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【デレマスSS】小松伊吹「映画みたいに」 速水奏「いかない」

1 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 21:25:45.46 srGYTr4L0

キャラ崩壊あったらすいません。



アタシは、恋愛映画が好きだ。

小さいころから感情移入しやすい性格というか、単純な性格だったし。
演出だの脚本だのは二の次でいい。まずキュンキュンしたい。幸せな気持ちになりたい。

まあでも、いつも見るときは顔は真っ赤。

隣の17歳にはいつも茶化される。速水奏っていう名前の、高校生には見えない高校生に。

心のどこかで、こんなことがいつか起こればいいなって思ってる節もあるのかもしれない。

まあ、現実は映画みたいにはいかないんだけれど。

映画みたいには、いかない。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517747145
2 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 21:32:58.42 srGYTr4L0
伊吹「・・・コーヒー淹れたよ」

奏「・・・」

伊吹「おーい」

奏「・・・」

伊吹「こら」」

奏「急にヘッドホン外さないでよ、びっくりするから」

伊吹「コーヒー冷めるよ」

奏「ごめん」

伊吹「てかヘッドホンする意味ないでしょ、ここアタシの家だし」

奏「集中したいのよ」
3 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 21:36:37.09 srGYTr4L0
伊吹「別にアタシが見てもいいじゃん」

奏「逆に伊吹ちゃんがこんな映画に興味が湧くとは思えないけれど」

伊吹「それは見てみないとわからないじゃん」

奏「サメが頭が二つあって人間に襲い掛かる話よ」

伊吹「ごめんなさい」

奏「でしょう?
4 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 21:42:36.11 srGYTr4L0
伊吹「そういうのってどこで借りてくるの?」

奏「買ってるわよ」

伊吹「買ってるんだ」

奏「何回も観たいもの」

伊吹「何回も観たいんだ」

奏「ちょっと馬鹿にしてるでしょ」

伊吹「あ、ごめん」

奏「いい?B級映画を馬鹿にしたら万死に値するのよ」

伊吹「そうなの?」

奏「そうよ、A級の映画ファンに比べたらB級映画ファンは鮫よ、凶暴よ」

奏「それにB級は永久なの」

伊吹「何気にうまいこと言ってる」

5 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 21:46:19.36 srGYTr4L0
奏「まあ伊吹ちゃんはA級の恋愛映画大好きだものね」

伊吹「悪い?」

奏「全然、私も好きよ」

伊吹「ホント?」

奏「ええ、本当」

伊吹「まあ、奏ちゃんから教えてもらった恋愛映画沢山あるし」

伊吹「奏ちゃんって基本洋画派よね」

奏「まあ・・・そうね」
6 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 21:49:38.75 srGYTr4L0
伊吹「邦画にも泣けるやついっぱいあるよ?」

奏「正直あまり興味はないわ」

伊吹「何でさ」

奏「じゃあ、例えばだけど、そこの」

伊吹「あ、ラ・ラ・ランド?」

奏「それを日本人がやったらどうなるかしら」

伊吹「あー・・・少し伝わった気がする」

奏「それに・・・わたしそんな映画を観て泣きたいわけではないし」

7 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 21:53:42.99 srGYTr4L0
伊吹「まあそのサメの映画では泣けないよね」

奏「でも、そこの棚の、マイフェアレディ」

伊吹「ああこれ、これも好きだなあ」

奏「それとかは憧れちゃうわよね」

伊吹「ああ、わかるわかる!」

奏「映画みたいには人生行かないから」
8 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:00:20.52 srGYTr4L0
伊吹「・・・今日はどうするの?もうこんな時間」

奏「そろそろしたら帰るわ」

伊吹「危ないよ、まだ高校生なんだから」

奏「高校生が朝帰りするのも良くないわよ」

伊吹「確かに・・・いやでも、明日土曜でしょ?」

奏「泊って行って・・・いいの?」

伊吹「全然いいよ、むしろ嬉しい」

奏「じゃあお言葉に甘えて」

伊吹「甘えろ甘えろー、年下なんだから」

奏「思う存分甘えさせてもらうわ、コーヒーおかわり」

伊吹「はいはい」



9 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:11:28.67 srGYTr4L0
伊吹「しかし増えてくね」

奏「何が」

伊吹「ウチに、奏ちゃんの私物の映画」

奏「遠慮なく置かせていただいてます」

伊吹「私が絶対観ないやつもちょこまか置いてある」

伊吹「まあ私好みっぽいやつもあるからいいけど」

奏「あまり私の家には置きたくないのよ、映画」

伊吹「何で?」

奏「そりゃまあ、高校生だし・・・」

奏「それに、伊吹ちゃんの家でゆっくり映画見るの心地よいし」

伊吹「うーん、許す」
10 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:16:46.17 srGYTr4L0
伊吹「プロデューサーって映画好きなんだっけ」

奏「あまり聞いたことはないけれど、まあ人相応ってところなんじゃないかしら」

奏「一回ビデオ貸したことはあるけれど、何とも言えない顔をしていたわ」

伊吹「それって」

奏「B級映画よ」

伊吹「人を選ぶなあ」

奏「あ、・・・でも芳乃ちゃんが映画ハマってるって聞いたことはあるわ」

伊吹「え、意外」

奏「アウトレイジとか」

伊吹「ぶほっ」

奏「アウトレイジ観てる絵面がとてもシュールね」

伊吹「私は怖くて観れないなあ」
11 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:21:02.09 srGYTr4L0
伊吹「そういえばアタシたちって」

奏「?」

伊吹「まだ一緒に映画行ったことないよね」

奏「ええ・・・そうね」

伊吹「・・・」

奏「・・・」

伊吹「映画観たい」

奏「行かないわよ」

伊吹「即答は傷つくなあ」

奏「映画はビデオ派なの」

伊吹「むー」

奏「それに、同じ映画好きでも好みが伊吹ちゃんとは違いすぎるわ」

伊吹「まあ確かに」

12 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:27:52.11 srGYTr4L0
奏「映画って」

伊吹「ん?」

奏「実際ありえないようなことを観たくない?」

伊吹「あー・・・わかる・・・」

奏「歯切れが悪いのね」

伊吹「だってアタシ感情移入しちゃうから、ヒロインに」

奏「確かにそうね」

奏「顔真っ赤だものね、伊吹ちゃん」

伊吹「それを奏ちゃんは後ろからいっつもニヤニヤ見てるんだもん」

奏「かわいいわよ、そういう所」

伊吹「・・・だから、実際にあってほしいって思っちゃうこともあるよ」

伊吹「・・・人生は、映画みたいには行かないってわかっていても」

奏「・・・抱きしめたいわ」

伊吹「・・・年下のくせに」



13 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:34:45.01 srGYTr4L0
奏「さっきのマイフェアレディって」

伊吹「うん」

奏「プロデューサーと常務みたいよね、学者と教授が」

伊吹「あー」

奏「それで、私たちがヒロインの花売り娘」

伊吹「アタシたちがオードリー・ヘップバーンだったとは」

奏「アイドルたちをシンデレラにできるか、賭けをしようって、学者Pと教授常務が言うの」

伊吹「確かに確かに」

奏「ねえ伊吹」

伊吹「何、奏」

奏「アイドルになれて、幸せ?」

伊吹「当たり前じゃん?」

奏「うふふ、私も」


14 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:41:15.36 srGYTr4L0
奏「人生は小説より奇なりって言うけど」

奏「映画はどうなのかしら」

奏「映画は、人の願望の結晶みたいなところあるし」

伊吹「まあ、そうかもね」

奏「君の名は。みたいなことは断じて起こらないわ」

伊吹「リアリストだなあ」

伊吹「・・・入れ替わってみよっか」

奏「・・・うわあ、私伊吹、入れ替わっちゃった!踊れない!」

伊吹「キス大好き!キス大好き!・・・あれ、唇が違う!」

奏「私たち下手ね」

伊吹「二度とやらないと誓った」

奏「・・・まあ、私なら」

伊吹「ん?」

奏「私なら、絶対忘れないわ、忘れちゃいけない人の名前なんて」

伊吹「・・・惚れた」


15 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:47:21.25 srGYTr4L0
伊吹「・・・ねえ」

奏「何」

伊吹「やっぱり、映画行こうよ一緒に、デートデート」

奏「何見るのよ」

伊吹「奏ちゃんと一緒ならB級映画でもいい」

奏「心から楽しめないのは駄目よ」

伊吹「むー」

奏「・・・まあ、私恋愛映画嫌いじゃないんだけど」

伊吹「じゃあ行くしかないじゃん」

奏「そうじゃなくて、恋愛映画観てる時の自分が嫌い」

伊吹「え、どゆこと」

奏「・・・だって、ああいう映画って、コントロールできなくなるじゃない、観てる自分が」

伊吹「意外、奏ちゃんがコントロールできないとは」

奏「私も女の子よ」

奏「だから・・・その、私伊吹ちゃんと隣で恋愛映画観たことはないじゃない」

伊吹「ああ、うん、え、でも後ろとかにいるじゃん」

奏「後ろでしょ?隣じゃない」
16 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:53:26.21 srGYTr4L0
奏「恥ずかしいのよ・・・・映画に乱される自分の顔を見られるのが」

伊吹「・・・」

伊吹「私奏ちゃんにしょっちゅう見られてるけど」

奏「それはそれ、これはこれよ」

伊吹「・・・」

奏「・・・」

伊吹「いいじゃん、人生映画みたいにはいかないんでしょ」

奏「・・・」

伊吹「映画観たい」

奏「行かない」

伊吹「映画観たい!」

奏「行かない!」
17 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 22:58:05.82 srGYTr4L0
映画みたいにはいかない人生。

それでもここは人生という舞台。

アタシは役者、いや、ダンサー?

倒れるまで、アイドルという小道具を身に着けて、踊り続ける。

それはこましゃくれた隣の17歳だって一緒。


映画みたいにはいかない。

そろそろ幕が下ります。こんなくだらない話聞いてくれてありがと。
18 :◆x403gkHZSg 2018/02/04(日) 23:00:27.40 srGYTr4L0
以上です。
伊吹さんと奏さんのカプを書きたかっただけです。これからも書きたいです。

文章まとまらず申し訳ありません。


もしよろしければ
長富蓮実「ザ・ベストテン」
島村卯月「卯月の1日」
依田芳乃「そなチネ」  らもよろしくお願いします。

橘ありす「凛さんと美嘉さんがそうなった理由?」

1 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:43:19.35 7dpAUo/U0
前作の後日談かつ蛇足です
キャラ崩壊、独自設定があります
上記のものが苦手な方はブラウザバック推奨です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517708599
2 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:44:53.11 7dpAUo/U0

ありす「……」ギュー

モバP(以降P)「……」

ありす「……」ギュー

P「……なあ、ありす」

ありす「なんですか?」ギュー

P「そろそろ解放してくれないか……?」

ありす「ダメです……!昨日出来なかった分がまだです!」ギュー

P「……困ったなぁ……」

ありす「……」ギュー

P「……」

凛「……っ」ワナワナ

美嘉「……っ」ワナワナ
3 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:46:49.34 7dpAUo/U0

凛・美嘉「「いい加減にして!」」


P「!?」ビクン

ありす「なんですか?凛さん、美嘉さん」ギュー

凛「なんですか?じゃないよ!プロデューサー困ってるじゃん!」

美嘉「そーだそーだ!ありすちゃんばっかりズル……じゃなくて!プロデューサーを困らせちゃダメ!」

ありす「Pさん、困ってるんですか……?ホントは嫌なんですか……?」ウルウル

P「あ、いや、嫌なわけじゃないんだが……そろそろ解放してほしいかなーって」

ちひろ「いいんじゃないですか?今は書類の確認待ちで暇なことですし。はい、お茶です」コトッ

P「あ、ありがとうございます。でも、そういうわけには……」

凛「プロデューサーもはっきりしてよ!」

美嘉「そうだよ!最近ありすちゃんばっか構ってるじゃん!」

P「う〜ん、そう言われてみれば確かに……ありす、お茶も飲みたいし退いてくれ。な?」

ありす「……仕方ありませんね」スッ

P「ふぅ……」

凛・美嘉「「はぁ……」」
4 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:48:26.31 7dpAUo/U0

―休憩室―


卯月「ありすちゃん、あれからずーっとプロデューサーさんにべったりですね……」

菜々「ナナたちの前ではツンツンしてただけで、プロデューサーさんと二人きりの時は甘えてたみたいですけど……」

智絵里「でも、あんなにべったり?だったんでしょうか……?」

心「凛ちゃん美嘉ちゃんも気が気じゃないから、いっつもバチバチしてるな☆」

菜々「ですねえ……」

文香「以前も凛ちゃんと美嘉ちゃんでプロデューサーさんを取り合ってはいましたが、より激しくなったような……」

智絵里「……そう言えば、凛ちゃんと美嘉ちゃんはその……どうしてプロデューサーさんを……?」

心「ん?あ〜、どうして二人がプロデューサーにベタ惚れ☆なのかって話?」

智絵里「はぅ……ベタ惚れ……というか、その……」カァァ

卯月「あ、そっか、智絵里ちゃんはありすちゃんのちょっと前に来たから分からないですよね」

智絵里「うん……なんでそうなったのかまでは知らなくて……」

菜々「ありすちゃんも色々ありましたけど、二人ともちょっとした事件があったんですよね〜……」
5 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:49:41.77 7dpAUo/U0

ガチャ


凛「何の話?」

美嘉「なになに?面白い話?」

ありす「……」ムスッ

卯月「あっ!凛ちゃん、美嘉ちゃん、それにありすちゃん!ソファ、空いてますよ!」

心「凛ちゃんと美嘉ちゃんが〜、プロデューサーに落ちちゃったハ・ナ・シ☆」

ありす「?」

凛「ああ、あの話ね……」

美嘉「最初はアタシも今みたいになっちゃうとは思ってなかったんだけど……」

智絵里「あの、もしよかったらでいいんですけど、聞いても……?」

美嘉「ちょっとハズいけど……いいよ★」

凛「私も別に構わないよ。じゃあ、私から」

凛「あれは初めてのステージの時だったね……」


――

――――

――――――
6 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:50:55.93 7dpAUo/U0

P『凛、大丈夫か?初めてのステージだし……』

凛『大丈夫。ちゃんと仕上げて来たし、思ったより緊張もしてないよ』

P『さすがは凛。でも油断は禁物だし、不安なことがあればちゃんと相談してくれよ?』

凛『わかってるよ。でも、本当に大丈夫だから』

P『ならいいけど……』

スタッフ『スタンバイお願いしまーす!』

凛『はい!プロデューサー、行ってくるね!』ガチャ

P『おう、ちゃんと見てるからな!』

凛『うん!』タッタッタッ

P『凛、頑張れよ……!』

―――
7 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:52:04.93 7dpAUo/U0

卯月「至って普通のプロデューサーとアイドルの関係性ですね」

菜々「そうですねえ」

ありす「……」

文香「今とはだいぶ違いますね……」

凛「最初はそうだったんだよ。私、別に匂いフェチなわけじゃないし」

智絵里「えぇ!?そうだったんですか……?」

心「プロデューサーの匂いも、別に至って普通の男の人って感じだしな☆」

菜々「……凛ちゃん、この後が本題ですよね?」

凛「うん、そうなんだ」

凛「このライブ、完璧に仕上げていったつもりだったんだけど、ステージに立った瞬間に頭が真っ白になっちゃって……」
8 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:53:13.67 7dpAUo/U0
―――

スタッフ『渋谷さん終わりましたー!次の方入りまーす!』

凛『……』トボトボ

P『凛!お疲れ様!良かったぞ!』

凛『……』

P『凛……?』

凛『どいて……!』

P『凛……どうしたんだ?』

凛『……っ!』タッタッタッ

P『っておい、凛!?何処行くんだ!?』

菜々『プロデューサーさーん!凛ちゃんのステージ良かったですね……ってあれ?何処行くんですかー!?』

P『菜々さんごめん!おーい!凛ー!』ダッ


――
9 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:57:27.10 7dpAUo/U0

―バルコニー―


凛『くっ、ひぐっ……』グスッ

P『凛、こんな所にいたのか……衣装のままじゃ寒いぞ……?』

凛『ぐすっ……来ないで!あっち行ってよ!うっ……ひぐっ……』グスグス

P『自分のプロデュースしてるアイドルが泣いてるのに放っておけるわけないだろ……』

凛『うぅっ、ぐすっ』グス

P『凛、どうして泣いてるんだ?良いステージだったじゃないか』

凛『っ!あれのどこが良いステージなの!?音は外す、歌詞は間違える、ステップもズレてっ……うぅ』グスグス

P『凛……』

凛『完璧に仕上げたつもりだったのに……!トレーナーさんも「これなら大丈夫だ」って言ってくれたのに……!』ポロポロ

凛『大丈夫だなんて言っておいて、私、全然ダメだった……』グスグス

P『……凛、聞いてくれ』ギュッ

凛『あっ……』

P『確かに、完璧とは言えないステージだったかもしれない』

凛『っ!』ウルッ

P『でも、凛のこれまでの頑張りや真剣な気持ちは、ちゃんと見ていた人たちに伝わったと思うぞ?』

凛『……私の、気持ち……?』グス

P『ああ!もちろん俺にも伝わってきた。それに、ミスはあったかもしれないけど、ステージは成功だ』

凛『ほんとうに……?』クル

P『もちろん!初めてなのに間違えてもちゃんと踊って歌いきったんだ。凛はダメなんかじゃない。俺の、自慢のアイドルだよ』

凛『うっ、ぐすっ、うぁぁぁん!』ギュウウ

P『よしよし、よく頑張ったな』ナデナデ

菜々『ぜぇぜぇ……あ、プロデューサーさん!やっと見つけ……』

P(シーッ)

菜々(あ……凛ちゃん……)

凛(プロデューサー……)ギュウ


――――――

――――

――
10 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 10:59:07.72 7dpAUo/U0

凛「……と、ちょっと恥ずかしいけど、こんな感じだったね」

菜々「この後ちひろさんを入れて4人でささやかな打ち上げをしたんですよ!懐かしいですね〜……」

智絵里「そんなことがあったんですね……」

卯月「今のパーフェクトな凛ちゃんからは考えられないですよね!」

凛「パーフェクトって……とにかく、私も最初から完璧だったわけじゃないってことだよ」

ありす(私の時と似てる……)

心「いや〜何回聞いてもドラマみたいだな☆」

美嘉「じゃあじゃあ、次はアタシ★」

美嘉「アタシはギャル系雑誌の特集で、コスメの体験レポした時だったねー……」


――

――――

――――――
11 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:00:09.92 7dpAUo/U0

美嘉『おはよーございまーす★』

P『おはようございます!今日はよろしくお願いします!』

社員『おはようございます!こちらこそ、よろしくお願いします!』

美嘉『うわあー!すっごい量のコスメ!これ全部試してもいいの!?』

社員『もちろん!ウチのとっておき、自信作よ!今時の若い子に人気の美嘉ちゃんに試して欲しくて!』

美嘉『へへ、なんだか照れちゃうなー!よし、一つずつじっくりレポしちゃうよ★』

社員『よろしくね!じゃあ、雑誌の担当者さんを呼んでくるわね!』ガチャ バタン

P『仕事持ってきておいてなんだけど、これは俺には分からないな……』

美嘉『だいじょーぶ!カリスマギャルを舐めないでよね!ビシバシレポしちゃうんだから★』


―――
12 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:01:03.80 7dpAUo/U0

凛「コスメって化粧品のことだよね。私はあんまり使ってないけど」

卯月「私も普段はあんまりですね……」

文香「ライブではメイクしますけど……私もそこまでは……」

心「……そのうち必須になるぞ☆」

菜々「そうですねえ……徐々に乗りが悪くなってきて困……ってウサミンママが言ってました!」

智絵里「?」

ありす「……」

美嘉「アタシは普段から色々使ってるからね〜!この時もその関係でお仕事もらったんだ★」


―――
13 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:04:02.67 7dpAUo/U0

美嘉『このアイプチ、メッチャいいじゃん!綺麗に二重キマってるし!値段もお手頃〜★』

担当者『ふむふむ……』カリカリ

P『???』

美嘉『このアイシャドウもイイね!ラメが細かくて綺麗だし、ガッツリ付けなくてもちゃんと色乗ってるし★』

担当者『お値段はどうですか?』カリカリ

美嘉『う〜ん……JKにはちょっと手が出しづらいけど、値段相応かそれ以上の価値はあると思うな★』

担当者『なるほど……』カリカリ

美嘉『!』ピコーン

美嘉『プロデューサー、ちょっとこっち来て―!』チョイチョイ

P『ん?どうした?』

美嘉『ちょーっとおとなしくしててね〜★』

P『えっまさか……』

担当者『……え?』ポカーン


―――
14 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:04:54.09 7dpAUo/U0

智絵里「なんでプロデューサーさんを……?」

美嘉「ちょっと魔が差しちゃって……てへ★」

凛「魔が差したって……」

ありす「……」


―――
15 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:05:59.81 7dpAUo/U0

美嘉『あははは!もうさいっこう!!あはははは!』

P『……』ギャルーン

担当者『ぷっ!くくっ……!』プルプル

ガチャ

社員『美嘉ちゃん、こっちのリップも試して――』

P『あ』クルッ

美嘉『あ』

社員『ヒ、ヒィッ!?』ポロッ

社員『』バタッ

P『しゃ、社員さーん!?大丈夫ですか!?ちょっ誰かー!誰かいませんかー!』

担当者『ちょっ、プロデューサーさん!先に顔拭いて!』

美嘉『……やっば〜……』


―――
16 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:06:46.08 7dpAUo/U0

ありす「ギャルメイクのPさんにそんな破壊力が……」

智絵里「ちょっと想像がつかない……ですけど……」

美嘉「ギャルメイクになってく過程を見てれば笑えるけど、あれがいきなり出てきたら卒倒する……かも……」

文香「社員の方もまさかプロデューサーさんに使うとは思ってなかったでしょうし……」

凛「まあ、いきなりギャルメイクのおじさんが出てきたらさすがにビックリするよね……」

心「写真が残ってないのが惜しいなー☆」

卯月「私も見てみたかったです!」

菜々「まあ、見てみたい気持ちは否定出来ませんね……」


―――
17 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:08:02.77 7dpAUo/U0

P『誠に申し訳ありません!』

美嘉『ごめんなさい……』

社員『だ、大丈夫ですよ。ちょっとビックリしただけですし、怪我もありませんから……』

P『私もされるがままで止めませんでした……全て私の責任です……』

美嘉『……』シュン

社員『本当に大丈夫ですから!美嘉ちゃん、今日のレポ、とても良かったわ。次新作出たら、またお願いしてもいい?』

美嘉『は、はい!ありがとうございます!本当にごめんなさい……』

社員『いいのよ!あの美嘉ちゃんでもそういう子供っぽいとこあるって分かって、ますます好きになっちゃった!』

美嘉『社員さん……!』

P『本当に申し訳ありませんでした。また改めてお詫びに伺います。今日はこれで失礼致します』

美嘉『すみませんでした……』


――
18 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:09:53.38 7dpAUo/U0

P『……着いたぞ』バタン

美嘉『……うん』バタン

P『……』スタスタ

美嘉『……』トボトボ

P『……』スタスタ

美嘉『……プロデューサー』

P『……なんだ?』ピタッ

美嘉『っ!今日はごめんなさい……アタシのせいで……』ウル

P『……ふざけたのは、良くなかったな……』

美嘉『……うん』ウルウル

P『……でも、止めなかったから俺も同罪だ』ポン

美嘉『……え?』

P『次はちゃんとやればいい。社員さん、次もお願いって言ってくれただろ?』ニコ

美嘉『……プロデューサー、怒ってないの?』

P『怒ってないよ。レポ、ちゃんと頑張ってたじゃないか』

美嘉『ぐすっ、プロデューサーっ!』ガバッ

P『おおっと!』ハシッ

美嘉『ぐすっひっく、ごめんなさい……ごめんなさい……』ギュウ

P『よしよし』ナデナデ

美嘉(プロデューサー……ありがと……)


――――――

――――

――
19 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:11:44.05 7dpAUo/U0

美嘉「こんな感じだったね……改めて話すとやっぱハズいけど……」

凛「これで怒らないって、プロデューサーちょっと甘くない?」

菜々「まあ、プロデューサーさんもされるがままだったからじゃないですかね……」

智絵里「帰りの車の中で会話は無かったんですか?」

文香「普段は車の中でたくさんお話をしてくれますが……」

美嘉「あの時は全くなかった……お互いずーっと無言で……それもあってすごく不安になって……」

心「それがある意味罰って言うか、頭冷やせっていうプロデューサーのメッセージだったんじゃない?わかんないけど☆」

卯月「プロデューサーさんも全く怒らないわけじゃないですからね」

――
20 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:15:21.86 7dpAUo/U0

ありす「その……お二人はその出来事がきっかけでプロデューサーさんを?」

凛「まあ、そうなるね」

美嘉「あれが全てじゃないけど、間違いなくきっかけだったね〜……」

智絵里「あの……二人がプロデューサーさんの上着を……その……」

心「クンスカするのはどうして?ってか☆」

智絵里「クンスカ……はぅ……」カァァ

凛「う〜ん、自分でもなんでかわかんないんだけど、あの匂いを嗅ぐとすごく安心出来るんだよね……」

美嘉「アタシも!多分、安心してぎゅーってしてもらった時に嗅いだから……かも?」

卯月「なんだかワンちゃんみたいですね!」

凛「……そう言われちゃうと、ちょっと言い返せないけど……」

美嘉「我慢出来なくもないんだけど、嗅ぐと安心するから……」

智絵里「あっ……もしかして、最近プロデューサーがありすちゃんや私に付きっきりだから、代わりに上着を……?」

凛・美嘉「「まあ、うん……」」

卯月「謎の焦燥感でちょっとおかしくなっちゃうんですね!」

ありす(ちょっと……?)

菜々「ナナにはちょっと分からない世界ですね……」

文香「私は、ちょっと分かるかも知れません……」

アイドルたち「「「えっ」」」ギョッ

文香「私も、本の匂いを嗅ぐとすごく落ち着くので……」

アイドルたち(((そっちか……)))

コンコン

P『おーい!みんな、そろそろレッスンの時間だぞ―!』

アイドルたち「「「はーい!」」」
21 :◆Y0Lmk/CZYI 2018/02/04(日) 11:17:10.48 7dpAUo/U0
おわりです
蛇足に付き合って頂いてありがとうございました

愛海「大きさじゃないけど、それはそれとして好みはあるよね」

1 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 18:58:35.44 rNfcPZv20
愛海「プロデューサーっ!」

モバP「お疲れ、愛海」

愛海「もう、本当に疲れたー」

モバP「大変だったろ」

愛海「うん、本当に大変で……すっごい疲れちゃった」

愛海「でも、プロデューサーがご褒美くれるっていうから、なんとかできたんだ〜」」

愛海「で、ご褒美は? やっぱりお山?」

モバP「いや、違うけど」

愛海「えー……」

モバP「ほら、マシュマロだよ」

モバP「気に入ってただろ?」

愛海「わぁ! ありがとう、プロデューサー!」

愛海「柔らかくて甘くって……」

愛海「……これで、焼いてあったらもっと良かったんだけどねー」

モバP「さすがにそれは用意できなくってな」

モバP「また今度作ろうな」

愛海「うん!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517738315
2 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 18:59:12.57 rNfcPZv20
愛海「ん〜♪ やわらか〜い♪」

愛海「……でもやっぱり物足りないよね」

モバP「焼いてて欲しかったか?」

愛海「あ、うんそれもそうなんだけど」

愛海「やっぱりお山が欲しいなーって、ね?」

モバP「とはいっても今は登らせてくれる人もいないしなぁ」

愛海「プロデューサーがいるじゃん」

モバP「へ?」

愛海「お願い、登らせて?」

モバP「……」

愛海「……ダメ?」

モバP「……しょうがないな」

愛海「やった! ありがとうプロデューサー!」

モバP「……仕方ないな」

愛海「うひひっ、さっすがプロデューサー!」

モバP「……」

モバP(……ずるいよな)

モバP(愛海に上目遣いされたら断れないって)
3 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:00:20.78 rNfcPZv20
愛海「それじゃあ! この世のすべてに感謝をこめて」

愛海「いただきますっ!」

モバP(……まあ食われるようなもんか)

愛海「……」ワキワキ

モバP「……く」

愛海「……」ワキワキ

愛海「んー……」スッ

モバP「ん、もう満足したのか?」

愛海「いやー……まあ……んー」

愛海「やっぱり物足りないよね」

モバP「お前、揉んでおいて……」

愛海「だってさ、もっとこう……手が埋まるような柔らかさともちもちさが欲しいよね」

モバP「さすがに男の胸でそれは難しいだろうなあ」

愛海「でしょ? だから別のお山も登りたいな〜……」

モバP「……それは無理だって」

モバP「ほら、大きさじゃないんだろ? 俺の胸で満足してくれよ」

愛海「確かに大きさじゃないんだけどさ」

愛海「それはそれとして好みはあるよね?」
4 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:02:04.29 rNfcPZv20
愛海「もちろん、お山に優劣は無いって思ってるよ」

愛海「雫さんみたいな、誰もが目を奪われるような圧巻のお山だって」

愛海「藍子さんみたいな、野に咲く一輪の花のような慎ましやかなお山だって」

愛海「それぞれいいところはあって、だから優劣なんてつけられないの」

愛海「おっきいほうが良いとか、ちっさい方が良いとか、そんなのは決められないの」

愛海「だって、人それぞれでお山の何が好きかは違うんだから」

愛海「プロデューサーもわかるでしょ?」

モバP「まあな」

モバP「絶対的な価値観なんてないものだしなこういうのって」

愛海「そう、そうなの!」

愛海「だからね、これはあたしの好みの問題なの」

愛海「あたし個人の好みの問題として……」

愛海「……プロデューサーのお山は物足りないなーって」

モバP「そうか……」

モバP「……まあ、揉み応えも無いだろうし、そもそも硬いしな」

愛海「……あっ、でもね! プロデューサーのお山ってね、とっても安心するの!」

モバP「そうなのか?」

愛海「うん! なんっていうか……あたしがこの手で包んでいるはずなのに、あたし自身が包まれている感覚?」

モバP「……なんだそれ」

愛海「んーよくわかんないけど……とにかく、プロデューサーのお山は心がポカポカするの」

愛海「焼きマシュマロみたいなあったかさじゃなくて……ホッカイロみたいなあったかさというか……」

モバP「?」

愛海「今みたいな時に登るんじゃなくて、例えば落ち込んだときとか、しょぼんとしてるときとかに登りたいような……」

モバP「??」

愛海「えーっと、とにかくっ、そんな感じだから!」

愛海「だから、凹まないで!」

モバP「いや、別に凹んでるわけじゃないけどな」

愛海「あれ、そうなの?」
5 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:03:10.57 rNfcPZv20
愛海「ってわけで、プロデューサー。別のお山に登りたい!」

モバP「……そもそも、愛海の好みのお山ってどれなんだ?」

愛海「あ、そっか。教えてなかったっけ」

モバP「そもそも好みの話も今聞いたばっかりだったからな」

愛海「ん。じゃあ教えるね」

愛海「あたしの今後の登山プロデュースに役立ててね♪」

モバP(なんだそれ)

愛海「で、あたしの好み……というより、今登りたいお山なんだけどね」

愛海「ずばり、聖ちゃん!」

モバP「……聖?」

モバP「雫とかじゃなくて?」

愛海「うんうん、雫さんの立派なお山も素敵だよね」

愛海「でもね、あれはチャレンジするものなの」

愛海「あのお山に登って得られるのは達成感と充実感……」

愛海「今は、それよりも高揚した気分を落ち着かせたい感じだからね、もうちょっと低いお山の方がいいなーって思ったの」

モバP「……お山にもいろいろあるんだな」

愛海「お山は1日にしてならずだよ!」

愛海「あたしだってまだ勉強中なんだから」

モバP「ふーん……」

モバP「でもさ、じゃあなんで聖なんだ?」

モバP「他にもあれくらいのサイズの子ならいっぱいいるだろ?」

愛海「それはね、聖ちゃんがもちもちしてるから!」
6 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:04:28.97 rNfcPZv20
愛海「知ってる? 聖ちゃんの肌ってすっごくもちもちしてるの!」

愛海「この前手を握る機会があったんだけどね、もう気持ちよくって気持ちよくって……」

愛海「まるでお山に登っている感覚がするくらい、ふわふわでやわらかかったの」

モバP「へぇ……」

モバP「……あー、でも言われてみれば結構柔らかかったな」

愛海「でしょ?」

愛海「だからね、きっとお山はもっと素敵な感触がするんだろうなーって思って」

愛海「だから、登りたいの!」

愛海「ね、プロデューサー。お願い?」

モバP「無理だな」

愛海「えー……」

愛海「こんなにいっぱい話したのに……」

モバP「いや、熱意は伝わったが……今レッスン中なんだよ」

愛海「あ、そうなんだ……」

モバP「だから、無理だ」

愛海「むー……残念」
7 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:06:05.25 rNfcPZv20
愛海「あ、じゃあ、レッスン終わった後は?」

モバP「本人に聞いて許可をもらったらな」

愛海「許可なら出してたよ?」

モバP「……どこで」

愛海「夢で」

モバP「おい」

愛海「ほら、きっとあたし予知夢が見れるようになったんだよ!」

愛海「だから、オッケー!」

モバP「……」

愛海「ちなみに、どのくらいで終わるの?」

モバP「んー……もう少しだな」

愛海「そっか」

愛海「じゃ、ちょっとお話しようよ、プロデューサー」

モバP「ん」

愛海「プロデューサーはどんなお山が好き?」

モバP「やっぱそういう話になるのな」

愛海「だって、知りたいし」

愛海「あたしの好みも話したんだから、プロデューサーの好みも、ね?」

モバP「……」
8 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:07:44.54 rNfcPZv20
愛海「で、どんなのが好き?」

モバP「そうだな……」

モバP「……言うの恥ずかしいな」

愛海「何を恥ずかしがることがあるの!」

愛海「あたしたちはみんな、生まれたときはお山から栄養をもらって……お山のおかげで育ったでしょ?」

愛海「お山が無ければ生きていけなかったかもしれない……」

愛海「だから、言っちゃえばお山は第二の母みたいなものなんだよ!」

愛海「そんなお山の話をして恥ずかしいことがあるだろうか!」

愛海「いや、ない!」

モバP「お、おう……」

モバP(無駄に説得力があるな)

愛海「で、どんなお山が好きなの?」

モバP「……」

愛海「恥ずかしがらずに、さあ! 思いの丈を!」

モバP「……いや、まあ」

モバP「……」

モバP「小さいのが好きだな」

愛海「どのくらいの?」

モバP「……それこそ、愛海くらい」

愛海「へぇ、あたしくらいかー」

愛海「確かに、ちょっと前に海に行ったときも大きい人より小さい人を良く見てたかも……」

愛海「あたしのことも良く見てたような……?」

モバP「そんなつもりは無いんだけどな……」

モバP(……なんだこの羞恥プレイ)

愛海「ふーん……」

愛海「あ、じゃあさ。あたしのお山登ってみる?」

モバP「はぁ!?」
9 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:08:16.22 rNfcPZv20
愛海「どしたの?」

モバP「いやっ、どうしたのってお前……だ、ダメだろ!」

愛海「えっ、でもあたしさっきプロデューサーのお山登らせてもらったし」

愛海「そのお礼に、どう?」

モバP「いやっ……」

モバP「じっ……」

愛海「じ?」

モバP「じっ……じ、自分の体をもっと大事にしなさいっ!」

モバP「そういうことを軽々しちゃいけません!」

愛海「……プロデューサーはお母さん?」

モバP「はっ!……すまん、つい口調が」

愛海「別にいいけど……」

愛海「でも、あたし別に自分の体を大事にしてないわけじゃないよ?」

モバP「いや……でも、ほら、そんな簡単に胸を触らせたらダメだろ」

愛海「……別に誰かれかまわずこんなことするわけじゃないよ」

愛海「プロデューサーだから、いいかなって」

モバP「」

愛海「いつもお世話になってるしね。たまにはあたしもプロデューサーを喜ばせることをしよっかなって」

モバP「」
10 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:09:52.05 rNfcPZv20
モバP「」

愛海「……プロデューサー?」

モバP「」

愛海「おーいっ」

モバP「」

愛海「登ったら戻るかな?」

愛海「……」ワキワキ

モバP「……はっ!」

愛海「あ、戻った」

モバP「すまん、ちょっとびっくりしちゃって」

モバP「……なあ、愛海。男にそんな簡単に胸を触らせたらダメだぞ」

愛海「だから、プロデューサーだからいいかなって」

愛海「それに、プロデューサーだったらえっちな気分にもならないでしょ?」

モバP「……えっ、何その信頼」

愛海「……それとも、あたしでもえっちなこと考えちゃう?」

モバP「」

モバP「……い」

モバP「……いや、そんなことは無いけど」

モバP「プロデューサーだし、さすがに」

愛海「だよねっ!」

愛海「じゃあ、どうぞ?」

モバP「」
11 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:10:45.01 rNfcPZv20
モバP「」

愛海「……プロデューサー?」

モバP「」

愛海「おーいっ」

モバP「」

愛海「……また固まっちゃった」

愛海「もっかい登ったら戻るかな……」ワキワキ

モバP「……はっ!」

愛海「あ、戻った」

愛海「大丈夫?」

モバP「ああ、大丈夫だ」

愛海「登る?」

モバP「登らない」

愛海「えー……でも、好きなんでしょ?」

モバP「それは……まあ……」

愛海「ほら、いつもあたしも登ってるんだし、それと同じ感じで、ね?」

モバP「……」

愛海「さ、どうぞ」

モバP「……ぐ」

モバP「……」

モバP「……」スッ

聖「……お疲れ様です」ガチャ

モバP「」ビクッ

愛海「あ、聖ちゃん!」

愛海「お疲れー!」
12 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:11:40.15 rNfcPZv20
聖「あ、愛海さん……」

愛海「さっきまでレッスンだったんでしょ、どうだった?」

聖「あ、うん……上手くできた……えへへ」

聖「でも、ちょっと疲れちゃったかも……」

愛海「それは大変!」

愛海「じゃああたしがマッサージしてあげるよ!」

聖「ほんと……?」

愛海「うひひっ、もちろん!」

愛海「ささ、そこのソファーに座って座って!」

聖「う、うん……」

モバP「……ふぅ」

モバP(……た、助かった)

モバP(流れに乗って触りかけてた……本当に危なかった……)

聖「よいしょ……」

愛海「それじゃ、マッサージ始めるね!」

聖「うん……」

聖「……あれ、どこのマッサージするの?」

愛海「んー? 足だよ。疲れてるかなって」

聖「そうかも……今日ダンスレッスンだったから」

愛海「うひひっ、それじゃあ念入りにマッサージするね!」
13 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:13:29.12 rNfcPZv20
聖「んっ……」

愛海「どう、気持ち良い?」ワキワキ

聖「うん……気持ち良い……」

愛海「うひひ、よかった……」ワキワキ

モバP(……)

モバP(……もったいなかったな)

モバP(いや、揉むわけにはいかないけどさ)

愛海「それじゃ、足はこれくらいにして。次のところにいくね」

聖「うん……」

聖「……次は、どこなの……?」

愛海「それはね……」

愛海「そのお山だっ!」

聖「きゃっ!」

モバP(……しかし、まさかあそこまで信頼されてるとは)

モバP(変なこと言わなきゃ良かったかもな……)

モバP(……)

モバP(……でも、もったいなかったなぁ)

愛海「おお……おお!」

愛海「やっぱり想像通り……ううん、想像通りに素敵なお山……!」

聖「ぅ……んっ、あ、愛海ちゃんっ……!」

愛海「この程よい弾力性……包み込まれる柔らかさ……」

愛海「はぁ……落ち着く気持ちよさ……」

聖「やぁ……んっ」

モバP「……はっ!」
14 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:15:31.62 rNfcPZv20
モバP「愛海、そろそろ離してやれ!」

愛海「えー」

愛海「こんなに気持ち良いのに」

聖「ひん……っ」

モバP「ほら、聖も困ってるだろ!」

モバP「……あと、俺も限界だし」

愛海「へ、どういうこと?」

モバP「とっとにかく!」

モバP「ほら、離れろっ!」グイッ

愛海「ひゃっ!」

愛海「むー……聖ちゃんも気持ちよさそうだったのに……」

愛海「ねぇ?」

聖「え……あ……」

聖「えっと……」

聖「……」

聖「…………うん」

聖「気持ちよかった………………です」

愛海「ほら!」

愛海「もっとして欲しいよね?」

聖「………………うん」

愛海「だって!」

愛海「許可も出たし、もうあたしを止める必要は無いよね?」

モバP「」

愛海「うひひっ、それじゃあまたマッサージしてあげるね」

聖「……お願い、します……♪」

モバP「」

愛海「うひひっ」ワキワキ

聖「んっ……」

モバP「……」

モバP(……外出てよう)




おしまい
15 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/02/04(日) 19:18:10.21 rNfcPZv20
男として見てないあつみんに翻弄されたいのと、むっつりえっちなもちもち聖ちゃんが見たいってノリと勢い。

誤字脱字、コレジャナイ感などはすいません。読んでくださった方ありがとうございました。

【デレマスSS】依田芳乃「そなチネ」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 15:32:46.55 2HytCJ3G0
前書き
ソナチネとは、分かり易く演奏しやすい、短いソナタの集合曲。
展開部が短いか、展開部を欠いていることがある。
楽章数は2楽章ないしは3楽章であることが多い。
「ソナタ(奏鳴曲)の小さいものである」という考え方から「小奏鳴曲」と訳す。


第一楽章
芳乃「ぶおおおおおおおお」

モバP「うるせえ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517639566
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 15:45:04.67 2HytCJ3G0
芳乃「仕方ないのでしてー、髪を乾かすのには時間がかかるのでしてー」

モバP「じゃあそのドライヤーをこっちに向けないでよ」

芳乃「邪魔なのでしてー、着替えたいものも着替えられないのでして―」

モバP「あ、ごめん、今出ていく、てか着替えるんだその服、いつも一緒だから」

芳乃「わたくしを何だと思っているのでしてー」

モバP「ごめんごめん」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 15:51:15.46 2HytCJ3G0
モバP「急に降られたな」

芳乃「げりらごーう、かとー」

モバP「事務所に戻ろうとした矢先になあ」

芳乃「その件で少しおはなしがー」

モバP「何だ芳乃」

芳乃「ここは明らかに、事務所ではないのでしてー」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 16:08:08.90 2HytCJ3G0
モバP「・・・まあ、そうだけど」

芳乃「・・・」

モバP「・・・何、どっから出てきたの法螺貝」

モバP「うおおおお、待って待って、法螺貝は防犯ブザー感覚で使うものじゃない」

芳乃「ここはそなたの自宅でして―」

モバP「・・・おう」

芳乃「雨にかこつけて何をする気だ」

モバP「語尾語尾」

モバP「別に何もしないよ、誤解誤解」

モバP「事務所までまだ遠かったし、うち近かったし」

芳乃「ぶおう」

モバP「法螺貝で相槌打つのすごいけどやめよっか」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 16:34:42.90 2HytCJ3G0
モバP「そういえばさ」

芳乃「?」

モバP「雨に降られることもあるんだね芳乃」

芳乃「私を何だと思っているのでしてー」

モバP「神様もしくはそれに近い存在」

芳乃「むー」

モバP「違うの」

芳乃「わたくしも女の子でしてー」

モバP「・・・」

モバP「そろそろ入っていいか、リビング」

芳乃「構わないのでして―」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 16:57:45.79 2HytCJ3G0
第二楽章

モバP「え、何、どうやって着替えたの、てか着替えた?」

芳乃「風呂敷の中にー」

モバP「すごいな風呂敷」

芳乃「これくらい普通かとー」

芳乃「それにしても、無機質な部屋でして―」

モバP「ああ、男の隠れ家って感じするだろ


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 17:06:49.21 2HytCJ3G0
モバP「あー・・・雨まだ止まないな、強くなってる」

芳乃「長いのでして―」

モバP「止ませられないの?雨とか」

芳乃「・・・」

モバP「お?」

芳乃「・・・できないものはできないのでしてー」

モバP「なーんだ」

芳乃「まあ、待てばいずれ止むかとー」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 17:20:53.09 2HytCJ3G0
芳乃「どれどれ―」

モバP「おいおい、あんまり漁るなよ」

芳乃「少しはそなたの部屋に興味はあるのでしてー」

モバP「面白いものは特にないけどな」

芳乃「CDが、たくさんあるようでー」

モバP「ああ、それレコード。CDじゃなくて」

芳乃「れこーど」

モバP「聞くの好きなんだよね、やっぱりレコードの方が味があるし」

芳乃「そうなのでしてー?」

モバP「ああ。響きが違うね、聞く?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 17:30:35.04 2HytCJ3G0
芳乃「・・・これはどういうものなのでしてー」

モバP「ああ、ピアノソナタ。ベートーヴェンだよ、月光。」

芳乃「タイトルと曲があってないかとー・・・」

モバP「昔の曲なんてそんなもんだよ」

モバP「・・・雨聞きながら聴くクラシックも乙だろ、ちょっと雨強すぎるけど」

芳乃「・・・悪くないかとー」

モバP「そなたと聞くソナタ・・・あはは」

芳乃「ぶおおおおおお」

モバP「やめてピアノソナタに法螺貝はいらないんだ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 17:39:58.32 2HytCJ3G0
芳乃「こちらの棚はー?」

