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空手家(二段)「勝負だ!」 剣道家(初段)「剣道三倍段って知ってるか?」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 01:49:13.930 3fVwgUe0.net
空手家「なんだと!?」

剣道家「やるか?」

空手家「今日という今日は我慢ならねえ、決着つけてやる! 勝負だ!」

剣道家「いいだろう」

空手家(こいつは剣道初段だが、俺は空手二段! ……絶対勝てる!)

剣道家「ところで――」

空手家「?」

剣道家「剣道三倍段って知ってるか?」
7 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 01:52:31.370 3fVwgUe0.net
空手家「なんだそりゃ?」

剣道家「剣道は武器があるから、空手や柔道のような素手で戦う武道が剣道と互角に戦うには」

剣道家「剣道の三倍の段位が必要という意味だ」

空手家「な、なんだと……!?」

剣道家「私は剣道初段、君は空手二段……段位は二倍しかない」

空手家「う!」

剣道家「つまり君では私には勝てないというわけだ」

空手家「そんな……!」

空手家(このままじゃまずい……どうしよう!?)
13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 01:55:14.643 3fVwgUe0.net
剣道家「さぁ、始めようか。私が絶対に勝つ戦いをね」サッ

空手家「ちょっと待った!」

剣道家「?」

空手家「試合前に電話をさせてくれ!」

剣道家「まぁ、いいだろう」

空手家「あのー……もしもし」

剣道家(なんだ? 誰に電話をかけてるんだ?)
15 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 01:58:17.729 3fVwgUe0.net
空手家「空手連盟ですか? あの、今すぐ俺の段位を上げて欲しいんですけど」

空手家「あっ、本当ですか!? ありがとうございます!」

空手家「じゃあ今から俺は四段ということで! はい……はい、ありがとうございます!」

剣道家「え!?」

空手家「待たせたな……」

空手家「たった今、俺は空手四段になった」

剣道家「なんだとォォォォォ!?」
19 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:01:06.960 3fVwgUe0.net
剣道家「ちょ、ちょっと待て! そんなのアリかよ!」

空手家「アリもなにも、空手界のお偉いさんが認めてくれたんだからアリだよ」

空手家「これで俺の段位はお前の三倍以上になったわけだ……始めようぜ」サッ

剣道家(ま、まずい……かくなる上は!)

剣道家「ちょっと待った。私も試合前に電話させてくれ」

空手家「ふん、いいだろう。遺言を残しておくんだな」
23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:03:21.424 3fVwgUe0.net
剣道家「あのー、剣道連盟の方ですか?」

剣道家「大変申し訳ないんですけど、私の段位を二段にして頂けないでしょうか?」

剣道家「あ、大丈夫? はい、ありがとうございます!」

空手家(こいつ、まさか!?)

剣道家「待たせたな……私は剣道二段になった」

空手家「なんだってェェェェェ!?」
27 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:05:54.614 3fVwgUe0.net
空手家「ふざけんな! 俺のマネしやがって! そんなの認めねえぞ!」

剣道家「君に認めてもらわなくても、誰がなんといおうと、今の私は剣道二段だ」

剣道家「つまり、空手四段の君では勝ち目はない……!」

空手家「く、くそっ……」

空手家「こうなったら……もう一回電話だ!」
28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:08:36.053 3fVwgUe0.net
空手家「空手連盟ですか? たびたびすみません」

空手家「はい、俺の段位を七段にして欲しいんですが……できます?」

剣道家「え」

空手家「あ、できる? じゃあお願いします! ありがとうございます!」

剣道家「ちょっ……」

空手家「ふふふ、これで俺は空手七段になった。剣道二段なんざ怖くねえ!」

剣道家「ぐ、ぐぐっ……!」
31 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:11:03.468 3fVwgUe0.net
剣道家「だったら私も!」

剣道家「剣道連盟ですか? 私を今すぐ剣道三段にして下さい!」

剣道家「そこをなんとか……はい、はい……ありがとうございます! このお礼は後日!」

空手家「ま、まさか……!?」

剣道家「そのまさかだ。剣道三段にしてもらった!」

空手家「やられたッ!」
32 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:14:20.458 3fVwgUe0.net
空手家「だったらもう一回電話だ!」

空手家「空手連盟さん! 俺を空手十段にして下さい!」

剣道家(十段といったら、最高位のはず……できるわけが……)

空手家「できる? ……ありがとうございます!」

剣道家「ウソォ!?」

空手家「さぁ、どうだ! これで剣道三段にも勝てる!」

剣道家「往生際の悪い奴め……だったらこっちも……!」
34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:16:26.359 3fVwgUe0.net
剣道家「どうだ! 剣道四段にしてもらったぞ!」

空手家「だったら……!」

空手家「お願いします! 空手十三段にして下さい!」

剣道家「十三段なんて段位はない! できるわけ――」

空手家「できる!? やったぁ! じゃあお願いします!」

剣道家「ちょっとォォォォォ!」

空手家「これで勝てる!」

剣道家「くそっ……かくなる上は……!」
36 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:20:13.300 3fVwgUe0.net
剣道家「剣道五段!」

空手家「空手十六段!」

剣道家「剣道六段!」

空手家「空手十九段!」

剣道家「剣道七段!」

空手家「空手二十二段!」

剣道家「剣道八段!」

空手家「空手二十五段!」





空手師範「何やってんだ、あのバカどもは……段だけ上げても意味ないだろうに」

剣道師範「放っておきましょう。そのうち飽きますよ」
38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:23:10.877 3fVwgUe0.net
……

……

空手家「ハァ、ハァ、ハァ……」

剣道家「ハァ、ハァ、ハァ……」

空手家「あのさ……もうやめようか」

剣道家「そうだな……」
39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:26:39.972 3fVwgUe0.net
空手家「段位を上げまくってるうちに、だんだんと争うことの空しさに気づいたよ」

剣道家「私もだ……」

空手家「なにせ武道とは、敵を倒すためでなく己に打ち勝つためのものだからな!」

剣道家「その通り、もうこんな下らない争いはやめよう!」





空手師範「ほう……あの二人、だいぶ成長したようだな」

剣道師範「地位が人を成長させることもあるといいますし、段位が上がったことで」

剣道師範「あの二人も相応に成長したのではないでしょうか」

空手師範「なるほど……あながち無意味でもなかったのか」
42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:30:07.851 3fVwgUe0.net
それからしばらくして――


キイイイイン……

ゴゴゴゴゴ……

ズウン……



「なんだ?」 「宇宙から巨大な飛行物体が降りてきた!」 「まさか、宇宙人か!?」
43 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:33:19.424 3fVwgUe0.net
ウイーン……

宇宙人「ほっほっほ、地球の皆さん、こんにちは」

宇宙人「これが地球ですか……なかなかの星ですねえ」

宇宙人「さっそくですが、この地球は私の植民地とさせていただきます」

宇宙人「悪く思わないで下さいね」



ザワザワ……

「ふざけるなっ!」 「誰がお前なんかに従うか!」 「宇宙人を追い払うんだ!」

オーッ!!!
44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:36:44.604 3fVwgUe0.net
しかし――

「強い、強すぎる……!」 「核ミサイルも効かないなんて……!」 「地球は終わりだ……」



宇宙人「ほっほっほ……この程度ですか」

宇宙人「宇宙拳法を極めた私に、あなたがたのチャチな兵器など通用しませんよ」

宇宙人「ちなみに私の宇宙拳法の段位は……530000段です」

宇宙人「この段位になると、拳だけで星を破壊することも可能なのですよ」

宇宙人「おーっほっほっほっほ!」

宇宙人「さぁ、地球人たちよ! 私にひれ伏すのです!」
45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:40:18.635 3fVwgUe0.net
空手家「ちょっと待った」ザッ

剣道家「真打ちとして、我々が相手をしよう」ザッ

宇宙人「なんですか、あなたがたは?」

空手家「俺は空手の使い手だ!」

剣道家「私は剣道の使い手だ」

宇宙人「あなたがたも武道を習っているのですか、面白い」

宇宙人「では、あなたがたの段位を、このスカウターで計ってみましょうか」ピピピ…
46 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:43:35.693 3fVwgUe0.net
宇宙人「まず、そちらの竹刀を持った方の段位は……」ピピピ…

剣道家「……」

宇宙人「初段? ほっほっほ、この程度の実力で私に挑もうというのですか?」

剣道家「あいにく、それはまだ本気になってない時の段位だ」

宇宙人「なんですって?」

剣道家「いくぞ」ザッ

剣道家「はああああああああ……!」
47 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:46:42.892 3fVwgUe0.net
剣道家「はあああああああああ……!」ゴゴゴゴゴ…

宇宙人「剣道初段……十段……100段……な、どんどん上がっていく!?」

宇宙人「500……1000……3000……5000……10000……50000……!」

剣道家「はああああああああああああああああ……!」シュインシュインシュイン

宇宙人「10万……50万……100万……200万……!」

剣道家「はあああああ……!!!」シュゥゥゥゥゥ…

宇宙人「バ、バカな……剣道300万段ですってぇ!?」
49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:49:36.658 3fVwgUe0.net
空手家「次は俺だ」ザッ

宇宙人(まさか、こいつも段位を上げられるなんてことは……)

空手家「はあああああああああ……!」ゴゴゴゴゴ…

宇宙人「こいつもどんどん上がっていく……信じられん!」

空手家「ああああああああああああ……!」シュインシュインシュイン

宇宙人「500万……600万……700万……」

宇宙人「空手900万段!? 剣道家のちょうど三倍だ!」

空手家「ふぅ……」シュゥゥゥゥゥ…
50 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:53:06.349 3fVwgUe0.net
剣道家「いっとくがこんなのは序の口だ」

宇宙人「!?」

空手家「俺たちが瞬間的に高められる段位はまだまだこんなもんじゃない」

宇宙人「な、なんですって!?」

宇宙人(こいつら……段位を自由自在にコントロールできるというのか……!)

剣道家「さぁ、どうする?」

空手家「宇宙拳法530000段のお前じゃ、勝ち目は限りなく薄そうだが……」

宇宙人「うぐぐぐ……!」
51 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:55:19.934 3fVwgUe0.net
宇宙人「ふざけやがって! こんなものはスカウターの故障だ!」グシャッ

宇宙人「宇宙拳法530000段の実力、思い知らせてくれる!」ボウッ!!!

宇宙人「きええええええええっ!!!」バシュッ



剣道家「やれやれ、仕方ない」

空手家「相手になってやるよ」
53 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 02:58:11.419 3fVwgUe0.net
剣道家「次元斬り!」

ザンッ!

宇宙人「うわっ!? 空間に亀裂が……!」

剣道家「剣道300万段ともなると、竹刀で次元を切り裂くことも可能なんだ」

宇宙人「次元を……!?」

剣道家「もし今のを当てていたら、お前の命は異次元の彼方に消え去っていた」

宇宙人「ぐ、ぐ、ぐ……!」
55 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 03:02:09.337 3fVwgUe0.net
空手家「はぁっ!!!」

ボッ!

宇宙人「ひっ!」

宇宙人(今の正拳突き、寸止めだというのになんという迫力……)

空手家「空手900万段以上の俺が本気で突いたら、小規模のビッグバンを起こすことも可能だろう」

宇宙人「あ、あ、あ……」

宇宙人(文字通り、次元が違いすぎる……!)
57 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 03:05:08.302 3fVwgUe0.net
空手家「俺たちは武道家だ。無益な殺生は好まない」

剣道家「このまま自分の星に帰り、今までの罪を悔いるなら見逃してやろう……」

宇宙人「……!」

宇宙人「申し訳ありませんでしたぁぁぁぁぁっ!!!」

ビューンッ!!!



空手家「終わったな……」

剣道家「ああ、これで悔い改めてくれることだろう」
59 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 03:08:39.917 3fVwgUe0.net
空手家「段位を上げたら、それに引きずられて俺たちの実力もここまで伸びてるとはな」

剣道家「もし我々の段位が初段と二段のままだったら、地球はあの宇宙人に支配されていただろう」

空手家「あの時、二人で段位を上げられるだけ上げておいてよかったな!」

剣道家「まったくだ」

剣道家「では帰りに、ビールを一杯飲んで帰るか」

空手家「いいねえ! お前が一杯なら、俺は三杯飲まないとな!」







〜 END 〜
62 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 03:11:46.551 TsTFllqVr.net

武の道は険しい
64 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/22(月) 03:24:17.557 cBjywLSUa.net
3杯のオチちょっと好き

【オーバーロード×異世界食堂】 ぷれぷれぷれあです「異世界の食堂」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 00:34:16.34 wwlAGDH40
〜ナザリック地下大墳墓 玉座〜

アインズ「何?謎の扉だと?」

セバス「はい、この近くに突然出現しました」

マーレ「調べてみたところ、何らかの魔法がかかっているみたいで・・・」

アウラ「もしかしたら転移門みたいなもんかもしれませんね〜」

アインズ「そうか・・・」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516116855
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 00:36:51.28 wwlAGDH40
デミウルゴス「我らがアインズ様の居城の眼前に仕込むとは中々やりますねぇ」

シャルティア「よっぽどの身の程知らずでありんす」

コキュートス「コレハ、徹底抗戦アルノミ・・・」

アルベド「アインズ様、いかがいたしましょう?」

アインズ「・・・・・」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 00:40:13.35 wwlAGDH40
アインズ(扉を開けたら、元の世界でした〜)

アインズ(なーんて、そんな都合のいい話あるわけないよなぁ・・・)

アインズ(それに、元の世界だったとして、この姿のままだった色々問題だし・・・)

アインズ(やっぱり調査は必要だよな・・・)

アインズ(でも俺や守護者達が行くわけにも・・・)

アルベド「アインズ様?」

アインズ「あ、ああ・・・そうだな、ここは・・・」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 00:45:40.55 wwlAGDH40
〜謎の扉の前〜

ユリ「という訳で、我々はこの扉の調査を命じられました」

ルプスレギナ「よっしゃー!頑張るっすよー!!!」

エントマ「おー!」

シズ「おー・・・」

ソリュシャン「うふふ」

ナーベラル「アインズ様直々のご命令・・・やり遂げねば・・・」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 00:50:34.55 wwlAGDH40
ソリュシャン「しかし、本当にポツンと扉があるのね・・・」

ルプスレギナ「どうするっすかー?」

シズ「・・・解体する?」ギュイーン

ナーベラル「よせ、謎の魔力が満ちている、下手に刺激するのは危険だ」

ユリ「だったら・・・」

エントマ「中に入っちゃおー!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 06:26:19.70 wwlAGDH40
ルプスレギナ「やっぱそうなるっすよねー!」

ナーベラル「だが、6人が雁首揃えて入るわけにもいくまい」

ユリ「そうね、もし罠だったら・・・」

エントマ「こういう時は・・・」

シズ「時は?」

エントマ「至高の御方達がやってた方法を使えばいいと思うな」

ソリュシャン「それって・・・」









プレアデス「「「「「「じゃーんけーん!!!!!!」」」」」」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 06:28:58.73 wwlAGDH40
ルプスレギナ「それじゃ行ってくるっすよ〜!!!」

エントマ「じゃ〜ね〜」

ソリュシャン「何かあったら連絡するから」

ガチャ・・・バタン




シズ「気をつけてね・・・」

ユリ「大丈夫かしら・・・」

ナーベラル「著しく不安だが、待つしかあるまい」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 19:22:30.02 wwlAGDH40
〜洋食のねこや 店内〜

ルプスレギナ「おお、これは・・・」

ソリュシャン「あの扉の向こうにこんな空間が・・・」

エントマ「何だかいいにおいがする〜♪」






アレッタ「いらっしゃいませ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 21:06:15.33 wwlAGDH40
アレッタ「ようこそ、ヨーショクのネコヤへ」

店主「いらっしゃい」

ルプスレギナ「お、人間がいたっす!」(あっちの娘は違うみたいっすけど)

ソリュシャン「ここは・・・」

店主「見ての通り、『料理屋』ですよ」

エントマ「料理・・・」ジュルリ
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 21:18:02.71 wwlAGDH40
エントマ「食べていいの?あの子達食べていいの?」

アレッタ「はい?」

ルプスレギナ「エンちゃんそれはちょーっと待つっすよ」

ソリュシャン「そうね、まずはお話しないと・・・」



ソリュシャン「それでも解決しなければ・・・いいわよ」

エントマ「わかったわ」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 22:07:57.07 wwlAGDH40
ルプスレギナ「おうおうおうっ!誰に断ってこんな所で商売やってるんすかぁ!?」

店主「はい?」

ソリュシャン「この辺りを統べるのは偉大なる支配者・・・」

エントマ「アインズ・ウール・ゴウン様なのだー!!!」

店主「はぁ・・・」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 22:20:11.79 wwlAGDH40
店主「お嬢ちゃん達がどの扉から来たのかは知りませんがね」

店主「そんなに迷惑はかからないと思いますよ?」

ソリュシャン「何故?」

店主「うちの扉がそっちと繋がるのは7日に1度だけですので」

ルプスレギナ「本当っすかぁ?」

ガチャ



黒『あれ・・・お客?いらっしゃいませ」

3人「!!!!????」ビクン
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 22:33:48.04 wwlAGDH40
店主「あれ、もう休憩は終わりか」

黒『ええ』

ルプスレギナ(なななな・・・何なんすかあの娘!?)ガタガタ

ソリュシャン(出てきた途端物凄い殺気が・・・)ガタガタ

ルプスレギナ(この感じ・・・よもやアインズ様と互角・・・いや、それ以上かもしれないっす・・・)ガクブル
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 23:06:21.42 wwlAGDH40
店主「さて、いつまでもそこに突っ立ってないで、何か食べていきませんか?」

ルプスレギナ(ど、どうするっすか・・・?)ヒソヒソ

ソリュシャン(ここは一旦出て体制を・・・)ヒソヒソ



エントマ「とりあえずお肉の料理ちょーだい」

黒『かしこまりました』

2人「「!?」」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/17(水) 23:36:49.83 wwlAGDH40
ルプスレギナ「ちょっとエンちゃーん!!!」

ソリュシャン「その娘は・・・」

エントマ「えーでも今出たら余計怪しくない?」

エントマ「多分ここで働いてるみたいだし、ここは客として振る舞った方が・・・」

ソリュシャン「うーん・・・」

ルプスレギナ「そうかもしれないっすね」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 00:22:55.78 2g2Wt3bl0
ルプスレギナ「じゃあ私にも肉お願いするっすー!!!」

ソリュシャン「うふふ、それじゃ私もいただこうかしら」

店主「あいよ、お任せでいいんだね?」

ルプスレギナ「いいっすよー」

店主「わかりました、少々お待ちください」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 00:47:09.47 2g2Wt3bl0
〜数分後〜

アレッタ「お待たせしました、『ロースカツ』と『ビフテキ』と『テリヤキチキン』です」

ルプスレギナ「おお〜」キラキラ

ソリュシャン「これはこれは・・・」

エントマ「美味しそう〜♪」ジュルリ

アレッタ「それでは、ごゆっくりどうぞ」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 06:26:04.30 2g2Wt3bl0
ルプスレギナ「それじゃ・・・」

ソリュシャン「早速・・・」

エントマ「もう我慢できないよぉ・・・」ハァハァ



3人「「「いただきまーす!!!」」」

パクッ・・・モグモグ

ルプスレギナ「こ、これは・・・」





ルプスレギナ「うまあああああああああああい!!!!!」ビクンビクン
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 19:19:39.17 2g2Wt3bl0
ルプスレギナ(この衣のサクサク感!肉のうま味、ソースとの相性・・・どれをとっても最高っす!!!)

店主「・・・・・」フッ


ソリュシャン「いい肉使ってるわねこれ」ズププ・・・

エントマ「うまー!!!」ムシャムシャゴックン

※この2人はおぞましい食べ方をしていますがここではマイルドに表現させていただきます
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 20:37:32.50 2g2Wt3bl0
エントマ「う〜ん・・・まだ足りないなぁ・・・もっと持ってきて」

アレッタ「は、はい!」タタタ・・・




黒「お待たせしました、『ポークジンジャー』と『デミグラスハンバーグ』と『ローストチキン』です」

エントマ「こっちもうまー!!!」バリボリムシャムシャ

アレッタ「骨ごと食べてる・・・」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:04:09.19 2g2Wt3bl0
ソリュシャン「まだ足りないわね、お願いできるかしら?」

黒「かしこまりました」


アレッタ「お待たせしました、『カツ丼』と『ビーフシチュー』と『チキンカレー』です!」

ソリュシャン「どれも美味しそうね」

ルプスレギナ「酒ももってくるっすよー!!!」

アレッタ「は、はい!こちらビールになります!」

ルプスレギナ「いやっほー!」グビグビ
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:08:08.70 2g2Wt3bl0
〜数時間後〜

ルプスレギナ「ふぃ〜食った食った・・・」ゲプー

エントマ「なかなかだったわ〜」シーハー

ソリュシャン「ところで私たち何しにきたんだっけ?」

ルプスレギナ「あ!そうだったっす!調査活動が・・・」

エントマ「う〜ん・・・見たところ危険はなさそうだし今日はもう帰ろ?」

ルプスレギナ「そっすね」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:12:35.12 2g2Wt3bl0
ルプスレギナ「とゆーわけでもう帰るっす〜」

店主「そうですか、お味はいかがでしたか?」

エントマ「最高!」

店主「ありがとうございます、それでお勘定は・・・」

ソリュシャン「え?」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:27:44.38 2g2Wt3bl0
ルプスレギナ「ちょっと、お金なんて持ってきたっすか?」ヒソヒソ

エントマ「ないわ〜」ヒソヒソ

ソリュシャン「仮に持ってきたとして、こっちの世界の通貨って使えるのかしら・・・」ヒソヒソ


店主「あの、お金は・・・」

ルプスレギナ「ないっす!」フンス

店主「あ、じゃあ・・・」








黒『・・・お金がない?』ゴオオ

3人「「「!?」」」ゾクッ

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:31:49.42 2g2Wt3bl0
ルプスレギナ(ななな・・・何すかこのオーラは!?)ゾクゾク

ソリュシャン(この殺気だけで脆弱な人間なら何人も殺せそうね・・・)ブルブル


黒『食べたらお金を払う、これがこの店でのルール・・・』

黒『それを守れないっていうの?』ゴオオ

ルプスレギナ「うっ・・・」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:35:57.37 2g2Wt3bl0
アレッタ「お客様、どうされました?」タタタ・・・

ソリュシャン「ひっ!」ビク

アレッタ「?」

ソリュシャン(この娘、何故か声を聞くとシャルティア様を連想してしまう・・・)

アレッタ「あ、あの・・・」

ソリュシャン(もしかして、あの方と同等の力を・・・?)


店主「あ、あの・・・もしないならツケでも・・・」

ソリュシャン(そしてそんな子達を飼い慣らすこの男・・・何者なの?)
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:37:45.79 2g2Wt3bl0
黒『とにかく、ルールは守ってもらう』

黒(私はいいけど、赤が怒るだろうしね)

エントマ「・・・どうすればいいの?」

ルプスレギナ「エンちゃん!?」

黒『それは・・・」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:40:00.05 2g2Wt3bl0
〜扉の前〜

シズ「ナーベラル、ババ持ってる?」

ナーベラル「な、何のことだ・・・」タラー

ユリ「顔に出まくってるわよ・・・」

ユリ(それにしても、3人とも遅いわね・・・)
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:41:58.97 2g2Wt3bl0
ガチャ

ルプスレギナ「ただいまーっす!」

ソリュシャン「待たせたわね」

エントマ「ただいま〜」

シズ「あ、帰ってきた」

ナーベラル「遅いぞ」

ユリ「大丈夫だったの?」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:44:23.92 2g2Wt3bl0
ルプスレギナ「大丈夫っす!それよりすぐアインズ様に報告っす!」

ユリ「え、ええ・・・」

ソリュシャン「さぁ!早く帰りましょう!」

シズ「了解」






ナーベラル「ところで、その大量の袋は何だ」

エントマ「お土産」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:46:59.85 2g2Wt3bl0
〜玉座〜

アインズ「プレアデスの諸君、調査ご苦労であった、全員無事で何よりだ」

6人「「「「「「はっ!」」」」」」

アインズ「して、あの扉の向こうには何があったのだ?」

ルプスレギナ「それではご説明するっす!」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:50:14.40 2g2Wt3bl0
〜説明後〜

アインズ「ヨーショクのネコヤ?」

ソリュシャン「はい」

アインズ「・・・つまり、あの扉の向こうには料理を出す店があると?」

ルプスレギナ「そうっす!」

アインズ「ふむ・・・」

ナーベラル「信じ難いのも無理はありません、我々も3人から聞いただけなので・・・」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 21:56:18.14 2g2Wt3bl0
アインズ「確かに信じ難い話だが、お前達が持ってきた土産を見たら、納得するしかあるまい」チラ



シャルティア「このじゃがバター、美味でありんす〜」

コキュートス「コノオムレツモナカナカ・・・」

アウラ「このプリンも美味しい〜♪」

マーレ「トーフステーキ・・・いいなぁ」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:02:50.73 2g2Wt3bl0
アルベド「申し訳ありません、アインズ様がお食事を取れないということはわかっているのですが・・・」ズルズル

アインズ(だったら俺の前でこれ見よがしにタンメンを啜らないでくれ・・・)

アインズ「よい、気にするな、話を戻すぞ」

アインズ「それで、その店は我々にとって障害にはなりえないのだな?」

エントマ「ええ、今の所は、何せ7かに1度しか扉が現れないので」

アインズ(そんなアイテム聞いたこともないぞ・・・)
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:06:01.61 2g2Wt3bl0
ナーベラル「我々も、3人が出た後に扉が消えたのを確認しています」

エントマ「そして、失礼を承知でお話するのですが・・・」

アインズ「?」

エントマ「あの店に、強大な力を持つものがおります」

アインズ「!」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:09:30.29 2g2Wt3bl0
エントマ「おそらくアインズ様と肩を並べるほどかと・・・」

デミウルゴス「馬鹿な、至高の御方であるアインズ様と互角など・・・」

アインズ「ほう、それで?」

エントマ「ですが、その店では何故かただの給仕として働いているようでした」

エントマ「基本的に店で暴れたりしなければ危害は与えないかと思われます」

アインズ「そうか・・・」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:11:50.16 2g2Wt3bl0
エントマ「そして、ここからが重要なのですが・・・」

アインズ「ふむ」

エントマ「食事をしながら他の客の話に耳を傾けていると・・・」

ルプスレギナ(そんな事してたんすか・・・)

エントマ「あの店は、更に別の世界と繋がっているようです」

アインズ「何?」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:15:07.53 2g2Wt3bl0
アインズ(俺達のいるこの世界とは別の世界・・・更にその店の世界とまた別の世界か・・・)

アインズ(なんか・・・混乱してきたな)

エントマ「おそらくその給仕もその世界の住人・・・」

エントマ「これは更なる調査が必要かと」

アインズ「確かにそうだな・・・」

エントマ「そこでご提案なのですが・・・」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:19:20.02 2g2Wt3bl0
アインズ「7日に1回、プレアデスを1人貸し出せ?」

エントマ「はい」

ルプスレギナ「ちょちょちょ・・・」

ナーベラル「何を言ってるんだお前は」

エントマ「話を聞くと、あの店は人手が足りず、多い時には一気に10もの注文が飛び交うとか・・・」

アインズ(うわぁ・・・)

エントマ「そこで手伝いを探しているとのことです」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:21:37.21 2g2Wt3bl0
エントマ「無論ただ働くわけではありません」

エントマ「上手く仲良くなれば、その強大な者・・・黒を味方に引き入れられるかもしれません」

アインズ「成程・・・」

ルプスレギナ(エンちゃん・・・)

ソリュシャン(そういって上手くツケも清算してしまおうってハラね)
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:24:22.69 2g2Wt3bl0
アインズ「次の扉は7日後・・・だったか」

エントマ「はい」

アインズ「それまでには結論を出そう」

エントマ「ありがとうございます」ペコ


ユリ「本当にやるの・・・」

ナーベラル「人間への奉仕など苦痛でしかないな」

シズ「でも、任務なら・・・」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:28:30.87 2g2Wt3bl0
アインズ(うーん・・・)

アインズ(どうやらエントマ達に洗脳の類はかけられていないようだけど・・・)

アインズ(でも、お土産の1つ、チキンカレーサンドからは僅かに魔力を感じた・・・)

アインズ(恐らく、俺なんか足元にも及ばない奴の魔力を・・・)

アインズ(そんな所に彼女達をやっていいのだろうか・・・)

アインズ(・・・やっぱり、洗脳されているのかもな)

アインズ(恐らく、俺達ギルメンでも抗えない魔法・・・)

アインズ(メシテロに・・・)
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:30:49.18 2g2Wt3bl0
〜7日後、洋食のねこや〜

チリン

アレッタ「あ、お客さんです、それじゃお願いしますね」

ルプスレギナ「うっす!」スゥ・・・







ルプスレギナ「ようこそ!ヨーショクのネコヤへ!」

〜おわり〜
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/18(木) 22:31:44.53 2g2Wt3bl0
これで終わりです

2期始まりましたね

これから殺伐としていきそうなのでせめてぷれぷれで癒されたいです・・・

女子小学生「おじさん もしかして私のヨダレの匂い嗅いで興奮してるの?キモ(笑)」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:00:19.936 J84KdmQ4K.net
-聖ホーリー公園

おとなしい子「〜♪」

おっさん「こんにちは^^」

おとなしい子「?」

おっさん「お嬢ちゃん いつもこの公園で遊んでるよね?おじちゃん知ってるよ^^」

おとなしい子「おじさん誰ですか…怖い…」

おっさん「君 小学生なのにおっぱい大きいよね?おじちゃん 今日 君でオナニーしちゃった^^たくさん出たよ^^」

おとなしい子「ふぇぇ…えーん…えーん…」
シクシク

おっさん「^^」
シコシコ

女子小学生「どうしたの静華ちゃん なんで泣いてるの?」

おとなしい子「姫華ちゃん助けて…あのハゲのおじちゃんが ひどいこと言うの…」

女子小学生「死ねハゲ!よくも私の静華ちゃんいじめたな!」

おっさん「あ もう1匹増えた^^冬なのにショーパン履いて太ももえっちだねぇ…^^」

女子小学生「こういうハゲには ツバ飛ばしてやればいいんだよ!」
ペッ

おっさん「^^」
ベチャ

女子小学生「キャハハ 顔面クリーンヒット!」
3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:01:41.527 J84KdmQ4K.net
女子小学生「静華ちゃんもやってみな?」

おとなしい子「え…でも私…」

女子小学生「ハゲの顔面にツバ飛ばすだけだから簡単だよ?」
ペッ

おっさん「^^」
ベチャ

女子小学生「キャハハ もしかしてビビって何も言い返せなくなっちゃった?」

おっさん(放課後の小学生の生ツバ…いい匂い^^ 少し調子乗らせてみるか…)
クンカクンカ

おっさん「ヒィ…す…すみませんでした!!もうツバかけないでください!!許して!!」

女子小学生「ロリコンざっこ(笑)ビビってかわいそうでちゅね〜」

おとなしい子「姫華ちゃん…このハゲのおじちゃんかわいそうだよ…もう許してあげよ?」

女子小学生「ダメだよ こういうハゲには もっとわからせてあげないと 静華ちゃん そいつ抑えてて」

おとなしい子「動いちゃダメですよ?」
ギュッ

おっさん「なにをするんだ!?やめて!もう顔にツバかけないでください!!」

女子小学生「二度と調子乗らないように 鼻の穴に直接ヨダレ垂らしてあげる」
タラー

おっさん「!!」
5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:03:12.181 z1wCfOVYM.net
!!
13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:04:43.502 J84KdmQ4K.net
おっさん「ぶえっ!!あっ!!許してェ!!」

おっさん(姫華ちゃんのヨダレの匂いヤバいッ…おじちゃん何も考えられないッ…)

女子小学生「キャハハ!!ウケる〜 これごーもんじゃん!」
タラー

おとなしい子「もう泣きそうだよ?いくらハゲでもかわいそう やめたげよ…??」

女子小学生「静華ちゃんは甘いよ!ほら 鼻の穴片方残ってるから 静華ちゃんもヨダレ垂らしなよ!」

おとなしい子「えっ…?う…うん…じゃあ…」

おっさん(まさか…!?)

おとなしい子「ごめんね…」
タラー

おっさん「むごぉぉぉぉっ!!ぷおぉぉぉぉっ!!」
バタバタッ

女子小学生「両方の鼻の穴 ヨダレで塞がれてかわいそー(笑)」

おとなしい子「口呼吸…禁止ですよ…?ちゃんと鼻から呼吸してくださいね?」
ダメ

女子小学生「うわ〜 静華ちゃん鬼(笑)」

おっさん「あんあ!!」
ハァハァハァ
23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:09:38.524 J84KdmQ4K.net
おっさん(さっき射精したのにちくしょう!もう精液出そう!)
シコシコ

おとなしい子「あっ!」

おとなしい子「見て…姫華ちゃん このおじちゃん…(↓)」
ジー…

女子小学生「ん?」

おっさん「ハァ…ハァ…ハァ…」
ボッキ

女子小学生「うわっ おちんちん勃ってる…キモ〜い」

おとなしい子「男の人ってえっちなこと考えたら おちんちん勃っちゃうんですよね…?もしかして私たちとえっちできるとか思ってます…?」

おっさん「え…そ…それは…」
ブルブル

女子小学生「もしかしてヨダレの匂い嗅いで興奮してるの?キモ(笑)」
タラー

おっさん「んあっ!!」

女子小学生「娘くらいの年齢の女の子に自分の体好き放題されてどんな気持ち?ねぇねぇ??」
タラー

おっさん「お願いします…もう許してください…チンコだけは…チンコだけは勘弁してください…」

女子小学生「へー…静華ちゃん!こいつのおちんちんどんなのか見てやろうよ!」

おとなしい子「いいね…おじちゃん?動かないでくださいね?」
パカッ

おっさん「や…やめてくれェ!!やめてくだされ!!」

チンコ「イデア…」
ブルブル

女子小学生・おとなしい子「うわ…くっさ(笑)」
クスクス
25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:15:16.568 J84KdmQ4K.net
おっさん「見ないで…おじちゃんの勃起したチンコ見ないで…」

女子小学生(おちんちんって勃ったらこんなにおっきくなるんだ…)

おとなしい子「うわ…射精寸前の限界勃起状態なのに この程度のサイズしかないんですね(笑)」

女子小学生(これでも小さい方なんだ…)
ヘー

おっさん「お…お願いだ!!勃起したチンコこすらないでくれェ!!」

おとなしい子「だぁ〜め♪おじちゃんのロリコンを治すために キンタマからっぽにして「もう射精できませ〜ん」って情けなく命乞いするまで射精させますよ〜」
シコシコ

おっさん「あんっ…ああっ…」

女子小学生「なにキモい声出してんの?ヨダレの刑が足りない?」
タラー

おとなしい子「ねぇ姫華ちゃん!このハゲの粗チンで射精ゲームしよ?」

女子小学生「射精ゲーム?」

おっさん「えっ…まさかそれは…」

おとなしい子「1人3回まで おちんちんこすって射精させちゃった方が負けのゲームだよ!」

女子小学生「んー それならもっとおもしろい遊びあるよ?」
30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:25:27.731 J84KdmQ4K.net
女子小学生「じゃーん!パオパオ印の『射精輪』!!」

おとなしい子「あー!それ高いやつだよね?」

女子小学生「うん パパからもらったの」

おっさん「ヒッ!許してください!!それだけは許してください!!」
バタバタッ

女子小学生「この射精輪をおちんちんに装着されたら最後…」
カチャカチャ

おっさん「ウワァァァァッ!!」

女子小学生「もうどんなにこすっても 射精できなくなっちゃうの♪」

おとなしい子「うわぁ おじちゃんかわいそ…(笑)」

女子小学生「簡単に外れないようにロックしとこ!解錠のパスワードは…」
ゴニョゴニョ

おとなしい子「えー…絶対そんなのわからないよぉ」

女子小学生「うん!だからもうこのハゲは二度と射精できませーん(笑)」

おっさん「そ…そんな…」
34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:32:53.156 J84KdmQ4K.net
おとなしい子「おじちゃんが生意気に勃起するのがいけないんですよ?」
シコシコ

おっさん「あぁ…ダメ…こすらないで…こすらないで…」

おとなしい子「ふふっ…射精したいですか?射精したいですか?」
シコシコシコ

女子小学生「もっと私のヨダレ嗅げ〜」
タラー

おっさん「ぐあああっ!!後生だから射精させてください!!」

おとなしい子「うーん…どうしよっかな…私パスワード覚えてないです…ごめんなさい(笑)」
シコシコ

女子小学生「あー…喉かわいちゃった…もうヨダレやめていい?」

おっさん(え…姫華ちゃんヨダレシャワーおしまい…?!)

