日と同じ今日、今日と同じ明日。世界が数学的帰納法のような連続性に定められているとしたら、ボク達の生(いま)に意味はあるのか、其処にイレギュラーは起こり得るのか……窓の外から覗く青空は、何も語らずにただ其処に在り続ける。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:23:59.68 vBuyWfgt0
時計の針が3時半を回る頃、ボクは筆箱と古典の問題集を鞄へと仕舞い、未だ机に向かう生徒達を背に教室を後にした。スマートフォンのカレンダーには「16:30 インタビュー」と無機質なフォントで記されている。
ネックウォーマーに口許を埋めながら、雪解けで黒く濡れるアスファルトを進む。なんとなく駅前の自販機が目に付いて、ブラックの小さな缶珈琲のボタンを押した。凍える手には過ぎた熱さのそれを口に含むと、苦味と共に妙な違和感を覚えた。

「……やはり、プロデューサーの淹れた珈琲の方が好いな」

彼の淹れるカフェ・オ・レは、安らかなひと時を約束してくれる。……そういえば、最近はあまり席を共にする機会が無かった。そんな寂寥のような何かを白い息と共に吐いてから、空になった缶をゴミ箱へ放り込み、再び電車に揺られて事務所へと帰る。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:24:46.91 vBuyWfgt0
自室の床に制服を無造作に放り出して手早く《アイドル"二宮飛鳥"》のペルソナを纏う頃には、現場へ向かうのに丁度いい時刻となっていた。白いエクステを靡かせて指定されている事務所の一室へ入ると、もはや顔馴染みともなった記者とその連れが既に待機していた。

「お久しぶりです、二宮さん」

「やぁ。すまない、待たせてしまったかな?」

「いえ、我々も今こちらへ到着したところですので」

初デートのカップルの待ち合わせのような定型句を挨拶として、ボクは彼女の対面へと座った。
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:25:21.58 vBuyWfgt0
始められたインタビューの内容は、概ねこの一年の活動を振り返るものだった。昨年興行されたダークイルミネイトやDimension-3などの単独ライブを軸に、CDの発売、TVへの出演など、様々な出来事へと質問が投げかけられ、ボクはひとつひとつコメントをしていった。

「ありがとうございます。それでは最後に、二宮さんは今年高校を卒業されますが、次の一年の目標や抱負などはございますか?」

時刻が18時に迫ろうかという時、彼女から飛び出した問いはボクを大層困らせた。それは、受験自体がまだ終わっていないとか、活動方針がまだ決まっていないとか、そういった具体的なものではなく、もっと漠然とした、されどボクの視界を確かに覆う暗澹とした闇だった。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:26:01.17 vBuyWfgt0
しかし、ボクはひとつの偶像として、それを表に出すことは出来ない。ファンの皆の夢を壊すのは、ボクとて本意ではない。

「……そうだな。まだ確定はしていないが、少なくともこのシンデレラ城の階段を降りるつもりはまだ無い、と言っておこうか」

「それでは、進学されても引退はなさらない、と」

「あぁ、そう取ってくれて構わないよ」

"いつも通り"のニヒルな笑みを見せると、彼女も何処か安心したように微笑んだ。始めは意思疎通も難しかったが、今ではすっかりボクの言葉に適応してしまっているのだから、記者というものも侮れない。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:26:45.36 vBuyWfgt0
「それでは、本日のインタビューはここまでとさせて頂きます。二宮さん、お忙しい中ありがとうございました」

「どういたしまして、此方こそ」

最後に握手を交わし、去っていく彼女達の背を見送る。
さて、次の予定はなんだったか。もう一度カレンダーを確認すると、「終わり次第 打ち合わせ」と記されていた。彼と顔を合わせるのは数日ぶりか。あまり待たせては悪いので、少しばかり速い歩調で彼の待つルームへと向かう。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:27:45.92 vBuyWfgt0
「おはよう、プロデューサー」

「お、終わったか。お疲れ様、飛鳥」

ボクが部屋に入ると彼はキーボードに向かっていた手を止めて、いくつかの書類をまとめボクをソファへ促した。

「さてと、業務連絡を先に済ませてしまおうか。まず、今月と来月は仕事は少なめにしてある。受験には専念してもらわないとな」

「御配慮痛み入るね」

「とりあえず大きなものは前にも言った事務所のバレンタインイベントと三月末のライブくらいだ。あとは雑誌の撮影が二回、CM出演のオファーがひとつ。詳細はこの書類を見てくれ。いけるか?」

「Alles in Ordnung、その程度なら影響は出さないよ」

「それは上々。それで、ここからが本題なんだが…」

彼はそこで言葉を一度切り、間をおいて真摯な声音で続ける。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:28:44.25 vBuyWfgt0
「来年度の活動、お前はどうしたい?」

「……まだ、理解らない。まだ辞めるつもりは無いけれど、このまま惰性で続けていくことも善いとは思えないんだ」

「……そうか。俺としては、折角大学に行くんだから思い切って学業に専念するのも悪く無いと思うけど、急いては事を仕損じる。まぁ、受験が終わるまでにゆっくりと考えればいい」

「すまない、手間をかけさせて」

「気にするな、こんなの手間の内には入らないさ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:29:31.73 vBuyWfgt0
彼は朗らかな笑みを浮かべると、デスクへと戻り再びPCへ向かい始めた。ボクは手持ち無沙汰で、事務所の仲間達が出ている雑誌をなんとなく開いてみた。そこには最早お子様と笑えぬ程に成長したビートシューターの二人が大きく取り上げられていた。共に過ごしたオーストラリアでの日々が、遥か昔のように感じられる。

「なぁ、プロデューサー」

「どうした?」

「ボクは、ちゃんとキミのアイドルをやれているだろうか」

「……当たり前じゃないか。さっきの威勢はどうしたんだ?」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:30:18.58 vBuyWfgt0
時計の針が、ボクを急かすようにうるさく時を刻む。読んでいた雑誌をテーブルに置くと、自分の手が僅かに震えていることに気づいた。ボクはそれを隠すように、エクステの端を指で弄ぶ。

「……虚勢(うそ)だよ、そんなものは」

「悩み事、か?」

「……プロデューサー、聞かせてほしい」

「何だ?」

「何故あの日、キミはボクを選んだんだい」

瞬間、彼の纏う空気が僅かに変化した気がした。まるで唐突に、月が地球の陰に隠れてしまったかのように。
沈黙。そして彼は言葉を選びながら話し始める。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:31:03.48 vBuyWfgt0
「……前にも言っただろう。直観だよ。理由なんて無い。ティンと来たって奴だ」

「ただ黄昏の公園で口笛を吹いていただけの子供にかい」

「ああ」

「何故そんなにボクに入れ込む。何故キミはボクにそんなに優しくする」

「俺がお前の担当プロデューサーで、お前が俺の担当アイドルだからだ」

「……なら、どうしてボクから距離を取ろうとする」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:31:51.95 vBuyWfgt0
気付いていた。気付かない振りをしていた。
彼がボクの仕事へ同行することが減り始めたのはいつからだっただろうか。成人組に監督を任せることもあったが、一人で向かうことも増えていった。打ち合わせ以外での会話は稀になり、コーヒーブレイクを共にすることも無くなっていた。
まるで彼が、ボクを怖れて逃げているかのようにさえ、思えた。

キーボードを打つ手が止まる。
しかし彼は此方を見ることなく、酷く流暢に、まるで予め解を用意していたかのように。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:32:22.54 vBuyWfgt0
「お前を信頼しているからだ。飛鳥なら、一人でも大丈夫だろう?」

そう、騙った。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:32:50.36 vBuyWfgt0
あぁ、そうじゃない。そうじゃあないんだ。
ボクが欲しい言葉はーー

「……キミは、いつもそうだ……」

声が震える。
否、きっと震えていたのはボク自身の心なのだろう。
堰が、切れる。
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:33:30.54 vBuyWfgt0
「キミは……キミは!いつだってそうやって一歩退いて己を隠してしまう!傍観者のつもりか!?それとも愚か者に助言を与える賢者か!?どうして…どうしてボクの隣にいようとしてくれない!!」

決壊した心から溢れ出した感情が、怒鳴り声となって撒き散らされる。抑え込むことも出来ず、激情のままにテーブルを打ち叩き立ち上がる。デスクに積まれた書類の山を左手で叩き潰しながら、右の手で彼のネクタイを掴み、犬歯を剥き出しにしてただ只管に叫んだ。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:34:16.70 vBuyWfgt0
「キミはあの時ボクに言ったじゃないか!『甘えるな』と!蘭子と心から向き合えと!!理解した心算になったままで終わるんじゃなく、真に理解り合わなければならないんだと!それなのにどうしてキミは決してボクの前でその仮面を外してくれない!『担当だから』!?キミはキミの意志ではなく、義務としてボクを導いているのか!?ボクには……ボクにはもうキミの言葉が理解らない!キミの心が理解らない!今はその優しささえ気に触る……!」

頬を伝う雫が妙に生暖かく感じる。
理解らない。どうしてこんなにもボクは喚いているのか。どうしてこんなにも、ボクは哀しいのか。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:34:52.14 vBuyWfgt0
「教えてくれプロデューサー……ボクはキミにとって一体『何者』なんだい……?」

その先の言葉を紡ぐことが出来ず、支えを失ったように冷たい床へとへたり込む。
力無く両腕で頭を抱え、情けなく嗚咽を漏らしながら。
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:35:33.74 vBuyWfgt0


ほんの数十秒間ほどの沈黙が、永劫のように感じられた。
PCと空調の稼働音が嫌に大きく聞こえる。

「ごめんな、飛鳥」

静寂の帷を破ったのは小さな謝罪だった。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:36:05.66 vBuyWfgt0
「……何故謝る。謝らなければならないのはボクの方なのに……」

「いや、俺にも……謝らなきゃいけない理由がある」

彼はそっと、躊躇うかのように臆病に、ボクの頭をその手で触れた。
伝わる熱からは彼の心中を推し量ることは出来なかった。

「一つ、聞いてもいいか」

「……質問に質問で返すのかい」

「揚げ足を取られると困ってしまうんだが…………なぁ、飛鳥。お前の目に、俺はどう写っている?」

質問の意図を理解りかねて目線を上げると、そこには先程よりも真剣な、しかし今まで見たこともないような、陰のかかった瞳があった。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:37:13.11 vBuyWfgt0
「キミは……プロデューサーは……影絵を見せられて全てを知っているつもりになっていたボクを、洞窟から連れ出してくれたプラトンだ。閉じたセカイをこじ開けて、ボクに無知を教えてくれたソクラテスだ。キミは、ボクが欠かす事の出来ない片翼で、捻くれ者のボクを馬鹿にせずに語り合ってくれる友人で、少し抜けたところはあるけれど信頼できる大人で、ボクの……」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:37:43.83 vBuyWfgt0

「飛鳥」

言葉を遮ったのは、間違いなく意図的なもので。
でもそれを指摘するには、その声は余りにも虚が満ちていた。
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:38:53.78 vBuyWfgt0
「俺はお前に、ずっと嘘をついていた。お前をお前自身の夢へ導くかのように騙った。お前の理想の大人であるように偽った。……飛鳥、俺はな。お前に俺のような大人になって欲しくないんだ」

「それは、どういう……」

「少し、昔話をしようか」

そう前置きをすると、彼は小説のページをめくるように滔々と、異国の書物を読むようにどこか遠いところを見るような目で語り始めた。
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:40:14.44 vBuyWfgt0

昔々あるところに、夢に燃える少年がいた。
別にそう高望みをしていた訳じゃなかった。それでも、自分には特別な力があるんだと、何かを成し遂げることが出来るんだと信じて、色々なことに挑戦していた。器用貧乏な自分でも誰かに認めて貰いたくて、懸命に懸命に努力した。
でも、ダメだった。
よく「努力は裏切らない」って言うだろう?
あれは嘘だよ。努力は裏切る。
無慈悲に、冷酷に、事務的に。
教科書に載るような偉人になりたかった訳じゃない。ただ、自分の目標くらいは叶えてみたかった。でも努力をする度に必ず、身体が壊れて、心は磨耗していった。
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:40:43.10 vBuyWfgt0
俺は、諦めた。
諦めたんだ。
誰かにお前は頑張ったと言われたかった。だからもうやらなくていいんだと言われたかった。そう自分に言い聞かせたかった。立ち止まってしまいたかった。
そしていつしか立ち止まった。
破れたイフの欠片を未練がましく持ちながら、何をするでもなく口だけは達者で。
何を為すでもなく、ただただ先へ行く仲間たちを眺めていた。
どうせ夢は叶わないのだと、分かったようなことを口遊みながら、ただただ怠惰に過ごしていた。
ここの社長に拾われてなきゃ、俺はそのまま無為に死んでいったんじゃないかと、今でも思うことがある。
理不尽が嫌いだった。
不平等が嫌いだった。
不公平が嫌いだった。
そして何よりも、それに負けた俺自身が誰よりも嫌いだった。
だから俺はきっと、お前が思うような大人なんかじゃ、なかった。
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:41:33.57 vBuyWfgt0
「……でも」

長い永い独白の後、彼は何かを振り払うように続けた。

「俺はここで、希望に出会った」

冷え切ったもう片方の手のひらで、彼はボクの右手を優しく包んだ。

「……本当は、これは言わないつもりだったんだけどな」

苦笑いを浮かべながらそう言うと、ボクの手を軽く握りしめる。
脆いガラス細工を触るかのように、恐る恐る。
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:42:19.03 vBuyWfgt0
「飛鳥。お前は、俺の理想なんだ。俺はお前に、かつて喪った夢を見た。青臭くて、痛々しくて、捻くれて、それでも尚、世界へ叛逆しようと抗う若い力を見た。自分の考えに固執しすぎることも、他人に全てを委ねてただ流されるようなこともない、立ち止まることを知らない一筋の月明りを見た。……俺はお前に、救われたんだ」

その言葉が、ボクにはとても信じられなかった。
プロデューサーはいつもボクを導いてくれた。壁を乗り越えるための翼をくれた。解を見つけ出すための材料をくれた。彼はいつだってボクの前に立つ、強い大人だと思っていた。
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:43:00.39 vBuyWfgt0
「ボクが……キミの、理想……?」

理解しかねるといったボクの顔を見て、プロデューサーは刹那瞳を伏せた。

「『双翼の独奏歌』の時だって、本当は俺も怖かった。お前たち二人の関係を一度土台から壊してしまうのが、逃げ出してしまいたいほど怖かった。誰よりも現状に甘えていたかったのは俺だった。……それでも俺は、お前達に俺の二の舞になって欲しくなかった」

頭の中で全てのピースが繋がっていくようだった。いつだってプロデューサーは、ボクの「痛さ」を受け止めて、前を向けてくれた。それはきっと、彼がかつての自分に伝えたかった悔悟(ことば)だったのだ。誰よりも強く見えた彼は、誰よりもその弱さをひた隠しにしてきていた。
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:43:35.55 vBuyWfgt0
「……そして何よりも、このことを告げるのが怖かった。俺の下らない贖罪(ゆめ)を、お前に背負わせたくなかった。お前の夢を俺のエゴイズムに利用していることを、お前に、知られたくなかった」

「……それが、キミの仮面の理由だったのかい」

「あぁ」

彼は静かに頷くと、そっと両手をボクから離した。触れていた手の冷たさが、今は彼の決意と覚悟を示していたのだと理解る。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:44:16.20 vBuyWfgt0
少し落ち着こう、とプロデューサーに促されるままに、ボクはソファへと戻った。給湯室からは珈琲豆を挽く音が聞こえる。しばらくすると、彼は芳ばしい香りの立つ二人分のマグカップを持ち、ボクの向かい側へと座った。
差し出された珈琲は、一見すると単なるカフェ・オ・レのようで、恐る恐る口に含むと、苦味の中に仄かな甘味が広がるのを感じた。

「……美味しい」

「それはどうも。砂糖の代わりに蜂蜜を少し入れてある。俺が疲れた時にいつも飲んでる飲み方だよ」

「子供扱いしないでくれ、などと言える空気ではなさそうだね」

「ははは、それもそうだ」

ひとときのコーヒーブレイク。
先程までの荒れていた心を、優しい蜂蜜の甘さが包み込んでゆく。彼もまた、この時間を味わっているようだった。
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:45:02.68 vBuyWfgt0
「そういえば結局、悩み事ってなんだったんだ?」

つい先程まであれほど空虚な目をしていたことが嘘だったかのように、穏やかな表情で彼は問うた。

「……今思えば、そう大したものではないさ。ただ少しだけ、世界の重みに膝を付きそうになっただけだよ」

「受験か?」

「ふふ、舐められたものだな。これでも模試はA判定、センターの自己採点も必要十分な数字だった。この事務所の無駄な人材力には感謝しなければね」

僅かに微笑み交わした後、仕切り直すようにボクはほうと一つ溜息をつく。
働き者の空調は、部屋の空気が冷え切らぬよう気を利かせてくれていた。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:45:55.95 vBuyWfgt0
「……でも、全くの無関係という訳ではないかな。ボクたちは否応無しに大人になることを強いられているのだと、実感してしまっている。『二十歳過ぎればただの人』と言うけれど、これほどまでに実体を持つ感覚だとは思っていなかったよ」

「と、いうと?」

「今までは、疑うことなく進むことが出来た。ボクは特別な存在足り得るのだと。ヒトという枠すら超えた《偶像》にさえ、キミと共にボクはボク自身を昇華することが出来た……だが、時の流れというものは非情で、非常だ。ボクにはもう、『14歳』という特権は無い。生憎とボクは異星人ではないから、永遠に14歳で在り続けることなんてできない」

「時間の流れは止められない。それに若い頃っていうのは、不思議と恐れを知らずに無謀が出来る。『若気の至り』って奴だな」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:46:34.17 vBuyWfgt0
「そう、だからきっとこれは現象としては『正気に戻った』と呼ぶのが正しいのだろうね。……そして、往々にして夢から醒めると待っているのは現実だ。それはボクを容赦なく押し潰して、日常に稀釈しようと襲いかかって来た。……無性に不安になったんだ。ボクは本当に此処に在るのか、此処に在るボクは何者なのか、と。キミならば、仮面の下の"ボク"を見てくれると、思った」

「……すまなかった」

「ああいや、いいんだ。咎めるつもりはないし、ボクの方こそすまなかった。感情の制御が出来ていなかったよ。……それに、今まで隠されてきたキミの言葉を聴くことができたからね」

彼がバツの悪そうな顔をしたので、慌てて否定する。
いくら荒れていたからといっても、あれほどまでに感情を露わにして声を荒げたのはいつ以来だろうか。不思議と、心の靄は薄れていた。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:47:14.28 vBuyWfgt0
「大人と子供、か。いつかもそんな歌を歌ったね……あの頃からボクは、少しは大人になれただろうか」

独り言のように指向性を持たない呟きが、二人だけの部屋に霧散してゆく。

「……大人になるって、どういうことなんだろうな」

すると、半分ほどになったカップをテーブルに置き、ため息混じりに彼が呟いた。

大人になる。
成人する。子孫を残せるまで身体が成熟する。自分の行動に責任を持つ。働いて金を稼ぎ、自立して生活する。
これらはきっと、彼の求める答えとは異なる。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:47:53.14 vBuyWfgt0
「俺もさ、考えてみたんだ。大人になるっていうのはきっと、自分の弱さに素直になれる事なんじゃないかな」

「己の無力さを受け入れるということかい?」

「いや、少し違うかな……自分が非力だと理解して、それでも捨てられない何かを抱いて前を向く、それが大人なんだと、俺は思う」

覗き込んだ黒い水面は何も語らない。ただ静かに、同心円の波紋を湛えていた。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:48:54.12 vBuyWfgt0
「…………ボクにはまだ、理解らないな」

その感覚に心当たりがない訳ではない。雨に打たれ、己の愚かさを嘆いたあの日。世界はカッコつかないことばかりだと、失敗から学んだあの日。きっとボクと蘭子は、ひとつ大人の階段を登ることができたのだろう。
それでもボクにはまだ、全ての弱さを認めてしまう勇気は無かった。

「無理に分かろうとする必要はないよ。俺だって、本当に理解出来ているのかは怪しい。きっと、ブラックの珈琲の、苦味の中に美味しさを見出すようなものさ」

「ふふっ、なんて理解り易い喩えだろう。ボクにはまだ早いと言いたい訳だね」

「そういうこと。無理せず蜂蜜なりミルクなりを入れて自分なりに楽しめばいいんだ。……この先、何度でも様々な悩みに苛まれることになるだろう。そんな時は、今日の話を思い出してくれればいい。そうでなくとも、お前はもう一人じゃない。遠慮無く周りの奴らに頼ればいいさ」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:49:36.33 vBuyWfgt0
お前は甘えるのが下手だからな、などと言いながら、彼はわしわしとボクの頭を乱雑に撫でた。その手はもう、先刻ほど冷たくはなかった。

「……子供扱いは遠慮願うよ」

「おっと失礼……それで、お役には立てたかな?」

思い出したように、彼がとぼけた顔で言う。
解は既に、この胸の暖かさが示していた。

「……勿論。心配を掛けて本当にすまなかった。でも、お陰で解が見つかったよ」

「聞かせてもらっても?」

「あぁ」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:50:06.56 vBuyWfgt0
今度はボクがカップを置き、震えそうになる唇を引き締めて、努めて、努めて平静を保ったまま、率直に、思いの丈を告げる。
ーー嗚呼、こんなにも、素直になるというのは難しくて、むず痒いことだったのか。

「ボクは……ボク自身の力で、『キミの特別』になりたいと思った」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:51:13.50 vBuyWfgt0
再びカップに口を付けていたプロデューサーは、ボクの言葉を聞くと突然噎せ返った。そして、目を丸くしてこちらを見る。

「ええっと……それは、その……飛鳥さん?」

「ボクだってもう18歳だよ。いつまでも14歳の少女じゃあないんだ。それに……」

「それに?」

「キミがボクに『理想(ユメ)』を見ていてくれる限り、ボクは世界にとって特別な偶像(そんざい)で在り続けられるんだから」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:51:46.60 vBuyWfgt0
理解り切っていたことだった。
長々と綴られた題目のような証明の、その結末は実に単純なもので。
ボクが定義するのを恐れていただけで、この感情は随分と昔から存在していたのだ。
ボクは彼と真に並び立つことを欲していたのだ。アイドルとプロデューサーという関係だけでなく、相棒として、パートナーとして。
退屈だったセカイに色を与えてくれた彼に、ボクが特別であると認めて欲しかったのだ。
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:52:23.39 vBuyWfgt0
「えーーっと…………」

「優柔不断だね。相変わらずそこはキミの……」

返答に窮して唸っている彼をボクが咎めようとした時、部屋のドアがバタンと大きな音を立てて開き、誰かが飛び込んできた。

「やっほープロデューサーと飛鳥チャン!お話は終わったー?こっちはねーもう準備万端だよー志希ちゃんお腹空いちゃった!」

闖入者、もとい志希は怪しい白衣ではなくらしくない可愛らしいエプロンを身に付けていた。その身体からは微かに甘い匂いが漂ってくる。
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:53:24.29 vBuyWfgt0
「志希か……全くキミは、狙ったかのようなタイミングで……それでプロデューサー、これは?」

「そういえばまだちゃんと言っていなかったな。志希や蘭子たちにパーティの準備を進めてもらっていたんだよ……誕生日おめでとう、飛鳥。これからもよろしくな」

「……ありがとう、プロデューサー。忘れられているのかと思っていたよ」

「そんなはずないだろう?大切なアイドルの誕生日なんだから」

泣き出しそうになるのを堪えながら、「あれ、そっけないにゃ〜」などと理解っているくせにからかってくる志希に引っ張られてパーティへと向かう。
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:53:52.76 vBuyWfgt0
会場には響子や葵が指揮を執ったらしい料理の数々の中央に、立派なホールケーキが陣取っていた。

『ハッピーバースデー飛鳥(ちゃん)!』

大きな祝福の声とクラッカーに揉みくちゃにされながら、ボクは饗宴へ身を投じる。
昔なら疎んでいただろうこんな騒がしいひと時も、今は悪くはないと思える。
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:54:20.55 vBuyWfgt0
宴のあと、ボクは例によって事務所の屋上の特等席に佇んでいた。空には微かに雲がかかり星の光を遮っているが、それでも構わないと言うように白の絵の具をひと雫落としたような月が己の存在を主張している。

「フフッ、やれば出来るじゃないか」

天上の演出家も時には空気を読むらしい。そんな傲慢な批評家を気取りたくなるくらいには、この朧月夜は美しく見えた。
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:55:02.23 vBuyWfgt0
「やっぱり此処にいたか」

うわ寒いな、と言いながら扉を開き寒空とボクの世界に入って来たのは、言うまでもなくプロデューサーだ。彼はまだ雪の残滓が僅かに残る凍り付いた屋上をしゃくしゃくと踏みしめながら、真っ直ぐにボクの隣へと並んだ。

「それで、どうしてキミは態々こんな所を訪ねてきたんだい」

「此処ならお前がいると思ってな。……まだ、返事をしていなかったから」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:55:40.05 vBuyWfgt0
彼は珍しく照れ臭そうに頭を掻きながらはにかんだ。

「初心な中学生じゃあるまいに」

「笑うことないだろう」

瞬間視線が交わり、どちらからともなく笑みが零れる。不思議と、寒さは感じなかった。

「……俺もお前も、まだまだ子供だったみたいだな」

「あぁ、ブラックのコーヒーが飲めるようになるのはまだまだ先みたいだ」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:56:37.26 vBuyWfgt0
月日が流れて、変わったものと、変わらないもの。代わり得るものと、代わり得ぬもの。
ボク達は今日、またひとつ代え難い変化を手にした。

「……いつか飲めるようになったなら、もう一度コーヒーブレイクに誘ってくれ。勿論、まだ冷めていなかったなら、な」

「……それが、キミの答えかい?」

「ああ」

「……成る程、それなら仕方がないな。折角の猶予だ、楽しませてもらうとするよ」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:57:08.01 vBuyWfgt0
綻びそうになる頬をなんとか繋ぎ止めながら、ボクは真新しい蜂蜜色の月のペンダントを軽く握った。

「偶にはこんな夜も悪くないな」

「あぁ……月が、綺麗だ」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:57:41.84 vBuyWfgt0


今はまだ、甘い夢の中だけれど。
約束はいつだって、ボク達のすぐ隣に在る。
疲れた時には少しだけ立ち止まって、思い出のアルバムを眺めればいい。
きっといつの日か、追憶は黒く澄んだ珈琲と共に。
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 01:00:55.83 vBuyWfgt0
以上です。以下は後記となります。

飛鳥、誕生日おめでとう
この一年間の生きる目的だった限定SSRも無事手に入りそして今日という日を迎えられたことで私は今年の目標の殆どが果たされてしまいました。
今回はかなり「プロデューサー」のキャラクターが濃くなっています。かなり迷いましたが、因果を繋げる上でどうしても必要だったので。
「こいつ担当悩ませんの好きだな」と思うかもしれませんが、私は愉悦部ではなくどちらかと言えばハッピーエンド至上主義者です。苦難の果てに何かを得る、そんな姿が大好きなのです。
私は彼女に出逢えたことで進みたい道へ一歩踏み出す勇気を貰いました。彼女がいなければ、今の私はどうなっていたのか、想像もつきません。私情込み込みの自己満足かもしれませんが、それでも私は彼女に感謝を伝えたい。
願わくば、年を経るごとに突き当たる悩みを彼女と共に乗り越え、成長していく彼女の隣にいたいものです。誰かモバマス世界への行き方を知っていたら教えて下さい。
それでは、次の一年での飛鳥の飛躍を祈り、生誕の祝福に代えさせていただきます。

関係があるかもしれない過去作
【モバマス】追憶は珈琲と共に。
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1504512248/

橘ありす「プロデューサーさんは晴さんのお兄さん」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:35:19.48 tbEl15of0
アイドルマスターシンデレラガールズ二次創作です。

結城晴「オレの兄貴はプロデューサー」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517878301/
モバP「オレの妹は結城晴」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517964793/

これらのSSの続きとなっております。よければこれらを読んでから本SSをお楽しみください。

※このSSはオリジナル設定を多用します。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518068119
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:36:11.78 tbEl15of0


13.


ちひろ「プロデューサーさん! 借りを返してもらう日が来ましたよ」

モバP(以下P)「なんですか? 藪から棒に」

ちひろ「すこしの間預かって欲しいアイドルがいるんですよ、よろしくお願いできません?」

P「え……どんな子ですか? そりゃあ、事務所で預かることぐらいはできますが……」

ちひろ「素行は問題ないですよ。協調性も……多分あります! ただ……」

P「ただ?」

ちひろ「拗ねちゃってるので慰めてあげてくださいね!」

P「はぁ……別に構いませんが……」

ちひろ「決まりですね! 入って来てもいいわよ、ありすちゃん」

ガチャ

ありす「初めまして、プロデューサーさん。同じ事務所のアイドルの橘ありすといいます。橘と呼んでください」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:36:55.61 tbEl15of0

P「……えーと、よくわかんないけど、オレもありすちゃん……じゃダメかな?」

ありす「駄目です。ちひろさんは構いませんが、プロデューサーさんは橘と呼んでください」

P「そ……そっか。じゃあ、橘さん、でいいかな?」

ありす「……まぁ、いいです」

P「で、……だ。橘さんをどうしてオレが預かることに? たしか他Pの担当だったよね?」

ちひろ「それはですね……ありすちゃんのご両親が忙しくて、お仕事で家を暫く空けることになって、そのちょうどいい預かり手がいなかったからなんです」

P「だからって……オレ?」

ちひろ「ほら、他Pさんの親友で信用もありますし! ありすちゃんのご両親も他Pさんは信用しているようなので他Pさんの親友なら大丈夫だろうって!」

P「……いやぁでもなぁ……この分だとうちに連れて帰ることになりそうですけど……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:37:34.05 tbEl15of0

ありす「……いいんですよ、嫌なら嫌と言っても。私、事務所を貸していただければ1人で寝泊まりできますので」

ちひろ「そういうわけにもいかないのよ」

P「……はぁ……、んなこといってる子供をほっぽり出せるわけないだろ? 分かりました、引き受けます。暫くの間、うちで寝泊まりさせればいいんですよね?」

ちひろ「ええ、それで大丈夫です。ありがとうございます、プロデューサーさん。助かりました」

P「これで借りはチャラですからね」

ありす「……」

ちひろ「ほら、ありすちゃん。挨拶しよ?」

ありす「……なるべくご迷惑はかけないようにしますので、暫くの間よろしくお願いします」ペコ

P「ん、こっちこそよろしくな。橘さん」

ありす「……はい」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:38:32.47 tbEl15of0

晴「来たぜー! プロデューサー!」

P「晴、学校お疲れ。ちょっと話があるからこっちに来てくれないか?」

晴「? なんだ?」

P「ちょっとな……」



P「というわけなんだ。だから暫くの間、橘さんと一緒に行動したり、うちに帰ったりすることになるぞ」

晴「ふーん? そっか」

ありす「よろしくお願いします、結城さん」

晴「結城さんじゃどっちがどっちかわかんないだろ、晴でいいよ。オレもありすって呼ぶし」

ありす「いえ、私はプロデューサーさんのことはプロデューサーさんと呼ぶので区別はできています。結城さんも私のことは橘と呼んでください」

晴「ん、まぁ橘がそう言うならそれでいいけど」

ありす「ありがとうございます」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:39:23.88 tbEl15of0

P「挨拶は済んだな。じゃあ、解散しよう。今日は午後8時くらいに帰る予定だから、各自割り当てられた仕事やレッスンが終わったら、オレのところに集まってくれな」

晴「ん、わかった」

ありす「わかりました」

P「じゃあ、今日も仕事頑張ろう」



ガチャ

晴「プロデューサー! レッスン終わったから宿題しに来たぜー!」

P「お、晴。来たな」

晴「よいしょ」ポス

P「しかし、晴。すんなり橘さんのこと受け入れられて偉かったな」ナデナデ

晴「ん? なんでだ?」

P「だって、橘さんが家まで来るってことは」

ガチャ

ありす「プロデューサーさん、少しお話が……!? な……何してるんですか!?」

P「こういうのが家まで続くってことだぞ」

晴「え……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:40:14.83 tbEl15of0


14.


ありす「結城さん! な……なんでプロデューサーさんの膝に座ってるんですか?」

P「晴はな、オレの膝で宿題をやるのが日課なんだ。素晴らしいだろ?」

ありす「え……結城さん、私と同じ歳でしたよね? ……恥ずかしくないんですか?」

晴「う……」///

ありす「そっ……それに、神聖な事務所でそんな……不健全です!」

P「何がだ?」

ありす「え?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:41:19.78 tbEl15of0

P「何が不健全だと聞いているんだ、橘さん。オレはただ膝に妹をのせていただけだ。何か問題があるか?」

ありす「……ひっ……開き直らないでください! とにかく! 結城さんも顔を赤くしていますし、そんな恥ずかしいことはやくやめてください!」

ちひろ「私もそうして欲しいところなんだけどね、ありすちゃん。それにも問題があるのよ」

ありす「あっ、ちひろさん! ちひろさんからも何か言ってください! おかしいです!」

ちひろ「このプロデューサーさんはね、晴ちゃんが膝に乗っていると作業スピードが約3倍になるの。そして、いつもの時間に晴ちゃんが来ないとグデグデになって作業スピードが半分になるのよ」

ありす「なっ……! え? ……ど、どういう仕組みですか?」

P「晴が膝に座っていると癒されながら頑張れる。いつもの時間に晴が膝にいないとがっかりする。当然だな」

晴「……やめろばか」///
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:42:20.14 tbEl15of0

ありす「当然ではありません! それはプロデューサーさんが本気を出せるのに出さない怠慢ではないですか?」

ちひろ「最初はそう思ったんだけどね……どういうわけか本当みたいなの。それに、大変な書類とかも鼻歌交じりに秒殺しちゃうから、事務所としても重宝しだしちゃって……このままやらせろって上からのお達しが出たの」

ありす「なっ……」

P「というわけだ。悪いがこっちは事務所公認なんでな。続けさせてもらうぞ」

晴「オレは恥ずかしいからもう降りたいんだけど……」

ありす「……結城さんはこう言ってますが?」

P「晴が本気で降りたいならオレから降ろすさ。だから降ろさない」

晴「うう……」///

ガチャ

梨沙「相変わらずのシスコンの変態ね」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:43:44.61 tbEl15of0

P「お、梨沙か。今日の撮影はどうだった?」

梨沙「楽勝だったわ。もう少し骨のある仕事用意しなさいよね」

P「悪いな、向こうからのご指名でな」

梨沙「へぇ、そうだったの……ん? なんか知らない顔がいるけど?」

P「ん、ああ。ちょっと預かることになってな」

ありす「初めまして、橘ありすといいます。今日から暫くの間結城さんの家でお世話になることになりました。よろしくお願いします」

梨沙「よろしく……アタシはこいつの担当アイドルのひとり、的場梨沙よ。梨沙って呼んで」

ありす「いえ、的場さんと呼ばせていただきます。こちらも橘と呼んでください」

梨沙「嫌。橘、なんてなんか据わりが悪いし。ありすって勝手に呼ばせてもらうわね。そっちも好きにするといいわ」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:44:54.55 tbEl15of0

ありす「なっ……わかりました。好きにさせてもらいますね、的場さん」

梨沙「んで? 晴はまたなんで赤くなってんのよ。……あ、そっか。ありすになんか言われたのね」

晴「……なんでわかんだよ」

梨沙「わかりやすいのよ、晴は。ちょっと、P。こんなんで預かるなんてできるの? ただでさえ、晴は恥ずかしがり屋さんなのに」

晴「恥ずかしがり屋って……お前らが恥ずかしいことばっかするからだろ」

梨沙「馬鹿、親兄弟に甘えることのなにが恥ずかしいのよ。アンタはもう少し開き直りなさい」

晴「……人に見せるもんではないだろ……」

P「まぁまぁ梨沙、その辺にしてやれ。心配してくれてありがとうな。少しの間だけなんだから、なんとかやりくりするさ」

梨沙「……そ」

ありす「……親兄弟に甘えることは恥ずかしいことじゃない?」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:45:58.42 tbEl15of0

梨沙「どうしたの? ありす」

ありす「いえ、なんでもないです」

梨沙「ふーん? じゃあ報告も終わったし、アタシ帰るわね。今日はパパとデートなの♪」

P「おう、お疲れさん。楽しんでこいよー」

梨沙「当然ね! じゃあ、また明日ー!」


ガチャ パタン


ありす「嵐のような人でしたね……」

P「芯のしっかりしてる、頼れる奴だよ。まだまだ子供なところもあるがな」

晴「……兄貴、聞いてくれ」

P「なんだ?晴」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:47:03.68 tbEl15of0

晴「兄貴や梨沙がなんと言おうと、オレは恥ずかしいものは恥ずかしい。誰にも見られてないならまだしも、ありすに見られてるなら、それは恥ずかしい。だから降ろしてくれ」

P「……いいんだな?」

晴「……」コクン

P「……じゃあ、ほら。休憩室で続きやってこい」

晴「わかった」

ちひろ「あのー、晴ちゃん? 私もいつも見てるんだけど……」

晴「あー、ちひろさんはなんていうか……母さん? みたいな感じだから平気になった」ズバッ

ちひろ「!?」グサァ

ちひろ「……そう……ですか。……付き合ったことすらないのに……お母さん……」ドヨドヨ
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:47:42.82 tbEl15of0

晴「んじゃ、行ってくる」

P「ん、頑張れよー」

ガチャ バタン

ありす「……」

P「さて、オレも仕事するか……はぁ……」カタカタ

ありす「あの……私やっぱり……」

P「いいんだよ、晴がそうするって決めたんだ」

ありす「でも……」

P「……なんだよ」

ありす「今作ってた文章、打ち間違いだらけですよ」

P「……そこなんだよなぁ…………晴ぅ……」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:48:53.36 tbEl15of0


15.





グスグス……

P (……なんか聞こえる……幽霊か?)

グス……

P (行ってみるか……)

ガチャ パチ(電気)

ありす「あっ」

P「橘さんか……どうした? 親が恋しくなったか」

ありす「……なんでもありません。起こしてしまってすみません……寝ます」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:49:41.96 tbEl15of0

P「だーから、そんな顔されて放置できるほどオレは大人じゃないんだよ、話聞かせろ」

ありす「……」

P「そういうのは誰かにさっさと吐き出せば楽になるぞ。ほら、今ココアいれるから待ってろ」

ありす「いえ……ご迷惑をおかけするわけには……」

P「そういうのは隠し通せてから言うんだな。オレに気づかれた時点で橘さんをこのまま寝かす選択肢はないんだよ」

ありす「……」


P「ほら、ココア。あったかいぞ」

ありす「……ありがとうございます」フーフー
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:50:40.57 tbEl15of0

P「……親がいないと寂しいか?」

ありす「……いえ、両親はとても有能な人なので遅くなったりして結局丸1日以上会えないのは割といつものことなんです」

P「……それで? 今日はどうしたんだ。いつもは泣いてないんだろ?」

ありす「……わかりません」

P「……まぁ、多分環境が変わったっていうのはあるだろうな。人間意外と環境が変われば気持ちが変わることも多い。いつもは耐えられたことに弱くなったりな。オレも経験がある」

ありす「大人でも……ですか?」

P「気持ちに大人も子供も関係ない。大人は顔に出さないだけさ」

P「だから今日泣いちゃったとしても、それは橘さんが子供だったからじゃない。当然のことなんだ」

ありす「……そうですか。良かったです」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:51:36.07 tbEl15of0

P「ご両親に相談したりとか……しないのか?」

ありす「私……お母さんとお父さんに心配かけたくないんです。……私が大人になれれば顔に出しませんので、心配をかけずにすみますよね? だから……」

P「そうやって自分の心に閉じ込めて我慢し続けるのか?」

ありす「……仕方ありません。お母さんもお父さんも忙しいですから」

P「……そうか」

ありす「……」

P「馬鹿」ペチ

ありす「なっ……急になんですか!?」

P「そんな寂しそうな顔してなにが我慢だ。まだまだ子供な癖に」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:52:32.47 tbEl15of0

ありす「こ……子供じゃないです! 私もう大人ですから! 寂しくても我慢できます!」

P「……橘さん、知ってたか?」

ありす「……なんですか」

P「大人でも人に甘えるんだぞ?」

ありす「……え?」

P「大人でもな、寂しかったら寂しい。そんな時は誰かに甘えて、癒してもらうんだ」

ありす「……そうなんですか?」

P「そうだ。寂しいのに誰にも言わず閉じこもっちゃうのはむしろ子供だな」

ありす「う……」

P「だから、甘えてもいいんだ。こうやってな」ナデナデ

ありす「あ……」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:53:28.19 tbEl15of0

P「橘さん、君は誰かに甘えてもいいんだ。それを誰も咎めたりなんてしないし、子供だと馬鹿にしたりもしない。だから、我慢してそんな顔をするんじゃない」ナデナデ

ありす 「……」

ありす「私、両親に甘えてみてもいいんでしょうか?」

P「ああ。子供が親兄弟に甘えるのは、恥ずかしいことなんかじゃない。当然だろ?」ナデナデ

ありす「……はい」

P「よし。とはいえ、ご両親に会えるのは少し後になりそうだけどな」ポンポン

ありす「……その間」

P「ん?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:54:06.70 tbEl15of0

ありす「その間、プロデューサーさんに甘えてもいいですか?」

P「え……」

ありす「いいって言ってましたもんね。甘えることは駄目なことじゃないって」

P「……まぁ言ったけど」

ありす「ですよね。では、そういうことで。おやすみなさい、また明日」スタスタ

P「……おう…………おやすみ」

ありす「あ」

P「なんだ?」

ありす「明日からありすって呼んでくださいね、Pさん」クスッ

P「」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:54:49.33 tbEl15of0


ありす「誰かに撫でられたのなんていつぶりだろ……」サワ

ありす「優しい……手だったな……」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:55:24.27 tbEl15of0


晴「」スヤスヤ

P「晴……オレ明日からどうしよ……」

晴「んん……ばかあにき……」クークー
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:56:24.76 tbEl15of0


16.