モバP「ああ、映画とかだけど」

芳乃「・・・何か物騒なのばかりでしてー」

モバP「趣味なんだよ、そういう映画。ほら、現実では無縁だから」

芳乃「憧れてるのでして?」

モバP「そういうものでもないんだけどね」

芳乃「じんぎなきたたかい・・・あうとれいじ・・・きくじろうのなつ・・・ごくどうのつまたち・・・」

モバP「タイトル読み上げていくとなかなかシュールだな」

芳乃「あうとれいじびよんど、しゃーくねーど・・・」

モバP「そのサメのやつは奏から押し付けられたやつだから関係ない」

芳乃「そなちね・・・」

モバP「ソナチネって芳乃は聞いたことないか?」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 17:49:21.48 2HytCJ3G0
モバP「ソナチネっていうのはさっき聞いてたやつ」

芳乃「・・・?」

モバP「ソナタの集合体、みたいな感じなのかな、イタリア語が語源」

モバP「・・・まあ映画の中身とは全然関係ないんだけどね、いい映画だよ」

芳乃「そなたの集まり・・・」

モバP「芳乃が言うとどうしてもわかりにくいな」

芳乃「仕方ないのでして―」

モバP「・・・雨、止まないな」

モバP「・・・事務所に戻らないとちひろさんに怒られないかな、まあいいか」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 18:39:22.92 2HytCJ3G0
モバP「一応電話しとくか」

芳乃「がさごそ・・・ん?棚の後ろに棚がー」

モバP「!?」

モバP「あ・・・それ触っちゃダメ」

芳乃「・・・」

芳乃「・・・どうしてでして?」

モバP「どうして?・・・・そりゃ、書類とかあるし」

芳乃「書類」

モバP「そう、書類、書類って、大事だよね」

芳乃「・・・少しあやしいかとー」

モバP「あっちょストップ!」

芳乃「・・・かなりあやしいかとー」

モバP「芳乃・・・いい子だ・・離れるんだ・・・」

芳乃「・・・」

モバP「よし・・・いい子だ・・・離れてくれたね・・・俺は信じてた・・・」

芳乃「・・・ふんっ」

モバP「あれえ?(裏声)棚が勝手に開いていくぞお?」

芳乃「・・・」

モバP「・・・」

芳乃「・・・卑猥なのでして」

モバP「うわあー・・・静かに棚が閉まっていくー・・・」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 19:37:14.77 2HytCJ3G0
第三楽章

モバP「あーあ、もう夜だよ」

モバP「これもうゲリラじゃないな、ずっと降ってるし」

芳乃「おお・・・人がごみのようにしんでいくのでして・・・」

モバP「やくざ映画はそういうもんだから」

芳乃「少なくとも棚の後ろのやつらよりかはよほど面白いかとー」

モバP「芳乃が無理やり覗くからいけないんだろ」

芳乃「責任転嫁でしてー」

モバP「うるさいやい、・・・もう夜だよ」

芳乃「・・・」

モバP「帰らなくていいのか?・・・いや、帰れないか」

モバP「・・・ごはんとかクソ適当だけど、一応作れるけど」

芳乃「無理に作らなくてもだいじょうぶでしてー」

モバP「そっか」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 19:45:59.92 2HytCJ3G0
芳乃「・・・」

芳乃「わたくしは、そなたとこうしていれるだけで幸せでしてー」

モバP「・・・嬉しいこといってくれるじゃん」

たけし「やんのかこの野郎?!」

モバP「テレビのたけしが若干邪魔してきてるけど」

芳乃「そなたは、稀な人間かとー」

芳乃「わたくしを、一人の女の子として、扱ってくれているかとー」

たけし「殺すぞ加藤!」

モバP「語尾とマッチしちゃったよ、一回アウトレイジ消そうか」

たけし「お前を消すぞこの野郎!」

モバP「たけし雰囲気ぶち壊しだな」

芳乃「そなたがさっき聞いていたそなた」

モバP「ああ、あれがどうした」


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 19:49:49.49 2HytCJ3G0
芳乃「ああいう風に、そなたとこれからも奏でで行きたいのでしてー」

モバP「・・・ああ」

芳乃「そなたとそなた」

モバP「それ俺が言ったやつ」

芳乃「冗談でしてー」

モバP「・・・まあ、芳乃はちょっと神様みたいな女の子だからな」

モバP「大事に奏でていくよ」

たけし「野球やろっか」

モバP「てか芳乃アウトレイジドはまりしてないか!?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 19:56:09.94 2HytCJ3G0
モバP「あ、電話だ・・・ちひろさんか」

芳乃「・・・」

モバP「もしもし・・・ああ、本日はすいません、連絡遅くなってしまい・・・・そう、雨がですね、はい
   ・・・・・え?待ってください、どういうことですか、はい、・・・はい」

芳乃「・・・」

モバP「なあ芳乃」

芳乃「・・・」

モバP「・・・事務所の方、雨やんでるって、とっくの前に」

モバP「どうも降ってるのはここらへん、というかジャストここみたいだ」

芳乃「・・・」

モバP「なあ芳乃、いつからだ?」

芳乃「・・・」

モバP「いつからお前の力で雨を降らせてた?」

芳乃「・・・知らないのでして」

モバP「・・・顔赤いぞ」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 19:57:24.08 2HytCJ3G0
モバP「ちなみにいつまでこんな雨降らせようとしてたんだ?」

芳乃「ぶおおおおおおおおお」

モバP「お、照れ隠しの法螺貝のソナタ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 19:59:06.82 2HytCJ3G0
以上です、失礼しました。

過去作
渋谷凛「恵比寿凛」
長富蓮実「ザ・ベストテン」
島村卯月「卯月の1日」   らもよろしくお願いします。

志希「黙ってあたしと踊って」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:18:40.09 QEXgAndx0

モバP(以下P)「ふぅ、終わった〜」

ちひろ「お疲れ様ですプロデューサーさん」

P「ちひろさん、お疲れ様です」

ちひろ「相変わらずプロデューサーさんは書類整理が早くて羨ましいですよ。私なんてまだ半分…」

P「いやいやちひろさんも早いですって、それにしても今日は一段と多かったような」

ちひろ「新年を迎えましたからね、お仕事てんこ盛りですよ」

P「嬉しいことですけど新年早々忙しいのもアレですね」

ちひろ「まあ良いことじゃないですか。あ、そういえばプロデューサーさん今日って…」

P「はい?」

ちひろ「ほら飛鳥ちゃんの」

P「ああ、そういえば今日でしたね」

ちひろ「まさか忘れてたんじゃ…」

P「ないないそれだけはないですって、ちゃんと準備してますよ」

ちひろ「ならいいんですけど、他のみんなも色々準備しているみたいですよ?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517674719
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:19:06.55 QEXgAndx0

P「みたいですね、なんでも志希が珍しく張り切ってるみたいで」

ちひろ「本当ですか!?あの志希ちゃんが…」

P「ホント珍しいこともありますよね。こういっちゃなんですがアイツが誕生日とか覚えていたのがびっくりです」

ちひろ「志希ちゃんそういうの気にし無さそうですもんね」

P「俺もそう思ってました…今度からは考えを改めないといけなそうです」

ちひろ「私もです…あ、プロデューサーさんそろそろ準備手伝わなくていいんですか?」

P「え?うわもうこんな時間、飛鳥が撮影終わるのって2時間後でしたっけ?」

ちひろ「予定通りならそのはずですよ」

P「ならなんとか間に合うか…よし、じゃあちひろさん俺も行ってきますね」

ちひろ「はいっ、私もここ終わらせたら手伝いに行きますね」

P「はい、では後で!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:19:42.19 QEXgAndx0
―――


志希「それがそこで〜それはそこ!うん、我ながら完璧〜♪」

友紀「志希ちゃん今日は一段と指示がキレッキレだね」

志希「にゃはは〜今の志希ちゃんはノリノリなのだ!」

卯月「それにしても志希ちゃんいきなりダンスパーティーがしたいなんて言い出すんですもん、びっくりしましたよ」

志希「ん〜なんかそうしたらイイ匂いがしそうな予感がね。それに普段やらない事って絶対楽しそうじゃない?」

友紀「確かに楽しそうだよね、あたしダンスなら負けないぞ〜」

卯月「…友紀ちゃんダンスバトルじゃないからね?」

友紀「えへへ〜冗談冗談」

志希「それに飛鳥ちゃんも絶対気に入ってくれると思うんだ〜、なんかそんな気がする。これが女の勘ってやつ?」

卯月「うーん…そうなんでしょうか?」

P「いや違うだろ…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:20:11.34 QEXgAndx0

友紀「お、プロデューサー!ちょうどいいトコに来たね!!はいそっち持って!」

P「おいおいいきなりだな。うわなんだこの長いテーブルこんなの事務所にあったか?」

志希「卯月ちゃんと倉庫漁ってたら出てきました!大発見!」

卯月「大発見です!」

P「ウチの倉庫魔境かよ…」

友紀「これに食べ物とか色々乗っければ完璧!あら不思議大会議室がダンスパーティーの会場に!!」

P「ドレスコードはございますかね」

志希「カジュアルで大丈夫だよワトソンくん」

P「なら安心だ」

友紀「ドレスコード…ってなんだっけ?」

P「あー気にすんな、うん」

友紀「あ、そう?んじゃそっち持って〜」

P「はいよー、いち、にの、さん」

友紀「――ふぅ、やっぱり重たいね…」

P「一瞬腰が抜けるかと思った…」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:20:42.88 QEXgAndx0

友紀「ちょっとなんかジジ臭いよそれ…」

P「ばかやろう誰がジジイだ誰が、まだ若いですー!」

卯月「あ、そういえばお料理をそろそろ準備しないとですね」

P「そういやそうだった、飲み物は買っといたのが冷蔵庫にあるし…」

友紀「これはコック姫川の腕の見せ所かな?」

P「お前料理出来ないだろうが…」

友紀「失礼な!…いや、ま、まあ確かにできないけどさ…」

志希「ちなみに志希ちゃんもできませーん!こればっかりは卯月ちゃんとちひろさんにお任せだね〜」

卯月「任せて下さい!島村卯月頑張ります!!」

P「んじゃ頼んだぞ卯月、そろそろちひろさんも来るだろうし…」

ちひろ「――皆さんお待たせしました!」

P「ほらな」

ちひろ「ほえ?」

友紀「卯月ちゃんとちひろさんに料理部門はお任せって話!こっちはこっちで飾り付けとか完璧にしておくからね!」

ちひろ「あーなるほど、大丈夫です任せてくださいねっ」

志希「ワオ、ちひろさんも張り切ってるね♪」

P「よし、じゃあそれぞれ分かれて作業再開!」

「「おー!」」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:21:16.06 QEXgAndx0
――

P「――お疲れ飛鳥」

飛鳥「ん、プロデューサー…わざわざ終わるまで待っててくれたのかい?フフッ、ありがたいね」

P「こんくらいどうってことないさ。さて、車に乗って事務所に戻ろう控え室少し冷えるだろ?暖房効いてるぞ」

飛鳥「やけに準備が良いじゃないか、と言ってもキミが気配り上手なのは前からだったね。ボクはキミのそういうところは素直に尊敬するよ」

P「よせやい、照れるわ」

飛鳥「フフッ、さあ往こうか」

P「――なあ飛鳥、撮影疲れたろうけどまだダンスとか出来たりする?」

飛鳥「…?それはどういう意味だい?」

P「いやそのまんまの意味、まだそんな体力あるかって話よ」

飛鳥「なるほど…真偽はよく分からないが、体力があるかどうかなら答えはイエスさ。日々のレッスンの賜物か、ここ最近のボクはスタミナが付いてきたからね。それに軽めの撮影だったし」

P「そうか、なら良かったよ」

飛鳥「…?」

P「まあまあ、事務所に着いたら分かるさ」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:21:59.50 QEXgAndx0

――

P「うーし、着いた着いた。飛鳥先行っててくれちょっと降ろす荷物があるんだ」

飛鳥「ああ、理解ったよ」

ガチャ

「「飛鳥ちゃん誕生日おめでとー!!!!」

飛鳥「!?」

友紀「えへへ!びっくりした!?」

卯月「お誕生日おめでとうございます飛鳥ちゃん!」

志希「飛鳥ちゃんおめでとー!にゃはっ♪」

ちひろ「飛鳥ちゃんお誕生日おめでとうございます!」

飛鳥「みんな…ボクの為に用意してくれていたのかい…?」

友紀「もっちろん!みーんな飛鳥ちゃんのためだよ!!」

P「――よっこいせっと、飛鳥誕生日おめでとう」

飛鳥「プロデューサーまで…」

志希「ありゃ?飛鳥ちゃん意外に反応薄いカンジ?」

飛鳥「いや違うんだ…驚きと嬉しさでどうしたらいいか分からない…とにかくその…嬉しいよ、とっても。本当にありがとうみんな」

卯月「えへへ♪でもお礼を言うのはまだ早いですよ飛鳥ちゃん」

飛鳥「そうなのかい?」

P「ほれ玄関に居るのもそろそろ冷えるだろ、奥の会議室に行った行った」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:22:46.61 QEXgAndx0
――

飛鳥「これは…随分と物が片付いているね。まるでダンスホールのような」

友紀「飛鳥ちゃん正解!流石だね!」

飛鳥「…だからさっきプロデューサーがダンスは出来そうか聞いてきたのかい?」

P「その通り、ちなみに志希考案だ」

志希「えっへん!」

飛鳥「フフッ、誕生日にダンスパーティーか…中々出来ない経験かもしれないね――くくくっ」

卯月「飛鳥ちゃんが嬉しい時にする不敵な笑みをしてますよ!」

ちひろ「これは志希ちゃん当たりでしたね」

志希「イエーイ♪もっと褒めて褒めて〜♪」

P「志希偉い!すごい!かっこいい!」

志希「うーん雑ぅ〜」

ちひろ「ちなみに端のテーブルにお料理とかありますからね、私と卯月ちゃんで作りましたっ」

飛鳥「手料理まで…なんだか気が引けるよ」

P「何言ってんだ今日はお前が主役だぞたくさん楽しめ!」

飛鳥「――フフッ、そうだね。せっかくみんなが用意してくれたんだ存分に楽しませてもらうさ」

友紀「じゃあ飛鳥ちゃん乾杯の音頭をよろしく!」

飛鳥「あー…んんっ、ボクはあまりこういうのには慣れてないから気が利いた事を言えない。でもこれだけは言わせて欲しい、今日はみんな本当にありがとうボクは素晴らしい仲間を持ったみたいだ――フフッ、なんだか恥ずかしいね、乾杯!」

「「かんぱーい!!」」

「あ、友紀お前どっからビール出してきた!!」

「え?いや〜あははっ」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:23:41.59 QEXgAndx0
――

飛鳥「…ふぅ」

志希「あっ、飛鳥ちゃんみーっけ♪」

飛鳥「――やあ志希、今日はありがとう。あのダンスパーティーはキミが考えたんだろう?おかげでとても楽しい時間を過ごせたよ」

志希「どういたしましてー。…飛鳥ちゃんはみんなが片付けをしてる間屋上で何してるのかな?」

飛鳥「ああ…特に用があるわけじゃない、何となくこの静かな空間に居たくなった、ただそれだけだよ」

志希「ふーん…ねえ飛鳥ちゃん」

飛鳥「ん?」

志希「今さ、ここであたしと踊ってみない?」

飛鳥「…なにゆえ?」

志希「そういう気分だから?」

飛鳥「なるほどね…だがさっき散々踊ったじゃないか」

志希「まあまあそう固いこと言わずに、ね?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:24:10.91 QEXgAndx0

飛鳥「――ここなら夜景が良く映えてさっき踊った時よりまた印象も違う…か、このロマンチックとも言える景色を背景に踊りたい気分、そう言いたいのかい?」」

志希「にゃははーまあそんなトコ、この綺麗な所で今日お誕生日の飛鳥ちゃんと踊りたいのだ!」

飛鳥「フフッ、舞台は整った、か」

志希「どう?踊ってくれる?」

飛鳥「まあ特に断る理由もないさ。良いよ、踊ろう志希」

志希「にゃははーそうこなくっちゃね♪流石プリンセス飛鳥ちゃん♪」

飛鳥「プリ…何?」

志希「だって誕生日にダンスパーティーなんてお姫様みたいでしょ?だから今日の飛鳥ちゃんはプリンセス。…嫌だった?」

飛鳥「――嫌なんて思ってないさ。じゃあボクがプリンセスならキミはプリンスかな?志希」

志希「オホン、おクスリの国の王子様です。プリンセス飛鳥、私と一曲ダンスでもどうですか?」

飛鳥「フフッ、喜んでお受けするよ志希王子」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:24:53.47 QEXgAndx0
飛鳥「…にしてもなんでボクなんだ?踊り足りなかったなら友紀さんの方がダンスは上手いと思うけど」

志希「飛鳥ちゃん、今はダンスに集中だよ。ほらワン、ツー、スリー、ワン、ツー、スリー♪」

キュッ キュッ タンタン

飛鳥「うおっと、ちょっと志希ハイペース過ぎないか?」

志希「そんな事ないよーほらほら、ワン、ツー、スリー、ワン、ツー、スリー♪」

キュッキュッ タンタン キュッ

志希「…!」

飛鳥「――っ!」

キュッ タタンッ 

志希「…飛鳥ちゃん余計な事考えてる?」

飛鳥「別にそういうわけじゃ…」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:26:00.81 QEXgAndx0
キュッ タンッ カッ キュッ

志希「――ねえ飛鳥ちゃん」

飛鳥「?」

志希「今は何も考えずにさ…あたし踊ることだけ考えて」

飛鳥「…わがままな王子様だね」

志希「あたしと踊るの退屈だったり――」

飛鳥「おっと、ヘンな勘違いはやめてくれ。さっきも言ったがそんな事は少しも思ってない」

志希「にゃはは…そっか、そっか…飛鳥ちゃんは優しいね」

飛鳥「なんだか今日のキミは普段とは違うね、何かあったのかい?」

志希「…あたしもよくわかんない、何か体がこう、あーしたいこーしたいって言うのに何も考えずに従ってる感じ?」

飛鳥「それ普段のキミだと思うんだが…」

志希「にゃははは!確かにそれもそーだね!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:26:34.65 QEXgAndx0
飛鳥「くくくっ、フフフッ…!!」

志希「にゃははははは!」

飛鳥「――志希」

志希「んにゃ?」

飛鳥「誕生日って何なんだろうね」

志希「うーん、それあたしも悩んでたんだー」

飛鳥「やっぱりかい?キミもそうなんだろうなと思っていたよ」

志希「あたし、つい最近まで人の誕生日も自分の誕生日もキョーミ無かったんだー。祝ったり祝われたり、別に嬉しくないわけじゃないんだけど、直ぐに他のコトしたくなっちゃうんだー」

飛鳥「でも今日のボクの誕生会はキミが考えてくれたって聞いたよ、どうしてだい?」

志希「それもよくわかんないんだよね。なんかね、飛鳥ちゃんの誕生日って聞いたら志希ちゃんのアタマにパーッと楽しそうにしてる飛鳥ちゃんが浮かんで、あーイイ感じかもってなって…アドレナリンドバドバーってカンジ」

飛鳥「えらく抽象的な説明をどうも。実にキミらしいよ」

志希「にゃははーでしょでしょ♪」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:27:06.63 QEXgAndx0
飛鳥「まあでも…面と向かって言うのは流石のボクも恥ずかしいんだが…」

志希「ん〜?なになに?」

飛鳥「その…あ、ありがとう」

志希「ん〜〜?聞こえないよ飛鳥ちゃんっ」

飛鳥「に、二度は言わないぞ!――それにニヤニヤして絶対に聞こえてるだろう!!」

志希「にゃはははー!でも飛鳥ちゃんのありがとうが聞けて良かったー、志希ちゃん大満足♪」

飛鳥「…ほらもう行こう志希、そろそろみんなが探しに来そうだ」

志希「ん〜それもそうだね!あ、あと飛鳥ちゃん、これあげるー♪」

飛鳥「?これは…花かい?」

志希「うん、イイ匂いで飛鳥ちゃんっぽいかなーって選んだんだー♪」

飛鳥「なるほどね、有難く受け取っておくよ。…これは、蒼い薔薇?」

志希「そそー、じゃ志希ちゃん先行ってるよー」

飛鳥「あ、ああ。蒼い薔薇…志希らしいといえば志希らしい…か。フフッ」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:27:50.41 QEXgAndx0
――

P「お、飛鳥どこ行ってたんだ?今から探しに行こうかと思ってたところだったよ」

飛鳥「すまない、いやなに、ちょっと独りで感傷に浸っていたとでも言っておこうか」

P「なんだそりゃ。ん?飛鳥その手に持ってるのって蒼の薔薇か?」

飛鳥「ああ、そうだよ」

P「また珍しいの持ってるな、蒼の薔薇といえば花言葉は確かー、『奇跡、神の祝福』だったか」

飛鳥「へえ…。フフッ」

P「間違ってたらすまん。というか誰から貰ったんだ?」

飛鳥「それはトップシークレットってやつさプロデューサー。それより志希を見なかったかい?ちょっとあの天才娘に用事があってね」

P「あー志希なら電池切れ〜って仮眠室に消えてったぞ」

飛鳥「そうか、ありがとうプロデューサー。用事が終わったら直ぐ戻るよ。キミやみんなにも改めてお礼を言いたいからね」

P「そうかそうか、じゃあ残った片付けしながら待ってるぞ」

飛鳥「ああ、また後で…」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:28:20.39 QEXgAndx0
――

飛鳥「(フフフッ、神の祝福…か。天才娘め、なかなか粋じゃないか)」


飛鳥「(ここまで完璧に祝われたんだ、次はボクの番、そうだろう?志希)」





飛鳥「次に祝われるのはキミの番だよ、なんてね♪」

志希「んにゃ?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 01:31:34.07 QEXgAndx0
やべ最後おしまいって書くの忘れてた
というわけでモバの方でDimension-3が再登場したのと飛鳥誕生日記念のヤツです
まあ間に合ってないんですけどね

市原仁奈「キンタマがいてーのでごぜーますか?」【ちょっと分岐あり】

5 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:18:17.99 TStew1jMO
モバP「そう……すっごい痛い……」

仁奈「うーん……キンタマが痛いのですか……こまったですね」

P「おかげでちょっと……立てないんだ……」

仁奈「プロデューサー、すごく痛そうでやがります……」

P「うぅ……」

仁奈「どうしよう……仁奈にキンタマはねーですし……」

仁奈「そうだ!」


この仁奈ちゃんは天使?悪魔?
直下指示↓
【天使】or【悪魔】での受付です。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/03(土) 00:21:09.45 F9EylxnD0
天使
8 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:23:22.15 HkQ7neTN0
天使√


仁奈「キンタマの気持ちになるですよ!」

P「……へ?」

仁奈「キンキンタマタマ……キンタマ〜〜〜!!!」

仁奈(キンタマ)「スゥ……プロデューサーのキンタマです」

P(何が始まったんだ)
9 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:24:31.50 HkQ7neTN0
仁奈(キンタマ)「……痛いっ!」

P「!?」

仁奈(キンタマ)「いたたたたた!いてー!!」

P「どうした仁奈!大丈夫か!」

仁奈(キンタマ)「いてーよ!いてーよ!」

P「どうしたんだ!おい!」

仁奈(キンタマ)「ねじれてる!ねじれちまってるよぉー!痛えー!」

P「ねじれてる……?」
10 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:24:58.25 HkQ7neTN0
仁奈(キンタマ)「お、俺はお前の右キンタマだ!左方向にねじれちまってる!右にねじり直して元に戻してくんねーか!!」

P「お、おう!」

バサッ

ねじりねじり

P「お……お……?」

仁奈(キンタマ)「ふぅ……苦しかったけどお前さんのおかげで解放されたぜ。ありがとよ……」

P「お、おう……こちらこそ教えてくれてありがとう。おかげでキンタマ痛が全くなくなったよ」

仁奈(キンタマ)「次から痛くなったら捻り直してみたりしてくれよな!」

P「おっけー!」
11 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:25:56.76 HkQ7neTN0
仁奈「すぅ……戻ったでごぜー……ま……」

P「あ」すっぽんぽん

仁奈「キャーーーーーー!!!!プロデューサーのエッチ!!ちんちん丸出しじゃねーですかぁぁぁ!!!!////」

P「おわーっ!!忘れてた!!!見なかったことにしてくれ!!!!人生が終わる!!!!」

仁奈「しまえー!!しまえー!!この変態プロデューサー!!///」

P「ごめん!ほんとごめん!!!」
12 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:26:30.23 HkQ7neTN0
〜〜〜〜〜
仁奈「もー……」

P「……ごめん」

仁奈「……許しますよ」

P「ほんとごめん。あと、ありがとう!おかげで全然痛くなくなったよ!」

仁奈「そ、それなら良かったです」

P「今度からは自分でも直せそうだ」

仁奈「え……もう、ちんちん見せてくれねーのですか……?」

P「は……?」
13 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:26:57.16 HkQ7neTN0
仁奈「い、いや、なんでもねーです……」

P「見、見たいの、か……?」

仁奈「……////」コクコク

P「しょ、しょうがないなぁ……///」カチャカチャ

仁奈「どきどき//」

P「じゃ、じゃーん……///」

仁奈「きゃー///」



14 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:27:40.52 HkQ7neTN0
次は悪魔√です。
15 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:28:41.21 HkQ7neTN0
悪魔√



仁奈「キンタマをぶっ潰してやるでごぜーます!」

P「ヤメロォ(本音)!!!ヤメロォ(心からの本音)!!!」

仁奈「そうすれば一瞬の痛みだけでキンタマからおさらばできるでごぜーますよ!仁奈ってば天才ですね!!」ドヤァ……

P「おかしい。絶対おかしい。こんなの絶対おかしいよ」
16 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:29:12.53 HkQ7neTN0
仁奈(ファルコン)「ハヤブサの気持ちになるですよ!」

P「なんでだよ!!痛てててて……」

仁奈(ファルコン)「ファルコーン……」

仁奈(ファルコン)「パーンチ!!!」

ボグッ

P「あ」

プチ……

P「い」

ミヂッ……

P「う」

グチョッッ!!!!

P「うおえええええええええええええ!!!!!!!!!!!!」ビチャビチャビチャッ
17 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:29:41.26 HkQ7neTN0
仁奈「どーです!一個ぶっつぶれやがりました!!」

P「あ……あ……うおえぇぇ……」かひゅーかひゅー

仁奈「どーです?痛みはなくなったですか?」

P「ぅ……ぅ……」

仁奈「死んだキンタマはもう痛くねーですね?」潰れキンタマデコピン

P「ぁぉぅ!!」

仁奈「むむ、このキンタマ、まだ生きてやがるですね!」
18 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:30:19.84 HkQ7neTN0
仁奈(ハイエナ)「バッファローのキンタマを食いちぎるハイエナの気持ちになるですよ!」

仁奈(ハイエナ)「じゃあ……///」

仁奈(ハイエナ)「いただきまーす!」

ガブッ!!

P「うおあああああああああああ!!!!!」ジタバタジタバタ

仁奈(ハイエナ)「うぐーっ!硬くてかみちぎれねーです!」

ミヂッ、ミヂヂヂヂヂヂ……

P「あーっ!あーっ!あああああああっ!!!」

ブチィッ!!!

P「ぎゃああああああああああ!!!!!!!」
19 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:30:53.57 HkQ7neTN0
仁奈(ハイエナ)「やった!取れた!」

Pの死んだキンタマ(右)「ほかほか」

仁奈「うーん……♡ほかほかしててあったけーでごぜーます……♡」スリスリ

P「ぁ……ぁ……」

仁奈「そういえば、まだ左が残ってたでごぜーますな?」

P「やめ……やめ……」

仁奈(ハイエナ)「残ったキンタマもよこしやがれー!」

P「嫌ァァァァァァ!!!!!」


20 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:31:53.59 HkQ7neTN0
寒いとキンタマ縮むね。
キンタマがねじれる現象は「精巣捻転」という立派な病気です。
放置するとキンタマが壊死しますので、早めの受診をお願いします。
他にもキンタマ痛の原因には打撲や捻転の他にも「精巣上体炎」などがあります。
キンタマ、お大事に。
21 :◆t6XRmXGL7/QM 2018/02/03(土) 00:34:33.93 HkQ7neTN0
参考楽曲
KING TIMER/ビッグポルノ
http://youtu.be/8CLk5wifQiw

金太の大冒険/つボイノリオ
http://youtu.be/2xXlS9pQSo8

Taali Hua/Neeraj Shridherほか
http://youtu.be/2xXlS9pQSo8

その他バッファローのキンタマを食いちぎるハイエナや、ヌーのチンポを食いちぎるライオンの動画などありましたが、友人曰く、正視に耐えなかったようなので載せません。
くだんの、キンタマを噛み砕かれたバッファローは、噛み付かれた瞬間に後ろ足に力が入らなくなり、まともに立ち上がることができなくなっていたので、動物もキンタマアタックは痛いんだなあと思うと、親近感のような、興奮のような、なんとも言えない気持ちが湧き上がってきたのでありました。

ぜひご自身で動画を探してみてくださいませ。必見です。

【モバマスSS】P「流されやすい後輩」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:18:02.17 2BFXVgjh0


【事務所-部長室】

P「アシスタントですか?」

ほたるのデビューが終わった後部長がそんなこと言ってきた

部長「実はな。宮本Pが定年を迎えたから退職することになってな」

まじか。あの爺さん辞めちゃうのか。ちょっと寂しい

部長「そんでお前のところに宮本をうつそうと思う。そうすると6人になる。一人だと厳しいだろう?」

・・・テンプテーションアイズをやっている以上そうなるのは当たり前か。

P「確かにそうですね。どんな人ですか?」

部長「社長が選んだんだがお前と同郷で、元々事務員をやっていたらしい。俺もそれしか知らない。まあ仲良くやれよ」

ちひろ「アシスタントには優しくですよ。Pさん。部長みたいになっちゃいけませんからね!」

P「が、がんばります」

部長「・・・頑張れよ。直接向かわせるから、後はどうにかしてくれ」


3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:19:38.72 2BFXVgjh0


【事務所ー泰葉部屋】

P「というわけで、フレデリカさんが来ました。みんな仲良くするように」

フレデリカ「僭越ながら自己紹介をさせていただきます。宮本と申します。本日はお日柄もよく・・・」

周子「フレちゃん。長い」

フレデリカ「あ、そう?いや〜真面目モードって厳しいね!じゃ、みんな改めてヨロシク〜」

P「まあちょこちょこ来てるので紹介はいらないと思う。で、やることがあります」

泰葉「なんでしょうか」

P「なんか俺にアシスタントさんがつくそうなので。隣の部屋から机をもってきつつ、今日歓迎会をやります」

周子「おごり?」

P「当然だ!アシスタントさんや君らの都合によって、次回に持ち越しするけど」

P「ほたるのデビュー記念。宮本さんの加入記念。アシスタントさん入社記念まとめてやろうかなと思ってます」

ほたる「・・・あ、ありがとうございます。私は平気です」

フレデリカ「・・・フレちゃんでいいよ〜太い腹だね!Pさんは!大歓迎だよ〜」

P「じゃあフレフレ。向こうの部屋から私物持ってきて。で、他のみんなは譲り合って使うこと。」

悠貴「わかりましたっ!」

乃々「・・・机の下に移動させないと・・・」

P「じゃ、みんな動くぞ。アシスタントさんが来るまでにちゃっちゃと終わらせるぞー」

全員「はーい」

・・・・・・・・・・・・・・・・
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:20:28.47 2BFXVgjh0


※美優視点に変わるよ

???「・・・こっちの部屋よね。」

アシスタントとは何をするのだろう・・・皆さん優しい人ならいいけど、誰かがこっちに来る

フレデリカ「戦略的てった〜い♪あら?」

周子「ん?もしかして今日来るっていうアシスタントさん?」

???「・・・え、ええ。そうです。三船美優といいます、よろしくお願いしますね」

周子「アタシは塩見周子って言います、これからよろしくお願いします。じゃあまた」

フレデリカ「フレデリカだよ〜よろしくぅ。またね〜」

ペコリと頭を下げて足早に去っていく彼女達を見送る。・・・部屋の前についた

美優「・・・し、失礼します」

P「周子!何サボってんだ!いつの間にかフレデリカもいねえし!お前も早く・・・」

怒鳴り声を上げた人が固まっている。・・・私は違う意味で固まっている。・・・まさか、いや、間違いない

美優「・・・先輩?」

P「・・・もしかして三船さん?」

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:23:41.78 2BFXVgjh0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


お互いの自己紹介が終わって、少し質問タイムになった

悠貴「二人は同じ学校だったんですかっ?」

美優「はい。私がひとつ下です」

ほたる「あの。それ以外はどういったご関係で・・・?」

美優「と、特には・・・」

嘘だけど。年頃の少女が喜びそうなこともあるけど。できれば閉まっておきたい

乃々「す、すごい偶然ですね・・・」

泰葉「Pさん。知ってたんですか?」

P「いや。完全に知らんかったわ、同郷だってことしか聞いてない。」

そうなんだ。先輩が呼んでくれたわけじゃないんだ。ちょっとさびしい

P「まあいいや。知ってる人ならやりやすいでしょ。よろしくね。三船さん」

美優「はい・・・あの、またみみちゃんって呼んでもいいんですよ?」

・・・寂しかったのでちょっと意地悪してみる

悠貴「そんな風に呼んでたんですかっ!?」

乃々「おぉ・・・ラブコメの匂いがします」

泰葉「Pさん、そのへん詳しく」

ほたる「・・・やっぱりご関係が?」

P「ないない。一回だけ冗談で呼んだだけだから、しかし見た目あんま変わんねえなあ。すぐわかった」

美優「先輩は髪が伸びましたよね。昔はすごい短かったのに」

P「そうだね。つかこっちに来てたんだ、地元に残ると思ってたわ」

美優「東京の大学だったので。・・・みなさんも東京に行ったんでしたっけ」

P「えっとね・・・ジャーナリストと・・・」

泰葉「・・・」

ぽふ。とカワイイ音がしたと思ったら泰葉ちゃんが先輩に抱きついていた

美優「え、え?」

泰葉「Pさん。時間がありません。片付けしないと」

先輩の胸に顔を埋めながらそんなことを言っている。他の人達も驚いた様子はない、え?いつものことなのこれ?

P「あ、ああそうだな。ほらみんな始めよう。三船さんも自分のデスク周りをやってくれ」

P「後今日歓迎会やろうと思ってたんだけど来れる?」

美優「は、はい。大丈夫です」

・・・こんなに女の子に対して優しくなっているとは。時の流れというのはすごい

P「よしキリキリ働こう。店は8人で入れてあるから」

悠貴「お肉ですか!?」

P「・・・自然食の店で生野菜サラダばっかりの店なんだ」

ほたる「・・・意地悪ですよPさん。悠貴ちゃんが固まってます」

・・・やっぱりあまり変わってないかも
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:25:32.81 2BFXVgjh0



【イタリア料理〜トラットリア〜ラ・サール】

P「えーこの店はドレスコードがないとこなのでそんな緊張しないでください。特にそこの二人」

ほたる・悠貴「・・・は、はい」

二人が緊張している。こういうオシャレ系というべきレストランにあまり来ていないんだろう

周子「アタシもあんまり来たことないけどさ。・・・こんなラフな格好でいいの?」

フレデリカ「やっぱり〜ドレスがふつーだったりするする?」

泰葉「こういうところは女性には結構寛容ですよ?」

乃々「で、でもこういうところって高いんじゃ・・・」

美優「トラットリアと書いてありますし。問題ないと思いますけど・・・」

P「三船さんの言うとおり。お前らが言ってるのはリストランテとか言われるやつ。ここは違うの」

P「で、コースは決まっているので、飲み物だけ決めてね。大丈夫各自1万も行かないとこだから」

悠貴「私、サラダだけでいいですから・・・」

周子「おお、悠貴ちゃんが乃々ちゃんみたいになってる」

P「コースで決まってるって言ってんだろ、まあ料理きたら元気になるだろ」

P「俺は酒飲まないけど三船さんどうする?なんかスパークリングワインが美味しいらしいよ?」

美優「・・・なら少し頂きますね」



7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:29:25.47 2BFXVgjh0

※P視点に変わります

P「・・・いやあ。まさかこうなるとは」

美優「うぅ・・・ぐすっ・・・すいません。もう一杯お願いします」

・・・結構開けてんなーとは思ってたけどまさかこんだけ若い子たちの前で出来上がるとは思わなかったぜ!

そんなん知らないもん!泣き上戸って初めて見るなあ

周子「泣き上戸ってやつかねこれは」

悠貴「あ、あはは・・・」

フレデリカ「すご〜い。始めてみたんですけどぉ〜」

乃々「・・・真似しないでほしいんですけど・・・」

ほたる「あ、あのこういう時はどうすれば」

P「ほら。三船さん。次のデザートで終わるからそろそろ・・・ね?」

美優「みゆってよんでくださいよおむかしはみゆちゃんだったのに他人行儀で・・・わたしだって・・・わたしだって・・・」

・・・うわあめんどくせえ。なんだよ。たちわるいなあ酒飲みって

美優「・・・ていうかなんで私を振った人と一緒にお仕事しなきゃいけないんですか・・・?いじめですか・・・?」

・・・空気が凍った気がした。え?何言ってんだこいつ

泰葉「・・・Pさん?」

P「いや、待って、マジで心当たりない」

本当にない。そんな浮いた感じのことなかったはずだ

ほたる「あ、あのそれはいつですか?美優さん」

美優「先輩の高校の卒業式の日ですぅ・・・」

え、あ。まさかあれか。いや、でも違うかなー・・・?

周子「・・・Pさん。心当たり思いついたん?」

P「いや、俺東京出てきたろ。卒業式の日にどっか付き合ってくれって言われて、俺すぐ東京で働くから無理って・・・」

美優「それですよぉ・・・気付いてすらいなかったなんてぇ・・・」

さめざめとないていらっしゃる。まじかよあれ告白だったのかよ。俺やらかしてるじゃないか

周子「うわあ」

泰葉「Pさんひどいです」

P「・・・な、なんかごめんね。ほんとに」

美優「謝らないでくださいよぉ・・・私が惨めじゃないですかぁ・・・」

こんだけ年下の子の前でここまでやらかしてるのは惨めじゃないのか。まあこういう時はだな

P「おし!みんなデザート食ったな。・・・支払い済ませて今日のところはさっさとでよう。周囲の視線が痛い。」

逃げるに限る

フレデリカ「ごちそうさま〜ん〜デリシャ〜ス!おいしかった〜」

・・・君はマイペースだね。

P「ふぅー」

全員をタクシーに乗せ終わった。泰葉からの視線が痛かったけど、まあセーフだろう

当面の問題は、この潰れた後輩をどうするかだな。周子に預ければよかったかな?

P「三船さん。タクシー乗って。一人で帰れる?」

美優「・・・・・zzz」

うわあ。寝てるよ。これだから酔っ払いは。・・・まゆpだったらうちに放り込んで終わりなんだけどなあ
・・・もうなんかめんどくさい。何もしなければ大丈夫だろ。うん
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:31:28.19 2BFXVgjh0

※美優視点に戻ります


美優「・・・ん」

目が覚めたら知らない天井で知らないお布団だった。ここはどこだろう?

美優「あれ・・・私、そうだ。歓迎会で酔っぱらっちゃって・・・」

何を言ったかあまり覚えていないが、やってしまったことは覚えている。

先輩から何も気づかずお酒飲めば?なんていうからあてつけでつい飲みすぎてしまったのだ

・・・初日から大惨事じゃないか。もうお仕事やめたい。

P「あ、起きた?」

美優「・・・え」

一瞬で思考が急速に回転する。もしかしてここって・・・先輩の家!?

P「とりあえず酔いにはしじみの味噌汁がいいらしい?からさ。作っといたけど飲む?」

美優「・・・いただきます」

・・・先輩の提案を受けよう。これ以上恥を重ねてもあまり変わらないよね
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:34:57.89 2BFXVgjh0

【Pの家〜居間】

P「・・・」

美優「・・・お味噌汁美味しいです」

P「そりゃよかった。あの・・・さ。ごめんね。連れ込んじゃって。でももう少し警戒心もったほうがいいよ」

美優「い、いえ。最終手段だったんですよね。・・・ごめんなさい」

意識するとまずい。間違いがおこらなくてよかったと考えよう

P「一応。今日は別れて出勤しよう。めんどくさいことになるから」

美優「は、はい」

P「あの・・・ごめんね告白、気づかなくてさ」

私あの子達の前でそんなことまで言ったのか。・・・本当に辞めたい

美優「!?・・・わ、わたしその」

P「普通にどっか行くのかと思ってた」

美優「・・・あ、ああそうですよね。すいません」

そう。あの頃の私は若かった、今ならわかる。あれなら伝わらないだろう。あれ?むしろこの状況チャンスなのでは・・・

P「・・・なあ美優ちゃん。聞いていいか?」

美優「・・・はい?」

P「なんで俺なんだ?正直お前ならわかってるだろう?俺の性格ってあいつの・・・ジャーナリストの劣化コピーだって」

美優「・・・確かにお二人とも似てらっしゃいますね」

P「底抜けにお人好しでアホみたいに明るくて果てしないバカ」

P「だけどひたむきでみんなから好かれている。毒気なんてあいつの前では意味をなさなかった」

美優「・・・」

P「・・・人に嫌われないようになろうと考えて、あいつを真似しようと思ったただの偽善者だぞ俺は」

美優「・・・じゃあ実際のPさんってどんな方なんです?

P「・・・よくわからない。でもゴミみたいなやつだってのは確かだろうよ」

美優「・・・先輩。私と初めて会った時のこと覚えてますか?」

P「確かなんちゃって不良に絡まれててあいつが突っ込んじゃったんだよな」

美優「はい。その時Pさんも助けてくれました。何やってんだよもう。君はそのバカつれて逃げて。って、逆じゃないかなって思いました」

P「・・・俺がやっとくからって言って逃した記憶はある。でも正直お前のことはどうでもよかった。暴れたかっただけだよ」

美優「・・・嘘も下手なの変わってないです。Pさん。あのですね」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:38:25.48 2BFXVgjh0


P「なんだ?」

美優「・・・ほんとの性格がわからいなら今の偽善と言っているものはもう本物だと思いますよ?