女子小学生「代わりに私の腋の匂い嗅げ!!」
ムワッ

おっさん「!!」

女子小学生「今日 体育でたくさん汗かいたから臭いよ〜??」
ベチャ

おっさん「〜〜〜ッ!!」
38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:40:36.839 J84KdmQ4K.net
おっさん「ぎああああっ!!」

おっさん(放課後の女子小学生の腋汗ヤバいッ…!!)
バタバタッ

女子小学生「口塞いじゃお!ほーら必死で腋汗嗅がないと窒息しちゃうよ〜??」

おっさん「アーーーッ アーーーッ」
ハァハァ

おとなしい子「見て姫華ちゃん…このハゲ…我慢汁ヤバいよ?」
ネバー

女子小学生「くさーい 射精したくて射精したくて堪らないんだぁ」
ニチャ…

女子小学生「悔しい?ねぇ 小学生の腋汗とヨダレまみれになって射精できないの悔しい?」

おっさん「ううー(泣)」
ブルブル

おとなしい子「わっ!このハゲ泣いてるよー」

女子小学生「生きてて恥ずかしくないのかな…?」

おっさん「もうこれ以上の匂い責めはやめてください…死んでしまいます…」

女子小学生「う〜ん どうしよっかなー?」

おっさん「!^^」

おっさん「クソガキが舐めやがって!!殺すぞ!!」

女子小学生「はあ?」

おとなしい子「生意気じゃない?このハゲ」

女子小学生「処刑決定〜♪」
ヌギヌギ
42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:49:01.722 J84KdmQ4K.net
おっさん「ヒッ!パンツを脱いでなにする気?!」

女子小学生「ん?どうすると思う??」

おっさん「ま…まさか…おまんこをおじちゃんの鼻に擦り付けるんじゃ…」
ブルブル

女子小学生「はぁ?そんなキモいことするわけないじゃん(笑)」

おとなしい子「ハゲのくせにまぁだ自分の立場が理解できてないんだねぇ…(笑)」

女子小学生「おまえみたいなハゲは こっちで十分…♪」

女子小学生「私のケツ穴の匂い嗅いで…イけ!」
ムワッ

おっさん「!!!^^」

おっさん「い…嫌だァァァァッ!!許して…もう許してくれェェェェッ!!」
バタバタッ

女子小学生「静華ちゃん!そいつの顔 ケツ穴に押し付けて」

おとなしい子「はーい」
グイッ
46 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:55:25.567 J84KdmQ4K.net
おっさん「むごぉっ!!むごぉぉぉぉっ!!」

女子小学生「暴れないでよ くすぐったいんだけど」

おとなしい子「口塞いじゃいますね 窒息しないようにがんばって姫華ちゃんのケツ穴嗅いでてください(笑)」

おっさん「ハァ…ハァ…」
ペロペロ

女子小学生「ひゃっ!?」

女子小学生「調子乗んなこのハゲ!!」
バシッ

おっさん「あんっ」

おとなしい子「ど…どうしたの…??」

女子小学生「このハゲが私のケツ穴舐めた!」

おとなしい子「それはひどいね…おしおきしなきゃ」

おとなしい子「キンタマばちん!」
バチンッ

おっさん「あ゙っ!!」

女子小学生「キャハハ!!なに今の声!!」

女子小学生「ほら休むな!ケツ穴嗅げ!!」

おっさん「スーハー…スーハー…」

女子小学生「うわぁ みじめ…小学生の肛門の匂いありがたがって嗅いでる…こんなみじめな生き物見たことない(笑)」

おとなしい子「人間 こうなったらおしまいだね〜」
49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 08:56:54.079 fnhQqws0.net
ケツ穴なんて言葉使う女子小学生いやだ
59 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 09:07:13.671 J84KdmQ4K.net
おっさん「ハァ…ハァ…ハァ…」
ブルブル

おとなしい子「いい加減 姫華ちゃんのケツ穴の匂い覚えた?」

おっさん「え…はい…」

おとなしい子「じゃあ目隠ししましょうね」
バッ

おっさん「いっ…嫌だ!!目隠しは嫌だ!!」
バタバタッ

おとなしい子「今からケツ穴匂い当てゲームするよ〜」

おっさん「ケ…ケツ穴匂い当てゲーム…?」

女子小学生「私と静華ちゃんのケツ穴の匂い嗅がせてあげるから どっちがどっちのケツ穴か匂いで当てるゲームよ」

おっさん「そ…そんな…そんなのわかるわけ…」

女子小学生「はぁ?さっきたくさん私のケツ穴嗅がせてあげたじゃん!!覚えろよマヌケ!」

おとなしい子「姫華ちゃん…ハゲだから仕方ないよ…」
ヌギヌギ

女子小学生「間違ったらキンタマばちんの刑だからね〜」

おっさん「ヒッ…ヒィィィィッ…」
ブルブル
63 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 09:18:41.567 J84KdmQ4K.net
女子小学生「間違っちゃダメだよ〜」

おとなしい子(最初は私だよ♪)
クパッ

おっさん「つぁっ…!!あっ…あの…な…舐めて判断してもいいですか…?」
ブルブル

女子小学生「調子乗んなハゲ バカみたいに嗅げ!」

おとなしい子「えー?あんなに必死こいて姫華ちゃんのケツ穴嗅いでたくせにわかんないんだぁ…??」

おっさん「あ…ひ…ひ…姫華ちゃん…?」

おとなしい子「ばか はずれです…」

おっさん「?!」

女子小学生「はい キンタマばちんの刑〜♪」
バチンッ

おっさん「あ゙っ!!」

女子小学生・おとなしい子「キャハハハハ!!」

おっさん「あ!し…静華ちゃん?!」

女子小学生「はいチョンボ!2回答えんな!」
バチンッ

おっさん「あ゙あ゙っ!!」
67 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 09:41:50.726 J84KdmQ4K.net
おっさん「あ゙っ…あ゙っ…」
ピクピク…

女子小学生「ざっこ」

女子小学生「もうハゲで遊ぶの飽きちゃったねー」

おとなしい子「我慢汁吐くばっかりだもん つまんないよ」

女子小学生「あ!☆フューチャー・ヴィジョン☆(http://blog.livedoor.jp/conbul/)更新来てるよ!」

おとなしい子「本当だ!最近 更新がんばってるね〜」

おっさん「あ…あの…飽きたなら 射精輪外してくれませんか…?」

女子小学生「はぁ?外すわけないじゃん」

おとなしい子「2人でキンタマ潰しちゃって終わりにしよっか?」

おっさん「?!」

女子小学生・おとなしい子「せーのっ♪」
68 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 09:44:55.391 J84KdmQ4K.net
おっさん(さすがにキンタマ潰されたらまずいな…そろそろいっか…)

女子小学生「自分のキンタマが終わる瞬間見たいでしょ?」

おとなしい子「目隠し外しますね…?」
カチャカチャ

おっさん「オラァ!!」
ボコッ

女子小学生「?!」

女子小学生「ゲホッ…か…カハッ…カハッ…」
ガクガク

女子小学生「…え?」

おっさん「姫華ちゃん 静華ちゃん 調子乗ってくれたね 次はおじちゃんの番だよ^^」

おとなしい子「…?!」

おっさん「姫華ちゃん おとなしくしようね^^」
グッ

女子小学生「ひゃっ!?こ…こいつ こんなに力強かったの…?!」

おっさん「姫華ちゃん たくさんヨダレかけてくれたからお礼にどうぞ^^」
タラー

女子小学生「ヒッ…嫌ッ!嫌嫌嫌ッ!!」

おとなしい子「ひ…姫華ちゃん…」
69 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 09:46:18.664 qrYlseOyp.net
キタ━━━(゚∀゚)━━━!
71 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 09:49:15.842 J84KdmQ4K.net
おっさん「姫華ちゃんの顔面おいしいでちゅ^^」
ペロペロ

女子小学生「うわっ!!息臭い!!やめて!!やめてーーーっ!!」
バタバタッ

おっさん「姫華ちゃんの鼻の穴に おじちゃんのベロねじ込んじゃお」
レロォ…

女子小学生「んーっ!!んーっ!!」

女子小学生(ヤバい…このハゲ臭すぎる…!!助けて!静華ちゃん助けて!!)

おっさん「おじちゃんのファーストキッス^^」
チュッ…

女子小学生「きゃっ?!」

女子小学生「うぅ…そんなぁ…キモいおやじにキスされちゃった…最悪…」

女子小学生「えーん…えーん…」
シクシク

おっさん「あらら 泣いちゃった 調子乗ってたくせに泣き虫なんだね^^」

おっさん「次は静華ちゃんにも同じことするから よく見ててね^^」

おとなしい子「え…あ…あっ…」
ブルブル

おっさん「一目見てわかったよ 静華ちゃんえっち好きでしょ?体つきも小学生と思えないほどえっちっちだし アブノーマルなプレイしても後腐れなさそうだから 覚悟しててね^^」

おとなしい子「!!!」
ゾゾゾッ
72 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 10:06:33.812 J84KdmQ4K.net
おっさん「姫華ちゃんの顔に おじちゃんのチンコ擦り付けちゃお!」
ペチペチ

女子小学生「ク…クソ…この射精もできない能無しチンコのくせに…生意気…!」

おっさん「じゃあ姫華ちゃんの顔面 我慢汁まみれにしちゃお^^」
ペチペチ…

女子小学生「うぅ〜臭い!!やめろ!死ね!クソハゲ!!」

おっさん「やめないよ^^ 姫華ちゃんが泣いて許しを乞うまでやめたげないよ^^」

女子小学生「だ…誰がおまえみたいなハゲに…」

おっさん「ん?おちんちん攻撃は効かないかな?じゃあ姫華ちゃんのケツ穴にしよ!」

おっさん「おまんこいじり倒してアヘらせたいけど おまんこは犯罪だからな…今日はアナルでアヘらせてあげるね…^^」
グリグリッ

女子小学生「や…やめっ…」

女子小学生「静華ちゃん!!静華ちゃん助けてぇ!!」

おとなしい子「ふ…ふぇぇ…わ…私っ…」
73 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 10:07:46.132 J84KdmQ4K.net
おとなしい子「お…おじちゃん…しゃ…射精したくないですか…?」

おっさん「?^^」

女子小学生「し…静華ちゃん…?」

おとなしい子「しゃ…射精して姫華ちゃんの体中べちゃべちゃにしたくないですか…?」

女子小学生「えっ?!」

おとなしい子「わ…私 射精輪の解錠パスワード覚えてます!射精輪外しますから 私だけは許してください!」

女子小学生「静華ちゃん…?!」

おっさん「ん?でも静華ちゃん さっきまで生意気言ってたよね??^^」

おとなしい子「お願いします…実は姫華ちゃんに言われて仕方なかったの…本当はおじちゃんのことかわいそうって思ってました」

おっさん「^^」

女子小学生「ひどい!なんで裏切るの?!」

おっさん「よし 静華ちゃんだけは許してやろう^^」

おとなしい子「パスワードは8829401です…」

おっさん「最長老様の住所だね^^」
カチャカチャ

パカッ…

チンコ「ロゴス…」

女子小学生「ヒッ…うっ…ウソ…やだやだやだっ!!」
77 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 10:17:55.321 J84KdmQ4K.net
おとなしい子「あの…私が姫華ちゃん抑えてるので 姫華ちゃんのアナル好き放題してください」
ガッ

女子小学生「ちょっと!離してよ静華ちゃん!!なんで!?」

おっさん「姫華ちゃん おじちゃんに舐められて感じてたでしょ?味でわかったよ 姫華ちゃんアナルいじられるの好きだね^^」
ペロペロ

女子小学生「くそっ…ふざけんな!!離せ!!離せ!!」

おっさん「うわぁ アナルパクパクしてる…おじちゃんが通訳してあげるね…^^」

おっさん「なるほど…「気持ちいいからアナルもっといじめてください」…か 指入れてあげよ^^」
ズププ

女子小学生「ひぃん!?」

おっさん「^^」
ホジホジ…

女子小学生「や…やめてぇ…」

おとなしい子「あれ〜?もしかして姫華ちゃん アナルに指入れられて感じてるの??」

女子小学生「そ…そんなわけ…」

おとなしい子「でも乳首こんなに固くなってるよ??」
クリクリ

女子小学生「ち…違うし!そこは違うもん!!」

おとなしい子「うわ…すっごい濡れてる…(笑)」
80 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 10:26:41.151 J84KdmQ4K.net
女子小学生「うぅ…お願い…もうやめてよぉ…」
ポロッポロッ…

おとなしい子「うふふ 許してあーげない 姫華ちゃんはクリトリスこうされるの好きだよねぇ…??」
クリクリ

女子小学生「んっ!!」

おっさん「他に弱点ある?^^」

おとなしい子「あ…アナルが一番弱いので そのまま重点的に責めていったらアヘると思います…」

おっさん「オラッ!みっともないアヘ顔晒せ!!」
ホジホジ

女子小学生「お゙っ!!ん゙お゙お゙っ!!(鼻水出てる)」
アヘ

おとなしい子「キャハハ 姫華ちゃんのアヘ顔初めて見た!鼻水出てるよ〜??写メっとこ」
カシャ

女子小学生「や…やだぁ…見ないで…」

おとなしい子「これ…LINEでハヤトくんに送っとくね?」

女子小学生「え…そ…そんな…」

おとなしい子「姫華ちゃん ハヤトくんのこと好きでしょ?でも こんな顔見られたら嫌われちゃうね…(笑)」
ポチポチ

女子小学生「やめて…やめてぇ…」
ポロッ…ポロッ…
84 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 10:39:40.725 J84KdmQ4K.net
女子小学生「ク…クソ…アヘってたまるか…アヘってたまるかぁ…」
ググッ

おっさん「ん?耐えるか??かわいいねぇ^^じゃあもっとアナルほじほじしちゃお!」
ホジホジホジ

女子小学生「んっ…ぐっ…!!んんっ…!!」
アク……メ…

おっさん「ちっ…ケツ穴が弱点のくせに アクメ堪えてやがるな…」

おとなしい子「あ…あの…これとかどうですか…?」

おっさん「ん?^^」

おとなしい子「パオパオ印の下剤薬です…これを使えば調子乗ってる姫華ちゃんも折れると思います…」

おっさん「お!^^」

女子小学生「ハァ…ハァ…ハァ」
ブルブル

おっさん「ほら 姫華ちゃん あーんして?」

女子小学生「や…やだぁ…そんなもん飲んでたまるかぁ…」

おとなしい子「鼻つまんだら口開けますよ〜」
グッ

女子小学生「んーっ!!んーっ!!」
バタバタッ
86 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 10:51:59.439 J84KdmQ4K.net
おっさん「ほら 姫華ちゃん お口あーんして?^^」

女子小学生「んっ…」

おっさん「ベロ綺麗なピンク色だね〜^^」

おとなしい子「はい下剤薬!すぐお腹痛くなるやつだよ!」
ポイッ

ゴクッ

女子小学生「ハーッ…ハーッ…」
グルグルグル

女子小学生「うぅっ…漏らしたくないぃ…」
グルグルグル

おとなしい子「我慢しても無駄だって(笑) ハヤトくんに動画送ってあげるから なるべく無様に漏らしてね」

おっさん「素敵な友達がいてよかったね^^」
ホジホジ

女子小学生「嫌っ…嫌ァァァァッ!!」

おとなしい子「漏ーらーせ♪漏ーらーせ♪」
クチュクチュ
95 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 12:30:14.844 J84KdmQ4K.net
女子小学生「し…静華ちゃん…助けて…友達でしょ…」

おとなしい子「そうだね…土下座してくれたら考えてあげないこともないかもー」

女子小学生「あ…あの…お願い…お願い…します…」
ドゲザ

おとなしい子「ふーん 姫華ちゃんザコって認めるんだ」

女子小学生「ザコのくせに調子に乗って…すみませんでしたぁ…ごめんなさいぃ…」
シクシク

おっさん「ついでにアナル狂いのメスブタってことも認める?^^」

女子小学生「くっ……は…はい…姫華は…アナル狂いでした…」
ポロッ…ポロッ…

女子小学生「もう許して…ください…お願いします…本当にもう限界なんです…」

女子小学生「…トイレに…トイレに行かせてぇ…」
プルプル…

おとなしい子「さっきまであんなに調子乗ってたのに…(笑)」

おっさん「姫華ちゃんの人間の尊厳を守る最後の砦が この括約筋とか興奮するね^^」
ツンツン

女子小学生「ひぃん!やめて!お尻触らないでぇ!!」
98 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 12:44:37.806 J84KdmQ4K.net
おっさん「アナルが弱点なんだよね^^」
ホジホジ

女子小学生「だめっ…だめっ!!今 アナルアクメ決めたら…!!」

おっさん「ん?アナルアクメ決めたらどうなるの?どうなるの??」
ズププ

女子小学生「アヘっちゃう!!アヘっちゃうからぁ!!」

女子小学生「あっ…」
ブッ

女子小学生「あぁぁぁあぁ…!!」
ブリブリブリッ

おっさん「あーあ うんこ漏らしちゃった(笑)」

おとなしい子「うわぁ…姫華ちゃん くっさーい(笑)」
クスクス

おとなしい子「じゃ これハヤトくんに送っとくね♪」

女子小学生「…!!」

女子小学生「やめてッ!そんなことしたら…」

おとなしい子「送っちゃった!もう遅いよ〜」

おっさん「うわ 静華ちゃん鬼だ^^」

女子小学生「うっ…うっ…ふぇぇぇん…」
ポロッ…ポロッ…

おとなしい子「うんこ漏らしながら泣くなんて まるで赤ちゃんでちゅね ばぶばぶ〜」

女子小学生「えーん…えーん…」
シクシク
101 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 12:55:18.887 J84KdmQ4K.net
おとなしい子「メスブタって認めたし 次は姫華ちゃんの鼻の穴でも開発しよっか〜?」

女子小学生「!」

おとなしい子「まずは姫華ちゃんが漏らしたうんこ…自分のうんこの匂い嗅ぎながらイって?」

女子小学生「い…嫌…」
ブルブル

おとなしい子「は?逆らうともっとひどいことしちゃうよ?ね?おじちゃん??」

おっさん「…」
ボコォッ

おとなしい子「お゙っ!?」
ブハッ

おとなしい子「カハッ…カハッ…?!えっ…えっ…えっ?!」

おっさん「姫華ちゃんのロリパイパイ&アナルは舐め尽くしたし 次はロリ巨乳の静華ちゃんで遊んじゃお^^」
ガッ

おとなしい子「?!!」

おとなしい子「なんで…!?わ…私だけは許してくれるって…」

おっさん「ごめんね^^そんなおっぱいを前に我慢できるロリコンなんか存在しないんだ^^」

おとなしい子「あっ…あっ…あっ…」
ガクガクガク…
104 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 13:14:16.429 J84KdmQ4K.net
おっさん「うわ…静華ちゃんの体臭ヤベェ…」
クンカクンカ

おとなしい子「わ…私 姫華ちゃんみたいになりたくない!!助けてください!!」

おっさん「姫華ちゃんより もっとひどいことするよ…^^」
ペロペロ

おとなしい子「ヒッ…ヒィィィィィッ!!」
ジョジョジョ

おっさん「うわっ 体舐めただけで失禁しちゃった^^」

おとなしい子「姫華ちゃん!姫華ちゃん助けて!!」

女子小学生「…大丈夫…口開けて…」

女子小学生「静華ちゃんが持ってきてくれたパオパオ印の下剤薬…まだ残ってる…」
グイッ

おとなしい子「え…?え…?」
ゴクッ…

おとなしい子「い…いや…私 うんこなんか漏らしたくない!!」

おっさん「大丈夫^^ 静華ちゃんはアナルに蓋してうんこ漏れないようにしてあげるから!」

おとなしい子「え…?」

おっさん「「うんこさせてください」って発狂する寸前まで うんこ我慢してもらうから楽しみにしててね^^」

おとなしい子「あっ…あっ…あっ…」
グルグルグル

女子小学生「そろそろお腹痛くなってきた?」

女子小学生「動画ちゃんと撮って ハヤトくんに送ってあげるね」

おとなしい子「ひ…姫華ちゃんの裏切り者ーーーッ!!」
109 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/18(木) 13:31:10.014 J84KdmQ4K.net
-ハヤトくんの家

ハヤトくん「あれ…姫華と静華からLINE来てる…」

ハヤトくん「動画…?」
ポチポチ

ハヤトくん「…!!!」

ハヤトくん「ヤベェ!!これは…姫華と静華の脱糞動画…!?」

ハヤトくん「クソッ…静華のやつ…こんなエロい体してたのか…姫華のつるぺたちっぱいもエロすぎる…!!」
シコシコシコ

ハヤトくん「あっ…ちくしょう…!!さっき抜いたばっかのにちくしょう!!」
シコシコ


男「お通しだらけの世界になってしまった」店「お通し! お通し! お通し! お通し! お通しィィィィィ!」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:03:12.470 Wns11F4e0.net
― ラーメン屋 ―

男「注文お願いします」

店員「あいよっ」

男「チャーシューメン、大盛りで。あと半ライス」

店員「あいよー!」

店員「こちら、お通しの高菜盛り合わせとなりまーす!」サッ

男「……どうも」

男(正直、高菜ってあまり好きじゃないんだけどな……辛いし……)モグモグ
3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:05:21.318 Wns11F4e0.net
― 書店 ―

男(なにか一冊、小説でも買っていこうかな)

男「これください」

書店員「かしこまりました」

書店員「こちら、お通しの小説となっております。『騎士団長皆殺し』です」

男「あの、これもう何度も読んだんで結構です」

書店員「お通しですから。拒否できません」

男「……」
5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:07:31.968 Wns11F4e0.net
― 文具屋 ―

男「ボールペンください」

老人「あいよー」

老人「はい、お通しの消しゴム! これも買ってもらうぜ!」

男(……いらねえ)
7 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:09:11.709 Wns11F4e0.net
― スーパーマーケット ―

男(これだけ買えば、当分買い出ししなくていいかな)

レジ店員「いらっしゃいませー!」

男「お願いします」ドサッ

レジ店員「お通しのトマトもカゴに入れさせていただきまーす!」ドサッ

男「トマトを調理する予定ないんだけど」

レジ店員「そこはほら、お通しッスから! ちゃんと買ってもらわないと!」

男「はぁ……」
13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:19:05.139 Wns11F4e0.net
男(……とまぁ、こんな具合に今の世はすっかりお通しだらけである)

男(元々居酒屋がやってた“お通し”を、どこの業界もいい手だっていうんで真似して)

男(あっという間にこんなお通しだらけの世界が出来上がってしまった)

男(もちろん、タダじゃなく、料金はしっかり取られる)

男(注文してないのに、欲しくもない品を押し付けられて金を取られるというのは)

男(正直納得いかないのだが、みんな受け入れてるのだからしょうがない)

男(俺には世の中を変えてやろうなんて志も、そんな力もないのだから……)
15 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:20:10.678 Wns11F4e0.net
― 会社 ―

同僚「こないだ車買ったんすよ。ハイブリッド車」

年配「ほう」

同僚「そしたらお通しで三輪車がついてきましてね〜」

年配「どうしてるんだね、それ」

同僚「うちのボウズに乗らせてますよ! まだ五歳ですから! ちょうどよかった!」

年配「私も家を買った時は、お通しで犬小屋がついてきたよ」

同僚「犬小屋? どうしたんすか、それ?」

年配「せっかくだから犬を飼ったよ。お通しとしてドッグフードがついてきたが」

同僚「ウケる〜!」



男(会社でもこんな会話が年がら年じゅう行われてる)
16 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:21:16.465 Wns11F4e0.net
女「男さん、喉渇いてない?」

男「ちょっと渇いてるかな」

女「だったらお通しで、お茶でもいかが?」

男「ありがとう」

女「もちろん私は料金なんて取らないから安心して。ふふっ」

男「なら今度、外回りの時、料金代わりになにかおやつでも買ってくるよ」

女「まぁ、ありがとう!」
17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:23:00.959 Wns11F4e0.net
男(この見積りは……前にやったやつを参考にしよう)カタカタカタ

男「……ううっ」クラッ…

課長「大丈夫かね?」

男「ちょっとめまいが……」

課長「会社の近くに病院があるし、診てもらってくるといい」

課長「場合によっては早退しなさい」

男「すみません……」
18 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:23:56.404 Wns11F4e0.net
― 病院 ―

男「……」ボケー…

男(ヒマだ……)

男(病院の待ち時間は長いんだよなぁ〜……)

ナース「男さん、どうぞー!」

男「はい」スクッ
19 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:25:09.984 Wns11F4e0.net
医者「席におかけ下さい」

男「はい」

医者「まず、お通しの注射を」チクッ

チュー…

男「これ……中身はなんなんです?」

医者「……」ニコッ

男「いやいやいや! ちゃんと教えて下さいよ!」
21 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:27:41.889 Wns11F4e0.net
― 会社 ―

女「めまいがしたんだって? 大丈夫?」

男「ああ、熱もなかったし、今はへっちゃらだよ」

女「ホント?」

男「病院でお通しのビタミン剤打ってもらったら、元気になった」

男(もちろん、診療費に追加されたけど……)

女「だったら今日ちょっと二人で飲みに行かない?」

男「いいね、付き合うよ」
22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:29:17.500 Wns11F4e0.net
― バー ―

マスター「お通しのピーナッツです」

男「……どうも」

男(マスターは向こうに行ったようだな)

男「君はさ、こういうお通しのシステムってどう思う?」ポリポリ

女「んー、最初はわずらわしかったけど、今はすっかり慣れちゃったな」

女「うちの会社だって、お通しっていって余分な製品買わせてるわけだし」

女「もっと時が経てば、完全に定着しちゃうんじゃない?」ポリポリ

男「そっかー」

男(今の世の中、彼女みたいな人が大多数だよな)
24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:30:38.269 Wns11F4e0.net
男「それじゃまた!」

女「またね!」

男(終電近くまで飲んで、結局なんの進展もなしか)

男(彼女も俺に気があることはなんとなく分かるんだけど……あと一歩がなぁ)

男(できれば彼女の方からもっと分かりやすくアプローチして欲しいんだけど……)

男(俺って受け身だし……。ああ、情けない……)ハァ…
26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:32:26.381 Wns11F4e0.net
― 駅 ―

男「……」ピッ

駅員「お通しのゲロ袋です。10円」サッ

男「はい」

男(さすがに通勤ラッシュの時間帯にお通しはないが、この時間帯だとこういうお通しがあるのだ)
27 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:34:22.848 Wns11F4e0.net
― アパート ―

男「寝るかぁ〜」

男(アパート借りる時には、お通しとして“家の模型”がついてきたっけ)

男(この布団を買った時のお通しは、布団叩き)モゾッ…

男(この枕を買った時は、たしか……)

男(あーもう、お通しのこと考えるのはやめだ! 寝よう!)

男「ぐぅ……ぐぅ……」
28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:35:50.279 Wns11F4e0.net
チュン… チュチュン…

ジリリリリリリ……!



男「!」ガバッ

男(この目覚まし時計を買った時のお通しは……砂時計だったっけ)

男(ダメだ、お通しのことが頭から離れない……)
29 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:37:20.801 Wns11F4e0.net
― 会社 ―

課長「薬局に行ったら、お通しがサプリメントだったよ」

同僚「この腕時計もお通しなんすよ〜」

アハハハハハ… ハハハハハ…



男(みんな、お通し社会を今や平然と受け入れてる……)

男(注文してない商品を買わされることに、なんの疑問を抱いてない)

男(お通しっていったいなんなんだろう……)
30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:38:48.293 Wns11F4e0.net
年配「男君」

男「なんでしょう?」

年配「今日、忙しいかい?」

男「いえ、そんなことないですけど」

年配「だったら、今夜ちょっと飲みに行かないか?」

男「いいですよ」

男「……?」

男(いつも目立たない人だけど、この人から俺を誘うなんて珍しいな)
32 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:41:07.197 Wns11F4e0.net
― 居酒屋 ―

男「年配さんが僕を誘ってくれるなんて珍しいですね」

年配「うん……」

年配「君は……ひょっとして今のお通し社会に疑問を感じてるんじゃないか?」

男「!」ギクッ

男「ど、どうしてそれを?」

年配「そりゃあ、仕事面では順調な君が、なにに悩んでるんだろうと考えると」

年配「答えは絞られてくるからね」

年配「家族の問題か、女性関係か、それとも今の社会に対する不満か……ってね」

男「な、なるほど……」

男(俺、この人のことを見くびってたな……)
33 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:43:21.902 Wns11F4e0.net
男「おっしゃる通りです」

男「僕はお通しを受け取るたび、なんで注文してないものに金払わなきゃならないんだって」

男「思っちゃうんですよね……」

男「家にもどんどん余計な物が増えていくし……」

男「年配さん、お通しって一体なんなんでしょう?」

年配「……」
35 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:45:23.189 Wns11F4e0.net
年配「君も知ってるだろうが、元々お通しってのはこういう居酒屋の仕組みだったんだ」

男「ええ」

年配「なぜこんな仕組みが生まれたかというと」

年配「居酒屋が注文された品を用意するまで、客が手持無沙汰になっちゃうから」

年配「その“つなぎ”として簡単な料理を出すお通し文化が生まれた……ということらしいんだな」

男「へぇ〜、余計に金を払わせるためのシステムじゃなかったんですね」

年配「今は性質がだいぶ変わって、そんな風になっちゃってるがね」

年配「元々はお店側のサービス精神のあらわれだったというわけだ」

男「サービス精神……か」

年配「“どうすればお客を退屈させないで済むか”と考えた結果、生まれたってことさ」
36 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:46:59.892 Wns11F4e0.net
年配「私も今のお通し社会には時折疑問を感じるけど、なってしまったものを変えるのは難しい」

男「そうですね……」

年配「だから、押し付けられてると考えず、あれはあれでサービスの一環なんだと考えれば」

年配「少しはラクになるんじゃないかな?」

男「……はい」

男「だいぶ歪んだ形になっちゃったけど、これも店側のサービス精神なんだと思えば」

男「自分の中でも今のお通し社会を多少受け入れられるような気がします」

男「年配さん、ご心配をおかけしました」ペコッ

年配「こんなしょぼくれた先輩のアドバイスでも、役立ったようでよかった」

年配「それじゃ改めて、カンパイ」

男「カンパイ!」

カチンッ
37 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:50:14.285 Wns11F4e0.net
― 会社 ―

課長「えーと……これ、やっといてくれるかな」

男「分かりました」



男(お通しは、元々はお客のためを考えてできたもの……)

男(だったら俺もただ仕事をするんじゃなく、課長のことを考えて仕事してみるか!)
38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:51:50.476 Wns11F4e0.net
男「できました!」サッ

課長「ん……お? おお、ここまで分かりやすく整理してくれたのか」

課長「こりゃ助かるよ! どうもありがとう!」

男「いえいえ」ニコッ

課長「君もなかなかやるようになってきたじゃないか」

男(俺流の“お通し”……大成功!)
39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:52:35.221 Wns11F4e0.net
……

女「最近、ますます仕事に磨きがかかったみたいね。どうしたの?」

男「大したことじゃない。ちょっと意識改革しただけだよ」

女「ふう〜ん、努力してるんだ」

男「まあね」

男(そうだ、今の俺ならこの子に対しても積極的になれる!)

男「……今晩レストランに行かないか?」
40 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:54:05.667 Wns11F4e0.net
― レストラン ―

ウェイター「お通しのサラダです」

男「おいしいね」モグモグ

女「うん!」パリパリ

男(昔の俺は、お通しを押し付けとしか思ってなかったから、なに食ってもイマイチな味だったけど)

男(店側のサービスだと思うと、なんだかおいしく感じられてしまうな。不思議なもんだ)

男(そして俺も……今こそいうんだ! 自分の気持ちを!)
41 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:56:07.050 Wns11F4e0.net
男「あの……」

女「?」

男「俺と……ちゃんと彼氏彼女として、交際してくれませんか?」

女「えっ……」ドキッ

女「……」

男(いきなりだったから、やっぱりちょっと戸惑ってるみたいだ。タイミングをミスったか!)

男(だからこそ俺は、場をつなぐためにお通しを披露しなきゃならない!)



男(彼女に見せてやる! 俺の“お通し”ッ!)
42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:58:17.741 Wns11F4e0.net
男(もし、彼女が俺に気があるとしたら、見せるべきは……これしかないッ!)

男「見てくれ!」ヌギッ

男「これが俺の……」ヌギヌギ…

男「お通しだぁぁぁぁぁっ!!!」スッポンポーン





女「キャーッ!!!」
43 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 03:59:19.602 Wns11F4e0.net
……

― 取調室 ―

刑事「ったく……どうしてあんなことしたんだ?」

男「なんででしょうね……つい出来心で、という他ないですね」

刑事「まぁいい……腹減ったろ」

刑事「ほら、お通しのカツ丼だ。食え」

男「いただきます」モグモグ
44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 04:00:36.715 Wns11F4e0.net
刑事「それと……相手の彼女さんから差し入れのお通しとして伝言だ」

男「え」

刑事「待ってる……ってよ」

男「ありがとうございます……!」







― 完 ―
47 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/16(火) 04:03:14.397 7iCT45xVr.net

お通し嫌いだけどここまで極まればありっちゃありかもなw

江戸っ子「てやんでえ! べらぼうめえ!」女「ステキーッ!」男「ちくしょう……!」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:29:25.37 cDgXNfJXo
江戸っ子「てやんでえ! べらぼうめえ!」



女A「あっ、江戸っ子さんだわ!」

女B「キャーッ、ステキーッ!」

女C「江戸っ子さんっていつも粋で、かっこいいわよねえ!」



男(……ちっ!)

男(江戸っ子がやってくると、女の子はみんなそっちに振り向きやがる!)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516022965
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:31:25.96 cDgXNfJXo
カンカンカン… カンカンカン…

「火事だっ!」 「どこだどこだ!?」 「ボヤらしいぞ!」



江戸っ子「おっと火事だ! 見に行かねえと!」スタタタタッ



女A「走っていくわ!」

女B「それはそうよ! 江戸っ子さんは火事が大好きなんだもの!」

女C「粋よねぇ〜」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:33:30.08 cDgXNfJXo
チンピラ「やんのか、てめえ!」

ゴロツキ「ああん!?」



江戸っ子「おおっ、喧嘩かい!? いいねえ、いいねえ! 血がたぎるねえ!」グイッ



女A「まぁっ、腕まくりしてはりきってるわ!」

女B「江戸っ子さんって、喧嘩も大好きだものねえ〜」

女C「なんて粋なのかしら……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:35:49.81 cDgXNfJXo
江戸っ子「さぁて、女どもにサービスしてやらねえと!」

江戸っ子「オレっち宵越しの銭は持たねえ! みんな、パーッとやってくんな!」チャリンチャリン



女A「ありがとうございます〜!」

女B「江戸っ子さんのお金の使い方って豪快よねぇ〜」

女C「粋すぎて……イッちゃう!」ビクンビクン
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:37:41.59 cDgXNfJXo
江戸っ子「あばよーっ!!!」スタコラサッサ



女A「江戸っ子さん、さようなら〜!」

女B「キャーッ、サイコーッ!」

女C「去り方も粋だけど、行かないでーっ!」



男(ちくしょう……! 今日も女の子の心をわしづかみにしていきやがった!)
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:40:40.72 cDgXNfJXo
江戸っ子「さぁて、帰(けぇ)るとすっか!」スタスタ



男(くそぉ〜、江戸っ子め! いつもいつもモテやがって!)

男(だけど、粋っぷりや漢っぷりじゃ、とてもあいつには敵わねえ……)

男(だったら、こうして後を付け回して、なにか欠点の一つでも探ってやる!)
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:42:48.11 cDgXNfJXo
江戸っ子「はぁ〜……」



男(あれ? 深いため息をついてるぞ)

男(あんまり江戸っ子らしくないな……)

男(だけど、江戸っ子だってたまにはため息つきたくなる時くらいあるか)

男(ところで、江戸っ子ってどんなとこに住んでるんだろう?)

男(きっと昔ながらの長屋みたいなとこだと思うけど……)
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:44:42.50 cDgXNfJXo
江戸っ子「……」スタスタ



男(え、マンション!?)

男(うーん、これまた意外だ)

男(でも、江戸っ子はマンションに住んじゃいけないなんて法律はないしな)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:46:56.88 cDgXNfJXo
バタン…



男(部屋に入っちゃったぞ……ってそりゃそうか)

男(どうしよう……? 出てきそうもないし、俺も帰るか……?)

男「……」



ピンポーン…



男(押しちゃった! 何やってんだ、俺!?)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:50:01.24 cDgXNfJXo
江戸っ子「……はい」ガチャッ

男「あ、あの……」

江戸っ子「なにかご用ですか?」

男「えぇと俺、町であなたのことよく見かけてたんですけど……」

男「それで、えと、ちょっと聞きたいことがありまして……」

男(あぁ〜……きっと『おとといきやがれ! ドサンピン野郎!』って殴られる……)

江戸っ子「そうですか。よかったら、どうぞ」

男「え!?」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:51:58.87 cDgXNfJXo
男(部屋の中も……なんだか普通だなぁ)キョロキョロ

男(てっきりちゃぶ台くらいあるかと思いきや、普通のテーブルだ)

江戸っ子「今、飲み物入れますね」

男「あ、おかまいなく」

男(プライベートだとずいぶん腰低いんだな……かなり意外だ)

男(飲み物は……やっぱり日本茶が出てくるんだろうな。それもあつ〜いやつが)
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:55:08.22 cDgXNfJXo
江戸っ子「コーヒーです」

男「あ、どうも……」

男(コーヒーかよ……)ゴクッ

男(あ、でも、温かくておいしい……)

江戸っ子「ところで、聞きたいこととは?」

男「えーと……」

男(こうなった時の質問ぐらい考えてくりゃよかった……)



カキーン…



男「……あ、テレビで野球中継やってますね! 巨人対阪神、伝統の一戦だ!」

江戸っ子「……」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 22:57:15.30 cDgXNfJXo
カキーン… ハイッタァー! ホームラン!