晴「どういうことだよ橘! なんで橘が兄貴の膝に座ってるんだ!?」

ありす「結城さん、どういうこともなにも、見てわかりませんか?」

晴「なんだよ、何か理由があるのか?」

ありす「甘えているんです。私、両親が今いなくて寂しいですから」

晴「はぁ!?」

P「橘さん……その辺に……」

晴「ほら! 兄貴も言ってやれ!」

ありす「駄目ですよ、Pさん。橘さんではなく、ありすって呼んでください♪」

P「ありす、わかったから……その辺にしてくれ……」

ありす「嫌です」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:57:18.00 tbEl15of0

晴「……さては昨日オレが寝てる間に何かあったな?」

P「」ギクッ

P (相変わらず変なところで鋭すぎる……)

晴「兄貴……なにがあったのか話してくれるよな? オレの頼みを断る兄貴じゃないよな」

ありす「結城さん、別に大したことはありませんでしたよ。寂しくて泣いてしまった私をPさんが慰めてくれただけです」

晴「そのPさんってのをやめろ! 橘、昨日までプロデューサーさん呼びだっただろ!」

ありす「距離が縮まれば呼び方も変わります。当然ですよね?」

晴「一体なにがあったんだよーー!」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:58:00.29 tbEl15of0

ちひろ「プロデューサーさん……慰めてくれとは言いましたがこれは……」

P「ご……誤解なんです……」

晴「とにかく橘どいてくれ! オレ今からそこで宿題やるから!」

ありす「でも確か、昨日私の見ている前ではやらないって言ってましたよね」

晴「気が変わったんだよ! 早く降りろ!」

ありす「お断りします。私まだ甘えたりませんので」ギュー

晴「こいつ……」ワナワナ

ちひろ「……プロデューサーさん、どうするんですかこの修羅場」

P「……どうしましょうね」

ちひろ「このまま放置するとおそらく取っ組み合いが始まりますよ。その前に対処してください」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:58:44.48 tbEl15of0

P「……ちひろさん……」

ちひろ「すみませんがこれから出なくちゃいけないんですよね。というかこんな修羅場に巻き込まれて火傷したくはないので、さっさと失礼しますね!」ガチャ

P「ちひろさーん! カムバーック!」

ちひろ「アイドルの顔に傷ついたら責任問題ですからね〜」バタン

P「ちひろさーん……」

ありす「私が甘えてる時に関係ない人の名前を呼ばないでください、Pさん」ギュー

晴「なに言ってんだこの! いいから降りろ!」グイッ

P「……ふぅ……」

P「落ち着け2人とも!!!」

ありす「!!」

晴「!!」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 14:59:30.15 tbEl15of0

P「とりあえずありすは一旦降りろ」ヒョイ

ありす「あ……」

P「これから数日間、どうするべきか会議をする。各々10分間、離れて意見をまとめよう。それから話し合う。どうだ?」

晴「……わかった」

ありす「わかりました」

P「では、10分間解散だ」


30分後


P「よし……大体話はついたな。確認するぞ?」

晴「……おう」

ありす「……はい」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:00:37.14 tbEl15of0

P「まず、事務所にいる間、俺の膝は60分交代制。どちらから始めるかは初回はじゃんけんとし、次回からは前回の反対側から始めるものとする。ただし、片方が不在の場合はその限りではない」

ありす「仕方ないですね」

晴「こっちのセリフだけどな」

P「次に、呼び方問題だが、これはありす希望を通す形になる。ただ、オレを下の名前で呼んで結城さん、橘はアレだから2人は名前で呼び合うようにな」

晴「わかったよ……ありす」

ありす「そうですね、晴さん」

P「最後に、家でどうするかだけど、すまんがここはオレの希望を通させてもらった。3人で仲良く過ごそうじゃないか。なにもずっとってわけじゃないんだ。たった数日間だ。そうだな? 晴、ありす」

晴「……おう、そうだな」

ありす「……そうですね」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:01:17.20 tbEl15of0

P「よし、全員の合意が取れた。これにて会議を終了する。お疲れ様でした」

晴「お疲れ」

ありす「お疲れ様でした」

晴「……」

ありす「……」

2人「じゃんけん!」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:02:04.37 tbEl15of0


17.


梨沙「……なんなのよ、アレは」

ちひろ「……さぁ?」


晴「……もう終わりだろ! ほら見ろ! 1時間経ってる!」

ありす「晴さん、これを見てください。ほら、まだあと30秒ありますよ……」

晴「その止まってる時計さっきも見ただろ! 壁掛け見ろよ!とっくに過ぎてんだよ!」

ありす「晴さんが待ち遠しくて体感時間が短いだけですよ」

晴「あーりーすー!」

P「」カタカタカタカタカタカタ
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:03:00.64 tbEl15of0


梨沙「……アイツ、現実逃避してるわね」

ちひろ「作業速度が前人未到の5倍に到達したので事務所としては万々歳ですが……」

梨沙「どうしてこうなった……って感じね」

ちひろ「ありすちゃんがあそこまでプロデューサーさんに懐くとは……このちひろの目をもってしても見抜けませんでしたね……」

梨沙「アイツ幼少組の扱い妙にうまいからかしらね……まぁアタシはパパ一筋だけど!」

ガチャ

紗南「どしたの? なんか騒がしいね」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:03:52.77 tbEl15of0

ちひろ「あら、紗南ちゃん」

梨沙「ちょっとね……かくかくしかじかってことがあったのよ」

紗南「いや、かくかくしかじかって本当に言われても……なるほどね!」

ちひろ「わかったの?」

紗南「大体の事情はね。そっかー、ありすちゃんっていうのか、あの子」

ちひろ「本当に伝わってる……」

紗南「でも、そうなると晴ちゃんがかわいそうだね。今までお兄ちゃんを独り占めできてたのに」

ちひろ「そろそろ兄離れしてもいいような気はしますけどね」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:04:55.25 tbEl15of0

梨沙「ま、他人になんて言われたところで本人が納得しない限りそういうのは発生しないわ。晴が本当にそう思った時自然と兄離れするでしょ」

紗南「ま、あの様子を見るとそれは当分先かな」

ちひろ「ですね……」



晴「もう時間だろ! 約束守れよ! オレの兄貴から離れろ!」

ありす「いくら妹さんとはいえ、Pさんは晴さんのものではありません!」

梨沙「え? Pは割と晴のものよ?」

ありす「え?」

梨沙「だってコイツシスコンだもん。ねぇ?」

P「」カタカタカタカタカタカタカタ

梨沙「現実逃避してんじゃないの!」ガン
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:05:52.62 tbEl15of0

P「いっつ……まぁ、そう聞かれたらそうだと答えるしかないな」

ありす「そう……なんですか?」

梨沙「そうよ。っていうか、ありすあんた気づいてなかったの? 初日とか言動が完全にシスコンのそれだったじゃない」

ありす「……そういえば」

梨沙「まぁ、ありすに非はないわ。だけど、できればこの相思相愛兄妹の邪魔はしないであげて欲しいわね」

ありす「う……」

晴「相思相愛って……ちげーよ!」

梨沙「アンタまだそんなこと言ってんの? さっきとかかなり大声でブラコン発言かましてたわよ?」

晴「え?」

梨沙「オレの兄貴から離れろとか言ってたし」

晴「……それは」///
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:06:43.68 tbEl15of0

梨沙「ほら、こんなもんよ。……ね、相手にしてるの馬鹿らしくなって来ない?」

ありす「……そうですね」

ありす「でも、それとこれとは話が違います。私はPさんに……」

ちひろ「ありすちゃん!」

ありす「なんですか?」

ちひろ「お母さん帰って来れるって! 今日からお家に帰れるわよ!」

ありす「え? どうして……」

ちひろ「今電話があったんだけど、なんかありすちゃんの為に通常では考えられないほどのスピードで仕事を終わらせたそうよ」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:07:34.16 tbEl15of0

梨沙「あら、どっかで聞いたような話ね」

ありす「お母さん……」

梨沙「アンタ、両親の代わりにPに甘えたかったんでしょ? ほら、存分に甘えてきなさい」

ありす「……そうします」

P「」カタカタカタカタカタカタ

ありす「Pさん!」

P「話は聞いてた。ありす、良かったな」

ありす「はい! あの……また話、聞いてもらってもいいですか?」

P「オレは構わんが……晴がなんていうかな」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:08:43.98 tbEl15of0

ありす「どうですか……?」

晴「……たまになら、いい」

P「だそうだ」

ありす「ありがとうございます! また来ますね!」

晴「……ん」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:09:31.10 tbEl15of0


18.





P「ん、いつになく甘えん坊さんだな。まぁ、当然か」ナデナデ

晴「……」ムス

P「ほら、今はオレと晴だけだ。好きなだけ撫でてやるからそう口を尖らすな」

晴「……」

P「なんだ、言ってみろ」

晴「……兄貴、なんでありすを強制的にどかさなかったんだ? 膝に乗るのは誰でもいいのか?」

P「……なるほど、そこに引っかかってたのか」

晴「……」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:10:38.01 tbEl15of0

P「ごめんな、晴。嫌な気持ちにさせちまって……」ナデナデ

晴「そんなのは別にいいんだけど……」

P「そっか、晴はオレの膝に晴以外が乗るのは嫌か」

晴「……そう言うとすげぇ我儘に聞こえるから別にいい」

P「いや、そんなことないさ。すごく嬉しい」ナデナデ

晴「……へ? 嬉しい? なんで?」

P「そんだけ晴がオレのことを大事に思ってくれてるってことだろ?」ナデナデ

晴「……そうなのか?」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:12:04.52 tbEl15of0

晴「……ありすが兄貴の膝に乗ってるのを見て……そこはオレの場所なのにって思ったんだ。……これってそういうことなのか?」

P「そうだよ」ナデナデ

晴「でも……言っててやっぱり思ったけど、オレにはすごく我儘に聞こえるよ」

P「我儘でいいんだ」

晴「……へ?」

P「そりゃあ、誰にでも言っていいってもんじゃないがな、我儘言ったっていいんだよ。それが通るか通らないかは別にして、我儘は言ってもいい。というか、溜め込むくらいなら言わなきゃいけない」

晴「そっか……我儘言ってもいいのか……」

P「相手にだけは注意しろよ。そこの判断がしっかりできるようになったら、大人かな」

晴「大人かぁ……大人でも我儘言うんだな……」

P「そりゃそうさ」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:12:59.12 tbEl15of0

晴「ほんとうか? オレ見たことない気がするぞ」

P「じゃあオレが今から我儘言うな」

晴「え? 兄貴が?」

P「おう」

P「晴、今日は一緒の布団で寝ようか」

晴「!!?」

晴「……な…なな……なんで?」///

P「いや……ここ最近心置き無く晴とくっついてなかったからオレも寂しくなってな」

晴「今くっついてるじゃねえか!」

P「ぜんっぜん足りない」

晴「まったく……」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:13:32.33 tbEl15of0


晴「この……ばかあにき」

_
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:14:23.37 tbEl15of0

次の日


ありす「Pさん! また会いましたね!」

晴「ありす!?」

P「え? なんでありすがここに? 他Pはどうしたんだよ」

他P「ここだ、P。いやー、橘にどうしてもってだだこねられてな。ありすをお前の担当にすることにした。頼むな」

P「はぁ!? 正気かよ!」

他P「まぁそう言うな。紅いのやら蒼いのやらお前が扱いきれなくなったアイドル俺が預かってやってんだから、これくらい受け入れろ」

P「……マジか……」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:15:12.73 tbEl15of0

ありす「Pさん! 寂しいので甘えさせてください!」

晴「もう両親が家にいるだろうが!」

ありす「寂しいものは寂しいんです! 晴さんこそ家で甘えてるんでしょうし、事務所の間くらい譲ってください!」

梨沙「……しーらないっと」

P「オレもしーらないっと」

ちひろ「プロデューサーさん? どこ行くんです?」

P「ヒッ」

ありす「あっ! Pさん待ってください!」

晴「あーもーー!」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:15:56.56 tbEl15of0


晴「ばかあにき! なんとかしろーー!」

_
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 15:19:23.21 tbEl15of0
終わりです。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

ここまで連続で書くのは今回までになると思います。

もしかしたらもう1つくらいは続きを書くかもしれませんが、多分すぐではないです。他に書いてみたいSSがあるので。

感想や指摘等ありましたら是非宜しくお願いします。

それでは、ありがとうございました。HTML化依頼出してきます

北条加蓮「運命的、あるいは作為的」

1 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:43:12.36 1k4n5Mtx0

奇跡だとか、運命だとか。

その類の言葉があまり得意ではなかった。

目に見えない存在に成果を横取りされている気がして、どうにも好きになれなかったのだ。

何より、これまでの紆余曲折を運命の二文字で片付けられてしまうのは寂しい。

私がこの言葉たちを好意的に解釈できるようになったのは、つい最近のことだ。

そして、それはたった一人の所業だったりする。

これから、私はその人物の話をしようと思う。

私のそれまでの価値観を全部全部壊してしまった、私史上最高に自分勝手で、私史上最高に信頼できる人の話を。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518021792
2 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:43:35.20 1k4n5Mtx0



とは言ったものの、いきなりその人の話をしても、あまり伝わらないだろう。

だから、まずはその人に出会う前の話をしよう。
3 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:44:04.09 1k4n5Mtx0

■ 1 



真っ白な牢獄にも夏は来る。

うんざりするほど青い空に、もくもくと盛り上がる入道雲、それからやかましい蝉の声。

生命の躍動を嫌でも感じさせられるこの季節は、一年の中で最も自身の無力さを思い知る。

檻の外に出ることは許されず、このまま一生をここで過ごすことを定められた自分にとって、夏は苦痛以外の何物でもない。

のっそりとベッドから体を起こし、テレビカードの残額を確認して、溜息を吐いた。

お母さんが来たときに、また買ってもらわないと。

辛そうに笑顔を作る母の顔を思い浮かべて、また大きな溜息を吐いた。
4 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:44:30.92 1k4n5Mtx0



カーテンの外からの「加蓮ちゃん」という声で、アタシは見ていたテレビを消す。

ベッドの横に置かれているデジタル時計をちらりと見やると検診の時間であることに気が付いた。

「はぁい」と返事をして、カーテンを開ける。

そうして看護婦と担当の医師にいつもどおりの検診を受けたが、結果はいつもどおりではないようだった。

「先生、これ」

看護婦が言う。

それを制止するかのように担当の医師は返事をして、努めて冷静を装って「ちょっと待っててね」とアタシを病室へ戻した。

遂にか、と思った。
5 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:45:00.20 1k4n5Mtx0



病室に戻されて半時ほど過ぎた頃、服を着たまま川遊びでもしてきたのではないかというくらい全身をぐっしょり濡らした母がやってきた。

「そろそろ切れるかと思って」

母は疲れた顔で笑って、アタシにテレビカードを差し出すと、医師に導かれてどこかへ行ってしまう。

まだ少し残額のあるテレビカードを無造作に放り投げ、新しいものを挿し込んでテレビをつけた。

輝くドレスを身に纏って、スポットライトを一身に浴びて、歌い踊るアイドルの姿が映し出される。

ああ、ああ、アタシもこう在れたら。

そんな自分の姿を夢想して、一層虚しくなった。
6 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:45:28.14 1k4n5Mtx0



テレビはアタシにとって、空白を塗り潰す数少ない手段だった。

そして、この病室備え付けの小さなテレビだけが、アタシが外の世界を垣間見ることのできる窓でもあった。

テレビを通して見る世界はどれも煌びやかで、アタシのいる世界とは別物に思う。

音楽番組なんかで歌って踊るアイドルでさえもフィクションのように感じられ、その非現実感が好きだった。
7 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:46:05.84 1k4n5Mtx0



アタシがテレビを見るでもなく、流し始めてから少しの時間が経ち、母は思っていたよりも早く戻ってきた。

それと同時に、とてつもない勢いでカーテンが開け放たれる。

わけがわからず、呆気にとられているアタシをよそに母は「加蓮!」と叫んだ。

おそらく涙を流したせいであろうか、母の顔は化粧が崩れてぐちゃぐちゃだ。

「加蓮」

母がアタシを力いっぱい抱き締める。

大丈夫、何言われたって驚かないよ。

心の中で呟いて、母の次の言葉を待った。

「治ってきてるんだって!」

時が止まったような気がした。
8 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:46:34.03 1k4n5Mtx0






9 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:47:02.66 1k4n5Mtx0



病状が良くなっていることが分かってからしばらくして、退院が決まった。

担当医や看護婦たちから「奇跡だね。よかったね」と何度も何度も祝われ、病院を去った。

斯くして、生涯ここで暮らしていくのだとばかり思っていた白の牢獄から、アタシは蹴り出される。
10 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:47:29.66 1k4n5Mtx0



そうしてアタシは、華々しく人生の再スタートを切る。

と言いたいところだが、そう甘くもないのが現実の辛いところだ。

退院を果たしてまず直面したのが勉強の壁だった。

入院中に自主的な勉強や周囲の大人たちから手解きを受けていたとは言え、やはり一週間に最低でも五日間を勉学に費やしている普通の子の進度と比べてしまうとその差は歴然だった。

それだけなら、まだよかった。

それだけなら、努力でなんとかなった。

でも、それだけじゃなかった。

同級生の子たちはどこかよそよそしく、腫物を扱うかのようにアタシに接するのだ。

きっと、良かれと思っているのだろうが、それがより一層アタシを惨めな気持ちにさせた。

そんなだから、学校に来るたびに周囲との時間的、精神的な隔たりを嫌でも感じさせられてしまい、アタシは少しずつ擦れていった。
11 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:48:01.08 1k4n5Mtx0


■ 2 



学校の成績は相も変わらず低空飛行だった。

かと言って、青春を謳歌できているわけでもなく、何をするにも周囲の子との距離を痛感させられる。

周りに優しくされればされるほど、アタシと周囲とが等速ではないことを実感させられる。

アタシのスタートラインだけみんなより遙か後方にあって、その埋めようのない距離は、アタシに諦めを覚えさせるには十分すぎるものだった。

今更努力を重ねたところで、マイナスからのスタートである以上大した成果は見込めない。

であるならば、と開き直って生きていくことをアタシは選択した。
12 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:48:27.13 1k4n5Mtx0



終鈴を告げるチャイムが校舎に響く。

担任が手短に明日の連絡事項を伝え、日直へと合図を送る。

それに従って、日直が号令をかけ、クラスメイトたちは思い思いの行先へと散って行った。

やがて教室内に残る者も少なくなり、校庭からは部活が始まったであろう元気な声が聞こえてくる。

机の中に教科書やノートを置き去りにして、ほぼ空に等しいスクールバッグを肩にかけ、教室を出た。
13 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:49:12.38 1k4n5Mtx0



「北条さん、またねー」

大きな金管楽器を抱えたクラスメイトと廊下で鉢合わせた。

「……ああ、うん」

素っ気のない返事をして、足早にその場を離れる。

勉強、スポーツ、芸術。

みんなみんな何かしらに一生懸命で、直面している今に対して、全てを燃やし切ることに一切の迷いがない。

努力が水泡に帰することを恐れない彼ら彼女らのことがアタシは羨ましくあり、怖くもあった。

下駄箱に踵の潰れた上履きを押し込んで、代わりに取り出したローファーをあてつけのように地面へ叩きつける。

あと何日間、これが続くのか。

まだまだ折り返してもいない高校生活が煩わしくて仕方がなかった。
14 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:49:43.17 1k4n5Mtx0



下校中、目の前をひらひらと一匹の蝶が飛んで行った。

何でもないようなことだけれど、アタシはその姿をいいなぁ、と思った。

卵から生まれ、芋虫、さなぎと順を追って最終的に蝶となる。

ある朝、目が覚めたら自分には羽があって、這うことしかできなかった昨日が嘘のように自由に飛んで行ける。

それくらいの劇的な変化がアタシにも起きたなら。

なんて、くだらない妄想。

それを打ち切って、駅の改札にパスケースをかざした。
15 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:50:11.71 1k4n5Mtx0



駅のホームで無機質なアナウンスが響く。

「ただいま――駅で発生した人身事故の影響で、運転を見合わせて」

何もかも、ままならないな。

そう思って、溜息を吐いた。

ホームにいる者は、一様に困った顔をして時計を眺めていたり、どこかへ連絡を取っている。

一方でアタシは時間を気にする必要もなければ、この後の予定も空白。

同じく立往生を食らっている身でありながらどこか他人事に思えた。

そんなとき、隣にいた男の携帯電話が鳴る。

「お世話になっております。シンデレラプロダクション、アイドル課」

男は矢継ぎ早に自身の所属と名前を名乗っていく。

晴天の霹靂だった。
16 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:50:54.01 1k4n5Mtx0



何故かは分からないが、幼い頃に淡く描いた夢がフラッシュバックする。

病室という白の牢獄で夢見た世界。

こう在れたらと願っては、無理無理と脳内で打ち消して自嘲気味に笑っていた世界。

その世界の住人が突如として隣に現れた。

これだ。

そう直感して、男と同じ振替の電車に乗り、男の正面の座席でじっとどこかの駅で降りるのを待った。
17 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:51:30.30 1k4n5Mtx0



電車に揺られ、どう声をかけたものかと頭の中で何通りも何通りもシュミレーションを行う。

見てくれは、悪くないはずだし、運よく向こうから声をかけてくれないだろうか。

かけてくれないだろうなぁ。

先程の男の名乗った役職から考えて、彼は所謂プロデューサーというものにあたるのだろう。

そういう人たちがスカウトを行うケースはあまり聞いたことがないし、望みは薄そうだ。

なら、こちらから声をかける他ないのだけれど、それも良い方法が思いつかない。

なのに、男が電車を降りたら何かしらのアクションを起こすことはアタシの中で決定事項だった。

どうしてこんなにもやる気になっているのか、自分が何に突き動かされているのかすらわからず、自分で自分が不思議だった。
18 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:51:59.77 1k4n5Mtx0



遂に男が電車を降りた。

その姿を見て、アタシも慌てて席を立った。

人波をすり抜けて、一定の距離を保ったままで後を追う。

それから、人通りの少なくなったところで、早足で一気に追い越した。
19 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:52:33.16 1k4n5Mtx0



アタシの考えた作戦は、こうだ。

このまま少し距離を離し、ある程度のところで、落とし物をする。

落とし物はなるべく重要度が高くて、すぐに届ける必要があるものがいい。

ヘアピンやキーホルダーなんかじゃ拾ってもらえない可能性もあるだろうし、かといって生徒手帳なんかも学校に届けられたら意味がない。

考えの末、落とす物は現在の所持品の中から二択にまで絞り込んだ。

携帯電話か、財布。

どちらかをわざと落とす。
20 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:54:20.15 1k4n5Mtx0



ポケットからコンパクトを出して、変わらず後方に男がいることを確認する。

「よし」

自分に言い聞かせるように呟いて、作戦を決行した。
21 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:55:52.63 1k4n5Mtx0



鞄から滑り落ちるのを装って、財布を地面へと落下させた。

もちろん、中から大事なものは全て抜いてある。

しかし、念のために中を確認された場合を想定して、現金はそのままにしてあった。

流石に空では怪しいと思ったからだ。

故に、持ち去られてしまってもそのダメージは最小限で済む。

しばらくお昼ご飯抜き、くらいだろう。

元々食が細い身だ。なんとかなる。

だから、素知らぬ顔ですたすたと歩き続けた。
22 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:56:18.03 1k4n5Mtx0



そのとき、革靴がとっとっとっとっ、と早いリズムでアスファルトと打ち合う音が聞こえた。

心臓が跳ねる。

「あの」

人差し指で、控えめに肩を叩かれた。

来た。

振り返る。

「これ、落としましたよ」

作戦は成功らしかった。
23 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:57:05.36 1k4n5Mtx0



こうしてアタシは、接点など何一つなかった芸能界への切符を手に入れた。

つまるところ、アイドルにスカウトされた。

ただ落とし物を拾ってもらっただけに終わる可能性も十分にあった無茶苦茶な作戦だったけれど、どうしてか全てが思い通りになった。

名刺を渡されて、名前を聞かれて、簡単な説明を受ける。

そのあとで「まだお時間、大丈夫ですか?」と男が遠慮がちに聞くのを「大丈夫です」と食い気味に返す。

すると男はどこかへ電話をかけて、事の経緯を説明し始めた。

どうやら自身の事務所へと連絡しているらしかった。

「申し訳ありませんが、私はこれから行くところがありまして」

前置いて、男は携帯電話を操作しながら言う。

「うちの者が応対可能とのことですので、事務所の方へ行っていただくことって……」

またしてもアタシは「大丈夫です」と返した。
24 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:57:55.48 1k4n5Mtx0



男の呼んだタクシーに乗り、事務所なる場所に到着した。

どうやら精算の必要はないらしく、運転手は「ありがとうございましたー」とだけ言ってドアを開けた。

きっと男の事務所と、このタクシー会社との間で何かしらの契約があるのだろう。

ということは、運転手からはアタシが芸能人に見えている可能性があるのか、と思うと少しくすぐったく思う。

車を降りて、目の前の建物へと入った。
25 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:58:27.37 1k4n5Mtx0



インターホンを鳴らし、しばらくしてがちゃりと扉が開く。

出てきたのは美人な女の人で、いかにも事務員といった服を着ている。

「あ、えっと。北条、北条加蓮です。さっきスカウトされて……」

若干しどろもどろになりながら、そう告げると女性は「あー!」と声を上げた。

「そんな急な、と思いましたけど……なるほど、納得しました。どうぞどうぞ」

言って、女性はすごく自然な満面の笑みを浮かべる。

その言葉の意味はよくわからなかったけれど、歓迎はされているみたいだ。

案内に従って、女性の後をついて行った。
26 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:59:26.44 1k4n5Mtx0



通された部屋で待つこと数分、お盆に湯呑とお茶請けを載せて、さっきの女性が戻ってきた。

女性はそれらをアタシに差し出すと、目の前に座る。

「さて、何から話せばいいのかしら……」

女性は少し思い悩む素振りを見せて、持ってきた大きな封筒から書類を取り出した。

「あ、まずは自己紹介ですね。私、ここで事務員をしております。千川ちひろと申します」

にこやかな表情を浮かべ、千川さんはアタシに挨拶してくれた。

「えっと。北条加蓮です。高校生です」

言い終わってから自分の服装が制服であることを思い出して、言わなくてもわかることだったなぁ、とちょっと後悔をした。

「さっそくなんですけど」

そうして、千川さんは書類をアタシの前に並べ、ひとつひとつ説明をしてくれる。

契約の話だとか、提出が必要なものだとか、この事務所の所属となることで受けることができる福利厚生だとか、そういう話を一通り聞かされた。

「他に何かご不明な点などありましたら、気軽に聞いてくださいね」

「特には、たぶん。大丈夫です」
27 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:59:55.66 1k4n5Mtx0



やがて説明は終わり、千川さんに見送られ事務所を出た。

「では、またお会いできるのを楽しみにしていますね」

玄関まで出てきてくれた千川さんに「はい」と返事をする。

このとき既に、アタシの答えは決まっていて、あとの問題は親をどう説得するか、くらいだった。
28 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:00:42.17 1k4n5Mtx0



帰路、ふと考える。

今思えばアタシ、めちゃくちゃ不用心だったなぁ。

知らない男の人の話を信じて、タクシーに乗せられて、知らないところに行って……って。

冷静になった頭で振り返ると、自分が相当舞い上がっていたことに嫌でも気付かされる。

でも、これで本当になれるのだ。

憧れであったアイドルに。
29 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:01:09.53 1k4n5Mtx0



というわけで、ここまでが例の人に出会うまでのアタシの話だ。

そしてここからがやっと本題となる。

私のそれまでの価値観を全部全部壊してしまった、私史上最高に自分勝手で、私史上最高に信頼できる人の話だ。
30 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:02:40.49 1k4n5Mtx0


■ 3 



ある日を境に、アタシをアタシとして証明してくれるものが一つ増えた。

これまでは高校生だとか、どこそこの病院の患者だとか、ありふれたものしか持っていなかったが、ちょっとだけ特別感のあるものが一つ増えたのだった。

シンデレラプロダクション所属アイドル、北条加蓮。

それが、アタシの手にした新しい身分だった。

もちろん現時点では世間的な知名度は皆無だし、一般人となんら変わりはないのだけれど、今までの人生で部活のような何かに所属するという経験自体がなかったアタシにとっては、それだけで嬉しくなった。

しかし、すぐにアタシは現実に引き戻されることとなる。

知ってしまったのだ。

ここ、アイドルの世界、芸能界も学校とそう変わりはしないという事実を。

つまり、アイドルになってもアタシの運動能力が向上するわけでもなければ、抜群の歌唱能力が得られるわけでもないのである。

なんていう当然の事実を思い知ったのは、初めてのレッスンのときだった。
31 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:06:36.63 1k4n5Mtx0



デビューを目指してレッスンを積もうにも現時点の能力値を知らないことには、ということでアタシは一通りの能力を測定される。

学校でやるような簡単な運動能力測定や、至極単純な歌唱レッスンが行われた。

全てが測定できた頃には、まさに満身創痍と言っていい体たらくで、アタシは醜態を晒すだけに終わった。

体力は早々に限界を迎え、足はもつれるし、腕も上がらない。

肩で息をする始末だ。

何よりその指導にあたってくれたトレーナーの表情を見れば、結果を聞かずともアタシがどれだけ酷いかなんて、容易に察することができた。
32 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:07:04.34 1k4n5Mtx0



結果が記された書類をトレーナーが持って来るのと同じくらいに、レッスンルームにアタシをスカウトしてくれた……アタシの策略にはまってくれたあの男が入ってきた。

「お疲れ様です。丁度、終わったみたいですね」

言動から察するに、アタシの測定の結果を見に来たというところだろう。

ああ、ああ。

アタシ、バカみたいだったなぁ。

何の能力もないのに、ちょっと人より見てくれがいいってだけで、アイドルになれる、って一人で舞い上がって。

きっと幻滅される。

身体能力の測定だけで息が上がるような者はお呼びでないだろうし。

ただただ俯くしかなかった。
33 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:07:42.43 1k4n5Mtx0



男は手渡された書類を見て、一言二言トレーナーと話したあとで、アタシのもとへとやって来た。

「北条さん」

「…………何」

「実はですね。俺が君の担当プロデューサーとなることが本日、正式に決まりました」

「で? アンタがアタシをアイドルにしてくれるって言うの?」

「それは違う。北条さんはもうアイドルだからね」

「はぁ? ファンもいないってのに何を……」

「いますよ。ここに」

自分が最初のファンだとでも言いたいのだろう。

大人が真顔でそんなことを宣うものだから、あまりにも滑稽で笑ってしまった。

「あ、えっと……プロデューサーはその担当アイドルの最初のファン、なんて話はこの業界ではよくあるものなんだけどなぁ」

ギャグを言ったと勘違いされたと思ったのか、男は自身の発言に説明を加える。

「あのとき財布を落とした北条さんを咄嗟にスカウトしてしまったの、一目惚れみたいなもので」

わたわたと補足を続ける男の言葉を嘆息で断ち切って、アタシは口を開く。

「でも見たんでしょ? 測定結果」

「ええ」

「メッキ、剥がれちゃったね。どう? 幻滅した? 見た目に騙されて欠陥品掴まされたと思ってるんでしょ?」

これ以上ないくらいの悪態をついて、半ば睨むように男に視線を投げつけた。

しかし、返ってきたのは笑い声だった。

「なんだ」

男は、あっはっはと大笑いしながら言う。

「そんなことか」
34 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:08:09.51 1k4n5Mtx0



「え、ちょっと。はぁ?」

何が何やらわからないアタシをよそに、男は笑い続ける。

「北条さん、よく聞いて。今の君は絶望的に体力がないだけだ」

「だけって……それが全てでしょ。何一つまともにできないんだから」

「運動、全然してこなかったんだよね?」

「……」

「それは欠陥なんかじゃないし、これからどうとでもできることだ」

「そうは言っても、他の人……一般的な女子高生に比べて劣ってるのは確かでしょ」

「かもね。でも、それだけだ」

「またそれだけって」

「それに、歌唱能力の評価もトレーナーさんに聞いたんだけど」

「そっちだって、まともに練習したことなんてないし、第一体力がないから息が続かなかったし」

「声質がね。すごく綺麗だって。これは北条さんが持ってる北条さんの強み。違う?」

「ちが……わないかもしれないけど、いくら声質が良くても肝心の歌唱力がないんじゃ意味ない」

「後からつければいい。体力だってそうだ」

「でも、周りの人たちよりスタートラインが遙か後方にある事実は変えられないじゃん」

「追いつけばいいし追い越せばいい」

「簡単に言わないでよ。どれだけ時間がかかるか」

「かければいいよ。時間」

「……付き合う、って言いたいわけ。こんな何一つまともにできないアタシに」

「やっと伝わった」

男は再び笑って、そう言った。
35 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:08:49.92 1k4n5Mtx0



こうまで言われて、諦めましたやっぱり辞めます、なんてのはアタシのちっぽけなプライドでも許せなかった。

もう、アタシを動かしているものはただの意地だった。

「いいよ。じゃあ、乗せられてあげる」

「よし。というわけで、今日から北条さんの担当プロデューサーになりました。一緒にてっぺん目指して頑張ろう」

男はずいっと手をアタシに向けて差し出す。

握手を求めているようだ。

アタシはその手をぱちんと叩いて「よろしく」と返す。

「手厳しいなぁ。あ、そうそう。これ、明日からのレッスン予定表」

手渡された予定表には、ほとんど隙間なんてないくらいにびっしりとレッスンが組み込まれていた。

「え、ちょっと。これ……」

「死ぬ程ハードだけど、死にはしないし、頑張ろう。俺もできるだけ顔出すから」

異を挟む余地のない満面の笑みを浮かべるプロデューサーだった。
36 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:09:17.43 1k4n5Mtx0






37 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:09:53.41 1k4n5Mtx0

■ 4 


レッスン漬けの日々は、アタシの生活を目に見えて変化させた。

具体的には階段程度では息が上がらなくなったし、学校の体育の授業も少しずつ参加できるようになった。

本当に些細な変化ではあるが、体力が向上していることを実感する。

何よりレッスンを通して、一つ一つできることが増えていくのは、アタシにとって初の体験だったから、純粋に楽しかった。
38 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:11:04.54 1k4n5Mtx0



そんな矢先のことだった。

ダンスレッスンの真っ最中に、アタシは倒れた。
39 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:11:38.85 1k4n5Mtx0



目を覚ますと、そこはレッスンスタジオの医務室だった。

青い顔をしたプロデューサーがいて、アタシの顔を覗き込んでいる。

「ん。あれ、アタシ……」

アタシが起きたことに気が付いて、プロデューサーは心底ほっとしたような表情を見せた。

「ごめん。本当にごめん。気付けなかった。無理させてたなんて」

ここで、ようやく思考が追い付く。

そうだ。アタシはレッスンの途中で倒れたのだ。

プロデューサーはそれを聞き付けて、飛んできてくれたのかな。

よく見ると、目が赤い。

意外と泣き虫なんだなぁ、とちょっとだけ面白かった。

同時に嫌な記憶も蘇る。

赤い目で寝顔を覗き込まれるのは、入院していた頃にたくさん、見てきたから。
40 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:12:10.47 1k4n5Mtx0



のっそりとベッドから起き上がり、時計を見やる。

あまり時間は経っていないみたいだった。

「もう起きて平気なの」

心配そうに言うプロデューサーに「大丈夫」と返す。

「貧血だって」

「そっか」

「……」

「アタシね。昔めちゃくちゃ病弱でさ。ずっと入院してたんだよね」

「ごめん、そうとは知らずに……」

「んーん。責めたいとか、そういうことじゃなくて。それに、昔の話。今は健康そのものだよ?」

「だけど……」

「倒れたのはたぶん、無茶したから」

「無茶?」

「そう、無茶。レッスン終わってから、実はこっそり自主練もしてたんだよね」

「……知らなかった」

「だから、倒れたのはアタシのせい。プロデューサーが謝ることじゃないよ」

「でも、気付けても良かった。そしたら、それに合わせてメニューを組み直す相談をトレーナーさんとすることもできたし」

「もう。過ぎたことを言っても仕方ないよ。だったらさ、これからは体力トレーニング、付き合ってよ。また倒れたら困るでしょ?」

「そういうことなら、うん。喜んで」
41 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:14:23.94 1k4n5Mtx0



そのあとで、一応念のためにプロデューサーが家まで送って行ってくれることになった。

アタシはそこまでしなくていいと言ったのだけれど、プロデューサーが頑として譲らず、根負けしたのだった。

「なんか北条さん、キャラ変わったよね」

車の外を流れる景色をぼーっと眺めていたところ、声をかけられた。

「……え、キャラ?」

「ほら、最初にプロデューサーとして会った日、覚えてる? すごくトゲトゲしてたように思うから」

「あー……。うん、そうだね。あのときは正直、半信半疑だったんだよね」

「何が?」

「アタシみたいなのが、憧れのアイドルになれるってこと自体が」

「それで、あんな感じだったんだ」

「うん。だってあんな有様だったからさ。ここで戦力外通告を言い渡されるかもしれないー、そうでないにしても途中で付き合い切れなくなって匙を投げられるだろうなぁ、って思ってたんだ。だから、口も態度も悪くなっちゃって」

「でも、違った……と」

「そう。何もかもダメダメなアタシとちゃんと向き合ってくれて、ゆっくりでも一緒に進もうとしてくれたの、プロデューサーが初めてだったんだよね。学校でも病院でもアタシができないことは誰かしらが『やってあげるよー』って手を貸してくれてさ。たぶん、そっちの方が楽なんだよね。アタシに何かをおっかなびっくりやらせるより。だから、アタシが何かをできるようになるまで付き合ってもらえるなんて考えてもみなかったし。この人なら信用してもいいのかなぁ、なんて」

「……」

「もう自棄になったり、何かを諦めたりするの、やめようと思えた」

「……」

「ねぇ、もしかして泣いてる?」

「泣いてない」

「泣いてるじゃん」

「泣いてないって」

「アタシが気を失ってた時も泣いてたんだよね」

「なんでそれを」

「やっぱり泣いてたんだ」

「あ」

「あはは、意外と泣き虫なんだね」

からかってやると、プロデューサーは拗ねたフリをする。

さっきの言葉に嘘偽りはなく、全部本心だ。

それがどれくらい伝わっているかはわからないが、とりあえずはデビューするその日まで、やれるだけやってみるつもりだ。
42 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:15:00.39 1k4n5Mtx0