美優「・・・それにPさんは言うほど親切じゃないです。」

それは間違いないと思う。よくからかわれたものだ

P「・・・そうか」

美優「きっかけはそうだったかもしれません。でもPさんの場合人に優しくあろうとしただけです」

美優「不器用だけど優しくて、たまに意地悪で、悪ノリしちゃうとどこまででもいっちゃう人です」

P「お前に俺の何がわかるんだよ」

美優「・・・わかりますよ。好きな人ですから・・・先輩。やっぱり私なんかじゃいけませんか?」

P「・・・その気持に答える気はない」

美優「・・・そうですか。泰葉ちゃんですか?あと周子ちゃん」

P「・・・昔とはやっぱ違うな。周子はよくわかったね」

美優「私も年を重ねたんですよ。・・・今、悩んでますよね先輩」

P「・・・まあね」

美優「事情を話してくれませんか?力になれるかもしれません」

P「いや、あのね。大丈夫だから。」

・・・やっぱり昔と同じだ。この人は自分の弱さを本当に見せたがらない。ここは・・・

美優「わかりました。ここは引き下がります」

P「助かるよ。しかしあれだな。家バレが深刻だな、そろそろ本当に引っ越し考えないと・・・」

・・・他の人に聞いてみればいいだけだ。泰葉ちゃんや、周子ちゃんに。


【事務所-泰葉部屋】

美優「・・・なるほど」

泰葉ちゃんはあっさり話してくれた。他のみんなのなんか優しい視線はもう気にしないことにした

こういうのを気にしすぎるのがお前の悪癖だぞ。と昔先輩にも昔言われたし

美優「・・・そんなことになっているなんて」

泰葉「美優さんはどう思いますか?Pさんは昔どんな人だったんですか?」

美優「・・・そうですね。一言で言うと・・・はぐれ物といいますか、団体行動が苦手な方でした」

周子「あー・・・そんな感じするわ。うん」

泰葉「友達はいらっしゃったんですよね。パティシエさんという方がいらっしゃいますし」

周子「アタシが連絡している人もいるね、ジャーナリストやってるって言ってた」

美優「・・・ええ、全部で5人です。私も多少お付き合いがありました」

おそらくそのジャーナリストは彼だろう。彼が一番心を開くのはあの人しかいない。パティシエは・・・あの人かな

泰葉「・・・で、美優さんは協力してくれるんですか?」

美優「・・・いえ。私は自分のやり方で動いてみます」

泰葉「・・・そうですか。他言はしないで頂けると助かります」

この子達の目的はわかった。そして私にできることもわかった。早速行動にうつさなきゃ


11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:41:26.28 2BFXVgjh0


【2週間後-事務所ー泰葉部屋】

P「・・・」

美優「あの。先輩。ちょっとよろしいですか?」

P「ん?どうした?」

美優「・・・先輩の悩みを解決する方法を見つけまして。」

P「・・・ほんと?俺はどうすればいいの?」

美優「・・・職場が変わりましたし、部屋の更新もそろそろ終わるので私も引っ越しを考えてまして」

P「ああ、俺もだよ。実際引っ越そうかなあと思ってて、いい物件がなくてねえ」

泰葉「新しい家の場所教えて下さいね?」

P「うーん。まあ元々お前らが来る前から引っ越し事態は考えてたんだよなあ」

周子「あ、そうなんだ」

P「ほら、あそこ一人だとちょっと広いじゃん?」

P「荷物もそんなにないしもうちょっとキッチン広くて職場に近い所が良いかなあって」

泰葉「私達の私物を置くと」P「だめ」

泰葉「・・・最後までいわせてくださいよ」

P「・・・ダメだって言うのわかってんだろお前」

美優「・・・そんな先輩におすすめの物件があります。これをみていただけますか?」

P「物件表持ってるなんて準備がいいね・・・広くないこれ?三部屋あるし家賃もお高いし。まあ近いけどさ」

美優「・・・二人で住むにはちょうどいいんじゃないでしょうか?」

泰葉・周子「!?」

P「・・・誰と誰が?」

美優「私と先輩です。初日私にあんなことしておいてまだそんなこと言ってるんですか」

ほたる「・・・なにをなさったんですか?」

フレデリカ「ワオ!これはいっつあ送りウルフだね!」

悠貴「Pさんっ!本当ですか!?」

P「酔い潰れて寝てただけじゃねえかお前!誓って何もしてないぞ!」

美優「私のあられもない姿をみて、辱めて、言葉責めされてもうお嫁に行けません。両親も貴方なら許すと言っています」

P「いや!待てよ!久しぶりにあってまだ1ヶ月もたってねえぞ!?」

乃々「お、おお・・・修羅場なんですけど・・・」

美優「・・・私はアイドルではありません。だからプロデューサーという言い訳は通用しませんよ?」

P「え?・・・あ、俺。スカウト行くんだった!じゃあな!みんな頑張って!」

周子「あ、逃げた」

泰葉「・・・本気ですか?美優さん」

美優「・・・ええ、あの人は私が好きだったあの頃のままです。問題ないと思います」

周子「・・・うーん、なるべくアタシも混ぜてね?」

美優「・・・その時の状況によりますかね?」

乃々「それもおかしいと思うんですけどぉ・・・」

ほたる「・・・ちょっと気持ちわかります」

悠貴「ほたるさん!?」

・・・だって、まだ好きなんですから、これくらいはしていいだでしょう・・・ね?
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:42:24.68 2BFXVgjh0

【会社エントランス】

P「とっさに逃げちゃった。どこ行くかな・・・仕事の説明してないけどなんとかなるべ」

社長「やあ!奇遇だね!」

P「・・・げ」

社長「・・・そこでお茶でもどうだね?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:45:21.06 2BFXVgjh0

【カフェ〜ドルーパーズ】

社長「やあ!どうだったかね。三船くんは」

・・・やっぱりてめえの差し金かこら

P「・・・驚きました、よく調べましたね」

社長「ははは!私を甘くみないでもらおうか。と言いたいところだが三船くんは偶然だった。高校が一緒だから面白いかと思っただけだ」

P「どうだか」

社長「なあ君」

社長の声色がかわった。なんだろうか?

社長「・・・そんなに君を捨てた母親のことが許せないのかい?」

P「ッ!?」

・・・気がついたら胸ぐらをつかんでいた。すぐに我に返る。・・・他の客がいなくてよかった

社長「いやあ殴ってもかまわないんだがね!私はそれだけのことを言っている!」

P「・・・どうして」

社長「調べさせてもらったと言っただろう?」

社長「君の父親と結婚したくなかった母親が、意趣返しに本当に結婚したい相手の名前を君につけたことも」

社長「父親の会社が倒産した後、母親はその男のところにいったことも。」

社長「それを子供の君に告げてお前はいらないと吐き捨てたことも。・・・母親がどうなったか知りたいかね?」

P「いえ、結構です」

本当に知りたくねえよそんなこと。どっちにしてもだ

社長「君の父親が君を虐待し、果に首をつったことも。その後祖母と叔父に面倒をみてもらったこともね」

P「・・・当時は暴力は少なかったんですが食事がもらえかったので給食を餓鬼のようにたべていましたよ。お腹が空いててね。」

だから同級生からはノヅチだのカビゴンとか言われていた。

社長「傷跡がなくなったとはいえ、他人の前で服を脱ぐのも嫌なのだろう?みられたくなくてね」

P「・・・祖母が面倒を見てくれることになっても最初はいつ捨てられるのかと恐怖でした」

P「・・・祖母は一人で生きていくための技術を俺に教えてくれました。家事全般と勉強、武道は家訓だったのでまあそれなりに」

P「一人でなんでも出来るようにって小学生から離れで一人暮らしでした。生活費もらってね。その時は勉強は頑張ったんですよ?」

社長「すごいね君は!・・・森久保君の家に行くことが唯一の癒やしだったと見るが」

P「高校に行くまではそうでしたね。・・・人の作ってくれたご飯って美味しいんですよ」

社長「そして君は高校で友人に出会う。はみ出し者の集いといえばいいのかね?」

P「はい、未だに交流があります。かけがえのないやつらです」

社長「そこで君は友情と言うものを知った。だが、愛はわからなかったようだ」

P「・・・そうですね。未だに理解ができません」

社長「しかし君は人から愛を伝えられている!そろそろ理解するべきではないかね

P「あんたほんといい性格しているな。美優まで巻き込んでさ」

社長「あれは偶然だと言っているだろう。友人しかデータを調べられなかったからね」

P「あんま信用できねえなあ。でもこれ以上は増えませんよ。なんとかしのいでみせますよ」

社長「君は強情だねえ!まあいい!すまなかったね。もういっていいよ」

P「・・・失礼します」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:46:33.47 2BFXVgjh0



【街中】

P「・・・はぁ」

・・・ため息が止まらない。味方がいないよ。誰か助けてくんないかなあ?ここで失踪してやろうかな

???「あ、いたいた〜」

P「誰だ君は・・・あ、確か新しいアイドルの」

???「一ノ瀬志希だよー!でね?確認したいことがあるんだ〜」

・・・そうそうそんな名前の部長がスカウトした子。部長の話だと宮本さんと組ませたいって話だったかな

志希「アタシのお母さんはね旧姓にすると〇〇XXって名前でね!」

・・・は?

志希「お父さんの名前はPっていうんだけど〜」

・・・ちょっと待てや。おい、まさか

志希「うん。そういうこと〜、やっぱりそうなんだね?」

・・・まじかよおい。

志希「よろしくね〜?腹違いならぬ種違いのお兄ちゃん?」


以上です ありがとうごじゃいました

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:47:21.08 2BFXVgjh0



〜次回予告〜

知りたくなかったことを知ったP、関わりたくない気持ちとは裏腹に一ノ瀬志希の担当になってしまう

担当になったからにはある程度頑張ろうとするP、一ノ瀬志希の初ライブの後、事件が起きる

【Pさんハーレム計画〜最終回〜過去と欲望とすべての解放】

志希「あたしはさ。幸せになりたいんだ。どうやったらいいのかわからないんだけどね」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:50:21.00 2BFXVgjh0


おまけ〜〜まゆPとの最後の?飲み会〜〜

P・まゆp「かんぱーい」

P「いやあ。久しぶりっすね。なんだか」

まゆp「そうだな。結構長い期間向こうにいたからな」

P「仕事っつっても2ヶ月ツアーって長いですよねー」

まゆp「・・・まあな。ほんとに長かったよ。そっちは?アシスタントが入ったのは聞いたけど」

P「高校の元後輩でびっくりしました。しかも俺のこと好きだったらしいっすわ」

まゆp「まじか。よかったじゃん。岡崎より憂いなくいけるじゃん」

P「・・・まあちょっと考えてるんですけど。そういやまゆさんこっちにおみやげもってきてくれたんですよ」

P「でもなんか違和感?っていうかなんかいつもと違ったんですよね」

まゆp「・・・あててみ?」

P「なんだろ?あ、わかった。左手のリボンがなかった!」

まゆp「そうだな。そのことでお前に言わなきゃいけないことがある。すまない」

P「あれ?でもあれって確か願掛けって・・・あ、いや、でも、まさか」

まゆp「・・・今度指輪を探しに行くんだ。まゆとのな。先越させてもらうわ。なに、一回堕ちれば案外悪くないぜ?」

P「・・・マジすか」

まゆp「お前も全員やっちゃえよ。一番体の相性がいいやつ嫁にすればいいじゃねえか。な?」

P「・・・悲しいなあ、そんな人じゃなかったのに」

まゆp「実際さ。無理すんな、最近のお前は明らかに無理してるよ」

P「・・・そんなに無理してます?」

まゆp「社長も言ってたらしいじゃん。自分に正直になれって。少しぐらいはいいだろうよ。俺が言えた義理じゃねえけどな」

P「・・・考えておきます」

・・・これで最後の味方が消えた気がする。なんかこのお漬物いつもよりしょっぱいや ははは


17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/01(木) 21:51:53.10 2BFXVgjh0
終わりです ありがとうございました。

次回で最終回になると思います

依頼出してきますね

【モバマスSS】「過去と欲望とすべての解放」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:32:11.77 waCKbWuD0



※前回の続きから

P「・・・ほんとうにお前が?」

志希「うん。アタシは君の妹だよっ!よろしく〜お兄ちゃん♪」

P「ハハ・・・悪い冗談だ。本当に」

志希「怖い顔だねー。社長さんから君のこと聞いちゃったからね!」

P「・・・あの野郎」

志希「違うよ〜。確証なんてあるわけないよ。アタシが確かめたかっただけだからね!」

P「・・・じゃあ人違いじゃないのか?」

志希「ん〜ん。多分絶対それはないかな〜?」

P「なんで」

志希「君からマッマの匂いがするから〜?」

P「・・・は?そんなんあるわけないだろ」

志希「ホントだよ〜ほら、ハスハス〜♪」

P「離れろ」

志希「わっ。女の子に乱暴しちゃいっけないんだ〜」

P「・・・出来る限り関わるな。・・・頼むからさ」

志希「それもちょっと無理かな〜?アタシが君の担当になるんだってさ!」

志希「正直飽きたら帰ろうと思ったけどお兄ちゃんの姿見たらさ。やる気出ちゃった!」

志希「だから、さ。これからよろしくね?お兄ちゃん」

P「そのことは他の奴らに黙っとけ・・・悪夢だ」



3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:33:15.78 waCKbWuD0


【事務所〜泰葉部屋】

P「・・・一ノ瀬志希だ。今日から仲間に入る。みんなよろしく頼む」

志希「よ〜ろしく〜あのさキミキミ。あっちにあった空き部屋つかっていい?」

P「・・・宮本Pさんの部屋か。何に使うんだ?許可とりにいくならいくけど」

志希「ラボ!あたしお薬の研究してるからさ〜!社長も別にいいって!」

P「なら問題ないな・・・じゃあ各自動こう」

志希「しっかし良い部屋だねここは。発情した女の匂いがいっぱいだ〜」

泰葉・周子・美優「!?」

ほたる「あ。あの一ノ瀬さん。そういうのは余り言うものでは」

志希「キミもそうなのに?」

ほたる「え?」

志希「いい感じに発情してるね。何回も自分慰めたりした?今発情してないのはそこの二人だけ〜」

乃々・悠貴「えっ」

ほたる「えっ。あっあのっ違っ///」

P「大丈夫だ。信じてないから」

フレ「ね〜アタシは〜?」

志希「いい匂い!」

フレ「ありがと〜」

P「・・・初日から爆弾を放り込むんじゃねえよお前は」

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:33:57.94 waCKbWuD0


【3日後〜事務所〜志希ラボ】

志希「どうよこれすごいでしょ〜?」

P「・・・いや、駄目だろこれは。つーかなんでベッドがあるんだよ。泊まり込みでもすんのかお魔」

フレ「あ、これは前からずっとあったよ〜?」

P「まじかよ。すげえなあの爺」

周子「いや〜すごいねこりゃ。学校の理科室だわこりゃ」

宮本「マッドサイエンティストって感じ〜」

P「・・・お前ら以外は立入禁止にするか。薬品くさすぎるわ。」

周子「アタシらはいいのん?」

P「ユニット組むから一応な。来たくなかったら来なくてもいいんじゃね?」

志希「あ〜ひど〜い。キミってつめた〜い」

P「そう思うなら暖かく思わせるように行動しろよ」

志希「無理!」

P「・・・フレデリカ、周子。こいつのこと頼むわな。ユニット組むんだから頑張ってね」

周子「あいよ〜」

フレ「飛行船に乗ったつもりでまっかせて〜」

P「・・・じゃあ俺もちょっと体動かしてくるわ。お前らはレッスンちゃんといけよ」

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:35:43.09 waCKbWuD0

【事務所〜トレーニングルーム】

P「・・・」

・・・サンドバッグを延々と叩く。最近色々ありすぎて嫌になるわ。クソが。考えがまとまらねえ

ここはトレーニングルームという名目ではあるが、営業で苛ついた時にためにサンドバッグ君が用意されている。アイドルは基本立入禁止だ。

そういうの見せちゃまずいからね。・・・一定のペースで延々と左ボディからのコンビネーションをうつ。・・・やってた時はこれが一番得意だった。

ちなみに部長はこのサンドバッグ君によくハイキックしてるのを見かける。・・・スーツのままで

???「・・・荒れてますねえ。P君」

・・・誰だ?・・・振り返ると見知ったアイドルがいた

P「あ、菜々さん。お疲れ様です」

菜々「・・・あの、さん付けはやめてもらえると、菜々は17歳なので」

安部菜々さん。俺が入社して最初に話したアイドルだった。初めて会った時からお世話になっていて、今も少し交流がある

P「お疲れ様です。・・・あの、何か?ここにアイドルが来るのはよろしくないのでは」

菜々「いえね。ちょっとお話が耳に入ったもので。まあ愚痴でも聞いてあげようかなあと思いまして」

P「すいません。お気遣いいただいて」

菜々「いえいえ〜。可愛い後輩のためですよっ!」

・・・手振りが完全におばちゃんのそれなんだよなあ

菜々「・・・泰葉ちゃんのことは聞いてます。あと美優ちゃんと心ちゃんが飲みに行った時の話をきいてそのあたりも多少」

菜々「・・・でも今の状態は関係ないですね?それだけだったらあまり変わりませんし」

・・・ほんとこの人は聡い。年もそんな変わらないはずなのに、あ、17歳だったわ。

P「・・・大丈夫ですから。叩くのに戻っていいですか?」

とりあえずサンドバッグ叩きに戻ることにする。

菜々「・・・一ノ瀬志希ちゃん」

P「!?」

菜々「・・・当たりですか。菜々のプロデューサーさんがスカウトした子ですけど、今はP君が担当してるそうで」

・・・なるほど。じゃあこの人はわかるだろうな。そして本当のお節介だ。偽物の俺とは違う

菜々「・・・菜々で良ければ、お話聞きますよ?」

P「・・・超プライベートな事なんで勘弁してもらっていいですか?」

菜々「・・・じゃあ菜々からアドバイスです。仕事にプライベートを持ち込みすぎるのはいけませんよ?」

菜々「まあ、おそらく何かあるんでしょうけども、菜々に触れてほしくないレベルの何かが。じゃなかったらP君こんなんになりません」

菜々「・・・いっそのこと、ビジネス相手として割り切った方がいいと思います。そういう偏見を捨てて仕事してください」

・・・やっぱこの人すげーわ。なんか考えがまとまった・・・お嫁にしたいアイドル第2位の実力は伊達じゃない

P「・・・ありがとうございます菜々さん。ちょっと気が晴れました」

菜々「お役に立てて何よりです」

P「・・・ついでなんで仕事の話を。今度悠貴と一緒に仕事してもらっていいですか?スケジュール開いてるのは確認してるんですけど」

菜々「ええ、もちろん!どんとこいです!悠貴ちゃんとはお仕事したことありますしね!」

P「いやあ、助かりましたよ。地区別でその街の坂を全部走り抜けられるかって言う番組企画なんですけど。悠貴の番でして」

菜々「・・・え?」

P「悠貴のペースに合わせてくれそうな人がいなくって困ってたんですよ。その点菜々さんなら安心ですし?」

菜々「あ、いや、その、菜々はですね・・・」

P「ほら!17歳ですからね!」

菜々「・・・そ、そうですよね!菜々は17歳ですからフレッシュに走りますよ!キャハッ☆」

・・・ありがとう菜々さん。そしてごめん。まあ二人同時に走らなくていいし?触れられたくないところに触れたせいってことで、・・・がんばって
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:38:21.95 waCKbWuD0

【事務所〜トレーナールーム】

トレーナー「1.2.3.4.5.6.7.8・・・」

志希・周子・フレデリカ「・・・」

レッスンをしている三人をこっそり見る。偏見なしで見て思う。こいつ・・・一ノ瀬志希は間違いなくやばいレベルで才能がある。

でも明らかにくじけかけてやがる。・・・いきなりこの二人だもんな、よし。じゃあこういう方向でいこう

トレーナー「お、来たかP」

周子「あれ?トレーニング終わったん?」

P「おう」

フレ「フレちゃんに悩殺されちゃいに来たの〜?」

・・・フレちゃんに関わると長くなるので今はキャンセルだ

P「志希」

志希「・・・な〜に?」

P「全面的にサポートしてやるからちゃっちゃと二人に追いつけ。お前ならできんだろ?」

周子「ちょっとーひどくない?」

フレ「これは甘く見られていますぞ!認識改善を要求する〜!」

志希「・・・にゃはは。ハードルが高いなあ」

P「お前ならやる気出せば余裕だろう。さっさとやる気出せ、終わったらなんかおごってやっからさ。」

志希「・・・本気?」

P「本気も本気、歓迎会まだだしな。お前がやらかしたせいで流れちまった。今ちょっと忙しいから全員は無理だけど最悪二人でもいいだろ」

志希「・・・キミは根っこの属性が善なんだね〜」

P「そんなん言われたことないわ。なんか好きなものがあるか?」

志希「辛いものがいいな!特にタバスコ!」

P「俺あんま辛いの得意じゃないんだよなあ。インドカレーで激辛じゃ駄目?俺普通の食うから」

志希「それでいいよ〜あたしやる気出てきた!あ、それ貸して!」

P「え?バンテージか?いいけど」

さっき使ったバンテージを渡す

志希「ん〜いい匂い〜トリップするぅ〜」

えぇ・・・バンテージ握りしめて恍惚の表情浮かべてるよ。目のハイライトも戻ってたきがするよ。なんだこいつ

トレーナー「よし!話は終わったな!レッスン再開だ!」

フレ「志希ちゃん。練習再開だって〜!後アタシも行く〜」

周子「やるねPさん。どういう心境の変化?後アタシも行く」

P「別に。サンドバッグ叩いてすっきりしただけだよ」

トレーナー「私語は慎めP!後私も行こうじゃないか!」

・・・あんたも来るのかよ。別にいいけどさ

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:39:23.42 waCKbWuD0



【2週間後〜事務所〜泰葉部屋】

P「・・・」

美優「・・・Pさん。休憩入れましょう」

P「いえ、志希のデビューまでもうすぐなんて追い込みたいんです」

美優「・・・そうですか。体には気をつけないといけませんよ?」

P「正直ほたるよりペース早いんで手配を急がないと行けないんですよね」

ほたる「あ、あのすいません。私のせいでPさんが忙しかったなんて・・・」

P「問題ないさ。それよりどんどん仕事増やしていくから覚悟しとけよほたる」

P「今は泰葉と一緒が多いけどソロも増やしていくからな。アイドルとして頑張るんだぞ」

ほたる「は、はい。ありがとうございます!」

志希「なんかあたしに比べて扱いが優しいんじゃないかな〜」

P「・・・今やってるのはお前のための仕事だけどな。」

志希「ふ〜ん。やっぱりキミは属性が善人だにゃ〜ハスハス♪」

泰葉「Pさん。お茶です。がんばってくださいね」

志希「あ〜邪魔された〜!」

さり気なくブロックする泰葉すごいなあ

P「・・・よっしゃ。気合入れるべ」

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:40:44.88 waCKbWuD0

【2週間後〜753ホール】

P「さて、今日はレッスンの成果を見せるときだ。三人共、準備はいいか?」

周子「もち」

フレデリカ「よゆうよゆう〜」

志希「にゃはは、大丈夫大丈夫」

P「志希。お前にとってはデビューライブになる。正直ここまで早いとは思ってなかった。」

P「最初のライブでここまで大きな会場なんてそうないぞ。お前はすごいよ」

志希「うん。ありがと。キミには迷惑かけっぱなしだったのににゃ〜」

P「さて、新生ユニット『誘惑イビル』として最初のライブだ。気合い入れていこう」

志希「・・・ちょっといいかな?二人だけで話があるんだけど〜?」

P「・・・二人共。ちょっと席外すわ」

周子「・・・いってら」


【753ホール〜廊下】

志希「ごめんね〜やっぱりキミのにおいかがないとな〜って思ってさ」

P「・・・手が震えてんぞ」

志希「にゃはは。・・・うん、正直緊張してる」

P「・・・」

志希「あたしさ、天才ってやつだったからさ。こういう不確定なものがよくわからないんだ」

志希「やればやるほど正解が見えなくなってさ。今までそんなことなかったのに」

P「・・・」

志希の両手を俺の両手で包みこんでやる

志希「・・・お、お兄ちゃん。いきなり手を握られるとびっくりしちゃうんだけど」

P「今は俺の種違いの兄じゃない。一ノ瀬志希っていうアイドルのプロデューサーとしてここにいる」

P「心配すんな。何かあっても守ってやる。兄貴としては無理でもプロデューサーとしてならいくらでもな」

志希「・・・うん。ありがと。いってくるね。あたしのプロデューサー」

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:41:25.31 waCKbWuD0



〜〜〜〜ライブ〜〜〜〜〜〜

MC「えー本日はお集まりありがとうございます!」

MC[テンプテーションアイズに新メンバーが加わって!誘惑イビルとして生まれ変わりました!」

MC「じゃあお願いします!まずはお願い!シンデレラ!から!」


\ワアアアアアアアアアアア/


〜〜〜〜〜ライブ後〜〜〜〜〜〜〜




P「みんなお疲れ様。良いステージだったよ」

志希「すごいよ!アイドル!ドッキドキした!」

周子「いやーお疲れ様。楽しかったわ〜」

フレデリカ「おっつかれ〜。さ、打ち上げ打ち上げ〜」

P「いや。今日は俺帰ったら仕事あるから。お金出すので三人でちゃっちゃと行ってきなさい」

周子「え〜」

P「・・・今、忙しいんだよ俺。マジで」

志希「・・・アタシのせい?」

P「なわけないだろ。でも他の子も抱えてるからさ。残務処理もあるしな」

周子「でもさーこのままじゃPさんパンクしてまうよ?」

P「大丈夫だっつってんだろ。じゃあ改めてお疲れ。解散」

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:41:51.04 waCKbWuD0


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【事務所〜泰葉部屋】

P「・・・美優さん。もう帰っちゃっていいや、俺ももう少しで終わるから」

美優「・・・お手伝いしますよ?」

P「明日までに仕上げときたいのよこれ。大丈夫。すぐだからさ」

美優「・・・そうですか。お疲れ様です」

P「お疲れー」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:42:35.16 waCKbWuD0


〜〜〜1時間後〜〜〜

P「・・・よし。終わった。そろそろ帰るか」

志希「・・・」

P「・・・打ち上げはどうした?終わったのか?」

志希「・・・行ってきたよ?その後でこっち来ただけ〜」

P「どうした?もう遅いし・・・」

志希「・・・話があるんだ。大事な大事な話」

P「今じゃないと駄目か?」

志希「うん。あたしのラボに来て」

P「・・・わかった、聞くよ」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:46:52.12 waCKbWuD0

【事務所〜志希ラボ】

志希「・・・これ飲んで」

ビーカーで入れたコーヒーは初体験だ。ちょっとあれじゃねえの?

P「で、何の話だよ」

志希「・・・マッマ。あたしたちのお母さんのこと。聞いて。お兄ちゃん」

P「・・・」

志希「マッマは本当に結婚したかったっていうあたしのお父さん・・・ダッドのところに行ったのは知ってるんだよね?」

P「・・・ああ。そこまでだな。そんでまあ、出ていった年考えると結構すぐお前が生まれたんだろう?」

志希「・・・あたしギフテッドってやつなんだ。超天才ってやつなの」

P「へー」

志希「あ、興味ない感じだね?・・・アタシが小さい頃はちゃんと家族団らんしてたんだ。すごい幸せだった」

志希「でも、だんだん上手く行かなくなってさ。・・・ダッドって超天才の化学者なんだけどさ。かなりぶっ飛んでるんだ」

P「・・・お前のそれは父親の影響か」

志希「そうかもしんないしそうじゃないかもしんない」

志希「・・・最初は良かったんだ。私が真似して、できるようになって、すごいなってなってさ」

志希「でもさ、お兄ちゃん。あたしたちのママって天才とやっていける人だと思う?」

P「・・・多分無理だな。あまり記憶もないけど、サポート的なことは一切できない人だった」

志希「うん。そうなんだ。普通の人達なら大丈夫だったんだろうけど、そんでダッドとの生活にマッマが疲れてきちゃったんだ」

志希「ダッドが海外に行くことになったのもその影響があったと思う。で、アタシとマッマは二人暮らしを始めた」

P「・・・でもお前も天才だった」

志希「うん、そう。マッマがさ。壊れかけたんだ、だからあたしもパパのところへ行った」

P「・・・そうか」

志希「あっちでの研究も最初は楽しかった。でもあたしよりぶっ飛んでるダッドとの生活がうまく行かなくなっちゃって」

P「・・・それで両親と離れたのか」

志希「一回マッマに会ったんだけどさ。お兄ちゃんのこと謝ってた。ごめんなさいごめんなさいって」

P「別に許さないけどな?・・・娘がほしかった。息子いらねえって言ってたのにお前まで捨てたのかよ何してんだよあの人って思ってるぞ今の俺」

志希「うん、お兄ちゃんはそれでいいと思うよ。で、これは一緒に暮らしたら駄目だってことで、今はマッマのお母さんと暮らしてる」

P「・・・俺の見解ではさ。今になって思うことは。あの人は・・・俺の母は恋する乙女なんだよ」

志希「・・・」

P「恋に恋して、結婚しても母じゃなくて娘のままだった。理想が高くてギャップを埋めるためにしょっちゅう失踪してた。俺を置いてな」

志希「あたしらの失踪癖は間違いなくマッマ譲りだよね〜」

P「そうだろうな。俺もそう思うわ。・・・親父もいい顔してなかったのは子供心にわかってた。俺も父方の叔父の家には結構行ってたよ」

志希「乃々ちゃんの家?」

P「そう。親父も生活能力があまりなかったんだよ、叔母さん・・・乃々の母親には本当に世話になった」

志希「・・・ねえお兄ちゃん。あたしたちさ、家族になれないかな?」

志希「最低な人だったり拒絶されたらどうしようって思ってた。でもお兄ちゃん優しいんだもん。」

P「・・・本心では何思ってるかわからないぞ」

志希「それでもいい。あたし、お兄ちゃんと家族になりたいよ。そのためならどんなことをしてもいい」

P「・・・悪いが、それはできない」

志希「どうして?兄妹だよ?一緒に暮らしてもおかしくないよ?」

P「俺は一人で生きていきたいからだ。家族はいらない」

志希「・・・そっか、残念だよ。それ飲み終わった?・・・そろそろ薬効いてこないかな?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:49:10.40 waCKbWuD0

P「・・・は?・・・うっ・・・ガッ・・・!」

・・・体があつい。焼けるようだ・・・あ、ビーカー落としちゃった。

P「・・・クッソが・・・お前・・・なにしやがった・・・?」

志希「にゃはは〜欲望に正直になるお薬〜」

P「てっめえ・・・」

志希「お兄ちゃんが悪いんだよ?素直に言う事聞いてくれないからさ。ま、そうなると思ってたけど」

あたし天才ですから!とかぬかしている、・・・何だよこの薬

志希「んーなんていうか、強制的に酔っ払う?みたいな?理性を極限まで弱めるんだ。お兄ちゃんにはきくでしょ?こーゆーの」

・・・やばい。ほんとにやばい。今この状態であいつらに会おうもんなら・・・

志希「お、他の女のこと考えてるね〜?最初に思い浮かんだのは誰かにゃ?」

志希「んじゃ!あたしの家に移動しようか!大丈夫大丈夫!すぐ素直になるよ!あたしで満足するくらいに!」




美優「・・・駄目ですよ志希ちゃん」

・・・美優?なぜここに

周子「あたしもいるよ」

泰葉「志希さん。すいません。話をお聞きしてしまって」

ほたる「す、すいません」

志希「・・・ありゃま。どうしたのみんな?」

周子「志希ちゃんがどっか行っちゃったから帰りついでにあたしだけ事務所来てみたんだけど・・・」

美優「・・・私は先輩がそろそろ終わると思ったので差し入れを」

泰葉「最近Pさんにかまってもらってないので」

ほたる「ご、誤解を解きに・・・」

志希「うーん、ま、いいや。どうする?お兄ちゃん?」

泰葉「Pさん!」

・・・やめろ泰葉、今俺に近づくな。

泰葉「Pさん!大丈夫ですか!」

やめろ。抱き起こそうとするな。・・・この華奢な体を抱きしめたい。唇を思うがまま蹂躙したい。自分の欲望を注ぎ込みたい

・・・だめだ。おれはそんなことしちゃいけない。。・・・さっきおとしたびいかあだ、われてとがってる。これだ・・・

志希「!?」

周子「Pさん!何してんの!」

美優「先輩!、す、すぐに手当を」

ほたる「わ、私救急箱取ってきます!」

泰葉「Pさん!なにしてるんですか!Pさん!」

・・・自分の足を刺して正気を戻すって漫画で見たことあるけど実際やるとくっそいてえなあおい

薬のお陰でためらいなくできた・・・アドレナリンがでまくってるせいで血がどくどく出てるし。早く止血しないとこれ死ぬんじゃね?

志希「お兄ちゃん!何してんのさ!」

P「・・・あのな。志希、お前俺のこと甘くみすぎだよ」

ほたる「持ってきました!」

周子「泰葉!ズボン脱がすよ!!!早く!」

美優「Pさん!動かないでくださいね!すぐ終わりますから」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:51:42.62 waCKbWuD0


泰葉「・・・何か申し開きはありますか?」

・・・4人の美女に見下されるって精神的に来るな。怒りのオーラが見える気がするぜ。すっげえ怖いんだけど。

志希「いやね?あのさ?」

周子「志希ちゃん。まだ立たないで」

志希「アッハイ」

えー治療が終わった後すっげえ怒られまして。現在俺と志希は正座で座らされています。けが人なのにみんな容赦がないな!後ズボン返して

ほたる「わ、私の不幸のせいで」

P「いや、それは関係ないと思う」

美優「・・・先輩、なんでこんなことをしたんですか?」

P「えーっと理性がぶっ飛ぶ薬飲まされて、・・・正気に戻るために?」

泰葉「なんで疑問形なんですか・・・」

P「いや。うまくいくとは思わなかったし?」

周子「じゃあこんなことしちゃ駄目でしょ」

P「てか正直オレ早く帰りたいんだけど。なんか疲れた」

泰葉「・・・えー、みなさん。提案があります」

・・・泰葉が何か言い出している。正直痛みでごまかしてるだけでまだ薬残ってるんでさっさと別れたいんだけど。傷は思ったより浅かったし。

周子「・・・あたしもある」

美優「私もあります」

ほたる「え、え?・・・あ、私もあります」

・・・嫌な予感がする

泰葉「Pさん」

P「は、はい」

周子「アタシ達これからPさんの家で看病するから、全員でPさんの家に行こうと思いまーす」

志希「あたしもあたしも〜。・・・ほたるちゃん?これ何、なんでアタシぐるぐる巻きにされてるの」

ほたる「・・・そこにあった荷造り用の紐です。・・・志希さんは朝までここでお留守番しててくださいね?ベッドもありますから平気ですよね?」

志希「・・・うそぉ」

・・・は?


16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:52:49.85 waCKbWuD0


【Pの家】

P「・・・」

泰葉「ほらPさん。服脱いでください」

美優「・・・食事は皆さん取ってますか?なにか簡単なものでも作りましょうか」

ほたる「ここがPさんのお部屋・・・」

周子「布団足りるかな?ま、別にいいか、なんとかなるでしょ」

・・・どうしてこうなった

P「・・・みんな好きにしてていいよ。俺もう寝るからさ、流石になんか具合わるいし」

泰葉「そうですね。とりあえずベッドに行きましょう。着替えは一人で大丈夫ですか?」

P「派手に血が出てたけど薬のせいでアドレナリンがでてただけだ。一回止まったら問題ない」

多分だけどね。・・・着替えて寝よう。そうしよう。明日になったら元通りだよきっと

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:55:11.75 waCKbWuD0

【Pの部屋】

汗だくの服を着替えてベッドに横になる。二人はちょくちょく来ているから、まあ大丈夫だろう

・・・どっと疲れた。つーかライブ後によくこんなんできるな周子。・・・若さか

痛みが消えてきた。よかった、いや良くない。またムラムラしてきた。・・・店行ったら即バレするせいで久しく抜いてないもんなあ

・・・余計なこと考えるな。寝るんだ。俺

泰葉「Pさん。失礼します。まだ起きてますか」

P「どうした?」

泰葉「今みんなでお風呂入ってたんですけど、Pさんは傷があるので入れないでしょう?」

P「・・・まあな」

泰葉「だから体を拭きに来ました。上脱いでください」

P「・・・いや、あの。大丈夫だから」

泰葉「駄目です、・・・無理やり脱がせますね」

・・・やめろ泰葉、駄目なんだ今は、シャツのボタンに手をかけるな。あ、もう無理。理性の糸が切れる、あ、なんかもういいや、どうでも

P「ごめんやすは。もうがまんできない」

泰葉「え?んむっ!?〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

やすはくちびるやわらかい よだれおいしい やすはがてぱたぱたしてるかわいい

周子「どうしたん?P・・・さん!?」

ほたる「あ、お風呂上がりました。泰葉さん!?」

美優「・・・泰葉ちゃん、あれファーストキスだと思うんですけど・・・凄いはげしいですね」

周子「し、舌が、入って・・・だ、大丈夫なん?」

泰葉「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

ほたる「うわあ、・・・うわあ」

・・・とりあえずまんぞくしたのでくちはなさなきゃ

P「・・・ぷはっ、・・・おまえらかくごしろよ。・・・おれはもうキレたぞ・・・」

周子「・・・あれ?これやばくない?全然いいけどさ」

美優「・・・はい、存分にどうぞ」

ほたる「・・・優しくお願いします」


※この夜の出来事の描写はメダジャリバーでぶった切られました、行間をみたい人はすべてのコアメダルを集めてください
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:57:36.57 waCKbWuD0


【翌日〜事務所〜泰葉部屋】

P「みんなおはよう」

フレデリカ「おっはよ〜・・・昨夜はお楽しみでしたね?」

P「・・・質の悪い冗談やめて」

悠貴「おはようございますっ!」

乃々「おはようございます」

周子「おはよ〜」

泰葉「おはようございます。今日も頑張りましょう」

ほたる「おはようございます」

美優「おはようございます」

志希「みんなおっはよ〜!あ!」

フレデリカ「どうかなさいまして?しきちゃん?」

志希「5人のにおいが混ざってる!ほんとにあの後楽しんでるよこれ!ずるいよ〜!」

フレデリカ「ワオ!ほんとにお楽しみだった!」

5人「!?」

乃々「きちくなんですけど・・・森久保リスは野獣に食べられる運命・・・あぅ」

P「なんでちょっとノリ気なんだよお前。んなことしたら叔父さんに俺が殺されるわ」

悠貴「えっ?ほたるちゃんも?私と同い年で・・・あ、あぁ///」

P「悠貴落ち着いて。別に大丈夫だから」

フレデリカ「Pさんパワフル!これはフレちゃんも危ないかな〜」

P「だ、だから誤解だって」

泰葉「・・・Pさん。もう忘れちゃったんですか?ひどいですね。私はまだ異物感があるのに、ほら首もこんなに腫れが」

P「黙って!?」

周子「アタシ知ってる。やり捨てってやつだよこれ」

美優「・・・ひどい人ですね」

ほたる「・・・そうですよね。私疫病神ですもんね。あの、辞表はどうだせば・・・」

志希「なんであたしも混ぜてくれないのお兄ちゃん!」

P「いい加減黙ってろ!特にお前だ志希!」

志希「うわ!ぐーでぶたれた!兄から妹へのDVってやつだよこれ〜」

乃々「え?志希さんPさんの妹だったんですか?」

P「収集つかなくなるからこの話終わり!全くもうしょうがねえなあお前らは!」

・・・まったくほんとにしょうもない

泰葉「Pさん」

P「なんだよ」

泰葉「・・・いい笑顔ですよ」

P「・・・そうかもな。いやそうだわ」

・・・煩い事が一つ消えたようなきがする。心が軽いわ

さて今日みんなでそれなりに楽しくはしゃぎながら仕事しよう。俺らならきっと大丈夫だろう

P「まあ取り敢えず置いといて。今日も仕事だ!みんながんばるぞ!はい!返事!」

全員「はいっ!」

おーわーり!
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 13:59:23.21 waCKbWuD0
以上です これにて完結となります。プロット投げ捨てた結果、ここまで長くなるとは思っておらず申し訳ありませんでした

拙い作品にお付き合い頂いてありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。

色々なところでまとめてくださったりもしていただいているようでとってもうれしいです

次は頭あまり使わない作品を書きたいですね。それかR-18(小声) また何かでお会い出来たらうれしいです ではまた

モブから見たモバマス世界

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:02:28.28 rgzYbZCU0
チャラ男「あ〜…ヒマだなぁ」

チャラ男「こんな時は誰か可愛い子でも引っかけて遊ぶに限るな!誰かいないか…おっ!」

チャラ男(ちょっと無理した感じの服装だけど可愛くて胸の大きい子はっけ〜ん!)

チャラ男「ねーねーそこのおねーさん、遊ぼうよ〜!」

菜々「お姉さんじゃな〜いっ!」

チャラ男「ヒェッ!?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:02:55.03 rgzYbZCU0
菜々「アナタ…歳は?」

チャラ男「えっ…」

菜々「歳はいくつですか!?」

チャラ男「えっ…あ、ハイ、21ッス」

菜々「ナナは17歳です…」

チャラ男「はぁ…」

菜々「『お姉さん』はおかしいでしょう!!!!!!!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:03:21.31 rgzYbZCU0
チャラ男「ヒッ…スミマセンッ!」

菜々「…なんて呼べば良いか分かりますか?」

チャラ男「えっと…じゃあカノジョ…」

菜々「初対面で彼女とはなんですか!!!!」

チャラ男「ウス…サーセン…」

菜々「こういう時は『カワイコちゃん』と言うんです」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:03:55.79 rgzYbZCU0
チャラ男「え…微妙に古くね?」

菜々「『カワイコちゃん』!!!リピートアフターミー!」

チャラ男「は、はい!カワイコちゃん!」

菜々「はい、たいへんよろしいですよ」ニッコリ

チャラ男(かわいい…でもなんか面倒くさそうだからさっさと離れよう)

チャラ男「じゃ、じゃあ俺はこの辺で…」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:04:21.19 rgzYbZCU0
菜々「待ってください」

チャラ男「何でしょうか…?」

菜々「続けてください」

チャラ男「へっ?」

菜々「ナンパのつもりだったんですよね?続けてください」

チャラ男「え…いや別に」

菜々「少し壁にぶつかったくらいで諦めるとは何事ですか!!!」

チャラ男「ふえぇ…」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:04:52.92 rgzYbZCU0
菜々「やろうとしたことを諦めるなんて良くないですよ!結果がどうであれ何かを最後までやり切ったという経験は人生において大きな財産になります!」

チャラ男「そんなこと言われても…」

菜々「さぁ!ばっちこいですよ!」

チャラ男「じ、じゃあ…ねーねーおねーさ」

菜々「」ギロリ

チャラ男「か、カワイコちゃ〜ん、良かったらこの後俺と遊ばない?」

菜々「あら〜♪ナンパですか♪ナナもまだまだ捨てたものではありませんねぇ♪」

チャラ男(えぇ〜…)
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:05:20.44 rgzYbZCU0
菜々「…どこに連れていこうとか考えていないんですか?」

チャラ男「えっと…じゃあボーリングとか」

菜々「あ〜…ナナ今ちょっと肩と腰が痛くて…」

チャラ男「えっ、そうなの?」

菜々「寄る年波には勝てませんねぇ…ナナは17歳ですけど」

チャラ男「じゃあ無理しない方が良いッスよ、それでは俺はこれで…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:05:51.09 rgzYbZCU0
菜々「何か別の案はありますか?」

チャラ男(なんで微妙にノリ気なんだよこの異様に可愛いオバハン…)

菜々「今何か失礼な事を考えませんでしたか?」

チャラ男「べ、別に何も考えてナイデスヨ?」

菜々「そうですか?それなら良いんですよ」ニコッ

チャラ男(いちいち動作が可愛らし過ぎるんですけどぉ!!!)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:06:22.95 rgzYbZCU0
菜々「それで、何か他の案はありますか?」

チャラ男「えっと…じゃあご飯とか」

菜々「う〜ん、でもぉ…ナナ今あんまりお金なくってぇ…」モジモジ

チャラ男「うわきつ」

菜々「…何か?」

チャラ男「イエナンデモ…それくらい俺が出すよ!この近所にハンバーガー屋があるんだけど、そこの揚げ物が絶品でさ!」

菜々「あ〜…ナナ揚げ物はちょっと…」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:06:51.13 rgzYbZCU0
チャラ男「え…あ〜、ダイエッ」

菜々「最近揚げ物は胃がもたれて…」

チャラ男「胃が…」

菜々「体が受け付けなくなるって…悲しいですよね…ナナは17歳ですけど」

チャラ男「じゃあゲーセンとか…」

菜々「あ〜…最近ゲームの画面を見ると目がしぱしぱしちゃうんですよぉ…ナナは17歳ですけど」

チャラ男「じゃあダーツとか」

菜々「四十肩なんですかねぇ…腕が上がらないんですよ、ナナは17歳ですけど」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:07:43.85 rgzYbZCU0
チャラ男「」プチッ

チャラ男「あ〜しゃらくせえ!こうなったらあそこのお城みたいなホテルに行こう!」グイッ

菜々「な、何言っているんですか!ナナは17歳ですよ!みせいねんいんこーですよ!」

チャラ男「うるせえ!どう考えてもあんたいい歳だろうが!もう我慢出来ねえ!その熟れた肉体を味わわせて…」

???「ねえお兄さん?」

チャラ男「…ああん?邪魔すんなよ!」

早苗「それがそうも言ってられないのよ」ニコニコ

チャラ男「また異様に良い体した可愛いババァが…」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:08:10.81 rgzYbZCU0
早苗「…情状酌量の余地無しね♪」

バキボキバキッ!ヒギャアアアアアア!!!

早苗「まったくもう…菜々さん、こういうのの相手しちゃダメですよ?」

菜々「えへへ〜…ナンパされるとまだイケるんだって嬉しさの方が勝っちゃって」

早苗「わからなくはないですけどね…ほら、皆もう集合してますからお店に行きましょ」

菜々「は〜い!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:08:59.54 rgzYbZCU0
(数日後)

チャラ男「あ〜…あの日は酷い目にあったなぁ…」

チャラ男「この辛い気持ちを紛らわすには女の子と遊ぶしかない!…おっ」

チャラ男(凄いセクシーな子が居るぞ…!あの子なら大体見た目通りの年齢だろう)

チャラ男「ねえカノジョ〜、よかったら俺と遊ばない?」

奏「あらごめんなさい?私この後待ち合わせがあるの」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:09:41.34 rgzYbZCU0
チャラ男「そんな事言わずにさ〜、良い店知ってるんだ!一緒に飲もうよ!」

奏「お生憎様、私まだ未成年なの、お酒には付き合えないわ」

チャラ男(この見た目でそりゃ通らないぜお姉さん…前のやたら可愛いオバハンみたいなのはもう効かないぜ!)