男(野球にはあまり興味ないけど……他に話題ないし……)

男「巨人強いなぁ〜! これで5-0ですよ!」

江戸っ子「……くそっ!」

男「え?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:00:03.86 cDgXNfJXo
男「あの、もしかして……」

江戸っ子「?」

男「あなた、阪神ファン?」

江戸っ子「ええ、そうですが」

男「そ、そうですか」

江戸っ子「阪神が負けてるとイライラしちゃうんで、チャンネル変えましょう」ピッ

江戸っ子「今、料理もお出ししますね」

男(なんだろ……何が出てくるんだろ。深川丼とか?)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:02:45.90 cDgXNfJXo
江戸っ子「ゴーヤチャンプルです」

男(わぁ〜お)

男「……」パクパク

男「これは……程よい苦みでおいしいですね!」

江戸っ子「これだけじゃ物足りないですよね。せっかくなんでお酒もお出しします」

男「す、すみません。色々してもらっちゃって」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:04:40.99 cDgXNfJXo
江戸っ子「いいワインが手に入ったんですよ」トクトク…

男「……」

男(てっきり日本酒が出てくるかと思いきや、ワインか……)

男「……」グビッ

男「うまい!」

江戸っ子「ありがとうございます」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:07:54.20 cDgXNfJXo
江戸っ子「……」

男「……」

江戸っ子「ガッカリしたでしょう?」

男「え?」

江戸っ子「普段の私が、“江戸っ子”とは程遠い性質をしているから……」

男「いえ、そんな!」

男(しまった! 顔に出てたか!)

江戸っ子「いいんです。ですが、私も一度こうして本当の自分を打ち明けてみたかったんです」

男(本当の自分……)
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:10:45.05 cDgXNfJXo
江戸っ子「本当の私は……火事や喧嘩なんて大嫌いなんです」

江戸っ子「熱いのも血を見るのも苦手ですから……」

男「そ、そうなんですか」

江戸っ子「あと、“宵越しの銭は持たない”ってパーッと散財してるように見えるかもしれませんが」

江戸っ子「あれだって無理のない範囲でお金を使ってるだけです。しっかり貯蓄はしてますし」

江戸っ子「飲む・打つ・買うもやらないですしね。まぁ、お酒は嗜む程度には飲みますが」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:13:00.62 cDgXNfJXo
江戸っ子「好きなおやつは八つ橋ですし、好きなラーメンはとんこつラーメン」

江戸っ子「好きなスポーツはウィンタースポーツ、好きな武将は長宗我部元親、好きな湾は駿河湾」

男「……失礼ですが、お仕事は?」

江戸っ子「民族文化の研究をしており、本を出したりもしてます」

江戸っ子「今はアイヌの方々と交流させていただいております」

男(マジで江戸要素ねえな……)

男「しかし、どうして……そんなあなたが江戸っ子のフリを?」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:14:50.97 cDgXNfJXo
江戸っ子「私は元々社交的な方ではなかったのですが……」

江戸っ子「ある日、たわむれに江戸っ子のマネをしてみたら、それが大ウケしてしまいましてね」

男「ああ、なるほど……」

江戸っ子「それで私もついついその気になってしまい」

江戸っ子「≪違う自分になったようで楽しい≫≪みんなの期待を裏切りたくない≫という二つの理由で」

江戸っ子「“江戸っ子”をやめられなくなってしまったんです……」

男(冗談みたいな話だけど、分かる気もするな……)
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:16:47.53 cDgXNfJXo
江戸っ子「あなたはきっと、“江戸っ子”の私と話してみたいと訪ねて下さったんでしょう?」

江戸っ子「それなのに、本当の私はこんなつまらない人間で……」

江戸っ子「本当に申し訳ありません!」

男「いえいえいえ! とんでもない! こっちこそいきなり訪ねるなんて非常識でした!」

男「それに、俺はあなたをつまらない人間だなんて思ってませんよ」

江戸っ子「え……?」

男「だって――」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:19:13.71 cDgXNfJXo
男「みんなの期待を裏切らないために、江戸っ子でい続けるなんて並大抵のことじゃない」

男「俺はあなたのことを心から尊敬します」

江戸っ子「尊敬だなんて、そんな……」

男「ですが、これからどうするつもりです? ずっと江戸っ子でい続けるんですか?」

江戸っ子「まだなんとも……」

男「もし、きつくなったり、やめたくなったら……俺に話して下さい」

男「何ができるってわけじゃないけど……愚痴ぐらいはいくらでも聞きますから」

江戸っ子「ありがとうございます……」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:22:18.89 cDgXNfJXo
男「いやー、しかし驚いたな」

男「結局、あなたの江戸っ子要素は、出身地が東京ってことぐらいですか」

江戸っ子「あ、実は私……出身も東京ではないんです」

男「これは失礼。ではどちらのご出身なんです?」

江戸っ子「はい……私、カリフォルニア生まれのアメリカ人なんです」







―おわり―
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/15(月) 23:45:48.82 LlEyBzDQ0
Oh、アメリカン江戸っ子!
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/16(火) 00:13:09.78 9BOxxau10
なんでやねーん
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/16(火) 01:32:29.91 OIJRrgrDO
カリフォルニアっ子だったか
おそれ入谷のグランドキャニオン

友希那「今日は…風が騒がしいわね…」[バンドリSS]

2 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:03:43.57 P1+b4E+m0
〜夕暮れ時〜


[河川敷]


友希那「…」ボー


カァーカァー…


友希那「…あっ」


友希那(野良猫と戯れていたらこんな時間になってしまったわ)


友希那(そろそろ帰らないと…お父さんが心配するわね)


友希那「さて…」スクッ


蘭「…」ジー


友希那「…」


蘭「…」ジー


友希那「…」ストン


蘭「…」ジー


友希那(なんなのかしら…)
3 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:04:23.11 P1+b4E+m0
友希那(というか、いつから居たのかしら)


蘭「…」ジー


友希那(声を掛けるでもなく、こっちをじっと見ているし)


蘭「…」ジー


友希那(何が目的なのかしら…?)


蘭「…」スタスタ


友希那(…近づいてきたわね)


蘭「…」スタスタ…ピタッ


友希那(結構な至近距離まで来るわね)


友希那(というかすぐ後ろじゃない)


蘭「…」ストン


友希那(しかも座ったわよ)
4 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:05:20.94 P1+b4E+m0
友希那(美竹さんは何をどうしたいの?)


友希那「…」


蘭「…」ジー


友希那「…」


蘭「…」ジー


友希那(…気まずいわね)


友希那(これは私から声を掛けないといけない感じかしら)


友希那「…」


友希那(とはいっても、この状況で何を話せばいいのか分からないわね…)


蘭「…」ジー


友希那(…そうね、とりあえず“今日はいい天気ですね”程度の世間話から始めましょう)


友希那「…」


蘭「…」ジー


友希那「…」


友希那「今日は…風が騒がしいわね…」


友希那(私は何を言ってるのかしら)
5 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:07:51.01 P1+b4E+m0
友希那(友人と最初に交わす言葉が“今日は風が騒がしいわね…”って)


友希那(ただの痛いヤツじゃない)


友希那(はぁ…こんなのじゃ美竹さんもきっと幻滅…)


友希那「…」クルッ


蘭「…」キラキラ


友希那(…してないようね)


友希那(美竹さんの事だから“は?何言ってんの?”とか言われるかと思ったけど…)


友希那(むしろ満足そうな顔をしているわ)


友希那(こっちは穴があったら入りたいぐらいのダメージを受けたというのに)


友希那(…さて、どう返してくるかしら)


蘭「…」


友希那「…」


蘭「…でも…」スクッ


友希那「!」


蘭「でも少し…この風…泣いてます」ファッサァ


友希那「ンフッ」


友希那(美竹さん面白い事言うわね)


友希那(しかも無駄に髪をかき揚げて)
6 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:08:34.64 P1+b4E+m0
友希那(いや、でもこんな事をしてる場合じゃないのよ)


友希那(私はそろそろ帰らないといけないのよ)


蘭「…」ワクワク


友希那(そんな後ろから期待をかけられても困るのよ)


友希那(まぁ、美竹さんが後ろに居たのに気付いてからこんな雰囲気になる事は想定内だったから、既にスマホで助けを呼ばせてもらったわ)


友希那(そろそろ誰か来るはず…)


蘭「…」


友希那「…」


蘭「…」


友希那(早く誰か来て…)


燐子「…」ザッ


友希那(来た!)
7 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:09:50.62 P1+b4E+m0
友希那(なぜインドア派の燐子がいち早く駆けつけたかはわからないけれど助かったわ)


友希那(さぁこれで帰れ…)


燐子「…」


燐子「…急ぎましょう…友希那さん…」


燐子「どうやら…この風が悪しきものを…運んできてしまったようです…」


友希那(なんで今日に限ってそんなテンションなのよ)


蘭「…」ジー


燐子「…あぅ…///」カァァ


友希那(恥ずかしがるぐらいなら言うんじゃないわよ)


燐子「…し、失礼…しました…」ソソクサ


友希那(私を置いて帰るの!?何しに来たのよ!?)


蘭「…ふふふ」ニヤニヤ


友希那(美竹さん凄い嬉しそうな顔ね)


友希那(もう勘弁してもらえないかしら…)


あこ「…」ザッ


友希那(無理なようね)
8 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:10:46.05 P1+b4E+m0
あこ「くっくっくっ…どうやら我が封印が解かれ闇のアレがこうドバーッとしておるわ」


友希那(なにがなんなのかしら)


あこ「そういうわけなので友希那さ…暗黒の歌姫の力が必要なのじゃ」


あこ「えー…だから行きましょう!」


友希那(口調が安定しないわね)


友希那(…まぁいいわ)


友希那(ここまで来たら…最後までこの雰囲気にのってあげましょう)


友希那「わかったわ」スクッ


友希那「狂い咲きましょう…この風が止む前に…!」スタスタ


蘭「…!」パァァ


友希那(どうやら喜んでもらえたようでなによりね)


友希那(私は精神的に辛くてしかたがないのだけれど)


あこ「…んっふ」プルプル


友希那(なんであこが笑いを堪えてるのよ!)
9 :◆ajqgdR8aUE 2018/01/13(土) 18:12:54.54 P1+b4E+m0
友希那(しかし、これでようやくこの雰囲気から解放されるわね…)


紗夜「待ってください!」ザッ


友希那「紗夜…!」


あこ「紗夜さん…!」


蘭「…!」


友希那(紗夜も助けに来てくれたのね)


友希那(もう大分遅いけれど)


友希那(でもその気持ちがありがた…)


紗夜「湊さん大変です!今井さんのコンビニでポテトが半額だそうです!急いで向かいましょう!」


友希那(空気を読みなさいよ!…いや、誰よりも読んでるけども!)


蘭「…」スクッ


蘭「…」スタスタ


紗夜「?」


蘭「ふんっ」ポカッ


紗夜「ちょっ…!なんで小突いたんですか!?」


蘭「…」スタスタ


友希那「今のは紗夜が悪いわよ」


あこ「ですね」


紗夜「えぇ…?」


友希那「はぁ…それじゃあ帰…」


香澄「友希那先輩!そこのコンビニでポテト半額です!行きましょう!さあさあ!」ダダダッ


友希那「もういいわよ!」


END

【FGO】メイドオルタ「召喚に応じて参上した、お前が私のご主人様か?」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 01:11:57.37 UNXROZV/O
メイドオルタ「召喚に応じて参上した、お前がわたしのご主人様か?」

ぐだ「……」

メイドオルタ「ん?」

マシュ「せ、先輩!メイドオルタさんですよ、召喚成功おめでとうございます!メイドオルタさん、これからよろしくお願いしますね」

メイドオルタ「よろしくお願いしよう、おいご主人様。あまり嬉しくなさそうだが、私が来たからには……」

メイドオルタ「理想の生活……を……」

メイドオルタ(なっ何!?行ってしまった)
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 01:15:29.22 UNXROZV/O
マシュ「せ、先輩!失礼ですよまってください先輩ー!あっメイドオルタさんこれからもよろしくお願いしますね!?ほんとにすみません……」

マシュ「あとでお部屋に案内しますのでーー!」

メイドオルタ「あ、ぁぁ」

メイドオルタ「2人とも行ってしまった」

メイドオルタ「……」

メイドオルタ「ふ、お世話のしがいがあると言うものだ……!」ゴクリ


♦︎場違い感、ハンパないーーーー!?
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 01:26:11.36 UNXROZV/O
マシュ「ここがメイドオルタさんのお部屋ですね」

メイドオルタ「アルトリアでいい。ずいぶんと殺風景だな、好きにしていいのか」

マシュ「あ、はい。構いませんよ。マスターからも特に指示はないので、良かったら施設内を案内しましょうか」

メイドオルタ「よろしく頼もう。ご主人様が案内してくれるものと思っていたが」

マシュ「すみません、後で言っておきます……」

メイドオルタ「気にするな。しかし私はメイド。まず手始めに……」

メイドオルタ「この安そうな花瓶から破壊させてもらおう」ばりーん

マシュ「なにやってるんですかーー!?」

メイドオルタ「なっ何?新人メイドはまず花瓶か壺をたたき割るのが通過儀礼ではないのか?」

マシュ「ではないです!」

♦︎その知識、化石につき−−−−!?
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 01:38:27.46 UNXROZV/O
メイドオルタ「お手洗いがあそこで、ランドリーがここ、清掃具入れが……こっちか。私の部屋からあれを持ってきて……こう回れば」

マシュ「家事はカルデアのスタッフの方々がやってくれますよ?」

メイドオルタ「私のアイデンティティを奪うな。私がメイドさんでなくなってしまうだろう」

マシュ(そ、そうなんでしょうか……??)

マシュ「あ。あと食堂は……」

メイドオルタ「知っている」

マシュ「あ、なるほど……」

メイドオルタ「む、何だそのでしょうねと言ったような素振りは!確かに私は少し燃費が悪いが、その反応はいやしいと言われたようで気にくわない。そこになおれ、教育の時間だ」

マシュ「何も言ってないですって!?」


♦︎その女、暴食につき−−−−!?
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 02:07:04.18 UNXROZV/O
マシュ「えと、アルトリアさんが召喚された経緯ですか?」

メイドオルタ「そうだ。ライダーとして現界したが自分の事は自分が一番知っている。英霊としての格を1から5までで数値化するのであれば私は5、ほぼ最高位と言っても過言ではあるまい」

マシュ「そうですね、心強いです」

メイドオルタ「加えてメイドだからな、家事も卒なくこなしてしまう。英霊としての器に留まる事を知らぬ勢いだ。グランドの位くらいには収まってやっても構わない」

メイドオルタ「……狙ったのだろう?私を」

マシュ「はい?あ、そうかと思います!」

メイドオルタ「ふふ、いい。これ以上は野暮だ、ご主人様のあの顔を見れば……」

メイドオルタ(ん?いや)

メイドオルタ「奴の顔、というか嬉しいという態度がだな、滲み出ていたのだ。狙いの私が召喚に応じてやったため先程は安心して去ったのだろう、これで聖杯探索が楽に出来るとな」

メイドオルタ「こういうのは……ご主人様とメイドという、信頼関係が成せるものなのだ……」

マシュ(消え入りそうな声色で言われても)

♦︎意外とナイーブ−−−−!?
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:19:21.72 BqapE3xT0
マシュ「私達が使う召喚システムは、アルトリアさんのような英霊のほかに概念礼装と呼ばれる装飾品と言いますか、はたまたその概念の力を借りる強力な触媒のような……そんなのも抽出されます」

メイドオルタ「パワーアップというわけか!?」ガタッ

マシュ「そうですね。でもあくまで補助なので、アルトリアさんのような英霊あってこその装備品です」

メイドオルタ「補助?……であれば最強のメイドであるわたしには必要ない。補助というものは足りないものを補うという事だ」スッ

マシュ(え?でもさっき……)

マシュ「えっと、足りないを補うでなく、プラスにしかならないので装備して損はないですよ?」

メイドオルタ「くどい!補助という単語がやけに印象に残った!完璧メイドが装備していいのはフリルエプロンとヘッドドレスと相場は決まっているのだ!欠点などない、補助など不要……」

メイドオルタ「欠点など……ないはずなのに……!」

マシュ「もうこのパターンやめましょう」

♦︎しつこい−−−−!?
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:21:58.07 BqapE3xT0
ぐだ『……』

マシュ「ほらアルトリアさん、マスターなんでか書庫にいましたよ。話をしに行きましょう」

メイドオルタ「……不機嫌そうだし、また今度でいい。メイドは空気を読む」

マシュ「だめです逃げないで下さい」

メイドオルタ「な、逃げるわけがないだろう!よ、よしいいだろう、こちらから行ってやる!」ずんずんずん

メイドオルタ「……おいご主人様!」

ぐだ「!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 01:00:19.74 e/nm+DnnO
マシュ「先輩、アルトリアさんがお話があるそうですよ」

メイドオルタ「お、お話というよりだな……」

ぐだ「……」ガタッ

メイドオルタ「!」

マシュ「あっ先輩!待っなんでさっきから……!」

ぐだ「……」スタスタスタ

マシュ「先輩っ」

メイドオルタ「…………ご主人様」

マシュ「……!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 01:07:16.55 e/nm+DnnO
マシュ「アルトリアさん。マスターは感情の起伏が少なくてあまり理解し難い人ですが」

マシュ「あの人なりに努力はしてると思いますよ、ほらこの本」

メイドオルタ「………」

本『☆部下と正しいコミュニケーションをとるには?114514選☆』

マシュ「許してあげてくれませんか?いざとなったらすっごく頼りになるし強いんですけど、ああいう所はほんと駄目なので」

マシュ「そこは、完璧メイドさんの力で」にこっ

メイドオルタ「……ふん。本当に世話のかかるご主人様だ」

マシュ「はい!」

♦︎いい話なのか−−−−!?
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 23:09:23.60 9WtwsxyVO
メイドオルタ「おいご主人様、どこにいる!?正々堂々とご奉仕を受けろ!!」

ぐだ「……」

メイドオルタ「ご主人様、そこにいたか。少し聞け」

メイドオルタ「あいにく私はマシュが持つような理解する力に長けてはいない。私も周りからは理解されずに生きてきた。これまでも、そしてこれからもだ」

メイドオルタ「似た者同士のように見えるが真には正反対だ、そんなはぐれ者達がすぐに理解し合えるとは思えない」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 23:16:42.74 9WtwsxyVO
メイドオルタ「だがもし、もし打ち解け合うことが出来る日が来たら……きっと貴様は、わたしの真のご主人様に」

メイドオルタ「ん?」チャリン

ぐだ「……」

メイドオルタ「……ルーンストーンか。くれるのか?私に」

ぐだ「ああ」

メイドオルタ「!!!!」

メイドオルタ「く、くれるんだな!今、ああと言ったな!私に言ったのだな!」

ぐだ「……」スタスタ

メイドオルタ「まっ待て!待つんだご主人様、こっちを見ろ、おい貴様…………」

メイドオルタ「行ってしまった……」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 23:21:25.92 9WtwsxyVO
メイドオルタ(相変わらず何を考えているのか理解できない。が、ほんの少しだが歩み寄れた気がする。それに)チャリン

メイドオルタ「……フ、メイドが施しを受けるとはな。いいだろう」

メイドオルタ「深く考えん。貴様はそういう人間なのだろう」

メイドオルタ「だから私の全身全霊をかけて、貴様を理解してみせよう!ご主人様!!」


♦︎がんばれ、アルトリア−−−−!?
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 23:26:53.64 9WtwsxyVO
メイドオルタ「……」キラキラ

マシュ「アルトリアさん。あ、マスターから貰ったんですか?その概念礼装(ルーンストーン)」

メイドオルタ「!、あぁ。プレゼント(強調)だ。概念礼装などと言うふざけた目的では決してなくだな、これはあのご主」

マシュ「私も色違いをいただきました、綺麗ですよね」チャリン

メイドオルタ「」

マシュ「召喚時に出た余り物だからって……欲を言えば、もう少し言い方に気をつけて欲しかったですよね」

マシュ「……アルトリアさん?」

メイドオルタ「」

マシュ「ア、アルトリアさん?」

メイドオルタ「…………ご」










メイドオルタ「ご主人様ぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!」


♦︎序幕、おわり

【ペルソナ3】backyard of P3D

1 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:27:37.30 PmKq8T0WO
・書き貯めあり
・短い
・主人公は「有里湊」とします
・メタネタあります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515342457
2 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:30:22.38 UP6fDmH70
幾月「…と、いうわけだ。すまないけど、よろしく頼むよ」

美鶴「気は進みませんが、決定事項なのですよね?」

幾月「うん、まあそうなんだよね、決定事項だから、蹴ってもらっちゃ困るんだよね!」

美鶴「…わかりました。それでは皆には私から説明を。失礼します」...ガチャ


幾月「あれ?気づかなかったかな?決定、蹴ってー…」
3 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:34:58.14 UP6fDmH70
【夜ー学生寮作戦室】

桐条「…ということだ。すまないが、よろしく頼m」
ゆかり「ハァ〜!?無理無理ムリムリ!ダンスの特訓しろって、なんですか藪から棒に!」

明彦「俺も納得がいかん。ダンスが俺たち特別課外活動部にとってなんだというんだ?
多少の体幹を鍛える程度の効果はあるかもしれないが、日ごろの訓練を上回るとは思えん」

風花「まあまあ、ゆかりちゃんも、それから真田先輩も落ち着いてください。桐条先輩だって、思いつきでってわけじゃないんですよね?」

美鶴「ああ、その通りだ」

湊「上からの指示、ですよね」

ゆかり「え、上っていうと、まさか…」

明彦「幾月さんか?」
4 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:38:34.42 UP6fDmH70
湊「アトラス上層部からの直々のおっ達しってところじゃないですか?」

順平「ちょ、ちょっと待てよ。アトラスが?俺たちはロープレ班なわけ。な?それがダンスだぜ?おかしいだろ」

アイギス「私もおかしいと思います。わたしは戦闘用の兵器です。ロールプレイングゲームの戦闘要員や、
格闘ゲームというのはわかりますが、ダンスというのは適材適所とはいえないのでは」

乾「アイギスさん、自分のことを兵器って言い切るのはあれですけど、そうですよ。
もともと僕たち、タルタロスを探索して、シャドウをやっつけてっていう役目で」
5 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:44:49.10 UP6fDmH70
湊「P3FESでは、終業式以降の話もやってたね」

順平「お前、あれは大変だったもんな」

ゆかり「さらに、携帯型ゲームに移植したときはハム子まで登場して、とうとう湊くんの出ないルートまで出来ちゃったよね」

明彦「そのあたりはロープレの本流だからまだいい。
P4Uでの俺の扱いはあまり納得していないんだ。なんだあの衣装は。おれはマント一枚で民間航空機に乗るイメージでもあるのか?
まあ拳で戦う、という機会を与えられたのは悪くなかったが」

風花「P4U2、私だけシャドウキャラがいなかったような…」

アイギス「私は、ラビリスに会えてよかったです」
6 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:48:07.27 UP6fDmH70
桐条「更にはPQだ。まさかナンバリングタイトル間でクロスオーバーとはな」

順平「時間軸がもうオレっちお手上げ侍だったぜ」

風花「ごーこんきっさは、ちょっと恥ずかしかったですね」

ゆかり「まあギリ、PQまでは我慢するけどダンスって一体何なのって話じゃない?」

明彦「そのとおりだ。なんで探索でもバトルでもなく、ダンスなんだ?美鶴、説明してくれ」

乾「そうですよ、戦うとか探検する、とかなら僕たちもまあ頑張りますよ?でもなんでダンスなんです?」

アイギス「私はそれほど休養を要しない仕様ですが、皆さん映画化もひとしきり終わって落ち着いたところに
新しいお仕事で、ちょっといら立っているようです。納得できる説明が必要なようです」
7 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:49:42.78 UP6fDmH70
美鶴「実は、さっき説明した以上のことは、私もよくわかってはいなくてな、すまない」

ゆかり「すまないって、桐条先輩それ問題ですよ。ほとんど情報なんてなかったし。
だいたい桐条先輩自体、この話に納得してるんですか!?」

美鶴「それは…」

順平「ちょっとゆかりッチ、ヒートアップしすぎだって、落ち着けよ…。
なあ、お前なんか知らねえの?各タイトルの主人公間で情報交換とかしてるらしいじゃん?」

湊「ああ」

美鶴「何か知っているのか?」
8 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:51:36.97 UP6fDmH70
湊「元凶は、P4ですよ」

乾「P4って、鳴上さんたちですか?」

順平「いやいや、アイツら確かにリア充っぷりが凄かったけど、ダンス部なんていなかったよな?」

ゆかり「まあ、りせちーがアイドルだから一応ダンスできるんだろうけど、それが何だっていうの?」

湊「P4でダンスゲームが出たんだよ。通称、P4Dと呼ばれてる」
9 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:56:40.21 UP6fDmH70
明彦「おい、ちょっと待て。アイツらだって俺たちと同じ、シャドウと戦うっていう役割のキャラだろう?」

美鶴「そうだった筈だ。彼らがダンスといっても、なんの脈絡も感じないのだが」

湊「僕も最初は驚きましたよ。しかし、実際ゲームは発売され、そこそこの評判だったようなんです」

風花「P4Dって、もしかしてDはダンスのD?」

湊「ああ、そうだよ。"ペルソナ4 ダンシング・オールナイト"が正式名称だ。そのゲームは、本筋の話のしばらく後という世界らしいんだけど、バトルの代わりに"上手に踊る"ことで倒せるシャドウがいるらしい」

乾「え、踊ったらシャドウが死ぬんですか?」

湊「死ぬ、のかどうかはよくわからないんだけど、とにかくダンスで攻略しているらしいんだ」

順平「マジか…なんだその世界観」

風花「ムド的な、呪術的な踊りとかじゃないんだよね?」

ゆかり「さすがにそんなゲーム、イヤでしょ」
10 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 01:59:00.34 UP6fDmH70
ゆかり「うーん、とても信じられる話じゃないんだけど…キミが言うなら、本当なんだよね」

美鶴「よくわかった。つまりP4のダンスゲームが既に先行してリリースされているんだな」

明彦「つまり俺たちはその次回作に参加する、ということか」

湊「そういうことです、おそらくね」

乾「僕たちの次回作の系統のゲームの次回作に僕たちが出るってなんか不思議な感じですね」
11 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:00:31.50 UP6fDmH70
アイギス「あの、コロマルさんはどうされるのですか?」

美鶴「実は、コロマルに関しては特に何も言われていないんだ」

明彦「おそらくはシンジも、ということだな」

順平「あー、だから荒垣さんがコロマルの散歩に行ってる今この話なのか」
12 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:03:11.96 UP6fDmH70
ゆかり「で、リリースいつなんですか?それも聞いてないんですか?」

美鶴「リリースもなにも、ゲームということ自体私は知らなかったんだが、我々の"ダンス特訓"の期限は今度の5月ということだ」

明彦「おい、もう4か月しかないじゃないか!」

順平「あれ、真田先輩、やる気っすね」

明彦「シャドウが倒せるというのなら、手段は問わないさ。ダンスでもなんでもやってやる!」

湊「いや、我々の場合にもダンスがシャドウを倒すものになるのかはわかりませんが…」

明彦「構わん!可能性はあるんだろう?」

順平「うわー、真田先輩の一直線キャラ、ガッツリ出てるわー」
13 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:05:27.56 UP6fDmH70
ゆかり「うーん、でもちょっとめんどいよねー風花」

風花「えっ、私またナビゲートキャラじゃないのかな?ダンスって私体育の授業でもついていくのやっとだし、自信はないかな」

美鶴「そのあたりは何とも、だ」

湊「あの、実は主人公会でもう一つ聞いていることがあるですが」

美鶴「是非話してくれ」
14 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:09:07.19 UP6fDmH70
湊「実は、我々の他にも、P5の連中のダンスゲームも同日発売らしい、と」

ゆかり「え、何?P4どころかP5ってのがあるの!?」

順平「長寿なんすねー、ペルソナシリーズ」

美鶴「なるほど。P4が成功作となり、続編はP3とP5で同日発売…我々は比較されるな、間違いない」

アイギス「容易に想像がつくであります」

順平「あーもう、数字で評価されるのなんて学校のテストだけで充分だっての」

ゆかり「あんたのテストの点数はロクな評価にならないでしょ」

乾「僕たちはシャドウを倒して、守るべきものを守るために頑張るっていうのに、こんな競争をさせるなんて。大人って、そういうとこが醜いですよね」
15 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:11:03.25 UP6fDmH70
明彦「なるほど、天田。確かに大人は汚いかもしれない」

乾「はい?」

明彦「しかし、売られた勝負は買うのが男だとも思わないか?」

乾「え、ええ確かに」

明彦「そうだろう?あえて勝負に乗ってやろう、そして勝ってやろうじゃないか!」

乾「は、はい!」


ゆかり「あー真田先輩と真田教の天田くん、スイッチ入っちゃったわこれ」
16 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:12:22.44 UP6fDmH70
ゆかり「ところでさ、P5の主人公ってどんな人なの?」

湊「え、どうして?」

ゆかり「いやあ、興味本位というか。ほら、P4の鳴上くんってなかなか格好良かったじゃない?」

湊「あー、そういう…そうだね。名前は雨宮蓮だけど、ネット上では屋根裏ゴミとかってよく書かれてるって落ち込んでた」

風花「屋根裏ゴミって…かわいそう」

美鶴「確かに、あんまりだ。何か、そう呼ばれてしまう理由があるのか?」
17 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:14:32.00 UP6fDmH70
湊「もともとは前科が、あ、これは実際は冤罪なんですけど、前科があって、引っ越してとある人の厚意で屋根裏に住まわせて貰っているっていうことで、屋根裏のゴミって言われたらしいですね」

乾「待ってくださいよ、冤罪なんですよね?それならゴミだなんて誹りはすぐになくなるんじゃないんですか?」

湊「いや、えーっと、別の理由もあって」

アイギス「そちらの方が大きい理由なのですね?」

湊「うん、どっちかというと手当たり次第に女の子に手を出してたり、屋根裏に出張メイドさんを呼びつけたりとかしてるっていうのが、ゴミって言われてる所以なんじゃないか、とは思う」

順平「あー、そっちね、そっち系ね。なんか知り合いにもそんなヤツがいるような気もしなくはないけど」
18 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:15:30.17 UP6fDmH70
ゆかり「ふーん、なるほどね。まあキミも大概なところはあるけど、住まいに連れ込むとかまで行くと、その屋根裏ゴミってのは、完全に女性の敵みたいね」

湊「いや、いいヤツなんだよ、それに冤罪のせいで転校とか、苦労してるし」アセアセ

ゆかり「そんなの、私たちだって全員P4の連中より重い不幸背負ってやってるでしょ!」

順平「いやー、ゆかりッチ?ちょっとその話は重すぎじゃないかな?ちょーっと落ち着こ、な?」
19 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:16:25.61 UP6fDmH70
ゆかり「いや、落ち着けない!もう無理。そんなゴミにはボロ勝ちして、吠え面かかせる!女の敵を許すな!」

湊「……」

美鶴「ああ、処刑だ!」

湊「………」

風花「わたしも、そういう男の人、ちょっと許せないな!」

湊「…………」

美鶴「よし!早速今晩から影時間を使ってダンスの特訓だ!」

ゆかり風花明彦乾「おーーーー!」

湊「………………」アセダラダラ
20 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:17:23.09 UP6fDmH70
順平「おい、顔青いぞ?」

湊「ああ…ちょっと頭が痛くなってきた」

順平「まあ大丈夫だろ、お前の女グセの悪さも、きっとその屋根裏ゴミとかいうヤツほどじゃないだろ、な?」

アイギス「仮にあなたが屋根裏ゴミ以下の人間だとしても、私の一番は、あなたの傍にいること、であります」

湊「……もう、どうでもいい」
21 :◆MG4BqOMSNc 2018/01/08(月) 02:18:09.24 UP6fDmH70
終わりです。

P3DもP5Dも楽しみです。

ニア「素直になる薬?」ゼノブレイド2

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:13:55.29 3DUM1i/Q0
ニア「………はぁ。」

ニア「またレックスとケンカしちゃったなぁ。もう何回めだろ」

ニア「謝ろうとしてたレックスを無視して逃げちゃったし、さすがにアイツでも怒ってるよな」

ニア「…素直になれればなぁ」

ニア「…ん?なんだこれ…」コロン

『素直になる薬』

ニア「はぁ?なにそれ、聞いたこともない。あ、説明書もある」

『これを服用すれば自分の本心がすらすらと出る!素直になれないあなたや彼の本音が知りたいあなたにぴったり!』

ニア「…ばからしい。こんなの飲むわけが…」

ニア(…素直な自分、か)


〜妄想inニアの脳〜
ニア『レックス大好き!愛してる!』

レックス『俺もだよニア、愛してる』

ニア『本当!?じゃあ…』

レックス『ああ、結婚しよう』

ホムラ『ぐぬぬ』
ヒカリ『ぐぬぬ』



ニア「そんなわけないしなぁ」

ニア「…飲むだけ。そう飲むだけなら…どうせ効果もないし…」

ごっくんちょ☆

ニア「………」

ニア「何もかわらん」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:22:29.10 3DUM1i/Q0
ニア「そりゃそうだよ。何かあったら逆に驚くし」

ホムラ「あ、ニア?」

ニア「ホ、ホムラ?どしたの」

ホムラ「レックスがニアがいないんだって。謝りたいけど見つからないって困ってました」

ニア(…レックス)

ニア(ふん、レックスが悪いんだしそのまま困ればいいさしかもアイツホムラに頼っちゃって、ほんとうに

「会いたいっ」

ニア(えっ)

ホムラ「わかった。じゃあ呼んできますね!」

ニア「ありがとう!」(ちょっとまってぇぇぇぇっ!?)

ニア「ああっ行っちゃった…まずい、あれ本物だったのか…」

ニア「もしこのままレックスに会っちゃったら…」

『大好き!』

ニア「あわわわ」

レックス「…ニア?」

ニア(oh)
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:32:30.91 3DUM1i/Q0
レックス「ホムラに聞いたんだ。ニアはここだって…」

ニア「………」
ニア(…やばい)

レックス「謝りたかったんだ。ごめんニア。俺ってまだ子どもでさ」

ニア「………」

レックス「自分の悪いところとかまだ気づかないんだ。だからあんなこと言っちゃってさ」

ニア「………」

レックス「何かあったら言ってくれ。絶対に直すから」

ニア「………」

レックス「なぁ、俺の何がダメだったのか、今教えてくれないか。頼む」

ニア「………」

ニア(レックス…。そんなに考えてくれるなんて…)

ニア(けどごめん。もう……)

ニア(薬のせいで我慢できない!!)