ああ。それと、もう一つ目に見えて変化したこと。

泣き虫のプロデューサーと歩み始めてからアタシは「よく笑うようになったね」と言われるようになった。



43 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:15:58.25 1k4n5Mtx0


■ 5 




相も変わらずレッスン漬けの日々を送っていたある日、いつも以上にニコニコとした顔でプロデューサーはスタジオにやってきた。

何か嬉しいことがあったのだろうな、と思ったが、敢えてそれを聞かないでおいた。

すると、プロデューサーは我慢ができなくなったのか「なんと!」と仰々しく声を上げる。

「北条さんの曲ができました!」

「え、嘘」

こればかりは、本気で驚いた。

「嘘なんてつかないよ。ほら、これに仮歌が入ってるし、振りも既に上がってきてる。後は北条さんが歌いこなして踊りこなすだけ」

「また簡単に言うなぁ」

「俺と走り込みしてるし、もう体力も十分ついてきた北条さんなら楽勝でしょ」

「そう思う?」

「思う思う」

「なら、うん。頑張ってみる」

「あと、それだけじゃなくて」

「まだ何かあるの?」

「デビュー、決まったよ」

「えっ!?」

さっき以上の驚きがアタシを襲った。
44 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:16:49.31 1k4n5Mtx0



「デビューって言っても、とあるアイドルの前座なんだけど」

「なんだ」

「お客さんは3000人くらいかな」

「え」

「使える時間は一曲分とちょっと。コネをフル活用して無理に無理を重ねて北条さんをねじ込ませてもらいました」

「……初ステージがそんな大舞台、って」

「できればさっき渡した曲、やりたいんだけど……北条さん、できる?」

話の展開があまりにも猛スピードで進むから、理解が追い付かない。

順番に整理しよう。

まず、アタシは自分だけの曲をもらった。

これはすごくすごく嬉しい。

次に初仕事が決まった。

これもすごくすごく嬉しい。

問題はそれが無茶苦茶なオーダーだということ。

でも、自分の状況を振り返ってみれば、端から失うものはあまりないことにも気が付く。

――だったら。

「うん。やる」

「じゃあ決まりだ。アイドル北条加蓮の快進撃、ここから始めよう」

アタシは向かうべき明確な目先の目標地点を手に入れた。
45 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:17:18.64 1k4n5Mtx0



それから、たった一曲を全力で磨き上げる日々が幕を開けた。

歌は、これまでのレッスンが力をくれた。

ダンスも、プロデューサーと一緒に走り込んだ毎日が支えてくれた。

努力は必ずしも報われるわけではないけれど、無駄にはならないのだということをアタシは実体験として知った。
46 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:18:10.94 1k4n5Mtx0


そうして、遂にデビューの日がやって来た。

プロデューサーと二人で前座をやらせてもらう今日の主役のアイドルのもとへと挨拶に行き、そのあとで宛がわれた楽屋で準備を整える。

パテーションで雑に仕切り、そこで衣装に着替えた。

「覗かないでよ?」

「覗かないって」

緊張していないと言えば、嘘になる。

そのせいか、いつも以上にプロデューサーと交わす軽口も多いように思う。

でも、どこかわくわくしている自分もいた。

「どう、かな」

着替えを済ませて、プロデューサーに衣装を見せる。

いつかテレビで見た、憧れのドレスを身に纏う自分。

感極まって涙が溢れそうになったが、寸でのところで踏み止まれた。

踏み止まれた理由は、アタシ以上に感極まっている人が、目の前にいたから。

「また泣きそうになってる」

「なってない」

「ちょっと声震えてるし」

「震えてない」

プロデューサーをいじっていると、不思議と緊張はほぐれていった。
47 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:18:43.59 1k4n5Mtx0



場内に、間もなく開演となることを告げるアナウンスが響く。

スタッフの人達がわたわたと忙しなく動き回っている。

暗い舞台袖で、アタシとプロデューサーはそれを眺めていた。

「そんな心配そうな顔しないでよ」

今にも泣きそうな顔で、拳を握りしめているプロデューサーを見ていたら、緊張はどこかへ行ってしまったようだ。

「だって」

「ホント、本番に弱いよね。この無理難題持ってきて、大口叩いたの、プロデューサーなのに」

「それはそうだけどさぁ……」

すぅ、と息を吸い込んで、吐く。

それを三度繰り返し、背筋を伸ばしてマイクを握りしめた。

出番を告げるブザーが鳴る。

「大丈夫。貴方の育てたアイドルだよ」

熱いくらいのスポットライトが射すステージへ、アタシは駆けた。
48 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:19:10.18 1k4n5Mtx0








49 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:20:03.18 1k4n5Mtx0



出番が終わり、アタシたちは楽屋へと戻る。

衣装のまま安っぽいパイプ椅子に腰かけて、大きな大きな息を吐いた。

それは憂いからくるものではなく、安堵からくるものだ。

何を隠そう、ステージは自分でもびっくりするくらいの大成功で終わることができたのだった。

「お疲れ様。これ以上ない、最高のステージだったよ」

「うん。自分でも驚いてる」

「これが第一歩、だな」

「だね。その……ありがと。今まで」

「何、急に改まって」

「思えば、お礼を言う機会、なかったなぁ、って。実は、ずっと言いたかったんだけどさ、なんか自信ないやら恥ずかしいやらで言いだせなくて。それで今なら言えるかな、って。だから、ありがと。プロデューサーさん」

「こちらこそ、どういたしまして。そして、これからもよろしく」

「うん。よろしくお願いします」

「……それにしても、プロデューサー“さん”かぁ」

「何、さん付けしちゃおかしい?」

「いや、ううん。ちょっとくすぐったいけど」

「あとさ、これからは名前で呼んでよ。アタシ……私のこと」

「一人称も変えてくんだ」

「こっちの方がお淑やかでしょ?」

「さぁ、どうかなぁ」

「もう……あはは、楽しかったなぁ」

本当に本当に、楽しかった。
50 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:21:34.06 1k4n5Mtx0



ひとしきり話して、束の間の沈黙が訪れる。

今日という日の成功を、お互い噛みしめていた。

「大成功、だったなぁ」

しばらくして、プロデューサーさんがぽつりと呟く。

「うん。って、また泣いてる」

「なんか緊張解けたら、ダメだった」

「はいはい、ほらハンカチ貸してあげる」

「……ありがとう。加蓮」

「んーん。お礼を言うのはこっちの方だし」

「……思えばさ」

「……ん?」

「運命的だよなぁ。俺らの出会いって。奇跡的って言ってもいい」

「あ、初めて会った時のこと?」

「ああ。加蓮が落とした財布を拾ってさ」

「……ねぇ、今からちょっとずるいことを言うんだけど、怒らない?」

「? ああ、怒らないけど」

今から、私は彼に全ての種明かしをするつもりだ。

そうしたら、プロデューサーさんはどんな顔を、するのかな。

また泣くかもしれないな、と思うと、ちょっと楽しみだ。



おわり

モバP「オレの妹は結城晴」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 09:53:13.78 cNxm6PP70
アイドルマスターシンデレラガールズ二次創作です。

結城晴「オレの兄貴はプロデューサー」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517878301/

このSSの続きとなっております。本SSのみでも話にはついていけるとは思いますが、興味のある方は是非どうぞ。

※このSSはオリジナル設定を多用します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517964793
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 09:54:33.78 cNxm6PP70

6.


モバP(以下P)「ん、わかった。じゃあそういうことで」ガチャ

晴「母さん、なんだって?」

P「今日は結婚記念日だから、夫婦でレストランに行く。なので夕飯はオレたちで調達しろってさ」

晴「げー……マジかよ」

P「夫婦仲睦じいのは結構なことだけど、せめて飯くらい作っていってくれよな……」

晴「なー」

P「どこのレストランに行く? 晴の好きなところでいいぞ」

晴「ん〜、そういうことなら、レストランでもいいけど……今日は家で料理してみないか?」

P「へ? 晴、なにか作りたい料理でもあんの?」

晴「いやさ、こないだ調理実習やったんだよ。そん時に作りかた習ったからさ」

P「なるほど、わかった。楽しみだなー、晴の手料理♪」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 09:55:25.10 cNxm6PP70
ちひろ「え? プロデューサーさん、今晩は晴ちゃんの手料理なんですか? いいですねぇ」

晴「そ、そんな期待されるもんでもねーけどさ」

ちひろ「手料理は気持ちですよ♪ ね?」

P「その通りです。ではちひろさん、今日はこの辺で」

ちひろ「お疲れ様です。……あ、そういえば、いつもお料理しないなら、家にある具材とか分からないですよね。晴ちゃん、買いに行ったら?」

晴「あ、そういやそうだな。……あれ? 何使うんだっけ……」

P「おいおい……大丈夫か?」

ちひろ「晴ちゃんおいで、何作るかこっそり教えてくれない?」オイデオイデ

晴「ごめんな、ちひろさん」テコテコ


ボソボソ


晴「よっし! ありがとちひろさん!」

ちひろ「がんばってね、晴ちゃん!」

P「ん、終わったか。で、どこ寄るんだ?」

晴「えーと、まずはだな……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 09:56:42.41 cNxm6PP70



晴「ただいまー」

P「ただいま。んでおかえり」

晴「おかえりー。さて、早速作り始めよっかな! ちひろさんにレシピももらったし」

P「もうするのか? 疲れてないか?」

晴「大丈夫だって! 兄貴はオレに任せて座ってろ。オレよりずっと疲れてんだろ?」

P「そうかもしれんが……」

晴「まぁみてろって!」

P「おう……」

晴「えーと……まずはこれを洗って……」

P「……」ソワソワ

晴「よし、じゃあ次は包丁だな」

P「待て、やっぱり包丁と火を扱うところはオレも手伝うよ」

晴「いーから休んでろって」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 09:57:29.44 cNxm6PP70

P「安らかに休めないんだよ……頼むから手伝わさせろ」

晴「わかったよ……じゃあみててくれ」セット

P「待て、猫の手だ!」

晴「切り方なんて変わりゃしねーよ、ていっ」ザク

P「あぶねぇ!」バッ

晴「!?」

P「ほら、握りはこうで、抑える手はこうだ」

晴「お……おう」

P「まったく……勘弁してくれ……」

晴 (改めて握られるとでけー手だな……)グッパグッパ

P「おい! 包丁置くときは……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:03:42.80 cNxm6PP70

晴「できたー!」

P「なんとか形になったな……鮭のムニエルか」

晴「早速食べようぜ!」

P「まぁ待て。晴、いただきます」

晴「ん? おう、いただきます」

晴 (あ、今のはオレに言ってたのか……)


パクパク


晴「ん、授業で作った時はもう少しうまかったんだけどな、これはあんまりおいしくないな」

P「そんなことないさ、うん。おいしい」

晴「兄貴、無理しなくていいんだぜ?」

P「いや、晴が折角作ってくれたんだ。おいしくないわけないだろ?」

晴「……そっか」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:04:47.04 cNxm6PP70

P「ごちそうさまでした」

晴「……ごちそうさまでした」

P「どうした? 晴、疲れたか?」

晴「いや、それもあるんだけどさ……」

P「なんだよ」

晴「オレ、思い返せば最初は兄貴に楽させようと思ってたのに、結局兄貴に頼りきっちゃったなぁって」シュン

P「……そうか」

晴「ごめんな……」シュン

P「……」

晴「……兄貴?」

P「……っだー! くそ! こいつ可愛すぎる!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:05:59.33 cNxm6PP70

晴「え?」

P「来い」ヒザポンポン

晴「え……おう」テコテコ ポス

P「あのなー、晴はオレに面倒かけたと思ってるかもしれないが、オレはそんなこと砂つぶほども思ってないんだぞ?」ギュッ

晴「え、なんでだよ」

P「オレは晴と一緒に料理できて楽しかったからな、些細な面倒なんぞ相殺してプラスになってるよ」ナデナデ

晴「……そっか」

P「そうだ。……晴は楽しくなかったか?」

晴「楽しかった。……また兄貴と料理したい」

P「おう、良かった。……今の言葉だけで今日と昨日と明日の疲れが吹っ飛んだよ」ナデナデ

晴「!」

晴「ぅ……明日はこれからだろ」

晴「この……ばかあにき」ニヘ
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:06:53.34 cNxm6PP70


7.


P「ほら、晴。はやいこと宿題終わらせちまえ。どんどん面倒になるぞ」

晴「んなこと言ったってよー、こう暑くちゃ宿題なんてやる気おきねーよ」

P「じゃあ、ちょっと季節はやいけどクーラーつけるか」

晴「いいのか!?」

P「内緒な。ちゃんと消せば平気だ」


ピッ ピッ ゴー


晴「涼しい……」

P「ほら、ここなら風がよく当たるぞ」ヒョイ ポス

晴「なんで膝に乗せるんだよ、暑いだろ?」

P「風も当たるし平気だろ。それに、お前が勉強できる椅子がないからな」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:08:14.39 cNxm6PP70

晴「でも兄貴も仕事しなきゃだろ?」

P「ばっか、晴一人乗せたくらいではオレの仕事効率は落ちーん。ほら、ここにスペースやるからここでやれ」

晴「わかったよ……でも、誰か来たらやめるからな」

P「はいはい、頑張れ」


カリ カリ カチ カチ

カチ カチ カリ カリ


数時間後



晴「」スースー

P「ん、ひと段落。晴も寝ちまったし、ちょっと休憩するかな……」

ちひろ「戻りましたー、あ、涼しい」

P「あ、ちひろさん、お疲れ様です。暑いのでつけちゃいました」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:09:25.11 cNxm6PP70

ちひろ「後始末はちゃんとお願いしますね。……あら、晴ちゃん? あ、寝てる……」

P「ここで勉強させてたら寝てしまいましてね」

ちひろ「そうですか。相変わらず仲がいいですね」

ちひろ (ずっと膝のうえに……?)

P「仲はいいですね」

ちひろ「仲が良すぎる気はしますが。まぁ業務に影響がないならなんでもいいですよ」

P「むしろはかどってます」ナデナデ

晴「んん……」コロン

ちひろ「あー、晴ちゃん背中にびっしょり汗かいちゃってるじゃないですか……ずっと膝に乗っけたりするからですよ?」

P「あ、ほんとですね。悪いことしたな……汗疹にならなきゃいいけど」ガサガサ

ちひろ「どうしたんですか?」

P「いや、タオルで拭いてあげようと思いまして……っと、あった」

ちひろ「あ、なるほど」

P「ごめんよ晴、今拭いてやるからな」ヌガセヌガセ

ちひろ「え?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:10:46.76 cNxm6PP70

P「どうしたんですか?」フキフキ

ちひろ「い……え?」(二人は家族二人は家族二人は家族二人は家族)


フキフキ フキフキ


晴「ん、んー?」パチクリ

ちひろ「あ、おきた」

晴「あれ……? 兄貴……何してんだ?」

P「汗かいてたからな。拭いてるんだ」

晴「そっか……なら……ってあれ? ……ちひろさん?」

ちひろ「おはよう、晴ちゃん」

晴「ちひろさ…………っ!!」カーッ

晴「兄貴! やめろ! ちひろさん! ちひろさん見てるって!」ジタバタ
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:11:36.54 cNxm6PP70

P「こら、晴。事務所ではプロデューサーって呼べって言ってるだろ?」

晴「今そんなことどうでもいいだろ! 服!やめろ!」

P「暴れんなって……よし、終わり」

晴「このバカ兄貴! ふざけんな!」グスッ

ちひろ「えーと、晴ちゃん、私気にしないから大丈夫よ」

晴「大丈夫な顔してないだろ! あーもう……オレ帰る!」

ガチャ バタン ドタドタドタドタ

P「行っちゃいましたね、宿題持って帰ればよかったのに」

ちひろ「宿題やってたんですね……ちゃんと全部終わってるじゃないですか。……あれ? でも、寝落ちしたんじゃ……」

P「さて、仕事再開しましょう」

ちひろ「……そうですね。やりますか」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:12:37.46 cNxm6PP70


8.


P「今日も暑いな……」

晴「兄貴がひ弱になっただけじゃねーの? オレは全然平気だぜ」

P「こないだはブーブー言ってたくせに……デスク作業ばっかりしてるうちに体が弱ったかな。ちひろさん、クーラーつけましょうよ」

ちひろ「ダメです。この間クーラー消し忘れて一晩中垂れ流しにしたのはどこのプロデューサーさんでしたっけ?」

P「そうでした……」

晴「そんなことで大丈夫かー? プロデューサーさん?」

P「んな生意気なことを言うのはこの口かーー!」グニグニ

晴「ひゃめろっふぇ!」

ちひろ「陽を浴びてなくて体が弱ったなら、今度の休暇にでもどこか遊びに行ったらどうですか?」

P「あー、いいですねぇ。……でも、オレの休みと晴の休みがかぶるのは相当後になりそうなので無理かと」

ちひろ (一緒に行くのは確定なんですね……)
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:13:30.57 cNxm6PP70

晴「えー、サッカーしに行こうぜ〜」

P「無理なもんは無理だ」

ちひろ「んー、わかりました! ここはひとつ、私が1日だけプロデューサーさんの代わりになってあげましょう!」

P「え? いいんですか?」

ちひろ「内緒ですよ♪ いつか返してくださいね」

P「ありがとうございます! よし、晴、この日にするから、どこ行きたいか、あとメンバーとか決めといてくれ」

晴「わかった!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:14:17.83 cNxm6PP70

数日後


晴「絶好のサッカー日和だな!」

P「えーと、今日くるメンバーは……梨沙に紗南か。梨沙はいつも仲良しだからともかく、紗南はよく誘えたな」

晴「ゲームしてたからたまには外で遊ぼうって話になった」

ちひろ「別に構いませんが、何故事務所を集合場所に?」

P「まぁみんな迷いようがない場所ですし、あとはオレ今日はここで仕事することになってますからね」

ちひろ「できるだけ静かにしてくださいね……」

ガチャ
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:15:03.57 cNxm6PP70

梨沙「おはよー、晴、ここでよかったわよね?」

晴「はよ、梨沙。ここであってるぜ。あとは紗南だな」

P「おはよう、梨沙。今日はよろしくな」

梨沙「よろしくね、P。アンタが保護者なら一応は安心だわ」

P「そりゃ光栄だが、どうしてだ?」

梨沙「アンタはロリコンだけど、晴にしか興味なさそうだし」

晴「え」

P「そりゃ誤解ってやつだ」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:16:01.22 cNxm6PP70

梨沙「どこが誤解だっての?」

P「そりゃオレは晴のためならなんでもできるが別にロリコンな訳ではないし晴にしか興味がないわけじゃないさ」

梨沙「ほんとかしら?」

晴「おい! 朝っぱらから変な話すんなよ!」カーッ

梨沙「あら、晴。どうしたの? 顔、赤いんじゃない?」

晴「んなことねーよ!」

梨沙「恥ずかしがることないわよ。アタシもパパ大好きだし!」

P「そうだぞ、なにを恥ずかしがる必要がある? 家じゃあ」

晴「だぁー! 家の話はやめろ!」

ガチャ

紗南「朝から騒がしいね。おはよっ」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:17:00.43 cNxm6PP70

晴「紗南! 助けてくれ! 兄貴と梨沙がいじめてくるんだ!」ダダダッ

紗南「おっと。おはよ、晴ちゃん。二人がどうしたの?」

晴「オレに恥ずかしいこと言ってくるんだ」

P「おはよう、紗南。ちょっと晴を攻略してただけさ」

梨沙「そうそう! だからあんたの後ろにいる晴を受け渡しなさい」

紗南「なるほどね。……攻略と聞いちゃ黙ってられないけど……」チラッ

晴「!」ビクッ

紗南「この顔を見て敵対できるもんじゃないよ。この話は一旦やめにして、揃ったんだし出発しよ?」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:17:57.44 cNxm6PP70

P「お、もうこんな時間か。そうだな、そろそろ出発しよう。車を用意してるからガレージまで行くぞ」

晴「ほ……」

梨沙「晴、ホッとしてるけど一旦やめただけよ?」

晴「う……」

紗南「梨沙ちゃんもそんなにいじめちゃダメだよ。こういうのはやりすぎるとゲームオーバーになっちゃうしね!」

梨沙「それもそうね」

P「ほら、晴行くぞ!」

晴「くそー! 二人とも覚えてろよ! 体力続く限りサッカーに付き合わせてやる!」

紗南「あたしも巻き込まれることになりそう……お手柔らかにね」

P「しゅっぱーつ」

3人「おー!」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:18:45.31 cNxm6PP70


9.


晴「着いたーー!」

梨沙「へぇ、なかなか広いわね」

紗南「こんな広い原っぱがあるんだね。人いっぱいだけど」

晴「なんか総合運動公園って言うらしい。詳しくは知らねーけど」

P「ここならたいていのスポーツができるスペースはあるみたいだな。野球場、サッカー場、テニスコート、その他諸々。今回の目当てはサッカー場だな」

梨沙「じゃあこの原っぱはなんなのよ? 結構沢山人がいるけど」

P「ここはフリースペースだな。ピクニックみたいにご飯を食べるのもよし、他の人に迷惑をかけない程度ならボール遊びしたりしてもよし、走り回ってもいいぞ」

晴「ま、それはまた今度でいいだろ! 今日はサッカーしようぜ!」

紗南「はいはい。晴ちゃんもこの調子だし、早速いこっか」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:19:35.62 cNxm6PP70

P「2vs2の組み合わせ決めようぜ」

梨沙「すくなくともアンタと晴の組み合わせはなしね。敵うわけないんだから」

晴「まぁ、そうだよな」ショボン

紗南 (ちょっとがっかりした顔してる……)

紗南「いや、あえて強敵に挑むってのも面白いかもよ!」

梨沙「え!? 紗南アンタ正気なの?」

P「まぁ時間はたっぷりあるからな。一通りやればいいさ」

晴「だな」ニヘ

紗南 (ちょっと嬉しそう……面白いなー)
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:20:24.17 cNxm6PP70


晴「梨沙、合わせろよ!」ダッ

梨沙「誰に言ってんのよ! アタシにできないことなんてないわ!」ダッ

P「お、来るぞ。紗南、梨沙をマークな、頼んだぞ」ダッ

紗南「りょーかい、まかせといて!」

晴「兄貴! いつものようにはいかないぜ!」

P「それはオレを抜き去ってから言うんだな!」

紗南 (それにしてもPさん、強いよなー。サッカーやってたのかな?)

晴「なーんてね、勝負なんてしない! 梨沙ぁ!」パス

P「おっと」スカ

梨沙「オッケー晴! いけるわ!」ガッ

紗南「お? 私の出番だね。行くよ梨沙ちゃん!」

梨沙「止められるものならとめてみなさーい!」

ズバーン

25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:21:57.71 cNxm6PP70

後日

P「いやー、楽しかったな。こまめに休憩を挟みながらとはいえ、久々に全力で運動したよ」

晴「なー、また次の休みにやろーぜ」コテン

P「そうはいかないのは晴も知ってるだろ? こういうのはたまにやるから面白いんだ」ナデナデ

晴「……そうだな」ムスッ

P「そんなに楽しかったか。梨沙と紗南に感謝だな」

晴「いや、サッカーも楽しかったけどさ」

P「?」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:22:37.19 cNxm6PP70

晴「兄貴がさ、子供みたいにはしゃいで遊んでたのがさ。なんていうか、嬉しかったんだ」

P「!」

晴「兄貴があんな風に楽しんでたの、暫く見てなかった気がしてさ」

P「そっか。……ありがとうな、晴」ナデナデ

晴「……ん」

P「家ではこんなに素直なのにな。なんで外だと恥ずかしくなっちゃうんだろうな」ナデナデ

晴「まだ言ってんのかよ」

P「ま、それもまた可愛いんだけどな」

晴「……あのさ、兄貴はさ、ロリコンなのか?」

P「ロリコンなんかじゃないさ。晴が好きなだけ」ナデナデ

晴「……っ!」

晴「……ばかあにき」ポス
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:34:08.30 cNxm6PP70


10.


梨沙「P! 仕事終わったわよ!」

P「おお梨沙、お疲れ様」

晴「」スースー

梨沙「ありがと。あれ? 晴じゃない。なんでPの膝で寝てるの? ……あんたまさか!」

P「待て待て、誤解だ。晴はオレの膝で宿題してたら疲れて寝ちゃっただけだ」

梨沙「膝上っていうかもはや抱きついて寝てるけどね。アンタちょっと職場でやりすぎなんじゃないの?」

P「う、それはちひろさんにも言われた……」

梨沙「イチャイチャしたいのもわかるけどね、そういうのはしっかり公私混同せずにやってこそなのよ! アタシだってパパに所構わず抱きつかないように頑張ってるんだから!」

P「そうだよな……ちょっと寂しいけど、職場では控えるか……」

梨沙「ん、そうしたほうがいいわ。それじゃアタシは帰るわね」

P「おう、お疲れさん」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:34:52.66 cNxm6PP70

次の日


晴「プロデューサー! 宿題しに来たぜー!」

P「お、晴か。学校お疲れさん」

晴「……なんだこの机と椅子」

P「いや、ちひろさんとかにこないだ注意されただろ? だから用意した。今日からそこで宿題してくれ」

晴「……そっか。分かった」ショボン

P「悪いな」

晴「いや、注意されたんだから仕方ないよな」ショボボン

P「……」カタカタ

晴「……」カリカリ ショボン

P「……」カタ カタ

晴「……」カリカリ ショボボン
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:35:48.57 cNxm6PP70

P「だーっ! くそ! ちひろさんがなんぼのもんだ!会社のモラルなんぞ知らん!」

晴「うわっ!? いきなりなんだよ!」

P「こんなにがっかりされて我慢できるかよ、ほら晴、ここ来るか」ポンポン

晴「え……でも」

P「でも、じゃない。来たいか? 来たくないか? どっちだ」

晴「……」

P「……」


テクテク…ポス
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:36:37.30 cNxm6PP70

また次の日


梨沙「で、なんで悪化してるわけ?」

晴「」スースー

P「いやー、すげぇがっかりされちゃってさ。あんな顔されたらやめられるわけねぇよ」

梨沙「とかなんとか言っちゃって、どうせアンタが嫌だっただけでしょ」

P「ま、それはそうだな」

梨沙「堂々としちゃって。ちひろはなんとか言わないの?」

ちひろ「最初のうちは言ってましたけどね、晴ちゃんを膝に乗せてるとこのシスコンお兄さんはどういうわけか作業速度がほぼ倍になるんですよ。なので言えなくなりました」

梨沙「うへー、ロリコンねぇ」

P「ふふふ、居場所とは実力で勝ち取るものなんだよ、梨沙くん」ナデナデ
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:37:26.40 cNxm6PP70

梨沙「ま、アンタがそれでいいならいいのかしらね」

晴「」クークー スヤスヤ

梨沙「……」

梨沙「なんか晴が気持ちよさそうに寝てるの見たらアタシもパパに甘えたくなって来たわ」

P「ん、ならもう今日は予定もないし、気をつけて帰れよ」

梨沙「そうするわ。また明日ね、P、ちひろ。 またね、晴」ナデ

P「あっ」

梨沙「いいじゃない、ひと撫でくらい」

ちひろ「お疲れ様、梨沙ちゃん」

梨沙「お疲れー」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:38:11.77 cNxm6PP70


後日


P「……」ナデナデナデナデ

晴「……なんか今日はすげぇ撫でるな。なんかあったのか?」

P「いや、きにするな」ナデナデナデナデ

晴「……ま、いーけど」ニヘラ

35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:39:08.66 cNxm6PP70


11.


晴「このっ……はー、うまくいかねぇなぁ……」

紗南「お? 晴ちゃんなにしてるの?」

晴「これやってんだけどさ、案外難しいのな」

紗南「おっ、国民的レースゲーじゃん。晴ちゃんこういうのにも興味あったんだね」

晴「いや、そこまで興味はなかったんだけど、こないだ兄貴と対戦したら全然勝てなくてさ。悔しいから練習しようと思って」

紗南「なるほど……晴ちゃん! 練習のお手伝いしてもいい? あたし、レースゲーもけっこうイケるクチなんだよね!」

晴「助かる! っていうか、こっちからお願いしに行こうと思ってたとこだよ。1人じゃどうにも勝手がよくわかんなくってさ」

紗南「よしよし、このゲーマー三好紗南が晴ちゃんにレースゲーのいろはを叩き込んであげるよ!」

晴「よろしく!」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:40:01.43 cNxm6PP70

紗南「まずねー、この機体ごとのステータスについて説明しよっかな。このスピードってやつが……」

晴「ふんふん……あっ、これそういう意味だったのな。適当に選んでたよ」

紗南「そんでもって、晴ちゃんは好きなキャラとかいる?」

晴「どのキャラがいいとかってあるのか?」

紗南「あたしがオススメなのはこのあたりだけど……やっぱり好きなキャラでやるとモチベーション違うしね」

晴「そっか。なら……んー、おっ、このキャラとかかっこよくないか?」

紗南「おっ、いいとこついてくるね……」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:41:14.55 cNxm6PP70

P「……」グデー

梨沙「P、アンタだらしないわね〜、なに突っ伏してんのよ」

P「晴来ない……」グデー

梨沙「あっそ。はぁ……重症ね、これは」

ちひろ「いつもは晴ちゃん、学校から帰って来たらすぐにでもここにくるはずなんですけど……確かにちょっと遅いですね」

梨沙「晴ならさっき休憩室で紗南と一緒に遊んでるところ見たわよ」

P「!? 来てたのか」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:42:03.45 cNxm6PP70

ちひろ「あらあら、振られちゃいましたね? プロデューサーさん♪」

P「ちくしょう……」

梨沙「ちひろ、いーい顔してるわよ?」

ちひろ「そりゃあね。毎日あんな光景見せつけられてる身ですから、少しくらいはやり返してもいいと思うんですよ」

梨沙「そうね。確かにちょっといい気味かも」

P「晴ぅ……」

梨沙「でも、安心なさい? アンタのこと忘れたわけじゃあ、ないみたいだから」

P「?」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:42:45.03 cNxm6PP70

後日


P「晴、今日はなんで来なかったんだ?」ジトー

晴「そのことなんだけどな」

P「?」

晴「これで勝負しようぜ!」スッ

P「あー、こないだやってたやつな、いいぜ」

P「……って、もしかしてこれをずっとやってたのか?」

晴「そうさ! こないだのオレと思うなよ? 紗南と特訓して、強くなったんだから!」

P「オレとやるために……か」ボソッ

晴「?」

P「なんでもない! よっしゃ! またボコボコにしてやるよ!」ニコニコ

晴「ふっふっふ……」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:44:00.72 cNxm6PP70

次の日


晴「紗南! 勝ったぜ! 兄貴をボコボコにしてやった!」

P「紗南ぁ! ずるいぞ! オレにも教えろ!」

紗南「わかった、わかったから、2人とも、落ち着いてよ」


紗南「じゃあ先ずはPさんから教えるね」

晴「オレも教えてやるよ!」

P「いや、秘密の特訓だからな。その間晴はあの部屋で宿題でもしててくれ」

晴「え?」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:44:44.19 cNxm6PP70

晴「……」グデー

梨沙「ほんっとうに面倒臭い兄妹ねぇ……」

ちひろ「ふふっ……そうですね」



晴「……ばかあにき……」グスン
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:45:27.47 cNxm6PP70


12.


晴「おはようざいまーす! 来たぜプロデューサー!」

ちひろ「あら晴ちゃん、おはようございます」

晴「はよー、ちひろさん。あれ、兄貴は?」

ちひろ「プロデューサーさんなら向こうの会議室を使ってるみたいですよ」

晴「ありがと、行ってくる!」


ガチャ バタン


ちひろ「あ、教えちゃまずかったかしら……まぁ、なんとかするでしょう♪」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:46:13.70 cNxm6PP70

晴「ふんふーん」テクテク

晴「ここか……ん? なんか聞こえる……」

P「とうじ……こう……だ……りで……」ボソボソ

梨沙「わか……まかせ……」ボソボソ

紗南「なん…か……わく……ね……」ボソボソ

P「しっ……は……きた……」ボソボソ

晴「ん……よく聞き取れないな、開けるか」


ガチャ


晴「はよーす、3人揃ってなにしてるんだ?」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:47:01.77 cNxm6PP70

P「よう晴、おはよう」

梨沙「おはよ、晴。なんでもないわ、次の舞台の打ち合わせね」

紗南「おはよう、晴ちゃん。……じゃ、あたしはこれで」

P「おう、お疲れさん」

梨沙「さて、アタシもそろそろレッスンがあるから戻るわ。当日を楽しみにしてるわね♪」

P「おう!」

晴「なんなんだ……?」

P「打ち合わせだよ、打ち合わせ」

晴「ふーん?」

P「さて、いつもの部屋に戻って宿題するか?」

晴「おう……あっ! そうだ、今日の宿題がめんどくさそうでさ……」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:48:38.71 cNxm6PP70
次の日


晴「」スースー

晴「……んん……」パチ

晴「あれ、兄貴がいない……」

晴「っていうか……誰もいない……」

晴「その前に、ここどこだ?」

杏「お、晴ちん起きたの」ムク

晴「杏か、ここどこなんだ?」

杏「ここはね、仮眠室だよ。お昼寝する部屋であり、杏の城だね」

晴「あー、ここが仮眠室か、使ったことないから知らなかったよ」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:49:38.50 cNxm6PP70

杏「晴の兄貴なら晴をここに届けた後、どっか行ったよ。あと杏に晴の世話を任せていった」

晴「ふーん……なんか出かける用事でもできたのかな……取り敢えずちひろさんに聞いてみるか……ありがとな、杏」

杏「礼はいいから、飴をくれ」

晴「悪いな、持ってない」

杏「なら晴の兄貴に飴をよこすよう言っといて。杏はもう一眠りする。おやすみ」

晴「ほどほどになー」


ガチャ バタン


晴「起こしてくれりゃあ良かったのに……なんでわざわざ仮眠室に……」テクテク


晴「ちひろさーん」ガチャ


パパパーン!


晴「!?」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:50:34.89 cNxm6PP70


4人「ハッピーバースデー! 晴(ちゃん)!」



晴「……へ?」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:51:52.32 cNxm6PP70

晴 (あ、そういえば今日はオレの誕生日か……)

P「驚いたか、晴」

晴「おう……驚いた。いつの間に……って、こないだのやつか」

梨沙「あら、案外反応薄いじゃない、もっと面白い反応しなさいよ」

晴「いや、驚きすぎて反応が追いついてない……」

紗南「あ、そういえば晴ちゃん寝起きだ。だからぼーっとしてんじゃない?」

ちひろ「あー、そういうのもあるかもしれませんね」

P「ふふふ……結構前から企画してたんだぞ、このパーティー」

晴「おー……嬉しい……」テクテク

梨沙「ん? どしたの、晴」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:53:14.19 cNxm6PP70

晴「ありがとなー梨沙」ダキッ

梨沙「ふぇ!?」

P「おっ、晴のやつ寝ぼけて反応が家にいるときのそれになってやがる」

梨沙「晴って家だとこんな感じなの!?」

晴「紗南もありがとなー」ダキッ

紗南「あー、はいはい。どういたしまして!」

晴「ちひろさんもー」ダキッ

ちひろ「はい、どういたしまして」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:54:00.06 cNxm6PP70

P「ちひろさんは何もしてませんよね?」

ちひろ「役得です♪ 最後のクラッカーしか参加してませんが♪」ナデナデ

P「あっ、この」

晴「ありがとな、あにき〜」テクテク

P「やっときたか、遅いんだよ」ダキアゲッ

晴「お」

梨沙「うわ、聞いた? 今の甘えきったあにき」

紗南「家だとこんな感じなんだね……」///
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:55:48.79 cNxm6PP70

晴「……」///

梨沙「あれ、晴どうしたの?」

P「今更恥ずかしくなって縮こまってるみたいだな」

紗南「そりゃああんな姿見られたら恥ずかしいって……」

P「ほら、晴。紗南が選んでくれたゲームもあるぞー」

晴「っ……こ……」

P「こ?」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:56:18.04 cNxm6PP70



晴「この! ばかあにきー!!!」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 10:58:17.79 cNxm6PP70
終わりです。

お付き合いいただきありがとうございました。

まだ書く気はあるし書くネタもあるのですが……いい反応があれば続けようと思います。

ありがとうございました。

では、HTML化依頼出してきます
55 :51訂正 2018/02/07(水) 11:00:27.54 cNxm6PP70

P「ほら、晴。ケーキもプレゼントもあるぞ。オレからはサッカーボールな」ナデナデ

晴「……サッカーボール……うわっ!? これオレがずっと欲しかったやつじゃん! しかもサイン入り!?」

P「お、ようやく目が覚めたか」

晴「こんなん見たら覚めるって! はやくサッカーした……い……」

晴「……あれ? オレさっきなにして……あれ?」

晴「……」

P「ほら、梨沙と紗南からのプレゼントもあるぞー」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 11:14:45.14 RGmZGNMAO
おつ

北条加蓮「運命的、あるいは作為的」

1 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:43:12.36 1k4n5Mtx0

奇跡だとか、運命だとか。

その類の言葉があまり得意ではなかった。

目に見えない存在に成果を横取りされている気がして、どうにも好きになれなかったのだ。

何より、これまでの紆余曲折を運命の二文字で片付けられてしまうのは寂しい。

私がこの言葉たちを好意的に解釈できるようになったのは、つい最近のことだ。

そして、それはたった一人の所業だったりする。

これから、私はその人物の話をしようと思う。

私のそれまでの価値観を全部全部壊してしまった、私史上最高に自分勝手で、私史上最高に信頼できる人の話を。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518021792
2 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:43:35.20 1k4n5Mtx0



とは言ったものの、いきなりその人の話をしても、あまり伝わらないだろう。

だから、まずはその人に出会う前の話をしよう。
3 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:44:04.09 1k4n5Mtx0

■ 1 



真っ白な牢獄にも夏は来る。

うんざりするほど青い空に、もくもくと盛り上がる入道雲、それからやかましい蝉の声。

生命の躍動を嫌でも感じさせられるこの季節は、一年の中で最も自身の無力さを思い知る。

檻の外に出ることは許されず、このまま一生をここで過ごすことを定められた自分にとって、夏は苦痛以外の何物でもない。

のっそりとベッドから体を起こし、テレビカードの残額を確認して、溜息を吐いた。

お母さんが来たときに、また買ってもらわないと。

辛そうに笑顔を作る母の顔を思い浮かべて、また大きな溜息を吐いた。
4 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:44:30.92 1k4n5Mtx0



カーテンの外からの「加蓮ちゃん」という声で、アタシは見ていたテレビを消す。

ベッドの横に置かれているデジタル時計をちらりと見やると検診の時間であることに気が付いた。

「はぁい」と返事をして、カーテンを開ける。

そうして看護婦と担当の医師にいつもどおりの検診を受けたが、結果はいつもどおりではないようだった。

「先生、これ」

看護婦が言う。

それを制止するかのように担当の医師は返事をして、努めて冷静を装って「ちょっと待っててね」とアタシを病室へ戻した。

遂にか、と思った。
5 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:45:00.20 1k4n5Mtx0



病室に戻されて半時ほど過ぎた頃、服を着たまま川遊びでもしてきたのではないかというくらい全身をぐっしょり濡らした母がやってきた。

「そろそろ切れるかと思って」

母は疲れた顔で笑って、アタシにテレビカードを差し出すと、医師に導かれてどこかへ行ってしまう。

まだ少し残額のあるテレビカードを無造作に放り投げ、新しいものを挿し込んでテレビをつけた。

輝くドレスを身に纏って、スポットライトを一身に浴びて、歌い踊るアイドルの姿が映し出される。

ああ、ああ、アタシもこう在れたら。

そんな自分の姿を夢想して、一層虚しくなった。
6 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:45:28.14 1k4n5Mtx0



テレビはアタシにとって、空白を塗り潰す数少ない手段だった。

そして、この病室備え付けの小さなテレビだけが、アタシが外の世界を垣間見ることのできる窓でもあった。

テレビを通して見る世界はどれも煌びやかで、アタシのいる世界とは別物に思う。

音楽番組なんかで歌って踊るアイドルでさえもフィクションのように感じられ、その非現実感が好きだった。
7 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:46:05.84 1k4n5Mtx0



アタシがテレビを見るでもなく、流し始めてから少しの時間が経ち、母は思っていたよりも早く戻ってきた。

それと同時に、とてつもない勢いでカーテンが開け放たれる。

わけがわからず、呆気にとられているアタシをよそに母は「加蓮!」と叫んだ。

おそらく涙を流したせいであろうか、母の顔は化粧が崩れてぐちゃぐちゃだ。

「加蓮」

母がアタシを力いっぱい抱き締める。

大丈夫、何言われたって驚かないよ。

心の中で呟いて、母の次の言葉を待った。

「治ってきてるんだって!」

時が止まったような気がした。
8 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:46:34.03 1k4n5Mtx0