チャラ男「またまた〜、お姉さんみたいなセクシーな人がまだ学生なわけないでしょ〜」

奏「わけないって言われても実際そうなんだし、仕方ないじゃない?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:10:22.78 rgzYbZCU0
チャラ男「それじゃ学生証とかある?見せてくれたら信じるよ」

奏「見ず知らずの人にそんなもの見せるわけないでしょ?あなたと付き合うつもりなんかないからどこか行って!」キッ

チャラ男「まあまあいいから!ちょっとそこのお城みたいなホテルで休憩しようよ!」ガシッ

奏「ちょっ…離してよ!誰か…っ!」

ブスッ

チャラ男「おろ…おろろ…?」ドシャッ

奏「え…?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:11:05.66 rgzYbZCU0
志希「奏ちゃんやっほ〜♪」

奏「志希…」ホッ

志希「お邪魔だった?」

奏「いいえ、助かったわ…ありがと」

志希「奏ちゃんってやっぱりモテるね〜、何かオトコを惹き付けるフェロモンとか出てるんじゃない?」

奏「そうだとしたら迷惑なものね…」

志希「まあまあ気にしない気にしない!向こうで皆待ってるよ!いこいこ〜♪」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:11:59.43 rgzYbZCU0
奏「ええ…そういえばここで崩れ落ちてるこの人は?」

志希「ん〜?ダイジョーブ!すぐ目を覚ますよ!」

奏「じゃあ…いいのかしら?」

志希「い〜のい〜の♪ウチの大事なリーダーをキズモノにしようとしたんだし、むしろこれくらいで済んで良かったと思って欲しいトコロだにゃ〜」

奏「そうね…それじゃぁ早く行きましょ、ここで長居するのも良くないわ」

志希「は〜い!一名様ごあんな〜い!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:12:26.78 rgzYbZCU0
(また数日後)

チャラ男「あ”〜…あの子に会った後しばらくの記憶が全くない…」

チャラ男「気が付いたらゴミ捨て場で寝てたとか怖すぎるんですけど…」

チャラ男「怖いから今日は真面目にアルバイトしよ…」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:13:01.37 rgzYbZCU0
(♪コンビニの入店BGM)

チャラ男「ラーシャーセー」

若葉「えっと…これをお願いします〜」ドサッ

チャラ男「あ〜…スンマセーンオキャークサーコレオタアーノヒトジャーイトウレナイッサアー」

若葉「…えっ?ごめんなさい聞き取れなくて…」

チャラ男「え〜…スンマセン、お酒は大人の人じゃないと売れないんですよ〜、一応規則なんで…」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:13:34.34 rgzYbZCU0
若葉「大丈夫です!私はちゃんと大人ですから!」

チャラ男「いやいや、流石に一見してアウトな子はダメですよ!売ったらこっちが捕まっちゃいますから!」

若葉「むぅ〜!」

チャラ男「そんなむくれても…誰か大人の人と来てくださいね」

若葉「これを見てください!」バッ

チャラ男「なにこれ学生証…?」

若葉「免許証です〜!」

チャラ男「え〜………え”!?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:14:08.22 rgzYbZCU0
若葉「ど〜ですか!これで大丈夫だってわかりましたよね?」

チャラ男「ウス…サーセンシタ…1200円ス…」

若葉「はい〜!」ニコニコ

チャラ男(マジか…あんな見た目で成人してるとか…)

菜々「すみませ〜ん、これお願いします〜」

チャラ男「アーハイ、800円ッス」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:14:38.23 rgzYbZCU0
菜々「ちょっと!どうしてナナの時は年齢確認しないんですか!」

チャラ男(人体の神秘ってすげえ…)

チョット!キイテクダサイヨ!

ンモー!ミンナデナナヲバカニシテー!
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:15:09.68 rgzYbZCU0
(またまた数日後)

チャラ男「見た目は異様に可愛いオバハン…」

チャラ男「どう見ても20代にしか見えない未成年…」

チャラ男「どう見てもロリな20歳…」

チャラ男「もう何が何だかわからないよ…」ガクッ
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:15:40.09 rgzYbZCU0
???「あの…だいじょうぶですか?」

チャラ男「いや大丈…えっ」

千枝「お腹痛いんですか?救急車呼びましょうか?」

チャラ男(見た目は確かに幼い…しかしどうだ、この子からは女の色香ってヤツを確かに感じる…)

千枝「えっと…お兄さん?」

チャラ男(間違いない…この子は…合法!!!)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:16:28.46 rgzYbZCU0
チャラ男「……ん〜、ちょっと辛いかな〜」

千枝「ええっ!?じゃあ救急車を…」

チャラ男「いやいや、そんなのは必要ないよ」

千枝「そうなんですか?」

チャラ男「ちょっと休めば大丈夫だよ…おや、ちょうどそこに休憩出来そうなお城みたいなホテルがあるぞー(棒)」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:16:55.18 rgzYbZCU0
千枝「えっ…でもここって…」

チャラ男「君に優しく『手当て』してもらえたらすぐに治っちゃうからさ…ね?」

千枝「でも…千枝…」

チャラ男「いいから早く!間に合わなくなっても知らんぞ〜!」グイッ

千枝「あっ………えいっ!」プチン

チャラ男「えっ…」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:19:05.62 rgzYbZCU0
ピピピピピピピピピピピ!!!!!!!!!

<ナーニアレ、ロリコン?

<イヤネー、サイキンノワカイコハ

<ロリニテヲダストハロリコンのカザカミニモオケンデゴザル

<プロデューサーサン、アンナフウニオソッテクレテモイインデスヨ?

<カンベンシテクダサイタチバナサン…

<アリスデス!!!
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:19:43.93 rgzYbZCU0
チャラ男(こうして…俺は(社会的に)死んだ)

チャラ男(この後一生「ロリコン野郎」のレッテルと共に生きていくことになるんだろう)

チャラ男「俺…どこで間違えちゃったんだろうな…」

その声に答えるものは誰も居なかった………
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 23:20:10.76 rgzYbZCU0
おわりです、お付き合いありがとうございました。

【デレステ】紗南「あれ、菜々さん何してるの?」菜々「デレステのリセマラです」

2 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:52:14.86 7lWEQHGc0
〜事務所休憩室にて〜

紗南「へー、菜々さんまだデレステやってなかったんだ。どうして急に始める気になったの?」

菜々「ほら、最近ナナの恒常SSRが追加されたじゃないですか。少し前にスマホにも買い替えたし、これを機にやってみようかと」

紗南「なるほどね。…ところでリセマラするのはいいけど、あれ結構時間かかるよ。大丈夫?」

菜々「今日はもうレッスン終わりましたし、時間なら大丈夫ですよ」

紗南「通信は?ここWiFi開放してるけど、使うのにはちひろさんの許可必要なんだよね」

菜々「ちひろさんからも許可もらいましたよ。『スカウトチケット購入してくださいね』って条件付きで」

紗南「…その辺りは抜かりないねちひろさん。でもSSRが1枚あってスタートできるなら楽かも。誰をスカウトする予定?」

菜々「もちろんナナをスカウトします。やっと追加された恒常ですし」

紗南「あー…菜々さん、言いにくいんだけど、恒常の菜々さんはまだチケットでスカウトすることできないよ」

菜々「えっ!?ど、どういうことですか紗南ちゃん?恒常ならスカウトできるんじゃないんですか?」
3 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:53:11.70 7lWEQHGc0
紗南「恒常でも追加が最近だったのはスカウトできないんだ。多分次のキャンペーンならスカウトできると思うけど」

菜々「そうなんですか…じゃあ他の人をスカウトすることにします」

紗南「ところで、スカウトするのになんでリセマラするの?あたしは1人SSRがいれば十分だと思うけど」

菜々「せっかくなのでSSRが2人いれば楽かと思いまして。それに1回リセマラってやってみたかったんですよね」

紗南「菜々さん、苦行にわざわざ挑まなくてもいいのに…まあ菜々さんがやりたいっていうならいっか」

菜々「ナナがスカウトできないなら誰をスカウトしましょうかねえ…紗南ちゃん、誰がいいと思います?」

紗南「うーん…ここはいろいろな意味であたしがいいかな。強い特技も持ってるし、あたしをスカウトしてくれれば嬉しいし」

菜々「わかりました!じゃあ紗南ちゃんをスカウトすることにします」

紗南「ずいぶんあっさり決めちゃったね…でもやっぱり嬉しいな」

菜々「紗南ちゃんがいうのなら間違いないでしょうし、それにいろいろ教えてくれましたからそのお礼です」
4 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:54:17.63 7lWEQHGc0
紗南「でも実際に引けるまで何時間かかるかわからないよ?SSRを引くまでは2人でゲームの話でもする?」

菜々「紗南ちゃんが付き合ってくれるのならぜひ!1人でこの作業をやるよりも心強いですし」

紗南「そうそう、SSR引くまでリセマラするっていってたけど、誰引く予定?やっぱり菜々さん?」

菜々「それはあまり考えていないですねえ…確かにナナが引けたら嬉しいですけど、誰を引いてもそこでストップしますよ」

紗南「うんうん、SSRの菜々さんが出るのは1%未満だし、そのほうが気が楽だよ」

菜々「それじゃ紗南ちゃん、いつ出るかわかりませんけどそれまで雑談でもしていましょうか」

紗南「そうだね。できるだけ早く出てくれればいいけど」
5 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:55:11.96 7lWEQHGc0
〜1時間後〜

紗南「やっぱり出ないね…まあ5回くらいじゃあっさり出ないだろうけど」

菜々「こんなものじゃないですか?3%ですし、5回で出るとは思ってませんからね」

紗南「でも始めるならお正月ぐらいのときのほうが良かったのに。無料で10連回せたからリセマラもずっと楽だったし」

菜々「あ、そうだったんですか。それは盲点でした」

紗南「それに、始めるなら年末のSSR菜々さん復刻狙いでも良かったかも」

菜々「限定のSSRナナ復刻してたんですか!?じゃあそのときにがんばれば良かったですね…」

紗南「そういってたら次のガチャの準備できたみたいだね。次は誰かなー」

菜々「それじゃ引きますね。…あっ、ナナが出ました。Rですけど」

紗南「Rの菜々さんが出てきちゃったかあ。ここでやめてもいいけど、どうしよっか?」

菜々「もちろん続行しますよ。あくまでも狙いはSSRですし」
6 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:56:11.40 7lWEQHGc0
〜さらに1時間後〜

紗南「これで10回…やっぱりさっきの菜々さんでやめておいても良かったんじゃないかな?」

菜々「まあまあ。今日1日やる予定だったので別にかまわないですよ。紗南ちゃんとのゲームの話も楽しいですし」

柚「おっはようございまーす!あれ、2人とも何やってるの?」

菜々「あっ、柚ちゃん。おはようございます」

紗南「おはよう柚さん、実は菜々さんが…」

柚「…ふむふむ、そんなことやってたのかー。よし、アタシも協力しちゃおう!」

菜々「協力って…一体どうするつもりなんですか?」
7 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:57:12.47 7lWEQHGc0
柚「菜々チャン、よくぞ聞いてくれました!名付けて、『柚特製!スペシャルラッキーおまじない』だよっ!」

紗南「うーん、気分を変えることはいいと思うけど、リセマラに効果あるのかなあ…」

柚「ほらほら、こういうのって雰囲気が大事だからさ。きっとアタシのおまじないで上手くいくこと間違いナシ♪」

菜々「そうですね、せっかくですし柚ちゃんにおまじないをやってもらいましょうか」

柚「やったね!それじゃ、柚におまかせ!…『SSR出ろー、SSR出ろー、SSR出ろー』」

紗南「普通に祈ってるだけだった!?もっとこう、なんか意味ありげな呪文つぶやくのかと思ってたのに!」

菜々「でも、なんとなく効果あるような気がしますね。…あ、次のガチャの準備できたみたいですね」

柚「アタシのパワー込めたからきっとイイの引けるよ!」

菜々「では柚ちゃんもおまじないを信じて引いてみましょう。…えっ、本当にSSRが出た!?」

2人「「!!??」」
8 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:58:09.08 7lWEQHGc0
菜々「ほら、刺繍入りの封筒ですよ!確かSSR確定のはずですよね?」

紗南「たまにSRは出るけど、ほぼ確定だね。…誰が出るかな?」

柚「SSRならアタシも出てるし、それ出ないかなー、なんて」

菜々「では、タップしますね。……え、ええぇっ!!??」

柚「菜々チャン、すごく驚いているみたいだケド、どうしたの?」

菜々「……なんと、柚ちゃんが出てきました」

2人「「ええーーっ!!!???」」
9 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 20:59:11.82 7lWEQHGc0
菜々「ほ、ほら、これ見てください、確かにSSRの柚ちゃんが」

紗南「本当だ!SSRの柚さんが本当に出てきた!!」

柚「いやー、まさかここまで効果てきめんだとは思わなかったよ、アタシのおまじない♪」

菜々「柚ちゃん、すごいですよ!SSRの柚ちゃんを引けたしここでリセマラは終わりですね」

紗南「あれ、いいの?さっきRの菜々さんで続行したしSSRの菜々さんが出るまで粘るのかとちょっと思ってたけど」

菜々「そこまでやりませんよ。SSRのナナは次のスカウトチケットで入手すればいいだけですし、それまで待ちます」

紗南「でもSSRが2人から開始できるのは大きいね。ずいぶん楽になるんじゃないかな」

柚「アタシと紗南チャンが大活躍してくれるのは間違いなしだねっ!」

菜々「それじゃあSSRの紗南ちゃんをお迎えして…っと。これでようやくスタートですね、これからはゆっくり楽しみます」
10 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 21:00:15.22 7lWEQHGc0
紗南「ちょっと待った!菜々さん、まだ始めるには早いよ」

菜々「えっ?他になにかありましたっけ」

紗南「このキャンペーン、他にも10連回せるんだよ。それに恒常のSRのキャラもスカウトできるし」

菜々「あ、そんなのもあったんですか、ではそれをやってからですね。…それではまず10連を回す前に、柚ちゃん」

柚「どうしたの菜々チャン?アタシをじっと見て」

菜々「さっきのおまじない、またやってくれませんか?なんだか、あのおまじないなら効果ありそうな気がして」

柚「よーし、それじゃご要望にお応えして、もう1回やっちゃうよっ!…『SSR出ろー、SSR出ろー、SSR出ろー』」
11 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 21:01:10.45 7lWEQHGc0
菜々「さて、何が出るかな、何が出るかな♪なんて…あ、青封筒ですね」

紗南「青封筒かあ。でもまだSSRの可能性はあるね」

菜々「…!またSSRが出ました!次はありすちゃんです!!」

紗南「これで最初からSSRが3人!?しかもスカチケと10連でSRも2人確定ってすごいスタートダッシュだよ!」

菜々「いやあ、すごいですねこのおまじない。本当にSSRを引き当てちゃうなんて」

柚「ホントホント、アタシもビックリだよ。まさかまたまた大的中しちゃうなんてねー」

紗南(あ、あたしも今度ガチャ引くとき柚さんにおまじないやってもらおうかな…?)
12 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 21:02:25.40 7lWEQHGc0
ありす「おはようございます。あ、柚さんちょうどいいところに」

柚「ありすチャン!?もしかして、またアレ!?」

ありす「もちろんです。私は柚さんに納得してもらうまで続けますからね」

紗南「おはようありすちゃん。アレってなに?」

ありす「おはようございます紗南さん。もちろん、『柚さんが納得する味のイチゴパスタをつくること』ですよ」

紗南(『もちろん』なんだ…けっこうありすちゃんって負けず嫌いだなあ)

柚「あの、ありすチャン、アタシはそこまで気にしていないし、もういいんじゃないかな…」
13 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 21:03:15.23 7lWEQHGc0
ありす「でも、確実に味は向上しているはずです。私もいろいろ調べましたし、事務所の皆さんにも料理を教わりました」

柚「いやー、確かにおいしくはなってるんだケド…週1はちょっと勘弁かなーって」

菜々「ありすちゃん、今回はそのイチゴパスタ、ナナが食べたいんですけどいいですか?」

ありす「菜々さん?いったいどういうことでしょうか」

菜々「いえ、第3者からの評価っていうのも必要だと思うんですよ。それにちょうどナナのお腹もすきましたし」

ありす「…確かにそうかもしれません。では今回は菜々さんに試食をお願いします」

柚(助かった…いくらおいしくなってても、毎週イチゴパスタはちょっときついもんね)
14 :◆Nan90IIwW2 2018/01/31(水) 21:04:13.70 7lWEQHGc0
菜々「そのかわり、ありすちゃんにナナへの協力をお願いしたいんですよ」

ありす「私に協力?いったいなんでしょうか」

菜々「実はナナ、デレステを始めまして…SRのスカウトを誰にしようか迷っているんです」

紗南「菜々さんを選ぶ…のは無理だよね。限定のSRしかないし」

菜々「はい。なので、みんなに知恵をお借りしたいんですよ。誰がいいのかなって」

紗南「あたしはまず特技を考えたほうがいいと思うな。例えばダメガや回復持ちとか」

ありす「私は全曲に対応するため、少なくとも属性は考慮すべきだと思います。弱点を補うべきかと」

柚「いっそのコト、そんなこと気にせずアタシ達の人間関係で選ぶのはどう?ユニット組んでる人とかさ」

菜々「いずれにせよ、みんなで決めたいですね。どの子にしましょう?」


4人の会議はしばらく続いたという…


終わり

楓「今度のオフの件なんですけど……」モバP「はい?」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:00:43.65 atkHQb1Q0
楓「久しぶりのお休みですし、温泉宿に行こうと思うんです」

P「いいんじゃないですか?最近忙しかったですし」

楓「ですが、候補が決めきれなくて……」

P「どこです?」

楓「奮発して高級宿にしようか、それとも以前番組で紹介させていただいたところにしようか……」

P「番組……あぁ、あのご主人がとても気さくな方の」

楓「はい。また是非に、と仰ってくださったので」

P「だったらそこにすればいいんじゃないですか?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517346043
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:02:49.69 atkHQb1Q0
楓「……プロデューサーもそう思いますか?」

P「高級宿もいいですけど、楓さん、そういうところだと、逆に肩の力を抜けないんじゃないです?」

楓「それは……そうですね」

P「それに、あそこなら仕事でお邪魔したところですし、色々と話も通しやすいんじゃないですか?」

楓「色々と……確かに」

P「あのくらい気さくな雰囲気のところの方が、ゆっくり羽根を伸ばせそうじゃないですか」

楓「……やっぱり、プロデューサーに相談してよかったです」

P「いえいえ。このくらい」

楓「さすが、私のこと、よくご存知ですね」

P「何年貴女のプロデュースしてると」

楓「ふふっ、そうですね。では、すぐに連絡してきます」

P「はい、いってらっしゃい」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:03:41.41 atkHQb1Q0
〜数分後〜


楓「戻りました」

P「おかえりなさい」

楓「予約、取れました」

P「よかったですね」

楓「ちょうど一部屋、空いていたようで」

P「ギリギリでしたね。もう少し迷ってたら危なかったかも」

楓「ふふっ、そうですね。ありがとうございます」

P「あまり羽目を外しすぎないでくださいね」

楓「気をつけます。……ふふっ、楽しみですね」

P「ご主人、楓さんの大ファンだって言ってましたからね」

楓「お話ししたら、色々とサービスしてくださるそうで」

P「よかったじゃないですか」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:04:42.43 atkHQb1Q0
楓「お食事も、少し色をつけてくださるそうです」

P「お、いいですね」

楓「混浴露天も、貸切にしてくださるそうですよ」

P「貸切ですか。すごいです……ね?」

楓「ちょっと恥ずかしいですけど、当日までにはもう少し磨いておきますね」

P「……はい?」

楓「あぁ、本当に楽しみです」

P「…………」

楓「ね、プロデューサー」

P「ちょっと待ってください」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:05:08.45 atkHQb1Q0
楓「なんでしょう?」

P「……楓さんの今度のオフの予定ですよね?」

楓「えぇ、そうですよ?」

P「ですよね?」

楓「はい。私と、プロデューサーの」

P「…………」

楓「…………」

P「……キャンセル連絡、してきます」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:05:35.63 atkHQb1Q0
楓「あら、やっぱり高級宿の方がよかったですか?」

P「そうじゃない、そうじゃないです」

楓「じゃ他に何か問題でも?」

P「むしろ問題しかありません」

楓「?」

P「初耳ですよ、そんな話」

楓「あら、そうでしたっけ?」

P「そうですよ」

楓「……話忘れてたかもしれませんね。楓、うっかり♪」

P「可愛く言ってもダメです」

楓「ちぇー」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:06:36.59 atkHQb1Q0
P「だいたいぼくも忙しくて、仕事が溜まってるんですよ」

楓「た、溜まってるんですか?///」

P「仕事がですよ」

楓「///」

P「自分で言い出して照れないでください」

楓「で、でも、そんなに忙しいのでしたら、それこそ休養は取らなきゃダメです」

P「う……」

楓「プロデューサー、前に休んだのはいつですか?」

P「それは……えっと……1ヶ月前くらい……あれ、もっと前……?」

楓「ほら。そんなに働いてばかりだと、身体壊しちゃいます」

P「……でも、その日程にも、確かロケがもう入ってて……あれ?」

楓「あ、それは大丈夫ですよ」

P「……この温泉ロケって?」

楓「それ、入れたの私です」

P「…………」

楓「予約しておきました♪」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:07:03.97 atkHQb1Q0

P「……ちひろさんが許すはずが……」

楓「彼女には、私からお願いしてあるから大丈夫です」

P「うそぉ」

楓「お願いシンデレラ、です」

P「…………」

楓「『くれぐれも、羽目を外しすぎないように』と」

P「…………」

楓「まだ、何か?」

P「……はぁ、わかりました。ぼくの負けです」

楓「わーい♪」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:09:11.66 atkHQb1Q0
P「ただし、ぼくが行くからには、ちゃんと節度は守ってもらいますよ」

楓「わかってます♪」

P「温泉で飲んだくれちゃだめですよ」

楓「もちろんです」

P「あと、ご主人にあまり甘えすぎないでくださいね」

楓「えぇ、ご厚意だけ、ありがたく受け取ることにします」

P「あと混浴はダメです」

楓「何でですか?」

P「節度、です」

楓「ちぇー」

P「まったく……まぁ、でも、その……」

楓「?」

P「ありがとう、ございます。気を遣ってくれて」

楓「……いえ♪楽しみですね」

P「……そうですね」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:10:21.79 atkHQb1Q0
〜当日、温泉にて〜


P「あ゛〜……生き返る……」

楓「そうですね〜」

P「……足伸ばせる風呂って、やっぱりいいですね……」

楓「広いお風呂は気持ちがいいですよね」

P「料理もすごい豪華でしたし……」

楓「カニ、美味しかったです」

P「湯浴み酒もOKとは……」

楓「このお酒、とても美味しいです」

P「……こんなにゆっくりしたの、いつ以来かなぁ」

楓「ほら、やっぱり来てよかったじゃないですか」

P「はい……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:10:56.37 atkHQb1Q0
楓「ほら、プロデューサーも、こっち来て飲みましょう」

P「……ダメだって言ったのに、普通に入って来ましたね……」

楓「せっかくの混浴ですから」

P「……鍵掛けといたのになぁ……」

楓「ご主人が開けてくださいました」

P「ご主人……」

楓「家族と説明してあるので、きっと大丈夫ですよ」

P「……ほんとですかね」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:11:32.03 atkHQb1Q0
楓「だから、こっち向いてもいいんですよ?」

P「いえ、それとこれとは別問題なので」

楓「そっぽ向かれながらだと、少し寂しいです」

P「すみません、どうも寝違えてしまったみたいで」

楓「新幹線の中で、よく寝てましたもんね」

P「やっぱり疲れてたみたいです」

楓「それなら仕方ないですね」

P「わかってくれましたか」

楓「私がそちらに行きますね」

P「全然わかってないですね」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:12:03.65 atkHQb1Q0
楓「……見たくないんですか」

P「そういう問題じゃないです」

楓「見たく、ないんですか?」

P「…………」

楓「……だとしたら、ショックです……」

P「…………」

楓「女としての魅力がないんですね……」

P「……そんなわけないでしょう」

楓「でも、見たくないんですよね?」

P「……ずるいですよ、それ」

楓「……じゃあ、どうなんですか?」

P「…………」

楓「どうなんですか?」

P「……………………見たい、です」

楓「どうぞ」

P「どうぞじゃないですホント勘弁してくださいちょっとは隠してくださいなんでタオルしてないんですか」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:13:00.05 atkHQb1Q0
楓「お風呂にタオルをつけるのはマナー違反ですよ」

P「あなたがそれを言いますか……」

楓「いい加減腹括ってください」

P「少しは恥じらってください」

楓「頑固ですね」

P「お互い様です」

楓「むぅ……仕方ないですね、こうしましょう」

P「?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:14:08.62 atkHQb1Q0
楓「私の背中を、流してください。それで勘弁してあげます」

P「……なんか釈然としないですが、まぁそのくらいなら」

楓「じゃあお願いします。……よっこいしょ」

P「そんな声出さないでくださいよ……」

楓「オフですので」

P「おっさんじゃないんですから……」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:14:49.76 atkHQb1Q0
楓「どうですか?私の身体」

P「変な言い方しないでください……うわ、ほっそ」

楓「今日のために、エステにも通ったんですよ」

P「……お肌、すべすべです。でも、本当に細いですね」

楓「スタイル維持は、努力してますので」

P「……こんな細い背中で、期待やらなんやら、色んなもの背負ってたんですね」

楓「その背中を、支えてくれる人がいましたから」

P「……いつも、お疲れさまです」

楓「……ありがとうございます」

P「…………」

楓「……プロデューサー?」

P「なんですか?」

楓「今なら鏡越しによく見えますよ」

P「見ませんよいい雰囲気ぶち壊しじゃないですか」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:15:53.86 atkHQb1Q0
〜お部屋にて〜


楓「いいお湯でしたね」

P「……そうですね」

楓「プロデューサーの背中は、大きかったです」

P「……そうですか」

楓「流すの、大変でした」

P「……ありがとうございました」

楓「やっぱり、プロデューサーも男の人なんですね」

P「……そうですよ」

楓「では、プロデューサーが男の人だとわかったところで」

P「……本当にわかってますか?」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:16:21.22 atkHQb1Q0
楓「そろそろ寝ましょうか」

P「……どうぞ、おやすみなさい」

楓「プロデューサーは寝ないんですか?」

P「ぼくは、その辺で雑魚寝しますので」

楓「ダメですよ、ちゃんとお布団で寝てください」

P「……そのお布団が一組しかないから言ってるんですよ」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:17:13.35 atkHQb1Q0
楓「それが何か?」

P「何か?じゃないですよ。ちゃんとご主人に説明したんですよね?」

楓「えぇ、家族ですって」

P「本当に?」

楓「はい。家族(予定)って」

P「そんなことだろうと思いましたよ」

楓「本当に、色々と話がわかる方で」

P「わかりすぎなんじゃないですかね」

楓「『がんばってください、応援してます』って」

P「意味合いがずいぶん違うような」

楓「ファンの方にあんなに応援されてしまっては、応えないわけにはいかないです。アイドルですから」

P「アイドルならこんなことしないでくださいよ……」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:18:01.76 atkHQb1Q0
楓「でも、プロデューサー」

P「……なんですか?」

楓「今日は、オフなんですよ」

P「…………」

楓「……プロデューサーは、わかってくれますか?」

P「……もう、どうなっても知りませんよ」

楓「……大丈夫ですよ、プロデューサーも、オフですから」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:18:32.86 atkHQb1Q0
〜後日〜


ちひろ「おかえりなさい、プロデューサーさん」

P「ただいまです。すみませんでした、忙しい時期に」

ちひろ「いえいえ、私も休みを取って欲しいと思っていたので」

P「ありがとうございます」

ちひろ「そのかわり、お土産話、聞かせてくださいね♪」

P「わかりました」

ちひろ「あ、そうそう」

P「?」

ちひろ「楓さんから、『色々』伺ってはいますので♪」

P「」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:19:02.95 atkHQb1Q0
ちひろ「どんなお話が聞けるか、楽しみですね〜」

P「」

楓「おはようございます」

ちひろ「噂をすれば、ですね」

P「」

楓「何のお話ですか?」

ちひろ「この間の『ロケ』のお話です♪」

楓「あぁ、とてもいいお宿でした」

ちひろ「それはよかったですね」

楓「えぇ、また是非行きたいですね」

ちひろ「それは、この人次第ですね」

P「」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:19:32.24 atkHQb1Q0
ちひろ「プロデューサーさん、私言いましたよね?『羽目を外しすぎないように』って」

楓「えぇ、だから、なかなか放してくれませんでした」

P「」

ちひろ「……それはそれは」

楓「とても、素敵でした」

P「」

ちひろ「……次回の査定、楽しみですね」

P「」

ちひろ「……まぁ、せめてちゃんと責任はとってくださいね。『色々』と」

P「…………ハイ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:20:16.58 atkHQb1Q0
楓「ところで、プロデューサー」

P「……なんですか?」

楓「次回の『オフ』は、いつにしましょう?」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/31(水) 06:22:29.29 atkHQb1Q0
以上になります。

さすがに最近ちょっと寒すぎやしませんかね。
ぼくも温泉行きたいです。

HTML化依頼出してきます。
ありがとうございました。

モバP「シンデレラプリキュア?」


1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 00:23:58.56 iiCHrXin0
P「なんか語呂が悪いな。キュアシンデレラの方がよくないか?」

奈緒「そうじゃなくってさー。番組名だよ、番組名」

P「次のプリキュアってそんなタイトルだっけ? 既にプリンセスプリキュアがあるのに」

奈緒「ちーがーう! 架空のプリキュア!」

P「……プリキュアは架空だろ」

奈緒「あーもう! さてはわざとやってるな!?」

P「ふはは」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517153038
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 00:27:29.01 iiCHrXin0
P「つまりアレだろ。我がCGプロのアイドル達がもしもプリキュアになったら〜……って話だろ?」

奈緒「分かってるならからかうなよ、もう……」

P「大方、今年のプリキュアが最終回を迎えて一段落したもんだから感化されたってところか。奈緒はかわいいなあ」ナデモフ

奈緒「だー! やーめーろ!」モフンモフン
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 00:35:04.55 iiCHrXin0
奈緒「こうやってのびのびさ、その……プリキュアの話出来る相手なんてそんなにいないし」

奈緒「あたしも正直、まだまだ話したことのないアイドルが沢山いるからさ。こういう話題ならPさんが一番かなって思ったんだけど」

P「お前、早い内からユニット組んでやってるもんなあ。定着して売れたはいいが、そんなに交流がないのか」

P「……うーん、なんか悪いことしちゃったかね」

奈緒「ま、別にまだ誰かアイドル辞めたワケでもないだろ? これからいくらでも機会はあるって!」

奈緒「あたしが言いたいのは、アイドル皆のことを見てやってるPさんの方からも、バンバン候補者の名前出してほしいってこと!」

P「候補者……って、プリキュアに向いてそうな子のことか?」

奈緒「そう! こういう話ってテンション上がるよなー!」

P「……ま、いいか。幸い今は手が空いてるしな」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 00:48:11.59 iiCHrXin0
P「で、とりあえず人数は?」

奈緒「人数?」

P「プリキュアとは一口に言うが、2人から6人まで様々だろ? 5人までならまあ、現実的にユニットとして活動もできるが……」

奈緒「あー、そっか。6人は追加戦士込みだから、とりあえず最大5人ってところかな。デレステでも遊びやすいだろ?」

P「5人なあ……色はたしか、戦隊と同じだっけ?」

奈緒「大体な。主役のピンクと、青、緑、黄色。それと……赤だったりオレンジだったり」

奈緒「追加枠のことを視野に入れると、紫も考えておくべきかな」

P「ふんふん……。俺はどうも黒白の二人組ってイメージが強くてなあ」

奈緒「それは初代だけだよ。Pさん、プリキュアってあんまり見てない?」

P「いや、たまに見るぞ? 千佳と一緒にな。でもほら、俺の世代はセーラームーンとかクレヨン王国とかあの辺だから……」

奈緒「へえ、なんかお父さんみたいだな。っていうかおジャ魔女ですらないのか……」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 00:54:37.36 iiCHrXin0
奈緒「ま、何にしても主役の基本はピンクだよ。ピンク枠から考えていこう」

P「主役かあ。やっぱりこう、ドジなアホの子?」

奈緒「んー、そういうタイプもいるけど……基本的には、誰よりも純粋で熱い子! ってところかな」

P「ははあ、なるほど。ひたむきに夢を追いかける頑張り屋とか、皆の幸せを守るヒーロー気質だ」

奈緒「そうそう、そんな感じ。もちろん女の子っぽさも同じくらい大事だけどな」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:02:25.22 iiCHrXin0
P「単純に髪色がピンクってだけなら、琴歌と美嘉なんだが。あと、愛結奈……あれは赤毛か?」






奈緒「うーん、美嘉や愛結奈さんは朝の主役って感じじゃないかなあ……」

P「ははは、愛結奈は刺激が強すぎるか」

P「でも美嘉はアレだろ。なんかよく似たプリキュアがいたろ?」

奈緒「あー、もしかしてキュアメロディのこと? 言われてみるとたしかに……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:05:35.52 iiCHrXin0
P「琴歌もピンクのキャラからは外れるか」

奈緒「そうだな。お嬢様は大体青とかその辺」

P「青なあ……。あんまり寒色系のイメージは無いな」

奈緒「……っていうか、あとで変身するんだから素の髪色はそんなに気にしなくていいだろ」

P「たしかに。そりゃ盲点だった」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:13:44.52 iiCHrXin0
奈緒「それよりはやっぱキャラ重視かな。純真だったり熱血だったり」

P「純真さでいったら圧倒的に年少組だな。聖、薫……あとさくら?」





奈緒「いや、うーん……あまり幼すぎてもちょっと。っていうか15でそこに混ざるさくら」

P「あいつピンク大好きだぞ? まっピンクだ」

奈緒「まっピンクて」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:20:31.94 iiCHrXin0
奈緒「そこまで行っちゃうとマスコットの枠なんだよなあ」

P「妖精枠か。ふむ……」


さくら『大変でぇす! わるいやつらがこの世界に迫っていまぁす!』

聖『私たちのふるさとは既にやられちゃって……ぐすっ』

薫『それでね! かおるたちはこっちの世界に伝説の戦士をさがしにきたの! おねがい、たすけて!』


P「なるほどなるほど」

奈緒「でも人間の姿になるとしたら大体後半あたりなんだよなあ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:21:01.68 fFkbf275o
声的には加蓮と亜季がプリキュアだな
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:28:27.45 iiCHrXin0
奈緒「やっぱこう、物語全体の主役だからさ。もう少しくらい落ち着いてた方がいいかな」

P「あまり幼すぎてもダメか。となると、ひたむきな熱血路線だな。夢にかける熱意で言えばやはり忍と菜々さんだ」




奈緒「へえ」

P「こいつらはもう完全にアイドルに人生懸けてるからな。忍は周囲の反対を押し切って無理矢理単身上京してきたし、菜々さんは見ての通り、なんかもう……涙ぐましい」

奈緒「自分の信じる正義を貫いた結果だもんな……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:33:36.08 iiCHrXin0
奈緒「でも菜々さんはなあ……プリキュアか?」

P「……いや、まあいくらなんでもキツいかなとは思うけどさ……お前くらいは味方であってやれよ」

奈緒「さっき愛結奈さん挙げたくせに」

P「ピンク髪っていうから言ってみただけだ。採用しようもんなら深夜送りか、あるいはもっと大人向けなとこで出るだろ」

奈緒「っていうか、どっちかというと悪の幹部かな」

P「まあ朝っぱらからエッチな人出すならもう悪役しかないわなあ」

奈緒「……」

P「なんだよその目は」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:39:10.38 iiCHrXin0
P「忍はどうよ? 結構アリだと思うぞ」

奈緒「うーん……ちょっとクール過ぎ? 熱血だって話はよく聞いてるけど、それ以上に常識人のイメージの方が強いかな」

奈緒「もうちょっとネジ緩んだ感じがほしいかも」

P「お前結構ガチで考えてんな」

P「なんだ、熱血路線で言うとあとつかさとか凛も控えてたんだが……」




奈緒「いやあ、絶対にピンクではないだろ……。他の色としてはいいかもしれないけど」

P「やっぱり?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:49:04.01 iiCHrXin0
P「多少幼すぎる感は否めないが、やっぱり千佳とか光とかヒーロー志望の子がいいんじゃないか?」




奈緒「うーん、光は嫌がりそう」

P「ま、方向性が別物だもんなあ。でもワイルドな感じのプリキュアって結構いるだろ」

奈緒「まあな。うーん、でも黒とか赤のポジションかなあ」

P「黒って一人しかいないけどな」

P「千佳はどうよ、結局一番無難だろ」

奈緒「やっぱそうなるかあ」

P「どっちかというとCCさくらの方向性かな。プリキュアって肉体的には割と大人なイメージあるし」

奈緒「そこはまあ、画風に寄りけりだろうけど…。あー、たしかに変身後のこと考えると難しいな」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:53:33.31 iiCHrXin0
P「あ」

奈緒「え、何?」

P「キュアハッピーっていたよな?」

奈緒「え? ああ、うん。ちょうど5人組プリキュアの主役で」

P「あいつ、ウルトラハッピーを信条にしてたよな?」

奈緒「信条……? まあ、うん、そうなのかな」

P「いるぞ。ハッピーを愛して、体つきが立派で、ネジは多少ぶっ飛んでて、看板の重圧に耐えうるアクの強さの持ち主」

奈緒「マジ!? もー、そういうの言えよなー!」

P「ほら、こいつ」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 01:56:11.48 iiCHrXin0
奈緒「濃いな……」

P「濃いぞ。京都のラーメンくらい濃いぞ」

奈緒「京都のラーメンかあ……胸ヤケするやつだ」

P「だが驚くことに必要な条件は概ね満たしてる気がする」

奈緒「なんか、予想だにしてなかったな……」

P「ああ、正直プロデューサーの俺もそこそこ驚いてる」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:00:27.55 iiCHrXin0
奈緒「あー……いや、ちょっと濃すぎるかな」

P「……やっぱり?」

奈緒「どっちかと言うと妖精側だと思う」

P「妖精かあ……妖精だな」

奈緒「戦いそうにないし」

P「悪い奴見つけても無理矢理和解してはっぴー☆だろうな」

奈緒「なんだはっぴー☆って……」

P「分からん……ただあいつは戦うより早くはっぴー☆に持ち込むだろう」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:02:34.41 iiCHrXin0
奈緒「なんか、うちの事務所ってちょっとつつくととんでもないもの出てくるんだな……」

P「ああ……。こういうのを何十人もプロデュースしてる側のこと考えてみ?」

奈緒「……お疲れさま」

P「いや、いいんだけどね。かわいいから」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:08:05.29 iiCHrXin0
P「ひたむきで、丁度良い塩梅にネジ飛んでて、必要とあらば戦いそうで、いつも皆が楽しく笑えることを願ってる大体ミドルティーンのアイドルかあ……」

奈緒「なんか、かなり絞られてきたな」

P「ああ。いや、もうほとんど限られてはいるんだがなあ……」

奈緒「え、そうなのか?」

P「いや、ちょっと致命的なポイントがあるかもしれなくて」

奈緒「なんだよー、勿体ぶらなくたっていいだろ−?」

P「うーむ……」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:13:33.89 iiCHrXin0
P「この二人なんだが……」





奈緒「お、いいじゃん。大作戦!なんて戦士にはぴったりだし、智香だって、次のプリキュアのピンクはチアガールモチーフだぞ?」

P「うーん、ちょっとどうだろうなあと思っててさあ……」

奈緒「なんだよ、何がいけないんだ?」

P「いや、この二人……」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:14:34.29 iiCHrXin0
P「ちょっと性的過ぎね?」

奈緒「せ、セクハラだぞばかぁ!」


────────────

────────
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:19:00.40 iiCHrXin0
奈緒「あーもう……まったく、次は青決めるぞ」

P「青は分かりやすいな。優等生で、お嬢様風で、クールとか天然だろ?」

奈緒「ま、大体そんなところかな。マリンみたいな例外もいるけどさ」

P「じゃあもうこの二択だな」


23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:28:20.49 iiCHrXin0
奈緒「なんかあっさり収まるところに収まったというか……。アクアとビューティーって感じ」

P「奇しくもユニットだよこの二人」

奈緒「どっちも普段は緑と一緒にいた気がする」

P「なんかもう、薄い本の内容までお察しだろうな」

奈緒「なっ!? やーめーろーよー!」

P「ふはは」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:35:32.59 iiCHrXin0
奈緒「で、でも他にもパターンってあるんだぞ? ほら、例えばワンパクとかポンコツとか色々!」

P「亜季とか?」

奈緒「いやまあたしかに今年の青キュアと同じ声だとは思うけどさ」

P「そういやプリンだっけ。黄色と舞の声そっくりだと思うんだけど、どうよ?」

奈緒「あー……なんていうか、舞が成長したらああいう声なんだろうなって思った」


25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:40:00.48 iiCHrXin0
P「黄色ってどういう枠よ?」

奈緒「うーん……よく『あざとイエロー』なんて言われてるかな。なんかこう、色々な意味で振り切れてる枠」

P「あざとい……か。あざとさで言えば文香だと思う」

奈緒「そういうこと言っちゃうかね!?」

P「ある意味イエローだぞ? 海賊とかやってる」

奈緒「何の話だ」

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:46:02.65 iiCHrXin0
奈緒「黄色は幼いかセクシーかの両極端か。あと割と強い」

P「何故か加蓮が浮かんだ」

奈緒「加蓮が黄色? あー、たしかにトゥインクルにはちょっと近いかもだけど……」

P「いや、なんかこう……穏やかなフリして情け容赦ない武闘派って感じ」

奈緒「ええ……どういうことだよ。結びつかないぞ……」

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:48:52.79 iiCHrXin0
P「クシャポイしそうじゃない?」

奈緒「クシャポイ……あー、たしかに声がそんな感じかあ……」

P「あと黄色ってよく食べるイメージもあるけど」

奈緒「あー、そこは戦隊のリスペクトかも。でも、実際ハニーくらいじゃない?」

P「ドーナツ食ってる子いたろ」

奈緒「はあはあ、それはさっき言ったトゥインクルだな」

P「ふむ……」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:53:55.10 iiCHrXin0
奈緒「あと、赤と緑?」

P「どっちもサンプルが少ないような」

奈緒「まあな。でもおかげで方向性は大体見えてると思うぞ」

P「ん。とりあえず緑からいくか」

奈緒「緑は……ミント、マーチ、フェリーチェか」

P「全体的に大人っぽい……のか? 天然とかポンコツ要素もありだが」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 02:58:10.17 iiCHrXin0
奈緒「マーチは結構テンプレ型的なキャラだと思うけど」

P「ツリ目ポニテスポーツ姉属性か。ベストマッチだな」

奈緒「あはは、まあ確かにこれら全部まとめてワンセットって感じ」

P「もしくは俺の性癖詰め合わせだな」

奈緒「へーそうなのかー……って何言ってんだ!?」

P「うちにもいるじゃないか、まんまこの属性全部乗せした欲張りセットが」

奈緒「ああもう……」

30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:06:33.76 iiCHrXin0
P「でも、ミントやフェリーチェからして包容力重視って感じなのかな」

奈緒「フェリーチェは同時に子供でもあったけどな」

P「大人であり同時に子供でもある……まるで楓さんだ」

奈緒「またちょっと意味違うだろ」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:11:31.24 iiCHrXin0
P「赤は……」

奈緒「武闘派のイメージかなあ。元敵幹部だったり、運動部のエースだったり。リーダー的存在やマニッシュ系もいて全体的に戦闘力高めだと思う」

奈緒「マニッシュっていうか……宝塚?」

P「うちだとあいさんか」



奈緒「ああ、ちょうどそんな感じ」

P「あれで案外抜けてるところもあったりするんだがな」

奈緒「へー、なんかそういうの……こう、ワクワクする」

P「だろ?」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:14:54.39 iiCHrXin0
奈緒「どのプリキュアでもうちのアイドル探せば案外近い感じの人が見つかるのかな」

P「まあなんせ183人いるからな。大抵の需要には応えられるぞ」

奈緒「どうりでうちの事務所どんどんデカくなっていくワケだ……」

P「上の人間がイマイチ処理しきれてないんで、派手に売り出せてるアイドルは半分にも満たないがね」

奈緒「中間管理職って大変なんだな」

P「まあ俺どっちかというとマネージャーだし」

奈緒「さて、結構良い感じにプリキュアっぽい人見つかったけど……」

P「ここからプリキュアを選抜していくワケか……」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:18:44.91 iiCHrXin0
P「えーっと、ピンクはひたむきでピュアな頑張り屋だろ……」

奈緒「赤はスポーツが得意な武闘派かなあ」

P「黄色は……あざとい感じ?」

奈緒「そうだなあ……子供っぽくて、よく食べる子とかどうかな」

P「緑は……大人か」

奈緒「ちょっと不思議系でもいいかも」

P「そんで……青はお嬢様か」

奈緒「天然かしっかりものかって感じかな」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:20:23.36 iiCHrXin0
奈緒「あー……この人とかどう?」

P「いや、俺はこっちの方が……」

奈緒「なるほどなあ……」

奈緒「あたし的にはこっちでもいいと思うんだけど……」

P「そっか。じゃあ青枠はこうして……」

奈緒「……こう言っちゃなんだけどさ、ちょっと百合っ気があるといいかも」

P「マジかあ……。じゃあこっちを選んだ方がいいかもなあ」


──────────────

──────────
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:24:41.60 iiCHrXin0


ピンク












36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:26:01.85 iiCHrXin0
P「…………」

奈緒「…………」

P「なあ」

奈緒「うん?」

P「これ、どう思う?」

奈緒「たぶんあたし今Pさんと同じこと考えてる」

P「せーので言ってみるか?」

奈緒「あー、たぶんイケる」

P「じゃ、行くぞ。せーの」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:26:36.29 iiCHrXin0





「「既視感」」





劇終
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:28:55.18 iiCHrXin0
以上

オチしか考えてなかった
ピンクの部分でペース配分間違えたなと思った
ついでに言うとハッピー女と弓道部の天然とあざとい泣き虫とポニテ姉と関西人が揃ってるからいつでもモバマス内でスマプリが結成できるということは覚えておいてほしい

そんだけ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/29(月) 03:40:32.94 k0TtINbm0

アイマス声優さんでプリキュアってドリーム、ロゼッタ、エース、フォーチュン、フェリーチェ、ジェラートの6人だったかな
ドキドキだと主題歌とか敵幹部やら妖精やらでメンバー結構いるよね

【モバマスSS】泰葉「デート大作戦」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:12:34.13 TKkCI/KE0

・・・・撮影日・・・・

【車内】

P「じゃあ行こうか」

泰葉「はい」

P「・・・いつも助手席だよな泰葉は。」

泰葉「そうですね。助手席好きなんですよ」

・・・貴方の、がつきますけどね

P「最初は警戒して一番うしろにずっと座ってたのに」

泰葉「緊張してただけですよ。怖くはなかったですけど」

P「ま、そりゃそうだよな。撮影終わっていきなり話しかけてくる野郎なんてこわいよな」

泰葉「・・・・私は感謝してますよ。あの時Pさんに出会わなかったらどうなってたか」

P「そりゃ買いかぶりだろ」

泰葉「いいえ、間違いないですよ。」

P「あの後先輩・・・今のまゆさんのPに怒られたんだよなあ」

泰葉「ふふっ、でしょうね。他事務所のモデルをスカウトするなんてきいたことないですよ」

P「まあ、そんなん知らない右も左も分からない新人だったんだよ」

泰葉「あの時すっごい謝ってくれましたもんねえ。可愛かったです」

P「・・・人の黒歴史いじるのやめてくれないかな?」

泰葉「お母さんの前でもすごい焦ってましたもんねえ。あれも可愛かったなあ」

P「なんだ?今日はそういう感じか。なんかSな気分なのかお前は」

泰葉「色々思い出しちゃってるだけですよ。あの時と同じ場所に行くんですから。立場は違いますけど」

P「まあそうなんだけどさ。どうしたんだよ泰葉。今日は楽な仕事だと思ってたのになあ」

泰葉「・・・Pさん。もし、もしですよ?今日、目の前に初めて私がいたらどうしてます?」

P「ん?迷わず声かけるかな」

泰葉「ふふふ。ならいいんです。どっちにしろ変わりませんからね。」

P「おし。そろそろつくな」

泰葉「ふふっ。今日もがんばりますよ」

P「撮影長引かないようにちゃっちゃと終わらせよう。」

泰葉「もー、いいんですかそんな調子で」

P「いいんだよ。今回俺写真見なくていいし。泰葉なら余裕だろ。
  それより行きたいとこ優先だよ。俺明日休みだからある程度なら無理聞くし。なんか大荷物だし遠出も覚悟してるぞ俺は」

泰葉「期待はうれしいですけどPさん。真面目にやらないといけませんよ?、後そこまで遠くないです」

P「まあ任せとけって、なんかあったら頑張るからさ」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:13:00.28 TKkCI/KE0

・・・・・・・・・・

【フォトスタジオ】

カメラマン「久しぶりねえ、泰葉ちゃん!今日はよろしくね?」

泰葉「はい!よろしくお願いします!」

・・・久しぶりに会うこの人は、ついに髪が全くなくなってスキンヘッドになっていた。

カメラマン「アイドルになったって聞いた時はびっくりしたわあ。そっちの方が担当さん?」

P「はい、Pと申します。」

カメラマン「一回会ったことがあるわね確か、泰葉ちゃんの撮影のときだったかしら?」

P「ええ、お世話になりました。今日はよろしくお願いします」

カメラマン「今日は2ページだからまあすぐ終わと思うわ。頑張ってね」

・・・・・・・・・・
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:15:14.31 TKkCI/KE0

・・・・・・・・・・

 〜〜撮影開始〜〜

カメラマン「・・・・・」パシャ パシャ

泰葉「(・・・・おかしい)」

P「(この人こんなに静かだったっけ?)」

いつもとカメラマンさんがなんか違う。この人はガンガン喋りながら緊張をほぐしてくれるタイプの人だったはず

カメラマン「・・・・・」パシャ パシャ

なのに今日は一言も発さない。私何かしちゃったかな?