レックス(ニア…ずっと黙ってる…怒ってんのか…)

レックス(童貞と処女同士仲良くしようぜってのは軽率すぎたか…)


ニア「………き」

レックス「えっ?」

ニア「…好きっ、大好きっ!!」

レックス「はっ?」

ニア「レックスが大好きっ!愛してるっ!」

レックス「どうしたんだニアっ!?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:38:04.13 3DUM1i/Q0
ニア「好きっ、好きだよレックス、異性としてっ」

レックス「ええっ!?急にっ」

ニア「急じゃない、ずっと前から好きだった!愛してた!」

レックス「おっ落ち着けっ!」

ニア「いつもレックスの寝室に忍び込んで寝顔を堪能してます!」

レックス「!!!?」

ニア「ベッドの下の本を見て髪型を似せたりしてますっ」

レックス「!!!?」

ニア「あの本くらい胸大きくするから待っててっ!」

レックス「!!!?」

ニア「ちなみに寝てる間にキスしちゃったことがある!」

レックス「!!!?」

ニア「ごめんなさいでも胸がキュンキュンしてやめられなくてそのまま何十回としました!」

レックス「!!!?」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:43:38.18 3DUM1i/Q0
ニア「一緒に添い寝したことがありますっ!」

レ「!!!?」

ニア「みんなにバレてニヤニヤされました!」

レ「!!!?」

ニア「足を絡めたりして興奮してましたっ!そこきら先の記憶はないです!」

レ「!!!?」

ニア「妙に疲れていたのでもしかしたら事に及んでしまったかもしれません!」

レ「ありがとうございます」

ニア「行く先々の街でレックスの彼女だと言い回りました!」

レ「ニヤニヤされたのはそのせいかっ!?」

ニア「大好き、本当に好きなの、レックスのこと」

レ「あ、ありがと」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:53:36.13 3DUM1i/Q0
ニア「だけど、レックスが他の人が好きだって言うなら諦める」

ニア「本当は嫌だけど頑張って諦める、そうしてみせる」

レ「ニア……」
俺「ええ子やぁ」

ニア「だから、ずっとそばにいさせてぇ」

レ「ニア…」
俺「ニア…」

俺「なぁニア、覚えてるか?俺たちが初めて出会ったときのこと」

ニア「…うん、二週間くらい前だった」

俺「実はな、俺、お前たちがわんぐーで発売される前から公式サイトで見てたんだ」

ニア「立ち絵とか載ってる…?」

俺「そう。みんなが口を揃えて言ってた。『赤毛の子可愛いしおっぱいでけぇ』『金髪美少女尊い』って」
レ(『誰だこいつ主はシュルクだろ』って言われたっけ)

ニア「…だってメインはあの二人だから……」

俺「けど俺はニアに惹かれたっ!」

ニア「!」

俺「俺はニアに会いたくてゼノ2を始めたんだ!」

ニア「俺………」

俺「作中でニアとレックスの絡みを見てニヤニヤしてたっ。けどっ!!」

レックス「ゲーム内の俺は…ホムラとヒカリ大好き人間だから…」

俺「そうなんだよ…」

ニア「…」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:02:01.37 3DUM1i/Q0
俺「エンディングで思ったよ。二人が死んだのは寂しいし泣きまくったけど『あれこれニアルートまっしぐらじゃ』って」

レ「そうしようと思ったしな」

俺「けど復活という予想だにしない結末が待っていた。もちろん嬉しくて泣きまくったけど俺の涙腺はボロボロだが」

ニア「……」

俺「だから、ニア。俺のとこ、来ないか?」

ニア「俺……….?」

俺「もうすでに嫁はいっぱいだが俺は受け入れるよ」

レックス「なんていいやつなんだ」

ニア「か……俺っ!」

俺「今本名で呼びかけたろ」

俺「結婚しよう…ニア」

ニア「おれっ!」

俺「嫁にはホムラもヒカリもいる。仲良くしてくれ」

ニア「うん!」

主人公「あれ、だったら俺でもよくない?」



めでたしめでたし

ユーリ「なんだこの扉」 チト「ヨーショクのネコヤ?」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 00:32:23.10 VJ16gs/y0
少女終末旅行×異世界食堂

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515166343
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 00:33:57.27 VJ16gs/y0
ユーリ「こんな所にポツンと扉があるね」

チト「いやおかしいでしょ」

ユーリ「何で?」

チト「普通扉ってのは向こう側に部屋があって成立するもんだ、でも・・・」

ユーリ「向こう側に何もないね〜」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 00:37:46.50 VJ16gs/y0
チト「つまりこれは・・・捨てられた扉か」

ユーリ「何で扉なんて捨てんの?」

チト「さぁ、わかんないよ」

ユーリ「でもさぁ・・・」スンスン

チト「ん?」

ユーリ「何かこの扉からいいにおいがするんだよね」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 00:42:23.42 VJ16gs/y0
チト「・・・は?」

ユーリ「ほら、ちーちゃんもかいでみなよ」

チト「まさかそん・・・」スンスン


チト「・・・本当だ」

ユーリ「でしょー」

チト「何で・・・あ、扉に何か書いてある」

チト「えっと・・・ヨーショクのネコヤ、かな」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 08:22:53.59 VJ16gs/y0
ユーリ「ヨーショク?って何?」

チト「そういえば本で読んだことがある・・・昔はご飯を作る店があって、そこに食べに行く人たちがいたって」

ユーリ「何でわざわざそんなことすんの?家で食べればいいじゃん」

チト「そんなのわかんないよ・・・素人には作れないもの・・・ってのがあるんじゃない?」

ユーリ「ふーん・・・それにしてもいいにおいだね」

ユーリ「ちょっとドア開けてみよっか」

チト「え?」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 10:17:05.80 VJ16gs/y0
ユーリ「いやなーんか気になるじゃん?」

チト「やめとけって、どーせ何もないから」

ユーリ「でもにおいはするじゃん」

チト「まぁ、確かに・・・」

ユーリ「じゃあ私銃構えてるからちーちゃん開けてね」チャキ

チト「私かよ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 12:21:00.26 VJ16gs/y0
ユーリ「ほら早く早く」

チト「しょーがないなー、じゃあ開けるぞ」グッ

ガチャ・・チリン










チト「な・・・」

ユーリ「おおう・・・」

チト「何だこれ・・・こんな部屋さっきまでなかったぞ・・・」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 13:04:19.44 VJ16gs/y0
チト「どうなってんだ一体・・・」

ユーリ「おおう・・・いいにおいが更に強く・・・」クンカクンカ

チト「おい少しは緊張感を・・・」


タタタ・・・



アレッタ「いらっしゃいませ!ようこそヨーショクのネコヤへ!」

チト「む!?」

ユーリ「何だお前?」チョキ

アレッタ「ふぇっ!?」ビク
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 15:07:32.71 VJ16gs/y0
アレッタ(何か筒みたいな武器向けられた・・・)

店主「いらっしゃい」

アレッタ「あ、マスター・・・」

ユーリ「もう1人・・・」

店主「そんな物騒なモノ下ろして、どうです?何か食べていきませんか?」

チト「食べる?やっぱりここは・・・」

店主「ええ、見ての通り、『料理屋』ですよ」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 16:15:24.48 VJ16gs/y0
チト「料理屋・・・じゃあ本当にここで料理が食べられるの?」

店主「ええ」

チト「どうしてこんな所で・・・」

店主「お嬢ちゃん達がどの扉から来たかは知らないけど・・・」

店主「この店は、7日に1度、別の世界のいろんな場所に繋がるんだ」

チト「マジで・・・」

アレッタ「本当ですよ」

ユーリ「不思議なこともあるもんだね〜」

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 19:05:21.40 VJ16gs/y0
チト「で、どうする?」ヒソヒソ

ユーリ「折角だから食べていこうよ、レーションも底を尽きかけてるし」ヒソヒソ

チト「そうだなぁ・・・」ヒソヒソ

グウウ・・・

ユーリ「ほら、ちーちゃんもお腹減ってるし」ヒソヒソ

チト「・・・///」






ユーリ「とゆうわけだから、食べてくよ」

店主「わかりました」

アレッタ「お好きな席にどうぞ」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 20:16:00.93 VJ16gs/y0
アレッタ「こちらメニューになります、東大陸語は読めますか?」

ユーリ「字ならちーちゃんが読めるよ」

チト「おい」

アレッタ「わかりました、こちらのお冷はご自由にお飲みください」

ユーリ「おお!綺麗な水だ!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 20:43:27.44 VJ16gs/y0
アレッタ「それではご注文が決まりましたらお呼びください」


ユーリ「美味い!この水美味しいよちーちゃん!」ゴクゴクプハー

チト「うるせぇ黙ってろ」ムムム

ユーリ「どったの?」

チト「やっぱり読めないなぁ・・・絵は描いてあるけど」

ユーリ「ん〜じゃあ美味しそうなのを適当に指させばいいじゃん、おーい!」

チト「いいのかそれで・・・」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 20:54:28.27 VJ16gs/y0
アレッタ「ご注文はお決まりですか?」タタタ・・・

ユーリ「えっと・・・私はこれで、ちーちゃんはこれ」

チト「あ、おい・・・」

アレッタ「かしこまりました、少々お待ちください」タタタ・・・



ユーリ「楽しみだね〜」

チト「大丈夫かな・・・」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 21:12:57.30 VJ16gs/y0
アレッタ「お待たせしました、『チキンカレー』と『メンチカツ』です!」

ユーリ「おお来たね!」

チト「・・・・・」ゴクリ

アレッタ「それではごゆっくりどうぞ」



ユーリ「さーて食うぞ〜!!!」

チト「う、うん・・・」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 21:46:50.21 VJ16gs/y0
チト「これって・・・肉やら芋やらをすり潰して高温の油で揚げる奴だよね、本で読んだな」

ユーリ「あれ?絵と違うな・・・もっとドロっとしてると思ったんだけど」

ユーリ「まぁいいや、いただきまーす」パク

モグモグ・・・

ユーリ「うまい!この白いのうまいよちーちゃん!」

チト「・・・・・」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 22:18:01.43 VJ16gs/y0
チト「・・・なぁユー、それって隣のやつかけるんじゃないのか?」

ユーリ「え?ああこれか、どれどれ・・・」トプトプ

ユーリ「おお!絵で見た通りになった!では・・・」パク

ユーリ「!!!!!!!!???????」ビクン

チト「ユー!?」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 22:32:41.47 VJ16gs/y0
ユーリ「ひ、ひたが・・・舌が焼ける・・・水!!!」ゴクゴク

ユーリ「ハァハァ・・・」

チト「大丈夫?」

ユーリ「体が熱い・・・喉がヒリヒリする・・・」

ユーリ「でも・・・うまい!」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 23:05:02.42 VJ16gs/y0
ユーリ「この刺激の後から来る美味さ!ヤバすぎる!」

ユーリ「いくらでも食べれそうだよ!」ムシャムシャ

チト「ああそう・・・」

ユーリ「この何かの肉も美味い!何の肉だろ?」

チト「チキン・・・確か鳥っていう空飛ぶ生き物じゃなかったっけ」



店主「・・・・・」フッ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/06(土) 23:38:33.24 VJ16gs/y0
チト「ハァ・・・私も食べよ」パク

チト「!」ビクン

チト(これは・・・噛めば噛むほど旨味を凝縮したような汁が口の中に広がって・・・)

チト「・・・!」ガッ

チト(一緒に出されたパンが無性に食べたくなるッ・・・!)モグモグ








ガチャ

アレッタ「あ、いらっしゃいませー」

ガヤガヤ・・・
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 00:22:34.44 KA3u6Goq0
ユーリ「ふぃ〜食った食った」

チト「こんなのはじめてだよ・・・」

ユーリ「でも、な〜んか物足りないよね」

チト「うん・・・」

ユーリ「どうすれば・・・お」チラ




ライオネル「カツ丼おかわりィ!!!」


チト「いつの間にか結構人が・・・」

ユーリ「おかわりか・・・」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 00:44:57.77 KA3u6Goq0
ユーリ「おーい!」フリフリ


黒『・・・はい、何か?』

ユーリ「ん?あれれ?」

チト(この人、口動かさずに喋ってる・・・)

ユーリ「・・・あの、チキンカレーとメンチカツのおかわりを」

黒『かしこまりました、少々お待ちください』
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 08:15:34.30 KA3u6Goq0
黒『・・・ねぇ』

ユーリ「ん〜?」

黒『チキンカレー、美味しい?』

ユーリ「うん!」

黒『そう・・・』






黒『私も、そう思う』ニコ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 10:25:51.00 KA3u6Goq0
黒『お待たせしました、チキンカレーとメンチカツです』

ユーリ「おお来た来た!」ガツガツ

ユーリ「うんめー!!!」

チト「待てよ・・・このメンチカツをパンに挟んで・・・」パク

チト「おお!2つの味が同時に・・・」







アルフォンス「ほう、初めて見る顔だが、チキンカレーを食すとはわかっている」


サラ「ほら!あの子メンチカツ食べてるわよ!やっぱりこっちの方が美味しいのよ!」

ハインリヒ「偶然だ、やはりエビフライこそ至高!」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 15:03:37.10 KA3u6Goq0
ユーリ「ふぅ・・・」ゲップ

チト「食いすぎだろ・・・何皿食ったんだ・・・」

ユーリ「ちーちゃんもでしょ」

チト「う〜ん・・・でもな〜んか足らないなぁ・・・」チラ






アーデルハイド「♪〜」パクパク

ヴィクトリア「・・・・・」モグモグ
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 16:03:57.97 KA3u6Goq0
ユーリ「あれだ!おーい!」

アレッタ「はい!ご注文ですか?」

ユーリ「えっと・・・これと・・・これ!」

アレッタ「かしこまりました、少々お待ちください」タタタ・・・



チト「そういえば本で読んだな・・・昔はスイーツっていう主に女子が愛した食べ物があるって」

ユーリ「ほほう・・・」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 18:20:33.92 KA3u6Goq0
アレッタ「お待たせしました、『チョコレートパフェ』と『プリンアラモード』です」

チト「おお・・・」

ユーリ「こっちもうまそー!」

チト「それでは・・・」

ユーリ「いただきまーす!」

パクッ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:04:12.24 KA3u6Goq0
チト「ほおお・・・」パアア

ユーリ「あまーい!」

ユーリ「これってアレだよね!砂糖って奴が入ってるんだよねちーちゃん!」

チト「んんん〜〜〜〜パルフェ!!!」

ユーリ「はい?」

チト「ゴメン、ちょっと言いたくなった」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:04:07.66 KA3u6Goq0
チト「この雲みたいなフワフワした白いの最高〜」

ユーリ「こっちの黄色くてプルンとしたのもいいよ!」

ユーリ「ふぅ・・・お?」




アルトリウス「・・・・・」グビグビ

ユーリ「あれは・・・おーい!

アレッタ「はい、ご注文ですか?」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:20:40.58 KA3u6Goq0
アレッタ「お待たせしました、『ビール』と『コーヒー』です」

ユーリ「待ってましたー!!!」

チト「おま・・・それ『びう』じゃん!」

ユーリ「うん、あっちのじいさんが飲んでるの見えたからね、ちーちゃんはいいの?」

チト「あれはちょっと・・・」

ユーリ「あっそ」グビグビ
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:30:03.24 KA3u6Goq0
ユーリ「うめー!!!」プハー

チト「・・・・・」ゴクゴク

チト「う・・・ちょっと濃いかも・・・」

チト「これ・・・砂糖かな?ちょっと足そう・・・」サラサラ

チト「あ、飲みやすくなった」ゴクゴク
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:43:04.16 KA3u6Goq0
ユーリ「うぃ〜」グデー

チト「流石にもう一杯かな・・・そろそろ戻ろう」

ユーリ「ん〜」






ガガンボ「カエル、コレ、イツモノ」ジャラ

店主「確かに、ありがとうございました」

チト「・・・・・」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 21:58:55.05 KA3u6Goq0
チト「なぁ、ユー」

ユーリ「ん〜?」

チト「そういえばこういう所って飯食う代わりに何かしら代価をもらうって本で読んだことがあるんだが・・・」

ユーリ「え〜でも何も持って・・・あ」ゴソゴソ

ユーリ「これでどうにかなるかな?」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:09:49.92 KA3u6Goq0
ユーリ「おーい!もう帰るんだけどー!」

アレッタ「あ、はいー!」

店主「ありがとうございました、それで、お勘定は・・・」

ユーリ「これでどうにかなんない?」ゴト

店主「!」

アレッタ「これって・・・」

黒『?』

店主(金の・・・延べ棒・・・?)
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:24:11.30 KA3u6Goq0
ユーリ「この間ガラクタ漁ってたら見つけたんだけどさ、結構食べちゃったしたりないかな〜?」

店主「あ、いえ・・・十分です」

ユーリ「そっか、よかった、じゃあね〜」

チト「ごちそうさまでした」

バタン

アレッタ「またのお越しをお待ちしておりま〜す」






店主「あ、チキンカレー残りが少ないな・・・」

黒『え・・・』
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:32:16.63 KA3u6Goq0
チト「お、元の場所に戻ってきたな」

ユーリ「また行きたいね〜」

チト「いや、いつまでもここにいるわけには・・・」

ユーリ「あ!」

チト「どうした?」

ユーリ「あの店に銃忘れてきた・・・」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:43:43.69 KA3u6Goq0
チト「おいおい・・・」

ユーリ「取りに戻らなきゃ・・・って!?」

チト「扉が・・・ない!?」

ユーリ「そんな〜」ガク

チト「まぁいいじゃん銃なんて」

ユーリ「うう〜」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:48:36.36 KA3u6Goq0
〜それから7日後〜

ユーリ「ええ・・・」

チト「嘘だろ・・・何で・・・」

ユーリ「あの時の扉だ!」

チト「何でこんな所に・・・いやでもあの店主7日に1度がどうとか言ってたな・・・」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:55:38.37 KA3u6Goq0
ユーリ「どゆこと?」

チト「つまり、私たちのいるこことは別の世界があって・・・あの店はそこにあるんだよ」

チト「そことここは7日に1度だけあの扉を通じて繋がるってことじゃないのかな」

ユーリ「ふ〜ん、よくわかんない」

チト「まぁ私もそういう可能性があるって前本で読んだだけだし・・・」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:58:08.25 KA3u6Goq0
チト「で、どうする?」

ユーリ「行くに決まってんじゃん!銃取り返さなくちゃいけないし、またあそこの飯食べたいしね」

チト「実は私も・・・また食べたかったんだ」

ユーリ「決まりだね、それじゃ・・・」

ガチャ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 22:59:55.77 KA3u6Goq0
店主「お?」

黒『あ・・・』


ユーリ「よーっす!!!」

チト「また来たよ」

アレッタ「いやっしゃいませ!」







アレッタ「ようこそ、ヨーショクのネコヤへ!」


〜おしまい〜
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 23:00:48.74 KA3u6Goq0
以上です、読んでくださった方々、ありがとうございました

男「天才プロ棋士もこうなっちゃオシマイだな……」プロ棋士「……」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 22:47:04.89 JSCgpTg7o

狭い地下室で、俺は一人の男と対峙していた。

相手はゆったりとしたスーツを着こなすプロ棋士だ。

『天才』『最強』の名を欲しいままにしている名実ともに日本一の将棋指しである。


「お目覚めかい?」

「……」

「最強といわれる天才プロ棋士も、こうなっちゃオシマイだな……」


プロ棋士は俺によって、椅子に縛り付けられていた。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514987224
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 22:49:08.46 JSCgpTg7o

「もし俺とあんたが将棋を指せば、100%あんたが勝つだろう。飛車角落ちでもな。
 しかし、この状況はどうだろう?」

「……」

「あんたは俺に手も足も出せない。将棋なら絶対勝てる相手である、この俺にな」

「……」

「まだ分かんねえのか? 将棋がいくら強くたって、暴力で来られたら無意味ってことなんだよ!」


俺はプロ棋士を殴りつけた。

一般常識レベルの有名人に暴力を振るったという事実が、俺の脊髄に激烈な快感を走らせた。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 22:51:05.58 JSCgpTg7o

「なぜ、こんなことをする?」

「おお、やっと口を開いてくれたか。嬉しいねえ」


プロ棋士の口調はあくまで冷静だった。だが俺はそれは虚勢に過ぎないと判断した。


「いっとくけど、俺はあんたにも将棋にも恨みはないぜ。
 プロになれなかった人間が、あんたを憎んで……っていう類の行動じゃない」

「君が分からないな。どうしてこんなことをするんだ?」

「強いていえば、俺は世の“勝ち組”ってやつに一泡吹かせたかったんだ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 22:53:53.70 JSCgpTg7o

俺もかつては大企業の正社員、“勝ち組”といっていい人種だった。

しかし、ちょっとしたいざこざで会社を辞めてから、人生の歯車が狂い始めた。

いわゆる辞め癖がついてしまい、転職を繰り返し、アルバイトすら続かず、
今やフリーターすらままならないありさまだった。

荒んだ生活をしているうちに、俺は成功者を憎むようになったのだ。


「最初、ターゲットはスポーツ選手かアイドルにするつもりだった。
 だが、あいつらは体を鍛えてるし、もしかしたら返り討ちにあう可能性もある。
 だから、ひ弱そうな将棋指しをターゲットにしたんだ。
 ま、囲碁のプロでもよかったんだけどよ、囲碁のルールはよく分からねえし、
 どうせなら親しみのある方がいいってことであんたを選んだんだ」


そして、俺は作戦を練り、準備をし、行動に移した。

天才棋士が一人きりになる時間を狙い、
強力かつ即効性のある睡眠作用を持つ薬品を染み込ませたハンカチを嗅がせ、拉致したのだ。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 22:55:29.38 JSCgpTg7o

「……私をどうするつもりだ」

「安心しなよ、殺しはしない。俺の最大の目的はあんたを屈服させることなんだ。
 俺に心から屈服したら、解放してやるさ」


半分は本当だが、半分はウソだ。

目的を果たしても、こいつを解放する気なんかない。


屈服させたら散々いたぶってから殺し、『将棋が強くてもなんの意味もない』というメモとともに
死体をどこか将棋ファンの集まる場所にでも放置するつもりだった。

天才プロ棋士が理不尽な暴力で命を奪われた時の世間のどよめきを想像するだけで、
俺の心は初恋をした乙女のようにときめいてしまう。


殺しはしない、と告げたのは逃げ道を示しておかねば、相手も決死の覚悟になってしまうからだ。

これは兵法の基本である。

どうだ、最強の将棋指し。
将棋は兵を操り王を取るゲームだが、俺はお前らの土俵である兵法で、お前の上をいっているぞ。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 22:57:37.77 JSCgpTg7o

「私を拉致する時の手際、みごとだった。よほど私のことを調べたようだな」

「ああ、調べさせてもらったよ。Wikipediaを始め、あらゆる手段を使ってな。
 あんたの生年月日、あんたが何歳でプロになったか、どのタイトルをいつ取ったか、
 対局中の行動パターン、生活習慣、エトセトラ……空で言えるぐらいになっちまった」


あえて芝居がかった仕草をしてみる。これがまた楽しい。


「あんた個人だけじゃない。あんたはまさしく一流の血統だったよ。
 父親はあんたと同じく将棋界の重鎮といっていいプロ棋士、母親は一流ピアニスト。
 叔父は直木賞作家、同じ日に生まれた兄はエリート自衛官、妹は若者に人気のイラストレーター。
 そういや結婚もしてたよな。映画ドラマに引っぱりだこの人気女優とさ。
 誰もが羨む、超勝ち組の一族だ」

「……」

「嬉しいよ。そんな勝ち組一族期待の星を、今から屈服させることができるんだからな」


俺はもう一発、頬にパンチを入れた。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 22:59:04.51 JSCgpTg7o

ところが、天才棋士はまだ冷静さを保っていた。


「いっておくが、私は絶対に屈服しない」

「なんだと? 屈服すれば命は助けるといってるんだぞ」

「私をこんな状態にした君に敬意を表して、プロ棋士の強さの秘密を“四つ”お教えしよう」


なにやら妙な流れになってきた。


いや、怖気づくな。この場を支配してるのはあくまで俺なんだ。

こいつには何もできやしない。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:01:47.39 JSCgpTg7o

「まず一つ目は……“忍耐力”だ。
 プロ同士の対局、特にタイトル戦ともなれば、すさまじい長期戦・消耗戦となる。
 あの緊張の連続に比べれば、今のこの状況など取るに足らないものさ」


んなわけあるか。その気になればいつでも俺がこいつを殺せる今の状況と比較になるわけがない。

どこまで高度なレベルになっても将棋はしょせん遊びだ。生死が関わることはない。

将棋で人が死ぬなんて、アニメやマンガだけの話だ。


それを分からせるため、俺はさらに一発こいつを殴った。

だが、ダメだった。やはり平然としている。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:03:25.98 JSCgpTg7o

「だいたい、君の目的は“私を屈服させること”だろう? なのに、今のこの状況はおかしくないか?
 君は私をひ弱そうだからターゲットにした、といった。
 そんな相手をこうして手も足も出ない状態でいたぶって、君の自尊心は満足するのか?
 対等な条件の決闘で私を倒さねば、意味がないのではないか?」


見え見えの挑発だ。


「……その手には乗らねえ」

「乗らないのは勝手だ。だが、断言しておこう。
 私は絶対に屈服しないし、今の状態のまま君が私を殺したとしても、君は真の満足を得られない」

「ぐ……!」


たしかにそうだ。

このまま屈服しないこいつを一方的に殴り殺したところで、それはこいつの勝ち逃げである。

ただ単に殺すだけでは意味がないのだ。

誰もが羨む勝ち組を、屈服させた上で殺さなければ。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:04:29.51 JSCgpTg7o

「……いいだろう」


俺は天才プロ棋士を拘束していた手足の縄をほどいてやった。

むろん、絶対に勝てるという自信があったからこその行動だ。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:06:44.28 JSCgpTg7o

「ほどいてくれたな……私の狙い通りだ」

「なに……!?」

「私は君ならばどうすれば、縄をほどいてくれるかをずっと考えていた。
 どうすれば、君の自尊心を刺激できるかずっと考えていた。
 そして、それは成功した。この“頭の回転の早さ”こそが、プロ棋士第二の強さだ」


俺の心に動揺が広がる。縄をほどいたのは間違いだったか。

落ち着け、将棋ばかりやってた奴に俺が負けるはずない。


しかも、相手は俺に何発か殴られ、しかも今までずっと縛られてたんだ。

対等な決闘でも絶対勝てる。

勝って、屈服させ、殺して、世間に向かってゴミクズのように捨ててやる。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:08:41.81 JSCgpTg7o

「三つ目を教えよう」


プロ棋士が俺の右手をつかんだ。

俺は引きはがそうとするが、全く外れない。

それどころか、万力のような力で手を握り締める。骨が折れそうになる。


「ぎゃあああああああああっ!!!」

「これが三つ目……“握力”だ。将棋指しは毎日のように駒を握っているから、
 握力が非常に発達するのだ」


そんなバカな。

将棋を指していれば握力が強くなるなんて聞いたことない。

でも、もしかしたらそうなのかも……とも思ってしまう。


「デタラメだ……! デタラメをいうな!」

「そう、デタラメだ。それでは四つ目の強さを教えよう。
 私は君のターゲットであるプロ棋士ではない」

「……は?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:10:34.94 JSCgpTg7o

「もうそろそろ、あいつもここに来る頃だろう」


次の瞬間、地下室の扉が叩き壊され、数人の警官とともに
目の前のプロ棋士とそっくりな≪もう一人のプロ棋士≫が入ってきた。

その≪もう一人≫は、今まで俺が拉致していたプロ棋士にこういった。


「大丈夫か、兄さん!」

「ああ、大丈夫だ。なんの問題もない」


まさか、まさか……。


「私はお前の目当てだったプロ棋士の≪双子の兄≫だ」

「なんだって!?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:13:10.05 JSCgpTg7o

「弟は今日、君のような輩が襲撃してくることを読んでいたんだよ。
 『兄さん、今日あたり私は誰かに襲われそうな気がするんだ』とね。
 そこで私は身代わりを買って出たというわけだ。
 体格をなるべくごまかせるようゆったりしたスーツを着て、発信器をつけてね。
 これがプロ棋士四つ目の強さ……いや三つ目はデタラメだったからやっぱり三つ目か?
 まぁいいや、四つ目で。四つ目の強さ……それは“読み”だ」


呆然とする俺を尻目に、そっくりな兄弟が会話する。


「すまない兄さん。危険な目にあわせてしまって」

「どうってことない。拉致されたのもわざとだ。黒幕がいるかもしれないと思ったからな。
 まあ結局お前の成功に嫉妬する小者の仕業だったわけだが。
 縄はいつでも自力で解くことができたし、あんな奴のパンチ、いくら喰らっても屁でもない。
 自衛隊での訓練に比べれば、楽しいひと時を過ごせたよ」


ようするに、俺は最初からターゲットではない人間を拉致していたのだ。

しかも、その間違えた相手は双子の兄であるエリート自衛官。到底俺が勝てる相手ではなかった。


俺は始めから“詰み”だったのだ。

いや、面と向かって“対局”すらさせてもらえなかった。


天才棋士が神から与えられ、幾多もの対局で磨き抜いた“読み”によって。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:15:21.30 JSCgpTg7o

双子が、警官に取り押さえられた俺をちらりと見る。


「どうする? お前を狙ってたあいつに恨みごとでもいってやるか?」

「いや、いいよ。そんなヒマがあったら、次の対局相手の研究をしたいからね」


この瞬間、俺は自分の心がぽっきりと折れる音を聞いた。









― 終 ―

餅「今年こそアンタを仕留めてやるぜ!」老人「やってみい!」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:30:05.528 YaaANUwD0.net
老人(年が明け、正月がやってきた……)

老人(毎年恒例、ヤツとの戦いが始まる……!)

ジジジ…

プクー…

老人「お、焼けてきたわい」

餅「ジジイ……一年ぶりだな」

老人「ふん、相変わらずの憎たらしさで何よりじゃ」

餅「今年こそアンタを仕留めてやるぜ!」

老人「やってみい!」
2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:32:12.685 jTGGzmYPr.net
期待せずにはいられない
3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:33:25.667 YaaANUwD0.net
餅「いくぜっ!」ニュルルッ

老人「もが……!」

老人(餅がワシの喉を塞ぐように、張り付いた! なんという粘着力!)

餅「ククク……終わりだっ……!」

老人(なんの……これしき……!)

老人「もごぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

餅「!?」
4 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:36:40.930 YaaANUwD0.net
老人(仏様……ワシに力を貸しとくれぇっ!)メキメキ…

餅「な!?」

メキビキ… ビキビキ…

餅(喉仏が隆起して、俺を上へ上へとせり上げていくっ!)

老人「おごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」



ペッ!
8 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:39:43.029 YaaANUwD0.net
餅「へっ、やるじゃねえか……」

老人「お前さんこそ……」

餅「去年より腕を上げたんじゃねえか? いや、“喉を上げた”っていうべきかな」

老人「そっちこそ、粘着力が上がっておる。三途の川の向こう側にいる婆さんが見えたわい」

餅「何してた?」

老人「閻魔様をシバいておったよ」

餅「あの婆さんも相変わらずだな……」

老人「ダンプカーに轢かれたにもかかわらず、死因が老衰だったからのう……」
9 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:42:11.851 YaaANUwD0.net
餅「しみったれた話はよそうや! こっからが本番だ!」ジリ…

老人「来るがよい!」ジリ…

ジリ… ジリジリ… ジリ…

老人からは汗が、餅からはきな粉が噴き出す。


ピンポーン…


老人「む、来客のようじゃの」

餅「ちっ、勝負はお預けにしとくか」
11 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:46:21.232 YaaANUwD0.net
孫娘「おじいちゃん、やっほーっ!」

父「年始の挨拶に来たよ」

母「ご無沙汰してます」

老人「おお、よく来てくれたのう。入るがよい」



老人「やれやれ、とんだ邪魔が入ったわい。これじゃお前さんとの勝負ができん」

餅「嬉しそうなツラで何いってやがる」
13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:50:15.151 YaaANUwD0.net
父「オヤジ、元気そうだな」

母「ええ、足腰もしっかりしてらっしゃって」

老人「そんなことはない。だいぶ衰えたよ。100メートルも11秒切れなくなってきた」

孫娘「お父さんたち、いつも『オヤジがボケちゃったらどうするー?』なんて話してるもんね!」

父「お、おい……!」

母「こ、こら……!」

老人「ほっほっほ、かまわんよ」
14 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:53:50.122 YaaANUwD0.net
孫娘「ってわけで、ボケないうちにお年玉ちょうだい!」

老人「ほれ、五千円」

孫娘「えー、また五千円〜!? そろそろ一万円にしてよ〜!」

老人「小学生のお前に福沢さんはまだまだ早い。同じ女として、樋口一葉の生きざまを学ぶがよい」

孫娘「ちぇーっ!」

孫娘「ま、いいや。それじゃ、一緒にあそぼっか、おじいちゃん」

孫娘「……と、お餅ちゃん」ニタリ

餅「!?」ギクッ

餅(このガキ、俺に意志があることに気づいてやがる!)
15 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 01:58:07.313 YaaANUwD0.net
餅「何して遊ぶんだ?」

孫娘「そりゃもちろん、テレビゲームでしょ! あたし強いんだから!」

老人「なんという堕落!」

老人「せっかくの正月なのに、テレビゲームだなんて味気なさすぎじゃろう!」

老人「お正月には凧揚げて、コマ回すのが子供ってもんじゃろう!」

孫娘「そんな子供、今時天然記念物だっての」

孫娘「絶対盛り上がらないし、やめといた方がいいよ〜?」

老人「なにをいうか!」

孫娘「分かった分かった。じゃ、近くの広場に行こうか。お餅ちゃんも一緒にね!」

餅「“ちゃん”はやめてくんねえかな……」
17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:02:36.958 YaaANUwD0.net
―広場―

孫娘「ほらほら〜」スルスル…

餅「すげえな! 50メートルぐらい揚がってら! おめえ、凧揚げの天才なんじゃねえか!?」

餅「それに比べて、おめえのジジイは……」

老人「……」ヘナヘナ…

餅「全然揚がってねえじゃん! 凧揚げっつうか凧引きずりだな!」

孫娘「まるでおじいちゃんのアソコみたい!」

老人「バ、バカをいえ! まだまだワシは現役じゃぞ!」

孫娘「今から年下の叔父さんが出来ても困るんだけど」

老人「んなもん作るか!」
18 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:05:14.353 YaaANUwD0.net
孫娘「それっ!」シュバッ

ギュルルルルルルッ

餅「お〜、コマがドリルかなにかみてえに回ってやがる!」

老人「それっ!」シュバッ

クルクル… ボトッ

餅「ろくに回らずに、倒れたな」

孫娘「おじいちゃんの残り少ない人生を暗示してるみたい!」

老人「ぐぬぬ……こうなったら、羽根つきじゃ! 墨まみれにして、泣かしてやるからな!」
19 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:08:38.979 YaaANUwD0.net
孫娘「じゃ、打つよ〜」

老人「来いやっ! こっちはダブルスじゃ!」サッ

餅「ジジイ、俺たちのコンビネーション見せてやろうぜ!」サッ

通行人「ほう、オーストラリアンフォーメーションですか……たいしたものですね」

孫娘「そりゃっ!」

バシュッ! ズバンッ!

老人「い、一歩も……」

餅「動けなかった……」

通行人「フィフティーンラブ!」
23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:12:08.404 YaaANUwD0.net
孫娘「えへへ〜、あたしの圧勝!」

老人「うぐぐ……顔面墨まみれじゃ」

餅「俺は餡子まみれにされちまったぜ……」

孫娘「だからやめといた方がいいって忠告したのに」

老人「ち、ちくしょう! 遊びはやめじゃ! どこかに出かけるのじゃ!」

孫娘「どこかってどこよ?」

老人「デパートじゃ! 福袋を買いに行こう!」
24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:14:36.713 YaaANUwD0.net
―デパート―

ザワザワ… ガヤガヤ…

孫娘「わぁっ、混んでるねー!」

老人「お、福袋があるぞ」

餅「よーし、俺がこの軟体を生かして、どの福袋がアタリかチェックしてやるぜ!」

孫娘「頼んだよ〜!」

餅「侵入!」ニュルルッ
26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:19:02.073 YaaANUwD0.net
老人「どうじゃった?」

餅「どれもハズレだ! なにが福袋だ、体のいい在庫処分じゃねえか! ろくなもんがねえ!」プクーッ

老人「なんじゃと〜!? 許せんな、訴えてやる!」

孫娘「まあまあ、熱くならないで二人とも。福袋なんてそんなもんよ」

孫娘「みんなそれが分かってて買ってるとこあるしね。縁日の当たらないクジと一緒」

孫娘「雰囲気が楽しめればそれでいいの」

老人「我が孫ながら冷めてるのう……」

餅「あんま早い時期から冷めてると、カチカチになっちまうぞ!」
27 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:22:28.649 YaaANUwD0.net
―映画館―

『行くぞ、正義の名にかけてお前を倒す!』

ズガガーン バリバリッ ドカーン



老人「ゆけーっ、正義のヒーロー!」

餅「やっちまえーっ! 焼けーっ! 膨らませーっ! 詰まらせろーっ!」

孫娘「二人とも、映画は静かに見なさい」

老人&餅「はい」
28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:26:02.934 YaaANUwD0.net
老人「たまには時代劇でなく子供向け映画もいいもんじゃな」

餅「ああ……熱くなりすぎて、だいぶ膨らんじまった」プクーッ

餅「最後、悪のボスを窒息させて倒すクライマックスも熱かったぜ!」

孫娘「……」

餅「ん? あんま面白くなかったか?」

孫娘「ううん、なかなかよくできたシナリオだったと思うよ。子供向け映画にしては」

孫娘「出演者の演技も演出も及第点。ただ、終盤のご都合主義が目立ったかな」

孫娘「ま、90分の映画で尺がなかったから、強引な展開は仕方ないと思うけど」

餅「前言撤回。こいつはもうすでにカチカチだ」
31 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:30:51.148 YaaANUwD0.net
―老紳士の家―

老紳士「やぁ、いらっしゃい」

老人「突然すまんな。近くに来たんで、立ち寄らせてもらったよ」

孫娘「こんにちはー! おじいちゃんと違っていい年の取り方してますね!」

老人「今、大丈夫かの?」

老紳士「私の息子夫婦は年始に挨拶など来ないからね。正月はヒマなものさ……」

老人「お年玉をもらいに来たりせんのか?」

老紳士「お年玉は郵送してるよ。味気ないもんさ……」

老人「……まあ、それだけ息子さんも忙しいということじゃろ。気落ちすることはない」
33 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:34:45.781 YaaANUwD0.net
老紳士「せっかく来てくれたんだ。はい、お年玉」

孫娘「わっ、一万円! どうもありがとー!」

老人(ワシの立場が……!)