9 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:47:02.66 1k4n5Mtx0



病状が良くなっていることが分かってからしばらくして、退院が決まった。

担当医や看護婦たちから「奇跡だね。よかったね」と何度も何度も祝われ、病院を去った。

斯くして、生涯ここで暮らしていくのだとばかり思っていた白の牢獄から、アタシは蹴り出される。
10 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:47:29.66 1k4n5Mtx0



そうしてアタシは、華々しく人生の再スタートを切る。

と言いたいところだが、そう甘くもないのが現実の辛いところだ。

退院を果たしてまず直面したのが勉強の壁だった。

入院中に自主的な勉強や周囲の大人たちから手解きを受けていたとは言え、やはり一週間に最低でも五日間を勉学に費やしている普通の子の進度と比べてしまうとその差は歴然だった。

それだけなら、まだよかった。

それだけなら、努力でなんとかなった。

でも、それだけじゃなかった。

同級生の子たちはどこかよそよそしく、腫物を扱うかのようにアタシに接するのだ。

きっと、良かれと思っているのだろうが、それがより一層アタシを惨めな気持ちにさせた。

そんなだから、学校に来るたびに周囲との時間的、精神的な隔たりを嫌でも感じさせられてしまい、アタシは少しずつ擦れていった。
11 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:48:01.08 1k4n5Mtx0


■ 2 



学校の成績は相も変わらず低空飛行だった。

かと言って、青春を謳歌できているわけでもなく、何をするにも周囲の子との距離を痛感させられる。

周りに優しくされればされるほど、アタシと周囲とが等速ではないことを実感させられる。

アタシのスタートラインだけみんなより遙か後方にあって、その埋めようのない距離は、アタシに諦めを覚えさせるには十分すぎるものだった。

今更努力を重ねたところで、マイナスからのスタートである以上大した成果は見込めない。

であるならば、と開き直って生きていくことをアタシは選択した。
12 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:48:27.13 1k4n5Mtx0



終鈴を告げるチャイムが校舎に響く。

担任が手短に明日の連絡事項を伝え、日直へと合図を送る。

それに従って、日直が号令をかけ、クラスメイトたちは思い思いの行先へと散って行った。

やがて教室内に残る者も少なくなり、校庭からは部活が始まったであろう元気な声が聞こえてくる。

机の中に教科書やノートを置き去りにして、ほぼ空に等しいスクールバッグを肩にかけ、教室を出た。
13 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:49:12.38 1k4n5Mtx0



「北条さん、またねー」

大きな金管楽器を抱えたクラスメイトと廊下で鉢合わせた。

「……ああ、うん」

素っ気のない返事をして、足早にその場を離れる。

勉強、スポーツ、芸術。

みんなみんな何かしらに一生懸命で、直面している今に対して、全てを燃やし切ることに一切の迷いがない。

努力が水泡に帰することを恐れない彼ら彼女らのことがアタシは羨ましくあり、怖くもあった。

下駄箱に踵の潰れた上履きを押し込んで、代わりに取り出したローファーをあてつけのように地面へ叩きつける。

あと何日間、これが続くのか。

まだまだ折り返してもいない高校生活が煩わしくて仕方がなかった。
14 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:49:43.17 1k4n5Mtx0



下校中、目の前をひらひらと一匹の蝶が飛んで行った。

何でもないようなことだけれど、アタシはその姿をいいなぁ、と思った。

卵から生まれ、芋虫、さなぎと順を追って最終的に蝶となる。

ある朝、目が覚めたら自分には羽があって、這うことしかできなかった昨日が嘘のように自由に飛んで行ける。

それくらいの劇的な変化がアタシにも起きたなら。

なんて、くだらない妄想。

それを打ち切って、駅の改札にパスケースをかざした。
15 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:50:11.71 1k4n5Mtx0



駅のホームで無機質なアナウンスが響く。

「ただいま――駅で発生した人身事故の影響で、運転を見合わせて」

何もかも、ままならないな。

そう思って、溜息を吐いた。

ホームにいる者は、一様に困った顔をして時計を眺めていたり、どこかへ連絡を取っている。

一方でアタシは時間を気にする必要もなければ、この後の予定も空白。

同じく立往生を食らっている身でありながらどこか他人事に思えた。

そんなとき、隣にいた男の携帯電話が鳴る。

「お世話になっております。シンデレラプロダクション、アイドル課」

男は矢継ぎ早に自身の所属と名前を名乗っていく。

晴天の霹靂だった。
16 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:50:54.01 1k4n5Mtx0



何故かは分からないが、幼い頃に淡く描いた夢がフラッシュバックする。

病室という白の牢獄で夢見た世界。

こう在れたらと願っては、無理無理と脳内で打ち消して自嘲気味に笑っていた世界。

その世界の住人が突如として隣に現れた。

これだ。

そう直感して、男と同じ振替の電車に乗り、男の正面の座席でじっとどこかの駅で降りるのを待った。
17 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:51:30.30 1k4n5Mtx0



電車に揺られ、どう声をかけたものかと頭の中で何通りも何通りもシュミレーションを行う。

見てくれは、悪くないはずだし、運よく向こうから声をかけてくれないだろうか。

かけてくれないだろうなぁ。

先程の男の名乗った役職から考えて、彼は所謂プロデューサーというものにあたるのだろう。

そういう人たちがスカウトを行うケースはあまり聞いたことがないし、望みは薄そうだ。

なら、こちらから声をかける他ないのだけれど、それも良い方法が思いつかない。

なのに、男が電車を降りたら何かしらのアクションを起こすことはアタシの中で決定事項だった。

どうしてこんなにもやる気になっているのか、自分が何に突き動かされているのかすらわからず、自分で自分が不思議だった。
18 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:51:59.77 1k4n5Mtx0



遂に男が電車を降りた。

その姿を見て、アタシも慌てて席を立った。

人波をすり抜けて、一定の距離を保ったままで後を追う。

それから、人通りの少なくなったところで、早足で一気に追い越した。
19 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:52:33.16 1k4n5Mtx0



アタシの考えた作戦は、こうだ。

このまま少し距離を離し、ある程度のところで、落とし物をする。

落とし物はなるべく重要度が高くて、すぐに届ける必要があるものがいい。

ヘアピンやキーホルダーなんかじゃ拾ってもらえない可能性もあるだろうし、かといって生徒手帳なんかも学校に届けられたら意味がない。

考えの末、落とす物は現在の所持品の中から二択にまで絞り込んだ。

携帯電話か、財布。

どちらかをわざと落とす。
20 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:54:20.15 1k4n5Mtx0



ポケットからコンパクトを出して、変わらず後方に男がいることを確認する。

「よし」

自分に言い聞かせるように呟いて、作戦を決行した。
21 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:55:52.63 1k4n5Mtx0



鞄から滑り落ちるのを装って、財布を地面へと落下させた。

もちろん、中から大事なものは全て抜いてある。

しかし、念のために中を確認された場合を想定して、現金はそのままにしてあった。

流石に空では怪しいと思ったからだ。

故に、持ち去られてしまってもそのダメージは最小限で済む。

しばらくお昼ご飯抜き、くらいだろう。

元々食が細い身だ。なんとかなる。

だから、素知らぬ顔ですたすたと歩き続けた。
22 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:56:18.03 1k4n5Mtx0



そのとき、革靴がとっとっとっとっ、と早いリズムでアスファルトと打ち合う音が聞こえた。

心臓が跳ねる。

「あの」

人差し指で、控えめに肩を叩かれた。

来た。

振り返る。

「これ、落としましたよ」

作戦は成功らしかった。
23 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:57:05.36 1k4n5Mtx0



こうしてアタシは、接点など何一つなかった芸能界への切符を手に入れた。

つまるところ、アイドルにスカウトされた。

ただ落とし物を拾ってもらっただけに終わる可能性も十分にあった無茶苦茶な作戦だったけれど、どうしてか全てが思い通りになった。

名刺を渡されて、名前を聞かれて、簡単な説明を受ける。

そのあとで「まだお時間、大丈夫ですか?」と男が遠慮がちに聞くのを「大丈夫です」と食い気味に返す。

すると男はどこかへ電話をかけて、事の経緯を説明し始めた。

どうやら自身の事務所へと連絡しているらしかった。

「申し訳ありませんが、私はこれから行くところがありまして」

前置いて、男は携帯電話を操作しながら言う。

「うちの者が応対可能とのことですので、事務所の方へ行っていただくことって……」

またしてもアタシは「大丈夫です」と返した。
24 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:57:55.48 1k4n5Mtx0



男の呼んだタクシーに乗り、事務所なる場所に到着した。

どうやら精算の必要はないらしく、運転手は「ありがとうございましたー」とだけ言ってドアを開けた。

きっと男の事務所と、このタクシー会社との間で何かしらの契約があるのだろう。

ということは、運転手からはアタシが芸能人に見えている可能性があるのか、と思うと少しくすぐったく思う。

車を降りて、目の前の建物へと入った。
25 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:58:27.37 1k4n5Mtx0



インターホンを鳴らし、しばらくしてがちゃりと扉が開く。

出てきたのは美人な女の人で、いかにも事務員といった服を着ている。

「あ、えっと。北条、北条加蓮です。さっきスカウトされて……」

若干しどろもどろになりながら、そう告げると女性は「あー!」と声を上げた。

「そんな急な、と思いましたけど……なるほど、納得しました。どうぞどうぞ」

言って、女性はすごく自然な満面の笑みを浮かべる。

その言葉の意味はよくわからなかったけれど、歓迎はされているみたいだ。

案内に従って、女性の後をついて行った。
26 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:59:26.44 1k4n5Mtx0



通された部屋で待つこと数分、お盆に湯呑とお茶請けを載せて、さっきの女性が戻ってきた。

女性はそれらをアタシに差し出すと、目の前に座る。

「さて、何から話せばいいのかしら……」

女性は少し思い悩む素振りを見せて、持ってきた大きな封筒から書類を取り出した。

「あ、まずは自己紹介ですね。私、ここで事務員をしております。千川ちひろと申します」

にこやかな表情を浮かべ、千川さんはアタシに挨拶してくれた。

「えっと。北条加蓮です。高校生です」

言い終わってから自分の服装が制服であることを思い出して、言わなくてもわかることだったなぁ、とちょっと後悔をした。

「さっそくなんですけど」

そうして、千川さんは書類をアタシの前に並べ、ひとつひとつ説明をしてくれる。

契約の話だとか、提出が必要なものだとか、この事務所の所属となることで受けることができる福利厚生だとか、そういう話を一通り聞かされた。

「他に何かご不明な点などありましたら、気軽に聞いてくださいね」

「特には、たぶん。大丈夫です」
27 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 01:59:55.66 1k4n5Mtx0



やがて説明は終わり、千川さんに見送られ事務所を出た。

「では、またお会いできるのを楽しみにしていますね」

玄関まで出てきてくれた千川さんに「はい」と返事をする。

このとき既に、アタシの答えは決まっていて、あとの問題は親をどう説得するか、くらいだった。
28 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:00:42.17 1k4n5Mtx0



帰路、ふと考える。

今思えばアタシ、めちゃくちゃ不用心だったなぁ。

知らない男の人の話を信じて、タクシーに乗せられて、知らないところに行って……って。

冷静になった頭で振り返ると、自分が相当舞い上がっていたことに嫌でも気付かされる。

でも、これで本当になれるのだ。

憧れであったアイドルに。
29 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:01:09.53 1k4n5Mtx0



というわけで、ここまでが例の人に出会うまでのアタシの話だ。

そしてここからがやっと本題となる。

私のそれまでの価値観を全部全部壊してしまった、私史上最高に自分勝手で、私史上最高に信頼できる人の話だ。
30 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:02:40.49 1k4n5Mtx0


■ 3 



ある日を境に、アタシをアタシとして証明してくれるものが一つ増えた。

これまでは高校生だとか、どこそこの病院の患者だとか、ありふれたものしか持っていなかったが、ちょっとだけ特別感のあるものが一つ増えたのだった。

シンデレラプロダクション所属アイドル、北条加蓮。

それが、アタシの手にした新しい身分だった。

もちろん現時点では世間的な知名度は皆無だし、一般人となんら変わりはないのだけれど、今までの人生で部活のような何かに所属するという経験自体がなかったアタシにとっては、それだけで嬉しくなった。

しかし、すぐにアタシは現実に引き戻されることとなる。

知ってしまったのだ。

ここ、アイドルの世界、芸能界も学校とそう変わりはしないという事実を。

つまり、アイドルになってもアタシの運動能力が向上するわけでもなければ、抜群の歌唱能力が得られるわけでもないのである。

なんていう当然の事実を思い知ったのは、初めてのレッスンのときだった。
31 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:06:36.63 1k4n5Mtx0



デビューを目指してレッスンを積もうにも現時点の能力値を知らないことには、ということでアタシは一通りの能力を測定される。

学校でやるような簡単な運動能力測定や、至極単純な歌唱レッスンが行われた。

全てが測定できた頃には、まさに満身創痍と言っていい体たらくで、アタシは醜態を晒すだけに終わった。

体力は早々に限界を迎え、足はもつれるし、腕も上がらない。

肩で息をする始末だ。

何よりその指導にあたってくれたトレーナーの表情を見れば、結果を聞かずともアタシがどれだけ酷いかなんて、容易に察することができた。
32 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:07:04.34 1k4n5Mtx0



結果が記された書類をトレーナーが持って来るのと同じくらいに、レッスンルームにアタシをスカウトしてくれた……アタシの策略にはまってくれたあの男が入ってきた。

「お疲れ様です。丁度、終わったみたいですね」

言動から察するに、アタシの測定の結果を見に来たというところだろう。

ああ、ああ。

アタシ、バカみたいだったなぁ。

何の能力もないのに、ちょっと人より見てくれがいいってだけで、アイドルになれる、って一人で舞い上がって。

きっと幻滅される。

身体能力の測定だけで息が上がるような者はお呼びでないだろうし。

ただただ俯くしかなかった。
33 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:07:42.43 1k4n5Mtx0



男は手渡された書類を見て、一言二言トレーナーと話したあとで、アタシのもとへとやって来た。

「北条さん」

「…………何」

「実はですね。俺が君の担当プロデューサーとなることが本日、正式に決まりました」

「で? アンタがアタシをアイドルにしてくれるって言うの?」

「それは違う。北条さんはもうアイドルだからね」

「はぁ? ファンもいないってのに何を……」

「いますよ。ここに」

自分が最初のファンだとでも言いたいのだろう。

大人が真顔でそんなことを宣うものだから、あまりにも滑稽で笑ってしまった。

「あ、えっと……プロデューサーはその担当アイドルの最初のファン、なんて話はこの業界ではよくあるものなんだけどなぁ」

ギャグを言ったと勘違いされたと思ったのか、男は自身の発言に説明を加える。

「あのとき財布を落とした北条さんを咄嗟にスカウトしてしまったの、一目惚れみたいなもので」

わたわたと補足を続ける男の言葉を嘆息で断ち切って、アタシは口を開く。

「でも見たんでしょ? 測定結果」

「ええ」

「メッキ、剥がれちゃったね。どう? 幻滅した? 見た目に騙されて欠陥品掴まされたと思ってるんでしょ?」

これ以上ないくらいの悪態をついて、半ば睨むように男に視線を投げつけた。

しかし、返ってきたのは笑い声だった。

「なんだ」

男は、あっはっはと大笑いしながら言う。

「そんなことか」
34 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:08:09.51 1k4n5Mtx0



「え、ちょっと。はぁ?」

何が何やらわからないアタシをよそに、男は笑い続ける。

「北条さん、よく聞いて。今の君は絶望的に体力がないだけだ」

「だけって……それが全てでしょ。何一つまともにできないんだから」

「運動、全然してこなかったんだよね?」

「……」

「それは欠陥なんかじゃないし、これからどうとでもできることだ」

「そうは言っても、他の人……一般的な女子高生に比べて劣ってるのは確かでしょ」

「かもね。でも、それだけだ」

「またそれだけって」

「それに、歌唱能力の評価もトレーナーさんに聞いたんだけど」

「そっちだって、まともに練習したことなんてないし、第一体力がないから息が続かなかったし」

「声質がね。すごく綺麗だって。これは北条さんが持ってる北条さんの強み。違う?」

「ちが……わないかもしれないけど、いくら声質が良くても肝心の歌唱力がないんじゃ意味ない」

「後からつければいい。体力だってそうだ」

「でも、周りの人たちよりスタートラインが遙か後方にある事実は変えられないじゃん」

「追いつけばいいし追い越せばいい」

「簡単に言わないでよ。どれだけ時間がかかるか」

「かければいいよ。時間」

「……付き合う、って言いたいわけ。こんな何一つまともにできないアタシに」

「やっと伝わった」

男は再び笑って、そう言った。
35 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:08:49.92 1k4n5Mtx0



こうまで言われて、諦めましたやっぱり辞めます、なんてのはアタシのちっぽけなプライドでも許せなかった。

もう、アタシを動かしているものはただの意地だった。

「いいよ。じゃあ、乗せられてあげる」

「よし。というわけで、今日から北条さんの担当プロデューサーになりました。一緒にてっぺん目指して頑張ろう」

男はずいっと手をアタシに向けて差し出す。

握手を求めているようだ。

アタシはその手をぱちんと叩いて「よろしく」と返す。

「手厳しいなぁ。あ、そうそう。これ、明日からのレッスン予定表」

手渡された予定表には、ほとんど隙間なんてないくらいにびっしりとレッスンが組み込まれていた。

「え、ちょっと。これ……」

「死ぬ程ハードだけど、死にはしないし、頑張ろう。俺もできるだけ顔出すから」

異を挟む余地のない満面の笑みを浮かべるプロデューサーだった。
36 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:09:17.43 1k4n5Mtx0






37 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:09:53.41 1k4n5Mtx0

■ 4 


レッスン漬けの日々は、アタシの生活を目に見えて変化させた。

具体的には階段程度では息が上がらなくなったし、学校の体育の授業も少しずつ参加できるようになった。

本当に些細な変化ではあるが、体力が向上していることを実感する。

何よりレッスンを通して、一つ一つできることが増えていくのは、アタシにとって初の体験だったから、純粋に楽しかった。
38 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:11:04.54 1k4n5Mtx0



そんな矢先のことだった。

ダンスレッスンの真っ最中に、アタシは倒れた。
39 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:11:38.85 1k4n5Mtx0



目を覚ますと、そこはレッスンスタジオの医務室だった。

青い顔をしたプロデューサーがいて、アタシの顔を覗き込んでいる。

「ん。あれ、アタシ……」

アタシが起きたことに気が付いて、プロデューサーは心底ほっとしたような表情を見せた。

「ごめん。本当にごめん。気付けなかった。無理させてたなんて」

ここで、ようやく思考が追い付く。

そうだ。アタシはレッスンの途中で倒れたのだ。

プロデューサーはそれを聞き付けて、飛んできてくれたのかな。

よく見ると、目が赤い。

意外と泣き虫なんだなぁ、とちょっとだけ面白かった。

同時に嫌な記憶も蘇る。

赤い目で寝顔を覗き込まれるのは、入院していた頃にたくさん、見てきたから。
40 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:12:10.47 1k4n5Mtx0



のっそりとベッドから起き上がり、時計を見やる。

あまり時間は経っていないみたいだった。

「もう起きて平気なの」

心配そうに言うプロデューサーに「大丈夫」と返す。

「貧血だって」

「そっか」

「……」

「アタシね。昔めちゃくちゃ病弱でさ。ずっと入院してたんだよね」

「ごめん、そうとは知らずに……」

「んーん。責めたいとか、そういうことじゃなくて。それに、昔の話。今は健康そのものだよ?」

「だけど……」

「倒れたのはたぶん、無茶したから」

「無茶?」

「そう、無茶。レッスン終わってから、実はこっそり自主練もしてたんだよね」

「……知らなかった」

「だから、倒れたのはアタシのせい。プロデューサーが謝ることじゃないよ」

「でも、気付けても良かった。そしたら、それに合わせてメニューを組み直す相談をトレーナーさんとすることもできたし」

「もう。過ぎたことを言っても仕方ないよ。だったらさ、これからは体力トレーニング、付き合ってよ。また倒れたら困るでしょ?」

「そういうことなら、うん。喜んで」
41 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:14:23.94 1k4n5Mtx0



そのあとで、一応念のためにプロデューサーが家まで送って行ってくれることになった。

アタシはそこまでしなくていいと言ったのだけれど、プロデューサーが頑として譲らず、根負けしたのだった。

「なんか北条さん、キャラ変わったよね」

車の外を流れる景色をぼーっと眺めていたところ、声をかけられた。

「……え、キャラ?」

「ほら、最初にプロデューサーとして会った日、覚えてる? すごくトゲトゲしてたように思うから」

「あー……。うん、そうだね。あのときは正直、半信半疑だったんだよね」

「何が?」

「アタシみたいなのが、憧れのアイドルになれるってこと自体が」

「それで、あんな感じだったんだ」

「うん。だってあんな有様だったからさ。ここで戦力外通告を言い渡されるかもしれないー、そうでないにしても途中で付き合い切れなくなって匙を投げられるだろうなぁ、って思ってたんだ。だから、口も態度も悪くなっちゃって」

「でも、違った……と」

「そう。何もかもダメダメなアタシとちゃんと向き合ってくれて、ゆっくりでも一緒に進もうとしてくれたの、プロデューサーが初めてだったんだよね。学校でも病院でもアタシができないことは誰かしらが『やってあげるよー』って手を貸してくれてさ。たぶん、そっちの方が楽なんだよね。アタシに何かをおっかなびっくりやらせるより。だから、アタシが何かをできるようになるまで付き合ってもらえるなんて考えてもみなかったし。この人なら信用してもいいのかなぁ、なんて」

「……」

「もう自棄になったり、何かを諦めたりするの、やめようと思えた」

「……」

「ねぇ、もしかして泣いてる?」

「泣いてない」

「泣いてるじゃん」

「泣いてないって」

「アタシが気を失ってた時も泣いてたんだよね」

「なんでそれを」

「やっぱり泣いてたんだ」

「あ」

「あはは、意外と泣き虫なんだね」

からかってやると、プロデューサーは拗ねたフリをする。

さっきの言葉に嘘偽りはなく、全部本心だ。

それがどれくらい伝わっているかはわからないが、とりあえずはデビューするその日まで、やれるだけやってみるつもりだ。
42 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:15:00.39 1k4n5Mtx0





ああ。それと、もう一つ目に見えて変化したこと。

泣き虫のプロデューサーと歩み始めてからアタシは「よく笑うようになったね」と言われるようになった。



43 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:15:58.25 1k4n5Mtx0


■ 5 




相も変わらずレッスン漬けの日々を送っていたある日、いつも以上にニコニコとした顔でプロデューサーはスタジオにやってきた。

何か嬉しいことがあったのだろうな、と思ったが、敢えてそれを聞かないでおいた。

すると、プロデューサーは我慢ができなくなったのか「なんと!」と仰々しく声を上げる。

「北条さんの曲ができました!」

「え、嘘」

こればかりは、本気で驚いた。

「嘘なんてつかないよ。ほら、これに仮歌が入ってるし、振りも既に上がってきてる。後は北条さんが歌いこなして踊りこなすだけ」

「また簡単に言うなぁ」

「俺と走り込みしてるし、もう体力も十分ついてきた北条さんなら楽勝でしょ」

「そう思う?」

「思う思う」

「なら、うん。頑張ってみる」

「あと、それだけじゃなくて」

「まだ何かあるの?」

「デビュー、決まったよ」

「えっ!?」

さっき以上の驚きがアタシを襲った。
44 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:16:49.31 1k4n5Mtx0



「デビューって言っても、とあるアイドルの前座なんだけど」

「なんだ」

「お客さんは3000人くらいかな」

「え」

「使える時間は一曲分とちょっと。コネをフル活用して無理に無理を重ねて北条さんをねじ込ませてもらいました」

「……初ステージがそんな大舞台、って」

「できればさっき渡した曲、やりたいんだけど……北条さん、できる?」

話の展開があまりにも猛スピードで進むから、理解が追い付かない。

順番に整理しよう。

まず、アタシは自分だけの曲をもらった。

これはすごくすごく嬉しい。

次に初仕事が決まった。

これもすごくすごく嬉しい。

問題はそれが無茶苦茶なオーダーだということ。

でも、自分の状況を振り返ってみれば、端から失うものはあまりないことにも気が付く。

――だったら。

「うん。やる」

「じゃあ決まりだ。アイドル北条加蓮の快進撃、ここから始めよう」

アタシは向かうべき明確な目先の目標地点を手に入れた。
45 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:17:18.64 1k4n5Mtx0



それから、たった一曲を全力で磨き上げる日々が幕を開けた。

歌は、これまでのレッスンが力をくれた。

ダンスも、プロデューサーと一緒に走り込んだ毎日が支えてくれた。

努力は必ずしも報われるわけではないけれど、無駄にはならないのだということをアタシは実体験として知った。
46 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:18:10.94 1k4n5Mtx0


そうして、遂にデビューの日がやって来た。

プロデューサーと二人で前座をやらせてもらう今日の主役のアイドルのもとへと挨拶に行き、そのあとで宛がわれた楽屋で準備を整える。

パテーションで雑に仕切り、そこで衣装に着替えた。

「覗かないでよ?」

「覗かないって」

緊張していないと言えば、嘘になる。

そのせいか、いつも以上にプロデューサーと交わす軽口も多いように思う。

でも、どこかわくわくしている自分もいた。

「どう、かな」

着替えを済ませて、プロデューサーに衣装を見せる。

いつかテレビで見た、憧れのドレスを身に纏う自分。

感極まって涙が溢れそうになったが、寸でのところで踏み止まれた。

踏み止まれた理由は、アタシ以上に感極まっている人が、目の前にいたから。

「また泣きそうになってる」

「なってない」

「ちょっと声震えてるし」

「震えてない」

プロデューサーをいじっていると、不思議と緊張はほぐれていった。
47 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:18:43.59 1k4n5Mtx0



場内に、間もなく開演となることを告げるアナウンスが響く。

スタッフの人達がわたわたと忙しなく動き回っている。

暗い舞台袖で、アタシとプロデューサーはそれを眺めていた。

「そんな心配そうな顔しないでよ」

今にも泣きそうな顔で、拳を握りしめているプロデューサーを見ていたら、緊張はどこかへ行ってしまったようだ。

「だって」

「ホント、本番に弱いよね。この無理難題持ってきて、大口叩いたの、プロデューサーなのに」

「それはそうだけどさぁ……」

すぅ、と息を吸い込んで、吐く。

それを三度繰り返し、背筋を伸ばしてマイクを握りしめた。

出番を告げるブザーが鳴る。

「大丈夫。貴方の育てたアイドルだよ」

熱いくらいのスポットライトが射すステージへ、アタシは駆けた。
48 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:19:10.18 1k4n5Mtx0








49 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:20:03.18 1k4n5Mtx0



出番が終わり、アタシたちは楽屋へと戻る。

衣装のまま安っぽいパイプ椅子に腰かけて、大きな大きな息を吐いた。

それは憂いからくるものではなく、安堵からくるものだ。

何を隠そう、ステージは自分でもびっくりするくらいの大成功で終わることができたのだった。

「お疲れ様。これ以上ない、最高のステージだったよ」

「うん。自分でも驚いてる」

「これが第一歩、だな」

「だね。その……ありがと。今まで」

「何、急に改まって」

「思えば、お礼を言う機会、なかったなぁ、って。実は、ずっと言いたかったんだけどさ、なんか自信ないやら恥ずかしいやらで言いだせなくて。それで今なら言えるかな、って。だから、ありがと。プロデューサーさん」

「こちらこそ、どういたしまして。そして、これからもよろしく」

「うん。よろしくお願いします」

「……それにしても、プロデューサー“さん”かぁ」

「何、さん付けしちゃおかしい?」

「いや、ううん。ちょっとくすぐったいけど」

「あとさ、これからは名前で呼んでよ。アタシ……私のこと」

「一人称も変えてくんだ」

「こっちの方がお淑やかでしょ?」

「さぁ、どうかなぁ」

「もう……あはは、楽しかったなぁ」

本当に本当に、楽しかった。
50 :◆TOYOUsnVr. 2018/02/08(木) 02:21:34.06 1k4n5Mtx0



ひとしきり話して、束の間の沈黙が訪れる。

今日という日の成功を、お互い噛みしめていた。

「大成功、だったなぁ」

しばらくして、プロデューサーさんがぽつりと呟く。

「うん。って、また泣いてる」

「なんか緊張解けたら、ダメだった」

「はいはい、ほらハンカチ貸してあげる」

「……ありがとう。加蓮」

「んーん。お礼を言うのはこっちの方だし」

「……思えばさ」

「……ん?」

「運命的だよなぁ。俺らの出会いって。奇跡的って言ってもいい」

「あ、初めて会った時のこと?」

「ああ。加蓮が落とした財布を拾ってさ」

「……ねぇ、今からちょっとずるいことを言うんだけど、怒らない?」

「? ああ、怒らないけど」

今から、私は彼に全ての種明かしをするつもりだ。

そうしたら、プロデューサーさんはどんな顔を、するのかな。

また泣くかもしれないな、と思うと、ちょっと楽しみだ。



おわり

イケメンがあなたの周囲にいるのなら、そのイケメンがなぜ「人気のイケメン」なのか研究してみてください。

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 22:49:58.47 lozrH7lNO
泰葉「おはようございますー。はぁ、寒かったぁ…」

P「お、おはよう泰葉。最近寒い日が続いてるからなぁ。ほれコタツ入れ」

泰葉「はい。…ん。あぁ〜……」ホワァ

イヴ「熱いお茶もありますよ〜♪」

泰葉「あ、ありがとうございます……ほふぅ」ズズ…

杏「イヴ、杏にもおくれ」

イヴ「は〜い♪Pさんもいりますかぁ?」

P「じゃあよろしく」

泰葉「…………」ズズ…

イヴ「〜♪」

泰葉「………ほふぅ」

杏「ふわぁ…」ウトウト

P「………」カタカタ

泰葉「………?」アレ?

泰葉「…!えっ⁉なんで事務所にコタツがあるんですか⁉」

P「いまさら⁉」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518097798
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 22:52:29.46 lozrH7lNO
P「いやさ、暖房は入れてるけど流石にこの寒さだと足りないからな」

泰葉「確かにそれはそうですね…。でもよくちひろさんが許可しましたね?談話室とかならまだしも…」

P「…………」メソラシ

泰葉「…あれ?Pさん?」

P「…………今日、ちっひ出てるから…」

泰葉「Pさん⁉」

杏「まぁまぁ、飴どうぞ」

泰葉「あ、ありがとうございます…」

イヴ「まぁまぁ、お茶どうぞ〜♪」

泰葉「あ、あの……」コンワク

P「ちっちゃいことは気にしない♪」

イヴ「わかちこわかちこ〜♪」

泰葉「今更ですか⁉」

杏「大丈夫大丈夫。怒られるのはプロデューサーだから」

泰葉「…それ本当に大丈夫なんですか?」

杏「あと、4人入ったらいっぱいだとかも気にしたらダメだよ?」

泰葉「えっと…誰か来たら、私出ますね?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 22:56:22.58 lozrH7lNO
泰葉「それにしても今日はすごい積もってましたね」

P「ああ。歴史的な大雪とか言ってたな。おかげでロケやら何やら中止になって大変だよ…」

泰葉「まあそうなりますよね。来るのも一苦労でしたし…」

P「最も俺は基本事務所にいるから関係ないけどな」

泰葉「たまには帰りましょう?」

イヴ「私は住んでますし〜」

杏「杏はきらりが置いていくし」

泰葉「…なるほど。居るべくして居るメンツなんですね」クスクス

P「っても、少し晴れてきたからそろそろ来る奴は来るんじゃないか?暇つぶしに」

泰葉「暇つぶし…ここ、一応事務所ですよね?」

P「遊びに行く待ち合わせに使った子には言われたくないなぁ」

泰葉「そっ…それは///」

杏「お、照れ泰葉」

イヴ「泰葉さんかわいいです〜♪」ウフフ

<ガチャ

泰葉「あ、ほら!誰か来ましたよ!」

P「誤魔化した」ニヤニヤ

杏「にやにや」ニヤニヤ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:01:22.12 lozrH7lNO
薫「おっはようございまー!!!」

桃華「おはようございます」

泰葉「あ!あっ!薫ちゃん、桃華ちゃん、おはよう!」

P「無駄に力強い反応だな」

杏「誤魔化せてないよ、泰葉」

イヴ「薫ちゃん、桃華ちゃんも温かいお茶淹れますね〜♪」

薫「せんせぇ!泰葉ちゃん!お外雪すごいよ!すごいよー!」

P「はいはい。分かってるからとりあえずコタツ入れ。ほっぺた真っ赤になって…冷たっ!」

薫「はーい!ふわぁ、あったかーい!」

桃華「うふふ。くる間中雪で遊びながらでしたものね」

薫「えへへ。楽しかったね!」

杏「ありえん…」 

P「子供は風の子とはよく言うけどな。ってか杏は一応道産子だろ」

杏「道民だからって寒いものは寒いんだよ…」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:03:05.72 lozrH7lNO
桃華「と言いますか、何故事務所にコタツがありますの?有り難いですけれど」

P「寒いからな」

杏「寒いからね」

イヴ「寒いですからぁ」

桃華「あぁ、聞くだけ無駄なパターンですわね…」

P「それにそのくだりはもう泰葉がやったから」

泰葉「いえ、それ関係あります?」

薫「あったかいねー」クテー

泰葉「ふふっ。薫ちゃん、すっかり溶けちゃって」クスクス

P「それにしても薫も桃華もどうして来たんだ?今日の仕事は延期になったって連絡しただろ?」

薫「あい!だからあそびにきました!」

桃華「薫ちゃんに誘われましたので」

P「だって」

泰葉「どうしてそこで私に振るんですか⁉」

薫「泰葉ちゃん、あそぼー?」

泰葉「えっ?うん。いいよ」

薫「やったー!じゃあじゃあお外!ゆきだるまとかうさぎさんとか作りたい!」

杏「今来たばっかりなのにまた外行くんだ…」

P「良いけど、もう少し暖まってからな」

薫「はーい!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:37:58.46 lozrH7lNO
P「ほら、寒いからしっかりモコれ」

薫「あい!」

桃華「…Pちゃま、少しやりすぎでは?薫ちゃん、目しか出てませんわよ?」

P「安心していいぞ。この後は桃華もモコらせるから」

桃華「私もですの⁉」

薫「桃華ちゃんといっしょー!」

P「おう。泰葉もモコらせるから、リトルモコーモコッサムだな」

泰葉「良いですけど、もはやユニット名の原型ないですね…」

桃華「まあ暖かいに越したことはありませんが…お二人はどうなさいますの?」

杏「杏はパス。今日出たら凍死ねる」

イヴ「わたしも、もう少し入ってます〜」

P「んじゃ、電話とかよろしく」

泰葉「あれ?Pさんも行くんですか?お仕事は?」

P「来週分までは調整済みだから無問題」

杏「仕事お化けめ…」

P「よし出来た!次は桃華のモコる番だ!」

桃華「もうお好きになさいませ…」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:41:04.57 lozrH7lNO
P「せっかくだからHP用に写真撮るぞ。三人ともポーズ!」

薫「はーい!」

泰葉「えっと…こう?」

桃華「これ見て誰だか判りますの?」

P「判んない奴はファンじゃない。はい、おっけー。んじゃ行くか」

薫「やったー!」

<ガチャ

茄子「おはようございます〜♪」

みりあ「まーっす!」

泰葉「あら?おはようございます。茄子さん、みりあちゃん」

薫「みりあちゃんおはよー!」

みりあ「おはよーっ!あれ?もしかして薫ちゃん?すごーい!あったかそー!」

薫「えへへ。これからお外に遊びに行くの!」

みりあ「へー!いいなー!じゃあじゃあ、みりあも行くー!行っていいー⁉」

P「お、じゃあみりあもモコらせないとな」

みりあ「みりあもモコモコになれるの?やったー!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:43:19.39 lozrH7lNO
P「じゃあ次はマフラーな」

みりあ「はーい!」

茄子「ふふっ。そうだ。プロデューサープロデューサー。見てください、これ♪」

P「ん?……凄い量のチョコだな」

茄子「はい。スーパーで爆売りしてたので思わず爆買いしちゃいました♪」

P「ほほう…次の仕事の練習用?」

茄子「はい…ちょっと買いすぎた気もしますが」テヘッ

P「ちょっと…?」

泰葉「これ、使いきれます…?」

茄子「うーん…無理でしょうか?」

みりあ「みりあいっぱい食べるよー!」

薫「薫も!チョコ食べたい!」

杏「杏も食べるー」

P「にしても限度が…あ!」ティン

茄子「?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:45:18.08 lozrH7lNO
P「じゃあ頼んだ」

茄子「はい。おまかせください♪」

イヴ「うふふ。私もお手伝いしますね〜」

茄子「お〜っ!頼もしい限りです♪」

杏「杏はパス。寝る」

P「だろうな。じゃ、俺達は行くか」

薫「はーい!」

みりあ「雪だるまいっぱい作ろうねー!」

桃華「うふふ。何だかんだで楽しみですわね」

泰葉「確かに、こんなに積もるのは珍しいもんね」

P「危ないから敷地内だけだぞ」

泰葉「それでも十分過ぎる気はしますよ?」

P「ま、楽しめるに越したことはないな」

泰葉「ふふっ。ですです」

薫「じゃあ、行ってきまー!」

茄子「は〜い。行ってらっしゃい♪」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:50:36.61 lozrH7lNO
薫「雪だーっ!」

みりあ「薫ちゃん薫ちゃん!何からするーっ?」

薫「えっとえっと…ゆきうさぎさん!」

みりあ「じゃあみりあもそれ!」

桃華「……改めて外に出ると、確かにこれくらいの方がよろしいですわね」

P「だろ?伊達にモコらせたワケじゃないんだぞ」

泰葉「ただのPさんの趣味じゃなかったんですね…」

P「あれ⁉そんな風に思われてたの⁉」

桃華「Pちゃま、時々変な趣味発揮いたしますから…」

P「え?ひどくない?」

桃華「うふふ。薫ちゃんみりあちゃん、私も混ぜてくださいまし」

P「桃華⁉」

泰葉「Pさんはどうします?見守るだけですか?」

P「んー…じゃあ、カマクラでも作るかな」

泰葉「私もお手伝いして良いですか?」

P「おう。ヨロシク」

泰葉「ふふっ。カマクラなんて作るの初めてです」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:52:40.07 lozrH7lNO
みりあ「うさぎさん、一杯出来たねー!」

桃華「少し張り切りすぎましたわね…」

薫「次はなにしよっかー……あ!すごーい!」

みりあ「わぁー!カマクラだー!プロデューサーが作ったの?」

P「泰葉と一緒にな。入るか?」

みりあ「やったーっ!」

薫「ふわあぁ。薫、カマクラ入ったのはじめてー」

桃華「思った以上に温かいですわね」

P「……いや、それは三人いっぺんに入るからじゃないか?」

泰葉「ぎゅうぎゅうですね」クスクス

P「せっかくだし。おーい!写真撮るぞー!」

薫「はーい!あ、泰葉ちゃんも!」

泰葉「あ、うん。じゃあ私は外に…」

みりあ「えへへ、ピース!」

桃華「ちょ、お待ちくださいましっ!…あっ!」

P「これも後で載せないとな。リトルモコーモコッサムwithモコモコみりあ」ウンウン
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:54:51.80 lozrH7lNO
薫「次はゆきだるまー!」

みりあ「雪だるま!いっぱい作ろうね!」

泰葉「ふふ。じゃあ今度は私もお手伝いしようかな♪」

桃華「ふぅ。私は疲れましたので一休みさせていただきますわ…」

P「カマクラ気に入ったのか?」

桃華「……そ、そういうわけではありませんわよ?」

みりあ「あっ、そうだ!薫ちゃん薫ちゃん、良いこと考えた!」

薫「なになに?」

みりあ「あのね、最初にちっちゃい雪だるま作るでしょ?」

薫「うん」

みりあ「でね、次はそれよりちょっと大っきいの作るの。でねでね、その次はもうちょっと大っきいの作って、それをいっぱいしてね…最後はこーんな大っきくするの!」

薫「ふわあああ!おもしろそーっ!」

泰葉「…大作の予感、だね。でも大変だけど楽しそうかも?」

桃華「雪、足りますかしら?」

P「まあ、その時はカマクラ崩すし」

桃華「そんなっ⁉………あ」

P「くくっ…」

桃華「……あうぅ///」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:56:57.75 lozrH7lNO
茄子「ふふっ。完成ですね♪」

イヴ「うふふ。みなさん喜んでくれると良いですね〜」

茄子「はい。きっと大丈夫です」

杏「ちょっとちょーだーい」

茄子「はいはい。じゃあ先にちょこっといただいちゃいましょうか♪」

杏「チョコだけに?」

茄子「チョコだけに。あ〜、コタツ良いですねぇ」

イヴ「ですよね〜♪」

杏「もう出るの無理だよねぇ…。あ、そうだ茄子茄子」

茄子「はいはい。なんですか?」

杏「ちょっとハグしていい?ぎゅっと」

茄子「?はい、良いですよ。さ、どうぞ♪」

杏「よし。ぎゅー!」

茄子「ふふ。ぎゅー♪」

イヴ「わあぁ。私も良いですかぁ?」

杏「カモン!サンタさん!」

イヴ「わーい!ぎゅう〜♪」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 23:59:23.45 lozrH7lNO
杏「よし。よし。これで勝つる」

茄子「どうしたんですか?」

杏「うん。ちょっとビットコインに全ブッパしようかなってね。茄子パワーで。更にサンタパワーもドンだ!」

イヴ「ビットコイン?」

茄子「聞いた事あるような…ないような?」

杏「任せろ!一生分以上稼ぐから!…あ、茄子おかわり」

茄子「はいはい。お待ちを〜……うーん」

杏「…ん?どったの?」

茄子「いえ、やっぱりコレだけだと物足りない感じが…」

杏「そう?杏的には十分だけど…」

茄子「戸棚に何かなかったかな〜…」

イヴ「確かおせんべいとみかんがありましたよ〜?」

茄子「お〜っ!」キラリン

杏「待って。ちょっと待って」

茄子「押すな押すなですね!お任せを♪」

杏「待って!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 00:01:25.67 Xm/1UTv2O
みりあ「できたーっ!」

薫「ゆきだるまいっぱいだー!」

泰葉「ふふっ。流石にちょっと疲れてきたね」

P「なんとかカマクラ死守出来たな」

桃華「Pちゃま、いけずですわ…」

泰葉「むむ。そんなイジワルなPさんには…えいっ!」ピトッ

P「ひょわっ⁉冷たっ!泰葉⁉」

泰葉「ふふっ。すっかり冷えちゃいましたから、Pさんのほっぺたが温かくて助かります」ピトー

P「あー、もう。指先真っ赤じゃないか。なんで手袋外すかなぁ…」ギュッ

泰葉「だって、手袋だと雪固め辛くって…」

P「だからって……はーっ」スリスリ

泰葉「あー…温まります…」スリスリ

桃華「はぁ…無駄にお熱いですわね」

薫「いっぱいあそんだもんね!」

みりあ「確かにちょっと熱くなってきたかもー」

桃華「ではなくて…まあ、何でも良いですが」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 00:03:19.95 Xm/1UTv2O
P「よし。しっかり楽しそうな写真も撮れたし、一旦戻るぞー。泰葉も温め直さないとだしな」

薫・みりあ「はーい!」

P「そうそう。さっき茄子が買ってたチョコな、ホットチョコにしてもらってるから、戻ったらもらいな」

みりあ「ホットチョコ!」

薫「わーいっ!」

泰葉「茄子さんに言ってたのそれだったんですね」

P「うむ。それならある程度一気に使えるからな」

桃華「うふふ。それは楽しみですわね」

P「あとは茄子が変な事してないかだけだな…」

泰葉「……茄子さん、たまにビックリする事しますからね」

桃華「大丈夫ですわよ、きっと」

P「人、それをフラグと言う」

桃華「不安にさせないでくださいまし!」




おしまい
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/09(金) 00:04:38.74 Xm/1UTv2O
以上、読んでくださった方ありがとうございました!
リハビリも兼ねて書き慣れてたキャラ達でダラダラと書いてみましたが相変わらずとっ散らかってる…
茄子さん来ましたね。聖に突っ込んだ後でこれは…む、むぅーりぃー…でも茄子さん…くっ…
ところで泰葉はまだでしょうか?