カメラマン「・・・うん。Pさんちょっといいかしら?泰葉ちゃん。ちょっと控室に戻っててくれる?」

泰葉「え?」

・・・どうして?私何かしてしまったのだろうか

P「え!?な、なんでですか!?」

・・・Pさんも焦っている。なんでだかわからない。

カメラマン「いいから。ごめんなさいね泰葉ちゃん。すぐ戻ってくるから」

泰葉「・・・わ。わかりました・・・」


・・・・・・・・・・

【控室】

泰葉「私。何しちゃったんだろ・・・?」

・・・人形が人間の真似事なんかしてた踊ろうしてたから?さっさと終わらせようなんて考えてたから?バチが当たったのかな。

泰葉「Pさん帰ってこないな・・・」

Pさんにも迷惑かけちゃった。きっと失望された。時間がたつのが遅い。頬を熱いものがつたっていくのを感じる。

ダメだ、泣いちゃだめだ。これから再撮影なんだから。これ以上迷惑かけるつもりかお前は。

P「泰葉。すまん。戻った・・・ぞ?え、あ、泣いて・・・るのか!え、えっと」」

Pさんが戻ってきた。でも駄目だ。耐えきれない。最近泣いた覚えなんかなかったのに。

泰葉「P・・・・さん!ご・・・・・・め・・・な・・・・・さ・・・・い・・・!」

言葉にならない。・・・ごめんなさいもちゃんと言えないのか私は

カメラマン「なにしてんだガキ!男ならさっさと抱きしめんかい!」

P「・・・おっ・・・おう!」

・・・Pさんに抱き寄せられた。胸を借りている状態になった

泰葉「(・・・・・Pさんの体暖かい)」

・・・ちょっと硬いけどなんか・・・・安心する。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:17:11.69 TKkCI/KE0

【控室】

カメラマン「ごめんねええええ!泰葉ちゃん!誤解させちゃって!」

泰葉「あの・・・お気になさらずに」

嘘だ。正直恥ずかしさで今すぐ気絶しそうだ。ていうか今すぐ気絶したい

P「あれだと誤解招きますわ。まったくもう」

カメラマン「あんたが悪いの!すぐフォローいれないといけないのにぼーっとしてもう!・・・・あんたら二人共不測の事態に弱いのねえ。」

P・泰葉「・・・・・」

カメラマン「二人して目をそらさないの。で、さっき説明したとおりなんだけど」

・・・要するにあれだ、逆だったのだ。

カメラマン「泰葉ちゃんが魅力的になりすぎちゃって、集中しすぎちゃったのよお〜。も〜女の子はすーぐ変わるんだからぁ」

泰葉「あ、ありがとうございます・・・」

P「で、だ。岡崎泰葉の単独写真集を作りたいって言う話になってさ」

カメラマン「なるべく早くスケジュール確認しようって思ったのよお。あ、最初の雑誌の分はもう撮り終わってるから」

P「早いなーハゲ。自分で有能って昔っから言ってたけどホントだったんだなハゲ」

カメラマン「スキンヘッドとお呼び。語尾をハゲにするんじゃないの。このタラシガキ」

・・・なんでだろう?急に二人の距離が近くなってるような気がする。お互いすごい失礼なこと言ってるのに二人共笑ってるし
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:23:43.00 TKkCI/KE0

泰葉「あ、あの。話し合いで何かあったんですか・・・?」

P「なにもなかったよ」

カメラマン「アタシがちょっといじめてこの子が怒ったのよ。全く、ガキの頃のままよこいつ」

・・・・えっと、触れないほうがいいのかな?

カメラマン「スケジュールの確認はすんでるからお仕事終わりよ。また今度会いましょ?あ、そうだ」

P・泰葉「?」

カメラマン「タラシ、あんたちょっと飲み物買ってきなさい。今切らしてるから。
      外のコンビニで売ってる限定プリンと、後コーヒーならなんでもいいわ。」

P「え、めんどいんだけど。」

カメラマン「いいからはよいけ」

P「・・・はいはい。行ってきますよーっと」

・・・・・Pさんが行っちゃった。えっと。どうしよう

カメラマン「さて・・・本当にごめんなさい。申し訳ないことをしたわ。」

泰葉「い、いえ、大丈夫ですから」

カメラマン「もしかして役得だなって思ってたりする?」

泰葉「・・・え?」

そうだ、私Pさんに抱きしめてもらって・・・

カメラマン「あら?余計なこと言っちゃったかしら?」

泰葉「あ、あぅ///」

カメラマン「お、いい顔、一枚頂いちゃお」パシャ

泰葉「じ。事務所を通してください。」

カメラマン「まだ契約時間内よ。ま、本題に入りましょうか」

泰葉「は、はい」

カメラマン「・・・変わったわね。本当に変わったわ。ファインダー越しに見ると本当によくわかる。すごい可愛くなった。」

元からかわいいけどね?とカメラマンさんはいう・・・うん。私変われたと思う

カメラマン「自覚あるみたいね、あれのおかげなんでしょうね。恋してる顔だもの

      付き合い長いだけのアタシじゃどうにもならないわね」

泰葉「い、いえここで撮影しなかったら会えなかったわけですし」

カメラマン「あらのろけ?いいわね。若いわあ」

泰葉「あ、ありがとうございます?カメラマンさんもお若いですよ?」

カメラマン「私もう50見えてるわよ?・・・わかってると思うけどあれ結構難物よ?がんばんなさい。後これあげる。」

写真一枚渡された。今よりかなり若いカメラマンさんに
頭押さえつけられてる子供が写っている。カメラを嫌がっているのがひと目で分かる仏頂面だ。

泰葉「これは・・・もしかして」

カメラマン「あのタラシよ。15年以上会ってないからお互い気づかなかったのよね。これしかないけど持っていって」

泰葉「・・・・はい。ありがとうございます。頑張ります」

P「ただいま、買ってきたぞ。ほら泰葉の分も」

コンビニの袋を両手に持ったPさんが戻ってきた。

泰葉「ありがとうございます」

カメラマン「ありがとう。そんじゃ適当に帰っていいわよ。またね二人共」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:25:28.88 TKkCI/KE0

【車内】

P「・・・今日はなんかどっと疲れたな」

泰葉「・・・・そうですね。疲れました。・・・あの、どういうお関係で?」

正直まだちょっと恥ずかしい。Pさんは平気なのかな?

P「ただの昔なじみだよ。こっちはガキだったけどな。さて、思ったよりロスも出なかったし、結局どこに行くんだ?」

泰葉「あ、はい。ここに行ってください」

カーナビを操作する。今日の本当の目的はこれからなのだ

P「・・・ここって」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:26:19.04 TKkCI/KE0

【ケーキ屋〜ポレポレ〜店内】

P「・・・ここか。久しぶりだな。」

泰葉「はい。あれから来てなかったので。」

あの頃と違って店内の飲食スペースは落ち着いた雰囲気のカフェになっていた。

P「あん時会った店員さんいないかな?スカウトしたいんだけど」

泰葉「・・・他の女の人のことを話すのはマナー違反ですよ?」

P「お、おう。ごめん」

泰葉「まあいいですけど。ドリンクはなんでもいいですよね?ケーキを教えてください」

・・・ここからだ。ちゃんと手順通り、きっちりやらないと。

P「うん?まあ好き嫌いはないけど。じゃあ俺はガトーショコラにするわ。

泰葉「すいません。お願いします」

ウェイター「ご注文はお決まりですか?」

泰葉「モンブランとガトーショコラをお願いします
   ドリンクはアイスティーを一つで。・・・あ、ストローはいりませんので」

ウェイター「かしこまりました。お待ち下さい」

P「?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:28:57.69 TKkCI/KE0

注文の品が届いた。作戦開始だ

P「ただのアイスティーだな。ちょっとコップがおっきいけど。なんで一杯だけ?」

泰葉「えっと・・・あ、あったあった。これをさして、と」
カバンの中に入れていた例の物を取り出す

泰葉「さ、飲みましょう?」

P「・・・これあれだよな?漫画とかでたまにみるあのストロー」

泰葉「正式名称はカップルストローというらしいです。商品名はスゥイートハートストローですね」

P「・・・いや、俺喉乾いてないからさ。」

うん。こういうと思った。ここは予想通り

泰葉「Pさんが吸ってくれないと私ものめないんですけど」

P「こんなんどこに売ってるんだよ・・・」

泰葉「流石に置いてないらしいのでこちらで調達しました。通販って便利ですよね」

いつかPさんとやろうと思って結構前に買ったものだ。こんな形で役に立つとは思わなかった

P「いやこれ、ビーチとかでやる罰ゲーム用だろ?冬の寒い日で店内でやるものじゃないだろ・・・」

泰葉「さっきなんでもいいですか?って聞きましたよね?」

P「それをドリンクの種類の話だろぉ。飲み方は予想外だよ・・・」

泰葉「そうですか・・・Pさんは約束を破るんですね・・・グスッ」

自分がさっき泣いたことをプラスにする。予定になかったけどアドリブも演技には大事なのだ

P「い、いや。違うよ?あの。えっとだな」

狼狽している・・・ここで勝負だ

泰葉「・・・じゃあ次に頼むことをやってもらえませんか・・・」

P「わ、わかった!わかったから!次の頼み事は俺にできることならするから!」

泰葉「・・・なんでもですか?」

P「ああいいよ!できることならなんでもやってやるよ!」

・・・・・やった!かかった!

泰葉「Pさん」

P「おう。どうした」

泰葉「これを聞いてください」

【次の頼み事は俺にできることならするから!できることならなんでもやってやるよ!】

P「・・・・は?」

泰葉「言質をとらせてもらいました♪。すいません、追加でミックスジュースお願いします」

ウェイター「かしこまりました。少々お待ち下さい」

泰葉「Pさん。それ飲んでもらっていいですか?食べたら移動しましょう」

P「・・・嘘泣きかよ。まじか。騙されたわ。・・・・普段だったらわかるのに」

泰葉「さっきのせいで、正常な判断力が下がってましたね。ここまでうまくいくとは思いませんでした」

P「・・・・俺の負けだわ。次はどこ行くんだ?」

泰葉「はい、まずは免許証を見せてください♪」

Pさんの顔色が曇る。どうやら察しがついたらしい。

P「・・・アイドルが男の家に来るのは駄目だと思うんだ」

【次の頼み事は俺にできるものはなんでもするから!】

P「・・・・・・」

泰葉「あ、途中でお惣菜でもかっていきましょうか。作る時間なさそうですし」

今回の目標。【Pさんの家に行く】作戦成功です。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:30:41.15 TKkCI/KE0

【Pの家の前】

P「・・・どうしてこうなった」

泰葉「・・・・・・はぁー、ここが・・・・」

Pさんの家は普通のマンションだった。会社から電車で来れば1時間掛からないくらいかな?今度試してみよう

P「・・・社用車で家来たの初めてだなあ。」

・・・Pさんが遠い目をしている。ちょっと可愛そうだけどここは引けない

泰葉「さ、入りましょうか、鍵出してください。」

P「今ならまだギリギリ引き返せるんじゃないかな?」

泰葉「駄目です」

P「そうか。」

泰葉「いいじゃないですか、周子さんも来たんですから。」

P「あの時とは家の場所がちがうんだよなあ。こっちの家には客人が入ったことないんだよ」

つまり私はPさんの初めてをゲットしたのか。やりました。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:32:49.70 TKkCI/KE0


【Pの家〜居間】

P「ほら、普通の家だろ」

泰葉「おぉー・・・・」

・・・これで最大の目標は達成しました。後はウイニングランです。ここからはすべてアドリブです

P「まあ座って。とりあえずご飯にするか?米なら炊いてあるし、簡単になんかつくってもいいけど」

泰葉「どっちがPさんの部屋ですか?アルバムはどこですか?」

部屋が2つあるからどっちかがPさんの部屋なのだろう。

P「勝手に人の部屋に入るな」

泰葉「・・・まあいいです。次回に持ち越しですね」

P「・・・引っ越し考えてたとこなんだ。ちょうどいいや」

泰葉「・・・Pさん。意地悪です」

P「・・・俺がおかしいのかな・・・?まあいいや。飯にしよう。米でいいな?冷蔵庫から残り物も出すから」

泰葉「あ、はい、頂きます」

・・・Pさんの手料理ゲット!これはいい流れが来てます
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:34:46.97 TKkCI/KE0

買ってきたお惣菜とご飯と残り物と言っていたポテトサラダとおひたしをいただいた

P「ごちそうさまでした。惣菜とか普段買わないから新鮮だわ」

泰葉「ごちそうさまでした。私は結構頼っちゃいますね。自炊勉強中でして・・・」゙

P「まあ、一人暮らし始めたばっかりだもんなあ」

泰葉「あ、洗い物は私やりますので、寛いでおいてください、」

P「いや。量全然ないし、そのたらいに水張って放り込んでおいてくれればいいよ」

泰葉「わかりました」

P「終わった?じゃあこっち来て」

泰葉「はい。」

P「・・・・これ誰の入れ知恵だ?まゆさんか。」

泰葉「・・・・・なんのことでしょうか?」

P「流石に頭が冷えたぞ。今日色々ありすぎて困ったけどな」

泰葉「・・・はい。まゆさんです」

P「だろうなあ。話を詰めて逃げ道を塞いでいく手順がまゆさんっぽかった。」

泰葉「私が頼んだんです。Pさんと落ち着いて話したくて。」

P「事務所で話せるだろう。」

泰葉「誰も居ないところが良かったんです。・・・伝えたい事があって」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:36:34.47 TKkCI/KE0


P「なんだ。改まって」

泰葉「Pさん」

大きく深呼吸をする。大丈夫。言える。勇気を出せ私

泰葉「貴方のおかげで毎日がとっても楽しくなりました。貴方のことが大好きです。ずっと一緒にいたいです」

よかった。ちゃんと言えた

P「・・・・そっか。そいつは嬉しいよ、でもな泰葉。それは」

泰葉「わかってます。私はアイドルですから。これからもよろしくお願いします」

P「そうか。ありがとう、お礼はちょっとおかしいかな?」

泰葉「Pさんが最初に言ってくれたこと、私忘れません。本当に感謝してるんです。私、人を笑顔にできるアイドルになれましたか?」

P「当たり前だろ、これからも一緒に頑張ろうな?」

泰葉「はい!」


14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:38:57.05 TKkCI/KE0


P「そろそろいい時間だな。送っていくよ。帰ろうか」

泰葉「え?どこにですか?」

P「・・・?寮に決まってるだろう」

泰葉「私今日泊まっていくつもりだったんですけど」

P「・・・は?いやいや、駄目だろう。どう考えても」

泰葉「もしここから追い出したら外に出て瞬間大声だします。私アイドルの岡崎泰葉です!助けてください!って叫びます」

P「えぇ・・・さっきアイドルだってわかってるって言ってたじゃん・・・」

泰葉「それはそれ、これはこれです。Pさんの部屋で寝ますからね私」

P「いや・・・布団とか・・・一組しかないし・・・」

泰葉「じゃあ一緒に寝ればいいですよね?」

P「あ、すいません。あります。はい」

泰葉「お泊りセットも完璧に持ってきています。全く問題ありませんね?」

P「あるよ!めっちゃあるよ!なあ、わかってくれよ泰葉。わがまま言わないでくれ」

泰葉「周子さんは泊めたのに私は駄目なんですか?」

P「あれは子供の保護!これは状況が違う!」

泰葉「一緒に寝れば私の首筋かんだりしてもいいんですよ?」

P「・・・・・・・・・・・・・いや、しないから」

泰葉「ちょっと考えたのは見逃してあげます。とりあえず今からPさんの部屋に入り浸りますのでよろしくお願いします」

P「・・・・どうしてこうなった。てかそれどこで聞いたんだよ。」

泰葉「まゆpさんに教えてもらいました」

P「あの人なんてことを・・・後輩を売るなんてなんてひどいぞ。」

泰葉「とりあえずお風呂入って寝ましょうか。一緒に入りますか?」

P「だめに決まってんだろ」

泰葉「まあいいです。今日は。後で合鍵をくださいね」

P「あの。ちょこちょこ来る感じにしようとするのやめてもらっていいかな?てか渡さないよ」

泰葉「・・・・・??」

P「あ、聞く気ないなお前」

泰葉「とりあえずPさん先お風呂入りますか?」

P「・・・・どうしてこうなった」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:41:05.88 TKkCI/KE0

【Pの家〜風呂】

泰葉「お泊りセット持ってきてよかった」

・・・・泊まる気はなかった。告白したら帰る気だったのに、なぜか帰りたくなくなっちゃった。

正直我ながら大胆すぎる。Pさんが部屋に入れてくれなかったからだ。うん、きっとそうだ。そういうことにしておこう。

普段ここでPさんが入ってるんだよね。だめだ。意識するとまずい。歌って誤魔化そう

泰葉「〜♪〜〜〜〜♪」

うん。歌ったらすっきりした。とりあえず上がろう。今日の着替えはお気に入りのパジャマと・・・大丈夫。うん。ちゃんとかわいい。

泰葉「Pさん、あがりました。Pさんもどうぞ」

P「あ、ああ。布団敷いてあるから。」

泰葉「よかったです。もしいなかったら皆さんに聞き回らないといけないところだったので」

嘘である。今思いついただけだ。ただ、やっぱり図星だったようだ。そんな顔してる。

P「・・・風呂入ってくるわ」

泰葉「いってらっしゃい」

髪を乾かしながらPさんを見送る。こういうのなんかいいな。私が入ったお湯に入るのかな?・・・考えないようにした方がいいかなこれは

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:43:47.86 TKkCI/KE0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

泰葉「Pさんお風呂入ったかな?さて、と」

この家には部屋が2つある。片方の扉を開ける。本棚がいくつかある。多分こっちじゃないな

布団が敷いてあった。部屋が2つあったからそうするとは思ってたけど。もう一つの部屋に移動させなきゃ

Pさんの部屋に入る。Pさん以外の人が入ってないだろう空間だ。心臓が凄まじく鳴っているのがわかる

シンプルな部屋だった。ベッドと衣装棚とPCとデスクのみ。布団を敷くスペースはありそうだ。

泰葉「よいしょっ」

部屋の真ん中に布団を敷いてからPさんのベッドに寝転がる、枕に顔を押し付けてみた。Pさんの匂いがする。

泰葉「・・・悪くないかな」

嫌な匂いじゃないのでしばらくここにいよう。そうしよう。

P「何してるんだお前。人のベッドで足パタパタして」

泰葉「きゃぁっ!」

いきなり声をかけられた・・・あーびっくりした、Pさんお風呂早いなあ。新発見だ

泰葉「び、びっくりさせないでください」

ジーパンに長いTシャツのPさんだった

P「布団あっちにおいといたはずなんだが」

泰葉「駄目です」

P「・・・もういいや、めんどくさい、これからどうする?もう寝ていいか、正直色々疲れてるんだが」

泰葉「ちょっとお話したいです」

P「・・・わかった。なんか飲んだか?」

泰葉「持ってきたお水を」

P「冷蔵庫から適当に持っていっていいのに。冷たいお茶でいいか?」

泰葉「大丈夫です」

P「持ってくるから待ってて」

泰葉「ありがとうございます」

・・・・・・・
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:49:32.70 TKkCI/KE0


P「ほれ」

泰葉「ありがとうございます。」

Pさんが飲み物をもってきてくれた。Pさんも手に何か持っている。あれって・・・

泰葉「Pさん。それお酒ですか?」

P「ああ、ただのビールだよ。いつ買ったか覚えてないけどなんかあったから」

泰葉「Pさんってたしかお酒飲めないんじゃなかったでしたっけ?」

P「飲めないよ。これくらいがリミットかな?」

私の持ってるコップに指一本押し当てた。どうみてもその缶のほうが多いだろう

泰葉「大丈夫なんですか?」

P「この状況じゃ飲まないと寝れないよ」

泰葉「そうですか。ごめんなさい」

P「別にいいさ。味はきらいじゃないんだ。ただ弱いだけだ」

酔ったPさんは見たことがない。記憶がなくなったりするのかな。

P「あー心配すんな。俺は酔って記憶がなくなることはない。疲れてる時は眠くなるだけだ。後翌日に絶対頭痛くなる」

泰葉「そうなんですか?」

ちょっと残念。・・・つまりさっさと切り上げて寝る気かこの人は。

P「テンション上がる人とか羨ましいなあって思う。片桐さんとか姫川さんはそうらしいから」

飲んだことはないけどね。とPさんは言った。まあ下戸だしそうだよね

泰葉「私が飲む年になったら付き合ってくださいね」

・・・2つの意味で

P「酒は飲めないから飲める人に頼んだほうがいいぞ」

泰葉「Pさんがいいんですけど」

わかっててはぐらかされてるのちょっと嫌だなあ・・・あれ

P「・・・z・z」

・・・船を漕ぎだしている。早すぎない!?

泰葉「Pさん!ちゃんとベッドで寝ないとだめです!」

P「・・・あ。おうそうだな」

ベッドに入って速攻で寝息を立てだした。あ、ビール空だ。一気に飲みきったのか。

P「zzzzzzz」

目を開いてみる。寝たふりかどうかは目の動きでわかる。うん、ほんとに寝てる。

泰葉「私じゃなかったら嫌われちゃいますよ・・・これ」

わざとなんだろうけどね!・・・なんか腹たってきた。あ、いいこと考えた。

泰葉「流しにコップおきに行こう」

ついでに洗い物も済ませておく。Pさんはやらなくていいとはいっていたけど。心の準備のためだ

泰葉「終わった」

部屋に戻る。Pさんは、うん、大丈夫。寝てる。

泰葉「・・・失礼しま〜す」

枕をもってPさんのベッドに忍び込んでやる。朝起きてびっくりするといい。

やっぱり暖かいなあ、ずっとここにいたくなる。でも私も眠い・・・

泰葉「おやすみなさい。Pさん」

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:53:59.06 TKkCI/KE0

・・・・・・翌朝・・・・・・・・・

・・・・チュンチュン

泰葉「うーん・・・あれ・・ここ・・・どこ・・・?」

あ、そうだ私、Pさんの家に泊まったんだった。

泰葉「Pさん・・・・?いない」

ベッドからお布団の方に移動させられていた。運ばれたっぽい。

P「お、起きたか。おはよう泰葉」

泰葉「お早うございます」

私服のPさんだ。何か持ってる。紅茶のポットだ

P「とりあえず顔洗ってこい。で、朝ごはん作ってるから一緒に食べるぞ。朝食べない派なら無理しなくていいけど」

泰葉「いえ、頂きます。顔洗ってきます」

この場面で断るという選択肢は存在しない

・・・・・・・
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:56:10.92 TKkCI/KE0


P「簡単なものだけど。飲み物はコーヒーなかったから紅茶にしちゃった。牛乳とかもあるよ」

泰葉「・・・・」

・・・オムレツにソーセージ、昨日のポテトサラダが乗ったサラダ、ミネストローネとフレンチトースト。なんかホテルみたいだ

泰葉「私そんなに寝てましたか?」

P「いや?そんなに寝てないよ。時間なくて米たけなかったから洋食なんだし」

・・・私も料理練習しよう そうしよう。なんかすごい負けた気分だ。あ、このオムレツチーズ入ってる、おいしい

泰葉「Pさん料理上手なんですね。今度教えてくれません?」

P「・・・俺なんか大したことないよ。まゆさんとか五十嵐さんとかのほうがいいんじゃない?」

泰葉「Pさんがいいんですっ」

教えてもらって一緒に作ろう。次来る口実もできるし一石二鳥だ

P「どっかキッチン借りるか・・・」

泰葉「なんだったら女子寮きますか?」

P「勘弁してください・・・なんていうかさ」

泰葉「はい」

P「ほんといい性格担ったなお前、いい笑顔だからいいけどさ」

泰葉「・・・私はもう大丈夫ですから」

P「じゃあ俺担当はず」泰葉「だめです」

泰葉「その冗談は駄目です」

それは言ってほしくない

P「そうだな。ごめんな。これからも一緒に頑張ろう。ご飯食べたら寮まで送っていくよ」

泰葉「はい、ありがとうございます。着替え置いてって」P「だめだ」

泰葉「・・・・・グスッ」

P「嘘泣きしてもだめだ。私物をここにおいていくんじゃない」

泰葉「いじわるです。一緒に寝た仲じゃないですか」

P「お前が勝手に入ってきたんだろうが」

泰葉「まあいいです。今日は諦めます」

P「わがまま言うなよ」

泰葉「そうですね。聞いてほしいわがままのためにとっておきます」

P「だから言うなっていってんの。まあいいやそろそろ行くから準備しろよー」

泰葉「はい。わかりました」

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 13:56:56.89 TKkCI/KE0


【車内】

P「さて、行くか」

車のエンジンをかけるPさんの横顔をみる

泰葉「はい。一緒に行きましょう」


・・・トップアイドルになっても、引退しても、この人と一緒にいたい。

ずっと ずっと ずっと 。これが一番のわがままです

絶対に逃がしませんので、これからもよろしくお願いしますね。Pさん

21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 14:00:15.05 TKkCI/KE0


後日談〜〜写真ができました〜〜

【事務所ー泰葉部屋】

周子「ほーこれが泰葉の写真集で使う写真達かあ」

悠貴「泰葉さんとってもかわいいですっ!」

乃々「これとかなにかこう・・・神秘的なんですけど・・・」

泰葉「さ、流石に恥ずかしいですね」
P「写真に問題はなさそうだな。後で千川さんに持っていってOKだったら発売だな。
  順調に行けば2週間後くらいに初版が出ると思う。」

凛「お邪魔します。乃々、遊びに来たよ・・・・・・・あのさ、泰葉さん」

泰葉「なんですか?」

凛「なんでPさんの膝の上に乗っているの?」

泰葉「何か問題でも?」

凛「すごい可愛く首かしげてキョトンとしてる・・・なにこれ、私がおかしいの?」

周子「凛、あれは突っ込んだら行けないやつだよ」

泰葉「Pさん。そっち向いていいですか?」

P「・・・今手はなせないから無理」

泰葉「そうですか。残念です」

凛「頭を胸にこすりつけてる・・・」

周子「ありゃマーキングだね。自分の縄張りを主張するあれだわ」

悠貴「す、すごいです!さすが泰葉さんです」

周子「いやー焚き付けといてなんだけどここまでいっちゃうとはね。真面目ってこわいわ」

泰葉「Pさん」
P「なんだ、離れてくれるのか?」

泰葉「いつでも手を出していいんですからね?」
P「しないって言ってんだろ」

乃々「説得力がないんですけど・・」

泰葉「ふふっ、手を出してくれるまで絶対に離しませんからね?」


22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 14:02:16.11 TKkCI/KE0

終わりです。ありがとうございました。これで一応物語としては完結になります。

番外編としてやるかもしれませんが毛色を変えさせていただきます、やるかどうかもわからないです。全ては泰葉の導きのままに。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 14:03:57.97 TKkCI/KE0

おそらくこのような感じのあらすじになると思います。


                     おまけ〜嘘予告のような何か〜

            岡崎泰葉は悩んでいた。気持ちを伝えた。ベッドの中に潜り込んだ。

        ここまでアプローチしても手を出される気配がないのだ。彼女は考えた。だが答えは出ぬ。

 そんな彼女に光明が指した、Pの家にあったとある漫画だった。流し読みしていたら一つのセリフが心に響いたのだ

                     【みんなで幸せになろうよ】

 電流が走るようだった。そうだ。自分ひとりだと彼の理性を壊せぬ。なら二人なら?三人、四人、それ以上ならどうなる?

             私は別に籍などどうでもいい、自分の子供と彼と幸せに暮らせればいい。

          まずは協力者だ。彼には世間体がある。文句を言わせぬような状態にせねばならない。

           そして、同志が必要だ。彼を愛し、この関係を受け入れられる者たちを集めなければ。

              方針を決めた彼女は実行にうつす。手始めに一人目のターゲットに狙いを定める。

  
              「周子さん。お話があるんですけどよろしいでしょうか?」

                次回【Pさんハーレム化計画〜第1話〜仲間を求めて】


                     Pは生き延びることができるか
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 14:04:36.82 TKkCI/KE0
以上です 重ね重ねありがとうございました 依頼出してきます
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 15:46:12.62 FHoZhqZAo
乙乙

ちひろ「担当アイドルとの馴れ初めが知りたい!」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:11:47.63 b20mKzVE0
卯月担当プロデューサー(以下卯月P)「担当アイドルとの馴れ初め…ですか?」

ちひろ「ええ、馴れ初めというと変かもしれませんけど、卯月Pさんがどうして卯月ちゃんを担当しようとしたのかを聞いてみたくなりまして」

卯月P「そうですねぇ…」

ちひろ「あ、別に業界でよくある『ティンと来た!』とか具体的な理由がないならそれはそれで」

卯月P「それは大丈夫ですよ、ちゃんと理由はあります」

ちひろ「おお、さすがは卯月Pさん!それでは差し支えなければ教えて欲しいです」

卯月P「そうですねぇ…あれは担当アイドルを求めて各地の養成所を巡っていた時のことです」

ちひろ「ふむふむ」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:12:14.10 b20mKzVE0
卯月P「とある養成所で私は一人ひたむきにレッスンをしている島村さんに出会いました」

卯月P「ダンスはとても上手とは言えない、歌唱力も抜群とは言い難い、しかし彼女には無視できない光輝くものがありました」

ちひろ「成程、それが笑が」

卯月P「そう、お尻です」

ちひろ「…………は?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:12:52.38 b20mKzVE0
卯月P「ステップを踏むたびにプリプリと揺れるお尻!躓いて尻もちをついて大きく形を変えるお尻!」

卯月P「彼女のレッスンを見ている時その…下品なんですが…『勃起』してしまいましてねぇ…ふふっ」

卯月P「気が付いたら彼女に名刺を渡していました」

ちひろ「」

卯月P「…とまぁ、これが卯月との馴れ初めですかね」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:13:18.76 b20mKzVE0
ガチャッ

卯月「おはようございま〜す!」

卯月P「おお卯月!おはよう!もうそんな時間か…早速だけど仕事先に向かうぞ!」

卯月「はい!お仕事楽しみです!」

卯月P「それじゃあちひろさん、行ってきます!」

バタン!
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:13:55.06 b20mKzVE0
ちひろ「…はっ!?」

ちひろ「あまりの衝撃発言で気絶していました」

ちひろ「自分の性癖で担当してるだなんてあんのエロデューサーめぇ…!今度からスタドリ価格倍にしてやる!」

ガチャッ

未央担当プロデューサー(以下未央P)「お疲れ様で〜す」

ちひろ「あっ、未央Pさん!聞いてくださいよ!」

未央P「なんですかちひろさん藪から棒に」

ちひろ「実は…スタスタエナエナで…」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:14:27.71 b20mKzVE0
未央P「う〜ん…まぁ公言するかはともかくとして、担当の魅力を理解してプロデュースしているなら問題ないのでは?」

ちひろ「でもぉ…」

未央P「そこで担当に手を出しちゃってるならプロデューサーとして問題でしょうけど、別にそんなことも無いんですよね?」

ちひろ「それは…そうだと思います」

未央P「じゃあ良いじゃないですか、あくまできっかけがそうだったというだけの話ですよ」

ちひろ「う〜ん…じ、じゃあ未央Pさんはどうなんですか?」

未央P「俺ですか?」

ちひろ「はい!未央Pさんはどうして未央ちゃんの担当になろうと思ったんですか?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:15:17.46 b20mKzVE0
未央P「俺の場合は…原石発掘のオーディションをしていた時に一目惚れですね」

ちひろ「ふむふむ」

未央P「オーディションでは何人かで並んで話をしてもらうんですけどその中で未央は一際目を引いたんですよね」

未央P「ただ何気ない会話をしているだけなのにこちらまで楽しくなってくるような…」

ちひろ「未央ちゃんのあの明るs」

未央P「おっぱいです」

ちひろ「………は?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:15:47.15 b20mKzVE0
未央P「未央って話すときのアクションが大きいんですよ、そしてそれに合わせてちゃんみおっぱいがブルンブルンって弾むんですよ!」

未央P「あれを見てその…下品なんですが…『勃起』してしまいましてねぇ…ふふっ」

ちひろ「お前もかよ!!!」

未央P「見る人を元気(意味深)にするあの子はきっとトップアイドルに」

ガチャッ

未央「おっはよ〜ございま〜す!」

未央P「おお未央、おはよう!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:17:27.99 b20mKzVE0
未央「プッロデュ〜サ〜!今日も頑張ろうね!」ギュッ

ちひろ「!?」

未央P「みみみ未央さん?ハグはいいんだけどそのご立派なお山が当たっていましてね?」

未央「ふふっ、あ・て・て・る・の♪」

未央P「みおすき…!はっ!?負けるな俺!静まれムスコよ!…そ、そうだ未央!そろそろ仕事の時間だろ?早く行くぞ!」

未央「ちぇ〜……うん!じゃあ一緒にいこっ!」ムギュッ!

未央P「おああああ!腕を組むなあああああ!腕がお山に挟まって…行くから!すぐ行くからああああ!」

未央「いってきま〜す!」

バタン!
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:18:12.23 b20mKzVE0
ちひろ「未央ちゃん…恐ろしい娘っ!」

ちひろ「じゃない!何なんですかウチのプロデューサーさん達は!」

ちひろ「あのハゲはスタドリ価格3倍にしてやる…!」

ガチャッ

乃々担当プロデューサー(以下乃々P)「おつかれで〜す」

ちひろ「…あら、お疲れ様です」

乃々P「なんですかちひろさん、不思議そうな顔して」

ちひろ「いえ、この流れならきっと次に来るのは凛ちゃんのプロデューサーさんかと…」

乃々P「はぁ…?」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:18:45.42 b20mKzVE0
ちひろ「いえすみません、こちらの話です…あ、乃々Pさん一つ良いですか?」

乃々P「何ですか?」

ちひろ「乃々Pさんがどうして乃々ちゃんを担当するようになったのか興味がありまして」

乃々P「あ〜…」

ちひろ「言いにくいのでしたらいいですけど」

乃々P「いえ、構いませんよ」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:19:25.74 b20mKzVE0
乃々P「あれは…他のアイドルの子の撮影現場の手伝いをしていた時の事ですね」

乃々P「親戚に頼まれてヘルプとして来ていた乃々を見かけまして、その時にあの子が見せたネガティブとヤケクソが入り混じった表情が印象的でして」

ちひろ「乃々ちゃんがよく言う『やけくぼ』ってヤツですか」

乃々P「そうですね、あの顔を見ていると…何と言いますか…」

ちひろ「んっ?何か雲行きが…」

乃々P「『勃起』しちゃいましてね…ふふっ」

ちひろ「……お前もかっ!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:19:57.08 b20mKzVE0
乃々P「アイツ本当に良い顔するんですよ…!あいつのヤケになった顔をもっと見たい!その一心でアイツをプロデュースしていると言っても過言ではないです」

ちひろ「うわぁ…」

乃々P「というわけで…」

ちひろ「乃々Pさんどうし…」

乃々P「よっこいせっと」ぐいっ

乃々「ひええっ!」

ちひろ「乃々ちゃん!?居たんですか!?」

乃々「はい…ずっと…」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:21:53.84 b20mKzVE0
乃々P「というわけで森久保ォ!今日も人前に出る仕事が目白押しだぞ!」

乃々「ううっ…そんなの…むーりぃ…」

乃々P「はっはっは!逃がさないために先に首根っこを押さえているんだからな!観念しろ!」

乃々「ううっ…引きずらないで欲しいんですけど…」ズルズル

乃々P「今日も良い顔見せてくれよ森久保ォ!」

ちひろ「ああ乃々ちゃん…頑張って…」

乃々「言われなくても…」ボソッ

ちひろ「ん?」

乃々「一生離れてなんてやらないんですけど…」ニヤリ

バタン
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:24:00.36 b20mKzVE0
ちひろ「……共依存、って奴なんでしょうか」

ちひろ「…まっ、当人たちが満足しているなら良いですね!ちっひ細かい事きにしな〜い!」

ガチャッ

沙里奈担当プロデューサー(以下沙里奈P)「おつか」

雫担当プロデューサー(以下雫P)「れさま」

里美担当プロデューサー(以下里美P)「です!」

ちひろ「帰れ〜!お前らどうせ胸なんだろ!どうせティンティンに来て勃起したんだろクソがっ!!!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:24:35.47 b20mKzVE0
沙里奈P「ちひろさんが荒れてる…」

雫P「こわいな〜…カルシウム不足ですか?」

里美P「大丈夫ですか?甘いもの食べます?」

ちひろ「うるせ〜!!!」

(3人は事務所から退散させられました)

ちひろ「はぁ…はあ…どいつもこいつも…しばらく刺繍封筒出してやらないんだから!」

ガチャッ
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:25:17.78 b20mKzVE0
梨沙担当プロデューサー(以下梨沙P)「お疲れ様です」

ちひろ「梨沙Pさん!やった!梨沙Pさん来た!これで勝つる!」

梨沙P「ちひろさんどうしたんですか?そんなに喜んで」

ちひろ「梨沙Pさん聞いてくださいよ!実は…」

(悪m…天使説明中)

梨沙P「成程、皆が自分の性癖に基いてプロデュースしていて、更に一部アイドルはプロデューサーをそのまま落とそうとしていると…」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:25:58.90 b20mKzVE0
ちひろ「梨沙Pさんに限ってはそんなことありませんよね?」

梨沙P「当然じゃないですか、あの子はせいぜい生意気な親戚の子ってくらいですね…間違っても勃起なんてしませんよ」

ちひろ「さすがです!事務所の良心!無料10連で毎日刺繍封筒出しちゃいます!」

梨沙P「ははは、プロデューサーとして当然の事ですよ」

ちひろ「ちなみに梨沙ちゃんとはどうやって出会ったんです?」

梨沙P「そうですねぇ…」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:26:38.00 b20mKzVE0
梨沙P「昔ちょっとお洒落なショッピングセンターで色々物色していたんですが、そこで親子で歩いている梨沙と梨沙のお父さんに出会ったんですよ」

ちひろ「ふむふむ」

梨沙P「一目見た時すぐに気が付きましたね、あれが『ティンと来た』って奴なんだと思います」

ちひろ「おお…!ついにまともなアイドルとの出会いが聞けそうです!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:27:22.16 b20mKzVE0
梨沙P「あの見事な筋肉…がっしりとした胸板…」

ちひろ「…ん?」

梨沙P「それらを見た時下品なんですがその…『勃起』しちゃいましてね…ふふっ」

ちひろ「」

梨沙P「ということで将を射んと欲すればまず馬から、梨沙をプロデュースしながら彼とお近づきに…って、ちひろさんどうかしました?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:28:29.25 b20mKzVE0
ちひろ「…」

ちひろ「……」

ちひろ「………梨沙Pさん」

梨沙P「はい?」

ちひろ「くわしくお願いします」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 22:29:20.09 b20mKzVE0
終わりですじぇ、お付き合いありがとうございましたじぇ。

鷺沢文香「茜さんの空想探査計画」

1 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:23:33.70 8nmTFkFe0

「今度、本に乗って宇宙まで旅をする歌を歌うんです!」

そのように茜さんから話しかけられた時、多分に失礼であるという自覚はありながらも、私の頭は固まってしまいました。
ただでさえ眩しい笑顔が、なんだか今日はよりいっそうの光を放っているようにすら思えます。



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2 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:24:20.27 8nmTFkFe0

「ええと……」

相槌にもなっていない言葉を口から搾り出しながら、思考をなんとか回します。
『本』という単語は、この耳にはっきりと届きました。だからこそ、茜さんは此度の話題を誰かに話すにあたって、その相手に私を選んでくださったのでしょう。
いえ、もしかすれば、話そうと思ったタイミングで偶然、私がそこにいただけの可能性だってあるのですが。
……ダメですね。そうとしか思えなくなってしまいました。
ひとまず、今の茜さんの台詞の中で、最も不可解といいますか……理解の及ばなかった部分について、聞くことにしましょう。

「”本に乗って”とは……?」

「本は、宇宙船なんです!」

なんということでしょう。私が普段から好み、もはや生活の一部とも呼べよう”本”というものは、この広大な宇宙を旅できる宇宙船だというのです。これには驚きました。茜さんと過ごす日々は本当に驚くような発見ばかりで……
いえ、茶化すのはやめましょう。それに、なるほど、理解ができました。
確かに、物語を通してならば、私たちはどこへでも行くことができます。私も小さな頃は、世界中の景色の載った本や図鑑を通して、様々な場所への旅行を楽しんだものです。
茜さんは、本を通して宇宙旅行を追体験することを『本に乗る』と表現したのです。どのような類の本を指しているのかはわかりません。図鑑かもしれません、物語かもしれません、ともすれば宇宙についての堅苦しい論文だって、噛み砕けばたちまちに我々を宇宙旅行へ誘ってくれることでしょう。

3 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:24:50.64 8nmTFkFe0

しかしながら恥ずべきは、茜さんが最初に言い放った言葉からその真意を読み取れなかったことです。
正直に言いましょう。その台詞の主が、書に通ずるような、例えば……頼子さんなどが挙げられるのですが、そのような人物であったならきっと、私はその意に辿り着いていました。
茜さんを、見くびっていたのです。これはあまりにも失礼なことだと言わざるを得ません。

「茜さん」

「はい!」

「私たちをどこへでも連れて行く”本”というものを、実際に人類を大気圏の外まで連れ出してくれた宇宙船に重ねたその表現力と想像力、……素晴らしいです」

「なるほど! これ、夏樹ちゃんが言っていたんです! “そう言われると、本ってのは宇宙船みたいなもんだな” って! 私にはあんまりわからなかったですけど、さすが文香ちゃんです!」