餅「なに買うんだ?」

孫娘「貯金!」

餅「冷めてんなぁ……」


プルルルル…


老紳士「はい、もしもし。おお、お前か!」
34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:38:25.986 YaaANUwD0.net
老紳士「え、私の家に遊びに来るって!? 孫も連れて? ……そうかそうか!」


老人「おおっ!」

孫娘「よかったねー!」

餅「あのジイさんにも幸が来たみたいだな」


老紳士「でも、仕事で損失を出して500万円必要!? その穴埋めをしないといけないのか!」


老人「Oh……」

孫娘「なんだか雲行きが怪しくなってきたね……」

餅「どうやら来たのは詐欺だったみたいだな……」
35 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:43:02.686 YaaANUwD0.net
老紳士「今いった口座に500万円振り込めばいいんだな!?」

老紳士「よし分かった! すぐ銀行に行くぞ! 誰になんといわれようと絶対振り込んでやる!」

老紳士「すまないが、急用ができた! 私は失敬するよ!」シュタタタタタッ



餅「……どうするよ? ありゃ完璧に騙されてるぞ」

老人「あの様子じゃ、追いかけて詐欺だといっても多分聞かんじゃろうな」

孫娘「許せないよ! めでたいお正月にあんな優しいおじいさんを騙すなんて!」

餅「おお、おめえも燃えてるじゃねえか」

老人「この子も冷めてるようで、ワシの血を引いておるからのう」

餅「となると、あのジイさんが金を振り込むより早く、詐欺グループをブチのめすしかねえな!」
36 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:46:06.011 YaaANUwD0.net
孫娘「おじいちゃん、どうやってアジトを突き止めるの?」

老人「それはこの餅に任せれば大丈夫じゃ」

餅「あのジイさんが使ってた電話に侵入して……」ニュルニュル…

餅「逆探知!」モチーン

餅「よし、奴らの居場所が分かったぜ!」

孫娘「えええええ!? お餅ちゃん、何でもアリじゃん!」

餅「そう、何でもアリ!」

餅「餅は、主食にも具にもおやつにもなる、優れ物なんだぜ!」
37 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:49:51.676 YaaANUwD0.net
老人「すぐに詐欺グループのアジトに向かおうぞ!」

孫娘「急がないと! あのおじいさん、お金振り込んじゃう!」

餅「ふんっ!」プクー…

餅「二人とも、俺に掴まれ!」

老人「よっ!」ガシッ

孫娘「ほいっ!」ガシッ

餅「しゅっぱぁぁぁぁぁぁつ!!!」


ブシュゥゥゥゥゥゥゥ……!


老人「空気を抜いた風船のようじゃな!」

孫娘「はやーい!」
38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:53:25.960 YaaANUwD0.net
―雑居ビルの一室―

リーダー「どうだった?」

金髪「バッチリっすよ! 500万円すぐ振り込むって!」

グラサン「年末年始はジジババの財布の紐が緩むから、稼ぎまくれますねえ!」

ピアス「あんだけ『振り込め詐欺注意』のポスター貼られてんのに未だに騙されるからな!」

リーダー「ま、ああいうボケ老人のおかげで俺らが儲かるんだ。感謝しなきゃな!」

リーダー「この調子で荒稼ぎすんぞ!」

ギャハハハハ… アハハハハ…



「ちょっと待ったァァァァァ!!!」
39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:56:21.238 YaaANUwD0.net
リーダー「なんだてめえらは!?」


老人(ここはさっきの映画みたいに決めるわい)

老人「ワシは……正義のヒーロー! ヒー老人じゃ!」ビシッ

孫娘「あたしは……孫娘じゃなく……魔法娘!」ビシッ

餅「俺は……餅……暗殺餅(あんころもち)!」ビシッ

老人「振り込め詐欺グループ! 今ここで成敗してくれるわ!」


金髪「なんだこいつら? お屠蘇でも飲んで酔っ払ってんのか?」

グラサン「甘酒かもよ」

リーダー「なんでもいい……! 俺らの邪魔するなら、始末するだけだ!」

リーダー「やっちまえっ!!!」
40 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 02:58:35.332 YaaANUwD0.net
老人「ほれえっ!」ビュオッ

バキィッ!

金髪「ぐげっ!」


餅「喉に入ってやるぜ!」ニュルルッ

グラサン「うげ! ぐ、ぐるじ……! もごぉ……!」


孫娘「でやぁっ!」バシュッ

ピアス「ツイストサーブ!?」

ドゴォッ!

ピアス「この女の子はテニスの王子様ならぬ……羽根つきの王女様やでえ……」ガクッ



リーダー「ほう、やるじゃねえか」
43 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:01:34.032 YaaANUwD0.net
老人「残すはリーダー格のみ!」

老人「とりゃあっ!」ブンッ

リーダー「ふん、ジジイのパンチなんざかすりもしねえよ!」サッ

餅「喉に入ってやる!」ニュルルッ

リーダー(口を閉じちゃえばいい!)

餅「あっ、ずるい!」

孫娘「ツイストサーブ!」バシュッ

リーダー「こんなもん目をつぶってても取れるぜ!」パシッ

孫娘「ウソォ!?」



孫娘「おじいちゃん! お餅ちゃん! あいつ、本当に強いよ!」

老人「こうなっては仕方あるまい……」

餅「あれをやるか!」
44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:04:53.550 YaaANUwD0.net
餅「合体!」ベチャッ

餅「ジジイの腕にへばりついて、固くなる!」カチーン

老人「極限まで固くなった餅の硬度は、ダイヤモンドをも上回る! つまり絶対砕けない!」

リーダー「な、なんだと!?」

孫娘「ダイヤモンドはあくまで引っかきに対して強いんであって、衝撃には弱いけどね」

老人「いらんこというな!」

老人「とにかく、今のワシに殴られたらメチャクチャ痛いということじゃ!」

リーダー「や、やめろ……!」

老人「うおおおおおおおおおおおっ!!!」

餅「うおおおおおおおおおおおっ!!!」
45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:07:07.469 YaaANUwD0.net
老人&餅「鏡開き・チョーップ!!!」


ズガァッ!!!





リーダー「脳天を殴られて……新年まで残ってた煩悩が……砕け散った……」

リーダー「俺たち……自首します……」ドサッ…
46 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:10:15.101 YaaANUwD0.net
孫娘「やるぅ! おじいちゃんもお餅ちゃんもかっこよかったよ!」

老人「ほっほっほ、孫にかっこいいとこ見せられてよかったわい」

餅「餅は扱いに気をつけねえと、立派な凶器になるんだぜ!」

孫娘「だけど……あのおじいさんはどうしよう?」

老人「……真実を伝えるしかないじゃろう」

餅「しかたねえよ、その方が本人のためだ……」
48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:13:51.153 YaaANUwD0.net
―老紳士の家―

老紳士「いやぁ、まさか銀行に向かう途中でお前たちに会うとはな」

息子「危なく大金を振り込むとこだったな……気をつけてくれよ、父さん」

息子妻「でも私たちも滅多に会いに来られなかったから……」

幼女「おじいちゃま〜!」

ワイワイ… ワイワイ…



孫娘「なーんだ。結局、本物の息子さん夫婦に出会って、引っかからなかったみたい」

餅「ま、いいじゃねえか。詐欺グループブッ潰したのは事実なんだし」

老人「もうワシらの出る幕はないのう。さ、帰ろう」
50 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:16:46.342 YaaANUwD0.net
―老人の家―

孫娘「ただいまー!」

父「今日はおじいちゃんとどこ行ってたんだ? デパートか? 映画館か?」

孫娘「えーとね、詐欺グループを叩き潰してきたの!」

父母「!!?」

老人「い、いや違うんじゃよ! 餅を叩いたんじゃ、餅を!」

老人「こうやって!」ペッタンペッタン

餅「そうそう!」ペッタンペッタン

父「なーんだ、ビックリした」

母(餅がしゃべってることには触れないでおきましょう)

…………

……
52 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:20:03.050 YaaANUwD0.net
数日後――

父「今度は春休みになったら遊びに来るから」

母「お義父さん、お元気で」

孫娘「おじいちゃん、お餅ちゃん、じゃーねー!」



老人「またおいで〜!」

餅「じゃーなー!」プクー…
53 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:22:55.185 YaaANUwD0.net
餅「さて、と……正月は終わっちまったから、俺もまた眠るとするぜ」

老人「結局、今年も決着つけられんかったのう」

餅「来年こそ仕留めてやるからな! だからそれまでくたばるんじゃねえぞ、ジジイ!」

老人「お前さんこそカビるんじゃないぞ」

餅「分かってるよ! カビなんかに負けてたまるか!」

老人「また来年も勝負しような!」

餅「おう、またな!」







―おわり―
55 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:24:00.626 AXpWnPIM.net

面白かった
56 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/01/04(木) 03:25:51.642 ahMbQe3Fr.net

末長く仲良く喧嘩しろ

磯野ボム兵「……」ジジ… サザエ「父さんが爆発したらおしまいよ」カツオ「うん!」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:46:26.90 EedkzjBso
ボム兵「……」ジジ…



サザエ「いい? カツオも分かってると思うけど、父さんが爆発したらおしまいよ!」

サザエ「絶対怒らせちゃダメよ!」

カツオ「うん、分かってるよ!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514911586
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:47:16.31 EedkzjBso
カツオ(ぼくのお父さんは普通の人と少し違う)

カツオ(首から下は普通の人と同じで、和服やスーツを着てるんだけど)

カツオ(首から上は黒い球体に白い目が二つついてるだけ、という顔をしている)

カツオ(そして、頭のてっぺんには導火線のような毛が一本だけ生えてる)

カツオ(お父さんの機嫌が悪くなると毛に火花がつき、どんどん短くなる)

カツオ(ただし、お父さんの機嫌がよくなれば、火花は消え、毛の長さも元に戻るというわけ)
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:50:01.26 EedkzjBso
ボム兵「……」



カツオ「こっちこっちーっ!」タタタッ

ワカメ「お兄ちゃん、待ってよー!」タタタッ

タラオ「わーいですー!」タタタッ

ドタバタ… ドタバタ…



ボム兵「……」ジジ…



カツオ「ハッ!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:53:16.37 EedkzjBso
カツオ「ワカメ、タラちゃん! 静かにするんだ!」

ワカメ「どうして?」

タラオ「もっと走るです!」

カツオ「だってほら、お父さんが……」



ボム兵「……」ジジ…



ワカメ「怒ってる!」

タラオ「まずいですぅ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:55:32.51 EedkzjBso
カツオ「さて、勉強しようっと!」

ワカメ「そうね!」

タラオ「ぼくはお昼寝するでーす!」



ボム兵「……」フッ



カツオ(よかった、火が消えてくれたみたいだ……)
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:58:39.83 EedkzjBso
マスオ「どうぞ、お義父さん」トクトク…

ボム兵「……」

マスオ「あれ? サザエ、このビールあまり冷えてないな」

サザエ「ごめんなさい、冷蔵庫に入れるの忘れてたのよ〜」

フネ「あれほどいっておいたのに、そそっかしい子だねえ」

ボム兵「……」ジジ…

サザエ「ハッ!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:01:14.50 EedkzjBso
マスオ「お義父さん! 落ち着いて下さい!」

ボム兵「……」ジジジ…

カツオ「うわぁぁぁ!」

ワカメ「爆発しちゃう!」

タラオ「ぼくたちおしまいですぅ〜」

マスオ「サザエ! 早くなんとかしてくれ!」

サザエ「すぐ三河屋さんに電話して、冷えたビール持ってきてもらうわ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:04:03.72 EedkzjBso
駅――

ボム兵「……」

マスオ「あ、お義父さん、奇遇ですねぇ!」

ボム兵「……」クイッ

マスオ「屋台で一杯ですか! いいですねぇ〜!」

マスオ「だけど、すみません! 今日はサザエに早く帰ってきてくれといわれてて……」

ボム兵「……」ジジ…

マスオ(お義父さんの導火線に火が!)

マスオ「分かりましたっ! 飲みに行きましょーっ!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:06:21.80 EedkzjBso
磯野家――

ワカメ「お父さーん!」

ボム兵「……」

ワカメ「あたしのお友達の堀川君よ! 家に遊びに来てくれたの!」

堀川「こんにちは!」

ボム兵「……」ジジ…

ワカメ「え!?」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:09:07.67 EedkzjBso
ボム兵「……」ジジジ…

ワカメ「堀川君、帰って!」

堀川「えっ、どうして……!?」

ボム兵「……」ジジジジジ…

ワカメ「お父さんは堀川君が気に入らないのよ!」

ワカメ「あなたがこれ以上ここにいると、爆発しちゃう!」

堀川「でも、ぼくなにもしてないのに――」

ワカメ「いいから、早くっ!!!」

堀川「わ、分かったよ、ワカメちゃん」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:11:43.51 EedkzjBso
小学校――

カツオ「ってわけでさ。毎日毎日生きた心地がしないよ」

中島「磯野も大変だなぁ」

花沢「だけどいいじゃない、スリル満点で!」

花沢「うちの父ちゃんもそのぐらいスリリングな人になって欲しいわぁ〜」

カツオ「他人事だからそんなことがいえるんだよ……」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:13:39.50 EedkzjBso
花沢「ところで、満点といえば……磯野君、こないだのテストはどうだったの?」

カツオ「……」ピラッ

花沢「あれま10点!」

中島「こりゃあ、まずいんじゃないか? おじさん激怒するぞ、きっと」

カツオ「そうなんだよ、どうしよう……」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:15:31.35 EedkzjBso
カツオ「なんとか見せないで済む方法を考えてるんだけど……」

中島「テストのことはおじさんも知ってるだろ? 絶対バレるだろ」

中島「いっそ、0を一つ足して100点にしちゃえば?」

カツオ「あ、それいいかも! ナイスアイディア!」

花沢「ダメよ、答えの欄見られたらすぐバレちゃうじゃない」

花沢「そもそも磯野君がいきなり100点取るってのも怪しすぎるし」

カツオ「それもそうか……」

花沢「下手に隠そうとするより、正直に打ち明けた方が絶対いいわよ!」

カツオ「う、うん……」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:18:08.22 EedkzjBso
磯野家――

カツオ「ごめんなさいっ!」

ボム兵「……」

カツオ「こんなひどい点数を取っちゃって、本当にごめんなさいっ!」

ボム兵「……」ジジ…

カツオ(やっぱりダメだ……怒ってる……!)



ワカメ「お兄ちゃん……」

タラオ「カツオ兄ちゃん、かわいそうです」

サザエ「な、何とかならないの、母さん!? このままじゃ爆発しちゃうわよ!」

フネ「こればかりはどうしようもないねえ……」

タマ「ニャ〜ン」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:20:23.08 EedkzjBso
ボム兵「……」ジジジ…

ボム兵「……」ジジジジジ…

カツオ(爆発する……! ここまでか……!)

ボム兵「……」フッ

カツオ「え!?」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:24:28.06 EedkzjBso
ボム兵「……」サササッ

カツオ「へ……?」

フネ「お父さんはね、テストの点数が悪かったのはよくないことだが」

フネ「きちんと正直に話したことは立派だ、といってるんだよ」

カツオ「お父さん……」

フネ「だけど、これからはもっと勉強頑張りなさいって」

カツオ「うん、ぼく頑張るよ!」

ボム兵「……」コクッ



タラオ「よかったですぅ〜」

サザエ「父さんだっていつも怒ってばかりの人じゃないのよ」

ワカメ「お姉ちゃんが一番おびえてたくせに〜」

タマ「ニャ〜ン」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:26:29.61 EedkzjBso
フネ「……」ペタペタ

カツオ「あれ、お母さん、何作ってるの?」

フネ「おはぎだよ。お父さんがカツオが正直に話した記念に食べたいっていいだしてね」

カツオ「やったーっ!」

ワカメ「おはぎ楽しみ〜!」

タラオ「楽しみですぅ〜」

マスオ「お義母さんのおはぎは絶品ですからねぇ」

サザエ「父さんも心なしか待ち遠しそうだわ」



ボム兵「……」ソワソワ
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:28:55.57 EedkzjBso
フネ「できましたよ」

ボム兵「……」ニコニコ

サザエ「じゃあ、まず一個目は……」

カツオ「お父さんからどうぞ!」

ボム兵「……」コクッ





「お、いい匂いがすると思ったら、おはぎですかぁ〜!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:31:25.04 EedkzjBso
ワカメ「この声は……」

マスオ「ノ、ノリスケ君!」

ノリスケ「いやぁ〜、ちょうどいいところに来ちゃったなぁ〜」

サザエ「ノリスケさん、まずは手を洗って――」

ノリスケ「おや? まだ誰もおはぎに手をつけてないですね」

ノリスケ「じゃ、僕からいただいちゃお! いただきま〜す!」モグモグ

ボム兵「!?」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:34:13.42 EedkzjBso
ボム兵「……」ジジ…

ノリスケ「あれ? どうしたんですか、皆さん? 食べないんですか?」

ノリスケ「じゃ、もう一つ」モグモグ

ノリスケ「うん、うまい!」

ボム兵「……」ジジジジジ…

カツオ「あ、あああ……」

マスオ「火花がどんどん大きく……」

ボム兵「……」ジジジジジジジジジジジ…

タマ「ニャ〜ン」タタタタタッ

タラオ「あ、タマが逃げたです!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 02:37:08.25 EedkzjBso
ボム兵「……」シュボボボボボボボボボ…

サザエ「もうダメだわ! 爆発するわ!」

マスオ「お義父さんっ! 頭を冷やしてっ! おはぎはまだありますからっ!」

フネ「人数分の救急車と家を直す大工さんの手配をしておこうかねえ」



ボム兵「バッカモーーーーーーーンッ!!!!!」



ドゴォォォォォォォォォォォンッ!!!!!










〜おしまい〜
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 03:13:27.12 XNfdaohLo
やはりノリスケは害悪

助手席女「右折! ねえ右折右折! 今右折できたって!」男「……黙れ」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:46:32.501 9I4MLYtn0.net
車を走らせる男女。

ブロロロロロ…

女「あっ、あそこの角で右折しよ!」

男「……」

女「ねえ、右折右折!」

男「……」

女「右折! ねえ右折右折! 今、右折できたって!」

男「……黙れ」ギロッ

女「!」
5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:48:36.784 L//lmUL30.net
妻が夫のために朝食の目玉焼きを作っていたら
突然、夫がキッチンに飛び込んで来て、叫び始めた。
「気をつけて・・・キヲツケテ!もっとバターが必要だよ!ああ、だめだ!
君は一度にたくさん作り過ぎだよ。作り過ぎだよ!ひっくり返して!
今ひっくり返して!もう少しバターを入れて!あーあー!
バターがもうないじゃないか!くっついちゃうよ!気をつけて・・・
キヲツケテ!気をつけてって言っているのが分からないのか!
君は料理をしている時は、絶対僕の言うことを聞いてないね!
いつもだよ!ひっくり返して!はやく!どうかしているのか?
おかしくなったんじゃないのか?塩を振るのを忘れないで。
君はいつも目玉焼きに塩をするのを忘れるから。塩を使って。
塩を使って!塩だよ!」
妻は彼をにらみつけた。
「一体何があったのよ?私が目玉焼きの一つや二つ焼けないと思っているわけ?」
夫は穏やかに答えた。
「僕が運転している時どんな気持ちか君に教えたかったんだよ。」
6 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:49:40.501 9I4MLYtn0.net
女「なんで右折してくれなかったの!? 信じらんない!」

男「……」

女「あそこで右折してくれれば、全てがうまくいったのに!」

男「右折したら、君のお父さんと部下達が待ち受けていたんだろう?」

女「!」ギクッ

男「おそらく、道路は完全に封鎖されていて、俺はブレーキをかけざるをえない」

男「ブレーキをかけたが最後、お父さんの部下が車に殺到し、俺たちは車から引きずり降ろされる」
10 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:52:34.496 9I4MLYtn0.net
男「そしたら、まず君はお父さんに手錠をかけられ、拘束される」

男「あとはもう、あの厳しいお父さんの操り人形にされるだけの人生だ」

男「お父さんのいうとおりに生活し、お父さんのいうとおりに花嫁修行をし」

男「会ったこともない上流階級の誰かと政略結婚させられ」

男「自分の意志を持つことを許されないセレブとして一生を終える」

女「……かもね」

男「一方捕まった俺は、数億か数十億か、手切れ金を渡された後解放されるだろう」

女「そうよ! だからあなたのためにも今は右折すべきだったのよ!」

男「やはり俺のために右折しろといってくれたのか……ありがとう」
12 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:53:08.249 3SHVYKq1r.net
なんだこれ
17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:55:46.339 9I4MLYtn0.net
男「だが、俺はこんなところで君と離れ離れになりたくないんだ」

女「……!」

女「だけど、今白旗を上げないと、お父さんは手段を選ばないわよ!」

女「あなたを殺そうとしてくるかもしれない!」

男「だろうな。あの人はそういう人だ」

女「だったら……!」

男「だったら逃げるまでだ」

女「逃げて……くれるの?」

男「ああ、逃げてやろう。二人で……どこまでも」

ブロロロロロ…
21 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:00:04.241 9I4MLYtn0.net
部下「……」

部下「お嬢様には、あの角で車を右折させれば、相手の男の命は保証し」

部下「なおかつ、男には一生遊んで暮らせるだけの金をやる、と伝えていたのですが」

部下「男とお嬢様は右折しませんでしたね」

部下「手切れ金として用意した、この三十億円も無駄になってしまいました」

父「あくまでワシから逃げようというのか」

父「ワシの手から逃げられると思うな! 絶対に二人を捕えてくれるわ!」

父(娘はワシが立派な女にする、と亡き妻にも約束したのだから……)

ズキッ…

父「ふん……左目がうずきよるわ」
23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:03:31.359 9I4MLYtn0.net
ブロロロロ…

女「どうやって逃げるつもり?」

男「あいにくノープランさ」

女「ええっ!?」

男「綿密なプランを立てたところで、それが通じる相手じゃないだろう?」

女「それは……そうね」

女「敵対する相手がどんな作戦を立てても、お父さんは叩き潰してきたもの……」

男「とにかく腹が減っては戦はできぬだ。ファミレスにでも寄ろうじゃないか」

女「賛成!」
26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:06:26.594 9I4MLYtn0.net
ファミレス――

男「本当は高級レストランにしたかったけど、こういう店の方が安心だからな」

女「うん、高級レストランに入るなんてネズミ捕りにわざわざ入るようなもんよ」

店員「ご注文は?」

男「ハンバーグ定食」

女「私はカルボナーラ」

店員「かしこまりました」
30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:10:32.780 9I4MLYtn0.net
しばらくして、店員が食事を持ってやってきた。

店員「お待たせいたしました」

店員「ハンバーグ定食と、カルボナーラです」コトッ

女「わっ、おいしそー!」

男「待った」

女「え?」

店員「どうされました? お客様」

男「このハンバーグ、猛毒が入ってるな。カルボナーラには強力な睡眠薬が混ぜてある」

店員「……ちっ」
32 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:14:33.154 9I4MLYtn0.net
男「彼女の父親に雇われたのか?」

店員「その通りだよ。――シェアアッ!!!」

店員は右手にナイフ、左手にフォークを持ち、襲いかかってきた。

ビュオッ! ビュアッ! シュバッ!

男「……!」

店員「やるな!」



女(ナイフ攻撃は鋭いけど、フォーク攻撃はあまり大したことないわね)
33 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:17:14.377 9I4MLYtn0.net
店員「シャッ!」シュバッ

男「もらった!」ガシッ

店員「しまった!」

女「やったわ! そのまま右腕を折っちゃえ! そうすればもう戦えないはずよ!」

店員「や、やめてくれ……! 許してくれぇ……!」

男「……」
34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:21:52.499 9I4MLYtn0.net
男「いや、左腕を折る!」ササッ

ボキィッ!

店員「ぐあああああっ……!」

店員の左腕がおかしな方向に曲がった。

店員「なぜだ……! なぜ左利きだと分かった……!?」ブラーン…

男「お前のフォーク攻撃の拙さ、わずかではあるがわざとらしさを感じた」

男「それでふと、こんな噂を思い出したんだ」

男「裏社会に“自分を右利きだと思わせ敵を油断させ、左による一撃で敵を仕留める”という」

男「殺し屋がいるってな」

店員「参ったね……これも一種の有名税、か」

男「どうする、続けるか?」

店員「降参だ……。あんたは右腕だけで勝てる相手じゃないからな……」

男「ありがとう。さ、出よう」

女「う、うん!」
35 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:22:49.666 3SHVYKq1r.net
回りくどい殺し屋だな
37 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:25:51.779 9I4MLYtn0.net
ブロロロロ…

女「まさかファミレスにも刺客がいるなんて……」

男「おかげで飯を食いそびれちまった」

男「この調子だと、君のお父さんはあらゆる施設に追手を送り込んでるだろう」

男「国内に安全な場所はもうないのかもしれない。なら海外に逃げるしかないな」

女「ってことは、空港に行くの?」

男「空港はダメだ。捕まりに行くようなものだ」ピッピピッ

女「何してるの?」

男「今、港に逃がし屋の手配をした。このまま向かおう」
38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:28:04.012 9I4MLYtn0.net
港――

港には二隻の船が停泊していた。

右の船は木造のボロ船、左の船は最新式の船である。

男「おそらく、どちらかが逃がし屋の船で、どちらかが追手の船だろう」

男「逃がし屋も、どんな船かを俺に伝える余裕はなかったから」

男「俺たちでこの二択を選ぶしかない」

女「もし間違えたら……」

男「二人とも捕まり、君は家に連れ戻され、俺は海に沈められるだろうな」
39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:32:08.104 9I4MLYtn0.net
女「右にしましょう!」

男「どうして?」

女「だって、逃がし屋さんは余裕がなかったんでしょ?」

女「最新式の船を用意してるはずがないよ!」

男「たしかに一理ある……」

男(――だが!)
41 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:36:01.595 9I4MLYtn0.net
男「俺はあえて右は選ばない! 左の船にする!」ダッ

逃がし屋「おおっ、こっちを選んでくれたか!」

男「やはりあのボロ船は追手だったか」

女「お父さん、どうしてあんな船を手配したんだろ?」

男「きっと俺たちが“逃がし屋なら急ごしらえの船を用意するに違いない”と思うであろう心理を」

男「巧みに利用したんだ」

女「危うく引っかかるとこだったわね……」
43 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:40:40.381 9I4MLYtn0.net
逃がし屋の船が出港する。

逃がし屋「じゃあ出発するぜ! あんなボロ船、すぐに振り切ってやる!」

男「頼む!」

女「お願いします!」



ボロ船も動き出す。

船長「ぬ……逃がしはせんぞ!」

船長「この船は見た目はボロだが、中身は最新鋭のエンジンが搭載されておるからなァ!」
44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:43:16.467 9I4MLYtn0.net
ゴォォォォォォ…

逃がし屋「なんだあの船!? 見た目はボロ船だが、性能は抜群じゃねえか!」

逃がし屋「みるみる追いついてきやがる!」

男「左後方に迫ってきてるな」

女「どうしよう!?」



船長「逃がさんぞ! 貴様らを捕えて、あの方に捧げてくれるわ!」
45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:46:27.777 9I4MLYtn0.net
逃がし屋「ヤツは左に迫ってる! こうなりゃ右に舵を切るしかねえ!」

女「そうよ! 右折しなきゃ逃げ切れないわ!」

男「……」

男「いや、右折はしない! 左に舵を切る」グイッ

ガツンッ!



船長「な……! 私の船のウィークポイントに正確に船体をぶつけやがった!」
46 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:47:53.046 oqb/FVbHr.net
とことん右折しないスタイル
47 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:50:37.798 9I4MLYtn0.net
ブクブクブク… ゴボゴボゴボ…

船長「し、沈む……! 助けてくれぇっ!」バシャバシャ



逃がし屋「ざまあみやがれ! これで悠々と逃げられるってもんだ!」

男「いや、助けよう」

逃がし屋「……な!?」

女「私も同じ気持ちよ。私たちの駆け落ちで死人は出したくないもの」

逃がし屋「ったく、しょうがねえな! 追手の命を心配する逃亡者なんて聞いたことねえ!」
48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:54:15.207 9I4MLYtn0.net
船長「すまぬ。助けられた……」

男「俺たちの駆け落ちで死人を出したくなかっただけさ」

船長「私も海の男だ。敗北した以上、手向かいはせん」

女「ありがとう、船長さん」

船長「さて……借りを返す意味で、忠告させてもらおう」

船長「いっておくが、海外に逃げても無駄だ」

逃がし屋「なんだと!?」

船長「あの方のネットワークは海外にも及んでいる」

船長「途上国や紛争地帯に逃げ込んだとしても、必ずや追手が差し向けられるだろう」

男「……だろうな。下手すりゃ、すでに刺客が待ち伏せてるかもしれない」

女「だったらもう、北極か南極しかないじゃない……」

船長「あの方は北極や南極でも追いかけてくるだろう。いや、たとえ宇宙でも……」

逃がし屋「マジかよ……!」
49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:00:14.939 9I4MLYtn0.net
船長「しかし、私には一つだけ心当たりがある」

男「なんだって?」

船長「あの方から逃れるには、無人島に行くしかない」

逃がし屋「無人島!? はっ、そんなんで逃げられるわけないだろ!」

船長「地図に載ってない無人島だとしたら……?」

男「!」

船長「しかも、私の知っている無人島は食べられる植物が豊富で、十分生活していける」

船長「いくらあの方でも、地図にない島までは追ってこれまい」

女「本当なら願ってもない話だけど……」

逃がし屋「話がうますぎるぜ……」

船長「私を信じてくれ!」

男「分かった……信じよう。どうせ他に行くあてはないんだ」
51 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:02:37.714 9I4MLYtn0.net
ゴォォォォォォ…

船長「あそこだ。あの無人島なら、誰も追ってこれないはずだ」

逃がし屋「ったく、結局今回の仕事はあんたの手柄になっちまったな」

女「あそこが私たちの家になるのね!」

男「……」
52 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:06:23.927 9I4MLYtn0.net
無人島では一人の男が待っていた。

父「待っておったぞ」

全裸で仁王立ちをしている。


女「お、お父さん!?」

男「まさか先回りされていたとは……!」

逃がし屋「てめえ、裏切ったな!? わざとここへ誘導したな!?」

船長「ち、違う! 私は本当に……!」

男「船長は悪くない。あの人が俺たちの行動・思考を読み切ってただけの話だ」


父「その通り!」
53 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:07:25.379 oqb/FVbHr.net
全裸ww
54 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:11:26.951 9I4MLYtn0.net
父「さぁ、下りてくるがいい」

男「……」スタッ


無人島でにらみ合う二人の男。
しかし、今この瞬間の二人の威圧感は、彼らを除く全人類にも勝っていただろう。


父「ワシに先回りされたとはいえ、よくぞここまで逃げてきた。褒めてやろう」

男「ありがとうございます」

父「ワシに何かいいたいことはあるか?」

男「娘さんを……僕にください!」

父「ならぬ」

男「ならばあなたを倒してでも、頂くまで!」

父「……来るがいい」
55 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:15:07.823 9I4MLYtn0.net
男「娘さんを僕にくだ――砕ッ!」

ドゴォッ!

男の右ストレートが突き刺さるが、父はビクともしない。

父「矢・乱ッ!」

ズドドドドドドドッ!

矢のような拳による乱舞が、男の全身を貫く。

男「が、は……っ!」
56 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:18:38.650 9I4MLYtn0.net
男「娘さんを幸せにしてみせるッ!」

父「できるわけがないッ! 青二才がッ!」

ドガガッ! ドガッ! バキッ! ドガッ! ドゴォッ!

両者、防御を捨てた殴り合い。

しかし、パワーもスピードもテクニックもどれも明らかに父が上をいっていた。



逃がし屋「あの男さんが、こうも歯が立たないなんて……!」

女「お父さんは財力で今の地位を築いたとよくいわれるけど、実は違うの」

女「今でこそ財力や権力を使うけど、昔はあの腕っぷしだけで成り上がっていったのよ」

船長「我々部下も、その強さに惚れ込んでいるのだ……」
60 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:22:26.265 9I4MLYtn0.net
父「ぬがぁっ!」

ドゴォッ!

男「がふっ……! や、やりますね……」ヨロッ

父「当然だ。老いたとはいえ、貴様のような若造に負けはせん」

父「ついでにいっとくが、貴様が倒したあの≪左利きの殺し屋≫……」

父「元々ヤツの標的はワシだったのだが」

父「ワシは得意の左で攻撃させた上で返り討ちにし、ワシの部下にしたのだ」

男「……!」

父「絶望したか?」

男「だからといって、負けられませんよ!」ダッ

父「諦めの悪さだけは認めてやろう!」
61 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:26:37.190 9I4MLYtn0.net
ズドンッ!

男「ぐあぁ……っ!」

バキィッ!

男「がふっ……!」



船長「防戦一方だ……。もはや勝負は見えた……!」

逃がし屋「ちくしょう、あのおっさんに弱点はねえのか!」

女(弱点……)

女(ある……! お父さんには一つだけ弱点がある!)
62 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:28:46.986 9I4MLYtn0.net
女「聞いて!」

男「!」

女「お父さんの左目は……見えてないの!」

父「ぬ……」

男「どういうことだ?」

女「昔、お母さんは不幸な落石事故で亡くなってしまった……」

女「その時、お父さんはお母さんを助けようとして、左目が潰れてしまったのよ!」

父「その通り、ワシの左目は義眼になっておる」ギョロッ

男「そうだったのか……」
64 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:31:04.884 9I4MLYtn0.net
男(左目が潰れてるということは……右拳を中心に戦えば、お父さんは避けられないはず)

男(そうすれば――勝機が出てくる。しかし……)

女「だから……だから!」

女「左のパンチだけでお父さんを倒してっ!」


男「任せとけっ!!!」


父「――なんだと!?」
66 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:34:47.048 9I4MLYtn0.net
父「ワシに情けをかけようというのか? 愚か者がっ!」

男「そうじゃない。弱点を突いてあんたに勝っても、あんたは超えられないからだ!」

父「どんな手段を用いても勝つという美学もある! 事実、ワシはそうして勝ってきた!」

男「あいにく、俺はあんたとは違う!」


バキィッ!!!


魂のこもった左拳が炸裂する。

父「ぐ、ぐおっ……!」
67 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:37:06.641 9I4MLYtn0.net
男「だあああっ! でやぁぁっ!」

ガッ! バキッ! ゴッ!

父「ぐ……!」

父(左目がうずく……)ズキズキ…

父(妻よ、お前もか……。お前もあの若造の味方をするというのか……)ズキズキ…

男「……?」

父「なにを遠慮しておる! ワシはピンピンしてるぞ、かかってこい!」

男「はいっ!」
70 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:39:42.291 9I4MLYtn0.net
父(妻よ……天国から見ているか。ワシらの娘は……)

男「うおおおおおおっ!!!」

父(こんなにも強い男を見つけてきたぞ……)


ドゴォッ!!!