神崎蘭子「すごーい! たーのしー!」モバP「!?」

1 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:18:25.10 gA6KNqAUO
モバマスSSです。アイドルのキャラ崩壊、作者の妄想、若干の流行遅れ等が含まれますのでご注意ください。
多分短いです。



ちひろ「蘭子ちゃんの言葉遣いに苦情が出た、ですか?」


モバP「ああいえ、苦情というほどのものでは。ただ、こないだの生放送の最中に、ご年配の方から『今テレビに映っている子はどこの国の人なんですか』って問い合わせが来たらしくて。それで局のお偉いさんから、蘭子の台詞に標準語の翻訳字幕を付けることを提案されたんです」


ちひろ「前々から蘭子ちゃんの言葉は難しいって良く言われてましたし、字幕は自然な発想ですね」


P「しかしながら、それには色々と問題が有りまして……」


ちひろ「と言いますと?」


P「字幕と言っても、訳せる人が居ないんですよ」


ちひろ「……? それはつまり、Pさんには忙しくてそんな時間が無い、ということですか? それなら他部署との連携でどうにかなる気がしますけど」


P「そうじゃなくて……とどのつまりですね」


P「ぶっちゃけ俺、普段蘭子が何言ってんのか、殆ど分かってないんですよ」


ちひろ「…………は?」


ちひろ「……え、えぇぇぇぇぇ!? Pさん、蘭子ちゃんと意思疎通出来てなかったんですか!?」


P「あはは……お恥ずかしながら」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518934704
2 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:20:04.16 gA6KNqAUO
ちひろ「で、でも、いつも仲良さそうにお喋りしてますよね?」


P「あれは適当に相槌打ってるだけです」


ちひろ「最低じゃないですか! なんで今まで黙ってたんですか!」


P「蘭子が楽しそうに一生懸命話してるの見てると、『何言ってんのかわかんねぇ』なんて言えなくて……」


ちひろ「ううう、気持ちは分かる!」


ちひろ「でも、どうするんですか? 字幕云々以前に、言葉が分からないんじゃいつか必ずどこかで問題が起きますよ。第一、こんなことを蘭子ちゃんが知ったら……」ガタッ


ちひろ「ガタ?」


蘭子「わ、わがとも……今の話は真か……?」


ちひろ「」


P「ら、蘭子! 何時から話を聞いて」


蘭子「わりとさいしょから……」


P「\(^o^)/オワタ」


3 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:21:03.88 gA6KNqAUO
蘭子「わがとも、先の披瀝は真か? 我が内なる言霊の含意は、わがともに届いていないというの……?」ウルウル


P「な、泣かないでくれ蘭子。えーっと、その……」


P「…………ごめん、ひれき、ってなに? あとがんい……?」


蘭子「うわあああああああああああん!!!!」ダッ


P「蘭子―!!!」


ちひろ「連れ戻してきて下さいPさん! 話し合いが必要です!」


P「は、はい!」




P「捕まえてきました」


蘭子「ぐすん」


ちひろ「早いですね」


P「蘭子のやつ引くほど足遅いんで……」


ちひろ「引くほど」


蘭子「わがとものばか。きらい。わがともきらい」
4 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:22:32.98 gA6KNqAUO
ちひろ「どうするんですか、蘭子ちゃんカンカンですよ」


P「ほっぺたが焼きたての餅みたいで可愛いと思います」


ちひろ「駄目だこいつ」


蘭子「か、かわいい……」///


ちひろ「駄目だこいつら」


ちひろ「お二人の仲直りについてはあまりにもアホらしいので触れないとして……蘭子ちゃんの言葉がファンに通じてないって部分に関しては協議が必要ですね。念のため聞きますが、蘭子ちゃんは意識しても普通の言葉には直せないんですよね?」


蘭子「我が言霊は我の存在を示すもの。光に屈することなど考えられないわ!」


P「ちひろさん翻訳プリーズ」


ちひろ「いや今のぐらいなら普通にわかるでしょう……蘭子ちゃんに標準語に応じるつもりはない、ということです。となると誰かに訳して貰うのが一番簡単ですが」


P「そういうことなら俺に考えが有ります。カモン!」パチン


みりあ「プロデューサー、呼んだ呼んだー?」


ちひろ「みりあちゃん? そういえば、みりあちゃんは……」
5 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:23:31.48 gA6KNqAUO
P「そう、みりあは全世界多分二百ちょいぐらいある言語の全てを解しどんな人間とも対話の出来る能力の持ち主! みりあさえ居ればドバイ人だろうがロシア人だろうがウサミン星人だろうが誰とだって仲良くなれます!」


ちひろ「それは良いですが、みりあちゃんに常に翻訳をさせるんですか? そんな時間はないような」


P「あっ」


ちひろ「っていうかみりあちゃんと蘭子ちゃんのロケ地が分かれてたらその時点で終わりですよね?」


P「俺がみりあに熊本弁の訳し方を教わるとか……」


ちひろ「みりあちゃん、みりあちゃんはいつもどうやってみんなとお話してるのかな?」


みりあ「んー、なんとなく!」


ちひろ「だそうですが」


P「……みりあ、撤収」


みりあ「はーい!」




ちひろ「で、どうするんですか結局」
6 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:24:38.36 gA6KNqAUO
P「蘭子のほっぺ柔らかいなぁ」プニプニ


蘭子「むー」


ちひろ「真面目にやれよ」




??「話は聞かせて貰ったっス!」


P「お、お前は!」


ちひろ「どうしたんですか比奈ちゃん」


比奈「ちひろさん、反応が冷め過ぎっス……ともあれ、事情は全て聞かせて貰いました。アタシに考えがあるっス」


P「な、なんだって!」


ちひろ「さっきからそのテンションはなんなんですか?」


比奈「要はPさんが蘭子ちゃんの言葉が分かるようになればいいんスよね? なら、勉強すれば良いんスよ」


ちひろ「勉強? というと、国語辞典を読み込むとか……?」


比奈「ちっちっちっ。蘭子ちゃんのソレが、いわゆる『中二病』と呼ばれるものだということは周知の事実っス。ならば、Pさんに中二の心が備われば熊本弁の聞き取りもできるようになるはず!」
7 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:25:42.08 gA6KNqAUO
ちひろ「……つまり?」


比奈「たった一つの冴えたやり方、それは……第三次中二アニメ三昧大会っス!」


蘭子「おお!」


P「中二病ってなに?」


ちひろ「私帰りますね」




P「という訳で比奈の家にみんなでやってきたぞ」


比奈「なんで説明口調なんスか?」


奈緒「そしてあたしはなんで呼ばれたんだ」


蘭子「おもしろそうな漫画がいっぱい……」ソワソワ


P「奈緒はなんというか、緩衝剤的な立ち位置として呼ばせて貰った。蘭子は何いってんのかわかんないし荒木先生は変なテンションだし、テトラポットとして活躍してくれると嬉しい」


奈緒「つまり収集が付かなくなった時のまとめ役かよ……まぁ暇だったから良いけどさ。で、なんのアニメ見るんだ?」

8 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:26:41.72 gA6KNqAUO
比奈「最初はやっぱりコード○アスで決まりっス! 中二アニメの金字塔っスからね!」


奈緒「ああ、面白いよな」


P「パチンコ屋で見たことある」


蘭子「孤独を背負いし魔王の覇道を綴る物語……しかしながらその全てを知るには我にはまだ力が足りぬ」


比奈「あれ、蘭子ちゃん見たことないんスか?」


蘭子「おこづかいだけだとレンタルしきれなくて……」


比奈「あー。そういうことならアタシの持ってるBDBOX貸すっスよ?」


蘭子「それはまことか!」


奈緒「っていうか蘭子普通に喋れてない?」


P「そのこーど○あす? ってのは面白いのか?」


比奈「ふっ、それは己の目で確かめてみるがいいっス」


奈緒「……今日の比奈ちゃん、なんでこんなテンション高いんだ?」


P「なんか冬コミとかいうのがヤバいって言ってた」


奈緒「アニメ見てて良いのかよ……」
9 :◆Y0GNFqZjKkSP 2018/02/18(日) 15:28:15.87 gA6KNqAUO
比奈「原稿の話はやめてくれると嬉しいっス……自分が現実逃避してるのは分かってますんで……」


比奈「おほん、では気を取り直して、上映開始っス!」


蘭子「わくわく」


奈緒「こないだ映画で見たばっかだけど……まぁ良いか、名作だし」


P「ちょっと楽しみだな」


〜上映中〜


チカラガホシイカ? ナナリィ……! ユフィィィィ! スザァク! ルルーシュゥ!


P「普通に面白いな」


蘭子「……」ポケー


比奈「うっ……ふっ……うぇ、うぇ……」


奈緒「泣き過ぎだろ」


比奈「いやもうルル×スザが尊すぎて……」


奈緒「そこかよ!」
10 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:30:23.59 gA6KNqAUO
比奈「グス……というわけで、コード○アスの一期を走破したわけっスけど」


奈緒「蘭子の言葉分かりそうか?」


P「どうだろ。蘭子、なんかためしに喋ってみてくれ」


蘭子「二人の皇子の相容れぬ運命……光を失いし天使の翼……彼らの行く末を知らないで黄泉には渡れない……!」フンフン


P「……分からんなぁ」


奈緒「これで駄目なのは単にPの語彙力の問題な気もするけど……興奮してるせいか中二要素はかなり薄くなってるだろ。あたしでもなんとなく分かるぞ」


比奈「Pさんには根本的にそういう素養が足りてないのかもしれないっスねぇ。ギアスの内容は理解できました?」


P「それはまぁ。ただ、一々かっこいいポーズ取ったりやたら高笑いするのはよく分からなかったな」


奈緒「そこは作劇上の演出というかなんというか……」


比奈「Pさんは遊びの修飾を理解するのが苦手なんスかね。メールとかいつもお役所からの手紙かと思うほど簡素ですし」


奈緒「あー、そういう節あるある」


P「つまり俺はどうすれば良いんだ」
11 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:31:20.10 gA6KNqAUO
比奈「アポロ―チの仕方を一度変えてみたいところっスけど……流石に25話12時間ぶっ続けでアニメ見た後ですし休憩を入れましょう。なお、我が家ではお客様へのおもてなしはコタツでの雑魚寝形式を採用しているっス」


蘭子「みんなでお泊り」ワクワク


奈緒「だからさっきから蘭子ちゃん普通に喋れてない?」


P「いや、流石に男の俺が一緒の部屋で寝るのはまずいだろ」


比奈「んなこと言ったらアイドルの家に上がり込んでこんな夜まで一緒にアニメ見てる時点でアウトっスよ」


P「うっ」


奈緒「別に同じベッドで寝るとかいう訳じゃないんだし良いんじゃないの? コタツで寝るのも温度の調整さえミスんなきゃそこまで身体に悪いもんでもないし」


蘭子「おとまり……」


P「わ、分かったよ……それじゃ、お言葉に甘えて一度寝かせて貰う」グー


奈緒「って寝るのはやっ」


比奈「Pさんは何時でもどこでも瞬時に寝られるんスよ。長年の社畜生活で培った仮眠スキルらしいっス」


奈緒「闇深いな……」
12 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:32:50.94 gA6KNqAUO
比奈「本人が納得してやってるのがまた難儀なんスよねぇ……ともあれ、アタシたちも一度寝ましょ」


蘭子「あ、あの……」


比奈「? どうしたんスか?」


蘭子「……我にとって、子の刻は夜の入り口に過ぎぬ。我らにはまだ語らうべきことがあると考える」


奈緒「えっと……興奮しちゃって眠れないからもう少しお喋りしてたいってことか?」


蘭子「……!」ブンブン


比奈「やだこの子可愛いっス……よーし、先生何時まででも付き合っちゃうっスよー!」


奈緒「ま、こういうのもたまには良いか。けど、実際今回の件はどう解決したら良いんだろうな? ギアスで駄目なら、他の中二アニメでも駄目な気がする」


比奈「うーん、Pさんに中二の心を理解させようっていうのがそもそも間違っていた気がしてきているっス。蘭子ちゃん自身が、ストレートかつ分かりやすく自分の気持ちを伝えられるようになれば、もしかしたら……」


奈緒「……あっ! それだったら!」


比奈「どうやらアタシと同じ考えに思い至ったようっスね」

13 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:34:12.06 gA6KNqAUO
蘭子「???? どういうことだ、我が眷属?」


比奈「あるんスよ。観るだけで誰もが自分の考えをストレートかつ簡単に表現できるようになる、魔性のアニメが……蘭子ちゃん、もう少し頑張れます?」


蘭子「無論だ! いまや我が魔翌力は満ち満ちている、世界の終りまでこの瞼落ちることはない!」


奈緒「荒療治過ぎる気もするけど、賭けてみる価値はあるよな」





   〜朝〜


P「ううん……あれ、外が明るい……俺何時間寝てたんだ」


蘭子「…………」


P「って、うおわっ!? な、なんでお前俺の寝顔を見つめてるんだ? まさか今まで起きて……」


蘭子「―――おはよう、我がフレンズ」


P「……えっ?」


P「今、おはようって言ったか……?」


比奈「そうなんス! 蘭子ちゃん普通に喋れるようになったんスよ!」
14 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:35:19.92 gA6KNqAUO
P「お、おう比奈、お前も起きてたのか。そうか、蘭子が……それはすごいな」


比奈「まぁでも、騒ぐほどのことじゃないっスけどね」


P「えっ、なんで急にそんなテンション下がったの」


奈緒「ほら、こうして梳かすと素早く髪を傷めずに髪型を整えられるんだ」


蘭子「ふとまゆちゃんすごーい!」


P「蘭子!? おま、太眉とか奈緒はちょっと気にしてるんだから言っちゃ駄目……」


奈緒「へへ、照れるなぁ」


P「良いの!!?????」


蘭子「我がフレンズよ! 私はカレーが食べたいわ!」


P「突然だな!?」


奈緒「美味しいカレーが作れたらPさんがなんの動物か教えてあげるぜ」


P「いや俺は人間だから! 生まれた時から知ってるから!」


P「い、いったいどうしたんだお前ら? 奈緒や比奈はともかく、蘭子まで、なんか……語彙力が無くなっているような……」
15 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:36:55.23 gA6KNqAUO
比奈「サンドスターの力っスね」


P「さんど……なんだって? とにかく一度ちゃんと説明してくれ!」




翌日


ちひろ「で、蘭子ちゃんのあの様子はなんなんですか?」


蘭子「すごーい! たーのしー!」


ちひろ「完全に語彙力を失っていて、食レポでもバラエティでもドラマでも美味しい楽しい凄い以外のことを言えなくなっている様子ですが……」


P「いや、それがなんか、けもの○レンズ? とかいうアニメの影響らしくて……で、でもこれで翻訳の必要は無くなったし、結果オーライですよね!」


ちひろ「んなわけあるかタコ」


P「ですよねー」


ちひろ「すごーいとかたのしーとかしか言えないアイドルなんて合コンの席ぐらいにしか需要有りませんよ……蘭子ちゃんのキャラ全崩壊させちゃって、これからどうするんですか」


蘭子「あくまちゃん怒ってるのー?」


ちひろ「……あくまちゃん?」
16 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:37:50.47 gA6KNqAUO
P「やべっ」


蘭子「我がフレンズがいつも緑の悪魔とあくまちゃんを呼んでいた」


ちひろ「……お給料三か月分天引きしときますね」


P「…………はい…………」


ちひろ「Pさんへの肉体および財布への制裁は後に回すとして、今はとりあえず蘭子ちゃんをなんとかしないと。これじゃ収録に差し支えます」


P「と言ってもどうしたら良いものか」


ちひろ「ううーん……現状、思った事をなんでも簡単に言ってしまうのが問題なわけですよね? なら、言い辛いことを言わせて迂遠な物言いの仕方を思い出させれば……そうだわ」


ちひろ「ねぇ蘭子ちゃん、蘭子ちゃんはPさんのことが好き?」


蘭子「ぴゃ!?」


P「突然何いってんすかちひろさん」


ちひろ「Pさ……いえ、ゴミは黙っててください」


P「なぜわざわざ酷い風に言い直す」


蘭子「わ、我は……我がフレンズのことを……その……」
18 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:39:37.39 gA6KNqAUO
ちひろ「その?」


蘭子「……わ、我が友は、我が友だ! だが……魂の盟約によって、結ばれている。何人も我らを分かつことはできない」


P「お、おお! 蘭子、言葉遣いが!」


蘭子「あっ。……すまない我がとも。結局我は、我がともに思いを伝えられない。我がともはいつも我の横で我を守ってくれるのに、我は何も出来ない……我がともの庇護の元に有るだけで、我は、何も……」


ちひろ「蘭子ちゃん……」


P「あーっと…………ごめん、何言ってるのかわかんない」


蘭子「っ」


ちひろ「ちょ、このタイミングで!」


P「いやだって、蘭子が何も出来てないなんて、そんなことある訳ないですから」


蘭子「わがとも……」


P「本当言うと、今も蘭子がなんて言ってるのかいまいち分かってない。けど……蘭子がいつも頑張ってるのだけは、分かってると思うよ。お前はいつも一生懸命に、自分が好きなものを、好きだって叫んでる。そういう姿を見てると、ものすごく勇気を貰えるんだ」


蘭子「……ほんとう?」
19 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:41:33.30 gA6KNqAUO
P「ほんとだよ。……俺も昔は多分、自分にしか分からない世界ってのを持ってた。でも、他人に分かって貰えないのが怖くて、何処か心の隅にしまっちゃったんだ。今となってはそれが何処にいっちまったのかもう分からない。……でも、蘭子を見てると、ほんのちょっとだけそれを思い出せそうになるんだ。蘭子の世界は、俺には理解できないけど……それで良いと俺は思う」


P「元々、人と人とが完全に分かり合うなんて、できっこない。けど、分かり合えなくても、一緒に居ることはできる。だから」


P「これからも俺と一緒に居てくれるか、蘭子?」


蘭子「……無論だ、わがとも!」



比奈「エンダァァァァァァァァァァァァ」


奈緒「エイヤアアアアアアアアアアアァァァァァ」


P「オウルウェイズラブユウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!」


ちひろ「あほくさ……」



20 :◆ksTpGtn1Mo 2018/02/18(日) 15:43:42.11 gA6KNqAUO
劇場版中二病でも恋がしたい! 〜Take On Me〜は全国の劇場にて大好評上映中! さぁ、一緒に旅に出よう!

>>17 さっきちひろさんが呼んでたみたいですよ(ニッコリ

三船美優「母性の暴走」(おっぱいネタ)

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/15(木) 21:21:47.98 i/ciMpdG0
二回目の投稿

おっぱいネタ(アイドルのおっぱいが大きくなったり、小さくなったり)

キャラ崩壊

本番シーン(挿入とか)ないかも...

文章表現とか需要があるか分かりませんがテッシュの消費量が一枚でも多くなるように頑張ります。

前作

【モバマスR−18】拓海「唐突な試練」(おっぱいネタ)

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1518008161/
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/15(木) 21:23:01.25 i/ciMpdG0


楓「Pさんって胸の大きい女性が好きなようですよ」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/15(木) 21:38:12.39 i/ciMpdG0
都内にある芸能人御用達の居酒屋、乾杯の音頭から僅か20分でビール大ジョッキ2杯と日本酒1合を空にした事務所の稼ぎ頭、高垣楓は突然言い放った。

この酒の席は年に数回開かれるアダルティアイドルの集いだ

瑞樹「楓ちゃん?どうしたの突然」

早苗「ほーぅ...Pくんのことをそんな風に言うには何か根拠があるわよね?」

2人は彼女の発言に興味を持った。厳密にいえばこの宴会に参加している成人女性全員が気にしていないそぶりをしているが、楓の返答に耳を傾けている。

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/15(木) 22:09:24.60 i/ciMpdG0
楓「この前ロケ先でPさんとお昼休憩をとっていたんですよ。Pさんが携帯を見ているときにスタッフさんが打ち合わせで彼を連れて行ったんです。」

早苗「それでそれで〜?」

楓「テーブルに携帯を置いたままだったんです。まだ画面が開いている状態だったんで...興味本位で見ちゃいました♪」

瑞樹「何してるのよ楓ちゃん...」

楓「リーディングリストや検索履歴を見ていたら、それはもうバインバインがいっぱいでしたね。やっぱりPさんも男の人ですね〜♪」

ジェスチャーで胸が揺れる動きをした楓、その言動を見て周りは様々な目論見を立て始めた。

沙理奈(ふ〜ん...これはイイ情報ね。)

留美(くっ、私の胸では不利ね...こうなれば禁断の「た○ごクラブひ○こクラブ作戦」を...!)

礼(うふふ、久しぶりの「サクランボ狩り」は腕が鳴るわね♪)

若葉(私は大人ですよ!)

レナ(この中で一番のプロポーションなのは私...この強力な手札は有効に使わないとね...♪)

Pとの既成事実を目論む成人アイドル達...そのなかで最初のビールでほとんど泥酔状態のアイドルがいた。

美優(Pさんは...大きな胸が...好き?)

未婚の未亡人で有名(?)な三船美優だ。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/15(木) 23:13:37.35 i/ciMpdG0
(訂正)

表面上は穏やかに終わった女子会、美優は半同居人に連れられて自宅に戻ってきた。

楓「すみません美優さん、またお世話になっちゃいます♪」

美優「もぉ〜...慣れましたから...ひっく」

楓「あら、まだお酒が抜けてないようですね。はいお水」

美優「あなたのせいですからね...んくっんくっ...」

楓「美優さんのかわいい反応を見るとつい...先に軽くシャワーを浴びてきてください。」

言われるがまま浴室前で衣服を脱ぎだす美優、おぼつかない手がふと止まる。

美優「私の胸は...Pさんの好みになれるのかしら...」

彼女は洗面台の鏡に映るブラジャーに包まれたDカップの胸を見つめ、そう呟いた。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/15(木) 23:38:16.88 i/ciMpdG0
訂正

ブラジャーを外し、その全貌を見てみると美優のバストはお椀型といわれる綺麗な形だった。その中心で5円玉ほどの乳輪と小さな乳首がピンク色で鮮やかだ。この美しさを目にした男は黙ってはいられないような美乳だが、巨乳を性的対象にする者にとっては若干物足りないボリュームである。

楓「隙あり!」

美優「きゃあ!楓さん!?」

いつの間にか背後に忍び寄っていた楓に思い切りその美乳を揉みしだかれた。

楓「鏡の前でじっとおっぱい見つめちゃって...宴会で言ったこと気にしてます?それともちっちゃいおっぱいの私にあてつけですか?」

美優「ちょっと楓さん!何しにきたんですか!」

楓「気が変わりまして...一緒にシャワーを浴びようかと♪」

こうして彼女が寝静まるまで振り回される美優だった。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/15(木) 23:57:13.04 i/ciMpdG0
美優「今日は特に予定はありませんが...Pさんに会いに行きましょう。」

翌朝、いつの間にかいなくなった半同居人をいつものように気にせず身支度を整え、事務所に訪れた美優。Pとちひろのデスク、脚が低いテーブルにソファと広い一室、隣には給湯室がある。ソファには見慣れないカメラのようなものを持った少女がいた。

晶葉「ふっふっふ...ついに完成したぞ...!」

美優「晶葉ちゃん、何をしているの?」

晶葉「おぉ!美優さんじゃないか、ちょうどいいところに!」

ソファから立ち上がり、美優に実験体のお願いをした。



晶葉「突然だが、将来の自分がどんな姿か興味はありませんかな?」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/16(金) 23:36:55.40 vSne1gD70
美優「将来の自分…ですか?」


晶葉「あぁ!今私が手にしているものは対象者の容姿と血液からどのような身体の変化があるか本人でシュミレーションされる機械なのだ!」


美優「えぇ!?体型が変わるんですか?それに血液採取なんて…」


晶葉「血液採取といっても血豆ぐらいの量です。体型が変わるのも持続効果はたったの3分!この機会に如何かな?」


美優は考えた。確かに今の仕事を考えると結婚はなかなか難しいものとされる。もし行き遅れになったとき、その姿はまだ異性としての魅力が残っているのか…


美優「…せっかくなので試してみてもいいかしら?」


晶葉「ありがとうございます!では早速準備しましょう!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/16(金) 23:39:23.37 vSne1gD70
指先から血豆を採取し、機械の中に入れる。そしてレンズに似たものが美優に向けられると眩しい光を浴びせられた。


美優「きゃっ!」


晶葉「すまない美優さん、眩しいと思うが我慢してくれ。まず手始めに30歳時の体型がいいですかな?」


美優「えぇ、お願いします。」


ボタン操作で設定しているであろう晶葉は表情を曇らせた。


晶葉「あれ?さっきまで正常だったのに…おわっ!?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/16(金) 23:39:54.35 vSne1gD70
美優「何?!この眩しさ…!?」


突然機械が目を眩ますほどの光をレンズから発し、正面にいた美優は浴びてしまった。


晶葉「大丈夫か美優さん!身体に異変はないか調べる!」


美優「は…はい!」


光が消えたと同時に違和感がないか確認する2人。手足の肌艶、顔の張り、どこも異変がないようだ。


晶葉「こっこれは予想外だ…」


美優「こんなに大きくなるなんて…」


美優が着ていた服をV字に裂いた豊乳だけを除いて…
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/16(金) 23:41:24.91 vSne1gD70
晶葉「どうやらその胸は妊娠…あるいは授乳期の状態のようだな…」


美優「それにしても大きくなりすぎじゃ…」


晶葉「聞いたことがあるが子供を授かる時、稀に大幅なサイズアップをする人がいるんだ」


通常妊娠した女性は2カップほどバストアップをする。だが中には4カップ以上肥大するものが少数いると言われる。どうやら晶葉の開発品は血液のDNAから美優はその稀有な存在だと判断したようだ。


美優「妊娠したら私の胸がこんなに…」


改めて自身の胸を見下ろす。形が崩れずに肥大した乳房はうっすらと血管がみえており乳首と乳輪もそれに合わせて大きくなっている。だが、その色はグロテスクな黒茶色ではなく、ピンクに赤茶色を少し足したようなサーモンピンクで熟してながらもどこか瑞々しさを感じさせる。バストサイズはIカップはあるだろう。


美優「でも3分で戻るんですよね?服が破けてちゃいましたがなんとか…」


晶葉「美優さん…申し訳ないが3分はとっくに過ぎている…」


美優「えっ…それってつまり…」


晶葉「いつその胸が元に戻るか私にも分からない」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 00:44:07.51 H4NTeeM60
「何とかして元に戻るようにする。しばらく待ってくれ」という言葉を最後に事務所の一室を改造したラボに行った晶葉。その場でぽつんといる美優は彼女から借りた白衣で大きくなりすぎた乳房を隠した。

美優「今日は予定がなくて良かったです…あら?Pさんのデスクに…」

綺麗に整理整頓されたPのデスクに無造作に置かれた雑誌「ゼ○シィ」、留美の仕業だろう。ふと彼との思い出がフラッシュバックする。歩道橋で声をかけられ、何度も励まされ、アイドルとしての自分がいる。今ではPに会うだけで胸が高鳴るほど彼に好意を寄せているのだ。

美優「ちゃんと恩返しをしたいです。一生を賭けてでも...」

彼女にとってPへの恩返しはこれからの人生ずっと傍にいることになっている。重い女だ。結婚はおろか子供のことも常日頃から考えるようになった。

美優「いたっ!胸が張って...苦しい...」

突然その爆乳に張りを感じた。乳腺の母乳がパンパンに溜まったらしい。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 01:11:16.98 H4NTeeM60
晶葉は妊娠か授乳期のどちらかと言っていたが、この感覚から明らかに授乳期の状態の胸だと美優は理解した。何とかして楽になりたいと給湯室の流し台へと向かう。

だが、その途中であるものが目に入った。テーブルに置かれたステンレス製のマグカップである。晶葉の忘れ物だろうか。

美優「晶葉ちゃんには後で伝えればいいでしょう...」

そう自分に言い聞かせてアダルティアイドルで一番のサイズになったおっぱいを出す。空のマグカップに乳首を向けて乳房を搾ってみる。

大きくなった乳首から勢いよく噴射する母乳。特につっかえるような感覚は無く、楽に搾り出せた。ただIカップに相当する大きな乳房は母乳の蓄えが多いようで、片方だけで300mlのマグカップに半分近く入った。まだ張っているもう片方も数分かけて搾り、マグカップの中がほぼ満タンとなった。

P「すみません!事務所の中に誰かいませんか!」

搾乳が終わったと同時にドア越しからPの声が聞こえた。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 01:25:55.33 H4NTeeM60
慌てて爆乳を白衣に隠した美優はドアを開ける。そこには大量の紙袋を両手で抱えたPがいた。

P「美優さん?今日はオフだったはずでは?」

美優「えっと、なんとなくです。それよりお手伝いしますよ。」

全て成人アイドル達の仕事関係の書類だと言ったP、ただでさえクセのある大人が多いのに1人で担当するとは偉業である。ちなみに年齢は20代後半だ。

美優「いつも私たちのために頑張っていただいて...感謝しきれません...」

P「どうってことないですよ!あっついでにこのポスター、ちひろさんのデスクに置いてもらえますか?」

まかせてくださいと返答し、丸めたポスターを事務員の机に置く。

不意にPから感謝の言葉を言われた。
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 01:28:14.64 H4NTeeM60



P「おっ?美優さん牛乳入れてくれたんですか。ありがとうございます!」


19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 01:33:24.33 H4NTeeM60
...はて?私は給湯室の冷蔵庫から牛乳を取り出した記憶はない、そもそも給湯室にはまだ入っていないのだから。

Pの声がした方向を見る...

そこには先ほど母乳を出したマグカップを持つPが...

美優「ッ!?!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 01:39:35.76 H4NTeeM60
おそらくそのマグカップはPが最近新調したものだったのだろう。さも自分の所有物のようにマグカップに入った液体を飲もうとする。

美優「ダッ...」

ダメと言おうとしたがもう遅く...



ごくっ ごくごくごく...



P「ぷはーっ!」

Pは美優の搾りたての母乳を一気飲みした。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 01:48:37.78 H4NTeeM60
美優「〜〜〜〜っ!!!」

その光景を目の当たりにした美優は一気に顔が熱くなった。

P「あれ?いつもの牛乳と味が違う...美優さんこれどこで...美優さん!?」

真っ赤な顔を両手で塞ぎながらダッシュで事務所から出る美優。いきなりのことに呆然とするPだが...

P「用事があるのを忘れていたのかな?それにしても白衣が似合ってたな〜今度企画に出してみるか!」

何かが物足りない男だった。

P(さっき飲んだもの...すっごい懐かしい味だったなぁ。なんだったけ?)
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 01:58:05.43 H4NTeeM60
い つ も の

三船美優(26) 165cm 46?

B:85cm(Dカップ)→授乳期98cm(Iカップ)

W:60cm

H:85cm

美優さんの母乳飲みたすぎて気が狂いそう...!(静かなる欲望)

ちなみに某たわわMondayと美優さんの中の人が一緒ということでIカップにしました
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:36:24.53 H4NTeeM60
美優「はぁ…はぁ…」


事務所から離れた公園で走るのをやめた美優。Dカップのブラジャーが役に立たず、デリケートな爆乳を乱暴に揺らしてしまった結果、ヒリヒリと痛みが走った。


美優「流し台で捨てれば良かった…」


自分の安易な行動でとんでもないハプニングを起こしてしまった。そう考えていると携帯が鳴った。画面には『晶葉ちゃん』の文字が…


美優「もしもし晶葉ちゃん?」


晶葉『おぉ、美優さんか!実は胸を元に戻せそうな装置が明日完成しそうなんだ!』


美優「本当ですか?」


それは良かったです、では明日そちらに向かいます…と言おうと口を開いた。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:37:06.40 H4NTeeM60



美優「先ほど胸は元に戻りました。もう大丈夫ですよ。」


27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:38:06.98 H4NTeeM60
美優(…えっ!?)

晶葉『むっ、そうなのですか?それは良かった!すみません、私の失態で迷惑をかけてしまって…』

美優「いえ、こちらこそ貴重な体験をさせてもらいましたし…おあいこにしましょう♩」

美優(違う…!私が言いたいのは…!)

晶葉『そう言ってくれるとはありがたい。日を改めてお詫びしたいのですが…』

美優「おあいこですよ晶葉ちゃん。それも必要ありませんよ。それでは失礼します。」

晶葉『そうですか。それではまた!』
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:39:06.89 H4NTeeM60
電話を切ったと同時に美優はしゃがみ込んでしまった。

美優「なんで私はあんな嘘を…?」

(それはあなたが心から望んでいることなのよ美優…)

美優「だっ誰!?」

声をかけられたと思い、周りを見回すが誰もいなかった。

(私はもう1人のあなた…三船美優そのものよ)
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:40:29.43 H4NTeeM60
美優「もう1人の私…?」

(そう…でも違うところがあるとするなら…欲望に忠実なところかしら♩)

美優「欲望に…まさかあなたが電話であんな事を言ったのですか?」

(違うわ。あのとき、あなたの心の底で燃えはじめた火にちょっと油を注いだだけ♩)

美優「あのとき?それはどういう意味ですか?」

(あなたがやりたいことを手助けしたいだけよ。恋敵達が成し得なかった事をやったから、凄い達成感があるでしょう?)

美優「成し得なかった事?さっきからあなたは何を言って…」

(忘れちゃったの?大好きなPさんに自分のおっぱいから出た母乳を飲ませたことよ♡)
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:41:57.40 H4NTeeM60
美優「あれは…偶然です…」

(すこし我慢すれば給湯室の流し台まで行って捨てられたのに?本当は飲ませたかったでしょう?これからも続けたいでしょう?)

美優「違います!私は…私は…!」

心に潜んでいるもう1人の自分と戦っているともう1度携帯が鳴った。見てみるとそこには『Pさん』という文字が…

美優「…もしもし?」

P『あっ、美優さんオフの日にすいません!実は頼みたいことがありまして…』

美優「頼みたいこと…ですか?」

P『はい、美優さんが俺のマグカップに入れてくれた飲み物、冷蔵庫にそれらしいものが無くてですね…美優さんが作ったものかなって…』

美優「!」

P『クセになるというか…やみつきになっちゃったんです。もし迷惑じゃなかったらまた用意してくれますか?』

美優「…」

(今度は何もしないわよ?)

また心を操られるのではと思い、もう1人の自分の声に耳を傾け、確認した美優。そして…
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:42:46.92 H4NTeeM60



美優「…はい♩Pさんが飲みたいのならいつでも用意しますよ♡」


32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 22:43:37.56 H4NTeeM60
P『わぁい!ありがとう美優さん!』

美優「いえいえ、それではまた明日♩」

(…うふふ♡)

携帯から嬉々とした感謝を送られた美優。電話を切った彼女の表情は母性に満ち溢れている、だがその瞳は狂気が練りこまれたかのように濁っていた。

彼女は完全に心が1つになったのだ。
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 23:41:24.60 H4NTeeM60
翌日の早朝、いつものように事務所に訪れた美優は誰もいないことを確認し、給湯室で準備に取り掛かる。

昨日買ったばかりのマタニティブラを身につけている彼女はPのマグカップを取り出し、魅惑の食べごろ果実をブラから解放させる。及川雫に次いで豊満になった乳房を丁寧に搾る。10分弱でP用のモーニングドリンクが完成した。

P「おはようございまーす…あれ?美優さん、こんなに朝早くどうしたんですか?」

美優「おはようございます。実はPさん用の『特製ドリンク』、朝の分を用意しました♩」

P「おぉ!昨日お願いしたものを早速用意してくれたんですね!いただきます!」

美優からマグカップを渡され、今回はじっくりと味わうように飲むP。それを間近に見た彼女は、自分のへその下あたりがムズムズしたと同時にIカップの乳房の中でまた母乳が作られている感覚を知った。
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 23:44:23.16 H4NTeeM60
美優(あぁ…私の胸で作られた母乳がPさんの血肉になっていく…♡)

もう特殊な性癖を開花させ、その瞳にハートマークが似合いそうな彼女はPに言葉をかける。

美優「どうですか?朝の『搾りたて』のお味は?」

P「昨日も思いましたが、メチャクチャ懐かしい味をなんかこう…グレードアップさせたような感じですね!美味い!」

美優「それは良かったです♡次の分が準備でき次第絞りますね♩」

P「へぇ、これって搾りたてなんですね〜。」

P(そういえば美優さんのおっぱい何だか大きくなっているような…いかん!目の前にいる女性の胸を凝視するなんて嫌われてしまう!)