「……」

「……?」

「……なるほど」

「どうかしましたかっ?」

「……いえ、茜さんはそのままで素晴らしいのです。と」

「あっ、ありがとうございます……!?」

4 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:25:23.17 8nmTFkFe0

突然の肯定に驚いた茜さんが、その顔に軽い照れを表出させつつ、ブンと頭を下げています。些細なことにも感謝を忘れない、実に茜さんらしい反応と呼べるでしょう。あるいは照れ隠しの意味もあるのでしょうか。
少しウェーブのかかったオレンジの髪は、大きな揺れとなってこちらの鼻腔を刺激しました。自分も髪の長い方ではありますが、勢いよく頭を下げることはほとんどありません。ああ、以前にありすちゃんのタブレットにうっかり触ってしまい、画面が突然黒色に覆われてしまった際には思わず全霊を込めての謝罪をした記憶もあるのですが……。関係のないことですね。すりーぷもーどとやらにに入っただけらしく、事なきを得ていますし。
などと回想をしている間に、再びこちらへ顔を向けながら首を軽く振り、茜さんとその髪は元の様相に戻っていきました。

ですが茜さんとて、これだけのために話しかけてくれたのではないはずです。
まあ、もしかしたら、あくまでも偶然、私がそこにいただけの可能性も……もうその流れはいりませんか。
それに私としても、その曲に興味が湧いていました。何と言っても題材が”本”なのですから。
そういえば、話しかけてくれた時から茜さんは、その手に封筒らしきものを持っています。
もしかすると。

「……茜さん」

「はいっ!」

ひとつ、その名前を呼ぶだけで、茜さんの背筋はピンと伸びます。そのキラキラと光る両目は確かに私を捉えて、次の言葉を今か今かと待ちわびているようです。
そんな、なんとも言えない可愛さに溢れる反応のおかげで、何度も呼びかけたくなってしまうのですが。
ここは話を進めることにしましょう。

「その……そちらの書類が……?」

「へ? ……あ! そうですそうです! これがその歌の資料なんです!」

言うや否や、茜さんはその封筒を両手に持ち、こちら側へいっぱいに伸ばしました。まるで盾を構えるかのような姿勢です。その動作があまりに勢いづいていたために、またもや私は風を浴びることになっているのですが。
本来ならばすぐさま、返答の言葉を投げかける必要があります。しかしながら、私の顔のすぐ近くに差し出されたその封筒のせいで肝心の茜さんの顔が見えません。
ひとまず、封筒の横から覗き込むように、話しかけることにしましょうか。

「もしよろしければ、その歌の歌詞など……」

「ああっ! す、すみません!」

こちらが言い終わるのを待たず、茜さんは封筒を下げてくれました。そのままの勢いで頭も下げたため、またしてもオレンジの波が鮮やかに跳ねています。
本当に、見ていて楽しいですね。

「ふふ……大丈夫ですよ。ですが、立ち話も疲れてしまいます。一度、ソファへ移動するというのはどうでしょうか?」

5 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:25:56.33 8nmTFkFe0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「……さて」

茜さんがソファに腰掛けるのを確認して、私もその隣に陣取ります。
一瞬、体がピクッと動いたような気もします。気のせいでしょうか。
向かい側のソファも空いてはいますが、資料を共に確認するなら同じ向きの方が都合のいいはずです。

「ええと……これは企画書で……レッスン表で……」

小さく呟きながら、茜さんは封筒の中身をガサゴソと調べています。1度、全て机の上に出してしまっても問題はないとは思うのですが。
いいえ、茜さんは大雑把に見えて、こういう時にはしっかりしている人でしたね。
まだ企画段階のお仕事ですから、むやみに資料を広げるという行為は褒められたものではありません。そもそも、軽い気持ちで歌詞を見せて欲しいと言ってしまった自分の浅慮に気がついてしまうくらいです。
しかしながら茜さんは、その私の申し出を快諾してくださいました。もともとそのつもりだったのか、今の私に知るすべはありませんが。

「お待たせしましたっ!」

そのようなことを考えているうちに、1枚の紙を封筒から取り出しつつ、茜さんが声をあげています。
その紙が机に置かれるのを見届けたのち、そこに書かれている文字を視界に捉えようと、身を乗り出します。

「私もまだ、しっかりと読んではいないんですが……」

「空想探査計画……」

6 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:26:26.09 8nmTFkFe0

なるほど。空想。

言い得て妙と、そう感じました。
つまりは、『世に存在する、あらゆる文書というものは、”空想”である』と。
そう極論的に言い切ってしまった場合に、例えばノンフィクション作品などは空想ではないだろうというお叱りを受けてしまうことは十分、考慮の上です。
それは確かに、書き手からしてみれば全てが実際に起きた出来事なのでしょう。しかしながら、読んでいる立場から考えればどうでしょうか。
そこに、実在・非実在や、現実・非現実は関係がありません。どんな物語だろうと、それは自分自身とは全く違う場所で紡がれたお話。距離が、時間が、ともすれば次元が異なるだけの。
そう考えれば納得がいくのではと思います。

さて、ここで浮かんでくるのは、『では、書き手本人にとってのノンフィクション作品は空想なのか』という疑問ですが、それに対しても肯定をすることができると考えます。
確かにその出来事の存在は揺るぎません。それは間違いなく。しかし、それを文書に起こすという作業の過程には間違いなく、その瞬間の書き手の解釈が入り込む余地があります。その解釈はまさに流動的。例えば今朝の食事について記述してみてください。何を食べたか、何から食べたか、味はどうだったか、やっと食べきったのか、すぐに終えたのか、誰が作ったのか、誰が片付けたのか。
同じ出来事に関して記述しているにも関わらず、試行するたびにその内容や順序は変化します。
『書き起こした瞬間の自分は、どのような点に着目していたのか』という、過去の自身への認知という観点でみればしっかりと。
これも空想の類と振り分けることに問題はないでしょう。

7 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:27:02.23 8nmTFkFe0

「あの……文香ちゃん?」

視界の端から、茜さんの頭がぴょこぴょこと見え隠れしています。

「あ……すみません……」

慌てて紙から目を切り、茜さんの方を向きます。
少し、不安そうな顔が目に飛び込んできました。無理もないでしょう、笑顔で考え事をしていたなんて考えられないわけですし、もしかすれば歌詞を、いえ、まだタイトルしか見ていませんが、睨みながら黙り込んでいたのかも。

「えっと……」

「大丈夫ですよ。素敵なタイトルだと、そう思っていました」

そう言うなり、茜さんの顔にぱあっと、笑顔が戻っていきました。どうやら、同じ感想を抱いていたようです。

「はい! 私もそう思います! なんだか、上手く言えないんですけど……その……ロマンを感じるといいますか! 知らないものを知るとか! 調べて! 計画するとか! 冒険みたいでワクワクします!」

乱雑だと、そう思いますか? この茜さんの感想は。
いえ、それは違います。そもそもこのようなタイトルなどは、一瞬の印象が勝負ですから。
私のように、単語一つをやたらに拾い上げ、その意を熟慮するような人間の方が稀有なのです。

私は、本を読むことが好きです。なんて、今さら言うまでもないことではありますが。
多々あるのです、読む前から良い書だと確信する時が。その時には決まって、題名を読むだけで、心に何かが響くのです。
その正体を確かめたいと、表紙を捲った瞬間から、私の心はその世界に引き込まれていくのです。
茜さんは今、その入り口に立っているのだ、と考えて差し支えないでしょう。
ああ、きっと、今の私に与えられた使命は、役割は。茜さんがこの『空想探査計画』というお話を読み解く案内をすることなのかもしれません。

8 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:27:44.61 8nmTFkFe0

歌詞に一通り目を通して、茜さんに声をかけます。

「”読書の秋”という言葉がありますね」

「はい!」

以前、事務所全体としての企画について耳にしたことがあります。
なんでも、四季それぞれをイメージした楽曲を、季節ごとにリリースするのだと。
恐らくこの楽曲もその一部なのでしょう。この時期に動き始めたということは、秋の曲ではないでしょうか。
……もし見当違いだったのなら、菓子折りと謝罪の言葉を用意すればいいのです。

「茜さんは、読書は好きですか?」

「ど、読書ですか。ええと……」

茜さんが言葉を詰まらせます。本好きが目の前にいるこの状況において、恐らく気を遣ってくれているのでしょう。

「私に配慮する必要はありませんよ……?」

「す、すみません、あまり得意ではなく……」

申し訳なさそうに、茜さんが目を伏せます。

「いえ、決して責めている訳ではありません。しかし茜さん、”読書”という言葉の意味を、少しばかり狭めてしまっているのではないですか?」

「へ?」

茜さんの顔からは困惑の色が見て取れます。困っている表情も大変に可愛らしいのですが、今はその表情をさせることが本意ではありません。少し、申し訳なくなってしまいます。

9 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:28:31.35 8nmTFkFe0

「小説や新書のような、本にされた硬い文章しか読書に数えてはならないと、そう感じてしまっているのではありませんか?」

「それは……その……」

「読書という漢字を思い浮かべてください。『”書”を”読む”』と考えることができるかと思います」

「は、はい」

「実際のところ、何でも良いのです。漫画だろうと、絵本だろうと、詩だろうと。それが製本されておらず、紙に書かれただけの代物だとしても……」

「なるほど……!」

「例えば茜さんは、ラグビー部のマネージャーをしていたんですよね?」

「そうです!」

「そのために、ラグビーの練習方法についての本を読んだりしたのではないですか?」

「あっ! 読みました読みました! 日本代表だった選手が書いた本だったんですけど、すごくわかりやすくて!」

「そこに書かれていたのは、何も練習方法だけではなかったはずです。きっとその方が、それまでの競技人生で得た経験や想いを全て詰め込んでいるはずなのです。それは、偉大なる先人が次の世代の礎となることを願って紡いだ、1つの大切な物語なんですよ」

「物語……」

「私はその本を読んでいませんが、容易に想像することができます。それを読んだ人が、書き手の想いを追体験している場面を。この練習をすれば、あの選手はこういう場面で活躍できるはずだと期待をしている茜さんの姿を」

10 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:28:58.17 8nmTFkFe0

「……すごいです文香ちゃん!」

「いえ、そんなことは……」

「まるで探偵さんのようです……! そうだったんですね。読書というのは……!」

「わかっていただけたようで何よりです」

「じゃあこの歌は、読書をしよう! という歌なんですか?」

「それも、この歌の大切な部分ではあります。しかし、それだけではまだ半分といったところでしょうか……」

「あ……そうなんですね……」

ああ、目に見えてシュンとさせてしまいました。ごめんなさい。

「す、すみません、言葉がよくなかったですね」

「大丈夫です! では、続きを教えていただければ……」

「お、教えるだなんて、そんな大仰なことは私には……」

「いえいえ! 文香ちゃんは本当にすごいです! 先生みたいです!」

「せ、先生……」

「はい! 文香ちゃんの説明はわかりやすいですし、私にもわかるように説明してくれるから嬉しいです! それに、例え話とかもしてくれるから、優しいんだなーって本当に思います!」

「あ、茜さん……」

お、思わぬところで反撃にあってしまいました。といいますか、そもそも茜さんに何かをしたわけではないのですけれど。
自分でも顔が熱くなっている自覚があります。
は、早めに次の話題に……!

「で、では、ええと」

11 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:29:48.79 8nmTFkFe0

私は、感情表現が豊かな人間ではありません。それは間違いなく。
これまでの人生では、まあ多少のすれ違いなどはあれども問題なく過ごしてきました。ですが、今の私には、『アイドル』という肩書きが不随しています。
何が違うのか。と、思われるでしょう。いいえ、大きく違うのです。アイドルになってからは、どういうわけか、褒めていただける機会が多くなってしまいました。
私のような者を褒めたところで何になるのかと疑問に思うばかりなのですが、事実として、そうなってしまっているのです。
『褒められる』という状況は、これまでに味わったことのないような気分を私に付与してくれます。特に、書物に関する事柄で褒められた時には、柄ではないとの自覚がありながらも、さらに饒舌になってしまう傾向があるのだと気が付きました。
恐らくは照れ隠しの範疇に入るのだと思いますが。どれだけ自身が冷静な性格であると考えていても、やはり賞賛に対する心理的な高揚は共通なのだと、この齢で知るとは思わず……

12 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:30:14.82 8nmTFkFe0

さて、今がまさにその状況です。茜さんの歌う予定の『空想探査計画』という曲。その題や歌詞から得られた知見を自分なりに伝えている場面。歌詞の解釈は佳境に入り、さてこの歌の主題とは、と。

「……」

「……? 文香ちゃん?」

ふと、動作を止めてしまいました。
落ち着いて、今日の流れを思い返してみましょう。
まず茜さんが、私に話しかけてくださいました。『本に関する歌を歌う』と。
それを聞いた私は、その歌に興味を抱きます。そして茜さんが持っていた封筒に気が付き、歌詞を見せていただきました。
そのタイトルと歌詞に引き込まれた私は、少しの間、声を発さず思考を巡らせ、そこから意気揚々と解説を始めています。『”読書の秋”という言葉がありますね』などと、無駄に恰好の付けた台詞から。

鷺沢文香、貴女は一度、冷静になるべきです。散々と『どうして私に話しかけてくれたのでしょう』などと懸念を示していたのにも関わらず、いつの間にやら得意になって解説などしているではありませんか。
茜さんは一言も『解説をお願いします』などとは言っていません。ああ、どうして今になって気が付いてしまうのですか。

そうこう考えている間にも、茜さんは期待に満ちた眼差しでこちらを見つめてくれています。軽く首を傾げる姿も、愛嬌に溢れていますが。ともすれば、まさかあの顔の裏では聞いてもいない解説を延々と語る私への不信感などが……?
あ、茜さんに限ってそんなことは。いえ、その印象すら私の一人よがりなものなのでは?

13 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:30:47.07 8nmTFkFe0

「ちなみに……茜さん……?」

「はいっ! どうかしましたか?」

「この部屋にはどのようなご用事で……」

「へ?」

この心境では、解説を続けることなど適いません。突然の質問に虚を突かれたかのような表情を浮かべる茜さん。ああせめて、拒絶の際は優しい口調でお願いしたいのですが。

「えっと……プロデューサーにこの歌のお話をいただいて、でも全然、私が今まで歌ってきた歌よりも落ち着いた曲で、ビックリしてしまって……」

茜さんの声はなんだか少しずつ、小さくなっているような。

「歌詞を見てもよくわからなくって、どうやって歌えばいいんだろうって。それで……その……」

「……」

「『本の歌』って聞いた時にまず、文香ちゃんの顔が浮かびまして……、文香ちゃんに教えてもらえれば、上手く歌えるかもって思ったんです……」

「茜さん……」

「あの……め、迷惑……だったでしょうか?」

俯く茜さんの顔には、申し訳なさや恥じらいなどが入り混じった表情が。
なるほど、これこそが『あいくるしい』という感情なのですね。
……などとふざけている場合ではありません。
こちらが勝手に不安を感じていただけなのに、今は茜さんを不安がらせてしまっているではないですか。
しっかりと、自分の言葉で伝えなくてはいけませんね。

「そんなことはありませんよ」

「ほ、本当ですか?」

俯いていた顔が少し、上がりました。

「勿論です。むしろ私の方こそ、望んでもいない説明をしているのではないかと、迷惑だったのではないかと、不安になってしまったのです。おかしな質問をしてしまい、申し訳ありません」

「め、迷惑だなんて! そんなわけないです!」

「ふふふ……ありがとうございます。では、続きに移りましょうか」

「はい! よろしくお願いします!」

14 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:31:19.07 8nmTFkFe0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「さて、この歌の、主題についてでしたね」

「そうです!」

「端的に言ってしまえば、『あなたの物語を作ろう』という歌であると私は捉えました」

「物語を……? で、ですが私、本なんて書けないですよ?」

「落ち着いてください。『物語を作る』ことと『本を書く』ことは、同義ではありません」

「……?」

「茜さんは既に、物語を描いている最中なんですよ」

「え、ええと……?」

ああ、なんだか解り難い言い回しをしてしまったような気がします。悪い癖なのでしょうか。

15 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:32:22.30 8nmTFkFe0

「簡単なことです。茜さんが生まれてから、今この瞬間まで。どのように生きてきたかという物語。もちろん、その物語の主役は茜さん、あなた以外にあり得ません」

「私の……?」

「はい。当然ながら、私にも物語はあります。この世界にいる人間の数だけ、物語が描かれ続けているのですよ」

「みんなの物語……」

「ええ。……とても、わくわくしませんか?」

”わくわく”というフレーズは、普段だったら使っていないのかもしれません。しかしながら、話を聞くにつれて明るくなる茜さんの顔を見ているとやはり、それ以外の言葉は出てこないのです。

「ですが、ここで歌われているのは、私たちの過去、既に書かれた物語についてではありません。過去ではないということは……わかりますね?」

「過去じゃない……? 未来……ですか?」

「ご名答です」

更に一段と、茜さんの表情は笑顔に包まれます。

16 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:32:48.01 8nmTFkFe0

「未来は不確定で、無限大です。明日何が起きるのかも分からないのですからね。その未来の果てしない広さを、どこまでも行ける期待感と高揚感を、この歌の中では宇宙旅行に例えているのです」

「宇宙……」

「私たちが残した声は星になります、私たちの進む道は星座になります。そしていつしか、誰も知らないような発見をするかもしれません。広大な宇宙のことを考えた時の胸が高鳴る感覚を、私たちが未来に抱く感覚と重ねているんですね」

「そうだったんですか……」

「そして最後に」

「?」

「『手をつないで』と、繰り返して使われているフレーズがありますよね? どういうことだと思いますか?」

「ええっと……」

「ゆっくりで、大丈夫ですよ」

「あ、ありがとうございます……!」

茜さんが、一生懸命に考えています。優しい茜さんはきっと、期待を裏切りたくないと思ってくださっているのでしょう。
ですが、私が聞きたいのは、ありのまま、茜さんが感じていることなんですよ。どうか、悩みすぎないで。

17 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:33:18.03 8nmTFkFe0

「わ、わかりませんが……」

「不安に思わず、話してください」

「えっと、さっき文香ちゃんは、私にも物語があるって、言ってくれましたよね?」

「ええ、そうですね」

「それで、思い出してみたんです、今までのことを。アイドルになる前のこととかも全部! そうしたら、家族がいて、友達がいて、先輩後輩が、チームのメンバーがいて……。アイドルになってからは、プロデューサーはもちろん、未央ちゃんとか、藍子ちゃんとかも一緒にいてくれて……」

思い出を語る茜さんは、本当に素敵な表情をしています。良い縁に恵まれているのだと、傍から見て、聞いているだけで伝わってくるのですから。

「う、上手く言えないんですが、嬉しいんです! だから、この嬉しさがずっと続いてくれたら、もっと、もっと嬉しいんじゃないかって思いました! 手をつないで、一緒に私の物語を作ってくれる人を忘れちゃいけなくて、そういうみんながいるからこそ、これからの物語も楽しくなるんじゃないかって!」

こちらの目を真っすぐに見て。

最初はどこか、自信の無いような話し方ではありましたが、それも段々と払拭され、いつものような、元気に溢れた茜さんの言葉を伝えてくれました。

もう、私が何か教える必要もないでしょう。

18 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:33:47.31 8nmTFkFe0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「では、頑張ってくださいね」

「はい! ありがとうございました文香ちゃん!」

最初に話しかけてくださった時も笑顔だったと記憶しているのですが、今の茜さんはそれとは比べ物にならない程に眩しく感じます。
悩みや不安を除去する一助になっていたのなら、嬉しい限りなのですが。

「じゃあ私はこの後、レッスンがありますのでっ!」

立ち上がった茜さんはこちらに向き直りつつも頭を下げます。もちろん、とっても勢いよく。
そのまま早足で扉の前まで進み、扉に手をかけて外に。
……おや、扉の前で、止まってしまいました。

「どうかされましたか……?」

その声を受けて、身体が少し、強張ったようにも見えました。
どこかぎこちない表情と動きで、茜さんがこちらに向き直ります。

19 :◆5AkoLefT7E 2018/01/27(土) 19:34:15.96 8nmTFkFe0

「ええと……」

何か、言うべきか迷っているような……?

「その……さっき……」

「さっき?」

「未央ちゃんとか、藍子ちゃんとか、って、言って……」

「そうでしたね」

「ふ、文香ちゃんも!」

「へ?」

どこか開き直ったように、茜さんが大きな声で呼んだのは、私の名前。声はそのまま続きます。

「こ、これまで、文香ちゃんにもいっぱいお世話になりまして! ええと……ほ、本当に、こんな私にも優しくしてくれて凄く嬉しいって、あ、これさっきも言ったかもなんですけどっ」

「もしよかったら、これからも、私の物語を手伝ってほしいといいますか、一緒に……。すみません言い回しが下手だったら……あの、慣れていなくて……」

しどろもどろになりながらも、茜さんは、茜さんなりの言葉で、私に想いを伝えてくれました。
私は、茜さんの勇気を、心から尊敬しています。言葉を口に出すということは、本当に怖いものなのです。
ですがここは、臆してはいけませんね。立ち上がり、一歩、二歩と近づきます。
遠くからでもわかった顔の赤さが、近づくにつれてより顕著になります。

そのまま、茜さんの手を取って。

「私も、同じ気持ちです。私の物語にも、茜さんは必要不可欠だと。そう思います。これからも」


「手をつないで、探しに行きましょう」



おわり



卯月「宝くじを拾いました」

1 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:13:02.85 kfRAVVW60
突然ですが、私についてちょっとだけ話したいと思います。

私は島村卯月、17歳の普通の女の子です!

でも、ちょっとだけ……きっと他の人にはない特別なものがあるんです。

それは、完全に平均的な人生を送っているということです!

……あ、平均的って言ってもずっと平均ってわけじゃないですよ?

良いことだってありますし、悪いことだって起こります。

ただ、それらを長い目で見ると、きっと平均的なんです。

こう……幸福度とか、そういったものが。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517119982
2 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:14:10.08 kfRAVVW60
例えばですね、今日の夕飯に私の好きな物が出てきたとします。

すると、次の日はちょっと苦手なものが出てくるんです。

他にはテストの時とか。

テストで良い点を取った次のときは悪い点をとっちゃいます……えへへ。

あとは、仲の良い友達が一人増えたら、違う友達とは喧嘩しちゃったりして疎遠になっちゃったり……。

あ、運動会の結果なんかも毎回勝ったり負けたりしてますね。

……と、まあこんな風に、私って平均的な人生なんですよね。

良いことがあればそれと同じくらいの悪いことが起こって。

悪いことが起こればそれと同じくらいの良いことが起こって。

もちろん、普通のことが起これば次も普通のことが起こって。

そうして私は平均的な……普通の人生を送っているんです。

決してずっとなだらかってわけじゃないけれど、山と谷が完璧に同じくらいの人生を送っているんです。

……さて、どうしていきなりこんな話をしたかというと――

「た……宝くじ拾っちゃいました……それも、一等の……!」

――という、今まで起きたことのないくらい良いことが起きてしまったからです。
3 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:15:32.78 kfRAVVW60
「ど、どうしましょう……見間違いじゃないですよね?」

もう一度番号を照らし合わせて見ます。

一つ一つ、言葉に出して確認していって……やっぱり同じ番号でした。

「わ、わぁ……」ブルッ

思わず身震いをしてしまいます。

今私の手の中にあるこのヒラヒラした紙は、私が一生かかっても手に入らないかもしれないくらいの価値があるのです。

……もう一致していることはわかってるのに何度も確認してしまうくらい混乱しています。

だって、こんなこと本当に初めてだから……。

本当に初めてで、夢みたいで……!

こんなに良いことが起こっちゃったなら、もう――

「……私そろそろ死ぬのかなぁ」

――としか考えられないのです。

だって、私の人生は平均的だから。

こんなにも良いことが起こってしまったなら

……きっと同じくらい悪いことが起きますから。
4 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:16:42.65 kfRAVVW60
「……そっかー」

不思議と驚きとかはありませんでした。

私がこういう人生を生きているって気がついてからいつか来るとは思っていましたから。

覚悟はできていたんだと思います。

「それなら……うん、今のうちにできることをやろうかな」

死ぬ前にやりたいことをやってしまいましょう。

幸い、私の手の中にあるこれを現金に換えたら何もできないことはないでしょう。

そうと決まれば早速――

「――あれ?」

そういえば、拾った宝くじって換金できるんでしょうか?

ちょっと調べてみて……あ、ダメなんだ。

「……えー」

一気に気が滅入ってしまいました。

なーんだって気分でいっぱいです……せっかく良い気持ちに慣れたのに。

……あっ、でも警察に届けて、3ヶ月誰も取りに来なかったら私のものになるんですね。

それに、誰かがとってもいくらかは私の分のお金になるみたいですし……。

じゃあ、まるっきりパーになったわけでもないんですね!

「よかったぁ……」

さっきほどではないですけど、それでもまだ良い方向にいます。

全額手に入れるくらいの良いことで私はきっと死ぬってことは、3ヵ月後に死ぬか、それより前に半死半生くらいになるかってところですかね。

んー、すぐ死ぬよりまだマシそうです。

「よーっし!」

そうと決まれば、進路をちょっと変えて。警察にお届けしちゃいましょう!
5 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:17:21.03 kfRAVVW60
「〜♪」

思わず鼻歌です……スキップもしちゃってます。

ご機嫌もご機嫌、島村卯月です!

「フシャーッ!」

「きゃっ!?」

なんて、ルンルン気分でいると、物陰から黒猫が私の目の前に飛び出し、威嚇してきました。

明確に私をにらんでいます。

「……私何か悪いことしました?」

「フシャーッ!」

言葉が通じませんでした。まあ猫ですし。

うーん……私何か悪いことしたんでしょうか……?

……。

……あっ違いますね、これきっと悪いことなんです。

今良いことが起こってるから、それに相対するように悪いことが起きてるんですね。

「そっか……ふふっ」

「フシャーッ!」

そう考えると目の前で威嚇するこの黒猫もとってもかわいいです……むしろ感謝です!

今のうちに小さな悪いことがたまれば、この宝くじを拾った反動も小さなものになるはずです。

死ななくてすむはずです!

……覚悟はしてましたけど、死なないですむならやっぱ死にたくないですしね。

「ふふっ、ありがとうございますっ、猫さん♪」

「シャッ!」

手を伸ばしたらひっかかれました。

うふふっ、もっと悪いことが起こっちゃいました♪
6 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:18:30.74 kfRAVVW60
「うれしいなぁ……ふふっ」

「」ビクッ

「……猫さん、もっと――」

「――!」ダッ

「あっ!」

……もっと傷つけてもらおうと思ったのですが、逃げられてしまいました。

うーん……もっと悪いことが起こってほしかったんですけど……。

……あれ、私が喜んでたら悪いことにならないんでしょうか。

私にとっては良いことになっちゃいますもんね。

じゃあもっと私が喜ばないような悪いことが起こった方がいいのかな。

でも、今の私ならどんなことが起こっても嬉しく思っちゃうかも。

だって、死ぬよりマシですし。

「んー……」

「……」

「……ま、いっか」

考えてもよくわかりませんし。

きっと私の人生の良い悪いは、私から見たものじゃなくて客観的に見たものなんでしょう。

きっとそのはずです……なんとなくそんな気がします。

「……あっ」

電線にたくさんの鳥さんが止まっているのを見つけました。

……あそこでも悪いことが起こりそうですね
7 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:19:05.10 kfRAVVW60
「……」ワクワク

「……」

鳥さんたちの下でワクワクしながら待機します。

……今日の服は結構お気に入りの服です。

そんな服に落し物去れちゃったら、それはもう悪いことでしょう。

「……」ソワソワ

まだかな、まだかな。

「……」

……もうちょっと場所移動したほうがあたるかな?

えーっと……鳥さんがあっちにお尻を向けてるからもうちょっと下がって……。

……傍から見たら私はどんな風に見られてるんでしょう。

電線の下で位置調整して……すっごく変な人ですね。

変なうわさが流れちゃうかもしれません。

……それも悪いことですね!

一石二鳥ですっ!

「……あっ!」

そんな感じで待機していたら、ついに落し物が当たってしまいました。

右肩にガッツリついちゃってます。

「……あー」

そうさせるようにしたのは私なのですが……やっぱり凹みます。

お気に入りの服なんですけど……うぅ……。

……とりあえず拭かなきゃ。
8 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:20:39.23 kfRAVVW60
……よし、気を取り直しましょう。

結果的に悪いことは起こったので目標は達成したんです。

さあ次の悪いことが起こりそうな場所を探しましょう。

「……んー」

後は何があるかなー。

ずっと晴れだったので、水溜りがあるわけでもないですし……。

水溜りがあれば水がはねるのを待てたりしたんですけど。

後は、どっかの店先の打ち水が体に当たるとか?

……いえ、今寒いですしそんなことしませんよね。

「悪いことって難しいですねー」

まあ、そんなに簡単に起こらないから悪いことなんでしょうけど。

「んー……」

後どのくらいの悪いことが起これば帳消しできるでしょうか。

この件にそれも書いていてくれたら楽なんですけどねー。

……実は書いてあったりしないですかね。

「……きゃっ!」

なんて、じっと宝くじを見ていると、急に突風が吹いてきました。

「……あっ!」

思わずスカートをおさえます。

……その時に、ちょっと離れちゃったのでしょう。

風に乗って宝くじが飛んでいってしまいました。
9 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:21:08.00 kfRAVVW60
「やったっ!」

悪いことが起こりました!

そうですね、こうやって偶然に起こる悪いこともあるんですね。

「……ととっ、追いかけなきゃ!」

……あれ、でもこれで拾えちゃったら良いことになっちゃいますよね。

じゃあ、これって意味の無い悪いこと?

「……えー」

でも拾わなきゃいけませんし……うーん、もったいないです。

じゃあ、さっさと拾わなくっちゃ。

……ちょっと足を速めて追いかけます。

「待ってくださーいっ」

……追いかけますが、一向に追いつきません

風に乗ってどんどん飛んでっちゃいます。

もうちょっと足を速めます。

でも、宝くじもどんどん離れていっちゃいます。
10 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:22:29.63 kfRAVVW60
「はっ……はっ……!」

そうしてしばらく追いかけていたんですが、ようやく宝くじが降りてきました。

「や、やっと……」

……これきっと、拾ったっていう良いことより、拾うために追いかけたっていう悪いことの方が大きいですよね。

だから、結果的に悪いことの方が大きくなったはずです。

……とにかく、無駄じゃないなら良いんですけど……。

「ふぅ……」

一呼吸して、宝くじが落ちてくるのを待ちます。

ひらりひらりと落ちてきて、宝くじはそのまま川の方向へ。

……えっ、川の方向?

「あーっ!」

た、大変です! 大変です! 宝くじがっ!

宝くじが川に落ちちゃいますっ!

「もっ、戻ってきてくださーいっ!」

声をかけますが、むしろ宝くじは離れていっちゃいます。

裕子ちゃんみたいにサイキックが使えないか腕を伸ばして見ますけど、どんどん遠くにいっちゃいます。

空でも飛べたら拾いに行けたんでしょうけど、そんなこともできず……。

ただ念じるしかなくって……。

……そして、宝くじは川に落ちてしまいました。
11 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:23:21.83 kfRAVVW60
「……あー」

がっくりです。

とっても悪いことが起こってしまいました……良いことが全部帳消しされちゃうくらいの。

それどころか、今の幸せ度的には悪い方向に振り切っちゃってます。

だって、指を黒猫に引っかかれたのも、服が汚れちゃったのも、全部無駄になっちゃって……ただの悪いことになっちゃって。

「……はぁ」

夢だったら覚めて欲しいですし、時間が戻せるなら戻したいです。

でも、そんなことはできません。

宝くじの落ちた川を見つめて呆けるしかありません。

……うぅ。

しばらく、立ち直れ無そうです……。

……。

……あれ、電話?

「もしもし……あっ、お母さん」

『もしもし。卯月? 今どこにいるの?』

「あ、えっと……川の辺りだよ?」

『そう。そろそろご飯だから帰ってらっしゃい』

「はーい……」

『あら、元気ないわね。どうしたの?』

「ううん……別に……」

『そう……』

『……今日は貴方の好きな生ハムメロンもあるわ』

「ほんと!」

『えぇ、本当よ。ケーキもあるわ』

「やったーっ!」

『うふふっ。元気が出たみたいで良かった』

『さ、早く帰ってらっしゃい』

「はーいっ! 急いで変えるねっ!」

『うふふ、怪我しないようにね』

電話を切って、私は勢いよく走り出します!

さっきまでの疲れもいやな思いも全部消えちゃいました!

だって夕食が楽しみで仕方ないんだもんっ!

「はっ、はっ!」

やっぱり、悪いことの後には良いことが起こるんですね。

そんな感じで、今日の私の人生もやっぱり平均的でした。




おしまい
12 :◆6QdCQg5S.DlH 2018/01/28(日) 15:24:40.76 kfRAVVW60
なんかよくわからない電波を拾ったので。
卯月が電波なのか、本当にそんな性質を持ってるのか、そんな感じのを書きたかった。

誤字脱字、コレジャナイ感などはすいません。読んでくださった方ありがとうございました。

【モバマス】虹色ドリーマーの温泉旅行

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 11:58:34.92 04UmBA/J0
虹色ドリーマー(荒木比奈、神谷奈緒、安部菜々)がライブの打ち上げに温泉に行くお話です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517108314
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 11:59:42.54 04UmBA/J0


/某アリーナ/




ワアアアアアアアア



奈緒「みんなー!今日は本当に、ありがとなー!!」




比奈「今日のことは、一生忘れないっス!!」




菜々「家に帰るまでが、ライブですよ!気を付けて帰ってくださいねーっ!!」





ワアアアアアアアア…

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:00:29.24 04UmBA/J0
P「お疲れ。良いライブだったよ」




比奈「めっちゃ緊張したっス…」




奈緒「その割にはやりきった顔してんじゃんか」




比奈「えへへ〜。奈緒ちゃんも、いい笑顔してまスよ」




菜々「虹色ドリーマーのライブは大成功!ですよねっ」


比奈奈緒「もちろん!(っス)」




P「ああ。頑張ったな、3人とも」


3人「エヘヘ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:01:20.48 04UmBA/J0
P「ひとまずは、着替えて撤収だな。今後のスケジュールは移動の車で話す」




3人「はいっ(っス)!」


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:02:28.23 04UmBA/J0
/車の中/




P「……以上が来週のスケジュールだ。土日はLIVEの疲れもあるだろうからオフにしといた」





奈緒「オフかー。2人はどうするんだ?」







比奈「レッスン漬けの毎日だったのでゆっくり休みたいっスね……」







菜々「同じく。ナナの体力も限界に近いです…」







奈緒「そうなのか?疲れてはいるけど、アタシはまだまだいけるぞ」







比奈菜々「わ、若さが眩しい(っス)…」


奈緒「いやいや比奈さんと3つしか違わないし菜々は同い年だろ」





菜々「そそそそうでしたね…」アワアワ





比奈「体力ゲージの差っスかね」


6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:03:40.17 04UmBA/J0

奈緒「せっかくなら、LIVEの打ち上げとかしたいんだけどなぁ。二人が疲れてるならあんまり無理させるのもな……」


菜々「それなら、みんなで温泉とかどうでしょう?」


比奈「いいっスね温泉!」


P「温泉か……そういえば前に旅館の優待券貰ったな。なんでも『オタクの楽園』って噂されてる旅館でな」


比奈「オタクの…」


奈緒菜々「楽園?」


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:04:57.14 04UmBA/J0
/某県某所旅館前/



比奈「おっ着いたみたいっスね」




奈緒「へぇ、結構よさそうなとこじゃん。都心からそんなに離れてないし」




菜々「これで天気もよかったらいいんですけどねぇ」





ザァァァァァァァァァァァ






比奈「まぁ今回はゆっくり休むのが目的っスから。温泉にでも入ってゆっくりしましょ」




奈緒「そうだな。プロデューサーにも『ゆっくりしてこい』って言われてるし」


8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:05:30.93 04UmBA/J0
奈緒「そういえば、プロデューサーが言ってた『オタクの楽園』ってどういうことなんだろ」




菜々「外観にそれっぽいものは無いですね…アニメの舞台になった旅館でしょうかね?」




比奈「うーん記憶にないっスね…謎が深まるばかりっス」


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:05:57.13 04UmBA/J0
旅館スタッフ「ようこそおいでくださいました。お部屋に案内させていただきます」




菜々「普通ですね」




比奈「そうっスね…」




10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:06:48.18 04UmBA/J0

/部屋/




比奈「おお〜いい感じの和室っスね〜」




奈緒「これならゆっくりできそうだな」




スタッフ「部屋着は押入れにありますのでよろしければお使いください」




奈緒「ありがとうございます」




比奈「まずは温泉に行きまスかね…菜々ちゃんどうしたっスか?」




奈緒「もしかして浴衣サイズが無かったか?」




菜々「いえ、その浴衣がなんというか…」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:07:24.87 04UmBA/J0

比奈「……ジャージっスね」




奈緒「…ジャージだな。前に泊まってた人のか?」




菜々「旅館の名前が書いてありますし、やっぱりこれを着るみたいです」




比奈「旅館でジャージって修学旅行みたいっスね」




奈緒「比奈さんはいつもと変わんないだろ〜」




比奈「それもそっスね」ナハハ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:08:07.72 04UmBA/J0

/旅館内/廊下


奈緒「……この旅館さ」




菜々「…奈緒ちゃんも気付きましたか」




奈緒「やけに漫画読んでる人多いよな。ラウンジとかで」




比奈「言われてみると……どこかで貸し出してるんスかね?」




奈緒「お、見取り図発見」

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:08:41.78 04UmBA/J0

奈緒「! なぁ温泉の隣の部屋…異様にデカくないか?」




比奈「なんの施設っスかね?」




菜々「ちょっとのぞいてみましょうか」



14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:09:07.39 04UmBA/J0


3人「おぉ〜」




奈緒「すっげぇ……」

比奈「とんでもない量の漫画とDVDっス」

菜々「あの…」




スタッフ「あ、当館の宿泊は初めてですか?では説明させて頂きます」






スタッフ「当館では漫画やアニメ、DVDが宿泊中借り放題となっております。専用の機械を通して頂ければお部屋に持って行くことも可能となっております」




比奈「へぇー漫喫みたいなカンジっスね」




スタッフ「はい。そんなところです」


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:09:43.10 04UmBA/J0



奈緒「すっげー昔のやつから最近出たものまでほとんど揃ってんじゃん!」




菜々「これなら暇を持て余さず済みそうですね!」




比奈「Pさんが言ってた楽園の意味がなんとなくわかってきたっス」




菜々「ひとまず、借りるのはお風呂に入ってからでいいですよね」




奈緒「え?あ、ああそうだな……」




16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:10:12.83 04UmBA/J0
/旅館/大浴場







奈緒「……」ソワソワソワソワ




奈緒「ア、アタシ先上がって部屋に戻ってるな!」ザパー




比奈「……アレは相当あの部屋が気になってるんスね」




菜々「元気有り余ってますね〜」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:10:53.70 04UmBA/J0
比奈「ただいま〜っス」




奈緒「2人とも遅い…ってなんだその両手いっぱいの駄菓子は」



菜々「えへへ〜ラウンジに駄菓子屋があったので買ってきちゃいました!」



比奈「これで今日は部屋から出ずに済みそうっス。奈緒ちゃんの好きそうなものも買ってマスよ」



奈緒「サンキュー。アタシはとりあえず自分の観たいヤツ持ってきたけど大丈夫だったか?」



比奈「大丈夫っスよ〜」



菜々「今日は奈緒ちゃん’sセレクションアニメ鑑賞会ですねっ」





18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:11:23.34 04UmBA/J0

アニメ視聴中

比奈「これ結構古いやつっスね〜」

奈緒「こういう機会がないとなかなか観れないの持ってきたんだ」

菜々「これナナ観てまし…じゃなかった観たことありますよ!主人公が最後……」

奈緒「わーっ!菜々さんネタバレは無しで!!」

菜々「おおっとすいませんつい……」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:12:02.94 04UmBA/J0

比奈「奈緒ちゃん、あ〜ん」

奈緒「あむ……」

比奈「菜々ちゃんも、あ〜ん」

菜々「あ〜ん……」

比奈「ふたりともアニメに釘付けっスね」

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:12:52.88 04UmBA/J0
/夜/

奈緒「比奈さーん起きろーごはん食べに行くぞー」

比奈「ぁぅ……あれ……寝ちゃってたっスか?」

菜々「よっぽど疲れてたんですね」



比奈「駄菓子食べてたからあんま食欲ないっスね〜」

菜々「バイキング形式らしいので軽めに食べられますよっ」

比奈「それもなんかもったいない気が……」

奈緒「早く行かないと時間終わっちゃうぞー」

21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:13:25.72 04UmBA/J0
夕食後/11時過ぎ/

比奈「ジャージでゴロゴロしながらアニメ観たり漫画読んだり、やってる事は家と変わらないのに…」





菜々「開放感ありますねぇ…」




奈緒「あぁまさに楽園だ…」






奈緒「まだもう少し時間あるけどどうする?」

菜々「ナナはそろそろ活動限界です……」

比奈「じゃあ部屋は暗くしてテレビの音小さくして観まスね」

菜々「はい…ナナはそれで大丈夫です…おやすみなさ…い」パタリ


22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:15:12.17 04UmBA/J0
/チェックアウト/

菜々「あっという間でしたね〜」




比奈「もうちょっと…どうせならずっとここにいたかったっスね」




奈緒「それは比奈さんが完全に堕落しちゃうから無理だな」






比奈「でもこれからオフはここで過ごすのもいいかもっスねー」




菜々「プロデューサーが用意してくれた優待券で安く済んだみたいですし……ゔぇ!?」




奈緒「どしたんだ菜々さんレシート見て固まって…」




菜々「2人ともこれ…」




比奈「! これは…なかなか、いいお値段っスね」




菜々「もう一度は難しそうですね…」




奈緒「楽園も安くはないってことかー」




比奈「うぅ…さらば楽園」

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:16:41.31 04UmBA/J0
菜々「でもでも!しっかり休んで好きなアニメもたくさん観て、アイドルパワー120%充電されました!」ピピッ




比奈「そうっスね…明日からバリバリアイドルとしてやっていきますよー!」




奈緒「そうさ、アイドルユニット虹色ドリーマーの闘いはこれからも続いていくんだ!」




「奈緒ちゃん今の最終回っぽいっスよー」




「いいだろー別にー」




24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/28(日) 12:18:44.83 04UmBA/J0
終わりです。虹色ドリーマーのユニット曲出てほしい・・・

鷹富士茄子「君ありて福来たる」


1 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:51:47.30 z2Y7iDdr0


モバマスの鷹富士茄子さんのSSです。地の文風味。





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517111506
2 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:52:33.83 z2Y7iDdr0
 

 私、運の良さにはすっごく自信があるんです。
 でもだからっていつも幸せだとは限らないんですよ?