ドザァッ…
71 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:43:37.874 9I4MLYtn0.net
ザザァン…

男「俺の……勝ちですね」

父「本当に左拳だけで、ワシを倒すとはな……完敗だ」

父「妻も満足したのか、左目のうずきもすっかり消えてしまったわ」

父「ワシはもう……お前たちの前に姿を現すことはなかろう」

男「いえ、それはダメです」

父「?」

男「あなたには……孫の顔を見て欲しいですから」

父「ふっ……抜かしおるわ」

女「お父さん、ありがとう!」ウルッ…

父「夫を支える良妻になれよ……娘よ!」

女「うんっ!」
72 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:46:31.716 9I4MLYtn0.net
父「では、皆を連れて、港まで戻ってくれ」

船長「かしこまりました!」ビシッ

父「君には迷惑をかけた。少ないが……」

逃がし屋「こ、こんなに頂けるんですか!? なんもしてないのに!」


ゴォォォォォ…


女「……終わったね」

男「ああ……終わった」

男(だけど激しい戦いをしたせいで、ポジションがズレてしまったようだ……)
73 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:49:35.842 9I4MLYtn0.net
男はポケットに手を突っ込み、なにやらいじり始めた。

男「……」モゾモゾ

女「?」

男「……」モゾモゾモゾ

女「なにしてんの?」

男「あ、いや……右に折れ曲がっちゃったから直そうと……」モゾモゾ…







おわり
75 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:54:25.596 wQLluqDHr.net

アソコが右折しちまったか…
76 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:55:30.915 YJXvJiEj0.net
右折から始まって右曲がりで終わるかw乙

女店員「ミルクはお付け致しますか」青年「あなたのミルクが欲しい」女店員「まぁっ」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:00:46.64 /cL5rIlAo

―カフェ―

女店員「いらっしゃいませ。ご注文は?」

青年「ブレンドコーヒー」

女店員「砂糖とミルクはお付け致しますか」

青年「ミルク?」

女店員「うちの店ではコーヒーフレッシュではなく、牛乳をお出し致します」

青年「だったら……あなたのミルクが欲しい」

女店員「まぁっ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514545246
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:02:26.94 /cL5rIlAo

女店員「お客様、からかわれては困ります」

青年「俺は本気でいってるんですよ」

女店員「ナンパ……ですか?」

青年「そう捉えてもらっても結構」

女店員「でしたら、まず自己紹介するのが筋じゃありませんこと?」

青年「その通りですね」

青年「じゃあ軽く自己紹介させていただきましょう」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:04:29.26 /cL5rIlAo

青年「俺は○×大学に通う、大学三年生です」

女店員「すごい! ○×大学といったら、名門大学じゃないですか」

青年「有名なだけです。偏差値的には大したことありません」

女店員「まあ、ご謙遜を」

女店員「ところで学部は?」

青年「教育学部です」

女店員「すると、もしかして学校の先生を目指してらっしゃる?」

青年「ええ、中学校教師を目指してます」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:06:26.08 /cL5rIlAo

女店員「ちなみになんの教科を?」

青年「国語です。昔から本を読むのが好きだったもので」

青年「大学受験の時も、国語にはずいぶん助けられました」

女店員「好きなジャンルは?」

青年「なんでも読みますよ。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、時代小説、エッセイ……」

青年「バイト代の何割かは本代に消えていく有様です」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:08:30.54 /cL5rIlAo

女店員「アルバイトは何を?」

青年「駅で働いています」

女店員「駅のアルバイトは大変だと聞きますが、どうですか?」

青年「色々と忙しいですし、変な客に絡まれることもありますよ」

青年「人身事故で電車が止まったのを、俺のせいみたいにいってくる人もいて……」

青年「だけど、駅という場所には思い入れがあるので、今も続いています」

女店員「もしかして鉄道ファン?」

青年「……まあ、そういうことにしておきましょう」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:12:48.62 /cL5rIlAo

女店員「大学には実家から? それとも一人暮らし?」

青年「一人暮らしです。アパートを借りて、そこから……」

女店員「親元から離れて、というわけですね」

青年「というより、実は俺には両親がいないんです」

女店員「!」

青年「高校卒業まではある養護施設で暮らしていました」

女店員「そうだったんですか……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:14:53.51 /cL5rIlAo

青年「しかし、俺は自分を可哀想だとは思ってません」

青年「院長先生はとてもいい人で、俺にとっては日本のマザー・テレサとでもいうべき人でした」

青年「俺が教師を志したのも、あの人の影響があったでしょう」

青年「あの人がいなきゃ、俺はもっと荒んだ人生を送っていたかもしれません」

女店員「人生の恩人というわけですわね」

青年「ええ、もし先生になって初任給をもらったら、院長先生に何かプレゼントしたいと思ってます」

女店員「素晴らしい心がけですわ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:17:12.89 /cL5rIlAo

青年「しかし、こんな俺も中学時代は荒れてたんです」

女店員「まぁっ」

青年「自分の境遇にふてくされ、院長先生の優しさも偽善にしか感じられず」

青年「誰彼かまわず喧嘩を売ったり、学校のガラスを割ったりしてました」

女店員「番長的存在だったわけですね」

青年「そうですね。不良たちを従えてアウトローを気取ってました」

青年「多分、中学時代の同級生が今の俺を知ったら、みんな驚くと思いますよ」

青年「だけど、ある時院長先生に本気で叱られて、目を覚ましたわけです」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:20:05.28 /cL5rIlAo

女店員「さっき本が好きだっておっしゃってましたが、それは更生してから?」

青年「いえ、本は小学校の頃から好きでした」

青年「親がいないことで、学校でいじめられて……」

青年「休み時間はいつもクラスの隅っこで学級文庫の本を読みあさってました」

青年「あまりいい思い出がない小学校時代ですが」

青年「おかげで読書の習慣がついたという意味では感謝しています」

女店員「院長先生と本が、あなたの支えになっていたわけですね」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:23:04.47 /cL5rIlAo

青年「ただ、俺がまともになれたのは、決して院長先生や本だけのおかげじゃないんです」

女店員「え?」

青年「俺にはいつからか、ある目標ができていたんです」

女店員「目標?」

青年「それは……自分を捨てた父親と母親を捜し出すこと」

青年「会って何をするというのは、全く考えていませんでした」

青年「とにかく、一度会いたかったんです」

青年「荒んだ生活をしてたら人を捜す余裕もなくなる、ということで更生した部分もあるんです」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:25:16.33 /cL5rIlAo

女店員「どうやって捜し出そうと?」

青年「俺はバイト代をはたいて、探偵さんを雇いました」

青年「依頼料は高額で、俺の貯金じゃとても払えない金額だったけど」

青年「俺の生い立ちを知った探偵さんがおまけしてくれたんです」

女店員「その探偵さんもいい人ですね」

青年「ええ、ありがたい話です」

青年「探偵さんは腕も優秀で、てきぱきと俺の父親と母親について調査してくれました」

女店員「どうだったんですか?」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:27:26.22 /cL5rIlAo

青年「父親のことはすぐ分かりました」

女店員「まぁっ、よかったですね」

青年「正確には、死んでいることが分かったんです」

女店員「…………!」

青年「父親は絵に描いたようなチンピラで、薬物中毒でギャンブル狂いで」

青年「どこぞのワルとケンカしたあげく、ナイフで刺されて死んだそうです」

青年「犯人は今は刑務所の中。もちろん、復讐する気なんかありません。自業自得です」

女店員「そうだったんですか……」

青年「俺が中学時代荒れてたのも、父親の血がそうさせたのかもしれませんね」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:30:06.07 /cL5rIlAo

女店員「母親は?」

青年「さすがの探偵さんでも、母親を捜すのは手こずったみたいです」

青年「名を変え、職を変え、あちこちを転々としてたようですから」

女店員「それで……?」

青年「見つけてくれました」

青年「しかも死んでいた父親と違い、今も生きていました」

女店員「よかったですね! で、お母さんはどこにいたの?」

青年「俺の目の前ですよ」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:33:06.67 /cL5rIlAo

女店員「え……」

青年「俺の母親は……あなただ」

女店員「…………」

青年「あなたはさっき話したクズ父親にムリヤリ抱かれ、俺を身ごもってしまった」

青年「父親は当然、足手まといになるあなたなんかとっとと捨てて、行方をくらました」

青年「一人きりになり、途方に暮れたあなたは、とりあえず俺を生んだ」

青年「だが、女手一つで俺を育てる自信なんかないあなたは、手紙とわずかなお金を置いて」

青年「赤ん坊だった俺を駅のコインロッカーに捨てたんだ」

女店員「あ、あああ……」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:35:07.53 /cL5rIlAo

青年「俺が駅でバイトしてる理由が分かりましたか?」

青年「もし、赤ん坊を捨てようとする母親を見かけたら絶対に止めてやる、と思ったからだ」

女店員「ご……」

女店員「ごめんなさい! ごめんなさいぃぃぃっ……!」

女店員「私じゃあなたを育て切れない、幸せにできないと思って……」

女店員「捨ててしまったのよぉぉぉぉぉっ……!」

青年「…………」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:37:35.96 /cL5rIlAo

青年「探偵さんからあなたがこのカフェで働いてると聞いた時」

青年「俺はあなたをどう罵倒してやろうか、そればかり考えていた」

青年「俺に一吸いのミルクすら与えず俺を捨てたあなたを許せなかった」

青年「一発ぐらい引っぱたいてやろうかとも思った」

青年「トドメに、お前は母親じゃない、と吐き捨てて帰ろうと思っていた」

女店員「そうよ……そうすべきよ……」

青年「だけど、あなたにいざ会ったら、そんな気持ちはなくなってしまった」

青年「あなたにも事情はあったんだ……と思ってしまった」

青年「生きててくれてよかった……と思ってしまったんだ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:39:46.28 /cL5rIlAo

青年「だから俺は……あなたを許します」

女店員「ごめんね、ごめんねぇぇぇ……っ!」

青年「お母さん、俺のことを生んでくれてありがとう」

女店員「ううっ……ありがとぉ……! ううっ、うえっ、ううぅっ……!」

青年「もういい……もういいんだよ」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 20:42:06.39 /cL5rIlAo

青年「……落ち着いた?」

女店員「……ええ」

青年「じゃあ、ブレンドコーヒーください。ミルクも付けて」

女店員「かしこまりました」



青年(21年間の人生で、はじめて母親からもらったミルクを入れたコーヒーは、とてもおいしかった)







〜 おわり 〜
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 21:36:27.75 BY84O6mBo
イイハナシダナー

【FGO】マシュ「先輩のあらゆる可能性」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:19:41.13 ZsZkoX7x0
マシュ「……え? 先輩が風邪を!?」

ダ・ヴィンチ「そんな青い顔をしないでくれたまえ。命に別状はないとも」

マシュ「で、ですが、先輩は以前に意識を……」

ダ・ヴィンチ「ああ、監獄塔と下総の一件のようなことも今回は一切ない。本当に正真正銘、ただの風邪だとも」

マシュ「そうですか、それはよか……いえ、先輩が苦しんでいるので良くはないのですが……」

ダ・ヴィンチ「心配なら後で見舞いに行くといい。もちろん、うつらないように気を付けるんだよ?」

マシュ「はい! せっかくですから、何か差し入れに行きます!」タタタッ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

プシュー、ガコン

マシュ「失礼します、あなたの頼れる後輩が、おかゆをもって来ました!」

ぐだ子「う、ん……マシュ? ケホッ……わざわざ、ありが、とう……ゲホッ!」

マシュ「ああっ! 無理してしゃべらないでください! 喉がお辛いでしょうに……」

ぐだ子「そうだ、ね。心配、かけて、ごめんね? よいしょっと……美味しそうなおかゆ、だね」

マシュ「厨房にいたエミヤさんと一緒に作りました。あと、ついでにお薬もいただいてきました」

ぐだ子「ありがとう、マシュ……これは、綺麗な、水薬だね。メディアさんが、作ってくれたのかな? 粉薬が苦手だから、助かるなあ」

マシュ「食前に飲むようにと言付かっていますので、とりあえず飲んでみては」

ぐだ子「うん、ありがと」グイー

プシュー、ガコン!

メディア「マスター!! その薬を飲んではいけないわ!! 今すぐ吐き出して!!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514488780
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:20:47.71 ZsZkoX7x0
マシュ「メディアさん!? どうしたんですか!?」

ぐだ子「え……ごめん、もう飲んじゃった……」

メディア「なんてこと……! もう手遅れだわ……!」

マシュ「一体どういうことなんですか!?」

メディア「私は真面目に風邪薬を作ったつもりだったのよ! だけど、私が目を離した隙に、若い私やら、パラケルススやらが余計な気を利かせて色々足したのよ! おかげであの薬は何が起こるか分からない、あぶない薬と化しているのよ!!」

マシュ「そんな!? それでは先輩はどうなってしまうのですか!?」

メディア「分からないわ……マスター! 体に何か変化はない!?」

ぐだ子「と、特に変化は、無いと思うけど……あれ、なんかまぶしい……」ピカー

マシュ「何の光!? 先輩が発光しています!!? まさか、かの有名なモンスターゲームの進化というやつでは!」

メディア「Bボタンがあればよかったのだけどね!! マシュ! 危ないから離れなさい!!」

マシュ「そんな……先輩、先輩――――!!」

ぐだ子「うわああああああああああああああ!!」ペカー!

―――――――

―――

メディア「光が治まった! マスターは!?」

マシュ「……!? ベッドの上にいない!? 一体どこへ……!?」





???「アーッハッハッハッハッハ! 私をお探しかな!?」バァーン!
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:21:28.70 ZsZkoX7x0
マシュ「はっ、先輩!? いつの間に背後に!? というか、起きて大丈夫なのですか!?」

ぐだ子?「大丈夫! 今、私はとても気分がいいの……! こんなすがすがしい気分は初めて……!」バァーン!

マシュ「なぜ、いちいちキメポーズをとるのでしょうか……?」

メディア「とりあえず、あなたの体を調べるから大人しくしてなさい!」

ぐだ子?「へぇ? 私の体を調べつくすですって……? あんなところからこんなところまで、ねっとり……じっくりと……余すとこなく検査(意味深)するつもりね!」クネンクネン

マシュ「な、なんだか艶めかしい……!」

ぐだ子?「ああ、肌に浮かぶ玉の汗……静謐な部屋に響く、吐息……潤む瞳が示す意思は、否定か、それとも懇願か……!」ハァハァ

ぐだ子?「白布のような肌に、蛇のように絡みつく指……肩から背中、お腹、腰と降りてきて、ついにその指は少女の園へとたどり着き……」ハァハァ

ぐだ子?「寝床の上で乱れる二人……そこに存在するのはもはや獣の本能のみ……! ああ……ダメ……想像するだけで……! 濡れるッ……!」ハァハァ

マシュ「……痴女みたいなこと言い始めました!!」

メディア「あの魔性菩薩が変化してるんじゃないの? ルルブレってみる?」

マシュ「危ないからやめてください!」

メディア「軽い冗談よ……さっさと医務室に連れていきましょう。きっと何か脳に異常が……」

プシュー、ガコン

エミヤ「ほら、早く寝床に入るんだ。風邪は寝て治すのが一番だ」ズルズル

???「手を放せ! 私にこのような狼藉、許されるはずが……!」ジタバタ

メディア「………………は? え、え?」

ぐだ子?「あら……これはこれは……」クネクネ

マシュ「な……!? そんな……!! 先輩が……!!」






ぐだ子2?「弓兵ごときにこのような辱めを……くっ、殺せ!!」E:ビキニアーマー

マシュ「先輩が……二人!?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:22:12.71 ZsZkoX7x0
エミヤ「なんだと……! 一体これはどういうことだ!?」

マシュ「え、エミヤさんこそ、その先輩は一体どこで拾ってきたのですか!?」

メディア「マシュ、あなた今マスターのことを犬猫と同類の扱いをしたわよ?」

エミヤ「廊下をうろついていたところを見つけたんだ……恰好が恰好だったので、とうとう熱で頭がおかしくなったのかと……」

女騎士ぐだ子「なんだと!! 誇り高いカルデア騎士の服装にケチをつけるのか貴様!!」ジタバタ

エミヤ「……さらにはこの調子だからな……有無を言わさず連れてきたというわけだが……」

痴女ぐだ子「うふふ……あなたとっても素敵な格好してる……」クネクネ

女騎士ぐだ子「な、なんだその動きは!! やめろ、私に近づくな!! 私は絶対に屈したりしないぞ!!」クッコロォ!

エミヤ「よもやこんなことになっているとは……この弓兵の眼をもってしても見抜けなんだ!」

メディア「いや、アンタ未来視持ちじゃないでしょうに」

マシュ「もしや、先ほどの薬の効果は先輩を二人に増やすことだったのでしょうか!?」

プシュー、ガコン

ダ・ヴィンチ「残念ながら、その予想は外れているよ、マシュ」

マシュ「ダ・ヴィンチちゃん!? どういうことですか!?」

ダ・ヴィンチ「それはだね……」

天才ぐだ子「おっと、詳しい説明は私に任せてもらおう」E:アトラス院服

エミヤ「また増えた……」

メディア「もうどうにでもなーれ」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:23:15.36 ZsZkoX7x0
―――――――――……

メディア「あらゆる可能性を再現する薬ぃ?」

天才ぐだ子「その通り。あの薬には二種類のアプローチが加えられていた。一つは、因果律の歪曲。もう一つが状態の置換ね」

マシュ「……あの、私には先輩の言っている意味がさっぱり……」

天才ぐだ子「簡単に言うと、一人は”風邪を引いた事実を無かったことにしようとした”のだと思われるわ」

メディア「……認めたくないけど、その月までぶっ飛んだ発想は、間違いなく若いころの私の仕業ね……」

天才ぐだ子「それで、もう一人のやり方なんだけど、こっちは”体の全細胞を置き換えて健康体に戻そうとした”のだと思うわ」

エミヤ「こちらもこちらでサイコな発想だな……」

ダ・ヴィンチ「まあ、どちらの方法も一つだけなら上手くいっていただろうね。そこは腐っても英霊の手腕だから、間違いない」

天才ぐだ子「だけど、その二つの悪魔的発想が混ぜ合わされたとき、とんでもない魔術的”ビックバン”が私の体を襲ったのよ!」

ダ・ヴィンチ「結果として、彼女の体は細胞レベルで霧散して、問題なく復元してしまった! 世界の理の先から、あったかもしれない自分を呼び出すというオマケ付きで!」

エミヤ・メディア・マシュ「「「な、なんだってー!?」」」

天才ぐだ子「それが、そこにいる2人(痴女と騎士)の私、そしてカルデアきっての天才マスターである私が現れた真相というわけだ!!」ババァーン!

マシュ「……すいません、なにやらさっぱりなので、もう少し簡単に言ってもらえないでしょうか……」

天才ぐだ子「ありとあらゆる性格の私が、カルデア中に湧いて出ました」

エミヤ「どこぞの騎士王かね、君は!!」

メディア「というか、女騎士のほうは性格とかそういう問題じゃないでしょ……」

女騎士ぐだ子「私に酷いことするんでしょ! エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!」ヒィー!

痴女ぐだ子「天井のシミでも数えてなさいな……」ズイズイ……

マシュ「ホワァー!!? ストップ! ストップです先輩方!!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:24:14.94 ZsZkoX7x0
―――――――――……

天才ぐだ子『とりあえず、元に戻すためにも、できる限り多くの私を連れてきてくれないかな?』

マシュ「……などと言われたものの……一体どこを探せばよいのやら……」

エミヤ「彼女は、適当に歩いても見つかるとは言っていたが……」

メディア「とりあえず人が集まりそうなところを重点的に探しましょう」

レオニダス「おっと!! マシュ殿にエミヤ殿、それにメディア殿ではないですか!! そのように筋肉を落胆させて、いかがなされたのですかな!?」

メディア「私に筋肉は無いわよ?」

マシュ「あ、レオニダスさん! その……話すと難しいのですが……とりあえず、先輩を見ませんでしたか?」

レオニダス「マスターですか? マスターなら、そこのシミュレーションルームで私たちと訓練をしておりましたが!!」

マシュ「そうですか! 情報ありがとうございます!」

レオニダス「いえいえ、盾サー仲間として当然ですとも!」

エミヤ「しかし、トレーニングルームか……どうやら件のマスターは訓練に余念がない性格のようだ」

メディア「普段のマスターも、まぁ、それなりに努力してるし……いつもとそう変わり無い性格のようね」

レオニダス「さあ、この扉の向こうです!! マスターはここにおりますぞ!!」

……ズズゥン……ガン!ゴン!……ボゴン!

マシュ「……あの、何かとてつもない音が扉の向こうから聞こえてくるのですが」

メディア「またとんでもない設定の敵を相手にしてるんじゃない?」

レオニダス「いえ、特に敵を出してはいませんが? あの音はですね……」

プシュー、ガコン

ケツァル・コアトル「オーレ! 楽しいですね、マスター!」ドゴォ!

肉体派ぐだ子「いい拳持ってんじゃないの!! それじゃあこっちも行くわよぉ!!」ブォン!



レオニダス「あのように、マスターと手合わせをしている音ですが」

マシュ「きゃああああああああああああ!? センパーーーーーーーイ!!!」

エミヤ「オイオイオイ」

メディア「死んだわマスター」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:25:25.72 ZsZkoX7x0
肉体派ぐだ子「ほーら、足を止めている暇はないよ!! どんどん行くよ!!」ブォンブォン!

  ドゴン! ドゴン! ドゴン! ドゴン! ドゴン! ドゴン!

ケツァル・コアトル「くぅぅっ!! ガードの上からっ!? だけど、まだ耐えられ……」

肉体派ぐだ子「横だけだと思ったら大間違いだよ!!」ブォン!!

ケツァル・コアトル「ワォ!! アッパーまで混ぜてくるとは、油断なりませんねマスター!」

ペンテシレイア「縦横に∞の軌道を描きながら、息をつかせぬ拳の乱打……しかも一発一発がまるで破城槌のような威力!! あれほどまでに仕上げているとは……やるな、マスター!」

燕青「繊細な技と、豪快な力の融合! これで、魔術による肉体強化はないって言うんだから驚きだな!」

マルタ「しかも30分ぶっ続けで戦って、疲れの一つも見せないなんて! ……ああ、私の拳がうずくわね……!」ウズウズ

肉体派ぐだ子「我慢は体に悪いよマルタさん! それに、乱闘戦っていうのも悪くないでしょ?」クイクイ

ベオウルフ「言ったなマスター!! 悪いが手加減は出来ねえからな!!」

  ドゴォ!     ボゴォ!    オラオラオラオラオラオラ! 
    アナタニハタカサガタリマセーン!      ムダムダムダムダムダ!
 クイ……アラタメロッテノ!    ハゼヨ!   ナギッナギッ ハァーン!
ジェノサイッカタッ!    コレデ、テンカウントダ!
  イッシュンセンゲキ!     キソウナッ! モチアジヲイカセッ!

レオニダス「ハハハハハハ! 今日のマスターは実に筋肉に溢れておりますなぁ!!!」

マシュ「いやいやいやいや!! 筋肉の問題じゃないでしょう、あれ!?」

エミヤ「……ここは後に回さないかね?」

メディア「そうも言ってられないでしょう! 早く終わるように、魔術で支援を……」シュイン

肉体派ぐだ子 【Miss】

エミヤ「弾かれたな」

メディア「対魔翌力に匹敵する筋肉ってどういうことよ!!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:26:31.31 ZsZkoX7x0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

マシュ「結局、決着がつくまで待つ羽目になるとは……」

エミヤ「うむ。しかも最後は双方相打ちKOで勝者無しになるとは……」

メディア「英霊にクロスカウンターかますマスターとか、とんでもないわね……」

<アハハ、タノシイワネマスター
<ネェ、コレカイタイシテイイ?
<…………オシッコ……

エミヤ「おや、あの声は……幼少組の英霊たちか」

メディア「部屋の中から聞こえて来たけど……もしかしたら、マスターがいるかもしれないわね」

マシュ「お邪魔してみましょうか……すいません、失礼します」

プシュー、ガコン

ナーサリー「あら、いらっしゃい!」

ジャック「私たちのお茶会にようこそ!」

ちびハサン「あぅ……」コソッ コソソッ

メディア「あら、こんにちは」

エミヤ「すまないが、私たちは探し物をしていてね。すぐに出ていかなくてはならないんだ」

ナーサリー「探し物? それは大変だわ! 私たちも一緒に探してあげる!」

マシュ「ありがとうございます……実は、私たちは先輩を探しているのですが……ご存じではないですか?」

ジャック「おかあさん? ここにいるけど」キョトン

メディア「は? 何言っているの? この部屋にいるのは、ナーサリーとジャックと、百貌のちみっこいのと……」

???「……………」コソコソ

エミヤ「……? あのような英霊は見たことないが……」

ナーサリー「何言っているの、エミヤのおじさま。彼女は私たちのマスターじゃない」

マシュ「……へぇっ!?」

ちびぐだ子「ふぇぇ……」チマーン

エミヤ「……これは、また何ともかわいらしくなったものだ……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:27:11.26 ZsZkoX7x0
ちびぐだ子「はさんちゃん……」トコトコ

ちびハサン「マスター……こっち」コソコソ

ジャック「二人で物陰に隠れちゃったね」

マシュ「はああああああああああああああああああああああああああああ!!」 【魅了】ドゥン

ナーサリー「あら、マシュが倒れてしまったのだわ」

エミヤ「純真なマシュには、このマスターは刺激が強かったか……」

メディア「ちょっと、しっかりしなさい。私たちは、マスターを愛でるために来たわけじゃ……」

ちびぐだ子「…………」ジー……

メディア「……何かしら、すごい見られてるんだけど……」

エミヤ(……おばさんとか魔女とか言い出さないといいのだが……)

ちびぐだ子「………………お母さん?」 E:純粋な目

メディア「…………………………私、この子を立派な魔術師に育てますわ!!」 【魅了】ドゥン

エミヤ「おい」

メディア「この子は私とあの人の愛の結晶よ!! 私たちの幸せな日々を邪魔なんかさせないわよ!!」

エミヤ「いろいろ言いたいことはあるが、まず落ち着け!!」

ちびぐだ子「……お兄ちゃん?」

エミヤ「その呼び方も色々とマズイからやめたまえ!!」

ちびハサン「……おかあさん、おしっこ」

ジャック「おかあさーん!」キャッキャッ

ナーサリー「お母さまー、この本を読んで下さる?」

メディア「ああ^〜」

エミヤ「頼むから、便乗しないでくれ……! 収拾がつかない!!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:27:37.46 ZsZkoX7x0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

マシュ「お見苦しいところを見せてしまいました……」

メディア「同じく……」

エミヤ「すまないと思うなら、次は頑張ってくれ……私は疲れた……」フラフラ

マシュ「本当に申し訳ありません……おや、ここは……食堂ですね」

エミヤ「フッ……自然と足が向いてしまっていたか……」

メディア(帰巣本能……)

プシュー、ガコン

タマモキャット「全く、今日はなんというディザスター・デイなのだ! これにはキャットも苦笑い! とにもかくにも、ここはキャットならぬ脱兎をきめさせていただく!!」

マシュ「あれ? タマモキャットさん? 食堂から飛び出して来て、いったいどうしたんですか?」

タマキャ「おお! そこにいるのはマシュではないか! いやな、先ほどまで食堂で下ごしらえをしていたら、なんとマスターがやってきてな!」

メディア「やっぱりここにもマスターは来ていたのね」

タマキャ「それでな、なんとこの忙しいキャットに猫の手ならぬ人の手を貸してくれると言うのでな! 喜んで料理を手伝ってもらっていたのだが……」

プシュー、ガコン

???「キャットー! 見て見て、できたよー! 早速味見してー!」

タマキャ「ひぃっ!! やめろ、それを近づけるでない! キャットの災害アンテナが総毛だってしまう!!」

エミヤ「一体何を……ムゥッ!?」

メディア「うわぁ……」

マシュ「……先輩? その……手に持っているモノは一体……」



料理の”天災”ぐだ子「ハンバーグだよ! 今回はエルダーグールの肉を使ってみたの!」ズモモモモモモモモモモ
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:28:32.01 ZsZkoX7x0
メディア(あれは……なんて冒涜的な料理なの!? 見ただけで正気が失われていくわ!)

エミヤ(漂ってくる匂いも壊滅的だ! 嗅いだだけで全身の細胞が警鐘を鳴らすぞ! 化学兵器か何かか!?)

マシュ(あれはもはやただの料理ではありません……! 金星か何かの料理……! ある種のテロ……! 料理という文化に対する侵略行為です!)

天災ぐだ子「? どうしたの? みんな食べないの?」ペカー

マシュ(なんてまぶしい笑顔……! 邪気が無い……! 一切……! 本気で美味しい料理を作っていると思っている……!)

エミヤ(……仕方ない……不本意ではあるが、概念礼装のまるごしシンジ君を……!)

タマキャ(いや、それは甘いぞエミヤよ! あそこの机の上を見てみるのだ!)



シンジ君<ブス……ブス……プシュー……



メディア(馬鹿な……っ! すでに撃破済み……! ただの料理で、よくぞここまで……!)

天災ぐだ子「んー……もしかして、みんなお腹いっぱいとか?」

マシュ「そ、そうなんですよ! 私たちみんなお腹いっぱいでして!」

メディア「そうなのよ! 実はさっきナーサリーたちのお茶会に出ていたのよ!」

タマキャ「キャットも試食に付き合いすぎて、そろそろ霊基が消滅しそ……いやいや、お腹がいっぱいなのだ!!」

天災ぐだ子「じゃあしょうがないなー……誰か食べたい人いないかな……」シュン……

マシュ(うっ……心が痛い……)

エミヤ(……とはいえ、同情で食べるにはあの料理は危険すぎる……!)

メディア(何か手は……被害をできるだけ最小限にとどめて、なお罪悪感を抱かないような妙手はないの……!?)

プシュー、ガコン

黒髭「おろ? 皆さんお揃いで、いったいどうしたのでござるか?」

エミヤ「よし! 解決だな!!」グッ!

マシュ「黒髭さん、実は先輩が手料理を作ってくれたのです! 少し食べてみませんか!?」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:29:10.16 ZsZkoX7x0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

黒髭『男には……分かっていても進まねばならぬ時があるのだ……!!』

マシュ「惜しい人を亡くしました……」

エミヤ「まさか、あの料理に強化無効がついているとは、夢にも思うまいて……」

メディア「まあ、幸せそうな顔してたし大丈夫でしょ……さて、次はこの部屋ね」

ピピッ、ビー

エミヤ「おや? 開かないな……」

マシュ「おかしいですね……この部屋は空き部屋だったはずですが……すいません、誰かいますか?」コンコン

<……留守です
<御用の方は、ピーという発信音の後にご用件をお話くださーい
<ぴー

エミヤ「よし開けよう」ガッ

<やめてください……! 扉が壊れてしまいます……!
<ア゛ーッ!? 立てこもりには説得とか、もう少し段階を踏むべきじゃないのー!?
<備品は大切にー!

エミヤ「ははは、後でちゃんと直すから問題ないとも、よっと」バキィ!

刑部姫「ギャーッ! これだからリアルオラオラ系男子はー! 引きこもりの楽園になんてことをー!」

シェヘラザード「ああ……平和なひきこもりの村が英霊の群れに攻め込まれるなんて……!」

引きこもりぐだ子「この世の終わりの予感……」

エミヤ「おっと、大当たりのようだ」

メディア「しかし……引きこもってた時点で、刑部姫がいるのは分かってたけど……あなたまでいるとはね、シェヘラザード……」

刑部姫「なにをー!? シェヘっちは私の理念に賛同してくれた同士やぞー! 馬鹿にするのは許るさーん!」

シェヘラザード「私、気付いたのです……死なないことへの究極の備えとは、すなわち籠城であると……!」バァーン!

マシュ「すっかり毒されていますね……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:29:41.51 ZsZkoX7x0
エミヤ「……まあ、君たちの考えについてはとやかくいうまい……我々の目的はあくまでマスターだからな」

引きこもりぐだ子「ひぃー……! やめてー……!」ズリズリ

メディア(遅い……)

マシュ(あれで逃げているつもりなんでしょうか……)

刑部姫「やめろー! マーちゃんには指一本触れさせんぞー!」

シェヘラザード「マスターが引きこもることによって、われわれは護衛という体面を保てているのです……! みすみす免罪符を明け渡すわけにはいきません……!」

エミヤ「割と酷いな君ら」

引きこもりぐだ子「みんな……!」キラキラ

メディア「そして、あなたはそれでいいのね……」

引きこもりぐだ子「引きこもれればオールOK! 過程や方法なぞ、どうでもよいのだぁー!」ババァーン!

刑部姫「そういうわけなのだー! ふふふ……大人しく帰らねば、私の”白鷺城の百鬼八天堂様”を使うことも吝かではない!」

シェヘラザード「そして、私の”千夜一夜物語”によって、さらに結界を補強します……」

引きこもりぐだ子「後は、私というパスを通して、魔翌力を送り続ける! ふふ……これは強い、絶対に強い!」

マシュ「でも実際に展開はしないんですね」

引きこもりぐだ子「いや……出来ることなら、疲れるからやりたくない……」

メディア「どこまでも堕落してるわね」

エミヤ「だが、最終的には手段を問わぬというわけか……ならば仕方ない、助っ人を呼ぶとしよう」

引きこもりぐだ子「なんじゃー! 誰が来ても我らは絶対に屈しないぞー! どんな暴力にだって、負けたりなんか……」

肉体派ぐだ子「え? なに? あそこにいる私を連れてけばいいの? オッケー、任せて! 筋肉に不可能はないから!」マッシブゥー

ナイチンゲール「死にたくないと言いましたね? ならば、まずは健康診断と消毒です!」ショウドクゥー

スパルタクス「むぅッ!! 籠城をするということは、君たちは圧制者かな!?」スマイルゥー

シェヘ・刑部・ひきぐだ『ギャー!!!?』
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:30:17.12 ZsZkoX7x0
その後も三人は―――


女王ぐだ子「マリー! その召し物、とっても素敵ね!」ピッカー!

マリー「あら、そういうマスターこそ、今日は一段と輝いて見えるわ!」キラキラァー!

ブーディカ「ほら、スコーンが出来たから、いっぱい食べてね!」ボセイィー!

女王ぐだ子「ありがとうブーディカ! これを食べれば、私もあなたのような素敵な体型になれるかしら?」

マリー「あら、マスターはそのままの体で十分素敵よ?」

アハハ ウフフ ロイヤルオーラダダモレー

エミヤ「あれは女王の集いというわけだな」

マシュ「なんだかほほえましいですね……ん?」

メイヴ「マスター! 次は私が、女王としての振る舞いをみっちり教えてあげるわ! まずは鞭の振り方からね!」ビッチィー!

メディア「一気にきなくさくなったわね!!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:30:51.96 ZsZkoX7x0
様々な困難を乗り越えながら―――


???ぐだ子「あっ! マシュ! マシュじゃない! ようやく見つけた!!」

メディア「あら、あのマスター、こっちに走ってくるわ。手間が省けて助かるわね」

マシュ「ところであの先輩は、どういった可能性の先輩なんでしょうか?」

ヤンデレぐだ子「ああ、マシュ! マシュ! 私の愛しいサーヴァント! 私の頼れる後輩! どうかあなたのすべてを私にちょうだい!! まずはそのきれいなお目々を食べちゃおうかしらねぇ!!」 E:ハイライトの消えた眼

マシュ「”いまは遥か理想の城”!!!」

メディア「躊躇なし!?」

マシュ「すいません! 身の危険を感じたので!!」

ヤンデレぐだ子「なぁに、この壁? 邪魔なんだけど?」ガリガリガリガリ

マシュ「ひぃー!! 少しずつ削ってきています!!」

エミヤ「”熾天覆う七つの円環 ”!!! 時間を稼ぐから、何とか説得したまえ!!」

ヤンデレぐだ子「なによあなた、私のマシュに色目使ってんじゃないわよ!!!」パリンパリン

メディア「無敵貫通持ち!?」

マシュ「強化解除を!! ルールブレイカーで強化解除してください!!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:31:23.84 ZsZkoX7x0
カルデア中を練り歩き―――


エミヤ「君たちがマスターを囲っていることはすでに調べがついている! 大人しく提出したまえ!!」

清姫「いーやーでーすー!! こんなにいっぱいマスターがいるんですから、ひとりくらい、いいじゃないですかー!」

簀巻きぐだ子「んー! むー!!」ジタバタ

源頼光「我が子を手放す親がどこにいるのです!! そのような横暴には断固として反抗します!」

ちびぐだ子「……すぅ……すぅ……」

静謐のハサン「あの……その……思う存分抱きしめられるので……つい……」

抱き枕ぐだ子「」

マシュ「最後のはただの備品では?」

メディア「どうでもいいわよ! その子は私の子なんですから! 返してもらうわよ、頼光!!」 【魅了】ドゥン

エミヤ「いい加減、目を覚ませ!!!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:32:46.08 ZsZkoX7x0
マスターを集めて回ったのであったが―――


マシュ「はぁ……はぁ……今、何人まで、マスターを集めましたっけ……?」

エミヤ「一部の再回収を除くと……たしか、二百と五人だったか……」

メディア「一体どうなってるの……? 集めても集めてもキリがないじゃない!」

妖精ぐだ子「わはー」 軍人ぐだ子「敵の潜水艦を発見!」 熱血ぐだ子「今日からお前は、エピフ山だ!!!」

老婆ぐだ子「30秒で支度しな!」 ロボぐだ子「ロボチガウロボチガウロボチガウ」 ぐだ子さん「This way……」

<ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ……

エミヤ「ええい、どこまで増えていくんだ! マスターは栗饅頭か!?」

マシュ「あの薬はバイバインだったのですか!?」

メディア「言ってる場合じゃないわよ! もう、施設中がマスターであふれかえって、すし詰め状態よ!」

エミヤ子「この圧縮率は日本の満員電車が可愛く見えるな!」モゾッ

マシュ「…………んん? エミヤ……さん?」

エミヤだ子「どうしたマシュ。何か気が付いたことでも?」グモモモモモモ……

マシュ「!? エミヤさん!? エミヤさんの体が!!」

エミヤぐだ子「体が一体どうしたと……!? なんだこれは!? 女性の体に……いや
、これはマスターの体か!?」ババーン

メディア「ちょっと!! あんたなんでマスターの体だってわかったのよ!! このスケベ!!」

マシュ「もしや鷹の瞳で先輩を観察していたのですか……?」ジトー

エミヤぐだ子「待て、マシュ! 誤解だ!! 何故かはわからんが、自然と自分の体がマスターのものであると分かったんだ!!」

コツコツコツ……

???「ぐーだっだっだっだっだっだ……どうやらうまくいったようね!」

マシュ「どこからともなく響く謎の高笑い……!? 一体何者ですか!?」

???「はじめまして! マシュ・キリエライト! コルキスの魔女メディア! そしてエミヤとなった私!! 私は遠い事象の果てより招かれた、あり得るはずのないマスターの一側面!」ババッ!