そうしてレッスンや仕事の打ち合わせなどの間、搾乳してPに餌付けする美優であった。
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 23:46:07.09 H4NTeeM60
新しい日課が身について3日目、早朝から朝のドリンクを用意していた美優に異変が起きた。

美優「何かしら?これ…」

今まで乳首から搾り出された母乳が黄色っぽくトロッとしていた。何かの病気かと自分の携帯で調べてみる。

美優「初乳…ですか。」

検索結果からそのワードに行き着いた。通常は出産後数日間分泌される栄養満点の母乳である。遅れて出てきた美優の場合、Pという大きな赤子がいることで分泌されたのだろうか。

美優「栄養満点ですか…」

(これはチャンスかもしれないわよ?)

再びもう1人の自分が語りかける。

美優「チャンス…ですか?」

(こんなに栄養のあるものをただ容器に出すなんて鮮度が落ちるわ。)

美優「!!」

(私の言いたいことを理解したようね♩)
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/17(土) 23:46:49.29 H4NTeeM60


美優「…次の段階に進みますね♡」

38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 00:14:04.60 bXIDxIUb0
本能に忠実になりすぎで草生える
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 01:56:37.99 B+wU5p+Z0
その日の夜、Pは事務所で1人残り僅かな業務を終わらせようとしていた。その時ノック音が響いた。

P「入っていいですよー。あっ美優さんじゃないですか。今日はどうしたんですか?自家製ドリンクの材料が無かったのでしょうか?」

Pは習慣づいた自家製ドリンクが今日に限って1度も出なかったことを彼女に疑問として言う。

美優「すみませんでした。実は今日とびっきりの美味しいドリンクを用意していまして…作るのに時間がかかってしまいまして…」

P「そうだったんですか。でも良かった〜、今日は1度も飲んでなくて口が寂しかったんですよ。」

美優「あともう少しで出せます。その間にこれを使って待っていてください♩香りの効果は8分ぐらいです。」

P「アロマキャンドルですか。それではお言葉に甘えて…」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 01:59:55.57 B+wU5p+Z0
P「んあっ?ここは…」

目が醒めると見慣れた天井と背面に慣れた感触があったP。隣を見ると美優が座っていた。

美優「気がつきましたか。ここは仮眠室ですよPさん♩」

P「すみません美優さん…急に寝てしまったようで…重かったですか?」

美優「確かに重かったですが気にしてませんよ。あと新作ドリンク、用意できました♩」

P「おぉ!そうですか!では早速…アレ?」

周りを見回してもそれらしいものは見当たらない…美優は次にこう言った。

美優「Pさん、私がいつもの出してるドリンクがどう作っているか気になってましたよね?」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 02:02:06.43 B+wU5p+Z0
美優「そして今は栄養満点の美味しい母乳が蓄えられてます♡Pさんどうぞ直飲みで頂いてください♡」

P「ちょっと美優さ…むぐっ!?」

彼女を落ち着かせようとしたPだが豊かな乳房の先端を口に含まされた。口に流れ込んでくるのは美優から貰っていたドリンクの味だ。だがそれだけでなくドロっとした母乳に濃厚さがプラスされ、あっという間にPは母乳の虜になり、思考能力が低下していく。

P(美優さんの母乳…美味しい…もっと飲みたい…)

美優(うふ♩あのアロマの香りを嗅いだ後、最初に食べたり飲んだりしたものに依存しちゃう効果があるんです♡)

一旦おっぱいをPの口から離し、様子を見る美優。今の彼は…

P「うぅ…みゆさぁん…おっぱい…もっとちょうだぁい…」

美優「うふっ、完全に堕ちましたね♡まだおっぱいはたくさん残ってますよ♡続きはPさんの自宅で…ね♩」

その日以降、事務所で彼の姿を見た者はいなかった…
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:02:25.57 B+wU5p+Z0
瑞樹「え?Pくんが休み!?」

ちひろ「はい、電話をかけたら美優さんが出てどうも体調が良さそうにないと…」

朝事務所に来た瑞樹達はちひろからPが欠勤している旨を聞いた。

ちひろ「でも…なんでPさんの電話番号で美優さんが出てきたんでしょうか?」

早苗「まさか…男女の関係なんて…」

とうとう先を越されたかと焦る早苗。

ちひろ「それはないでしょう。魅力的なアイドルたちのアプローチをスルーするフニャチン野郎ですから。」

瑞樹「そうよね〜。きっと事情があって代わりに出てきたんでしょうね。」

そんな会話をしてから各自仕事にむかった…
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:04:47.76 B+wU5p+Z0
それから3日後、未だに出勤してこないPにちひろは苛立ちを見せた

ちひろ「いつまで休んでいるつもりなんですかあの人はー!!」

瑞樹「ちひろちゃん落ち着いて!」

早苗「ここまで休んでいると心配になってくるわね…今度様子を見に行こうかしら。」

楓「それでしたら今日私が行きましょう。今日の予定は特にありませんし…あともう1人気になる方がいるんです。」

ちひろ「と言いますと?」

楓「美優さんです。彼女のお宅に泊まろうとしてもずっと不在で、昨日お仕事でやっと会ったんですがどうも様子がおかしくて…」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:06:22.35 B+wU5p+Z0
瑞樹「そういえば休みの連絡をしてくるのいつも美優ちゃんだったわね!」

楓「それもありますが美優さんのおっぱい、急に大きくなっていませんでしたか?」

早苗「一昨日仕事先の更衣室で会ったけど、あたしよりも大きかったわ!それに何故か下着がマタニティブラだったわね…」

楓「美優さんの身に何か異変がありますね…心当たりがあるのでそちらに向かいます。それでは失礼しま〜す♫」

こうして世紀末歌姫は3人から離れていった。

瑞樹「…楓ちゃん何だか楽しんでなかったかしら?」

早苗「片手で一升瓶持ってるし…顔赤いし…」

ちひろ「確実に酔ってますねアレ…絶対に楽しんでますよ…」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:08:30.62 B+wU5p+Z0
晶葉「まさか美優さんが嘘をついていたなんて…」

楓「やはり晶葉ちゃんの開発したものが原因みたいですね。」

志希「にゃはは〜、道理であのアロマが欲しかったわけか〜。」

事務所のラボで楓は関わりのある可能性が高い晶葉を見つけ、彼女のウサミンロボに頼み、もう1人疑いのある志希を捕獲、そして両者から事情聴取し、今に至る。

楓「これは予想を超えた事態になっているかもしれません…晶葉ちゃん、一緒についてきてくれるかしら?」

晶葉「勿論ですとも!元々私が原因だ…念のため完成させておいた装置を持っていこう!」

楓「志希ちゃんは美優さんが買い取ったアロマ成分の解毒剤はある?」

志希「今持ってるよ〜、はいっ!…ありゃ?志希ちゃんこれで無罪放免?」

もう解放されると思っているケミカルアイドルに楓は笑顔で答えた。
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:09:50.80 B+wU5p+Z0
楓「有罪です志希ちゃん♫響子ちゃんに連絡して『志希ちゃんがお掃除したくてたまらないようです』と伝えておきました。」

志希「あっ…」

ドアが開く音がした。そこには瞳を輝かせた「お嫁さんにしたいアイドル」第1位が立っていた。

響子「聞きましたよ志希さん!お掃除したいんですね、私がお手伝いします!」

志希「アアァァァ…ッ!」

響子「まずはこの部屋をホコリひとつも残さず綺麗にしましょうね!」

「に゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ー!」という断末魔を背中に受けながら2人は事務所を出た。
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:11:23.34 B+wU5p+Z0
楓「ここがPさんの部屋番号ですね。晶葉ちゃん、持ってきた装置の準備は?」

晶葉「最終チェック完了!いつでも行けるぞ!…それはそうと楓さん…あなた酔っ払ているのでは?」

楓「気のせいですよ〜ふふふ♩」

「もしかしたら美優さんはPさんの自宅にいるかも」と予想した2人は玄関前で準備を整えた。そして楓はインターホンを鳴らす。

『…はい?』

聞き慣れた女性の声がした。

楓「美優さんですか?もしよろしければ中に入れてもらえませんか?」

『あぁ、楓さんですか。少しお待ちください…』

しばらくすると玄関が開く音がした。そこにいたのは…

美優「楓さんどうぞ、…あら?晶葉ちゃんもいるなんて珍しいですね。」

元からそこに住んでいたかのような振る舞いを見せる美優。その瞳は酷く濁っていた。
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:12:45.39 B+wU5p+Z0
P「みゆさぁ〜ん、どこぉ?もっとほしいよぉ〜…」

楓・晶葉「「!」」

美優「あっ、ごめんなさい!すぐにあげますので!」

2人が訪れたことよりもPを優先するように部屋の奥へ向かう美優。それを楓達は後を追うように部屋に入った。

そこで2人が目にしたものは…

晶葉「おぉう…」

楓「これは流石に…驚きますね…」

P「んくっ…んくっ…」

美優「ふふっ、よしよし…いっぱいおっぱいを飲んでください♡」

赤ちゃんのようにPを抱き寄せ、服から露出させた爆乳を彼の口に与える美優の姿があった。
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:16:03.29 B+wU5p+Z0
美優「晶葉ちゃん…元に戻ったと嘘をついちゃいましたがすごく感謝しているんですよ…」

晶葉「感謝…だと?」

母乳に夢中なPの頭を撫でながら美優は言った。

美優「突然とはいえ、Pさん好みの大きな胸になったし、おまけに私の母乳の虜になってくれました♩」

晶葉「皆が助手の心配をしている。何とか解放させてくれないか?」

美優「そうやって私とPさんを引き剥がそうとするんですか?」

敵を威嚇するような眼差しをする美優。晶葉は思わず身じろいでしまう。

楓「美優さん、またいつもみたいに一緒にお仕事しましょう。皆待ってますよ。」

美優「嫌です。独り占めしているから焦っているんでしょう?だからPさんを奪いにきたんでしょうけど、もう愛しあっていますので諦めてくだい。」

楓「Pさんはおっぱいしか愛していないような…仕方ありませんね。晶葉ちゃん、例の装置を!」

晶葉「よしきた!」

晶葉が取り出したのはテレビ局で使われるようなカメラをSF映画に出てくるメカニックな銃に改造したようなものだった。

備え付けられたゴツいスコープで美優の爆乳に狙いを定める。
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:17:51.62 B+wU5p+Z0
美優「!」

自分のIカップに危険を感じた彼女はPを離し狙いを定められないように動きまわる。

晶葉(くそっ…これは身体の一部に狙いを定めて自在に変化させる装置だが、こうも動きまわれると厳しい…ならば!)

晶葉「楓さん!美優さんを抑えてください!」

楓「おまかせくださーい♫」

美優「っ!?」

不意を突いて、美優の腰を両手でしっかりホールドした楓。ふと視界に美優のたわわな果実の先端が入った。

楓(Pさんが夢中になるほどの母乳…私も飲みたくなりました♫)

はむっと美優の乳房の先端を咥え母乳を飲み始める楓。

楓(あら、美味しい!Pさんが夢中なのも納得かも♩)

美優「きゃっ!?ダメです楓さん!それは全部Pさんの分です!」

楓「ん〜っ!!」

何とか引き剥がそうとするが楓は粘る。これをチャンスに晶葉は再び狙いを定める。
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:19:37.59 B+wU5p+Z0
晶葉「いいぞ楓さん!…あれっ?」

スコープ内の画面で美優の胸部だけでなく楓の胸部もロックオンした状態になっていた。動作試験のときになかったことだが…

晶葉「せっかくのチャンスなのだ。今は気にしてはいられない!行くぞ!」

晶葉は思い切り装置の作動スイッチをONにした。
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:21:38.68 B+wU5p+Z0
楓・美優「「ッ!?」」

2人に突然、電気が流れる感覚が胸にきた。

美優「何、これは…あっ!!胸が小さくなってきている!?」

美優は困惑しながら自分の豊乳を見てみるとIカップ爆乳がHカップにサイズダウンしていた。

突然の縮乳現象に美優は未だ母乳を吸い続ける楓の仕業だと思い、さらに引き剥がそうとする。

楓(私のおっぱいが…張ってきました!服に締め付けられる!)

母乳を吸い続ける楓の慎ましいバストが急速に乳肉を蓄える。元のサイズに合わせたブラジャーと服が段々と拘束具の役割になる。
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:23:31.78 B+wU5p+Z0
美優「いやぁ!返して楓さん!!これはPさんに母乳をあげるためにあるんです!」

G、F、Eとバストサイズがダウンする速度が早まる美優。対して楓は膨らみと谷間を形成してきた胸を感じながら美優の魅惑の果汁を吸い上げる。

楓(美味しくて…おっぱいが大きくなってきて…嬉しいこと尽くしですね♡)

とうとう彼女の服が裂け、ブラジャーまで引きちぎった。

美優「あぁ!そんな…」

とうとう元のDカップを下回り、谷間を作るのが難しいCカップになった美優はとうとう根をあげる。

美優「降参です楓さん!Pさんを解放しますから!もうやめてー!」

楓はそれを聞いた瞬間、フィニッシュをかけるように吸いながら乳首から口を離した。ちゅぽんと軽快な音が部屋に響いた。
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:34:31.40 B+wU5p+Z0
40 訂正

渡された小さなキャンドルに火を灯すP。あっという間に心地よい香りが彼を癒した。

P「いいですね、このアロマの香り。前に貰ったキャンドルよりも体の芯に…あれっ?」

香りを堪能してから5分、突然体の力が抜けてしまい、座っていた椅子からずり落ちるP。給湯室にいるであろう美優に助けを求めようとしたところで意識を失ってしまった。

美優「志希ちゃんから貰ったこのアロマ成分良く効きますね…高いお金を払った甲斐がありました♩」

部屋中に広まっていた香りが消えたことを確認した美優はPの元に近づいた。まるで赤子の寝顔を覗くように…
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:36:09.68 B+wU5p+Z0
42 訂正

P「えっ?えぇ、そうですけど…ッ!?」

素っ頓狂な返答をするPの前で突然上を脱ぎだしブラジャーに包まれた豊乳をPに見せつける美優。

P「どうしたんですかいきなり!?それにその胸…そんなに大きく…」

明らかにプロフィール以上の数値を持つその爆乳に驚愕したP。彼の反応を楽しみながらブラジャーからIカップの全貌を見せる美優。

美優「実はPさんにあげていた飲み物…全部私の母乳なんです♡♡♡」

P「ハァッ!?」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:50:41.23 B+wU5p+Z0
さ い ご の

三船美優(26) 165cm 46?

B:85cm(Dカップ)→授乳期98cm(Iカップ)→貧乳化78cm(Bカップ)

W:60cm

H:85cm

高垣楓(25) 171? 49?

B:81?(Dカップ)→巨乳化101?(推定Kカップ)

W:57

H:83
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 21:56:28.33 B+wU5p+Z0
楓「うふふ♩見てくださいPさん、美優さんのおっぱいいーっぱい吸い取っちゃって、こんなに大きくなりました♫それそれぱふぱふー♩」

P「ちょっ、楓さん!おっぱいを顔に押し付けないで…」

晶葉「まさか両者のバストサイズを交換するとは…急ごしらえで作ったものだからな…改良が必要だな。」

志希からもらった解毒剤を飲ませ、正気を取り戻したPにちょっかいをかける楓。その側で晶葉は装置のメンテナンスをしている。

P「あっ、楓さんちょっと離れてください。…あの、美優さん…」

美優「…っ」

ビクッと身体を跳ねる美優、申し訳なさそうに彼の方を見る。今の彼女の胸はかろうじてBカップある微乳だが、乳輪と乳首は不相応に大きく、滑稽なものに変わり果てていた。
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 22:26:19.59 B+wU5p+Z0
美優「ごめんなさいPさん…私が勝手に暴走して周りに迷惑をかけてしまって…私アイドル辞めます。2度とあなた達の前に姿を現しません…」

P・楓「「えぇ!?そんなの困ります!」」

突然の引退宣言に驚き、何とか引き止めようとする2人。

楓「美優さんがいなくなったら誰が私のお世話をするんですか!」

P「えっ、そっち!?まぁそれは置いといて…美優さん、まだあなたの存在が必要です。アイドルの活動を続けてください。」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 22:27:50.41 B+wU5p+Z0
美優「でも私は…」

P「また美優さんの母乳を飲ませてください!あの日あなたのおっぱいから出ていると分かってから格段に美味しく感じたんです!」

楓・晶葉「「えっ、そっち!?」」

美優「まぁ…Pさんがそう言うなら…三船美優、まだアイドルを続けます!」

顔を赤くさせてアッサリ引退宣言を撤回した。

晶葉「それでいいのか…」

楓「何がともあれ一件落着ですね。晶葉ちゃん、美優さんと私のおっぱいを戻しておいてください。」

こうしてこの騒動は幕を降ろした。その翌日、4人は口裏を合わせて事情を捏造して説明した。ただPの休暇のせいで多忙を極めていたちひろからは許してもらえず、Pに今月の給料は生活費を除いて全てスタドリにすると罰を下した。Pはその場で放心状態となった…
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 22:29:09.11 B+wU5p+Z0
おまけ

美優「以前の胸に戻っちゃいましたから母乳が出ませんね…そうだわ!」

早苗「また若い娘の大きなおっぱいジロジロ見ちゃって〜、目の前に素敵なモノを持ったお姉さんがいるでしょ〜?」

P「ちょっ、早苗さん胸を押し付けないで…」

美優「Pさん!私を孕ませてください!」

P・早苗「「!?」」

美優「そうすれば母乳が…早苗さん!?」

早苗「ちょっとP君?美優ちゃんになんて事言わせてるワケ?」

P「早苗さんコワイっす!それに言わせたわけじゃ…アーッ!」

美優「Pさーん!」

終わり
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/02/18(日) 22:37:15.15 B+wU5p+Z0
以上になります。お疲れ様でした!

前作を読み返してみるといろいろとごちゃごちゃしていましたので、今回はそうならないよう意識して作りました(防止できているとは言っていない)

次回作は桜舞姫(夕美ちゃん周子志希)とワケありPのHなSSに挑戦する予定です。

それでは失礼します

【モバマスSS】まゆ「恋愛相談室始めましたぁ」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:08:42.29 4V8isxDZ0
キャラ崩壊注意

各アイドルにPが居る設定

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518883721
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:09:18.29 4V8isxDZ0
――後に千川ちひろはこう語る。

「確かに、どのアイドルも自分のPさんと仲が良くて、その内付き合う娘も出てくるんじゃないかな。とは思っていました」

「けれど、もし最初に付き合い始めたカップルが、別の娘だったらこうはならなかったでしょう」

「例えば凛ちゃんと凛Pさんが最初に付き合い始めていれば、他のアイドルは凛ちゃんに見習い、クールな素振りをしたでしょう」

「例えば楓さんと楓Pさんが最初に付き合い始めていれば、他のアイドルは楓さんに見習い、駄洒落の練習をしたでしょう」

「きっとどちらも大した効果はなく、事務所は平穏のままだったはずです」

「ああ。なのに、ああ。最初に付き合い始めたのが、まゆちゃんでさえなかったら――」

千川ちひろは、小さく涙を流した。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:09:50.61 4V8isxDZ0
ちひろ(まゆちゃんがまゆPさんと付き合い始めて、一週間が経った頃の話です)



まゆ「Pさん、お疲れ様です。お弁当ですよぉ」

まゆ「はい、あーん」

まゆ「うふふ、美味しいですかぁ?今日のもいっぱいまゆの愛を詰め込みましたよぉ」

まゆ「あっ・・・えへへ、嬉しいです」ナデラレナデラレ

まゆ「晩御飯もいっぱい愛を込めて作りますから、お仕事頑張ってくださいね」



凛「・・・まゆはいいなぁ。あんなに自分のPさんと幸せそうにさ」

凛「私も・・・」

まゆ「?凛ちゃんも自分のPさんとイチャイチャすればいいじゃないですか」

凛「そんな、無理だよ。多分プロデューサーは私の事、妹みたいな物だと思ってるし・・・私不愛想だし・・・」

まゆ「いえ、きっと大丈夫ですよ。凛ちゃんが真剣に思いを伝えれば、きっと凛Pさんも見方を変えるはずです!」

凛「つまり・・・どうすればいいの?」

まゆ「押して押して押しまくればいいんです!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:10:25.43 4V8isxDZ0
凛「ねぇ、プロデューサー。今度の休み、どこか行こうよ」

凛「あ、いや、そういうんじゃなくて、二人きりがいい・・・な」

凛(やっぱり、恥ずかしいな・・・うまく行かないかも知れないし、いつものキャラに戻ろうかな・・・)

凛(・・・いや、あの恋を成就させたまゆが言うんだ。信じてみよう)

凛「・・・そ、そうだよ!デートに行こうって言ってるの!嫌なの!?」

凛「じゃ、じゃあ、どこか行くよ!二人きりでさ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:11:03.67 4V8isxDZ0
凛「あ、おはようプロデューサー」

凛「・・・何か、プロデューサーがスーツじゃないって、新鮮」

凛「私も?・・・うん。そうだね。今日の服はいつもと違うかも」

凛「頑張ってお洒落したんだ。・・・デートだから。どう?その、ちゃんと可愛い?」

凛「・・・嬉しい」

凛「それじゃ、行こうか。・・・ねぇ、手。繋がない?」

凛「さ、さっきも言ったでしょ。デート、なんだからさ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:11:37.25 4V8isxDZ0
凛「はぁ・・・今日一日楽しかった。ありがとね」

凛「何か、お休みの日にプロデューサーと二人きりだったなんて、何か変な感じだね」

凛「今日は、幸せだったな・・・毎日、プロデューサーと一緒に居たいな」

凛「プロデューサーは、どうだった?」

凛「・・・プロデューサー。好き。大好きだよ。プロデューサー」

凛「手離したくない。ずっとこのままがいい」

凛「・・・今日、プロデューサーの家に泊まっていい?」

凛「何でって・・・好きだから。じゃ、ダメ?」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:12:07.18 4V8isxDZ0
まゆ「凛ちゃん。昨日のお休みはどうでしたか?」

凛「最高だった」

まゆ「あら。うまく行ったようですね」

凛「まゆの言う通りにしたら一発だったよ。ありがとうまゆ」

まゆ「いえいえ、まゆはまゆの幸せを、ほんのちょっぴりお裾分けしただけですから」



ちひろ(まゆちゃんの助言で凛ちゃんの恋が叶ったという情報は、瞬く間に事務所内に知れ渡りました)

ちひろ(そしてまゆちゃんの下にたくさんのアイドルが助言を求めてやってくるようになりました)

ちひろ(さらに幸せ絶頂のまゆちゃんは、それを一切拒みませんでした)


まゆ「恋愛相談室始めましたぁ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:12:44.63 4V8isxDZ0
留美「こんにちは・・・まゆちゃん」

まゆ「こんにちはぁ。留美さん」

留美「その・・・十歳以上も年下の娘に相談するような事じゃないっていうのは、重々承知しているのだけど・・・」

まゆ「いえいえ、恋愛に年上も年下も関係ありませんよ。それで、相談というのはやはり・・・」

留美「・・・どうしたらP君と結婚できるか、教えて欲しいの」

まゆ「なるほど」

留美「やっぱり、ガツガツしてるのは良くないのかしら・・・」

まゆ「ガツガツ・・・具体的には、何を?」

留美「Pくんの判以外全て記入済みの婚姻届けを、鞄、書類などに忍ばせて・・・やっぱりこんな方法だと引かれてしまうわよね・・・でも、Pくんの事を思うと・・・」

まゆ「いえ、別に引かれたりはしていないはずですよ」

留美「そうかしら・・・」

まゆ「むしろ逆です。それしきのアプローチでは足りません」

留美「え・・・?」

まゆ「留美さんはしっかりした方ですから。そういった形式的なアプローチでは相手には中々意識してもらえません。むしろ、真面目な雰囲気で近寄りがたいと思われているんじゃないでしょうか」

留美「確かに、たまに距離を感じるわ」

まゆ「ですから婚姻届に頼るのは一度やめて、体や言葉で相手に好きだという事を伝えるのはどうでしょう」

まゆ「距離を縮めようとする態度を見せることで、留美さんのかっちりしたイメージを忘れてもらうんです」

留美「つまり・・・何をすればいいのかしら」

まゆ「押して押して押しまくればいいんです!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:13:20.04 4V8isxDZ0
留美「あ、P君。ちょっとこっちに来てもらえるかしら」

留美「いや、別にお説教しようって訳じゃないのよ。むしろその逆で・・・その・・・いいからこっちに来なさい」

留美「・・・んっ」ギュッ

留美「す、好きよ、P君。愛してるわ」

留美「急に・・・?急じゃないわよ。今までもずっと言って来たわ。婚姻届で」

留美「それで・・・どうかしら、私の抱擁は」

留美「・・・そういう事が聞きたいんじゃないの。ちゃんと答えなさい。答えるまで離さないから」

留美「私に抱きしめられて、嬉しい?」

留美「・・・そう、なら、私も嬉しいわ」ギューッ

留美「そんな事言われて、素直に離すと思う?・・・君も嬉しい、私も嬉しい。このままでいいでしょう?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:14:13.48 4V8isxDZ0
留美「・・・わっ」

留美「ふふ・・・急に甘えたりして・・・君も極端ね」

留美「別に軽蔑したりなんかしないわ。私のために頑張ってくれる君だもの」

留美「好きなだけ、甘えてちょうだい」

留美「・・・ひゃっ」

留美「・・・いや、別に嫌だった訳じゃないわ。その、少し驚いてしまって」

留美「大丈夫、そのまま続けて?私もそのつもりでこうしているのだし・・・」

留美「ただ・・・たまには、私にも甘えさせてね?」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:14:42.63 4V8isxDZ0
まゆ「どうでしたかぁ?」

留美「最高だったわ」

まゆ「うふ。それは良かったですぅ」

留美「市役所に行かないといけないから、これで失礼するわね」

まゆ「お幸せに〜」バイバイ

まゆ「では、次の方どうぞぉ」



文香「こんにちは・・・」

まゆ「あら、文香さん」

文香「その・・・もっとPさんと仲良くなれれば、と思うのですが・・・」

まゆ「そうですかぁ?文香さんはPさんに大切にされているイメージが有りますけれど・・・」

文香「確かにそうですが・・・大切にされ過ぎていると言いますか・・・ボディタッチも他のPさん達と比べて少な目で・・・」

まゆ「なるほど。もっと乱暴されたいという事ですね?」

文香「いや・・・その・・・そうですが」

まゆ「Pさんの大きな手で体の隅々までしっちゃかめっちゃかにされたいという事ですね!?分かります!」ガタッ

文香「あの・・・落ち着いてください」

まゆ「すいません。取り乱しました」ストン
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:15:08.74 4V8isxDZ0
文香「やはり・・・私の体に魅力がないという事でしょうか・・・」

まゆ「そんな事はないと思いますけど・・・。むしろ、その自信のない感じが駄目なんじゃないでしょうか」

文香「自信・・・ですか」

まゆ「文香さんの慎ましい性格は美点ですけれど・・・男の人は一歩引いちゃうのかも知れません」

まゆ「美しい硝子細工に触れたいと思うと同時に、壊すことを恐れてしまうように・・・」

文香「あの・・・無理に文学的な言い回しをしなくても・・・」

まゆ「ですから、Pさんが我慢できないくらいに、文香さんの魅力を見せつければ良いと思います」

文香「それとなく体を寄せたりしているのですが・・・」

まゆ「それでもまだ足りないという事です」

文香「つまり、どうすれば・・・?」

まゆ「押して押して押しまくればいいんです!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:15:49.53 4V8isxDZ0
文香「あ、Pさん・・・おはようございます」

文香「ええと・・・その、これはお洒落です」

文香(あの後まゆさんにお勧めされた服を着てきましたが・・・胸元が開きすぎな気が・・・)

文香(いえ、あのまゆさんが言うのです。これで間違いなくPさんは私をしっちゃかめっちゃかにしてくれるはず・・・)

文香(実際Pさんの視線が胸元に・・・恥ずかしいですけれど)

文香「どうでしょう・・・この服、私に似合っていますか?」

文香「・・・そ、そんな!こんな服で街を歩いたりできません!この服に着替えたのは、事務所のトイレで・・・」

文香「あ、いえ確かにお洒落とは言いましたが・・・」

文香「う・・・そ、それは・・・」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:16:20.61 4V8isxDZ0
文香「・・・あなたに、触れて欲しかったのです・・・こうした服を着れば、もっと私を意識してくれるかと・・・」

文香「やはり、私の体には魅力がないですか・・・」

文香「そんな言葉では、安心できません・・・!」

文香「Pさんの言っている事は分かります・・・大事にしたいと言ってもらえるのは嬉しいです」

文香「けれど、同時に不安にもなるのです・・・私はまるで、人形か置物としか思われていないのかと・・・」

文香「・・・ええ、もちろん頭では分かっています。けれど、寂しいのです・・・どうしようもなく・・・!」

文香「私だけですか?もっと、深く繋がり合いたいと思っているのは」

文香「・・・そんな!私がPさんを拒むなんて、絶対にありません!あなたに何をされても・・・私は受け入れます。そうでなければ好きになったりしません・・・」

文香「この姿も、見せるのはあなただけです・・・」

文香「・・・はい」

文香「んっ・・・はぁっ」

文香「はい・・・私も、ずっとこうしたいと思っていました・・・」

文香「あっ、そんなに強く抱きしめられると、胸元がズレて・・・」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:16:59.84 4V8isxDZ0
まゆ「どうでしたかぁ?」

文香「幸せでした・・・」

まゆ「うふ。それは良かったですぅ」

文香「それでは、またしっちゃかめっちゃかにしてもらう予定なので、これで失礼します・・・」

まゆ「お幸せに〜」バイバイ

まゆ「では、次の方どうぞぉ」



藍子「こんにちは〜」

まゆ「藍子ちゃんですか。こんにちは〜」

藍子「Pさんとお付き合いしたいんですけど・・・一体どうしたらいいんでしょう・・・」

まゆ「ふむ・・・今はどんな感じなんですか?」

藍子「仲は良いと思うんですけど、恋人って感じじゃなくて・・・この関係を壊すのも何だか怖くて、何もできないんです・・・」

まゆ「大丈夫ですよ。今の関係は壊れません、もっと良い関係になるんです!まゆが保証します!」

藍子「素敵・・・!でも、そもそも恋人になれるかどうか・・・」

まゆ「うーん。そういう自信のない感じでは、関係を進めるというのは難しいですね。Pさん達は皆受け身ですから」

まゆ「藍子ちゃん!意識改革しましょう!くよくよ悩まず、がんがん攻めるんです!Pさんを幸せにできるのは自分しか居ないと信じるんです!」

藍子「Pさんを幸せにできるのは・・・私しか居ない・・・」

まゆ「思い出してください!Pさんは私達を数ある女の子の中から選んでスカウトしたんです!これはもう実質プロポーズです!私達アイドルとそのPさんが結ばれるのは運命なんです!」

藍子「私とPさんが結ばれるのは運命・・・!」

まゆ「Pさんが一番見ているのはまゆ!Pさんが一番幸せそうにしているのはまゆと一緒に居る時!」

藍子「つまり、私はどうすればいいんですか!?」

まゆ「薬で眠らせてからベッドに拘束してねっとりべったりらぶらぶ幸せ中出しックス!」

藍子「薬で眠らせてからベッドに拘束してねっとりべったりらぶらぶ幸せ中出しックス!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:17:35.93 4V8isxDZ0
藍子「Pさん、こんばんは〜。今日は来てくれてありがとうございます」

藍子「Pさんのために、お料理頑張っちゃいます!」

藍子「・・・・・・できましたよ〜。はい、あーん」

藍子「もう。恥ずかしがらなくてもいいんですよ?」

藍子「どうです?美味しいですか?」

藍子「えへへ・・・頑張って良かったです」

藍子「それじゃ、お薬飲みましょうね〜」サーッ

藍子「・・・え、何で飲んでくれないんですか?」

藍子「そ、そんなぁ。困ります!寝てください!」

藍子「むぅ。そ、それなら・・・ねーんねーんころーりーよー、ころーりーよー」

藍子「・・・よし」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:18:09.71 4V8isxDZ0
藍子「ベッドに運んで、手錠をかけて・・・準備完了です!」

藍子「後はPさんが起きるのを待つだけです」ギュッ

藍子「・・・・・・まだかな・・・」

藍子「・・・ぐぅ」スヤァ



藍子「・・・はっ!?」

藍子「あ、Pさん。おはようございます」

藍子「手錠、痛いんですか?す、すいません。今外しますね」ガチャガチャ

藍子「え?だってPさんが外してくれ・・・って」

藍子「はいっ!外れた所で、早速始めましょう!まず、最初に二人共裸になって・・・」

藍子「はだか・・・?」

藍子「あ、あの、やっぱり止めておきましょうか。私達にはまだ早いっていうか・・・」

藍子「わっ、きゃあっ!?」

藍子「Pさん・・・」ギュウ

藍子「んっ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:18:40.09 4V8isxDZ0
まゆ「どうでしたかぁ?」

藍子「ちょっとびっくりしちゃいましたけど・・・幸せでした」

まゆ「うふ。それは良かったですぅ」

藍子「あっ、今日もPさんが家に来るので、ここで失礼しますね」

まゆ「お幸せに〜」バイバイ

まゆ「事務所にも大分カップルが増えてきましたね・・・事務所が甘々オーラになればなるほど、Pさんとイチャイチャできるって物ですよぉ」

まゆ「さぁ、頑張ってカップル増やしますよぉ!」エイエイオー



ちひろ(そんなまゆちゃんの努力もあって、ついには全アイドルが自分のPさんと付き合うに至りました・・・)

凛「はい、あーん」イチャイチャ

ちひろ「・・・」カタカタ

留美「P君、式場の事だけど・・・」イチャイチャ

ちひろ「・・・」カタカタ

文香「お勧めの本が・・・」イチャイチャ

ちひろ「・・・」カタカタ

藍子「今日の晩御飯は何がいいですか?」イチャイチャ

ちひろ「・・・」カタカタ

千川ちひろは、小さく涙を流した。



  −終わり−
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 01:19:13.20 4V8isxDZ0
以上になります。

約180のカップルに囲まれながら独りで事務仕事をこなすちひろさんは世界一ブラックコーヒーが似合う女。

でも多分この後事務所の近くに割高のラブホ建てて荒稼ぎしてるからやっぱり悪魔。

ここまで読んでくれてありがとうございました。

文香「Pさんが文×Pもののエロ本を隠し持ってました・・・」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 04:59:24.22 WuRD6MhI0
文香「Pさんが、Pさんが怖いです・・・」ガタガタ

P「誤解だから!誤解だから!」

文香「Pさんに犯されてしまいますぅ・・・」ブルブル

P「やめて!」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 04:59:46.58 WuRD6MhI0
P「ご、誤解なんだよ!」

文香「そうなんですか・・・?」

P「うん」

文香「ではあの本は、Pさんの物ではないのですね」

P「うん。あれは俺のじゃない」

文香「えっ」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:00:29.52 WuRD6MhI0
文香「・・・嘘を、吐いてますか?」

P「いや、あれは荒木さんが書いた物なんだ」

文香「えっ」

比奈「申し訳ないっス」ションボリ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:01:14.40 WuRD6MhI0
比奈「巨乳おとなしめ世間知らず読書好きとかすげぇキモオタが好きそうな設定してんなって思うと、そういう妄想をせずにはいられなくて・・・」

比奈「そういう妄想してたら、それを形にせずにはいられなくて!」ガバッ

P「何を元気に語ってるんだ。神妙にしろ」

比奈「はい・・・。すいませんでした・・・」

P「そんでそれを秘密裏に処分しようとしていた所を、文香に見つかってしまったという訳だ」

P「その・・・不快な物を見せてしまってすまない。けど、どうか荒木さんの事は許してやってくれないか」

比奈「もうしないっス・・・反省したっス・・・」ションボリ

文香「は、はぁ・・・」

P「この本も、すぐに捨てるから・・・」

文香「そ、その必要はありません!」

P「え?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:01:43.44 WuRD6MhI0
文香「私は、書とは自由な物だと思っています」

文香「作者は常に読者の事を考えなければならないという規則はありません。ただただ自己満足のために作られた作品もあって良いと思います」

文香「また、そういった精神こそが作者のリビドーとなり、書という文化の発展の礎にもなってきたと思うのです」

文香「ですから・・・それは比奈さんが比奈さんのために書いた作品です。私達が一方的に取り締まって良い物ではありません」

P「うーん・・・確かに荒木さんも、これを世に出そうとは思ってなかったらしいけど・・・」

比奈「流石にそれはヤバいと思ったっス」

P「まぁ、文香がそう言うなら、この本を捨てるのはやめておくか」

文香「はい」

P「じゃあこれは荒木さんに返すよ」

文香「えっ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:02:13.18 WuRD6MhI0
文香「返して・・・しまうのですか?」

P「え?捨てるなって言ったのは文香だろ?」

文香「そうではなくて・・・その、Pさんはそれを手放してしまってもよいのですか?」

P「え?何で?」

文香「・・・比奈さん。その本を一度貸してもらえますか」

比奈「えっ。いや本人に見せるのはちょっと・・・」

文香「比奈さん」

比奈「はい」スッ

P「ちょ、ちょっと!」

比奈「だって文香ちゃんが貸してって!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:02:52.00 WuRD6MhI0
文香「クオリティは・・・問題ないように思いますが・・・?」ヨミヨミ

P「・・・クオリティ?」

文香「それとも、こういう絵柄はあまり好みではないのでしょうか・・・?」チラッ

P「え、いや、どういう事?」

文香「やっぱり私では、抜けませんか?」

比奈「!?」

P「!?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:03:26.81 WuRD6MhI0
P「ちょっと待ってちょっと待って」

文香「その、自賛する訳ではないのですが・・・この本の私は十分官能的に描かれていると思うのです」

P「ちょっと待って」

文香「それでも使えないという事は、やっぱり私に問題が・・・」

P「ちょっと待って!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:03:55.14 WuRD6MhI0
P「・・・いや、自分の担当アイドルで・・・その、抜いたり、しないから。普通」

文香「では・・・やっぱり私以外の誰かで抜いているのですね・・・」

P「えー、まぁ・・・っていうか文香?どうしたんだ一体」

文香「どうして私を使ってくれないのですかっ!?」

P「どうした文香!?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:04:26.72 WuRD6MhI0
文香「何か悪い所があるなら言ってください!あなたの嗜好に合わせますから!」

P「落ち着け!落ち着くんだ文香!」

文香「はっ・・・!まさか、いちゃらぶ物だから使えないんですか・・・?NTR物でないと・・・?」

P「違わい!」

文香「うう・・・そんな、Pさんのために、Pさん以外の誰かに抱かれないといけないなんて・・・」

P「違うっつってんだろ!」

文香「では、何故私では駄目なのですか・・・?」

P「いや、俺はプロデューサーだから」

文香「プロデューサーでなければ使いたいと・・・?」

P「え?」

文香「どうなんですか」ズイッ

P「い、いや。俺の好みなんてどうでもいいだろ?この話はもう終わりにして・・・」

文香「答えてくれないのですね・・・」

文香「・・・では、体に直接聞くとしましょう」ギュッ

P「ふ、文香!?胸が!」

文香「私を使わないのであれば、何をされても大丈夫なはずです・・・」スリスリ

P「う、うおおおっ!もう我慢できない!」ガバッ

文香「ひゃんっ」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:06:08.13 WuRD6MhI0
比奈「・・・・・・・・・っていう同人誌を書いたんでスけど。どうっスか?」

文香「前振りが長い割には、展開が急で、あまり感情移入ができません・・・思い切って、二人は既に結婚しているという設定で始めるのはどうでしょう」

P(最近は道徳の授業とかないのか・・・?)