 当たり付きのアイスを何本も当てて、ついお腹を壊しちゃったり。
 重そうな落とし物を見つけちゃって、交番まで泣く泣く運ぶはめになったり。
 赤信号でお休みしたいのに、どこまで走っても青信号しかなかったり。

 私、きっと幸運と幸福はイコールじゃないって信じてるんです。
 たった1字違いのその言葉には、「運」が「福」に変わるには、足りないものがあるんじゃないかって。

 それは、日頃の行いとか、神様のきまぐれとか。

 たとえば、あなたとか♪
3 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:53:47.64 z2Y7iDdr0


 みなさま、遅れましたが、新年あけましておめでとうございます♪

 年が明けることをこんなにも楽しみにしてる女の子は、世の中広しと言えど私くらいじゃないでしょうか。

 鷹富士茄子といえばお正月です!
 お正月といえば……鷹富士茄子とまではまだ言えないかもしれませんけど。
 それでも、いつかみなさんの初夢にだって私が出てきたらいいなぁって思ってます。

 毎年、お正月にかけて舞い込んでくるお仕事は、目が回るくらい忙しくて大変なんですけど、とっても楽しい時間でもあります。
 みんなのお正月を彩るため、あっちにいったり、こっちにいったり。
 松の内を過ぎて、そんなお仕事ラッシュも一息つくと、しばらくのお休みと一緒に私だけのお正月がやってきます。

 そうしたら、まずやりたいことがあって。そう! 1年の計は初詣にあり、ですっ。
4 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:54:59.17 z2Y7iDdr0


 足がちょっぴり冷えちゃって、おこたに入りたくなるような寒い一日。


 神社の鳥居の前で1人、待ち人を探しているところです。

 ピークを過ぎてもたくさんの参拝客が訪れるくらいには有名な神社で、参道には出店も出ていたりと、まだまだ賑わいを見せています。
 手をつないで幸せそうなカップルさんとか、はしゃいで先に行ってしまう女の子を一生懸命追いかけるご家族さんとか。

 楽しそうな空気が少しの寒さを暖かさに変えてくれています。


 ふと目線を遠くにやると、お参りだっていうのにきっちりとスーツにコートを着込んだ男性を遠くに見つけて、呆れて笑ってしまいます。
 なんて分かりやすい待ち人なんでしょうか。

「プロデューサー、こっちですよ〜」

「すみません、予想以上に人が多くて手間取ってしまいました」

 こうやって待つ時間も楽しいから謝らなくてもいいんですよ、と心の中で言います。
 お正月のお仕事中もずーっと一緒でしたけど、どれくらい同じ時間を過ごしてもまだまだ足りません。
 今日もご一緒できることが嬉しくて、昨日からあんまり眠れませんでした。

「いえいえ♪ 改めまして、あけましておめでとうございます」

「あけましておめでとうございます、茄子さん」
5 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:55:51.54 z2Y7iDdr0


「それにしても、プロデューサーとの初詣も、もう恒例行事ですね♪」

「……ちひろさんきってのお願いですからね」

 プロデューサーはバツが悪そうな渋い顔でそう言いました。
 あら、女の子が側にいるのにそんなお顔をするなんて。
 アイドルと一緒に、それも堂々と真昼間からお出かけすることに納得いってないことが見ただけで分かります。

「ふふっ。私は毎年楽しみにしてますよ〜」

 少しでも笑ってほしくて正直に気持ちを伝えます。

 新年が始まると、事務所を代表して私とプロデューサーがお参りにいくことになっているんです。
 なんでもちひろさんがそうすれば商売繁盛も約束されたようなものだからと。
 きっと他のみんなもプロデューサーと一緒にお参りに行きたいでしょうけど、これはお正月のお仕事を頑張った私の特権なんです。

 だって、プロデューサーを独り占めできるのはお正月が終わったこの瞬間だけですから。
6 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:56:29.60 z2Y7iDdr0


「はいっ、プロデューサーさん。私に何か言うことはありませんか〜?」

「えっと?」

 まだ渋そうなプロデューサーに問いかけます。
 女の子はいつだって、その日一番に男の人からかけてもらいたい言葉があるんです。
 ヒントになるように、その場でくるっと可愛くターンしてみせます。

「……振袖、とってもお似合いですよ」

「よろしいですぞ♪ この日に華を添えられていたら、嬉しいです〜」

「今年は白がベースなんですね」

「はい、振袖は毎年違う柄なんですよっ。家族が用意してくれるんです」

 さすがのプロデューサーも気づいてくれたようです。
 しかも、振袖の色までちゃんと覚えていてくれてたなんて。
 初めて会った時はピンクで、青、赤、黄色までは着てみたかな。

 こうやって振袖の柄を変えていくのも、毎年一緒に連れ添ってくれる人を意識した茄子流のおしゃれなんですよ?
7 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:57:50.98 z2Y7iDdr0


「それじゃあ、お参りにいきましょうか」

 あんまりだらだらとお話していてもいけません。
 楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまいますから。

 プロデューサーはくるりと参道の方に身体を向けて歩きだします。
 ふと視線をやると、さっきまでのお顔は少し柔らかくなっているような気がしました。

「はい〜♪」

 そんな些細なことが嬉しくて。
 手が触れそうで触れない距離で、いつもよりもちょっぴり近い距離で、プロデューサーの横に並びます。

 鳥居をくぐって、目指すは拝殿。神様をお呼びするところです。
8 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:58:50.06 z2Y7iDdr0





 ぱぱっと手水を済ませたら、ぞろぞろと向かっていく人たちに続いて歩いていきました。
 美味しそうな香りを漂わせる出店の誘惑もなかなかですが、まずはお仕事をちゃんと終わらせないと。
 拝殿まで一直線に向かうふたりの間で、なんでもない話が紡がれていきます。

「そういえば、茄子さんは、初夢どうでしたか?」

 お正月のお仕事のこと、みんなで作って食べたおせちのこと、思いつくに任せて話をつなげていくと、今年の初夢の話題になりました。

「ふふっ、今年も茄子はひっぱりだこで〜す♪ もちろん友情出演ですっ」

「それはナスのほうなのでは……」

「カコじゃなくて、ナスですよー……あれれ、逆でした〜」

 つい、間違えちゃったとぺろりと舌を出してみます。
 そんな私を見て、やっとプロデューサーは楽しそうに笑ってくれました。

 ふざけてみるのも良いですけど、ちゃんと聞かれた質問には答えないといけません。
 それによくぞ聞いてくれましたという気分なのです。
9 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 12:59:30.87 z2Y7iDdr0


「今年の初夢はですね……」

「私とプロデューサーが鷹に掴まって富士山の頂上まで飛んでいく夢でした♪」

 この夢が何を意味するのかはよく分かりません。
 でも頂上から見える景色はそれはもう美しくて……私はずーっと眺めていたのを覚えています。
 そして、この景色を一緒に見たい人に思い当たったのです。

「それは……」

 プロデューサーもなんとなく察するところがあるみたいで、次の言葉を探しています。

「なんと言いましょうか……今年も良いことがありそうですね」

 どうやら気の利いた言葉は思いついなかったようです。
 プロデューサーは少し照れくさそうにそう言うとそっぽを向いてしまいました。

 でも、十分ですよ。
 ふたりでならきっとこの景色を正夢にできる気がして、それがあなたに伝わったならとっても嬉しい。
10 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:00:47.03 z2Y7iDdr0


「あっ♪」

 お喋りに夢中になっている内に、参道を往こうとするプロデューサーを見て、大事な作法を忘れていることに気づきました。
 私は、あまり考えないままに、ぱっとプロデューサーの手を掴んで、ぐいっとこちら側に引き寄せます。

「えっ」

「そう、端を歩きましょう〜。神様が通れるようにですっ」

 参道の真ん中は神様の通り道ですからと言いかけたところで。
 思いがけず手をつなぐ形になって、ふたりの時が少しだけ止まります。

 どきりとする嬉しさと恥ずかしさを隠すように。

「せっかくの初詣がデートみたいですね。このまま手でも繋いでおきます?」

「……だめです」

「ちぇーっ♪ ふふっ」

 数秒の逡巡のあと、手を振りほどかれてしまいました。
 でも、私はちょっぴり赤くなったプロデューサーのお顔を見逃しません。
 いつも真面目でお固い人ですが、こういうところが可愛くて。

 それに気づいているのは、この大勢の人たちの中できっと私だけなんです。
 思いがけないチャンスもまた運の良さでしょうか。
11 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:01:33.20 z2Y7iDdr0


 拝殿につくと、がらんがらんという鈴の音が絶え間なく鳴り渡ります。
 どうやらお参りの順番待ちをしているみたいです。神様のところまであともう少し。

「それにしても……」

 ちょっとした待ち時間に隣でプロデューサーが何かを言いかけます。

「毎年のことなのですが、茄子さんが神頼みをしているのを見ると不思議な気分になります」

「そうですか?」

「事務所のみんなから拝まれている茄子さんでも、神様に祈ることがあるんだな……と」

「もうっ、私だって神頼みしちゃいます。普通の女の子ですからね」

 まったくプロデューサーは私をなんだと思っているのでしょう。
 確かに私は運が良い方かもしれませんが、本当に欲しいものが手に入らない時だってあるんです。

 幸運を幸福に変えるおまじないは、とりあえず神頼みですよ♪
12 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:02:14.20 z2Y7iDdr0


 ついに私達のお参りの番がやってきました。
 私は昨日の夜からお願いすることを決めています。

 プロデューサーはどうでしょうか。
 ひとつは事務所のことだと思いますが、プロデューサー個人として、神様にどんなお願いをするのでしょう。
 もしかして私のことだったりしないかなと僅かな期待が心臓を跳ねさせます。

「鈴を鳴らしてっと」

 がらんと鈍い音が境内に響きます。この音で神様はちゃんと来てくれるでしょうか。

「神様、カコですよー」

「えっと?」

「小さい頃は元気に呼んでたんですけどね。今はちょっぴり恥ずかしいので小声で♪」

 せっかく来てくれる神様がいるなら、まずはちゃんと自分の名前を言わなくちゃ。
 子どもの頃の思い出が私のこころをくすぐって、思わず口をついて出てしまいます。

 プロデューサーは納得したような、そうでないような。
 少しの間、見つめ合って、どちらからともなく笑い出しました。
13 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:03:05.45 z2Y7iDdr0


 ちゃりんと小銭を投げ入れて、私もプロデューサーも作法通りにお参りをします。

 神様どうもこんにちは、どうかお願い叶えてくださいな、それではご機嫌よう。
 神様だってきっとこれくらいの気軽さで受け付けてくれてるんじゃないかって言ったら誰かに怒られちゃうかも。

 ちらりと横を見るとプロデューサーは真剣に何かをお祈りしています。
 やっぱりどうしても気になっちゃう気持ちをごまかして、プロデューサーをちょっぴり茶化すことにしました。

「二礼二拍手一拝……プロデューサー、よくできました!」

「もう、流石に分かっていますって」

「ふふっ、ご褒美は神様から貰えますよ」

 ちゃんとお参りできたご褒美は、きっといつか神様から貰えます。
 それを信じるのが初詣なんだと思うんです。
 私は名前もちゃんと名乗ったので、案外早くご褒美が貰えちゃったりして。
14 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:04:07.86 z2Y7iDdr0


 お参りも終わったのでふたりで参道を外れながら、なんとなくプロデューサーに聞いてみます。

「プロデューサー、今年の抱負はなんですか?」

「そこはさっきのお願いを聞くところではないんですね」

「神様へのお願いは内緒にしておかないと……ってありませんでした?」

 神様へのお願いは誰にも言っちゃダメ。神様が叶えてくれなくなっちゃうから。
 そう言われたのも子どもの頃だった気がします。

 そうでなくても女の子には秘密のひとつやふたつあってもいいんじゃなかって。
 例えば、神様に何をお願いしたのかとか。これはそう、プロデューサーにお願いを聞かれないための作戦なんです。

「今年は、茄子さんをもっといろんな方面に売り出したいですね」

「茄子さんといえばお正月というのをいい意味で崩せたらな、と」

 ここしばらくはお正月だけじゃなくて、ファッションモデルとか水着のお仕事とか、少しずついろんな魅せ方が増えてきていました。
 プロデューサーから改めてそう言われてしまうと、期待がじわじわと心に広がっていきます。

「ふふっ、今年の茄子はどんな茄子になれるのか。今から夢が膨らみますね〜」
15 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:05:17.87 z2Y7iDdr0


「茄子さんはどうですか?」

「私は……『今までよりちょっと成長』ですっ」

 だから私も変わらなくちゃって思うんです。今まで通りのお正月の鷹富士茄子じゃなくって。
 一歩だけでも、ほんのちょびっとでも、前に進んでいけたらなって。

「……去年と同じ『今まで通り』ではないんですね」

「はいっ、プロデューサーのご期待にもっとお答えしちゃいますよ♪」

 そんな気持ちを分かってくれて嬉しい。私とプロデューサーが同じことを考えていて嬉しい。

 きっと今だったらなんでもできちゃいます。
 かくし芸のテーブルクロス抜きだって最高記録の16連続を超えられたりして。

「でも……かくし芸は控えめにしてくださいね」

 あら? や、やっぱりプロデューサーは分かってません!
16 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:06:32.54 z2Y7iDdr0





「頼まれてたお守り、買っていきましょうか。あと、自分の分も買っておいてもいいでしょうか?」

「はいっ」

 ちひろさん頼まれたもうひとつのお仕事は、社務所に立ち寄って、ひとつだけお守りを買っていくことでした。
 たったひとつにみんなの分のご加護を求めるのは、ちょっとケチかもしれませんけど。
 神様ごめんなさい、どうぞ大所帯の気持ちも分かってもらえるとありがたいです。

「商売繁盛はどれでしょうかっと」

 きょろきょろとお守りを探しているプロデューサーを横目に、私はとっても良いものを見つけました。
 こっそりとそれを手に取って、プロデューサーの手のひらに乗せてみます。

「……茄子さん」

 笑ったほうがいいのか、呆れたほうがいいのか困ったようなそんな顔で、プロデューサーは咎めてきました。

 あら、お気に召しませんでしたか。恋愛成就のお守りですよっ♪
 しかも、ちゃっかりお揃いのものを自分の手に確保しておいてあります。

「てへっ♪ ほらほら、茄子なんてどうでしょう?」

 ここぞとばかりに攻勢をかけます。
 普段どんなにアプローチしたって暖簾に腕押しで、人目のあるところではアイドルだからーって避けちゃうんですから。

 たまには真正面から受け取ってもらえないと、茄子がすねますよっ。

「プロデューサーのこと、きっと幸せにしてあげますからっ」

 すると、プロデューサーの顔に照れた色が見え始めました。これはもしかして効いてるのかも。
 こんなチャンスはまずないですから、何か言わなきゃと思って、思って、その先が思いつきません。
17 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:07:26.01 z2Y7iDdr0


「そ、それに、私の作ったおせち美味しかった、ですよね?」

 苦し紛れに手料理アピールをしてみます。
 単純な思いつきにしては、なかなか悪くない揺さぶり方じゃないでしょうか。
 男の心を掴むにはまず胃袋からって葵ちゃんに良く言われます。

「それはまぁ……そうですけれども」

「ふふっ。お料理は母直伝ですので、ちょっと自信あるんですよ?」

「それはそれ。これはこれです」

 私が心の中でわたわたとしている内に、プロデューサーはいつものお顔に戻ってしまいました。
 恋愛成就のお守りを元に戻すと、商売繁盛と無病息災のお守りを巫女さんに頼んでいます。

 手をつないだ時もそうですが、あとちょっとで私もまだ気づいていないプロデューサーのこころが覗けるような気がするのに。

 そんなことを思いながら私も無病息災のお守りを買います。
 私だけ恋愛成就を願ってもいいですが、お揃いの誘惑には勝てません。

 お守りを買うと福引券がついてくるらしく、プロデューサーから2枚を押し付けられて3枚が私の手元に残りました。
 どうやら鳥居の前の参道でやっていた福引の券みたいです。
 今は特にこれと言って欲しいものがあるわけでもないので、どうしたらいいのか決めきれないまま、そっと仕舞っておきます。
18 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:08:11.74 z2Y7iDdr0


 お守りを買って、ふと隣を見るとおみくじがやっています。
 こちらはぜひやっておかないと。今年最初の運試しといきたいところです。

「プロデューサー、おみくじもひいていきましょう♪」

「茄子さんが大吉以外を出すところが想像できないのですが……」

「大事なのは中身ですよ〜」

 そう、大事なのは大吉かどうかではなくて、何が書いてあるのかです。
 大吉が引けたからと言って、本当に幸せな気持ちになれるかどうかは、中を見るまで分からないのです。

「みんなの分を代表して。さぁ、どうぞ!」

「これで私が大凶とか出したら少し落ち込みますね……」

 プロデューサーは、自分のおみくじが事務所の運勢を占うことを考えて尻込みしています。
 そんなプロデューサーを勇気づけるためにも、ここは1つ、茄子の出番のようです。いえ、私情なんて全くありませんよ。

「はいっ♪」

「……茄子さん、なんで頭を出してるんですか」

「幸せのおすそ分けですっ」

「ほらほら。お正月は茄子の幸運もきっと凄いですよ。どんどん撫でてくださいねっ」

 プロデューサーは自分の手と私の頭を何度か見比べたあと、観念したのかぽんと頭に触れてくれました。

 もうっ、もっとわしゃわしゃって撫でてくれてもいいのに。
 それでもあのプロデューサーがこんなところで自分から触れてくれたことが嬉しくて、つい笑顔が溢れてしまいます。

 これできっと良いおみくじが引けるはずです。
 それに、もしきっと大凶を引いても大丈夫。だって私がずーっとおそばにいますからね。
19 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:09:58.83 z2Y7iDdr0


「それでは、えいやっと」

 順番におみくじを引いて、ふたりで同時に開きました。

「……大吉でした」

「私も大吉です〜♪」

 どうやら撫で撫で作戦は大成功のようです。
 えっへん、忍ちゃんや椿ちゃんでも実証済みですから。

「ではでは、中身はどうですかね〜。あらっ?」

 おかしいですね。私の分は確かに大吉なのですが……内容がなんというか微妙です。
 縁談が良くてもあんまり嬉しくないし、引っ越しもきっと当分しません。
 私は、待ち人とか商売とかよろこびごととか、もっとそういうところに神様のご加護が欲しいのに。

 やっぱり私はちょっと運が良いだけなんでしょうか。
 他に何もなくても運だけは良いって信じ切っていたからこそ、なんだか今年の先行きに自信が持てなくなってきました。
20 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:10:32.28 z2Y7iDdr0


「あんまり良いこと書いてませんでした……ぐすん」

 せっかくここまでいいことがありそうな予感がしていたのに、急に水をかけられてしまったような気分です。
 切ない気持ちそのままにプロデューサーに目を向けると、少し驚いたような表情で手を差し出されます。

「茄子さん、ちょっと見せてください」

 ざっと私のおみくじを見たプロデューサーは、ばっさりと一言。

「待人来ず、よろこびごと遅し……なんでこれ大吉なんでしょうか」

「わ、分かりませんよ〜」

 もうちょっと手加減してくれても、それからできれば優しく慰めてくれても。
 そう言いかけたところで、プロデューサーは言葉を続けます。
21 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:12:40.76 z2Y7iDdr0


「でも……」

「えっと?」

 言葉を選びながら、おみくじを返すプロデューサーのその手は、なんだか魔法をかけるように見えました。

「待人はすでにその人に会っているからじゃないでしょうか」

「よろこびごとは遅くても来るから希望を捨てるなって意味かもしれませんね」

「……」

 プロデューサーの言葉に私の世界が変わります。
 何気ない一言なのに、こんなにもありふれているのに、それは魔法の言葉でした。
 たった一振りで、「運」を「福」に変えてしまうような、そんなステキなモノ。

「心の持ちようによりて幸せとも不幸せともなる……というのはどうでしょう?」

「そっか。そうですよねっ」

 私は舞い上がってしまって大事なことを忘れていたみたいです。
 幸運だけじゃ幸福にはなれないんだって分かっていたつもりだったのに。
 
 きっとひとりで来てたらこのおみくじにがっくり落ち込んじゃってたと思います。

 アイドルになる時も、今日こんな日も、ひとりでは分からなかったことがあります。
 そんな私に、今まで知らなかった幸せを、ていねいに教えてくれる人がいました。

「茄子さんは、運だけじゃなくて自分で願いを叶えられるようになったんですから」

「きっと神様もそのままで頑張りましょうって言ってると思いますよ」

 こんなささいなことでも私の世界に彩りをくれてありがとうございます。
 上手く言葉にできなくて、くしゃっとした笑顔を精一杯返します。

 私はずっと分かっていたつもりのことをもう一度思い出したんです。

 運が良いだけの私を、幸せな人に変えてくれるのは、あなたなんじゃないかって。
22 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:14:00.70 z2Y7iDdr0





 楽しかった初詣デートも少しづつ終わりに向かっています。
 参道を戻る道すがら、今度はカランと高い鐘の音が聞こえました。

「あっちで福引やってるみたいですね。さっきの福引券のやつでしょうか。」

 今、私の手元には3枚の福引券があります。
 具体的にこれといった欲しいものがあるわけではありません。
 でも、きらきらとし始めた世界の中で、ちょっとだけ確かめてみたいことがでてきました。

「あの……プロデューサー」

「はい、なんでしょうか?」

「私、福引やってきてもいいですか?」

 昔から欲しいものは願えばだいたい手の中に来てくれました。
 でも、今欲しいものはもっとあいまいな何かで。そして私はそれをちゃんと掴めるような気がするんです。

 だってひとりじゃないから。ひとりだったらただの幸運に過ぎないことだって、幸福に変えてくれる人がいるから。

「その……今ならただ運がいいってだけじゃなくって、きっと幸せを見つけられる気がするんです」

「どうぞ」

 プロデューサーは優しく笑ってくれました。私の想いがちょっぴり伝わったのか、それは私の大好きな笑顔でした。
23 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:14:40.29 z2Y7iDdr0


「新春の運試し、いかがですかー!」

 おじさんの威勢の良い声が、広い参道に響いていきます。
 私は3枚ある福引券の内の1枚を慎重に選んで、ぎゅっと両の手のひらで包み込んでから、おじさんに手渡します。

「おじさん、福引お願いしますっ」

「はいよっ。おっ、お嬢ちゃん美人さんだねぇ。きっといいことがありそうだ」

 福引券を受け取ったおじさんは調子良くそんなことを言いながら、にこにこ笑顔でがらがらを指差しました。

「ふふっ。ありがとうございます♪」

 おじさん、奇遇ですね。私もそう思ってるところなんです。
24 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:15:54.08 z2Y7iDdr0


 がらがらの持ち手をそっと摘んで、ぐるりと回していきます。
 もう迷ったり、願ったりすることはありません。

 私の心の中には、いつもの運の良さとはまた違った確信めいたものがあって。


 きっと、ひとりでは手に入らなかったもの。ふたりだけにもらえる神様のきまぐれ。


 たった数秒の時間が長く、長く感じられます。
 ゆっくりとざわめく視界の中、がらがらの小さな穴がお日様を受けてきらりと光って、ぽとりとその輝きを落としていきました。
 すぐにカランカランカラーンと大きな鐘の音が耳元で鳴り響いて。


「大当たりー!!!」


 おじさんの大きな声と共に、私は現実に引き戻されます。
 目の前の玉の色と、横のパネルを見比べて、私はやっと自分が何を貰ったのか理解しました。

「わぁっ! 特賞が当たりましたっ! ハワイ旅行ペアご招待券ですよっ!」

「やっぱり……おめでとうございます」

 プロデューサーは分かっていましたと言いたげな顔で、それでも笑って、祝福してくれます。
 周りの人達もざわざわとしたと思うと、拍手と共におめでとうって言ってくれて。
 
 こんな状況に慣れていても少し気恥ずかしい気持ちです。
 それでも神様のお節介には笑って答えなくちゃいけません。

「ありがとうございますっ♪」

 ちょっぴり恥ずかしくても、せめてアイドルらしく。
25 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:16:30.46 z2Y7iDdr0


 特賞を引き当てた興奮が覚めやらぬ中、福引所から少し離れたところで、プロデューサーとその喜びを分かち合います。

「こんなにいいものが当たるなんて、ラッキーでしたね♪」

「さすが茄子さんですね、お見それいたしました」

「新年最初のラッキーなので……初ラッキー?」

 その不思議な言葉の響きに、ふたりして笑ってしまいました。
 年が明けてからきっとラッキーなことはたくさんあったはずなのに。
 なんだかこれこそが私の初ラッキーなような、そうであってほしいようなそんな気持ち。

「うふふっ♪ なんだかステキな響きかも、初ラッキー♪」
26 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:18:04.45 z2Y7iDdr0


「茄子さん、1回だけで良かったんですか?」

 プロデューサーは残りの2枚の福引券を使ってみないのかと気にしているようでした。

「はい。今日は福引、もう引きません。幸運はより多くの人のもとへ……ですっ」

 もう十分すぎるほどの幸せを貰いましたから。お参りしたばかりのせっかちな神様に。


 そんなことを考えていると、カランカランと鐘の音が続いていきます。
 どうやら私の後に福引した人も何か当てたみたいです。
 おばあちゃんを連れたご家族さんが、男の子たちだけのグループが、福引所の周りでたくさんの笑顔と幸福を咲かせていきます。

 私の幸運がみんなの幸運をもたらしたんだーっていうのは言い過ぎかもしれませんけど。
 それでも、きっと私のこの笑顔が次に巡っていったんだよって言えたらいいなって思うんです。

 幸運はいつだって、誰にだって尽きないんです。こうやって人の輪を巡って還っていきますから。

「おぉ、当たるときは続くもんですね」

「ふふっ。幸せそうに笑ってる。よかったぁ♪」


 たくさんの人がいて、みんながニコニコしてて……私はこういう景色が大好きなんです。
 やっぱり私は、自分だけじゃなくて、誰かが幸せそうにしているのを見る方が好きみたいで。


 きっと、だから私は、アイドルのお仕事が大好きなんだなって。


 そんな幸せになって欲しい人には、ちゃーんとあなたも入っているんですよ♪
27 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:18:56.17 z2Y7iDdr0


「ところで……ペアってことは私ともうひとり行けますよね?」

 今日あなたが気付かせてくれたこと。思い出させてくれたこと。

「……ひとりで行ってもいいところだと思いますよ」

 勘の良いプロデューサーはもう私が何が言いたいのか気づいたみたいです。うろうろと目が泳ぎ始めました。

「茄子ひとりではハワイには行きませんよ〜。ペア招待券ですから、ペア♪」

 ペアチケットが当たったって1人ではあんまり嬉しくないんです。
 それはきっと幸運かもしれないけれど、幸福ではなくて。
 一緒に行ってくれる「誰か」がいて、初めて幸福になると思うんです。

 今日ふたりでここに来れたから、ふたりで願って、ふたりで貰った神様からの贈り物だから。

 幸運を幸福に変えるには、きっとあなたが必要なんです。私はあなたといるから幸福なんですよ♪

「えっと……ちひろさんとか」

「ふふっ、南の島はお好きですか? プロデューサー♪」
28 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:19:33.60 z2Y7iDdr0



 今日確信したことがあるんです。

 やっぱり私、一番の幸福はプロデューサーと出会えたことだと思います。
 それは今年も来年もその先もきっと揺るがない。そんな気がしていて。

 私の幸運を、幸福に変えてくれる人。

 そんな私の幸福が、巡り巡って、見知らぬ誰かに幸運をもたらして。
 たくさんのみんなを幸せに、最高の幸せを約束できるようにしてくれるんです。

 今年もきっといい年になるって信じられます。
 運だけじゃなくて……あなたがいるから。


 君ありて福来たる、なんて。
29 :◆tues0FtkhQ 2018/01/28(日) 13:20:03.45 z2Y7iDdr0


おしまい。

遅くなってしまいましたが、茄子さんが無料10連で来てくださったので。
誰かと一緒だと幸せが増えるね。

【モバマスSS】泰葉「自覚、そして一転攻勢」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:03:00.44 xqJrnu6g0


【女子寮〜まゆルーム】

まゆ「あの人はまゆの見立てではかなりお人好しなので、プランAでいきます」

泰葉「はい」

まゆ「まゆのプロデューサーさんもそうですが、
   基本世話焼きというかお人好しな人は、他人に気を使いすぎる人が多いのです」

泰葉「そうですね。すごい助かってます」

まゆ「それ故にわがままを言えば最初は嫌がっても、押しまくれば言うことを聞いてくれたりします」

悠貴「なるほど・・・」

乃々「でも森久保には厳しいような・・・?」

まゆ「こういう人達には絶対に超えられない一線というものが存在します。そこだけは駄目みたいなものがあるんです」

悠貴「べ、勉強になります」

まゆ「周子さんにかっさわれる場合は周子さんが攻勢に回って押しまくった場合です。多分あの人は断りきれないです」

泰葉「口ぶりからしてまだ大丈夫ですよね?つまり逆を言えば、その一線を超えなければ割といけるということですか?」

まゆ「そうです。で、このプランAというのが一線のラインを押し上げる方法です」

悠貴「どうすればいいんですか?」

まゆ「簡単な話です。目的を決めて、それより上の条件を提示して譲歩させればいいんです。」

乃々「あ・・・漫画の交渉術でみたことあります・・・」

悠貴「な、なるほどっ!それならなんとかなるんですね」

泰葉「私の最終目的は子供がほしいなんですが、その上ってなんでしょうか」

まゆ「・・・それは最終目的なので今回はもうちょっと前の段階を当面の目標にしましょう」

・・・・・・・・・
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:04:57.80 xqJrnu6g0

【女子寮〜まゆルーム〜深夜】

悠貴・乃々「zzzzzzzzz」

泰葉「二人共寝ちゃいましたか。ふとんかけてあげましょう」

まゆ「さて、泰葉ちゃん。この作戦を実行する前に一つ絶対にやらなければいけないことがあります」

泰葉「何でしょうか?」

まゆ「泰葉さんがPさんの前で演技してしまうという件についてです」

泰葉「・・・あ、あの。それは」

まゆ「Pさんと自分が本当にどうしたいか真剣にかんがえてください。」

泰葉「えっと、子供を・・・・」

まゆ「目的はそれでもいいんです。でも、真剣に子供を作るために考えてますか?
   明日Pさんの前で演技なしでそのことをつたえられますか?」

泰葉「・・・・・・・」

まゆ「演技して付き合ったとしても絶対破綻します。間違いないです。泰葉ちゃん、
   演技した自分をPさんが好きになってくれてうれしいですか?」

泰葉「・・・(わからない)」

まゆ「今ちゃんと把握してください。一回自分の気持を演技なしで整理してください。そしたらこれをお渡しします。」

泰葉「え、えっと」

まゆ「なんならまゆが一から聞いてあげます。なんで好きになったのか教えてください。」

泰葉「!?む、むーりぃ・・・」

まゆ「・・・それは乃々ちゃんのものです。ムダに高いクオリティのものまねはやめましょう」
   
泰葉「えっと・・・いじめですか?」

まゆ「いい加減にしないと動画取ってPさんに送りつけますよ。
   まゆに全部喋らなくてもいいから思考を整理してください」

泰葉「う、うん」

まゆ「ゆっくりでいいですから・・・ね?」


・・・・どうしよう。最初からでいいのかな?

・・・・・・・・・・・
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:06:15.10 xqJrnu6g0

・・・・・・・・・・・
出会いは結構前になる

【とあるスタジオ】

カメラマン「いや〜泰葉ちゃんよかったわよ〜。」

泰葉「ありがとうございます!」

・・・いつも通り完璧な笑顔で挨拶をすませる。
このカメラマンさんは子役からなので割りと長めの付き合いである

なぜかここ数年で女言葉になってるけど。
・・・髪の毛が年々薄くなるたびに女言葉が様になっていっているのはちょっと面白い

カメラマン「来年から高校生だっけ?時が経つのは早いわねえ」

子役として始めた芸能界、これでもキャリアは長い方だと思う。だから知っている

芸能界という場所はきれいごとだけではない。仕事をきっちりこなさなければ生き残れない。

カメラマン「これからもよろしくね〜」

泰葉「はい!またよろしくお願いします!」

さて、次の移動まで時間がある。どうしようかな?

P「・・・あの、よろしいでしょうか?」

泰葉「え?あ・・・はい!なんでしょうか!?」

誰だっけ?ああ、見学に来たアイドル部門の新人プロデューサーさんだったかな?微妙にスーツ着慣れてない感じがする

・・・これから出世するかもしれないし、名前を覚えて愛想もよくしてないと・・・

泰葉「見学お疲れ様でした。まだ時間ありますのでなんでも聞いてください」

P「あの・・・アイドルやりませんか?」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:07:40.21 xqJrnu6g0

・・・・・・・・・・

【スタジオでてすぐの廊下】

まずい予感がしたので逃げようとしたらついて来た

泰葉「・・・あの。ついてこないでくれませんか?」

P「まだ時間あるようですし、話だけでも聞いてくれませんか?」

・・・そうなんだけど。正直あまり関わりたくない

P「あ、申し遅れました。私225プロダクションのPと申します。これ名刺です」

泰葉「あ、どうも。」

正直いらないし興味もない。こんな人が出世できるわけないし

P「いやー初めてアイドル候補に名刺渡しました、結構緊張しますねえこれ」

・・・あれ?なんか違和感が。あ、もしかして、だけど

泰葉「・・・私のこと知ってます?」

P「えっと・・・私あなたのお名前聞きましたっけ?」

・・・知らないふりをして会話の種をつくるつもりか?
いや。違う、これは演技じゃない。本気で私を知らないんだ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:08:15.75 xqJrnu6g0

【女子寮〜まゆルーム】

まゆ「泰葉ちゃん知らなかったんですかあの人!?」

泰葉「正直ちょっとがっかりしました。それなりに有名だと思ってたけど。自惚れてたのかなって。」

まゆ「いや知ってますよ普通は」



泰葉「(・・・だから最初は正直印象良くなかったんだよね)」

・・・・・・・・・
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:09:37.39 xqJrnu6g0
・・・・・・・・・

【スタジオでたところの廊下】

私が久しぶりに自己紹介というものをした後。

P「すんませんでした!」

泰葉「あの、お気になさらず・・・」

土下座せんばかりの勢いで頭を下げる男性を見て、ちょっと困った。
今スタッフさんはスタジオ内にいるけど噂になっても困る。は、話を逸らさなきゃ。

泰葉「えっと・・・あの・・・どうしてでしょうか」

・・・質問ふわふわしすぎだよ私。不測の事態に弱いのは自覚あるけどさ。

P「・・・仕事をしている貴女がなんか、なんか楽しくなさそうだったんで。つい?」

疑問形ですか。でも見抜かれてた?演技のえの字どころか上の点も書けなさそうなこの人に?

今思えばだけど、だからムキになったんだろう。

泰葉「・・・仕事ってそういうものじゃないんですか?」

本心だった。仕事って楽しいことって少ない。辛いことのほうがよっぽど多かった。
それは大人のこの人のほうが知ってるんじゃないか

P「辛いだけじゃやってられませんって、もちろん楽しいだけでもだめですけど。」

泰葉「はぁ・・・」

ヤスハチャーン!ソロソロイクヨー!

泰葉「あ、迎えが来たみたいです。すいません」

P「ええ、こちらこそお時間をとらせて申し訳ありませんでした、
  名刺に色々書いてありますんで。ぜひ連絡をいただけると嬉しいです。失礼致します」

泰葉「ええ。失礼します」

・・・・とりあえず家に帰ろう

・・・・・・・・・・・・
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:10:55.77 xqJrnu6g0
・・・・・・・・・・・・

【泰葉の家】

泰葉「ただいま」

泰葉母「おかえり。ご飯できてるわよ」

泰葉「うん」

私が子役になるきっかけを作ってくれた母
今、自分がなにを考えているのか話したら助言をくれるのかな。

泰葉母「撮影どうだった?」

泰葉「うん。大丈夫、知ってる監督さんだったしすんなり終わったよ」

泰葉の母「それはよかったわ〜」

そういえばあの人のことを言ったほうがいいのかな?どうしようかな?
お財布に入れた名刺を思い出した

泰葉母「なにかいいことあった?」

泰葉「いや別に?どうして?」

泰葉母「そう?なんか嬉しそうな顔してるわよ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:16:26.94 xqJrnu6g0
【まゆルーム】

泰葉「(まあこの時は変な人に出会ったなあと思ってたなあ)」

泰葉「(次はいつ会ったんだっけ。そうだ。あれはすぐのオフだった)」

・・・・・・・

【街中】

名刺もらったことなんか忘れてかけていて日常に戻っていたときだった

泰葉「・・・とりあえずどこ行こうかな」

・・・・オフなのでいきつけのミニチュアショップに行くことにした。
・・・・一人で。別にいいもん。・・・あれ?

泰葉「・・・すっごい行列がある」

女の子達がずら〜っと列をなしていた。なんの列だろう?

泰葉「ケーキ屋・・・かな?」

そういえば控室で置いてあった雑誌で読んだ気がする。私の行きつけの店の近くにケーキ屋さんがオープンしたって雑誌で読んだ。

海外から戻ってきた若いパティシエが地元に店を!みたいな。・・・どうやら開店記念でバイキングを期間限定でやっているらしい。

泰葉「期間限定かぁ。ちょっと・・・食べてみたいかな?」

新しい店とか、期間限定という文字には惹かれるものがある。
でも行列がすごいなあ。バイキングの時間が何分制かはわからないけど何時間か待ちそうな気配がする。

泰葉「・・・これは無理かな?」

とりあえず店頭だけ覗いて別のお店いこう。そうしよう。バイキングの期間が終わったら普通に入れる機会もあるだろう。今日はまたの機会でいいや。

???「え、駄目なんですか。ちゃんと並んだんですけど」

ウェイトレス「申し訳ありません。当店男性のみのお客様をご遠慮しておりまして・・・女性様お連れでしたら入店可能なんですが」

???「マジですか・・・しょうがないなあ。あ、じゃあお姉さんと一緒に入れば大丈夫?お名前なんです?」

ウェイトレス「あ、私槇原志保っていいます、
   お仕事中なのでごめんなさい。あ、でもパフェなら食べたいかも・・・」

・・・・店員さんと男性が揉めてる?ていうかナンパ?別の店員さんが後ろの人を先に入れているみたいだから迷惑にはなってないのかな?

???「知ってたら並ばなきゃよかったなあ。いやあうっかりうっかり」

・・・名刺の人だった。確かPさんだっけ。なにやってるんだろう?

志保「申し訳ありませんお客様・・・」

P「あ、いいですいいです。じゃあすいません。これPと仲間たちからって貴女から店長に渡しておいてもらっていいですか?言えばわかるんで」

志保「え?あ。えっと、お知り合いで?」

P「いやーびっくりさせようと思ったんですけど失敗しました。どうせ忙しいでしょこれじゃ。落ち着いたらまた会いにきますわ。」

・・・事情は大体つかめた。要するにあれだ。サプライズを失敗したんだあの人男性の一人客が入店禁止なの知らずに並んじゃったと。

泰葉「あっあの・・・・」

・・・なんでこんなことしたんだろう。今だってわかってない。オフだからはしゃいでた?同情した?でも気がついたら声をかけていた

P「はい?あ、岡崎さん。」

志保「??」

泰葉「お久しぶりです。」

P「・・・・・・・」

・・・・・沈黙が気まずい。やっちゃったかもしれない

P「・・・あ、ちょうどいいや。岡崎さん甘いもの平気?そんで今時間あったりする?」

泰葉「は、はい。大好きです。時間もまあ少しくらいなら」

・・・えっと。もしかして。

P「すいません槇原さん。女性連れだったら問題ないんですよね?この子と入ります。次に入れてもらえます?岡崎さんいいかな?」

志保「あ、問題ないですよ。はい」

・・・・思わぬ事態になった
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:18:37.92 xqJrnu6g0
・・・・・・・・・・・

【ケーキ屋〜ポレポレ〜店内】

P「いやーびっくりしまた。まさか岡崎さんがいるなんて。助かりましたよ」

泰葉「・・・私もびっくりしました。」

店内の飲食スペースに座りケーキと飲み物を注文したところだった。
・・・・もしかしてこれってデートなのかな。

志保「先程の荷物はお渡ししておきますね。ごゆっくりどうぞ〜」

P「ありがとうございます。あいつによろしくお願いします。あ、一応一人で開けろよって言っといてもらえますか?書いてはあるんですけど」

志保「ふふ、了解です。じゃあごゆっくり〜」

泰葉「パティシエさんとお知り合いなんですか。」

P「高校の同級生なんですよ。卒業式がもうすぐって時にパティシエになる!とか言い出して、卒業した次の日にフランスに行っちゃったんですよ」

泰葉「・・・それは」
・・・なかなかのチャレンジャーだ。私には絶対できないだろう

P「で、ずっと音沙汰なかったんですけど、雑誌に乗ってたって仲間の一人が見つけて。」
  花とか送るよりあいつが好きなもの持ってってやろうぜーってなりまして」

泰葉「それであの包み・・・ちなみになんですか?」

P「・・・・秘密です」

泰葉「あ、そうですか」

・・・・別にどうでもいいか。あ、モンブラン美味しい。

泰葉「あ、そういえば。アイドルの件なんですが」

P「あー。今日はいいんじゃないですか?」

ガトーショコラを食べながらこの男性、Pさんがそんなことを言ってきた、

泰葉「え」

P「いや、来てくれるのは大歓迎なんですけども。せっかくこうやって
  お互い休日満喫してるのに仕事の話あんましたくない・・・したいですか?仕事の話」

言われてみればそうだ。
美味しいケーキの前でわざわざ断って気まずい空気になるのもなんかいやだ。私も次チョコケーキ頼もうかな

泰葉「そうですね。じゃあまたの機会で」

P「それがいいですよ。今日はオフですか?」

泰葉「えぇおやすみです、この後これから・・・」

・・・ミニチュアショップなんて言ったら子供っぽいって思われるだろうか

泰葉「秘密です」

P「秘密なら聞けませんねえ」

泰葉「ええ、お返しです。そっちが言ってくれたらこっちも言いますよ」

P「うーむ。困りましたねえ、言えないことはないんですけども・・・」

泰葉「ふふっ」

P「お、いい笑顔、やっぱアイドル向きですよ岡崎さん」

泰葉「仕事の話はしないんじゃなかったです?」

P「おっとすいません。いえ、ついね」

・・・・なんていうかプライベートのこの人はとっつきやすいというか懐っこい人だった。

志保「追加のケーキお持ちしました。ごゆっくりどうぞ〜」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:19:20.94 xqJrnu6g0

この時点ではアイドルになる気なんてなかった

いや、正直迷ってた。でも、踏み出せなかった

いっそのこといいからなれ!って言ってくれたらいいのにって思ったんだっけ・・・

ケーキ屋で会ってしばらくした頃。お礼も兼ねて一回ちゃんと話そうと思った。そして、お断りをしようって。

連絡を取ったらすぐ会ってくれることになった。
私の事務所の近くのカフェで、Pさんに会うことにした。

・・・・・・・・・・・

【カフェ・マル・ダムール】

P「・・・すいません。待たせちゃいましたか?」

泰葉「いえ、私もいま来たところですから、まだ何も頼んでないです」

P「じゃあ好きなもの頼んでください、もちろん出しますよ」

泰葉「ありがとうございます、じゃあカフェオレをお願いします」

P「はい。すいませーん。カフェオレとブレンドください」

・・・・・・・・・・・
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:20:26.34 xqJrnu6g0

泰葉「幾つかお聞きしたいんですが。」

P「はい」

泰葉「今も私をアイドルにしたいですか?」

P「当然じゃないですか」

泰葉「理由を伺ってもいいですか?」

P「・・・初スカウトって言ったんですが覚えているでしょうか?」

泰葉「アイドル候補に名刺渡すのも初めてと言っていましたね」

P「渡したいって思った理由は勘でした。自分でもよくわからないです。
  岡崎さんを知らずとはいえ、失礼なことをして申し訳ありませんでした」

・・・・頭を下げられる

泰葉「えっと、頭を上げてください。責めるつもりは・・・」

P「正直、教育係の先輩にも軽く怒られまして。
  無理なのかなってちょっと思いました、でも諦めたくないなとも。」

泰葉「・・・・・」

P「ケーキ屋でお会いした時は正直心躍ってました。会わずに終わらなくてよかった。って」

泰葉「・・・正直。連絡するつもりなかったです。」

P「でしょう?だから、連絡してくれたのはすっごい嬉しいです」

泰葉「あの・・・お願いがあります」

P「はい?なんでしょうか」

泰葉「・・・私に命令してくれませんか?アイドルになれ・・・って」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:22:49.82 xqJrnu6g0

Pさんは面食らってたっけ。そうだよね。下の子にいきなり命令しろなんて言われたんだもん。でも・・・

・・・・・・・・・・・・

【カフェ・マル・ダムール】

P「え、ええっと。私が岡崎さんにアイドルになれって言えばいいんですか・・・ね?」

泰葉「はい。そうしたらアイドルになりましょう。」

P「・・・聞いてもいいですか?なんでそのようなことを言うのか。」

泰葉「・・・私、自分の意志でお仕事をしたことが殆ど無いんです」

泰葉「子役から初めて、もう10年以上この世界にいます。その間私はずっと、
   大人の人の言うことを聞いて、生きてきました」

P「・・・はい」

泰葉「・・・だから、自分で決めてほしいって言われても正直よくわからないんです。私一人で決めたことがないので。」

P「・・・だから私に命令してほしいと」

泰葉「はい。仕事で大人の人に言われたらいいと思うんです。」

P「・・・私に言われるということで踏ん切りがつくって言うなら、喜んで。・・・といいたいところなんですが」

泰葉「はい」

P「これは絶対に貴女が決めなきゃいけないことなんです」

泰葉「つまり、できないと?」

P「そうですね。まあ貴女よりちょっと年上の戯言ですけど聞いてください。」

すごい真剣な顔で言われた。大人の顔だ。20代だと思ってたけどもっと全然上に見える

泰葉「・・・はい」

P「私も貴女も生きてるわけですが、人生って基本的に選択をずっとするんですよ。
  轢かれたレールがあることもありますけどそれを辿るかどうかも結局自分次第なんです」

泰葉「でも。それって」

道を踏み外すのは勇気がいる。そんなこと簡単にできるものじゃない。

P「もちろん子供にそんなことを求めるのは酷です。
  だけど貴女はもう大人に近い。今じゃなくてもこれから先絶対に、大事な選択を迫られる時が来ます」

泰葉「・・・・」

P「大事な話を聞かせていただいてありがとうございます。そうやって生きてきたなら今言っていることは酷かもしれません。

  ですが、貴女がアイドルとしてやっていってくれるつもりなら、自分で選んで決めてほしい。これは私のわがままです」

泰葉「わ、私は」

P「ここで決めなくてもいいんです。電話でも名刺に書いてあるメールアドレス使ってもらってもかまわないです。
 もしちゃんと決めたなら連絡しなくてもいいくらいです」

泰葉「あ、はい」

P「・・・とりあえず解散しましょうか。払っておきますので今日はこれで失礼致します」

泰葉「あ、はい。ありがとうございました」

P「こちらこそありがとうございました。あ、最後に」

泰葉「・・・・はい」

P「もし貴女がアイドルを選んでくれたら絶対この仕事楽しい、やってよかったってあなたに言わせてみせるようにがんばります。
  それだけは覚えておいてくれると嬉しいです」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:23:42.93 xqJrnu6g0

【女子寮〜まゆルーム】

泰葉「(まさかだったなあ。千載一遇のチャンスだったはずなのにそれを自分から見逃すなんてすごい人だと思う)」

子供でも有名人の私でも人形でもない。ちゃんと一人の人間として真剣に向き合ってくれたんだ。

初めて自分で考えて、悩んだ。そして結局、私は選んだ。アイドルになりたいって思った

Pさんに連絡したらすっ飛んできて、ありがとう!よろしく!って言ってくれたっけ

両親に話したら、Pさんをつれてきてほしいって言われて、Pさんももちろん行くつもりだったっていうから

すぐ都合つけて家に来てくれたんだよね・・・

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:26:12.40 xqJrnu6g0
・・・・・・・・・・・・・・

【泰葉の家】

P「初めまして。Pと申します。本日はお招きいただきまして・・・」

泰葉母「どうぞどうぞ、座ってください。私だけで申し訳ありませんね。お父さん急な仕事が入っちゃって。」

P「い、いえ私こそ急にお伺いたしまして・・・」

泰葉「お母さん。こちらがPさん。
   スカウトしてくれた人で私の担当になってくれると思う人」

P「よ、よろしくお願いします。弊社に来ていただいたら。娘さんをお預かりする立場になること思います
  ・・・若輩ですが、経験も少ないです。お許し下さい。ですが精一杯努力いたします!よろしくお願い致します!」

泰葉母「あ。頭上げてください。アイドルですよね?どうぞどうぞ。」

泰葉・P「え?」

泰葉母「あら仲良し。いえね。実はこの家引き払う事になりそうなんですよ」

泰葉「え!?初耳だよお母さん!」

泰葉母「いますぐってわけでもないんだけどお父さん長崎に転勤になりそうなのよ、1年以内かしら」

・・・思ったよりすぐだった

P「は。はぁ」

泰葉母「まあまだ受けるかどうかはわからないみたいなんですけど。ほぼ確定と見ていいかなと」

P「それは・・・驚きました」

泰葉母「元々私ども長崎の出でして。泰葉が生まれてすぐに、東京に移り住んでるので泰葉にはあまり馴染みがないんですけど」

・・・・うん。あまり行ったこともないし、名物もよく知らないくらいだ。

泰葉母「でも泰葉のこともあるし、単身赴任してもらおうかなあと思ってたんですけどね
    一人暮らしさせるのも不安ですし?もうすぐ高校受験でしょ?
    