ぐだ子オルタ「善を捨て、正義を捨て、人理を捨てた外道のマスターとは私のことよ!!」ドジャァーン!
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:33:27.36 ZsZkoX7x0
ぐだ子オルタ「さてさてさて! 我が愛しきサーヴァントであるエミヤ君は、無事に”私”へと変じてくれたようだねぇ!」

エミヤぐだ子「くっ……! オルタとなったマスターよ、いったい私に何をしたのだ!!」

ぐだ子オルタ「知れたことよ!! 貴様の因果を書き換えさせてもらったのよ!! エミヤが歩んできた人生を、もし”私”が歩んでいたら、というIFの事象とすり替えて、魂のレベルで存在を上書きさせてもらったのだよ!!」

マシュ「な、なんですって――!?」

ぐだ子オルタ「もともと、エミヤと私の相性がよかったのもあったけどね!! そして、前例を作れたおかげで、他のサーヴァントも”私”と入れ替えることが出来そうよ!! そーれっ!」シュピーン

メディアぐだ子「!? い、いつの間に!?」

マシュぐだ子「私の体も先輩の体になって……!?」

エミヤぐだ子「”私”と同じ顔が並ぶというのは、実に気味が悪いな……!」

ぐだ子オルタ「ぐーだっだっだ……ふふふ、これで君たちも”私”の同胞となった……! あとはカルデアにいる全職員、全サーヴァントを”私”に変える! それが終われば、今度はレイシフトによって過去に飛び、ありとあらゆる人間を”私”に変えてやるのだ!」

マシュぐだ子「そんなことをすれば、地球上の人間がすべて”私”に変わってしまいます!!」

ぐだ子オルタ「そう! それこそが私の目的! この地球をすべて”私”という存在で上書きしてしまうのよ! 全人類が”私”になり、共通の意識で繋がることで、他人という概念が喪失する……つまり、そこには憎悪や嫉妬なんていう感情もなくなり、この世から一切の争いが無くなる!! ああ、なんて素晴らしい景色なんでしょうね!! ぐだっぐだっ、ぐーっだっだっだっだっだ!!」

エミヤぐだ子「いや、どう考えてもディストピアだろう、それは!」

メディアぐだ子「全人類の意識の同化なんて、人理崩壊間違いなしじゃない!!」

ぐだ子オルタ「なんとでも言うがいいわ! すでにあなた達は私の手のひらの上! もうじき、意識が完全に上書きされてしまうのだから、せいぜい残り少ない自我を慈しんでいればいいわ!」

エミヤぐだ子「くっ……! どうにもならないと言うのか……!」

マシュぐだ子「誰か……誰か助けになりそうな人は……!」

ぐだ子オルタ「ぷっ! 助けなんて今更来るわけないじゃない! ぐーだっだっだっだっだっだ!」










「いるさっ! ここに一人な!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:34:35.55 ZsZkoX7x0
ぐだ子オルタ「!? な、何奴っ!! 姿を見せなさい!」

「慌てなくても、今行くわよ! トォーウ!」シュバッ!

マシュぐだ子「あ、あれは……! あの姿は!」

ぐだ子「待たせたね、マシュ! 私が来たからにはもう安心だよ!」バァーン!

メディアぐだ子「…………まぁ、予想は出来てはいたけど……」

エミヤぐだ子「これは、助け……に、なるのか?」

ぐだ子「あー! メディアもエミヤもひどーい! 私のこと疑ってるー!」プンスカプンスカ

ぐだ子オルタ「……ハンッ」

メディアぐだ子「ほら、悪いほうのマスターにも鼻で笑われてるじゃない!」

ぐだ子「むーっ! そんなこと言うと助けてあげないんだからね!」

メディアぐだ子「憤慨しても可愛さしか出ていない……」

ぐだ子オルタ「……はぁ……付き合う気も起きないわね。無策で飛び出した自分の無謀を呪いなさい! くらえ! みんな私になーれ☆ビィィィーム!!」ビィー!

マシュぐだ子「危ない先輩! 避けてください!!」

ぐだ子「うわあああああああああああ!!」シビビビビビビビビビビ

マシュぐだ子「せ、センパーーーーーーーーーーーイ!!」

ぐだ子オルタ「ぐーっだっだっだっだっだ!! 実にあっけなかったわね!! これであなたも私の眷属!! さーて、あなたがどんな可能性を持った私だったのか、今からじっくりとステータス確認をさせてもらいましょう!」

ぐだ子「ふんっ!!」 【Guard】

ぐだ子オルタ「!? な、なんですって!?」

エミヤぐだ子「弾いた!?」

マシュぐだ子「不発だったのでしょうか?」

ぐだ子オルタ「そんなわけない!! みんな私になーれ☆ビームは、相手の魂そのものを無理やり改造するのよ!? 意思の強さだとかそんなもので跳ね除けられるものじゃない!!」

メディアぐだ子「名前のPOPさに反して、とんでもない原理ね!?」

ぐだ子オルタ「くっ!! ならば出力を上げてもう一回!」ビィー!

ぐだ子「なんどやっても無駄だよ? あなたの攻撃が人理に反するものである限り、私にその効果が及ぶことはない!!」

ぐだ子オルタ「そんな……! あなた一体何者なの!? 一体何の可能性を背負っていると言うの!?」

ぐだ子?「それじゃあ、改めて名乗らせてもらおうかな!」ピッカー

マシュぐだ子「先輩の体が光って……えっ!? あれは、霊基再臨!?」

エミヤぐだ子「なんだと!?」

メディアぐだ子「じゃ、じゃあ、あのマスターの正体は……!?」





”英霊”ぐだ子「私はカルデアのマスター! あらゆる災禍、あらゆる悪意を跳ね除ける、人理の絶対守護者なり!! さあ、人理を護る戦いを始めましょうか!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:35:21.90 ZsZkoX7x0
マシュぐだ子「さ、サーヴァントです!! あの先輩は霊基反応を持っています!! まぎれもなく英霊です!!」

英霊ぐだ子「その通りだよ、マシュ。遠い未来に、このカルデアでの出来事が”歴史”として刻まれたことで、英霊となったマスター、それが私よ!」

メディアぐだ子「……世界との契約じゃなくって安心ね?」

エミヤぐだ子「……正直それでも複雑な気分だが……ああいう可能性もあるということで納得しておこう」

ぐだ子オルタ「くぅぅ……小癪な奴ね! でもお忘れかしら! わたしにはすでに”同化済み”の同胞が山ほどいるということを!」

ぐだ子's(ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ)

マシュぐだ子「あわわわわわ……! 通路の天井まで先輩で埋まって……まるで津波です!!」

ぐだ子オルタ「さあ、この人津波ではさしもの”私”もどうすることもできまい! 戦いは数だよ姉貴ぃ!! くらえ!!」ドドドドドドドドドドドドド

英霊ぐだ子「礼装起動”イシスの雨”!」シュピン

ぐだ子's(スゥッ……)

マシュ「い、一瞬で消え去ってしまいました!」

メディア「本来の礼装の出力を大幅に超えているわ……!」

エミヤ「ついでに私たちの体も元に戻っている! やるじゃないか、マスター!」

英霊ぐだ子「無駄よ、反転した私! 私は”人理修復した魔術師”という逸話によって英霊となった者! つまり、私は一切の”人理を脅かす行動”を否定する! あなたが人理に仇為すかぎり、私に勝つことは絶対に不可能よ!!」

エミヤ「これは……勝負あったな。あのマスターは、反転してしまったがゆえに、常に人理を拒絶することしかできない、”人理の敵”にしかなれない、変わることができない」

メディア「反転したマスターは、どう逆立ちしてもあの英霊となったマスターの逸話を凌駕することは出来ないってことね」

ぐだ子オルタ「認めない! こんな終わりは認めない! 絶対に認めることなんかできない!! こうなったら、イチかバチかで諸共道連れに……!」

英霊ぐだ子「ほい、カル舐め」

ぐだ子オルタ「ぐわああああああああああああああ!!」シュワー

エミヤ「容赦無いな君は!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:36:25.33 ZsZkoX7x0
マシュ「さて、これで悪いほうの先輩の脅威は去りましたね! これで先輩の増殖も止まってくれますね!」

英霊ぐだ子「いや、止まんないよ?」

エミヤ「な、なぜだ!? アレが犯人ではなかったのか!?」

英霊ぐだ子「あの私がやっていたのは、私の増殖速度を上げただけで、増殖そのものは霊薬の効果でしかないのよ」

マシュ「そんなあ……それじゃあまた、先輩を集めて回らないと……」

天才ぐだ子「その必要はないわよ、マシュ!」

マシュ「あ、あなたは天才の方の先輩!」

エミヤ「ふむ、どうやら、君が何らかの手を回したようだな」

天才ぐだ子「その通り! あなたたちが集めた数多の可能性の私を触媒として、英霊となった私を召喚したのよ! 英霊となった私は、理論的に考えて人理修復にまつわる逸話を持つ存在であるはず! であれば、今回の人理崩壊の危機にも役に立つと思ったのよ!」

英霊ぐだ子「もうちょい引っ張ろうと思ってたけど……そうね、私の持つ宝具ならこの騒動も問答無用で解決できるよ」

マシュ「じゃあ、あとは英霊の先輩が宝具発動すれば、万事解決ですね!」

メディア「はぁ……本当にごめんなさいね、マスター。私の作った薬が、こんな騒動を巻き起こすだなんて……」

英霊ぐだ子「ううん、あなたは良かれと思ってやってくれたんでしょ? だったら、何も怒ることなんてないよ! 私から言うのはありがとうだけだよ、メディア」

メディア「本当にあなたって子は……ふふっ」

英霊ぐだ子「さて、そろそろこの騒動にも幕を引きましょうか! 久しぶりにみんなに会えて楽しかったよ! じゃあね、マシュ! いつもの私によろしくね!」

マシュ「ええ、必ず伝えておきます、英霊の先輩!」

英霊ぐだ子「宝具展開! 我が行いはあらゆる災禍を跳ね除ける盾とならん。星見台より、あらゆる人理を護りましょう。さあ、あらゆる時代、善き人々の営みに祝福を――――――」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:36:56.23 ZsZkoX7x0




対”人理”宝具、【ロード・カルデアス】!――――――――



23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:37:32.14 ZsZkoX7x0
―――――――――……

プシュー、ガコン

マシュ「先輩、おかゆをもって来ました!」

ぐだ子「ありがと、マシュ……ヘックチ! うぅ……まだ頭が痛い……メディアー、手っ取り早く治せる薬とか無いの?」ズズッ

メディア「あなたねぇ……この間の騒動の話をもう忘れたの? いくら頼まれても、しばらくは薬を作りたくないわよ……」

ぐだ子「いやー……何度聞いても、私自身、一切の記憶がないもんだから、さっぱり実感がわかなくて……えへへ」

エミヤ「全く……君は本当に危機感が欠如しているな……これで、特異点での勘働きはいいのだから不思議だ……」

メディア「とにかく、今回はあなたに与える薬は既製品のものだけよ! またお節介連中にひっかきまわされたらたまらないですもの!」

ぐだ子「なんだかんだと看病してくれるメディアも、お節介だと思うんだけど……」

メディア「何か言った?」

ぐだ子「いや、何も……」

マシュ「まあまあ、形はどうあれ皆さん先輩のことが好きなんですよ。ですので、先輩は安心させるためにも、一日も早く風邪を治してくださいね!」

ぐだ子「はーい……えーっと……コップコップっと……」

エミヤ「これかね? ……このコップ……なんだか歪んでいるような……」

ぐだ子「あー……なんかそれ、脆くってさー……ちょっと力を入れただけでひしゃげちゃって……」

エミヤ「………………ん?」

ぐだ子「あー……布団に引きこもるのサイコー……やはり、天才たるもの、頭脳の休息も大切だよね……ふふっ……こうして寝ていたら、若い衝動を抑えきれない人に、夜這いにあったりしてね……まあ、騎士である私は、どんなことがあっても屈しないんだけどね……ふふ、ふふふふふふふふ……」

マシュ「…………」
メディア「…………」
エミヤ「…………」

ぐだ子「あー……なんだかすごい料理したくなってきた。治ったら美味しい物を作ろうかなー……おかあさんのてつだいをしてあげないとー……ぐぅ」スピー

マシュ「これ、間違いなく引き継いでますね!?」

エミヤ「寝言だよな!? 寝言であってくれよ!! 頼むよ!!」

メディア「やっぱり一度刺しましょう! ルルブレって全部解決よ!!」

マシュ「やめてください!! 高速神言はやめて!! エミヤさんも止めて!! 誰かー!! 英霊の先輩、もう一回帰ってきてくださーい!!!」


【オワリ】
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 04:42:27.44 ZsZkoX7x0
短時間のお付き合いありがとうございました。

サーヴァントと素手ゴロするマスターが書きたいなーと思ったら、こんなんになってました

あとは、コミケに行けない哀しみを少しでも癒すべく書きました
現地の人たちは楽しんでくださいね

第二部、どうなるか本当に楽しみですね
ゴルドルフさんは……まぁ、長生きしてほしいですね……

それでは、また機会があればよろしくお願いします

HTML依頼出してきます。

ありがとうございました。

嫁「この子……あなたの子じゃないの」男「ええーっ!?」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:28:10.099 JmzD84S50.net
男「ただいまー」

少女「お帰りなさーい」

男「おお、よしよし」ナデナデ

少女「えへへ〜」

嫁「あなた……大事な話があるの」

男「なんだい?」

嫁「この子……あなたの子じゃないの」

男「ええーっ!?」
2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:28:29.603 gTQ8z6260.net
そうだったのかいサザエ
11 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:33:20.919 JmzD84S50.net
男「ど、どういうこと!?」

嫁「そのままの意味よ。あなたはこの子と血が繋がってないの」

男「そ、そんな……」

嫁「ついでにいうとね」

男「?」

嫁「私の子でもないの」

男「ええーっ!?」
13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:35:48.559 JmzD84S50.net
男「どうりで変だと思ったよ」

男「ぼくらにまだ子供はいないのに、女の子が家にいるもんだからさ」

男「結局、この子はどこの子なの?」

嫁「近所の公園で泣いてたから、連れてきちゃったの」

男「ええーっ!?」

男「迷子なら交番に届けた方がよかったんじゃないか? たしかすぐ近くにあったろ?」

嫁「この子が交番は絶対やだっていうから……」

少女「いやっ!」

男「嫌ならしょうがないな」

嫁「でしょ?」
16 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:38:21.539 JmzD84S50.net
男「だけど、もし誘拐だって疑われたらまずいよ。絶対誰かに見られてるだろうし」

嫁「誘拐なんかじゃないわよ。ねー」

少女「ねー」

男「どうしてそんなことがいえるんだい?」

嫁「だって……愛があるもの」

男「あのねえ……」フゥ…
17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:41:30.522 JmzD84S50.net
男「たとえば、ぼくと君が電車に乗ってたとしよう」

嫁「うん」

男「電車内で突然、ぼくが君に抱きついたとする」

嫁「ま」ポッ

男「そしたら、ぼくと君が夫婦だと知らない他の乗客は、ぼくをどう思うだろう?」

嫁「どう思うの?」

男「きっと痴漢だと思うはずだ」

嫁「思わないわ」

男「なぜ?」

嫁「だって……愛があるもの」

男「なるほど!」
22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:45:24.091 JmzD84S50.net
男「もう夜だし、親捜しは明日にするとして……」

男「一応、写真を撮っておこう。『この子の親知りませんか』って聞けるからね」サッ

少女「わっ、胸ポケットに入れてるんだ。あぶないよ」

男「大丈夫だよ。屈んでケータイを落とすような真似はしないよ」

少女「しかも未だにガラケーなんだ! やたらぶ厚いし!」

男「わ、悪かったな!」

男「はいチーズ」

少女「いぇい!」

パシャッ

少女「ねーねー、ちょっとガラケー見せてー!」

男「いいよ」

少女「うわぁ、骨董品だよこれ!」

男「ありがとう」ニコッ

少女「褒めてないって」
24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:48:17.995 JmzD84S50.net
嫁「ご飯にしましょ」

少女「はーい!」

嫁「サラダと唐揚げと、味噌汁と……レーズンパン」

少女「!」ビクッ

男「夕食にレーズンパンかい。変わってるなぁ」

嫁「つい食べたくなっちゃって」

男「ならしょうがない」

少女「あたしは……パンはいいや!」

嫁「そう? 残念だわ」

男「……」
25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:52:26.049 JmzD84S50.net
嫁「お風呂、一緒に入りましょうか!」

少女「あたし一人で入る!」

嫁「そう? ならいいけど……女同士、背中の流しっこをしたかったわ」

少女「あたしは自立した女なのよ」スタスタ

男「待ちなさい」

嫁「どうしたの?」

男「君……今すぐ服を脱ぐんだ」

少女「え……」
28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:55:31.079 JmzD84S50.net
嫁「あなたなにいってるの? こんな女の子に! 捕まりたいの!?」

男「いいから脱ぐんだ」

少女「やだ!」

嫁「あなた!」

男「脱ぎなさい!」

少女「いやだっ!」

男「じゃあ脱がしてあげよう!」グイッ

少女「きゃあああああっ!」

嫁(ああっ! 懲役どのぐらいだろ!? 刑務所に何を差し入れにいくか今の内に考えないと!)
30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:59:18.043 JmzD84S50.net
少女「……」

男「……」

嫁「これは……どういうこと?」

男「見ての通り、アザだよ。体じゅうアザだらけだ」

少女「……どうして分かったの?」

男「レーズンパンを見て、ビクッとしただろう? あれでピンときたんだ」

男「おそらく自分の体みたいだ、と思っちゃったんじゃないか?」

少女「隠しててごめんなさい……」

嫁「なにいってるの。謝ることなんてないのよ」

男「かわいそうに……」
34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:02:37.661 JmzD84S50.net
男(許せない……! ぼくはこの子の親を許せない……!)

ピリリリリリ…

男「ん? ぼくのケータイに電話だ」

男「……もしもし」

電話『あなた、そちらの家の旦那さん?』

男「ええ、そうですが」

電話『お宅の奥さん、今日子供を誘拐しましたよねえ?』

男「え……」
38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:05:44.621 JmzD84S50.net
男「なにをいっている……?」

電話『とぼけたってダメですよ』

電話『公園で泣いてる女の子を、家に連れ帰ったでしょ』

男「それは……保護しただけだ!」

電話『保護? ものはいいようとはこのことですね』

男「なんだと!」

電話『だったら一度電話を切って下さい。決定的な画像をお送りしましょう』

男「いいだろう! 送ってこい!」
39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:09:29.705 JmzD84S50.net
男(電話の主が送ってきた画像には――)

男(まるで鬼の形相で、少女の手をつかんでいるぼくの嫁の姿があった)

男「……なんだこりゃ」

嫁「コラよ! コラ画像よ!」

男「いや、どう見てもコラじゃないでしょ」

嫁「あなた、コーラ飲まない?」

男「コラ、ごまかさない」

嫁「ごめんなさいっ! こんな写真撮られてただなんて!」
41 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:12:23.644 JmzD84S50.net
電話『これを警察に見せたら、どうなるでしょうかねえ……』

男「要求はなんだ?」

電話『話が早くて助かります。私の要求は……金です』

男「いくらだ?」

電話『口止め料として、100万円払っていただきましょう』

男「100万円!?」

電話『どうします? 金を払いますか? 誘拐犯になりますか?』

男「分かった……払ってやる!」

電話『ありがとうございます。では今すぐこれからいう場所に来て下さい』
42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:15:42.290 JmzD84S50.net
男「とりあえず、100万渡せばなんとかなりそうだ」

嫁「ごめんなさい……」

少女「あたしのせいで……」

男「いや、君たちは何も悪くないよ。それより、どこかで金を下ろしてこないと」

嫁「それだったら、私のヘソクリを使って!」

嫁「いつか私たちが死んだ時の葬式費用に、100万円ぐらい貯めてたの!」

男「まだ若いのに終活してたのか、やるう!」

嫁「うふふっ!」

男「だけど、それ使ったら死ねなくなっちゃうな」

嫁「平気よ、死ななきゃいいんだから!」

男「それもそうだな!」

アッハッハ…

少女「……」
44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:18:39.037 JmzD84S50.net
―地下駐車場―

覆面「お、来ましたか」

男「100万渡せば、黙っててくれるんだな? この件は終わりにしてくれるんだよな?」

覆面「ええ、黙っててあげますよ」

男「じゃあ――」

覆面「おっと近づかないで下さい」チャッ

男「う!」

嫁「銃だわ……!」

覆面「抵抗されたら面倒ですからね。金はそこから放り投げて下さい」

男「……分かった」ポイッ

バサッ

覆面「……たしかに」
45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:21:34.476 JmzD84S50.net
覆面「もういいぞ。戻ってこい」

少女「はーい!」タタタタタッ


男「え!?」

嫁「どうして!?」


覆面「それではタネ明かしをしてあげましょう」

少女「あたしたち、グルだったのー!」

覆面「あなたのケータイの番号を教えてくれたのも、この子だったんですよ」

少女「さっきケータイいじらせてくれてありがとー!」


男「あの時、ぼくの番号を調べてたのか……」
48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:25:05.880 JmzD84S50.net
覆面「帰るぞ」クルッ

少女「はーい!」

嫁「ちょっと待って! じゃああのアザはなんだったの!?」

少女「あんなの……トイザらスに売ってるシールに決まってるじゃん。バーカ!」

嫁「そんな……」

男「……」

少女「じゃーねー!」



ブロロロロロ…
49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:30:38.124 JmzD84S50.net
男「やられたな……」

嫁「やられたわね……」

男「“誘拐して脅迫”ではなく“誘拐させて脅迫”とはこりゃまいった! うまい手だ!」

嫁「逆転の発想ってやつね! 画期的!」

男「100万円取られて、むしろ清々しさすら感じてるよ」

嫁「ホント!」

夫婦「はぁ〜……」

嫁「私のせいで……!」グスッ…

男「だから君のせいじゃないって。悪いのはあの覆面だよ」

男「ぼくはこのままで終わらすつもりはない……絶対にリベンジしてやる!」
50 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:34:47.176 JmzD84S50.net
―家―

男「……」カタカタ

嫁「ずっとパソコンで調べ物してるけど、なにしてるの?」

男「犯人の正体に心当たりがあるんだ」

嫁「あるの!?」

男「それを一応確かめとこうと思って……」カタカタッターン

嫁「これは……あいつの持ってた……」

男「ね?」

男「どうやら、明日にでも犯人と再会することになりそうだな」
51 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:37:48.217 JmzD84S50.net
―交番―

おばさん「おまわりさん、いつもご苦労様です」

警官「いえいえ」


子供「おまわりさん、じゃーねー」

警官「車に気をつけてね」


「あのぉ〜」


警官「はい?」クルッ
53 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:41:40.697 JmzD84S50.net
男「ご相談があるんですが……」

嫁「ぜひ聞いて頂きたくて……」

警官「!」ギクッ

警官「ど、どうしました? 道にでも迷われたんですか?」

男「実は、お金を落としてしまったんです」

警官「お金? おいくらですか?」

嫁「ジャスト100万円」

警官「ひゃ、100万? そんな大金、どこに落としたっていうんです?」

男「あんたの懐の中だよ」
54 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:44:49.588 JmzD84S50.net
警官「なにをいってるんです? 全く意味が分からな……」

男「とぼけても無駄だ」

男「昨日あんたが振りかざしてた銃はニューナンブって銃で、おまわりさん御用達のものだ」

男「家に帰ってからネットで調べたから間違いない」

男「それと……あの子は交番に行くのを嫌がってた」

男「なぜ嫌がってたか? 答えは簡単だ。黒幕が交番にいるからだ」

男「あの子には『絶対に家に連れて帰ってもらえ』って指示してたんだろ」

男「タイミングを見計らい、あんたは少しの間交番を抜け出して、あの写真を撮ったんだ」

男「あとはあの子が俺たち夫婦の連絡先を送ってくるのを待つだけ……ってわけだ」

警官「……ふん、なるほど」
55 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:47:27.225 JmzD84S50.net
警官「分かりました、認めましょう! あなたがたから100万円を奪ったのは私です!」

男(え、あっさり?)

嫁(やったわ!)

警官「だけど、全てを白状する前に、私の襟にホコリがついてるんでとってくれません?」

男「? いいですよ」

男「って、どこに?」モゾモゾ

警官「胸倉をつかんだな?」

警官「……正当防衛成立」

男「え?」
56 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:51:17.418 JmzD84S50.net
ドカッ!

男「ぐはっ!」

嫁「あなた!」

男「うぐ……警官が市民に暴力振るっていいと思ってるのか!」

警官「いいに決まってんだろ。なにしろお前たちは凶悪な誘拐犯なんだから」

警官「今時の市民は警官を煙たがりながらも、なんだかんだで強い警官を求めてる」

警官「お前ら二人を始末した俺がネット上で称賛される光景が目に浮かぶぜ!」


≪警官につかみかかった夫婦を射殺だって! 骨のある警官もいるもんだな!≫

≪いざという時銃を撃てない警官じゃ頼りないもんな。こんぐらいバンバン撃つべき≫

≪この調子で犯罪者と犯罪者予備軍を皆殺しにして欲しいぜ!≫


警官「……こんな感じにな」

警官「もしかしたら、警視総監賞くらいもらえるかもなァ〜」

警官「100万の礼として、せめて夫婦仲良く射殺してやるよ」スチャッ
57 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:54:41.999 JmzD84S50.net
少女「やめてぇっ!!!」

警官「!」

少女「もうやめてよ、お父さん。その人たちいい人だから、お金も返してあげて」

少女「もう、やめようよぉ……こんなこと……」グスッ…

男「来てたのか……」

嫁「少女ちゃん……」

警官「……」
58 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:58:11.959 JmzD84S50.net
警官「うぜぇなぁ……てめえに愛情なんかねえんだよ。なんで生まれてきちまったんだよ」

警官「流れ弾に当たっちまったってことで、てめえから死ねっ!」サッ

少女「いやっ!」

男「やめろっ!」バッ

パンッ!

男「ぐはっ……!」ドサッ…

嫁「あなたぁぁぁぁぁ!!!」

警官「ヒャハハッ! 他人のガキをかばって死ぬとはバカな野郎だ!」

警官「にしても、人間を撃つってのはいい気分だな! ヤミツキになりそうだ!」
63 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:03:07.188 JmzD84S50.net
嫁「よくも……許せない、許さないわ!」ギロッ

警官「次はお前だ。旦那は胸を撃ち抜いたから、てめえは頭にしてやるよ」チャッ

嫁「くっ……」


男「いや……次はお前だよ」ガシッ


警官「え!?」

警官(こいつ、なんで生きて――)

嫁(今だわっ!)ダッ
64 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:06:14.794 JmzD84S50.net
嫁「でやぁぁぁっ!」ガシッ

警官「わっ!?」

嫁「背負い投げっ!」

ブオンッ!

ズシンッ…

警官「が、は……っ!」

嫁「ふう、一本」



少女「すっごい……」

男(そういや柔道の達人だったっけ)

男(だから今でも他人の体をつかむ時は、クセで“鬼の形相”になっちゃうんだった)
65 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:09:05.331 JmzD84S50.net
嫁「あなた、大丈夫!?」

男「ああ、胸に分厚いガラケーを入れてたおかげで助かった」サッ

嫁「よかったぁ……」

男「どうだ、薄いスマホじゃこうはいかなかったぞ!」

少女「ガラケーをバカにしてごめんなさい!」

男「それに、昨日死ねなくなった宣言したばかりだしね。今死んだら葬式費用に困る」

嫁「あなたったら……」
67 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:11:38.211 JmzD84S50.net
男「ところで……あのアザはトイザらスに売ってたシールってのは嘘だろ?」

少女「ホ、ホントだよ!」

男「いや、トイザらスに問い合わせたら『んなもん売ってるわけねーだろ』って冷たくあしらわれたよ」

少女「……」

嫁「ね、本当のこと、話してみて」

少女「うん、分かった……」
68 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:12:50.501 slNntKu/r.net
売ってないんだ…
72 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:16:42.956 JmzD84S50.net
少女「お母さんはあたしが生まれてすぐ、男作って逃げちゃったわ」

少女「お父さんは表向きは真面目な警官だったけど、家に帰るといつもあたしを殴って……」

少女「給料安い、市民うざい、銃を撃ちたいってグチばかりで……」

少女「ついにはあたしを道具にして金儲けしようだなんていいだして……」

少女「あたし、嫌だったけど逆らえなくて……」

男「もういい、もういいんだ」

男「君はもう、あんな奴の子供じゃなくていいんだ」

少女「うん、だから施設に……」

男「違うよ」

男「これからは……ぼくたちが君の親だ。すぐに手続きするよ」

嫁「あなたは私たちの子よ」

男「遠慮することはない。さぁ!」

少女「……うんっ!」

…………

……
75 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:22:02.827 JmzD84S50.net
男「どうだった?」

少女「どうだった?」

嫁「妊娠してたって……男の子だって」

男「よくやった!」

少女「ホントよくヤってたよね、二人で」ニヤニヤ

男「ハハハ……」

嫁「ホホホ……」
76 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:25:18.451 JmzD84S50.net
少女「あたし、この子が生まれて物心ついたら真っ先にいいたいことがあるの」

男「なんだい?」

嫁「なぁに?」

少女「えーとね……」

少女「あなたは……あたしの弟だよって!」






― 完 ―
77 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:25:44.177 wj3wh2Dl0.net
乙面白かった

嫁「この子……あなたの子じゃないの」男「ええーっ!?」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:28:10.099 JmzD84S50.net
男「ただいまー」

少女「お帰りなさーい」

男「おお、よしよし」ナデナデ

少女「えへへ〜」

嫁「あなた……大事な話があるの」

男「なんだい?」

嫁「この子……あなたの子じゃないの」

男「ええーっ!?」
2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:28:29.603 gTQ8z6260.net
そうだったのかいサザエ
11 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:33:20.919 JmzD84S50.net
男「ど、どういうこと!?」

嫁「そのままの意味よ。あなたはこの子と血が繋がってないの」

男「そ、そんな……」

嫁「ついでにいうとね」

男「?」

嫁「私の子でもないの」

男「ええーっ!?」
13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:35:48.559 JmzD84S50.net
男「どうりで変だと思ったよ」

男「ぼくらにまだ子供はいないのに、女の子が家にいるもんだからさ」

男「結局、この子はどこの子なの?」

嫁「近所の公園で泣いてたから、連れてきちゃったの」

男「ええーっ!?」

男「迷子なら交番に届けた方がよかったんじゃないか? たしかすぐ近くにあったろ?」

嫁「この子が交番は絶対やだっていうから……」

少女「いやっ!」

男「嫌ならしょうがないな」

嫁「でしょ?」
16 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:38:21.539 JmzD84S50.net
男「だけど、もし誘拐だって疑われたらまずいよ。絶対誰かに見られてるだろうし」

嫁「誘拐なんかじゃないわよ。ねー」

少女「ねー」

男「どうしてそんなことがいえるんだい?」

嫁「だって……愛があるもの」

男「あのねえ……」フゥ…
17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:41:30.522 JmzD84S50.net
男「たとえば、ぼくと君が電車に乗ってたとしよう」

嫁「うん」

男「電車内で突然、ぼくが君に抱きついたとする」

嫁「ま」ポッ

男「そしたら、ぼくと君が夫婦だと知らない他の乗客は、ぼくをどう思うだろう?」

嫁「どう思うの?」

男「きっと痴漢だと思うはずだ」

嫁「思わないわ」

男「なぜ?」

嫁「だって……愛があるもの」

男「なるほど!」
22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:45:24.091 JmzD84S50.net
男「もう夜だし、親捜しは明日にするとして……」

男「一応、写真を撮っておこう。『この子の親知りませんか』って聞けるからね」サッ

少女「わっ、胸ポケットに入れてるんだ。あぶないよ」

男「大丈夫だよ。屈んでケータイを落とすような真似はしないよ」

少女「しかも未だにガラケーなんだ! やたらぶ厚いし!」

男「わ、悪かったな!」

男「はいチーズ」

少女「いぇい!」

パシャッ

少女「ねーねー、ちょっとガラケー見せてー!」

男「いいよ」

少女「うわぁ、骨董品だよこれ!」

男「ありがとう」ニコッ

少女「褒めてないって」
24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:48:17.995 JmzD84S50.net
嫁「ご飯にしましょ」

少女「はーい!」

嫁「サラダと唐揚げと、味噌汁と……レーズンパン」

少女「!」ビクッ

男「夕食にレーズンパンかい。変わってるなぁ」

嫁「つい食べたくなっちゃって」

男「ならしょうがない」

少女「あたしは……パンはいいや!」

嫁「そう? 残念だわ」

男「……」
25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:52:26.049 JmzD84S50.net
嫁「お風呂、一緒に入りましょうか!」

少女「あたし一人で入る!」

嫁「そう? ならいいけど……女同士、背中の流しっこをしたかったわ」

少女「あたしは自立した女なのよ」スタスタ

男「待ちなさい」

嫁「どうしたの?」

男「君……今すぐ服を脱ぐんだ」

少女「え……」
28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:55:31.079 JmzD84S50.net
嫁「あなたなにいってるの? こんな女の子に! 捕まりたいの!?」

男「いいから脱ぐんだ」

少女「やだ!」

嫁「あなた!」

男「脱ぎなさい!」

少女「いやだっ!」

男「じゃあ脱がしてあげよう!」グイッ

少女「きゃあああああっ!」

嫁(ああっ! 懲役どのぐらいだろ!? 刑務所に何を差し入れにいくか今の内に考えないと!)
30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 01:59:18.043 JmzD84S50.net
少女「……」

男「……」

嫁「これは……どういうこと?」

男「見ての通り、アザだよ。体じゅうアザだらけだ」

少女「……どうして分かったの?」

男「レーズンパンを見て、ビクッとしただろう? あれでピンときたんだ」

男「おそらく自分の体みたいだ、と思っちゃったんじゃないか?」

少女「隠しててごめんなさい……」

嫁「なにいってるの。謝ることなんてないのよ」

男「かわいそうに……」
34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:02:37.661 JmzD84S50.net
男(許せない……! ぼくはこの子の親を許せない……!)