  −終わり−
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:06:41.01 WuRD6MhI0
以上になります。

ありがとうございました。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:36:21.31 dsUBE5Ivo
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/17(土) 05:36:29.70 VIHSd/Wjo
最初P×文じゃねって思ったけど文×Pだったでごさる

【R18モバマス】輿水幸子「少年のファクトリア」

1 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:07:22.77 8RJxxcCro
※幸子の同級生♂がオナニーを目撃されて幸子からソフトSMを受ける話です
※幸子が嫌がらせを受けている設定など、オリジナル要素が多いです
※言葉責め、足コキ、手コキ、中出し、破瓜、搾精、アナル責め要素あり

過去作
【R18モバマス】佐久間まゆ「運命シンドローム」
2 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:07:59.22 8RJxxcCro
僕の通っている中学はこの前まで有名なお嬢様学校だった。

共学になった今も女子の比率は大きく男子を上回っている。

大勢いる女子の中でも輿水さんは一際目立っていた。

輿水幸子といえば、クラスどころか学年全体でも品行方正で通っている優等生だ。

偏差値の決して低くないこの学校でテストの成績は常に上位陣にいて

おまけに目も綻ぶような美少女とくれば、教師たちの受けも良いし

男子たちもほっておく訳がない。

そんな訳で彼女の周りにはいつも男子がいた。

僕はというと、そんな高嶺の花である彼女を遠巻きから見ている事しか出来なかった。

そんな輿水さんは女子から嫌われていた。

彼女たちが輿水さんを嫌うのに大した理由はない。

教師たちに良い顏して、男子たちにちやほやされていれば

高飛車でなくったってその娘は学校で苛められるのに

充分な資格を持っているものなのだ。
3 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:08:25.66 8RJxxcCro
「輿水さん、このノートやっておいてくれる?」

四時間目が終わると、女子グループが

休み時間にノートを六冊まとめて輿水さんの机に置いた。

輿水さんは字が綺麗でノートまとめが上手いからという理由で

テスト期間が近くなると十人単位で授業のノートを彼女に預けて清書させるのだ。

確かに彼女のノートは丁寧で分かりやすくまとめられている。

だけどテスト前にこれだけのノートを清書させられたら

必然的に自分の勉強時間は取れない。

そして一日でもノートを返すのが遅れると、女子たちはまるで

大罪を犯したかのように彼女を責め立てるのだ。

そんな彼女に、周りにいた男子は何も言わない。

手伝おうにも筆跡でバレるし、何よりここでは女子の方が発言権が強いのだ。

下手に手伝ったら自分たちもどんな嫌がらせを受けるか分からない。

輿水さんも意地になって黙って自由時間の大半を清書に費やしていた。

そんな風に女子から嫌がらせを受けていた輿水さんを、僕はあの日までずっと見守っていた。
4 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:08:51.70 8RJxxcCro
――ある日の放課後、部活に行こうとした時

忘れ物に気づいた僕は教室に帰っていった。

輿水さんの机には他人のノートが高く積まれている。

可哀想に。彼女は部活にも入れず、大して感謝もしない女子たちのため

放課後に清書をしなければいけないのだ。

その時、ふと僕は彼女の机の脇を見た。

殺人的なノートの山に隠れて、トートバッグが掛かっている。

その口からは体操服が覗いていた。

そういえば四時間目に体育の授業があったのを僕は今更ながら思い出した。
5 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:09:17.82 8RJxxcCro
「……」

魔が差した、としか言いようがなかった。

僕はトートバッグから輿水さんの体操服を取り出した。

手に掴んでしばらくしていると、布地に染み込んだ汗と一緒に

輿水さんのつけていた香水の匂いが薫ってくる。

僕たち男子には逆立ちしても出せないような良い匂いだ。

たまらず僕は彼女の体操服を顏に当てて深呼吸した。

さっきよりも強い女の子の汗の匂いが鼻腔を

制圧してきて脳髄をかき回し、くらくらさせる。

そのまま顏に押し付けていると、あの可愛い輿水さんの胸に

抱き締めてられているような気分になって、最高の心地になった。

そんな時、今までズボンの中で大人しくしていた僕のがいきなり騒ぎ始めた。

ぐんとジッパーを壊して突き破らんとしているそれは、中々収まらず

ますます帆を雄々しく立ててズボンを引っ張った。

とにかくここはそれを縮めようと、僕はそれを外に出して

大好きな女の子の体操服を嗅ぎながらシュッシュッシュッシュッと本能に従ってしごいた。
6 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:09:52.75 8RJxxcCro
「……何をしているんですか?」

数分間のオナニーでトリップしかけていた僕は、後ろから聞こえたその声で我に返った。

強張る首を動かして振り向くと、ドアの所に輿水さんが立っていた。

恐らくトイレにでも行っていて、帰って来たのだろう。

僕は考え得る限り最低の現場を彼女に目撃されてしまった訳だ。

我慢汁を垂らした臨戦態勢のぺニスも、体操服を嗅いでいる所も

僕に言い訳の余地を与えてはくれなかった。

「ごめんなさい!」

僕はズボンを下げるのも忘れて、その場で土下座した。

とにかく輿水さんに謝り通すしかなかった。

家や学校で僕は大人しい真面目な人間として通っている。

こんな変態行為が学校中に知れたら、僕はどこにも居場所はなくなってしまう。

「お願いします、何でもしますから!
 この事は秘密にしておいて下さい!」

「……。本当に、何でもするんですか?」

頭上で輿水さんの冷たい声が聞こえた。

「はい、何でもします! だから……!」
「……。じゃあさっき何をしていたのか、もう一度やってみて下さい」
7 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:10:19.50 8RJxxcCro
一体何がどうなっているのだろう。

輿水さんに見守られる中で僕はさっきの続きをしていた。

彼女の体操服の匂いで肺胞を満たして、右手で赤く膨れたのを一生懸命しごいていた。

「ボクの服を嗅いでオチンチン膨らませたなんて、とんだ変態さんですね!」

輿水さんは僕のぺニスを眺めながら嘲笑している。

「教室でオナニーしてボクの体操服に
 君の汚ない匂いが染み付いたら、どうするつもりだったんですか?」

僕は輿水さんに罵倒されながらも、ぺニスを一層勃起させて

だぶついた皮を前後に引っ張りながらオナニーに励んだ。

声も掛けられなかった憧れの輿水さんが今、僕だけに話しかけてくれている。

どんな形であれ、僕と二人だけの時間を作ってくれている。

それが嬉しくてならなかった。

彼女の視線を浴び続けたぺニスは限界に達した。

彼女の目の前で先をプクゥと膨らませたそれは、ビュクンビュブルルッ

と握った手すら振りきろうと震えて精液を飛ばした。

精液は二つ隣の机の端まで飛んだ。
8 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:10:46.32 8RJxxcCro
僕は息を荒げてぺニスを握った浅ましい姿を輿水さんに晒していた。

今までしたオナニーの中で一番気持ち良く、一番遠くに飛んだ。

教室で、可愛い娘に見られながらするのが

こんなにも気持ちの良いものだとは思わなかった。

「ふふ、あんなに飛ばして……君には恥もプライドもないんですか?」

やっと先端が項垂れ始めた時、輿水さんは僕の頬に

手を当ててじっと見つめてきた。頬に触る彼女の小さな手は優しかった。

「こんな人を野放しに出来ませんね。これから君はボクのペットにします。
 カワイイボクの命令は絶対ですよ?」

――それが、僕の新しい人生の始まりだった。
9 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:11:12.32 8RJxxcCro
「はぁ、はぁ……! ううっ……輿水さんっ……!」

いつもの寂しい教室の風景の中に、僕と輿水さんはいた。

あれから事あるごとに彼女は僕を

放課後に呼び出して、射精をするまでオナニーをさせた。

僕は彼女の命令のままにいつもぺニスを勃起させ、その軽蔑色の視線を感じながらしごいた。

そうして僕たちは奇妙な秘密の時を共有していた。

「どうしました、オチンチンの元気がありませんよ?」

輿水さんは椅子から立って僕の顏を覗き込んだ。

それも当然で、僕は彼女の言うままにもう三発も射精を見せた所だった。

しごいても僕のは伸びた皮の中に縮こまるばかりで勢いはどんどんなくなっていく。
10 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:11:40.80 8RJxxcCro
「えっ、輿水さんっ……!」

手を伸ばしていきなりぺニスを握って来た彼女に、僕は思わず腰を引いた。

「手伝ってあげます。カワイイボクの手ならすぐに硬くなりますよね?」

そう言うと輿水さんは僕のを優しく前後にしごいてくれた。

精液をプラプラと未練がましく先端にぶら下げているぺニスをしごいて

彼女は戸惑う僕の表情を観察して微笑んでいた。

ああ、いつもペンを握ってノートに綺麗な字を書いている娘の手が

こんな汚いものを握ってオナニーを手伝ってくれている!

僕は感動とも驚きとも取れない興奮を覚えて硬くしていった。

「ふふふ、すぐに巨きくなりましたね!
 ま、カワイイボクが気持ち良くしてあげているので、当然ですね!」

輿水さんは得意気になって、僕のを丁寧にしごいている。

彼女の可愛い手でオナニーされるなんて、夢のようだった。

小さな女の子の手中で僕のぺニスはビクンビクンと

汚ならしく我慢汁を漏らして震えていた。
11 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:12:07.75 8RJxxcCro
「輿水さんっ……!」僕は言った。「もっと、もっとしごいて!」

「んー? 何をしごいて欲しいんですか。はっきり言って下さい」

輿水さんの手が緩んだので僕は必死に懇願した。

「チンポです! 輿水さんの手で、僕の臭いチンポ強くしごいて苛めて下さい!」

輿水さんは心底楽しそうな顔で、僕のぺニスを

さっきよりも強めにキュッキュッとしごいた。

彼女の親指と人差し指のリングが、僕の敏感な雁首を何度も締め付けて刺激する。

それが気持ち良くて思わず腰を捻ってしまう。

「ああ、出るっ! 輿水さんにしごかれて、……出るうぅぅぅぅ!」
12 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:12:34.06 8RJxxcCro
ビュックンビュックンビュプッ!

輿水さんに握られたまま、僕は一発目に負けないくらい多量の精液を噴き放った。

あまりの射精感に涙ぐみ、膝がかくかくとして踏ん張る力まで搾り出されたようだ。

「ふふ、まだまだこんなに溜めていたんですね。
 全くしょうがない変態さんです♪」

輿水さんは律動が止まるまで僕のを放さなかった。

すっかり射精し終えて腰を床についた僕の前に

彼女は右手をそっと差し出した。

その手は僕の精液が点々と付着していた。

「君の汚いオチンチンのミルクでカワイイボクのカワイイ手が
 こんなに汚れてしまいました。
 射精させてあげたんですから、しっかり綺麗にして下さい」

僕はこくりとうなづいて輿水さんの手から自分の精液を舐め取った。

青臭い味と臭いにむせながら、彼女の手を舐める権利を

得られた喜びを、僕は噛み締めていた。
13 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:13:00.52 8RJxxcCro
「んー? もう変態さんのミルクは出ないんですか?」

輿水さんはこの日も僕のを一杯しごいて射精させてくれた。

僕は椅子にもたれながら丸出しにした尻を輿水さんに向けている。

彼女は逆手で僕のぺニスをしごき、手にした牛乳瓶に僕の精液を搾り出していた。

屈辱的な搾精を受けながら、僕は彼女の手のなすままに

臭い精液を射精し、瓶に溜めていく。

だけどそれも限界だ。輿水さんに散々搾られた僕のは

柔らかいまま頭を持ち上げようとはしなかった。

「しょうがないですね。えい!」

輿水さんは僕のお尻にいきなりリコーダーを突き立てた。

彼女はそれで僕の肛門をほじくり返しながらシコシコとぺニスをしごき続けた。

刺さったリコーダーの穴からぴゅう、ぴゅう、腸内の空気が情けない音として漏れ出ていく。

得も言われぬ異物感と変態的な快感を同時に覚えた僕のは

ムクムクと再び膨れ上がって瓶の口につかえるくらいに巨きくなった。

「アハハハ、その調子ですよ。変態さん♪」

輿水さんにお尻を玩具にされて、僕はしこたま直下の牛乳瓶に

びゅうどびゅうと搾りたての精液を発射した。
14 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:13:27.27 8RJxxcCro
――その次の日、学校の給食で残飯の中に

精液とおぼしき異物の混入した牛乳瓶が見つかった。

数日経っているそれを発見し、知らせを受けた学校は

忍び込んだ変質者の犯行と見て、全校集会を開いて注意するように呼び掛けた。

動揺する女子たちの中でただ一人、輿水さんだけは顔色を変える事はなかった。

あの精液入り牛乳瓶の出所は僕と輿水さんだけが知っている。

それから三日後、輿水さんの前に座っていた女子が

音楽の授業中にリコーダーの下部をクンクンと嗅いで顏をしかめていた。

輿水さんに嫌がらせをしていたその女子は、僕の肛門の臭いのついたリコーダーを

怪しみつつも休み時間に洗っていた。

僕はそれを見て良い気味だと思いつつ股間を密かに膨らませていた。

また放課後に輿水さんに苛められたくて堪らなかった。
15 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:13:53.95 8RJxxcCro
輿水さんが346プロダクションのアイドルとしてスカウトされたのは

僕とこんな関係になってから半年経とうとしていた頃だった。

アイドル活動によって彼女と僕の楽しい時間は、瞬く間に減っていった。

彼女はメディアに露出するとすぐにそのキュートなルックスでブレイクした。

期待の新人として週刊誌やテレビでは特集が組まれて、一躍人気者になった。

「脚でおっきくするなんてどこまで変態なんですか?」

昼休み――体育館の倉庫で落ち合った僕たちは、またあの刺激的な時間を楽しんだ。

輿水さんは二段の跳び箱に腰を掛けながら僕のを脚で苛めていた。

ストッキングのすべすべした肌触りに加えて、女の子の

柔らかな土踏まずの感触が僕のを絶え間なく刺激して

天に昇るような心地にさせてくれた。
16 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:14:21.09 8RJxxcCro
「それでですね、プロデューサーさんは
 ボクの可愛さを全然分かってないんですよ。可哀想でしょう?」

僕のを足蹴にしながら輿水さんはアイドル活動の事をよく話してくれた。

たまに会う時、彼女はいつも決まって事務所のプロデューサーの話をする。

それを聞きながら、僕は輿水さんの足裏のぬくもりを感じ

ビクンビクンして我慢汁を漏らして、彼女のストッキングを濡らしていく。

「ボクの可愛さを、プロデューサーさんにはもっと知ってもらうべきなんです。
 ボクの事で頭が一杯になるくらいにね」

輿水さんの脚でしごかれながらも僕は彼女のプロデューサーに嫉妬していた。

こんなに彼女が夢中になってくれるプロデューサーが羨ましくて仕方がなかった。

彼の話をする時の輿水さんは本当に楽しそうで

テレビで見るのとは全然違う笑顔を見せてくれた。

学校では決して見る事の出来ない、その笑顔が眩しかった。

輿水さんのペットとして、僕は彼女のライブもずっと見続けている。

ステージの上で歌い、踊る輿水さんは誰よりも輝いていた。
17 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:14:47.26 8RJxxcCro
「ほら、カワイイボクが君にご褒美をあげますよ?」

輿水さんは何と僕の前で精液まみれのストッキングを脱ぎ

更にはその下のショーツまで脱いだ。

脚を開き、見せびらかすように脱いだ彼女は

脱ぎたてのショーツを僕の顔に被せた。

体操服とは違う、直に嗅ぐ輿水さんの女の子の匂いに

僕は大声を上げたいほど歓喜にうち震えた。

初めて嗅ぐ未知の臭いに、いつもより飛んだ。

輿水さんはそんな僕を笑ってくれた。

輿水さんは約束を守って僕の事を内緒にしてくれている。

次の日も、その次の日も、彼女は相変わらず女子からノートを押し付けられていた。

僕はそれを遠くから見ているだけ。だけど放課後だけは違う。

彼女は僕を苛めて笑ってくれるし、僕は彼女の特別な顏が見られる。

それが何よりもうれしかった。
18 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:15:14.26 8RJxxcCro
僕は今日もライブが終わった後、輿水さんにノートを届けるつもりだ。

以前よりノートまとめの嫌がらせは減っていた。

しかし、中には惰性というかあとには引けない気持ちから

いつまでもノートを渡してくる女子もいる。

そして今日渡さなければ返却期限まで間に合わないノートが

いくつかあると輿水さんはLINEで僕に知らせてくれた。

輿水さんに教わったように僕は東側の関係者入り口から侵入した。

本来は警備員が何人かいるはずなのだが、輿水さんから聞いた通り

この時間帯は誰もいなかった。

ここに配置された警備員たちはみんなギャンブル好きで、異常のない限り

ライブが終わるやいなやアイドル兵藤レナさんのいる楽屋で

賭けトランプをしに行く。そういう事も輿水さんは教えてくれた。

会場裏をうろうろしていた僕は、なるべく人の居なさそうな陰のある場所を歩いていた。

輿水さんの言う通り、そこにはアイドル仲間の星輝子さんがいた。

ノートは彼女に渡すよう言われている。

「輝子さんは知らない人とのコミュニケーションに慣れていないんです。
 輝子さんならノートを渡しても深い詮索をしたり
 不審者として通報したりもしないはずです」

輿水さんのアドバイスに従い、こうして難なくノートを

渡し終えた僕は、すぐにここから帰るつもりだった。

しかし、不慣れな建て物の中で少し迷ってしまった。
19 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:15:40.57 8RJxxcCro
「……この前も言ったはずだぞ、幸子」

うろついて五番目に見えた角を曲がろうとした時、幸子という単語が聞こえてきた。

僕は立ち止まって壁の向こうを少し覗いた。そこにはスーツ姿のいかつい男がいた。

ひょっとすると、この人が輿水さんの言っていたプロデューサーかもしれない。

その向こうには花束を持った輿水さんがいた。

ライブの時の衣装のまま、彼女は寂しそうに項垂れていた。

やがてプロデューサーとおぼしき男はその場を去っていった。

こっちの方に来なくて良かったと安堵して顏を出した。
20 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:16:07.40 8RJxxcCro
「あの、輿水さん……こんばんは」

「……」

「ぼ、僕、道間違えちゃって……」

「……」

「ノートは渡したんだけど、どうすればいいかな」

輿水さんは花束に顏を伏せたまま、黙って左側の通路を指差した。

僕の方は見向きもしなかった。

そのまま帰った僕はずっと彼女の様子が気になっていた。

彼女は泣いていたのだろうか。

プロデューサーと一体何があったのだろうか。

あんな落ち込んだ様子で清書出来るかな。

そんな事を考えながらその日は帰った。
21 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:16:33.38 8RJxxcCro
そんな事があってから一ヶ月経ち、僕は輿水さんと学校で会った。

久しぶりに会った彼女は、いつものようにノートの清書し

男子たちに愛想良くサインを書いていた。

彼女は笑っていたが、その笑顔はどこか寂しそうだった。

誰もいない放課後の教室で彼女は待っていた。

いつもと何も変わらない光景なのに何かが違っていた。

「輿水さん……」

僕はズボンから出した局部を巨きく膨らませて彼女の前に立った。

一ヶ月オナ禁して溜まっているこれを

今日はどんな風に苛めてくれるのか期待して息が乱れる。

輿水さんが近づいて僕の竿をあの小さな手で握った。

彼女は軽く二・三度しごいた後、そっと唇を重ねてきた。

輿水さんとのキスはこれが初めてだった。

それまで僕は一方的に弄ばれるばかりで、彼女と恋人のような事は一切しなかった。

例え頼んでも男として眼中にない僕には、させてくれなかったかもしれない。
22 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:16:59.85 8RJxxcCro
「んっ……」

輿水さんの肩を抱いて、僕は彼女の唇を貪った。

こうして抱くと、輿水さんは本当に小さくて

守りたくなるような可憐さがある。

その肩も細く小さくて、強く抱き締めると壊れてしまいそうに感じた。

唇は柔らかくて可愛くて僕を夢中にさせた。

輿水さんは何も言わず、僕のキスを受け入れてしごいている。

好きな子の手コキとキスを同時に受けられるなんて

これ以上の興奮はない……はずだった。

だけど僕は、どこか物足りなさを感じていた。

彼女は優しかった。

いつものような言葉責めも、恥ずかしい射精鑑賞もしなかった。

「んっ……!」

僕は輿水さんとキスしたまま輿水さんの手の中で射精した。

輿水さんの手コキは気持ち良かったのに、その日の精液はあまり飛ばなかった。

輿水さんは僕のを早漏チンポだとか情けないだとか全く言わず

ティッシュペーパーで優しく露を拭き取ると、そのまま何も言わずに帰っていった。
23 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:17:27.53 8RJxxcCro
輿水さんの様子は次の日も、その次の日も同じだった。

前は体も触らせてくれなかったのに、今は抱きついても何も言わなかった。

調子に乗ってキスの最中にあの可愛いお尻を撫で回しても全く喜びも嫌がりもしなかった。

「……プロデューサーさん……」

ただ、抱き締めている時に蚊の鳴くような声でそんな呟くのを聞いた。

「輿水さん、何か言った?」

「……」

輿水さんの顏を見ると、彼女は俯いたまま無言で首を横に振った。

プロデューサーさんと何かあったのか、僕は確認せざるを得なかった。
24 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:20:26.96 8RJxxcCro
「輿水さんに何かあったんですか?」

「えっ、あっ……?」

数回目のライブの後で、僕は輿水さんの事が気になって

ノートを渡す時に星輝子さんに聞いてみた。

この頃になると僕は「輿水幸子にいつもノートを届けてくれる人」と認識されていて

サインとかもせがんだりしないので

短時間なら楽屋裏にも入らせてくれるようになっていた。

「あっ、それはね……や、でもそれを私に聞くのは、うん……」

僕にいきなり尋ねられた星さんは

分かりやすいくらいドギマギしていた。

今までただノートを受け取るだけの応対で良かった人間から

急に質問を投げ掛けられたので戸惑ったのだ。

「どうしたの、輝子ちゃん……?」

「あっ、小梅ちゃん……その、私……」

その時助け船を出してくれたのが、カワイイボクと142'Sのメンバー、白坂小梅さんだった。

彼女に僕はもう一度同じ事を尋ねてみた。

すると、白坂さんはこんな事を話してくれた。
25 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:21:48.22 8RJxxcCro
「この事は内緒だよ? 実は私も輝子ちゃんも

 人から聞いただけなんだけど、確かに幸子ちゃん

 最近元気がないし、本当の話かなって思うだけで。

 あのね、幸子ちゃん、この前のライブの後でプロデューサーに

 花束渡して告白したらしいの……付き合って下さい、って。

 でもプロデューサーさんは幸子ちゃんの事を振っちゃったんだ、って。

 『自分はプロデューサーだから、アイドルと個人的な関係になってはいけない。

 だから何度もそんな形でアプローチしてくると、こっちも迷惑だ』って言って……」
26 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:22:15.10 8RJxxcCro
それを聞いた僕は声を張り上げたい衝動を抑えて、やっと

ありがとうございますとだけ礼を言うと、その場を去った。

胸奥でぐるぐると黒い螺旋が起こり、一向に整理がつかない。

僕には、プロデューサーの言い分も分かる。

アイドルに手を出すプロデューサーは最低の人種だと思う。

だから付き合えないと言った彼の行為は真面目だし、正しい。

だけど、僕はそんなプロデューサーとしての姿勢を崩さなかった彼に怒りを覚えていた。

何であの輿水さんを振ったんだ。

輿水さんは本気であんたが、プロデューサーが好きだったんだ。

恋していたんだ。いつもあんたの事を口に出して、笑ってた。

あんたから褒められたら、その事を何回も嬉しそうに僕に聞かせて……。

そんな輿水さんが花束を出して本気で告白したんだよ。

なのに迷惑だなんて……そんな言い方があるか!

輿水さんがなぜ急に優しくなったのか、僕は今になって理解出来た。

彼女は振られてとても傷ついたに違いない。

元々自分の可愛さに自信を持っていた女の子だから

失恋した時のショックは相当なものだったんじゃないか。

そして、不器用な彼女はペットである僕に優しくして自分を慰めていたんだ。
27 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:22:41.97 8RJxxcCro
「輿水さん」

その翌日の放課後、僕は誰もいない教室でまた輿水さんとキスした。

彼女はこの前と同じようにその甘く柔らかな唇で、僕の口を吸った。

だけど……その瞳に僕は映っていなかった。

彼女の眼はきっと今もプロデューサーさんを追っている。

決して結ばれる事のないあの人を。

離れた僕たちの唇を熱の籠った唾液が結んでいる。

それに引かれ合うようにして、僕はそのまま輿水さんを机に押し倒した。

今まで従順な犬だった男が襲ってきて、流石の彼女も虚を突かれたらしい。

机の上で仰向けになった彼女は、驚いた様子で僕を見上げる。

やっと彼女の意識に僕が映り込んだのだ。

それまで、僕は彼女の言うがままに弄ばれてきた。

僕を支配していた約束という名のリードは、彼女の手を離れて久しいが

僕の心はもう輿水さんのものと言って良かった。

……気落ちしている主人を見て、心配をしない犬などいない。
28 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:23:29.96 8RJxxcCro
「やぁっ……!?」

無気力ながら抵抗の意志を示す輿水さんの言葉を無視して

僕は彼女の細脚を大きく左右に開いた。

淡い水色のストライプがショーツに良く映えている。

スカートの中から覗くそれに指をかけて脚を伝わらせて脱がした。

前に一瞥した彼女の女の子をマジマジと見つめる。

美しいスジの通った無毛のそこは、ほのかに妖しい匂いを醸し出していた。

「やぁんっ……! だっ……だめぇ……!」

堪らず顏を股に挟ませ、そのまま熱い肉色の溝に舌を差し入れる。

初めて舐めるそこは薄いチーズに似た匂いが籠っていて

嗅いでいるだけでも興奮して股間と鼻がどうにかなってしまいそうだった。

頭にかかったスカートの向こう側では、輿水さんが

例の蕩けるような可愛い声を圧し殺して小さく何度も喘いでいた。

その切ないリズムを聴いていると、恥ずかしい所を舐められて

恥じらっている彼女の顏が目に浮かんでくる。

口元がベトベトになるまで舐め回して充分濡らした後、僕は輿水さんに覆い被さった。

鼻と鼻がくっつきそうになるくらいの距離で見た彼女は、男の夢そのものだった。

こんなに可愛い女の子を振る人間がいるなんて

信じられないくらいに魅力的で、そしてどことなく

苛めたくなる気持ちにさせてくれた。
29 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:23:56.22 8RJxxcCro
「やあっ……! やだぁ……!」

僕の反り返ったものが輿水さんの中へと

ゆっくり、ゆっくり、とその姿を隠していく。

彼女は身を捻って挿入に抵抗した。

しかしその度に膣内は艶かしく蠢き、僕のを一層心地良く締め上げていく。

生まれて初めて、僕は教室で女の子を犯している。

痛いんだろうか、中ほどまで来た時に彼女の体が強張り

その綺麗な瞳にじんと熱い涙が湧き出てくるのを見た。

「……痛い、輿水さん?」

その時、輿水さんは泣き叫びもせずにじっと堪えていた。

その様が可哀想でありながらもいじらしくて、ゾクゾクするほどに可愛かった。

生唾を飲んだ僕は、ますます狭く熱くなっていく奥に向かって

一層硬く膨れていく青春のシンボルを押し込んでいった。
30 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:24:38.42 8RJxxcCro
「んっ……」

輿水さんの小さな胸が大きな息で上下する。

僕のはもう根元まで入っていた。

初めて奥に到達した僕には、ほとんど余裕がなかった。

机に寝た輿水さんの体を抱きながら、発情した雄猫のように激しく腰を振って膣を苛めた。

熱くて狭い彼女の中は、どこまでも心地良くて

挿入れているだけでとろとろに崩れて融けてなくなりそうになる。

そんな最高の膣感を貪るように、僕は尻を上下させて荒々しい性欲を彼女にぶつけ続けた。

クラス一、いや、世界でだって一番カワイイ輿水さんと

平凡を絵に描いたような下僕の自分が今誰にも邪魔されないセックスをしている。

尻にじわと汗がにじみ出ていく事すら気づかずに彼女の中をぺニスで掻き乱していった。

根元は輿水さんの垂れ流す女の子の汁でぬめりと濡れていく。

突きまくってそれが幾滴もの細かな飛沫となって彼女の机を濡らしていった。
31 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:25:05.28 8RJxxcCro
「あっ、ああんっ……こんなのって……!」

興奮でクラクラとしながら、僕は輿水さんのカッターシャツのボタンをむしり取った。

はだけたシャツの間から宝石のような素肌が目に飛び込んできた。

白く眩しく輝く彼女の胸は控えめながらもしっかりと膨らんでいた。

桜桃に似た小さめの乳首を親指の腹でこねるように押さえると

硬くなったそれは、ぐっと立って不埒な指を押し返してくる。

彼女の体をそうして満喫していくうちに、僕は肉欲で何も考えられなくなっていた。

「輿水さん……!」

肉の衝動に突き動かされた僕は、輿水さんの上体を抱き

その乳房にむしゃぶりつきながら強かに硬い欲望を荒々しく突き入れた。

もう輿水さんの魅力は底無しだった。

あのプロデューサーが輿水さんの気持ちを無視するというなら

僕が代わりに輿水さんを幸せにしたい。

愛される事の喜びを、傷心している彼女の肉体に教え込みたかった。

輿水さんがプロデューサーを好きでいたように、僕はずっと君の事が好きだった。

プロデューサーの代わりになれるかどうかは分からないが、この抑え難い

好きという気持ちは君のプロデューサーへのものにも負けないくらい強い。
32 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:25:51.57 8RJxxcCro
「輿水さん、輿水さんッッッ――!」

一瞬だった。僕のは大きく膨らんだ後で暴発し、びゅぐんびゅぶるるると

へばりつくような粘っこい大量射精を輿水さんの奥で迎えた。

彼女の左右の乳首を交互にしゃぶりながら

憧れの女の子に赤ちゃんの素を注ぎ込む快楽に酔いしれた。

輿水さんが痙攣する度に唇に咥えている彼女の乳首が震えた。

彼女もどうやらこの射精でオルガスムスを迎えたらしい。

白いペンキを蹴っ飛ばしたように頭の中が真っ白になりながら

子宮口にキスした先っぽは壊れた蛇口同然になって

いつまでも律動を繰り返して体液を噴き出していた。

赤ちゃんが出来るかもしれない恐ろしく濃そうな精子が、メチャクチャな勢いで

まだまだ噴き出て、気持ち良過ぎる。

僕は抜かずに腰を捻って子宮口に残り汁を

塗りたくりながら輿水さんの乳房にキスの嵐を注いだ。

もっと、もっとしたい。輿水さんとセックスしたい。輿水さんに中出ししたい。

このすらっとした彼女のお腹に赤ちゃん出来て、ボテッと巨きくなるまで

僕の遺伝子をずっと注ぎ込みたかった。

それ以上の事は考えられなかった。
33 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:26:20.60 8RJxxcCro
「あっ、ああんっ……!」

僕と輿水さんは肛門を教室のドアに向けながら

誰もいない教室で尻を重ねてセックスを続けた。

赤い夕日が暖かく僕らを包んでくれる。

輿水さんはうつ伏せになって机にしがみついたまま、僕の執拗な挿入に喘ぎ続けた。

スカートから見える彼女の白くて小さなお尻に、汗の滴がぽつぽつと滲み出ていた。

抜いて挿してを繰り返している結合部では白く泡立った精液が

まとわりついてどんどんと面積を増やしていった。

溢れた精液がねとぉっと糸を散々引いた後

一滴、一滴、上履きや床に垂れ落ちる。

輿水さん。僕はプロデューサーには、なれない。

だけど、君に負けないくらい君を愛する事が出来る。

僕は決して彼女を離さないし、悲しませたりもしない。
34 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:26:46.95 8RJxxcCro
「ううっ……!」

ピストンで波打つ白尻は僕の乱暴な想いを全て受け入れてくれる。

段々と僕の形になっていく奥の具合が、堪らなくいとおしい。

教室に響く、僕と輿水さんの卑猥なメロディー。

このまま二人で、どこまでも翔んでいけそうだった。

「輿水さんッッッ! 好きっ、好きだぁぁぁッッッ!」

輿水さんに密着した僕は、その体勢のまま二回目の閃光が瞬くのを感じた。

さっきよりも大きな膨張を繰り返して、ぶびゅぶうぅっぶぴゅるるっ

と汚ならしいくらい大きな発射音が結合部から溢れ出てきた。

輿水さんは机の端を掴んだまま背を弓なりに反らして射精が終わるまでよがっていた。

「はぁ……はぁ……輿水さん……」

汗ばむ輿水さんの小尻を撫でながら僕はゆっくりと引き抜いた。

ぬらりとした濃白の精液が帽子のように先を包んで

門までしっかりと橋を架けていた。

所々に溶けかけている薄桃色は処女を奪った時のものに違いない。

輿水さんは机に体を預けてぐったりとしていた。
35 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:29:17.26 8RJxxcCro
「おーい、誰かいるのかー?」

暗くなりかけた教室のドアを見廻りの先生が開けて覗いた。

「居ないのか。トイレだな、きっと。放課後は早く帰れよー」

先生は尻を掻きながらトイレの方へと歩いていった。

スリッパの音が聞こえなくなるまで、僕と輿水さんは教壇の下に重なって隠れていた。

「……まだ居ますか?」

「ううん。もう向こうに行ったみたい」

僕は輿水さんのシャツを整えた。彼女はその間ずっと笑顔だった。

それは僕が見たかった、いつものあの笑顔だ。

「……もう、カワイイボクをこんなに
 乱暴に扱うなんて、本当に君はケダモノですね!」

輿水さんは教壇にかけた手で頬杖をつきながらズボンを穿いている僕を笑った。

「ごめん……」
「僕がカワイイからと言ってこんな事をするなんて
 君にはもっともっとしつけが必要なようです。
 ……でも、お陰で何か吹っ切れちゃいました」

輿水さんは僕の胸に顏を埋めた。

僕も反射的に彼女を抱き締めた。

「君とプロデューサーさんなんて比べ物にならないんですからね。
 だから……これから一杯ボクを愛して、プロデューサーさんの事
 忘れさせなきゃダメですよ、良いですね?」

鼻先を人差し指で押された僕は大きくうなづいた後、輿水さんにキスをした。

このキスは誓いのキスだ――僕が永遠に彼女のものになり

愛し続けるという意志そのものだった。
36 :◆K1k1KYRick 2016/07/12(火) 15:29:43.89 8RJxxcCro
以上です

夕美・美波「「Pさんに復讐するよ!」」カッ! 文香「…御意」

1 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 19:58:00.90 LSDbK0f7O
(事務所)

夕美「プロデューサーさんに復讐するよ! 美波ちゃん!」カッ!

美波「プロデューサーさんに復讐しよう! 夕美ちゃん!」カッ!

2人「「やるよ!!」」ガシッ!

文香「おはようございます…お二人とも…朝から何を荒ぶっているのですか…?」ヒョコリ

夕美「おはよう文香さん! 聞いてよ文香さん!」カッ!

美波「おはよう文香さん! 文香さんにも関係のある話なんだよ!」カッ!

文香「…?」

夕美「あれは昨日の夕方頃の話でね…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518519480
2 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 19:58:53.05 LSDbK0f7O
(昨日・事務所)

P「ふぅ。やっと仕事終わったよ…冷蔵庫になんか甘いモン入ってないかなー」

カチャ...ガサゴソ

P「お、プリンがある」

スッ...ムシャリ

P「ほうほう、これは美味い。予想をはるかに超えて美味い。天にも昇る気分だ」ムシャムシャ

夕美「フンフンフーン♪ フラワーパークで買った数量限定プリン。美波ちゃんと文香さんと一緒に食べ…」

P「プ?」

夕美「」

P「えっと…その…」

夕美「…」ポロポロポロ
3 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 19:59:53.96 LSDbK0f7O
(現在)

夕美「というわけ! プロデューサーさんが私たちのプリンを食べちゃったんだよ!」カッ!

美波「おのれ許すまじ! プロデューサーさん!」カッ!

文香「…あの…3人分購入したのであれば…プロデューサーさんが食べてしまっても2人分は残っているのでは…?

夕美「違うんだよ文香さん。プリンは分け合うものではなくて、1人1つ食べるのが相葉家のルールなんだよ」キッ

美波「新田家でも同じです」キッ

文香「…つまり?」

美波「3人で食べると決めたプリンならば3人で食べる! 誰かが食べないような選択や、2つを3人で分け合うような選択は元より存在しないのよ!」カッ!

夕美「ちなみに残り2つのプリンは偶然居合わせた杏ちゃんときらりちゃんにプレゼントしました」

文香「…なるほど」
4 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:00:30.99 LSDbK0f7O
夕美「プリンはもうないから食べることはできないけど!」

美波「プロデューサーさんにささやかな復讐をすることは出来るよね!」

夕美「ていうか! 復讐しないと腹の虫が治まらない! 私は怒っているんだよ!」プンスカ

美波「激おこだね!」プンスカ

文香「…」

文香「事情は把握しました…他ならぬお2人の頼みです…私も喜んで協力致しましょう…」キラ-ン

美波「ありがとう文香さん!」カッ!

夕美「一矢報いてやろうね! 文香さん!」カッ!

文香「…任せてください」クワ-
5 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:01:20.92 LSDbK0f7O
(しばらくして)

美波「では、プロデューサーさん復讐大作戦会議を始めます」ピシッ

夕美・文香「よろしくお願いします」ペコリ

美波「これから私たちはプロデューサーさんに復讐をするわけだけど…2人とも復讐と聞いて何を思いつくことはあるかしら?」

夕美「はい!」ピッ!

美波「夕美ちゃん。どうぞ」

夕美「やられたらやり返す…倍返しだっ!!!」クワッ!

美波「若干古いね! 『半沢直樹』だね!」

夕美「えへへ、あのドラマ好きだったんだ〜♪」

美波「うちにDVDあるから後で一緒に観よう! 次!」
6 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:02:08.92 LSDbK0f7O
文香「はい…」ピシ-

美波「文香さんどうぞ!」

文香「…復讐といえばやはりハンムラビ法典だと思います『目には目を、歯には歯を』の復讐法ですね…」

夕美「中学生の頃習ったなぁ」

文香「我々は復讐の程度をよく考えるべきです…もしも怒りのままにプロデューサーへ復讐してしまっては『やりすぎ』になってしまいかねません…。例えばプリンの恨みだからといってプロデューサーさんの家に侵入し、スーツや低反発まくら、ソファなどを強奪するような行為は行き過ぎた復讐となるでしょう…」

美波「それは駄目なのかな?」

文香「駄目です…いくら限定プリンとはいえ…あまりにも価値が不釣り合いです…これでは平等の精神に反します…」

美波「…そっか」シュン

夕美「(美波ちゃん。欲しかったのかな)」
7 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:02:49.76 LSDbK0f7O
参考:【価格表】
フラワーパーク限定プリン…324円
Pスーツ…5万円
Pソファ…3万円
P反発枕…1万5千円
8 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:03:31.69 LSDbK0f7O
夕美「うーん、プリンを食べられたならプリンを食べ返すのが1番いい復讐のような気がするけど…そんな都合よくプロデューサーさんがプリンを買ってくるわけじゃなんだよね」

文香「そうですね…ここで『プリン』という魅惑の甘味に狙いを絞らず…『食べ物』にスポットを当てて考えてみませんか…?」

美波「どういうことかな?」

文香「明日…実際にやってみましょう…プロデューサーさんが事務所に来る前。早朝に集合です…」
9 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:04:47.31 LSDbK0f7O
(次の日)

チュン...チュン...

夕美「ふぁぁ…眠いなぁ。おはよう文香さん。美波ちゃん」

美波「おはよう。いい天気ね」

夕美「美波ちゃん…朝強そうだね〜」ボ-ッ

美波「ふふ。そうね、朝走ったりしているから♪」

夕美「へー、すごいね。ところで文香さん…大丈夫?」

文香「大丈夫で…ぐぉぉぉ…」スヤスヤ

美波「全然大丈夫じゃないね!」カッ!

夕美「立ったまま鼻ちょうちんをプープー膨らませているね!」カッ!
10 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:06:06.49 LSDbK0f7O
文香「はっ…! 寝てなどいませ…ぷしゅぅぅ…」スヤスヤ

美波「起きてー! 作戦の立案者がいないと作業が進まないよ! 起きてー!」ユサユサ

夕美「起きてっ! 文香さんだけが頼りなんだよ! 起きてっ!」ユサユサ

文香「んん…スペクタクルなマッスルモンスター…」

美波「どんな寝言なのかなっ!?」

文香「うぅ…私はもうダメです…このノートにやるべきことはすべて記しておきましたから…美波さん…夕美さん…後は頼みまし…た…ぐぉぉぉ…」スヤスヤスヤ

美波「ふ、文香さーんっ!!」

夕美「文香さんっ!!!」

文香「…zzz」スヤスヤ

美波「…くっ…仕方ないわ! ノートを残してくれたのは不幸中の幸い! 頑張って実行しましょう! 夕美ちゃん!」カッ!

夕美「そうだね! 頑張ろう美波ちゃん!」カッ!

2人「「やるよっ!!」」ガシッ!
11 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:06:51.08 LSDbK0f7O
美波「じゃあノートをまずは見て、と。ええと何々? 第1段階は『いちごパスタ』を作りましょ…!?」

夕美「いちごパスタっ!?」

美波「…」

夕美「…」

美波「…どうしよっか?」

夕美「い、いちごパスタかぁ…」

美波「…」

夕美「…」

美波「ええい! ここまできたらやるしかないよ! 作っちゃおうか! 夕美ちゃん!!」カッ!

夕美「そうだね! プリンへかけた想い! どれだけ大きいものだったのかをプロデューサーさんに叩きつけてやろう!」カッ!

2人「「復讐だっ!」」ガシッ!
12 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:07:51.26 LSDbK0f7O
(事務所)

P「ふぁぁ…朝飯食ってないし眠いなぁ…」

カチャ

美波「あ、おはようございます。プロデューサーさん♪」

P「おはよう。美波」

P「…ん? なんかいい匂いがするな」スンスン

美波「に、匂いフェチなんですか…///」ドキドキ

P「ちげーよっ!! 『台所から美味しそうな香りが漂ってますね』って言ってんの!!」

美波「ああ、がっかりです。美味しそうな匂いの原因は私が朝ごはんを作っていたからだと思いますよ。パスタを茹でていたんです」

P「へぇ…いいなぁ」グゥ-

美波「冷静麺なのでまだありますよ。プロデューサーさんもどうですか?」

P「いいのか!?」

美波「ええ。たくさん食べてくださいね♪」

美波「(…ふふふ)」ニヤリ
13 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:08:45.34 LSDbK0f7O
(その後)

【いちごパスタ】ド-ン!

P「」

美波「さぁ、どうぞ♪ 」

P「あの」

美波「なんですか?」

P「これは?」

美波「パスタです」

P「どうしていちごが?」

美波「ビタミンが豊富なんですよ♪」

P「…急にお腹いっぱいに」グ-

美波「身体は正直ですね。残しは許しませんよ♪」

P「」
14 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:09:30.30 LSDbK0f7O
コソリ

夕美「(ふっふっふっ…プロデューサーさんと冷戦状態にある私はそっちに出られないけど、いい感じに追い込んでるみたいだね! 美波ちゃん!)」グッ

P「これホントに食べるの?」

美波「あ、残す…んですか?」シュ-ン

P「!」

P「嘘嘘嘘。食べるよ、食べる。だからそんな悲しみに満ち満ちた表情を浮かべるなよ。いやぁ美味しそうだなァァァァァァァァァチクショウ」

美波「はい。じゃあ、あーんです♪」

P「ちょっと待って自分のタイミングでいかせて。こういうのは勇気が必要だから待っ」

美波「はい♪」グイ-

P「ちょ。もぉぉぉ…!」モグモグ
15 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:10:12.35 LSDbK0f7O
美波「(ふふふ…これでプロデューサーさんは悶えて苦しんで辛い目に…♪)」

P「…あれ?」モグモグ

美波「?」

P「なんか。普通に美味い」

美波「!?」

夕美「!?」

P「美味い。普通のデザートじゃんこれ」ムシャ-

美波「お、美味しいですか?」

P「うん。さすが美波。普段食べてるアレとは大違いの味だ」モグモグ

注:【アレ】
橘シェフ特製パスタのことを指す。

美波「(一体…どういうこと!?)」

夕美「(何があったの美波ちゃん!?)」
16 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:11:06.41 LSDbK0f7O
(しばらくして)

夕美「…試食させて!」カッ!

美波「どうぞ!」カッ!

夕美「…」パクッ..モグモグ

美波「どう?」

夕美「美味しいよっ!」バ-ン!!

美波「そ、そんなっ!」ガ-ン!

夕美「美波ちゃんさ。作る時にやけに気合い入れてなかった?」

美波「ええ、せっかく作るんだもの。高いいちごが用意してあったし、もったいなくて…私なりにアレンジして味を整えたのよね。かなこちゃん特製のジャム入れてみたり、クリームを生とカスタードの2種類にしてみたり…」

夕美「それが原因だよっ!!」カッ!
17 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:11:47.14 LSDbK0f7O
文香「さすが美波さん…『やれば何でも出来てしまう女ナンバーワン』の名は伊達ではありませんね…」モグモグ

夕美「起きたんだね文香さん。ていうか当然のようにいちごパスタ(改)を食べてるし」

文香「ふふふ…たっぷりと寝て、美味しいものを食べて体調はばっちしですよ…」キラ-ン

夕美「むむ…次はどうしようか」

文香「まだ代案はあります…任せてください」キラ-ン

夕美「すごい! 頼りになるね! 文香さんっ!」カッ!

美波「やっぱり文香さんが私たちの頭脳だよ!」カッ!

文香「任せてください…空前絶後のげに恐ろしき復讐をプロデューサーさんにしてみせますから...」クワ-!
18 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:13:15.34 LSDbK0f7O
(お昼)

P「さて、外にご飯でも食べに行…」

文香「待たれよ…」バ-ン!

P「侍かな?」

文香「プロデューサーさん…貴方はすでに包囲されています…故郷のおっかさんが泣いているぞ…?」

P「警察かな? ところで包囲って誰に…」

美波「私たちですよ!」カッ!

夕美「むーっ!」プク-!

P「げ、夕美! そ、その…この前のプリンは…」アセアセ

夕美「ふんだ! 言い訳しても無駄だよっ! さあ! 復讐の鬼と化した私の攻撃を受けてみよっ!」カッ!

P「へ? 攻撃って…」
19 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:14:25.84 LSDbK0f7O
夕美「喰らえっ! 『ゴーヤ・チャンプルー』だよっ!」

コトリ...ホカホカ-

P「!?」

美波「ふふふ…これは恐ろしいわね♪」

文香「ゴーヤの持つ苦味は鶏卵程度では中和しきれません…」

文香「どんなご飯でも残さず食べる行儀のいいプロデューサーさんのことです…苦しみながらチャンプルーと格闘することに…」

P「はい?」モグモグ

3人「「「え!?」」」
20 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:15:13.35 LSDbK0f7O
P「このゴーヤ・チャンプルー美味しいなー」モグモグ

文香「ば、馬鹿な…!」ガ-ン!

夕美「ど、どうなってるの文香さんっ! 文香さんメモによるとプロデューサーさんは子供舌で苦いものが苦手なはずじゃ…!」ワナワナ

美波「そうだよ! 卵をふんわりかつ甘めにして、ゴーヤの下処理を丁寧に行ったけど、その程度でゴーヤ・チャンプルーを美味しく食べられるはずが…!」

夕美「美波ちゃーーーーーんっ!!! 美味しく食べられる工夫満載だよーーー!!」ガ-ン!

文香「こ、ここでも美波さんの料理上手が仇となってしまいましたか…!」ガ-ン

P「んまー」モグモグ

美波「えへへ…そんなに喜んで食べてもらえると嬉しいです♪」

夕美「美波ちゃーーーーんっ!!! 復讐中なんだよーーー! その人は敵だよーーー!」
21 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:15:57.94 LSDbK0f7O
夕美「ええい! もう撤退だよっ!」ガシッ

美波「あ、ちょ! まだプロデューサーさんが食べてるのに…!」

文香「ダメです…帰りますよ…!」ガシッ

美波「やーーーーーー!」

P「んま」モグモグ
22 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:16:52.92 LSDbK0f7O
(その後)

夕美「このー! 美波ちゃんのスカポンタンっ!」プンスカ

美波「ご、ごめんなさい」

文香「我々を差し置いてプロデューサーさんとイチャつく時間は楽しかったですか…? あぁん…?」ゴゴゴゴ

美波「ヒィィィッ! 文香さんは怒り方がシャレになってないよっ!」

文香「おらおら…『人を笑顔にする才能』を他にも隠し持ってんだろ飛んでみろよぉぉぉん…!」

美波「何も隠してません! 何も隠してません! そもそも飛んでも落ちるものではありません! 堪忍してくださいっ!」ピョンピョンピョン
23 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:17:27.53 LSDbK0f7O
スッ...ピラッ...

美波「あ」

夕美「文香さん親分っ! 何か落ちましたぜ!」

文香「拾え…」

夕美「へい!」ガシッ!

美波「ま、待って…それは…っ!」

夕美「へへへ! 一体何を落としたってんだ! さぞかし恥ずかしい代物なんだろうなぁぁぁ!」チラリ

美波「まだ見ないでー!」

【某ネズミー遊園地4人分のチケット】バ-ン
24 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:18:55.52 LSDbK0f7O
夕美「…んん? これは何かな? 美波ちゃん?」ズイッ

文香「浦安の夢の国でどんな悪巧みをしようというのいうのですか…?」ズイッ

美波「ええと…その…」

美波「復讐が終わった後、みんなで遊びに行こうかなー…って思って...///」

夕美「…!」

文香「…!」

美波「や、やっぱり駄目かな…?」

夕美「だ、駄目じゃないよ! この喜ばせ上手ーーー!」ガシ-!

文香「そういうところ大好きですよ...美波さん…」ガシ-!

美波「…えへへ♪」

夕美「でもその前に! 復讐をやり遂げよう!」カッ!

文香「帰ってきたらみんなで遊びに行きますよ…」キラ-ン

美波「死亡フラグが立っているような気もするけど、そんなのおかまいなし! さあ! 最後の作戦を立てるよ! 2人ともっ!」

文香・夕美「「おーっ!!」」ピシ-!
25 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:19:36.02 LSDbK0f7O
(夜・P宅)

シュタ!

夕美「鍵を」

美波「はっ! こちらまゆちゃんから借りた合鍵です!」

夕美「OK。プロデューサーさんが帰って来る前に終わらせるよ♪」

文香「御意…」ピシッ

カチャ...パタン
シュタタタタタタタ...
26 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:20:17.06 LSDbK0f7O
夕美「ふぅ。久しぶりに入ったけど相変わらずゲーム以外にものがないね。プロデューサーさんの部屋は」

美波「そうね♪」スリスリ

夕美「待って!? なんでプロデューサーさんのベッドにいきなりダイビングしてるの!? 美波ちゃん!? 枕に顔をこすり付けてるし!!」ガ-ン!

美波「はっ! か、身体が勝手に…!」ビクッ

文香「まったく…余計な痕跡を残すのはNGですよ…」ムシャ-

夕美「うわぁぁぁ! 勝手に『魚肉ソーセージ』をむさぼってるぅー!!!!」

文香「…はっ! か、身体が勝手に…!」ムシャ-

夕美「もー! 2人とも潜入前には『ルパンのように華麗に行動しましょう』なんて言ってたのにフリーダム過ぎだよっ!!」プンスカ

美波「ご、ごめんなさい…」
27 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:20:47.10 LSDbK0f7O
文香「申し訳ありません…ターゲットの冷蔵庫を漁りましょう…」

夕美「わかればいいんだよ。プロデューサーさんがハーゲンダッツを大量に買い込んだっていう杏ちゃん情報があるから、ハーゲンを素早く平らげてここを去る! それが私たちの計画なんだから抜かりないように行動しよう!」

美波「はい!」ピッ!

文香「かしこまりました…」ピシ-

夕美「じゃあ早速冷蔵庫を開けて、と」

カチャ

【ハーゲンダッツ】ピカ-
28 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:21:31.50 LSDbK0f7O
夕美「…バニラとチョコとイチゴとクッキーとラズベリーとチーズケーキがあるけど2人は何味を」文香「バニラを」

夕美「…食い気味に言ったね。そんなにバニラが好きなの?」

文香「いえ。バニラが好きというよりは…余計な味をごちゃごちゃと付けたものが…苦手なもので…」

夕美「なるほど、文香さんはスターバックスで小洒落た飲み物を注文出来ないタイプの人だね。美波ちゃんは?」

美波「ラズベリーがいいかな」

夕美「あ、私も食べたいから半分こしようよ。チーズケーキと交換でね♪」

美波「もちろん。コーヒー淹れてくるね♪」

文香「待ってください…」ピッ

夕美「?」

美波「?」

文香「2人だけでアイスを分け合うなど言語道断です…私も混ぜてください…」カッ!

2人「「もちろん♪」」

キャッキャ♪
29 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:22:19.32 LSDbK0f7O
(しばらくして)

ムシャムシャムシャ-
ズズズズ...フゥ

夕美「あ〜、美味しかった。幸せ〜♪」

文香「ラズベリーやチーズケーキも乙なものですね…食わず嫌いだったようです…」ゲプ-

美波「ふふっ。今度はスターバックスでショートソイオールミルクアドリストレットショットノンシロップチョコレートソースアドホイップフルリーフチャイラテを頼んでみようよ♪」

文香「それは…どこの部族の呪文なのですか…」

夕美「ていうか覚えてるのが凄いね」

美波「よく頼むのよ。それより食べ終わったならコップを洗って早く退散を…」
30 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:22:58.92 LSDbK0f7O
カチャ

P「あー、疲れた。ただい」

美波・文香「「おかえりなさい」」

P「ま何故当然のようにいるんだ!?」ガ-ン!!

夕美「…むっ」プイッ

P「えぇ…お前ら何しに来たんだよ。つーかどこから入ったんだ」

美波「細かいことは気にしなくていいです! それよりプロデューサーさん! もう回りくどいことは無しです! 夕美ちゃんのプリンを食べた報いを受けてもらいますよっ!」ピッ!

文香「そうです…すでにプロデューサーさんの大切にしていたハーゲンダッツは我々が3つほど頂戴しました…!」ピッ!

夕美「むーっ!」プイッ
31 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:23:32.02 LSDbK0f7O
P「いや、アイスくらいなら別にいいんだけど…やっぱりまだ怒ってたんだな。夕美」

夕美「ふんっ!」プイッ

美波「当然です!」ブチィッ!

文香「食べ物の恨みは…恐ろしいのです…」ブチィッ!

P「いや、美波と文香はなんでブチキレてんだよ! 理不尽さしか感じねぇよ!」

夕美「へんっ!」ツ-ン

P「夕美。ごめん」

夕美「つんっ!」プイ-

P「フラワーパークのプリンはもうないんだけどさ」

夕美「ぷいっ!」フン!

P「代わりに銀座で売ってた限定高級プリンを買ってきたんだ」ガサゴソ

3人「「「!?」」」
32 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:24:11.65 LSDbK0f7O
美波「そ、それってもしかして…幻のデリシャス346プリンですか!?」

P「おー、よく知ってるな。知り合いが並ぶって言ってたから何とか頼んで買ってもらったんだけど…」

文香「よー…こー…せぇ…!」

P「ええい。手を出すな食の魔人め!」ペシッ

文香「あぅっ!」

P「これじゃ代わりにならないかもしれないけどさ、今度は同じものを買ってくるから許してくれないか。夕ーーー」

夕美「わーい♪ プロデューサーさん大好き〜♪」ムシャ-

P「機嫌が一瞬で直ってるぅー!!」

夕美「美味しい〜♪」ムシャ-

P「はぁ…まあ。これで一件落着かな」
33 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:24:42.49 LSDbK0f7O
美波・文香「「…」」ジ-

P「ん? どした2人とも」

美波「あの…プリンデューサーさん?」

P「誰だよ」

文香「我々の分のプリンは…?」

P「ないよ」

美波「え?」

文香「え?」

P「え? いや、俺は間違って夕美のプリンを食べちゃったけど…2人には何もしてないし。むしろハーゲンダッツを無許可で食われた被害しかないよ」

美波「…」

文香「…」

夕美「〜♪」ンミャ-
34 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:25:17.10 LSDbK0f7O
美波「どうしようか文香さん。このやり場のない怒りは」ゴゴゴゴ

文香「そうですね…これはやはりプロデューサーさんにぶつけるしかないのでは…?」ゴゴゴゴ

P「キミたち何の話をしているのかな? 俺何も悪くないよね?」

2人「「…」」コクリ

P「ちょ」

シュタタタタタタタタ!!

P「待って!? 美波! 俺の低反発マクラを強奪するな! 文香! 俺の冷蔵庫の中から食材を強奪するなぁぁぁぁ!!!!」

美波「枕〜♪」ギュ-

文香「美味しいです…♪」ムシャ-

P「やめてぇぇぇぇっ!!!!」
35 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:25:46.31 LSDbK0f7O
夕美「2人とも待って!」バ-ン!

美波「!」

文香「!」

夕美「ほら…1/3ずつだけど…プリンはまだあるよ。よかったら食べてよ」スッ

美波「…っ! 新田家のルールではプリンは1人1つずつだと言ったはずだよ!」カッ!

文香「そうです…プリンは1つを分け合うものではありません…」クワ-!

夕美「で、でも…私1人でこのプリンを食べることなんて…出来ないよ!!」カッ!

美波「…夕美ちゃん」

文香「夕美さん…」

夕美「さあ! ごちゃごちゃとした考えは捨てて食べてみて! 美味しいから!」カッ!
36 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:26:39.36 LSDbK0f7O
グイ-

美波「あ、ちょ美味しい…♪」ムシャ-

文香「ま、待ってくだ美味しいですね…♪」ムシャ-

夕美「ふふふ。甘いものは心を幸せにするよね♪」

美波「なんだか心が洗われたような気がします…」

文香「そうですね…すみませんでした。プロデューサーさん…」

P「あ、うん。暴走さえしなきゃいいよ」

夕美「プロデューサーさん。私もプリンのことで拗ねててごめんなさい…ちょっと意地っ張り過ぎたよね」

P「それだけ楽しみにしてたんだろ。俺が悪いんだから夕美が謝ることじゃないよ」

P「今度は一緒にプリン買いに行こうな」

夕美「…うん♪」

美波「さて、仲直りできたみたいだし、帰りましょうか。夕美ちゃん。文香さん」

夕美・文香「「ええ」」

P「待て。美波」

美波「?」

P「さりげなく脇に抱えている俺の枕は置いていけ」

美波「…」チッ
37 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:27:18.33 LSDbK0f7O
(後日)

P「夕美の機嫌も直ったし。これで悩み事はもうない! 仕事するぞ!」

カチャ...トコトコトコ

ありす「プロデューサーさん。ちょっといいですか?」

P「おや、ありす。おはよう。手に持っているものはなんだい?」

ありす「この前、プロデューサーさんがいちごパスタを美味しい美味しいと言って食べていたと聞いたので用意したんです。プロデューサーさん。本当はいちごパスタが大好きだったんですね。知りませんでした♪」ムフ-!

P「いや、この前のは美波が作ったからというか…その…美波に教わったなら食べてもいいというか…」

ありす「美波さんはいま浦安です!」

P「あらー」

ありす「さあ! 遠慮なさらず! お口を開けて! 私のスペシャルパスタを召し上がってください! 心ゆくまで!」グイ-!

P「待って待ってこういうのはタイミングが大切だから少し時グェェェェェェッ!!!」

モグモグモグ...パタリ

ありす「あれ? プロデューサーさん。どうしたんですか?」

P「」チ-ン

ありす「…?」

終わり
38 :◆hAKnaa5i0. 2018/02/13(火) 20:29:14.73 LSDbK0f7O
以上です
お読みいただきありがとうございました

美波夕美文香の3人組シリーズを書いてていい感じにキャラを暴走させられるようになってきた気がします。特に文香
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 23:28:27.97 T5l3kNTGo
このシリーズすき

小松伊吹「世界レベル?」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:02:16.26 zDS9v2Mg0
勢いで書きました

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518523335
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:03:26.57 zDS9v2Mg0
伊吹「あっ、奏ーおはよー!」

奏「おはよう、伊吹ちゃん。朝から元気ね」

伊吹「そりゃそうだよ!今日はダンスレッスンだからね。気合いが入るってもんよ」

伊吹「奏は今日はレッスン?」

奏「いえ、今日は午前中にモデルの撮影だけよ」

伊吹「お、私も午前中だけだから午後から私の家で映画でも見ない?」

奏「いいわね。見る映画はいつも通りでいい?」

伊吹「うん!いつも通り私と奏の見たいやつ1つずつね!」

奏「了解、また後で連絡するわね」

伊吹「うん、また後でねー」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:08:53.75 zDS9v2Mg0
ヘレン「伊吹」

伊吹「わっ!ってヘレンさんどうかしました?」

ヘレン「それ、私も参加していいかしら?」

伊吹「それって奏との鑑賞会ですか?」

ヘレン「ええ。いいかしら」

伊吹(正直、あんまり話したことないからヘレンさんのこと、よくわからないんよね……)

伊吹(でもヘレンさんがどんなものを観るのかすっごい気になるし……)

伊吹(ま、これから仲良くなればいいでしょ!)

伊吹「もちろんいいですよ!観たいDVD持ってきてくださいね!」

ヘレン「ええ、とっておきのを持っていくわ!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:09:26.90 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

伊吹宅

奏「それで……」

ヘレン「ヘーイ!」

奏「どうしてこうなったわけ……」ゴニョゴニョ

伊吹「だってしょうがないじゃん!奏と話してたの聞いてたみたいだし、断れないしね……」ゴニョゴニョ

奏「そういえば趣味DVD鑑賞だっけ……」ゴニョゴニョ

奏「こんにちは、ヘレンさん」

ヘレン「ハロー、奏。今日は楽しみましょう」

奏「ええ……」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:10:02.46 zDS9v2Mg0
伊吹「じゃあ、誰のから見る?」

ヘレン「私は最後で構わないわ」

奏「それじゃあ私から」

奏「私が持ってきたのはこれよ」ドン

伊吹「これは……ミステリー?」

奏「そうよ。文香に勧められて読んだ本が映像化されて気になってたの」

伊吹「いつものじゃないんだ」

奏「私だっていろんな映画見るのよ」

ヘレン「へぇ……この選択はナイスよ」

奏「あ、ありがとうございます」

伊吹「それじゃ再生っと」ピッ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:10:38.93 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

奏「ふぅ……よかったわね」

伊吹「私も、ミステリーとかはあんまり見ないんだけど引き込まれちゃった!」

ヘレン「世界レベルの作品だったわね……」

奏(世界レベルってなんなの……?)

伊吹「それじゃ、次は私ね!」

伊吹「私からはーこれ!」ドン

奏「これは……世界的に有名になった恋愛映画ね」

ヘレン「私も以前見たことがあるけど……これはナイスな作品であるだったわ」

伊吹「あちゃー2回目でしたか……」

ヘレン「謝る必要はないわ。2回目でも3回目でも楽しめる、それが世界レベルよ!」

奏「はぁ……」

伊吹「……再生っと」ピッ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:11:17.44 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

伊吹「うう〜よかったねぇ〜」グスグス

ヘレン「私も感動しているわ……」

奏(表情変わってないけど……)

奏「伊吹ちゃんと恋愛映画は何回も見たけど……なかなか慣れないわね」

伊吹「まあまあ、いつかクセになるって!」

奏「私も伊吹ちゃんもあんまり長くない作品だったから時間は十分にあるけど……」

ヘレン「ついに私の番ね!」

奏伊吹(なんかすっごい不安!)

奏(世界レベルのDVDってなんなのかしら……)

伊吹(すっごい気になる……)

ヘレン「再生するわよ!」ピッ

伊吹(くるっっ!)
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:12:15.66 zDS9v2Mg0
奏「これは……〇〇ーズブートキャンプ……だったかしら」

伊吹「それ私たちが小さいときに流行ったやつだよね!」

ヘレン「そうよ!これを見ながら正しいエクササイズをすれば世界レベルのボディを手に入れられるわ!」

奏「そうですか……」

ヘレン「このエクササイズに私の考案したアイドルとしてのレッスンを組み込んだのがヘレンズブートキャンプよ!!」

奏「はあ……」


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:12:45.94 zDS9v2Mg0
伊吹「でもちょっとよくわからないっていうか……」

ヘレン「伊吹!もう1段階上のダンサーになる気はない?」

伊吹「!!」

ヘレン「奏!体を鍛えればダンスだけでなく、歌や演技も良くなるわよ!」

奏「!!」

ヘレン「興味が湧いてきたようね」

伊吹「私、やります!」

奏「私は……」

伊吹「奏もやるよね!ね?」ズイッ

奏「伊吹ちゃんがそういうなら……」

ヘレン「エクセレント!!早速明日から始めるから今日は休みなさい」

伊吹(ここ、私の家なんだけど……)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:13:12.77 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

翌日

ヘレン「伊吹!貴方の限界?」

伊吹「はぁはぁ……」

ヘレン「奏!それはお遊びのつもり?」

奏「くっ……」

伊吹(すっごいきつい……けど)

奏(身についてる気がする……)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:13:45.06 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

1週間後

ヘレン「今日はここまで!しっかり体を休めて明日に備えなさい」スタスタ

伊吹「あ〜やっと終わった〜」

奏「相変わらずしんどいわね……」

伊吹「でもでも、すっごい身についてる感じしない?」

奏「ええ。なんだか声が出しやすくなった気がするもの」

伊吹「私も激しいダンスを軽々と踊れるようになったんだー!」

奏「やっぱり効果はあるのね」

伊吹「このまま続けていったらどうなるんだろ……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:14:16.48 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー
1ヶ月後

ヘレン「ここまで!」

伊吹「へ?」

ヘレン「もう私に教えられることはないわ……」

奏「ということは……卒業?」

ヘレン「ええ。貴方たちはもう世界レベルの力を手に入れてるわ」

奏「へぇ……」

伊吹「そうなんだ……実感はないけど……」

ヘレン「プロデューサーに頼んで近いうちに2人でミニライブをすることになったわ!そこで世界レベルの力を見せつけてきなさい!」

奏伊吹「はい!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:15:07.67 zDS9v2Mg0
ーーーーーーーーーーーー

そうしてミニライブは行われた
伊吹のプロのダンサー顔負けの世界レベルのダンスと奏の聞く人を魅力する世界レベルの歌声で観客は1日で虜になった。
このミニライブをキッカケに、日本全国、そして世界へと活動範囲を広げていき、2人が世界の頂点に立つことになるが、それはまた別の話
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:15:40.85 zDS9v2Mg0
のちに2人はこう語る

ーーーー世界レベルのアイドルとなった2人ですが、何か特別なこととかしたんですか?

伊吹「そりゃあ……」

奏「ヘレンズブートキャンプです」

ーーーーヘレンズブートキャンプとは……?

伊吹「私たちの同僚にヘレンさんっていう世界レベルの人がいまして……その人の考案したレッスンです」

奏「今はもうアイドルを辞めて世界レベルのトレーナーとして働いてるみたいだけどね」

ーーーーヘレンズブートキャンプはどんなものでしたか?

奏「そりゃあもうしんどかったですよ。文字どうり血を吐いてました」

伊吹「でもあのヘレンズブートキャンプがあったからこそ今の私たちがあるんです」

奏「そうね……あの鑑賞会にヘレンさんが来なければ今の私たちはなかったわ」

ーーーー最後に一言お願いします
伊吹「アイドルになりたい人は是非ヘレンズブートキャンプを!っておかしいかな」

奏「一見おかしいように聞こえるけど実際その通りだもの」

奏「辛いのは間違いないけれど、その辛さは必ず強さになるわ」

伊吹「それじゃあ……」

奏伊吹「世界レベルのアイドルになりたい人はヘレンズブートキャンプを!」

おわり
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 21:16:31.13 zDS9v2Mg0
以上で完結です
ご覧いただきありがとうございました
マジで勢いだけで書いたので細かいところは目を瞑って頂けると幸いです

【デレマスSS】卯月「バレンタインだから」

1 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/14(水) 23:56:34.79 60OvchCb0


卯月「はい、凛ちゃん!チョコのプレゼントです!」

凛「ありがとう、卯月。…これ手作り?」
 
卯月「はい!P.C.Sの皆と一緒に作りました」
 
凛「ふーん、そうなんだ」
 






※デレマスの二次創作だぞ
キャラ崩壊とか普通にあるぞ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518620194
2 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:09:47.65 /rC9LQEs0


凛(チョコきたああああああああ!!!!!!!
しかも卯月の手作りだああああああ!!!!ひゃっほい!これで向こう10年は生きてられる!!!!)
 
卯月「未央ちゃんたちにも渡してきますね!」
 
凛「待って」
 
卯月「え?」
 
 







 
凛(なんで止めてるの私…
なんだろう…卯月の手作りっていうプレミアのついたチョコを誰かに食べてほしくない…私だけのものにしたい)
 
凛「あ…ごめん、なんでもない」
 
卯月「…?そうですか?じゃあ行ってきます」

凛(それは流石に私のワガママだよね…)
 
 
 

 
 
凛「……」
3 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:11:13.00 /rC9LQEs0


〜夜〜
 

卯月「お疲れさまでした〜」
 
凛「あ、待って、卯月!」
 
卯月「?」
 
凛「これ、チョコ
バレンタインだから、朝のお返しって訳じゃないけど」
 
卯月「わあ!ありがとうございます!」
 
凛「市販のやつだけど…」
 
卯月「でも、それでも嬉しいです!ただ…」
 
凛「ただ?」

卯月「なんで今日返しちゃうんですか?」
 
凛「…え?」
 
4 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:12:37.38 /rC9LQEs0







凛(ええええええええええええええええええええええ!!!!!???
うっそ、私やらかした!!!????何を!!!!!????)






 
 
凛「どういうこと?」
 
卯月「だって、ホワイトデーに返してくれるのかなーって…」
 
凛「あ…」








 
 
凛(そうだあああああああーーーーーーー!!!!渡されたチョコのお返しをするイベント、その名も『ホワイトデー』も存在しているんだああああああああ!!!!!!
忘れてたーーーーーーー!!!!!!!!へたこいたーーーーーーーー!!!!!!!!)
5 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:13:53.81 /rC9LQEs0


凛「いや、それは…そのホワイトデーの先取りというか…」
 
卯月「…ふふ」
 
凛「…う、卯月?」
 
卯月「あ、ごめん…凛ちゃんもおっちょこちょいなところあるんですね!」
 
凛「あっ…」




 
 








 
 

 
凛(あああああああああああああ!!!!!!でもそんなの関係ねぇええええええええええ!!!!
卯月の笑顔はどんなチョコよりも甘いプレゼントだああああああああ!!!!!!!ほわああああああ!!!!!!)
 
凛(しゅき…)
 
 
 

 
 
 
 
  
凛「そうだね」
6 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:16:41.32 /rC9LQEs0


〜別所〜


加蓮「なーお♪」
 
奈緒「うわっ、加蓮!?なんだよ!」
 
加蓮「今日はバレンタインでしょ?はい、あーん♪」グイッ
 
奈緒「お、おい、やめろぉ!チョコを無理やり口に近づけるな〜!!」
 
加蓮「奈緒は私のチョコ食べてくれないの…?」
 
奈緒「食べる!!食べるけど普通に手渡しでいいだろ!?ちょっ、近いちか…むぐっ!!?」
 
加蓮「どう?美味しい?」
 
奈緒「んぐ…」モグモグ

加蓮「…」ドキドキ

奈緒「美味しい…」
 
加蓮「本当に?」

 
奈緒「うん、美味しい!口の中で蕩けるような舌触り、甘さも丁度いい感じの!」
 
加蓮「ふふ、でしょでしょ〜?」



7 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:18:40.59 /rC9LQEs0




加蓮(やったあああああああああああああ!!!!!!奈緒に褒められちゃったああああああああ!!!!!!
正直、不安だったけど美味しくできたみたい…よかったああああああ…
手作りした甲斐ががある!)
 
 



 
 
奈緒「ところでこれどこの店のなんだ
?」
 
加蓮「え?」
 
奈緒「え?ああ、いや。私もそのうち買おうかなって思って。
で、どこの店のチョコなんだ?」
 
加蓮「……ば……」
 
 
奈緒「ば…?」
 
 
 
 
 








 
加蓮「奈緒のバカアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」タッタッ
 
奈緒「ええええええー!!?ちょっ、加蓮!?どうしたんだよ、加蓮!!?かーーれーーーんーーー!!!??」


8 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:19:57.70 /rC9LQEs0

〜別所〜


晴「なあ、梨沙」
 
梨沙「なによ」
 
晴「バレンタインってなんのためにあるんだろうな」
 
梨沙「どうしたのよ、急に」
 
晴「いや…なんで女子が男子にチョコやらなきゃいけないのかわかんなくて」
 
梨沙「そういうイベントだからよ」
 
晴「なぜかオレもチョコ貰えたりするし」
 
梨沙「友チョコよ」
 
晴「ふーん…」

9 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:23:03.56 /rC9LQEs0


梨沙「…ってことで、あげる」
 
晴「どうしたんだよ、急に。」
 
梨沙「バレンタインだから」
 
晴「一応オレ女だぞ」
 
梨沙「友チョコよ」
 
晴「ふーん…サンキュ」
 
梨沙「ん…」

晴「これブラックサンダーじゃん」

梨沙「いいでしょ、別に。義理チョコにそこまで手間を費やす意味もないでしょ」

晴「父ちゃんにもブラックサンダーあげるのか?」

梨沙「んなわけないでしょ、手作りの本命チョコよ」

晴「ふーん…」

梨沙「まあ、欲しいっていうんならあげるけど」

晴「いや…これでいいよ」

梨沙「……」




10 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:24:07.86 /rC9LQEs0


〜別所〜

P「女子に囲まれるアイドルプロデューサーを職業にしてるのに、義理でもチョコが来ない」
 
輝子「どんまい…」
 
P「輝子は何個貰った?」
 
輝子「えーと…小梅ちゃんと…幸子ちゃん…美玲ちゃんと…ぼののさん…それから愛梨さんからも」
 
P「もういいやめろ」
 
輝子「ふひひ…女子に負ける…男子…」

11 :◆Vplw0JzeVOUt 2018/02/15(木) 00:27:07.92 /rC9LQEs0


終わりです


バレンタインだから書いてみたけど大して書けなかった
僕の百合力は所詮こんなものです
次はもっと百合力を鍛えます

前の→【デレマス】凛「卯月が寝てる」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1516200294/



以下、好きなデレマスのカップリングを書いていくスレ

【モバマスSS】泰葉シリーズ(仮)それぞれのバレンタイン

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:41:38.63 Ascr+WfR0
バレンタインSSです

前作の設定を引き継いでます。


【モバマスSS】「過去と欲望とすべての解放」
志希「お兄ちゃんと仲良くなりたい」


多大な独自解釈を含んでおります。

前作見たくない人は泰葉・ほたる・美優・周子はPと関係がある。

まゆのプロデューサーは別の人ですでに完堕ち済み

志希はPの種違いの妹、森久保はPの従姉妹

美優はアイドルではなくPの高校の時の後輩という設定だけ把握すればOKです

・・・設定多いな?



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518590498
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:42:05.97 Ascr+WfR0



【乙倉悠貴の場合】

おはようございますっ!これ・・・チョコです!えへへ、既製品ですけど自信ありますよ!

・・・やっぱり手作りのほうが良かったですか?あ、別に気にしないんですか。よかったですっ!

ちゃんと味見もしましたっ!だから平気ですっ!

え、自分の分も買ったのかって?そ、それは、その・・・あはは。美味しそうだったのでつい。

わ、笑わないでくださいっ!・・・・これはあげられないですね。自分用にします。

あ、いえ!流石に冗談ですっ!・・・・・・・チョコケーキあげるから許してくれって?

ホントですか!?いただきますねっ!ありがとうございます!

じゃあこっちもチョコです!どうぞ!ハッピーバレンタインっ!です!

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:43:16.45 Ascr+WfR0


【森久保乃々の場合】

あ、Pさんいました。・・・他に誰もいないですよね?

・・・・え?潜んでいる可能性があるのはお前だけ?

うぅ・・・意地悪です。・・・そんなP兄にチョコです。・・・なんと手作りです。どうですか?

前お仕事させていただいた時に作り方を覚えましたので。美味しそうでしょう?そうでしょう?

・・・美味しそうだって言ってよ。あの、やめてほしいんだけどその微妙な表情!

・・・そういえば初めて渡したよね。2月にうちに来たことなかったもん。

・・・・・P兄、ハッピーバレンタイン。・・・後で感想聞かせてね、あとできたらお返しも頂戴。

え?チョコケーキ?うん。たべる。P兄が作ったの?・・・・・おいしい

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:44:25.18 Ascr+WfR0

【宮本フレデリカの場合】

フンフンフフーン♪フンフフー♪フレデリカー♪

お?いたねPさん。ぼんじゅ〜る。はいチョコ。手作りだよ〜?

お仕事で作ったからプロデューサーの分も作っちゃった!やだ!フレちゃんってばおっとめ〜?

・・・え?一粒しか入ってないって?甘くて美味しかったよ!

あ、違う。そっかー、ちょっと失敗しちゃったかな?え、そういう意味じゃない?だって〜美味しかったんだもん!

・・・美味しい?よかった〜!フレちゃん満足!あ、お返しよろしくね〜。

そういえばフレちゃん今日誕生日なんだよ!知ってた?・・・・なあにこれ?ワオ!ケーキとプレゼントだー!

さっすが覚えてた!ありがと!ケーキがいっぱいだね!?どれでも好きなのもってけって?太い腹だね!

もしかしたらプレゼントもらえないかと思ってたよ!後であけるね!と見せかけて今あける!

あ、ハートのネックレスだ!これ欲しかったやつだ〜・・・誰かに聞いた?・・・ハート似合うからなんとなく?

・・・ありがとう!嬉しい!それじゃあみんな見せびらかしてこよ〜っと!ケーキ食べたら行ってくるね!

ごちそうさま!じゃ行ってくる!・・・あ、忘れてた!ハッピーバレンタイン!
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:45:12.32 Ascr+WfR0


【一ノ瀬志希の場合】

あ、いた!お兄ちゃん!チョコだよ!・・・何も入ってないよ?ホントだよ?

いいじゃん!ほら!あたしだって真面目にやる時はやるんだよ!?

こういうの柄じゃないけどね!・・・そんなに警戒しないでよ。さびしいなあ。

あ、ケーキもらっていい?美味しそうだねこれ。なんか高そうな空気を感じるにゃ〜これは。

てかチョコ食べてよ〜。・・・・・・・食べたね?ちゃんと食べたね?ふっふっふ・・・かかったねお兄ちゃん!

・・・ごめん。嘘だから吐き出そうとしないで、冗談だから。何も入ってないから。

お兄ちゃんほんとにやるのもわかってるから・・・・・・ほんとに何も入ってないからさ。

・・・・・・ありがとう?・・・・うん。じゃあね!ハッピーバレンタイン!

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:45:58.92 Ascr+WfR0


【白菊ほたるの場合】

・・・あ、Pさん。いいところにこれ・・・チョコです。・・・私、今日Pさんに会えないんじゃないかと思ってました。

・・・・例えお前が会えなくても俺が行くから問題ない?・・・そうですか。ありがとうございます

・・・手作りは失敗しましたので既製品です。ごめんなさい。なぜかチョコが火を吹きまして・・・

え?あ、はい。今度一緒に作りかたをですか?・・・教えてください!

・・・失敗作ですか?え、ええまあまだ残ってますけど。

味見で食べる?もってくればいいんですか?・・・ごめんなさい。・・・あ、そうですね、ありがとうございます。

楽しみにしていますね。あ、ケーキですか?ええ頂きます。

・・・ハッピーバレンタインです。Pさん

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:47:06.78 Ascr+WfR0

【三船美優の場合】

・・・先輩、チョコです、どうぞ。ええ、Pさんの言うとおり結構高いところのやつです。お好きでしたよね確か。

・・・手作りは昔失敗したので。・・・先輩、覚えてますか?

パティシエ先輩が女子にお菓子作り代行を依頼されて数が多すぎて一人じゃ無理だからって言って。

それをみんなで手伝うことになって。いつの間にか毎年の恒例行事になっちゃいましたもんね。

ちょっと失敗しちゃった感じだしてくれって依頼されて本気で怒ってましたよねあの時の先輩。

自分でやれやって叫んでたの覚えてますよ?・・・私初めて先輩の叫び声聞きましたもん。

・・・忘れてほしい?だめです。忘れません。あの時失敗したチョコ処分って名目でみんなで食べたじゃないですか?

実はあの時に混ぜてたんですよ?・・・一番美味しかったアレかなって?・・・もう適当なこと言って。しょうがない人ですね。

それでしたら来年は手作りにまた挑戦しましょうか・・・絶対受け取ってくださいね。

・・・先輩、ううんPさん。ハッピーバレンタイン。・・・ちょっと恥ずかしいですね

え?ケーキですか?ええ、頂きます、・・・数が多いですね・・・・・・パティシエさんからもらったんですか?

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/14(水) 15:47:40.59 Ascr+WfR0


【塩見周子の場合】

お、いたいた。はいチョコだよPさん。和菓子屋の娘がチョコってどうよ?って思ったりしちゃう?

・・・そんなことはない、か。ありがと。これ、ビターのダース。12個入りだよ?美味しいよ?あ、知ってる。

もうちょっと気合入れろよ