ピリリリリリ…

男「ん? ぼくのケータイに電話だ」

男「……もしもし」

電話『あなた、そちらの家の旦那さん?』

男「ええ、そうですが」

電話『お宅の奥さん、今日子供を誘拐しましたよねえ?』

男「え……」
38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:05:44.621 JmzD84S50.net
男「なにをいっている……?」

電話『とぼけたってダメですよ』

電話『公園で泣いてる女の子を、家に連れ帰ったでしょ』

男「それは……保護しただけだ!」

電話『保護? ものはいいようとはこのことですね』

男「なんだと!」

電話『だったら一度電話を切って下さい。決定的な画像をお送りしましょう』

男「いいだろう! 送ってこい!」
39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:09:29.705 JmzD84S50.net
男(電話の主が送ってきた画像には――)

男(まるで鬼の形相で、少女の手をつかんでいるぼくの嫁の姿があった)

男「……なんだこりゃ」

嫁「コラよ! コラ画像よ!」

男「いや、どう見てもコラじゃないでしょ」

嫁「あなた、コーラ飲まない?」

男「コラ、ごまかさない」

嫁「ごめんなさいっ! こんな写真撮られてただなんて!」
41 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:12:23.644 JmzD84S50.net
電話『これを警察に見せたら、どうなるでしょうかねえ……』

男「要求はなんだ?」

電話『話が早くて助かります。私の要求は……金です』

男「いくらだ?」

電話『口止め料として、100万円払っていただきましょう』

男「100万円!?」

電話『どうします? 金を払いますか? 誘拐犯になりますか?』

男「分かった……払ってやる!」

電話『ありがとうございます。では今すぐこれからいう場所に来て下さい』
42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:15:42.290 JmzD84S50.net
男「とりあえず、100万渡せばなんとかなりそうだ」

嫁「ごめんなさい……」

少女「あたしのせいで……」

男「いや、君たちは何も悪くないよ。それより、どこかで金を下ろしてこないと」

嫁「それだったら、私のヘソクリを使って!」

嫁「いつか私たちが死んだ時の葬式費用に、100万円ぐらい貯めてたの!」

男「まだ若いのに終活してたのか、やるう!」

嫁「うふふっ!」

男「だけど、それ使ったら死ねなくなっちゃうな」

嫁「平気よ、死ななきゃいいんだから!」

男「それもそうだな!」

アッハッハ…

少女「……」
44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:18:39.037 JmzD84S50.net
―地下駐車場―

覆面「お、来ましたか」

男「100万渡せば、黙っててくれるんだな? この件は終わりにしてくれるんだよな?」

覆面「ええ、黙っててあげますよ」

男「じゃあ――」

覆面「おっと近づかないで下さい」チャッ

男「う!」

嫁「銃だわ……!」

覆面「抵抗されたら面倒ですからね。金はそこから放り投げて下さい」

男「……分かった」ポイッ

バサッ

覆面「……たしかに」
45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:21:34.476 JmzD84S50.net
覆面「もういいぞ。戻ってこい」

少女「はーい!」タタタタタッ


男「え!?」

嫁「どうして!?」


覆面「それではタネ明かしをしてあげましょう」

少女「あたしたち、グルだったのー!」

覆面「あなたのケータイの番号を教えてくれたのも、この子だったんですよ」

少女「さっきケータイいじらせてくれてありがとー!」


男「あの時、ぼくの番号を調べてたのか……」
48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:25:05.880 JmzD84S50.net
覆面「帰るぞ」クルッ

少女「はーい!」

嫁「ちょっと待って! じゃああのアザはなんだったの!?」

少女「あんなの……トイザらスに売ってるシールに決まってるじゃん。バーカ!」

嫁「そんな……」

男「……」

少女「じゃーねー!」



ブロロロロロ…
49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:30:38.124 JmzD84S50.net
男「やられたな……」

嫁「やられたわね……」

男「“誘拐して脅迫”ではなく“誘拐させて脅迫”とはこりゃまいった! うまい手だ!」

嫁「逆転の発想ってやつね! 画期的!」

男「100万円取られて、むしろ清々しさすら感じてるよ」

嫁「ホント!」

夫婦「はぁ〜……」

嫁「私のせいで……!」グスッ…

男「だから君のせいじゃないって。悪いのはあの覆面だよ」

男「ぼくはこのままで終わらすつもりはない……絶対にリベンジしてやる!」
50 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:34:47.176 JmzD84S50.net
―家―

男「……」カタカタ

嫁「ずっとパソコンで調べ物してるけど、なにしてるの?」

男「犯人の正体に心当たりがあるんだ」

嫁「あるの!?」

男「それを一応確かめとこうと思って……」カタカタッターン

嫁「これは……あいつの持ってた……」

男「ね?」

男「どうやら、明日にでも犯人と再会することになりそうだな」
51 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:37:48.217 JmzD84S50.net
―交番―

おばさん「おまわりさん、いつもご苦労様です」

警官「いえいえ」


子供「おまわりさん、じゃーねー」

警官「車に気をつけてね」


「あのぉ〜」


警官「はい?」クルッ
53 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:41:40.697 JmzD84S50.net
男「ご相談があるんですが……」

嫁「ぜひ聞いて頂きたくて……」

警官「!」ギクッ

警官「ど、どうしました? 道にでも迷われたんですか?」

男「実は、お金を落としてしまったんです」

警官「お金? おいくらですか?」

嫁「ジャスト100万円」

警官「ひゃ、100万? そんな大金、どこに落としたっていうんです?」

男「あんたの懐の中だよ」
54 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:44:49.588 JmzD84S50.net
警官「なにをいってるんです? 全く意味が分からな……」

男「とぼけても無駄だ」

男「昨日あんたが振りかざしてた銃はニューナンブって銃で、おまわりさん御用達のものだ」

男「家に帰ってからネットで調べたから間違いない」

男「それと……あの子は交番に行くのを嫌がってた」

男「なぜ嫌がってたか? 答えは簡単だ。黒幕が交番にいるからだ」

男「あの子には『絶対に家に連れて帰ってもらえ』って指示してたんだろ」

男「タイミングを見計らい、あんたは少しの間交番を抜け出して、あの写真を撮ったんだ」

男「あとはあの子が俺たち夫婦の連絡先を送ってくるのを待つだけ……ってわけだ」

警官「……ふん、なるほど」
55 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:47:27.225 JmzD84S50.net
警官「分かりました、認めましょう! あなたがたから100万円を奪ったのは私です!」

男(え、あっさり?)

嫁(やったわ!)

警官「だけど、全てを白状する前に、私の襟にホコリがついてるんでとってくれません?」

男「? いいですよ」

男「って、どこに?」モゾモゾ

警官「胸倉をつかんだな?」

警官「……正当防衛成立」

男「え?」
56 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:51:17.418 JmzD84S50.net
ドカッ!

男「ぐはっ!」

嫁「あなた!」

男「うぐ……警官が市民に暴力振るっていいと思ってるのか!」

警官「いいに決まってんだろ。なにしろお前たちは凶悪な誘拐犯なんだから」

警官「今時の市民は警官を煙たがりながらも、なんだかんだで強い警官を求めてる」

警官「お前ら二人を始末した俺がネット上で称賛される光景が目に浮かぶぜ!」


≪警官につかみかかった夫婦を射殺だって! 骨のある警官もいるもんだな!≫

≪いざという時銃を撃てない警官じゃ頼りないもんな。こんぐらいバンバン撃つべき≫

≪この調子で犯罪者と犯罪者予備軍を皆殺しにして欲しいぜ!≫


警官「……こんな感じにな」

警官「もしかしたら、警視総監賞くらいもらえるかもなァ〜」

警官「100万の礼として、せめて夫婦仲良く射殺してやるよ」スチャッ
57 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:54:41.999 JmzD84S50.net
少女「やめてぇっ!!!」

警官「!」

少女「もうやめてよ、お父さん。その人たちいい人だから、お金も返してあげて」

少女「もう、やめようよぉ……こんなこと……」グスッ…

男「来てたのか……」

嫁「少女ちゃん……」

警官「……」
58 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 02:58:11.959 JmzD84S50.net
警官「うぜぇなぁ……てめえに愛情なんかねえんだよ。なんで生まれてきちまったんだよ」

警官「流れ弾に当たっちまったってことで、てめえから死ねっ!」サッ

少女「いやっ!」

男「やめろっ!」バッ

パンッ!

男「ぐはっ……!」ドサッ…

嫁「あなたぁぁぁぁぁ!!!」

警官「ヒャハハッ! 他人のガキをかばって死ぬとはバカな野郎だ!」

警官「にしても、人間を撃つってのはいい気分だな! ヤミツキになりそうだ!」
63 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:03:07.188 JmzD84S50.net
嫁「よくも……許せない、許さないわ!」ギロッ

警官「次はお前だ。旦那は胸を撃ち抜いたから、てめえは頭にしてやるよ」チャッ

嫁「くっ……」


男「いや……次はお前だよ」ガシッ


警官「え!?」

警官(こいつ、なんで生きて――)

嫁(今だわっ!)ダッ
64 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:06:14.794 JmzD84S50.net
嫁「でやぁぁぁっ!」ガシッ

警官「わっ!?」

嫁「背負い投げっ!」

ブオンッ!

ズシンッ…

警官「が、は……っ!」

嫁「ふう、一本」



少女「すっごい……」

男(そういや柔道の達人だったっけ)

男(だから今でも他人の体をつかむ時は、クセで“鬼の形相”になっちゃうんだった)
65 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:09:05.331 JmzD84S50.net
嫁「あなた、大丈夫!?」

男「ああ、胸に分厚いガラケーを入れてたおかげで助かった」サッ

嫁「よかったぁ……」

男「どうだ、薄いスマホじゃこうはいかなかったぞ!」

少女「ガラケーをバカにしてごめんなさい!」

男「それに、昨日死ねなくなった宣言したばかりだしね。今死んだら葬式費用に困る」

嫁「あなたったら……」
67 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:11:38.211 JmzD84S50.net
男「ところで……あのアザはトイザらスに売ってたシールってのは嘘だろ?」

少女「ホ、ホントだよ!」

男「いや、トイザらスに問い合わせたら『んなもん売ってるわけねーだろ』って冷たくあしらわれたよ」

少女「……」

嫁「ね、本当のこと、話してみて」

少女「うん、分かった……」
68 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:12:50.501 slNntKu/r.net
売ってないんだ…
72 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:16:42.956 JmzD84S50.net
少女「お母さんはあたしが生まれてすぐ、男作って逃げちゃったわ」

少女「お父さんは表向きは真面目な警官だったけど、家に帰るといつもあたしを殴って……」

少女「給料安い、市民うざい、銃を撃ちたいってグチばかりで……」

少女「ついにはあたしを道具にして金儲けしようだなんていいだして……」

少女「あたし、嫌だったけど逆らえなくて……」

男「もういい、もういいんだ」

男「君はもう、あんな奴の子供じゃなくていいんだ」

少女「うん、だから施設に……」

男「違うよ」

男「これからは……ぼくたちが君の親だ。すぐに手続きするよ」

嫁「あなたは私たちの子よ」

男「遠慮することはない。さぁ!」

少女「……うんっ!」

…………

……
75 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:22:02.827 JmzD84S50.net
男「どうだった?」

少女「どうだった?」

嫁「妊娠してたって……男の子だって」

男「よくやった!」

少女「ホントよくヤってたよね、二人で」ニヤニヤ

男「ハハハ……」

嫁「ホホホ……」
76 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:25:18.451 JmzD84S50.net
少女「あたし、この子が生まれて物心ついたら真っ先にいいたいことがあるの」

男「なんだい?」

嫁「なぁに?」

少女「えーとね……」

少女「あなたは……あたしの弟だよって!」






― 完 ―
77 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/23(土) 03:25:44.177 wj3wh2Dl0.net
乙面白かった

男「『キレイに利用してくれてありがとう』って貼り紙のあるトイレを汚しちゃった」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:16:11.64 2kaZLWgvo

尿意を催したので、俺は近くにあったコンビニに入った。

中には若いお姉さん店員が一人いた。なかなかの美人だ。


「すみません、トイレ借ります」

「どうぞ!」


お姉さんは明るい声で答えてくれた。

時には「トイレを使用する時は店員に声をかけて下さい」となってるにもかかわらず、
いかにも「いちいち聞くな。勝手に入れよ」といわんばかりのぶっきらぼうな返事をする店員もいて、
イラッとすることもあるが、今日はそんなことはなかった。

これならいい気分で小便できる。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513854971
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:18:09.59 2kaZLWgvo

トイレに入ると、洋式便器、手洗い用の小さな洗面台の他に、こんな貼り紙があった。


『いつもキレイにご利用いただき、ありがとうございます』


お辞儀する店員の絵も添えてある。

キレイに利用することを命令するでも強要するでもないこのフレーズが、俺は結構好きだ。
なんていうか、店側から信頼してもらってる感覚に浸れるからだ。


この信頼を裏切ってはならない……俺は小便を開始した。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:20:14.15 2kaZLWgvo

だが、悲劇は起こった。


「あっ」


声を上げた時には時すでに遅し。

わずかに照準の外れた俺の尿が、便器のふちに誤爆してしまったのだ。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:22:31.72 2kaZLWgvo

誤爆した尿は大した量ではない。
このまま放っておいて退室しても、いずれ店員の誰かが掃除するだろう。

もしかしたら、あのお姉さんが掃除するのかと思うと、ちょっとした変態的興奮すら覚える。

だが、目の前にある貼り紙が、俺の心を容赦なく締めつける。


『いつもキレイにご利用いただき、ありがとうございます』


この信頼を裏切るわけにはいかない。


俺は決心した――ちゃんと掃除しよう!
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:25:43.15 2kaZLWgvo

さっそくトイレットペーパーを適当な大きさにちぎり、便器のふちを拭く。
拭いたペーパーは便器の中にぶち込む。

一見、尿は拭き取られ、全ては元通りになったかのように見える。


だが、ふと思ってしまう。


「これって掃除になってるのか? ただ尿を薄くのばしただけなんじゃないか?」


――と。

実際、尿の成分やらなにやらは、便器にはまだ付着したままだろう。
これでは掃除したとはいえない。汚いままだ。


やっぱり水でちゃんと拭こう。

俺はさらにトイレットペーパーをちぎり、小さな洗面台にある小さな蛇口から水を出し、
それを濡らした。
水拭きしようというわけだ。

だが、これがさらなる悲劇を生むきっかけになってしまうのだった。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:28:19.64 2kaZLWgvo

濡れたトイレットペーパーは非常に破れやすい。
もしも破れやすいもの選手権なんてイベントがあったら、上位入賞は確実だろう。

それなのに、そんなもので便器を拭き始めたものだから、
トイレットペーパーはポロポロ破れ、ちょうど消しゴムのカスのようになって
便器にへばりつくわ、床に落ちるわ、と大惨事になってしまった。

見た目だけなら、小便を誤爆した時よりも汚くなっている。



余計なことしなきゃよかった……俺は後悔した。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:30:33.60 2kaZLWgvo

ノックの音。


自分の心臓がビクンと跳ね上がったのが分かった。

もう小便はしたのだから、すぐに出てもいい。
出て、とっととコンビニからずらかってしまえば、誰からも咎められることはない。
いわば完全犯罪を成し遂げた犯人になれる。

だが、俺の次に入った客はこの惨状を見て、どう思うだろう?
きっとこう思うに違いない。


「うわっ、さっきの奴トイレ汚してやがる」


そんなつもりはなかったとはいえ、実際汚れてるのだから何もいえない。
このままトイレを出るわけにはいかない……。

俺は「入ってます」のメッセージを込め、ノックを返した。ドアの前から気配が消えた。

さあ、掃除再開だ。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:32:42.72 2kaZLWgvo

不意打ちノックによる動揺が、なかなか収まらない。
このままではさらなるミスをする恐れがある。

俺はしゃがみ込んで掃除をしていたが、背伸びでもするため一度立ち上がることにした。

だが、これがよくなかった。


立ち上がる際に、俺の尻と背後の壁がぶつかり、ちょうど壁と尻相撲をするような格好になってしまった。


跳ね飛ばされた俺は、前方に思い切りこけ、俺の顔面は便器に――


ガツンッ!
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:34:45.36 2kaZLWgvo

個室に設置された鏡を見ると、俺の額からは血が出ていた。

大して痛くないし傷は浅いみたいだが、運悪く血管が集まってるところを切ってしまったらしく、
出血量はかなり多い。
凶器攻撃で血を流すプロレスラーみたいだ……なんて思った。


だが、俺にとってそんなことはどうでもよかった。

俺は自分のダメージより、目の前に出来上がってしまった光景を見て青ざめていた。



便器に血がついてしまった。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:36:37.46 2kaZLWgvo

トイレットペーパーをさらに巻き取り、血を拭き取りにかかる。

結構な量がついているので、なかなか拭き取れない。


そういや血って拭き取っても、ルミノール反応とやらが出るんだよな。

昔、推理漫画だか推理小説だかで読んだ知識が、頭をよぎる。


殺人を犯してしまった犯人ってこんな気分なのかな。


やがて血痕はなくなった。大量の紙を使ったかいがあった。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:39:16.05 2kaZLWgvo

再びノックの音。

心臓が跳ね上がる。


「お客様、大丈夫ですか?」


ノックの主はさっきのお姉さん店員だ。
おそらく、頭をぶつけた音が予想以上に響いてしまったのだろう。


これ以上トイレにいると、中で何か変態行為や犯罪行為をしてるとも疑われかねない。

俺は血を拭き取るために使ったトイレットペーパーを全て流し、外に出ることにした。


紙が全部入ったことを確認すると、レバーをひねる。
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:41:27.75 2kaZLWgvo

詰まった。

このコンビニのトイレに、大量のトイレットペーパーを流す能力はなく、見事に詰まった。
多少面倒でも分割して流すべきだった。


俺が焦ってレバーを連続してひねったせいで、便器の水かさがどんどん増えていく。
水の量に比例して、俺の心もどんどん黒く染まっていく。

俺はいったい何をしているんだろう。

俺はただ、トイレをキレイに使いたかっただけなのに。



自暴自棄に陥った俺は、トイレの中で絶叫した――
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:44:16.88 2kaZLWgvo

……

私は女子大生にして、アルバイトのコンビニ店員。

決してきびきび働くタイプではないが、愛想のよさには自信がある。
今日も接客をしつつ、バイトが終わったらどうしよう、なんてことを考えていた。

そしたら、眼鏡をかけた男のお客さんが、私に声をかけてきた。


「今トイレに入ってる人、なかなか出てこないし、なんだか様子がおかしいんですけど……。
 ゴンッて音もしたし」


様子がおかしい?

面倒だなと思いつつも、私は対応することにした。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:46:53.92 2kaZLWgvo

今トイレにいるのは、さっき私に声をかけてトイレに入ったお客さんだろう。

いったい中で何をしているのやら。ちょっとエッチな予想もしてしまう。
きゃっ、私ったら。
もし、予想が当たってたらどうしよう。無知な乙女なふりして驚いてやるか。


まず、ノックをしてみる。

返事がない。


声をかけてみる。

「お客様、大丈夫ですか?」

返事がない。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:48:47.08 2kaZLWgvo

おいおい、中で死んでるんじゃ……最悪のケースを想像してしまう。


しかし、すぐに水洗トイレの流れる音がして、私はほっとした。
ああ、きっと用を足すのがちょっと長引いてたのね。私もよく便秘をするし、その気持ち分かるわ。
よかったわね、便秘が解消できて。だなんて勝手にお客さんを祝福してしまう。


だが、それは束の間のことだった。



「ああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」



今までの人生で聞いたことのない大絶叫が、トイレの中から轟いた。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/21(木) 20:51:52.23 2kaZLWgvo

内側からドアが開かれる。

呆然とする私の前には、凄まじい絵図が広がっていた。


頭から血を流し、床にしゃがみ込み、がっくりうなだれた男のお客さん。
私と目が合うと、水のあふれ出る便器を恨めしそうに抱えながら、涙を流してこうつぶやいた。


「すみません……キレイに利用できませんでした」









―終―

男「あの……ホットコーヒーのMを……」スタバ店員「おいお~い笑わせんなよお客さん」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:05:45.052 E1DaKxAl0.net
―スターバックス―

男(はじめて入るスターバックス……)ドキドキ

店員「ご注文は?」

男「あの……えぇと、ホットコーヒーのMを……」

店員「は?」

男「あの、ホットコーヒーのM……」

店員「おいお〜い、笑わせんなよお客さん」
8 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:08:41.067 E1DaKxAl0.net
店員「うちのサイズ表記、分かってる?」

男「え……」

店員「小さいほうから順に、ショート、トール、グランデ、ベンティ。オシャレでしょ?」

店員「S、M、Lみたいなダサダサ表記と一緒にされちゃ困りますよお客さ〜ん」

男「す、すみません」

店員「謝れば許されると思ってます? あまりにも自分が勉強不足だったと思いません?」

男「勉強不足でした……!」
11 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:11:06.363 E1DaKxAl0.net
店員「お客さんにはちょっと、罰(ペナルティ)を与えましょうか」

店員「はいは〜〜〜〜〜〜い、店内の皆さんちゅうも〜〜〜〜〜〜く!」パンッパンッ


ザワザワ… ドヨドヨ…

ナニ? ナンダナンダ? ナニカアッタノ?




男(いったい何が始まるんだ……!?)
21 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:14:16.803 E1DaKxAl0.net
店員「今ここにいるお客さん、私に向かってなんといったと思います?」

ナンダー?

店員「な、ん、と〜?」

ナントー?

店員「ホットコーヒーのMくださいっていったんです!」


どっ!

ギャハハハハハッ! アハハハハハッ!

アリエネー! マジカヨー! オワッテル! ギャグカヨ! ドコノイナカモンダヨ!


男「ああああああ……!」
25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:17:04.409 mnhaG6DJ0.net
どっ!
26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:17:27.069 E1DaKxAl0.net
男(なんでこんな辱めを受けないとならないんだ……)

店員「分かったら、土下座して」

男「へ?」

店員「いいから土下座」

男「な、なんで……」

店員「謝るんだよ、スターバックスを侮辱したことを」

男「す、すみませんでした!」ガバッ
29 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:20:35.263 E1DaKxAl0.net
店員「オラ、もっと頭こすりつけて」

男「は、はい……」

店員「じゃみんな、このお客さんにコーヒーかけたげて〜!」


オッケー! ヤロウゼー! ヒャッハー!

ジャバッ ジャバッ バシャッ


男「あううう……」ビショビショ…
30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:22:36.229 EArWhdny0.net
スタバって行ったことないけどこんなに怖いところなの?
31 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:23:08.246 AircWH9fp.net
こんなんまだぬるいほうだぞ
32 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:23:20.293 E1DaKxAl0.net
店員「お客さん……」

男「はい……」

店員「もう充分です。顔を……上げて下さい」ニコッ

男「許して……下さるのですか」ムクッ

店員「わけねえだろうッ!」

ドガッ!

男「ぶはっ!」

男(つま先で思い切り顔面を蹴られた!)
36 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:25:13.079 E1DaKxAl0.net
店員「出ていけっ!」

ドカッ!


男「ぐはっ!」ドザッ



店員「いいか! 次来たら、こんなもんじゃ済まさないからな!」
42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:27:44.820 3QuJ5cW0.net
近所にスタバあるから通ってるけどこんなにひどいことはあんまりないぞ
48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:28:24.225 E1DaKxAl0.net
男「がほっ、げほっ、ぐほっ!」

男「痛いし、熱いし……びしょぬれだ……心まで」

男「ちくしょう、なんでこんな目に……!」

女「どうしたの?」

男「あなたは……?」

女「今からスターバックスに入ろうと思ってた女よ。乗れる相談なら乗ってあげる」

男「ってことは常連さんか! じ、実は――」
57 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:31:19.074 E1DaKxAl0.net
女「ふぅ〜ん」

男「ひどいでしょう!?」

女「それはあなたが悪いわよ」

男「え……」

女「だってスターバックスは世界一誇り高いカフェなんだもの」

女「プライドの高さはベジータ、京都人、英国紳士にも匹敵するわ」

女「“しきたり”を理解してなきゃ、追い出されるのは当然よ」

男「うう……」

女「……で、どうしたいの?」

男「え?」

女「見返したいの、見返したくないの?」
63 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:34:16.288 E1DaKxAl0.net
男「……見返したい!」

男「あいつらに……一泡吹かせてやりたい!」

女「だったら“スタバ修行”……やってみる?」

男「スタバ修行……」

男「やります! やらせて下さい!」

女「厳しい修行になるわよ。ついてこれる?」

男「ついていきます! 絶対に!」
72 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:38:07.107 E1DaKxAl0.net
女「まず、筋トレ」

男「筋トレ!?」

女「スターバックスは優雅な空間と見せかけて、その中身は世界有数の戦場よ」

女「体力がなければ到底スタバで栄光を勝ち取ることはできないわ。席取りすらままならない」

男「なるほど……」

女「まず、腕立て伏せ始め!」

男「はいっ!」グッ…グッ…
81 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:41:44.862 E1DaKxAl0.net
女「次に、ファッション」

男「ファッション?」

女「あんたの格好、トレーナーにジャージって、殺されても文句いえないわよ」

女「せめてジーンズぐらいはきなさいよ」

男「ジーンズってなんか窮屈で嫌いなんですよねえ……」

女「ワガママいわない!」

女「あとパーカーもお洒落なの買って……」
84 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:43:11.484 E1DaKxAl0.net
男「いかがです?」シャキンッ

女「だいぶよくなったわ!」

女「なんていうか、いかにもスタバで『今月バイト三昧だわ〜』とか『就活キツイわ〜』とか」

女「そんな感じの話してる若者っぽくなったわ!」

男「ほ、ほんとですか! ありがとうございます!」
90 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:46:16.567 E1DaKxAl0.net
男「ファッションを変えたら、なんだか自信がついてきましたね」

女「いいことだわ」

男「で、次は何をすればいいんです?」

女「ノートパソコンを買いましょう」

男「ノートパソコン?」

男「普通のパソコンならもう持ってますけど……」

女「デスクトップじゃダメ。スターバックスでは、ノートパソコンは必須アイテムなのよ」

女「コンセントのある席で、長々とノートパソコンを操ってこそ一人前なのよ」

男「なるほど、メモメモ」
91 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:49:09.250 E1DaKxAl0.net
男「買いました!」

女「なかなかいいノートじゃない」

男「買ったらスタバで何をしたらいいんですか?」

女「適当にレポート書いたり、折れ線グラフ眺めたりしてれば、スタバに溶け込めるわ」

男「まるでカメレオンですね」
93 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:50:31.158 hcjVLwHaM.net
やってること窓際社員と一緒じゃねーかw
95 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:51:25.009 E1DaKxAl0.net
男「いかがです?」カタカタカタカタカタ

女「うん、だいぶよくなったわ。もうあなたは昔のあなたじゃない」

女「あなたはもう立派なスタバ客――“スタビスト”よ!」

男「スタビストっ……!」

女「さぁ、あなたを散々バカにした店員を見返してきなさい!」

男「はいっ!」
104 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:54:45.125 E1DaKxAl0.net
―スターバックス―

ガチャッ…

男「Hello」

店員「いらっしゃいま……」

店員「!」

店員(たしか、こいつはこの間の……だがまるで別人のようだ!)

店員(とてつもない“スタバオーラ”を発してやがる!)

男「……」ゴゴゴゴゴ…
108 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 02:57:31.747 E1DaKxAl0.net
店員「て、店内ご利用ですか」

男「いい店だ……こんな日は店内でコーヒーブレイクに限るね」

店員「ご注文は……」

男「ホットのドリップコーヒー……トールサイズでね」パチンッ

店員「は、はいっ!」

男「それと……カップはマグカップにしていただきたい。今日はマグな気分でね」

店員「マグな気分っ……!」

男「あと頭脳労働をするので糖分も欲しいところだ。ラズベリーチョコレートパイをいただこう」

店員「あああ……」

男「どうしたのかね? なにをうろたえている? 注文が聞こえなかったのかな?」

店員「かっ、かしこまりましたぁぁぁぁぁ!!!」
116 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:00:13.675 E1DaKxAl0.net
店員(なぜだ!? なぜこの短期間でこうも実力を上げたんだ!?)

店員(試しにスタバスカウターで奴の“スタバ力”を計ってみるか)コソッ…

男「さて、ノートパソコンを開くか」パカッ

店員「スタバ力が上がってく……!」

店員「10000……13000……18000……22000……24000……!」

男「レポートでも書こうかな」

店員「30000……38000……45000……!?」

男「おっと、エクセルで作った株式チャート風折れ線グラフも見ておこう」ッターンッ

店員「!」ボンッ

店員「スカウターが……壊れた……!」
123 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:03:22.885 E1DaKxAl0.net
店員「お客様」

男「なんだい? 作業の邪魔だよ」カタカタッターン

店員「申し訳ありませんでした!」

店員「この前は、あなた様がこれほどのスタビストとは知らずに、とんだ御無礼を!」

男「ハッハッハ、いいのだよ」

男「≪心は広く、意識は高く≫がスタビストの心得だからね」

店員「ありがたき幸せ!」ドバァァァ
129 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:05:31.435 E1DaKxAl0.net
女「よくやったわ」パチパチパチ…

男「師匠!」

女「もう私から教えることは何もないわ」

男「ありがとうございます!」

女「さあ、思う存分スタバを満喫しなさい!」

男「はい!」





こうして男は、全国のスタバに顔を出し、カリスマスタビストとして名を上げていった。
134 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:08:05.038 E1DaKxAl0.net
やがて――

スタバ社長「君の注文、君の席取り、君のゴミ分別、君のノートパソコンさばき、全てが超一流だ!」

スタバ社長「君は名実ともに日本一のスタビストだ!」

スタバ社長「どうか社長になってくれたまえ!」

男「承りましょう」

男(ついに俺が……スタバの頂点に立った!)
142 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:11:16.927 E1DaKxAl0.net
男「スタバ従業員に告ぐ!」


シーン…


男「いいか! 出来ないは嘘つきの言葉だ! 人間に出来ないことなんてないんだ!」

男「自分達が世界一のコーヒーショップで働いていることを意識しろ!」

男「死ぬ気になれ! いや、スタバのために死ね!!!」





オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!
145 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:12:15.777 4xvLD+mMH.net
社風はブラックと言ったところでしょうか...
149 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:14:16.830 E1DaKxAl0.net
男「今日も元気だ、ドリップがうまい」グビッ

女「あなた……変わったわね。昔の面影は全くないわ」

男「そうかな」

女「あなたに修行をつけたこと、はっきりいって後悔してるわ」

男「もう遅いよ」

男「俺はスタバを、世界一の企業にする」

男「これからは原油の代わりにスターバックスラテが燃料となり、通貨はキャラメルフラペッチーノになる」

男「いずれ七つの海をドリップコーヒーで満たしてやるのさ」

女「……そう。じゃあね」
154 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:17:20.549 E1DaKxAl0.net
―スターバックス―

店長「今日は社長が視察に来ていらっしゃる! きびきび働けよ!」

店員A「はいっ!」

店員B「はいっ!」

ザッザッザッ… キビキビキビ…



店長「いかがでしょう?」モミモミ…

男「なかなかいい店じゃないか」

店長「ありがとうございます!」モミモミ…

男「君のような人間が店長であることを誇りに思うよ」

店長「ありがたき幸せ!」ドバァァァァァ
156 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:19:48.015 E1DaKxAl0.net
ワイワイ… ガヤガヤ…


客「あの……ホットコーヒーのMを……」

店長「てめえ、舐めてんのか!?」

ボカッ!

客「ぎゃっ!」ドサッ…




男「!」
158 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:22:30.940 E1DaKxAl0.net
ギャハハハハハッ アハハハハハハッ

店長「ホットコーヒー? M? スタバ舐めてんのか? あ?」

客「す、すみませ……」

店長「謝って許されると思うなよ?」

店長「おい、拷問用マグカップ持ってこい」

店員A「はいっ!」

店員B「分かりました!」



男(なんだこれは……まるでかつての私を見ているようだ……)

男(これが、かつて私が憧れたスターバックスなのか?)

男(これではまるで、私がやられたことを、あの屈辱を、別の人間に晴らしてるだけじゃないか!)
161 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:23:20.006 7SI9Vpci0.net
なんだよ拷問用のマグカップって
165 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:25:13.483 E1DaKxAl0.net
男「やめろおおおおおおおおっ!!!」ガバッ

店長「社長!?」

男「君、大丈夫か!?」

客「は、はい……」

男「すまなかった……すまなかった!」ガシッ

客「なぜ、ぼくなんかを助けてくれたんです……?」

男「それは……君が私だからだ」

客「え……?」

男「君の姿を見て……私は決心したよ」

男「スターバックスは新しく生まれ変わる!」
170 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:28:38.726 E1DaKxAl0.net
女「どうやら、目を覚ましてくれたようね」

男「ああ……スターバックスは選ばれた客だけのものじゃない、みんなのものだ!」


こうして、スターバックスは皆さんもご存じのような老若男女に愛される

素晴らしいコーヒーショップになったという……。






〜 END 〜
173 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:29:32.083 0ydyH9g60.net
イイハナシカナー?
183 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 03:43:46.246 je6qOyTDr.net
じゃあ俺もスタバ行っていいのか?
近所に新しくできたんだけど
214 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2017/12/20(水) 05:57:14.599 Aj5MDNmmd.net
コンビニのコーヒーで充分よ

【キノの旅ss】「胸の話」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/17(日) 23:49:02.57 w07S8cGq0
 草原の中の一本道を、キノとエルメスが走っていました。

「キノはさ」

「なんだい、エルメス」

 暖かい春の風が吹き渡るうららかな日差しの下で、エルメスが言いました。

「胸の大きさとかって気にしてるの?」

「…………」

 あたりが静かになりました。正確にはエルメスのエンジン音が響き渡っていますが、そんなことは気にならないほどの静寂でした。

「キノ?」

「…………」

「キノー」

「…………」

 何度かエルメスが呼びかけても、キノは微動だにしませんでした。ゴーグルの下の眼差しは日光の反射によって見えません。ただ口は真一文字に結ばれていました。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513522142
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/17(日) 23:49:58.14 w07S8cGq0
「キノったらさ」

 エルメスが13回呼びかけ、周りが草原から森に変わるころ、ようやくキノが口を開きました。

「あのね、エルメス」

「うん、キノ?」

「エルメスが突然そんなことを言いだした理由について、ボクはよく理解できる。前の国のことだろ?」

「そうそう。前の国『女性は胸が大きいほど魅力的だ』って考えで、キノが女の子だって知ったら国中の人がみんなバカにしたようにキノを見たからさ」

「そうだったかな? 気にしていないから気にならなかったよ」

「そうだよ。その上、『あらやだこの子、こんな板みたいな胸でよく通りを歩けるわね』とか『わたしより胸のない人は初めて見たわ!! これで生きていける!』とか、『男の方がまだ大きいんじゃないか、あの子の胸だと』とか言ってた。それでキノは、3日の滞在を切り上げて2日目の昼には国を出て、そして今森の中を走ってる。本当なら今晩も白いシーツで眠れたのに」

「一つ訂正するとね、別にボクは陰口なんかどうでもいいし、特に胸のサイズになんか興味も関心もない。あの国を早くに出たのは、ただシャワーの温度がぬるかった。それだけの話だよ」

「ただそれだけの話なのに国を出たの? キノ」

「…………」

「本当があの国に腹を立てたんじゃないの?」

「だとしてもね、ボクは自分の胸なんか気にしない。大きかったって邪魔なだけだし、得することなんか何もない。旅をする上ではこれぐらいがちょうどいいんだよ。それに胸の大きさで評価されようと、ボクは痛くもかゆくもない」

 キノはエルメスの言葉を否定してまくしたてます。少しいつもより早口でした。

「そう、ならいいんだけど」

 そういって、エルメスはこれ以上この話題を掘り返しませんでした。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/17(日) 23:50:59.91 w07S8cGq0
 しかし、数か月後のことです。城壁に辿りついたキノとエルメスはいつものように3日間の滞在を申請しました。

 すると、申請書類を受け取った審査官の女性が目をらんらんと輝かせました。

「キノさんは女性なのですか!? その胸で!?」

「は?」

 一瞬、ほんの一瞬剣呑な気配が出たことに、審査官は気づかないまま続けます。

「そんなに素晴らしい胸を持つ女性は初めて見ました! なんてすばらしいんでしょう!」

「は?」

 今度は真剣に疑問符でした。審査官はキノのこの困惑には気が付いたようで、とりなすように説明してくれました。

「も、申し訳ありません。実は我が国では遺伝的に胸の大きな女性が多いので、逆に胸の小さな女性こそが素晴らしいという考えがありまして……。いやぁ、それにしても素敵な胸だなぁ、憧れるなぁ」

 入国審査官はシャツに影を作っている自分の胸を見つめます。

「……はぁ」

「よかったねキノ! この国じゃきっとモテモテだよって痛っ!」

 キノはエルメスのタンクを叩きました。かなり大きめの金属音がしました。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/17(日) 23:51:51.97 w07S8cGq0
 それから、キノは国中の人に話しかけられました。

 食料品店のおばさんには、

「あらまぁ! 素敵な胸だねぇ。こんなに平ら女の子を見たのは久しぶりだわぁ。私もそれぐらいだったらもっといい旦那見つけられたのにねぇ」

 パースエイダー(注・銃器のことです)のお店のおじさんには、

「おお! なんて小さな胸の嬢ちゃんじゃねえか! やっぱり胸のない子はいいなぁ。よし、おまけしてやる」

 レストランの若い男性シェフには、

「あああ、あの!! あなたのような胸の小さい方が、ずっと俺のタイプでした! よければこの特製コースを食べてもらえませんか!? そしてお付き合いしてください!」

 公園に行くと小さい女の子に、

「あの、旅のおねーさん、おねーさんみたいにむねが小さくなるにはどーしたらいいですか?」

 通りを歩くと、

「あなた、いい胸してるわね。私と一緒にモデルをしない? きっとこの国の頂点を目指せるわ」

「いいや、僕と一緒にアイドルをしよう! そんなに胸の小さい子ならこの国、いや、世界を狙える!」

「まてまて、どっちもすればいいじゃないか。写真集を出し、テレビに出る。すぐにこの国のトップスターさ! 国を挙げて応援しようじゃないか!」

 と、あっという間に人だかりができてもみくちゃにされました。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/17(日) 23:52:26.09 w07S8cGq0





そしてこの日の夕方、キノとエルメスは反対側の城門から出国していました。




6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/17(日) 23:53:25.97 w07S8cGq0
「もう出ちゃうの、キノ? 白いシーツがあって熱いシャワーが出るホテルをタダ同然で借りられそうだったのに」

「そのホテルの宣伝写真を撮ることを条件にね。加えてとても恥ずかしい格好で」

「それにしても珍しい。キノが3日滞在せずに国を出るなんて。ちやほやされてたのにもったいない。あ、もしかして、胸のことを言われるのが嫌だったとか?」

「あのね、エルメス」

 キノは観念したように言いました。

「前にも言ったように、ボクは自分の胸の大きさなんてこれっぽっちも気にしていない。あの国を出たのは、あのままだと大騒ぎになりそうだったからだ。それ以外の理由はないよ。幸い食料や燃料は安く補給できたし、次の国も近くにあるからね」

「ホントは?」

「…………。本当さ。ただね、一部の身体的な特徴でしか人を判断しないで、それをしつこく言われるのは決して愉快じゃない。それだけだよ」

「さいで」

「ああ」

 キノは自分の胸を少しだけ見つめて、

「さあ、暗くなる前に寝床を見つけよう」

 まっすぐ正面を向きました。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/17(日) 23:55:21.63 w07S8cGq0
あとがき―Preface―
アニメ2期に触発されてキノSSを書き始めて早幾月。

私は成し遂げた。

「キノの貧乳ネタをいじると消息を絶つ」という都市伝説に打ち勝ったのだ! 私は成し遂げた! あの男か女かわからないキノの慎ましい胸を題材にしたSSを書ききっ……



あれ?




なぜだろう?






なにも見えな







ぬ?



9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 00:17:46.08 TrMhIH9mO
ひんぬーを気にするキノかわいい






あれ?




なぜだろう?






なにも見えな







ぬ?
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