    この子まだ志望校決めてないみたいですし、
    女子寮があるんですよね?そこの近くに入学してくれればいいかなと思うんです。どうでしょ?」

泰葉「お、お母さん!そんな勝手に・・・」

泰葉母「だってあなた、適当に成績と場所で適当なところにしようとしてたでしょ?」

泰葉「うっ・・・(否定できない)」

P「え、ええっと女子寮に入寮するのは問題ないとは思います。書類さえ記入していただければ私の方で手配します」

泰葉母「助かります〜。もし駄目だったらそこのPさんのところにでも嫁いじゃえばいいのよ〜」

P「と、年の差とか・・・・ありますよ?」

泰葉「なんで真面目に答えてるんですか・・・///」

泰葉母「大丈夫ですようちのお父さんも私より10以上年上ですからヘーキですよ〜」

P「で、ですが、わ、私いい家庭の出でもなくですね。お、親とも折り合いが悪いですし?
  連絡もほぼしてないというか、友人関係もあまり上品でないというかなんというか」

Pさんが狼狽している。この人も不測の事態に弱いのか。ちょっと親近感湧くなあ

泰葉母「姑関係がめんどくさくないほうがいいですよ。もし過干渉でも守ってあげればいいんです。
    あ、でも本当にそういうことになったらお父さんの説得はがんばってくださいね?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:26:51.35 xqJrnu6g0

【女子寮〜まゆルーム】

泰葉「(今思うとお母さんには見抜かれてたのかな。それから寮から近いところの高校の推薦もらって。)

事務所の移籍は結構あっさりだったっけ

・・・・・・・・

【事務所ー部長室】

ちひろ「では岡崎泰葉さんの移籍手続きが終了しました。これからよろしくお願いしますね。」

泰葉「はい、よろしくお願いします」

P「ありがとうございます。千川さん」

ちひろ「いえいえ、これは総合アシスタントとしてのお仕事ですから
    Pさん。話していたとおりなので部屋に移動してください」

P「本当にいいんですか?アイドル一人だけで個室とは」

ちひろ「部屋余ってますから全然平気ですよ。ある程度のことは好きにして結構ですので」

P「ありがとうございます」

ちひろ「あ、でも部長に怒られない程度にしてくださいねー」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:28:09.10 xqJrnu6g0

【女子寮〜まゆルーム】

泰葉「(そう、ここから始まったんだ。お仕事始めてすぐのPさんは正直頼りなかった)」

まゆpさんや私にいろんなこと聞いてた。そのくせ、遊ぶことは熱心で

仲良くなったほうが仕事が円滑に進むだろーとかいって仕事終わったら遊び行ってた。・・・デートって言っていいよね?これは

デビュー前はずっと一緒に行動してたっけ。今思えば気を使ってくれてたんだと思う。

芸歴長いから同じ新人の子も近寄りづらかっただろうし。今もそこまで交友関係は広くないからずっと二人だった

・・・・・・・・

P「岡崎さん、レッスン終わったらここ行かない?甘いの食いたいから付き合ってよ」

一人だと寂しいってよく付き合わせてきた。

P「岡崎さん、コタツ入ったことないの?じゃあ持ってくるよ。
  コタツで勉強っていいよね。俺やったことないけど」

本当にコタツと畳を持ってきた。今じゃあ冬の定位置だ。

P「岡崎さん、お疲れ様、お茶入れるから休んでね」

この頃はPさんが入れてたっけ

P「・・・岡崎さん。こういう場合ってどうすればいいかな?」

聞くときだけ捨てられた犬みたいな顔するのかわいかった。

P「岡崎さんその演技カワイイと思うけど、正直やりたくないでしょ?無理しない。」

・・・すぐ見抜かれて驚いた

P「うん。もっと自分を出してこ。そのほうがかわいい」

・・・可愛いって恥ずかしげもなく言う人だった

P「あ、一応勉強もちゃんとやったほうがいいよ。あ、いや、絶対俺よりやってるわ。ごめん」

・・・墓穴を掘ることもあった

P「今日帰り遅くなっちゃいそうだな、一緒にご飯食べに行こう。美味しい洋食の店見つけたんだ」

・・・一緒にご飯食べに行くことも多かった。

~~~~~~~~~~~~
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:30:15.73 xqJrnu6g0

【女子寮〜まゆルーム】

泰葉「(デビューまで駆け足だったなあ、)」

無意識に演じちゃう私をすぐに見抜いてくれた

デビューライブで完璧にだけやろうとした私に自分を表現して伝えてみよう。
やりたい放題やっちゃいな。責任は俺が取るから!って言ってくれた

私がみんなを笑顔にするアイドルになりたいってわかった時すごい褒めてくれて、練習に私が満足するまで付き合ってくれた

初めてバレンタインチョコを渡した時生まれて初めてもらった!ってすっごいはしゃいでた

いつの間にか助手席に座るのが当たり前になった

用がなくてもオフィスに来て仕事してるPさんに会いに来るようになった

そうだ、私Pさんのお手伝いしたいって思ってこうなったんだった

ちょっと抜けてて、人懐っこくて、たまに年上で、真面目でお人よしで微妙にヘタレで・・・

あ、まずい。こうしてみると私ほんとうに・・・
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:31:24.74 xqJrnu6g0

泰葉「Pさんのことが好き・・・なんだね。うん、やっぱり好きなんだ」

まゆ「自覚してくれたみたいですねえ。ようこそ・・・こちら側へ。歓迎しますねえ」

泰葉「うん。ありがとうまゆちゃん」

まゆ「じゃあもう一回聞きますねえ?演技してる自分をPさんが好きになってくれてうれしいですか?」

泰葉「・・・・嫌・・・かな。うん絶対に嫌。ありがとうまゆちゃん。おかげで気づけたよ。」

泰葉「・・・うん。わかった。ありがとうまゆちゃん。」

まゆ「先生って呼んでもいいんですよお?」

泰葉「・・・それもちょっと嫌かな?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:32:15.54 xqJrnu6g0

・・・・・・・・・

【翌日〜事務所〜泰葉部屋】

泰葉「Pさん、ちょっといいですか?」

P「おう。どうした?」

泰葉「今度の仕事、一緒に行ってくれるんですよね?」

P「ん?えっといつのだ。」

泰葉「ここでのTV局の撮影なんですけど」

P「ああそれな。もちろんついていくよ。帰りは寮まで送っていくちょっと遅くなっても大丈夫だよ」

泰葉「ありがとうございます。で、ライブ終わったらなんですけども」

P「うん」

泰葉「行きたいお店がありまして付き合っていただけませんか?」

P「別にいいけどどこよ?」

泰葉「秘密です。楽しみにしててくださいね」

P「・・・・了解。楽しみにしとくわ」

机の下乃々「(・・・うまくいくといいんですけど)」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:32:56.08 xqJrnu6g0

終わりです。泰葉デート編へ続きます。

24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:33:46.33 xqJrnu6g0

おまけ1〜〜まゆPとの飲み会〜〜 

【初回・泰葉にスカウトした日】

まゆp・P「乾杯」

まゆp「しっかしお前アホだなあ」

P「・・・・すんません」

まゆp「まあいいよいいよスカウトならよくあることだ」

P「よくあるんですか?」

まゆP「まあな。で、どうよ?なってくれそうなのか」

P「わかりません。でもなってくれたらいいと思います」

まゆp「ま、頑張れよ。俺も仙台出張があるからさ、教育係は今日で卒業な。
    しばらく誰かの子を研修でサポートすることになる」

P「・・・今までありがとうございました。」

まゆp「役職一緒なんだから別にいいよ。俺も担当アイドルちゃんと探さないとなあ」

P「お土産期待してますね」

まゆp「おう、ついでにスカウトでもしてこようかな」

P「あ、そうだ、友達の帰国祝いの相談乗ってくれてありがとうございました」

まゆp「ああ、仲間内のお気に入りのAVセット各1本になったあれか」

P「正直女優さん全然わかんなかったんで、ありがとうございました。」

まゆp「・・・お前、うなじフェチだろ。首すきだろ」

P「・・・なんのことやら」

まゆp「とぼけんな、ちなみに俺は見た目かわいい系で夜は・・・てのがいい、ほらお前も正直になれ」

P「・・・正直小早川さんが、着物なのに髪アップにしないの結構悲しいです」

まゆp「ある程度性癖に正直になったほうが女の子と長く続くらしいぞ。まあ飲めや」

P「い、頂きます」

まゆp「この後大人の店でも奢ってやろうか?飴もらったら双葉さんにあげればいいし」

P「セクハラですよ?それぇ。ここ東京だし。」

・・・・・・・・・・

P「うぅ・・・気持ち悪い」

まゆp「飲めないならいえや。・・・解散だなこりゃ」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:35:20.92 xqJrnu6g0


【2回目〜泰葉とカフェで話した後】

まゆp・P「乾杯」

まゆp「お前ほんっとアホだな。」

P「・・・・すんません。でもこれは譲れなかったんです。
  俺の言いなりになるとか言われたらなんとかしたくなっちゃうじゃないですか。あんなん悲しすぎますよ」

まゆp「まあ、いいけどな。お前が決めたことだし。プロデューサーはアイドルの世話焼くもんだしな。
     あ、そうだ、お前にアドバイスな」

P「なんですか?」

まゆp「もし岡崎泰葉がアイドルになりたいって言ってきたら、ちひろさんに連絡しろ」

P「え?部長じゃなくて、千川さんにですか?あの人部長さんのアシスタントでは?」

まゆp「おう、その話が出た瞬間できるだけ早くな。あの人ならなんとかしてくれる」

P「秘書的なもんだと思ってました」

まゆp「その認識であってるよ。お前はあんまり関わらないだろうけど一応言っておく。
    部長には意見していいけどこの会社で長生きしたけりゃあの人には逆らうな、逆らえないだろうけどな」

P「は、はい」

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:36:07.30 xqJrnu6g0


【3回目・泰葉が来ることが決まった日】

まゆp・P「乾杯!!!」

まゆp「よかったな!おめでとう。頑張れよ」

P「はい!ありがとうございます!」

まゆp「俺も担当できたし、お互いめでたいぜ」

P「佐久間まゆさんでしたっけ?なんか可愛い感じの」

まゆp「おう。見た目最高に好みなんだ。きっとあの子をトップにしてやるぜ」

P「お互い頑張りましょう!で、先輩ちょっと聞いてもいいですか?」

まゆp「どした?」

P「アイドルサポートの研修アイドルが宮本さんだったんですが、なんかよくわからなくて・・・
 このまま進んでいいんでしょうか・・・」

まゆp「・・・わかんなかったらなんでもすぐに俺に聞け。絶対な。・・・あの子の言うこと真に受けんなよ」


・・・・・・・・・・

【翌日〜部長室】

ちひろ「岡崎泰葉ちゃんがうちに来たいって言ってるんですか!?」

P「え、ええ。それで移籍手続きをしたいんですけどどうすれば・・・」

ちひろ「ちょっと待って下さいねーえーっとあそこのプロダクションの情報は・・・
    これが使えそうかな?あ、任せてください。大丈夫です。明後日にはまとまると思います」
 
P「あ、ありがとうございます。あ、何かお礼でも・・・」

ちひろ「いえいえお仕事ですから。あ、じゃあ一つお願いしてもいいですか?」

P「え、ええ、自分にできることなら」

ちひろ「泰葉ちゃんのサインください。私ファンなので!」

P「りょ、了解です」

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:38:30.82 xqJrnu6g0


【???回目〜最近】

まゆp「かんぱーい・・・」
P「乾杯。」

P「先輩、元気ないですね?無理しないほうがいいんじゃないですか?」

まゆp「なあ。この前俺誕生日だったんだよ」

P「あ、そうだったんですか?じゃあここの払いもちますよ」

まゆp「・・・家に帰ったら、プレゼントが置いてあったんだ、この赤いマフラーだった」

P「あっ・・・」

まゆp「手編みなんだぜこれ。しかもちょうどよくて俺の好きな色なんだよ。」

まゆp「よく見るとはじっこにM・◯(まゆpの名字のイニシャル)って刺繍されてた。
    カードまでついてた。おめでとうプロデューサーさんって」

P「よ、良かったデスネ・・・」

まゆp「・・・前から親が結婚しろって電話が結構あったのに最近一つも来ないんだ」

P「・・・・先輩!飲みましょうよ!」

まゆp「妹がまゆのサインくれってメールしてきた・・・俺担当がまゆって言った覚えないのに」

P「すいませーん!お酒ください!一番強いの!急いでね!」

まゆp「・・・お前んちに居候していい?」

P「俺も家バレしたくないんで嫌です。たまに泊まりに来るのはいいですけど」

まゆp「・・・味方がいねえ」

P「酒来ましたね。ほら、飲みましょ先輩。今日は付き合いますから」

まゆp「・・・そうだな!朝まで飲むぞおお!」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/27(土) 12:40:51.98 xqJrnu6g0


おまけその2〜〜まゆリサーチ・誕生日プレゼント編〜〜

【事務所ー泰葉部屋】

まゆ「Pさん。ちょっとよろしいですかあ?」

P「どうした?」

まゆ「マフラーと手袋どっちがいいですか?」

P「マフラーかな。手袋はあの人お気に入りの革のがあるはずだ。毛糸の手袋はスーツだとちょっと浮いちゃうから常につけれるマフラーのほうがいいだろ」

まゆ「いつもスーツですもんねえ。私服でもまゆと出歩いてくれるといいんですけど」

P「私服の傾向見るにカジュアル系だと淡い彩色が好きだから感じだからそのへん考えてあげるとなおいいかも」

まゆ「じゃあ予定通り赤のマフラーにしますね。ありがとうございました。ちなみにPさんはどんなのが好きなんです?参考までに教えてください。」

P「俺?ブラウンが好きだからコートブラウンにして、後はそれにあうようにパーツをってなっちゃうなあ。ダウンだけは赤と黒あるけど。」

まゆ「色々男性によってちがうんですねえ。ありがとうございました。あ、これクッキーです。みなさんでどうぞ。」

P「お、ありがとう。みんなで食べるよ」

まゆ「はい。じゃあ制作に取り掛かりますので失礼しますねえ?」

P「頑張れよー」

周子「ねーPさんや」

P「どうした?周子」

周子「・・・お世話になってる先輩を犠牲にして食べるクッキーおいしい?」

P「・・・甘さの中に塩気があるよね。正直すまんと思ってる」

周子「あっそ。あたしもクッキーちょうだーい」

P「食え食え。みんなの分も残しとけよ」

周子「・・・何も入ってないよねこれ」

P「俺たち用だから平気だろ。先輩用?知らん」

終わり

【モバマス】乃々「ひぃ....私の理想郷がぁ....」

4 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 17:54:10.61 uUqXDL+A0
ガチャリ

乃々「....」

乃々「こんにちは....」

P「....」ジー

ちひろ「....」ジー

乃々「?」

P「おう!早かったな!」

乃々「はい....あまりギリギリだと色々と心配なので....」

乃々「えらいえらい」

P「(こういうところは他の連中にも見習ってもらいたいな)」

乃々「あと、お仕事の前にエネルギーチャージを....」ガサゴソ

ちひろ「某ゼリー飲料でも飲みますか?」

乃々「い、いえ....」
5 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 17:54:38.86 uUqXDL+A0
乃々「お昼は食べてきたのであとは気持ちの方を....」

P「あぁ、いつものか....」

ちひろ「なるほど....」

乃々「?」

乃々「まあおっしゃる通りですけど....」

乃々「じゃあ私、机の下で気持ちを高めてきます....」

P「....」

乃々「もうこれをしないと頑張れません....」ガサゴソ

乃々「....」チラ

ベタベタ

乃々「あれ....?」

P「そうそう言い忘れてたんだがな」

P「実は」
6 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 17:55:06.97 uUqXDL+A0
P「今日、その机の下ペンキ塗りたてなんだ!」バーン

乃々「え、えぇっ....!?」

ちひろ「ごめんなさいね乃々ちゃん」ニッコリ

乃々「な、なんでこんなところにペンキ塗るんですか....!?」

P「いやー乃々がそこよく使うだろ?」

P「だからか知らんがそこの床の塗装が剥がれてきてたんだよ」

P「それがずっと気になっててなあ....」

ちひろ「そこで今日は一念発起してペンキを塗ったんです!」バーン

P「ってわけだ!」バーン

乃々「何でよりによって今日なんですか....」

P「すまんすまん!」

ちひろ「今日は我慢してくださいね?」

乃々「....」
7 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 17:55:49.12 uUqXDL+A0
乃々「それでは....」

乃々「となりの机の下に引っ越しです....」

P「....」

ちひろ「....」

乃々「やっとこれで....」ガサゴソ

乃々「落ち着けます....」チラ

トゲトゲ

乃々「....」

乃々「な、なんでこんなものがあるんですか....!?」

P「こんなものって....ねえちひろさん」

ちひろ「そのくらいどこの事務所でも」

ちひろ「むしろ日本中のオフィスにありますよ?」

乃々「いやいやいやありませんよこんなトゲトゲ....!」
8 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 17:56:47.98 uUqXDL+A0
乃々「これ世紀末の住人が肩につけてるのしか見たことないです....!」

P「うーんそうだろうか....」

P「まあ一回座ってみたらいいんじゃないか?」

P「案外針治療の要領で気持ち良いかもしれないぞ?」

乃々「絶対ありえないと思いますけど....」

乃々「座ったらあまりの痛みに起立....」

乃々「起立して頭を机にぶつける....」

乃々「頭の痛みで腰を下ろす....」

乃々「以下無限ループになるのが目に見えます....!」

P「相変わらずネガティブだなあ乃々は」

ちひろ「スマブラの自作ステージで見たことあるような展開ですね!」ワクワク

P「面白そう」

乃々「面白くないんですけど....」
9 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:01:27.43 uUqXDL+A0
ちひろ「でもごめんなさいね....乃々ちゃん....」ショボン

ちひろ「誰が置いたかわからないけど明日には移動させておくわ....」ショボン

乃々「移動できるなら今すぐにでもやって欲しいんですけど....」

ちひろ「輝子ちゃんかしら....」

乃々「こんなもの押し付けられたら輝子ちゃんが困りますよ....」

P「ちひろさんも忙しいんだろきっと....」

乃々「じゃあ暇そうにヨガをしてるプロデューサーさんがやってください....」

P「あっ!?猫のポーズから動けない!?すまん!?」グググ

乃々「超初歩的ポーズなんですけど....」

P「ってことだから今日は」

乃々「わかりました....」

P「....!」ニコ

ちひろ「....!」ニコ
10 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:01:55.57 uUqXDL+A0
乃々「少し場所は離れますが....」

乃々「今日は向かいの机の下で我慢します....」

P「....」

ちひろ「....」

乃々「なんでこんなに苦労しなきゃいけないんですか....」ガサゴソ

乃々「でもようやく....」チラ

ニチャニチャ

乃々「こ、今度はなんですか....」

P「あーすまんすまん」

P「実はな」
11 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:05:25.21 uUqXDL+A0
P「この事務所も結構古くなってきただろ?」

乃々「ま、まあ否定はしません....」

P「それに伴って、その....」

乃々「?」

ちひろ「アイドルのみんなには申し訳ない話なんだけど....」

ちひろ「ゴキブリが多くなってきたみたいなの....」ショボン

乃々「ゴキブリ、ですか....?」

ちひろ「そうなの....だから....」

ちひろ「とりもちを設置することにしたの!」

乃々「あぁ、そういうことですか....」

乃々「....」

乃々「いやよく考えたらおかしいです....!おかしいですよね!」

P・ちひろ「何か問題でも?」

乃々「判で押したようなセリフを同時に言わないでください....!」
12 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:06:47.83 uUqXDL+A0
乃々「ゴキブリ駆除のためにとりもち、これはわかります....」

乃々「でも机の下一面に巨大なとりもちを置く必要はないのでは....!?」

P「いや、大は小を兼ねるって言うし....」

乃々「餌も何もないここに置いてもゴキブリ来ませんよ....」

乃々「これを小さく分けて部屋の隅々に置いた方がよっぽど効果があると思います....」

ちひろ「最初はそうするつもりだったんです....」

ちひろ「でも途中から面倒くさくなっちゃって☆」テヘ

乃々「....」

乃々「ちなみに残りはどこに置いたんですか....?」

ちひろ「そこだけ☆」テヘ

乃々「最初から面倒くさくなってますけど!?」
14 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:07:54.40 uUqXDL+A0
訂正

ちひろ「違うのよ?」

ちひろ「とりもちを用意してて、部屋のどこに置こうかなーって考えてて」

ちひろ「面倒くさくなっちゃったの☆」

乃々「やっぱり最初からじゃないですか....」

P「よくそれで言い訳しようと思いましたね」ヤレヤレ

乃々「仰向けの英雄のポーズをしながら呆れられても....」

ちひろ「そういうわけだから」

乃々「はい....」

乃々「そのとなりに移動します....」

P「....」

ちひろ「....」
15 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:08:36.13 uUqXDL+A0
乃々「(今日は何かおかしいです....)」ガサゴソ

乃々「(明らかに恣意的なものを感じます....)」チラ

フカフカ

乃々「芝生ですけど!?」

乃々「寂れた机の下がピクニック日和なんですけど!?」

P「いつもフローリングの上に座るとお尻が冷えると思ってな」ニコ

ちひろ「特製の人工芝を用意したの」ニコ

乃々「普通の絨毯ではダメだったんでしょうか....」

乃々「ま、まあ快適であることに変わりはなさそうなので....」ジー

P「あ、でもさっきそこ調べたら大量のマダニが見つかったから気を付けてな」

乃々「なんで人工芝にマダニがいるんですか!?」
16 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:09:36.37 uUqXDL+A0
ちひろ「マダニ感染症は致死率が数十パーセントもある危険な病気ですから気を付けてください!」

乃々「気を付けるとかいうレベルじゃないですよね....?」

乃々「下手すれば、下手しなくても死にますよね....?」

P「安易に見た目判断するのは危険ってことだな」

ちひろ「この教訓をこれから活かして行きましょう」

乃々「そういう問題ですか....?」

P「世界中にいろいろな問題が転がってるんだ」

P「たまにはこういうこともあるさ」ニコ

ちひろ「その通り」ニコ

乃々「....」
17 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:10:16.60 uUqXDL+A0
乃々「プロデューサーさんもちひろさんも今日はおかしいです....」

P「えっ!?」ギクリ

ちひろ「うぐっ!?」ギクリ

乃々「もしかして私を....」

乃々「机の下ライフから卒業させようとしているのでは....」ジロ

P「いやーナンノコトカナー!」アセアセ

乃々「下を向いた犬のポーズ....動揺している証拠ですね....」

ちひろ「(ポーズで意思表示をしている!?)」

乃々「....」
18 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:14:02.06 uUqXDL+A0
乃々「ここまでくると次も....」チラ

ポッカリ

乃々「穴!事務所の床に大きな穴があいてますけど!?」

P「なんでも事務所の下に金鉱脈が見つかったらしくてな」

乃々「あまりにも無理がありすぎます....」

乃々「というかペンキを塗るより先に床の穴を塞ぐべきだと思いますけど....」

ちひろ「そこが作業現場の入り口になるみたいよ?」

乃々「随分はた迷惑な話です....」

乃々「こっちは....」チラ

プカプカ

乃々「大きな水たまりがあるんですけど!?」

ちひろ「昨日の雪解け水がそこまで入ってきちゃって....」

乃々「器用な雪解け水ですね!」

乃々「事務所の他は一切濡れてないのになんでここだけ溜まってるんですか!?」

P「偶然に偶然が重なった結果かもしれないな」

乃々「重なり過ぎてもはや超常現象なんですけど....」
19 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:18:18.20 uUqXDL+A0
乃々「これが最後なんですけど....」チラ

ニャーン

乃々「!?」

乃々「ね、猫がいます....」

猫「ニャーン」

乃々「....」ジー

乃々「か、可愛いです....」ニコ

乃々「はっ....!?」

乃々「まさかこの猫にもマダニがいて感染症になるなんてことは....」ジロ

P「ないない、てかさっきの芝生の話も嘘だから」

ちひろ「本当にそんなことになってたら危ないですからね」
20 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:19:14.66 uUqXDL+A0
乃々「で、ではこの机の下なら....」チラ

猫「ニャー」

猫「....」ゴロン

乃々「あ....」

P「どうした?そこなら別に大丈夫だぞ?」ニヤリ

ちひろ「遠慮しなくていいんですよ?」ニヤリ

乃々「....」

乃々「今日はとことんいじわるです....」
21 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:27:51.93 uUqXDL+A0
P「で、結局ここか....」

乃々「ここも机の下であることに変わりはありませんから....」

ちひろ「私たちの作戦は失敗ですね」クスクス

P「まあ足元は暖かいが....」

P「そこ狭くないか?」

乃々「狭いですけど....」

乃々「居場所を求めて彷徨っていたさっきよりはよっぽど心が穏やかです....」

P「ごめんて....」

ちひろ「プロデューサーさんも乃々ちゃんのことを第一に考えての行動だったのよ?」

乃々「....それはわかってますけど」

乃々「....」

乃々「もう少し段階を踏んでお願いします....」

P「わかったよ、まあそんなに急いですることでもないしな」

乃々「だったらなんでやったんですか....」
22 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:31:58.14 uUqXDL+A0
〜翌日〜

P「....」カタカタ

乃々「....」

P「....」カタカタ

乃々「....」

P「....」ピタ

P「あの、今日は定位置も他の机の下も全部空いてるぞ?」

乃々「....」

乃々「実は、この狭さが気に入ったので拠点をここに移すことにしました....!」

P「えぇ....」

P「ち、ちひろさーん!」

ちひろ「プロデューサーさんの自業自得ですよ?」ニコニコ

P「そんなぁ....足狭いよぅ....」

ちひろ「....」
23 :◆bL5b7ovQmQ 2018/01/25(木) 18:37:48.64 uUqXDL+A0
ちひろ「(結局、乃々ちゃんは今まで通り机の下に)」

ちひろ「(それもプロデューサーさんの)」

P「なあ乃々?これじゃ俺エコノミークラス症候群になっちゃうよ〜」

乃々「私の犠牲になってください....」ニコニコ

ちひろ「(そして)」

ちひろ「(プロデューサーさんの足元は大変窮屈に)」

P「酷い!酷すぎる!」

乃々「自らの行いを悔いながら一生を過ごして欲しいんですけど....」ニコニコ

P「そこまでいう!?」

ちひろ「(でも私は思うんです)」

ちひろ「(誰かのいる机の下に引っ越したことでも)」

ちひろ「(それは乃々ちゃんにとっての大きな進歩だったんじゃないかって)」

乃々「プロデューサーさん、狭いです」ギュウギュウ

P「お前が出ればいいだろ!」ギュウギュウ

乃々「....」

乃々「それは出来ません....ここは....」

乃々「私の理想郷ですから....」ニコニコ

【完】

幸子「ボクがカワイすぎるせいで皆さんがヘンになりました」

1 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:00:29.15 2lexdVte0

注意:百合です


幸子「この段ボールですね」

幸子「よいしょっと……これを志希さんの部屋まで運べばいいんですよね」ヒョイ

幸子「それにしても、こんなカワイイボクを、いやそれ以前に大事な所属アイドルを雑用に使うなんて」

幸子「プロデューサーさんはどうかしてますよ、全く……」

幸子「まぁ、ボクは優しいので言うこと聞いてあげますけど!」フフン

幸子「…………」

幸子「中身、何が入ってるんだろう」

カサカサッ

幸子(…………粉状のもの?)

幸子「……まさか」

幸子「い、いや、ボクには何の関係もありませんね。ただ段ボールを運んだだけですし」

幸子「運ばせられただけですし、中身も知らずに」

幸子「……なんか、怖くなってきました」

幸子「さっさと志希さんの部屋までいきましょう!」ダダッ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516888828
2 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:01:52.33 2lexdVte0
――

幸子「志希さん? 入りますよ」

ガチャ

志希「お、さっちゃんじゃん! どうしたの? 媚薬欲しいの?」

幸子「いりませんよ!?」

幸子「はぁ……第一声としてどうなんでしょうかそれ……っと、お届けものです!」

志希「おっ、サンキューサンキュー、大感謝〜」パカ

志希「ちゃんと届いたか……まだこのルートは使えるね〜」

幸子「…………」

志希「いやいやありがとう! あと、このことは他言無用でね」

幸子「……何が入ってたんですか?」

志希「うーん、運んでくれたお礼をしてあげないとなー」

幸子「あの、何が」

志希「うーんうーん、幸子ちゃんは欲しいおクスリとかないかな?」

幸子「……遠慮しときます」

志希「そーお? カワイサをアップするクスリとか、欲しくない?」

幸子「え、そんなのあるんですかっ!?」

志希「いや、厳密に言えばないけど」

志希「魅力を増幅するクスリなら、あるよ〜」ドン
3 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:02:55.72 2lexdVte0
幸子「魅力を、増幅……?」

志希「そう! このボトルの香水を付ければあーら不思議! 周りの人からはアナタがいつもよりも魅力的に見えちゃいます!」

幸子「す、すごい!」

志希「効果はキッカリ一時間! どーお? キョーミない?」

幸子「つ……使ってもいいんですか?」

志希「もちろん遠慮せず使って使って! くちど……お礼がしたいから!」

幸子「フ、フーン! それじゃあ道行く人がボクにメロメロになっちゃいますね!」

幸子「では遠慮なく……」キュポ

志希「あ」

幸子「匂いはないんですね」ヌリヌリ

志希「……幸子ちゃんごめん」

志希「それ、ボトルのてっぺんのボタンをプッシュして使う、霧吹きタイプなんだよね」

幸子「え?」ピタッ

志希「霧吹き一回が、適正用量なんだよね〜」ササッ

幸子「え? え? どういうこと? なんで離れるんですか?」

志希「付けすぎだからだよ! そんなベッタベタ塗るもんじゃないの!」

幸子「ご、ごめんなさい……」
4 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:03:21.92 2lexdVte0
志希「うんまぁいいけど。多分効果がメチャクチャ強く現れるだけだし」

幸子「え? ど、どれくらい?」

志希「わかんない……ただ幸子ちゃん元が可愛いから……効果切れるまで、部屋から出ない方がいいと思うよ〜」

志希「志希ちゃんはクールなうちに去るぜ。じゃあね〜」

バタン

幸子「」

幸子「…………」

幸子「やっぱりロクなことにならないじゃないですかぁ!」

幸子「うぅぅ……おクスリ、ダメ、ゼッタイ……」

幸子「かわいすぎるボクは、それだけで罪な存在となる領域まで達してしまったのでしょうか……」ウットリ

カチコチ…カチコチ…

幸子「…………」

幸子「なんて冗談言ってる場合じゃなさそうですね……志希さんが関わると本当にトンデモナイことが起きますから」

幸子「あの慌てぶりからして、一時間は誰とも会わない方が良さげですね……」
5 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:04:27.47 2lexdVte0
ガチャ

まゆ「こんにちは志希さん、プロデューサーさんがまゆの事しか考えられなくなる薬を……ってあら、いない?」

幸子(志希さん! 鍵かけてない!?)

まゆ「あら、幸子ちゃんこんにちは……志希さん、どこに行ったかわかりませんか?」

幸子(あ、慌ててもどうにもなりません……効果が出るまで時間がかかるのかもですし!)

幸子「えーと……さっきプロデューサーさんに話があると言って出て行きましたよ。いま追いかければ間に合うかも!」

まゆ「あら、そうですか。なら……」

幸子(セーフ……!)

まゆ「しばらくは、幸子ちゃんと二人っきりですね?」ギュッ

幸子(フギャー)

まゆ「あぁ……今までぼやけた夢を見ていたような気分……こんなにも幸子ちゃんがカワイイだなんて、ちっとも気づかなかった……」

幸子「あっ、あの、ソファーなら向こうにも……」

まゆ「うぅん、幸子ちゃんの隣がい・い・の」ピト

幸子(ぅあああぁぁ!?)

幸子「あっ、あのあのあのっ!」

まゆ「はい?」

幸子「し、志希さんの薬なんです!」
6 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:05:01.93 2lexdVte0
まゆ「……?」

幸子「まゆさんは、志希さんの薬のせいで変になっちゃってるんです!」

まゆ「……それで?」

幸子「だ、だから……効果が切れたらたぶん、冷静になるので、話はそのあとでお願いします……」

まゆ「よくわかってるじゃないですかぁ」

幸子「えっ?」

まゆ「まゆは今、冷静じゃないんですよっ……」ギュ

幸子「ふえぇ!?」ビクッ

まゆ「ねぇ、提案なんですけど……一緒に渋谷区に引っ越しませんか? ……あっ、海外でもいいですねぇ、カナダとかフランスとか」スリスリ

幸子(は、話が通じない……)

幸子(誰か……誰か助けて……)
7 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:06:21.13 2lexdVte0
ガチャ

紗枝「こんにちはぁ、志希はん、愛の妙薬を……ってあら、何してはりますの?」

幸子「紗枝さん!」

まゆ「ん〜? 見ての通り、幸子ちゃんと愛し合ってるんです」

紗枝「愛し『合ってる』……? ウチには嫌がる幸子はんに無理くり引っ付いてるように見えますけどなぁ〜……」

まゆ「……へぇ」

まゆ「そんなことないですよね幸子ちゃん? 好きですよね? まゆのこと好きですよね? 世界で一番好きですよね?」

幸子「ははっ……はいぃ……」

幸子(しまった……つい勢いで……!)

まゆ「ほらぁ! 世界で一番好きですって!」

紗枝「あらあら……あんさんが鬼みたいな顔で迫るもんで、幸子はん怯えて言いたくもないこと言わされてしもうとりますがな」

まゆ「……へぇ?」

紗枝「……そやろ?」

まゆ「ふっ……ふふふ……」ゴゴゴゴ

紗枝「うふ、おほほほ……」ゴゴゴゴ

幸子(ヒィィ……!)ガタガタ
8 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:07:40.39 2lexdVte0
まゆ「そんなことないですよね? 幸子ちゃんがまゆに嘘なんてつくはずないですよね? この女の戯言ですよね? ねぇ?」

紗枝「えぇんどすえ? キライならキライとそういわな、この手のおなごはわからしまへんのや……ほら、ウチのそばへおいでやす」

幸子「あ、あ、あ……」

幸子(ダメ……! どっちか選ぼうものなら、確実に戦争が起こります……)ウツムキ

紗枝「ほーら、幸子はん、震えんでもええで? ウチが優しゅうあっためてあげますわ」ナデ

まゆ「ちょっと! まゆの幸子ちゃんに勝手に触らないでください!」

紗枝「『まゆの』……? はっ、おもろいこと仰いますなぁ……幸子はんは、ウチのものでっせ?」

まゆ「……どうやら話し合いではケリがつかないみたいですね」ゴゴゴ

紗枝「そのようでんなぁ」ゴゴゴ

幸子(助けて……神様……)

紗枝「言うとくけどウチ、一歩も譲る気ありまへんで?」

まゆ「まゆも……幸子ちゃんの腕一本たりとも譲ってあげる気はありません」

幸子(ボクをバラバラにして配分しようとか言い出す前に助けて……! 神様仏様天使様……!)
9 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:09:32.95 2lexdVte0
ガチャ

智絵里「あ……あの……、プロデューサーさんが、わたしから離れられなくするクスリが、欲しくて……」

幸子(何で来る人来る人みんな媚薬ばっか求めてるんですか!?)

智絵里「あ、あれ……幸子、ちゃん……大丈夫?」

幸子(天使が舞い降りました……?)

智絵里「…………!」ピクッ

幸子(あ、なんか羽が抜け落ちる音がしたような)

智絵里「幸子、ちゃん……わたしたち、友達、だよね?」

幸子「え……? はい……」

智絵里「えへへ、良かった……じゃあわたしたち、親友、かな?」

幸子「え、それは、どう、なんでしょう……?」

智絵里「ごっ、ごめん、なさい……わたじっ、かっでに、親友だと……思ってて!」グスッ

智絵里「ヤダ……幸子ちゃんに拒絶されたら、わたし、わだしぃっ!」ポロポロ

幸子「あっ、いやっ、親友です親友! だから泣かないでください!」

智絵里「ほんとぉ……? よかったぁ……」ニコォ

幸子(天、使……?)
10 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:10:21.54 2lexdVte0
智絵里「親友なら……ずっと一緒にいてくれるよね?」

幸子「え? いや、親友ってそういうものとはまた……」

智絵里「好きだよ、幸子ちゃん」

智絵里「幸子ちゃんがなんて言おうとも、わたしは世界で一番幸子ちゃんのことが好きなの」

智絵里「だからね……絶対裏切らないで。見捨てないで。嘘つかないで。わたしを……一生ひとりにしないで」

智絵里「幸子ちゃんもわたしのこと、一番好きになって?」

幸子「」ゾクッ

智絵里「じゃないとわたし、わたし……生きていけないよ……幸子ちゃぁん……」グスッ

まゆ「……あれあれ? まゆたちが幸子ちゃんを賭けて勝負してる間に……ドロボウ猫が紛れ込んでいますね?」

紗枝「ほんまやなぁ、これで合わせて二匹目や。まったく益体なお人らですこと」

まゆ「悪いですけど、幸子ちゃんは頭のてっぺんからつま先までまるっとまゆのものなんです。諦めてください」

智絵里「そ、そんなぁ……うそ、だよね……? 幸子ちゃん」

幸子「あの……えっとぉ……」ガタガタ
11 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:11:54.63 2lexdVte0
まゆ「こんなドロボウ猫どもの話を聞く必要はありませんよぉ? まゆの声だけを、思う存分聞いてください……」ピトッ

紗枝「間違いなく、間違いなくウチが幸子はんのことを一番愛しとります。好きで好きで、もう辛抱たまらへんのどす……」ピトッ

智絵里「捨てないよね……? 幸子ちゃんはわたしを捨てたりしないよね……? こんなに、こんなに大好きなんだから……ね?」ピトッ

幸子(両隣にまゆさん紗枝さん、後ろから首に息を吹きかけて来るのが智絵里さん……)

幸子(……にげよう)

幸子(もうどんな場所でも、ここよりは危険じゃないはずです)

幸子(ごめんなさいみなさん……輿水幸子はみんなのアイドルなんです!)スクッ

まゆ「あ、あ、ちょっと幸子ちゃん?」

ガチャ

響子「こんにちはー、例の無味無臭の媚薬、また必要で――」

幸子「どいてくださいっ!」

響子「キャッ!?」

智絵里「さっ、幸子ちゃん、待ってー!」

ヒィィィィ!

響子「あんなに急いで……どうしたのかな?」

紗枝「逃げられてもうたな……ひとつここは、最初に見つけた者が幸子はんに相応しいってことで、どうどす?」

まゆ「まゆの愛を試そうと……? 望むところです」

智絵里「大丈夫だよね……? みつかるよね……? 裏切ったり、しないよね……? わたしの、わたしの――」
12 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:13:22.68 2lexdVte0
――


幸子「はあっ……はあっ……!」

幸子「出来るだけ遠くに、誰もいないところ……!」

サチコチャーン

幸子(そんな暇すらない!)ガーン

幸子(事務所の外へ……? いやここはむしろ!)

ガチャ

サチコチャーン

サチコチャーン

ドコー?

幸子「はぁ……はぁ……」

幸子(オフィスに隠れて、ひとまずやり過ごす……ナイス判断でした! ボク!)

モゾッ

小梅「幸子ちゃん……?」

幸子「ピャッ」

輝子「いきなり……机の下に入ってきて……フヒッ……もしや、アンダーザデスクに、仲間入り希望 ……?」

幸子「小梅さん、輝子さん……」

輝子「おや? なんだか今日の幸子ちゃん……」

小梅「うん……とっても、とってもカワイイ……この子もそう言ってるよ」

幸子「あっ」

幸子(この流れは……)

輝子「幸子ちゃん……」

小梅「幸子ちゃん……!」

幸子「ひっ……!」ビクッ
13 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:15:33.93 2lexdVte0
ナデナデ

幸子「え……?」

輝子「今日は一段と、ちっちゃカワイイな……幸子ちゃん……フヒ」ナデ

小梅「私たちと背は変わらないはずなのに……なんだか守って、あげたくなるね……」ナデ

幸子「そ、その……撫でるだけでいいんですか……?」

輝子「ん?」

小梅「そうだねぇ……」

ギュッ

小梅「ハグも……しちゃえっ」ギュ

輝子「フヒ……テンション……あがるな……」ギュ

幸子(天使だ……これが天使なんです……)

幸子(ありがとう142's……ボクのカワイサが増したことで、さらに最高のユニットに……)
14 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:16:29.07 2lexdVte0
「すんすん……やっぱり、ここで幸子ちゃんの匂いが途切れてます」


「せやなぁ……かいらしい足音も聞こえんくなって……どこか近くにぎゅうっと縮こまっていそうやなぁ」


「わ、わたしは……幸子ちゃんがいるなら、きっとわたしの近くだって……思うの」



幸子「!」ビクッ

幸子「…………」サーッ

幸子(このままではいずれ見つかってしまう……というか、あの三人から果たして逃げきれるのでしょうか……?)

幸子(もういっそ、自分から出て行ってしまえば……ホントにボクのことが好きなら、ひどいことなんて出来るわけがないですし……)

幸子(……でも、あの三人のさっきの目つき……ボクの大切なものまでイロイロ奪われてしまうのでは……)

幸子(いや期待してるとかじゃなく……本当に何してくるか予想つかないですしそもそも三人はアイドルでボクから見てもけっこーカワイイですし……もし迫られたら……どういう……)

幸子(あーっ何を! 何を! か、んがっ、えてっ、るんっ、ですっ、かっ! ボクはっ!)ガンッガンッ

幸子(あの香水っ! 思考がピンク色になる成分でも入ってるんですかっ!)ハーハー

輝子「さ、幸子ちゃん? 唐突にヘッドバッドは……ロック、すぎるぞ……?」

小梅「か、顔真っ赤だし……具合悪いの?」
15 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:17:13.38 2lexdVte0
「今、幸子ちゃんってワードが聞こえましたね」

「そやなぁ、ばっちり」

「……わたしの幸子ちゃん!」

「あらぁ、抜け駆けは許しまへんで?」


幸子「」ビクッ

小梅「ど、どうしたの? 急に震え出して」

輝子「もしかして……ここへは、隠れに……きたのか?」

幸子「そう……です。ここにこれ以上いたら、小梅さんたちにも迷惑が」

ガシッ

輝子「幸子ちゃんのこと、は、私たちが守る……から」

小梅「」コクコク

幸子「小梅さん……輝子さん……! ありが――」

ガチャ

輝子「隠れて!」グイ

幸子「むぎゅ」
16 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:18:07.77 2lexdVte0
まゆ「あらこんにちは、小梅ちゃん輝子ちゃん……あなたたちだったんですねぇ」

輝子「はぁ……? なんの――」

紗枝「単刀直入に伺うと……幸子はん、おるんやろ? この部屋に……」

小梅「う、うーん? この部屋にはわたしと輝子ちゃんしかいないけど……」



まゆ「あはは」

まゆ「面白い冗談ですねぇ?」ニコッ

小梅「」ぞくっ

紗枝「いるはずなんよぉ、教えてくれへん?」

輝子「だから……私たち、だけ」

智絵里「ちっちゃな幸子ちゃんが隠れる場所といえば……机の下くらいかな?」スタスタ

小梅「あ……っ!」

智絵里「あれ……いないや幸子ちゃん」

輝子「えっ……?」
17 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:18:49.44 2lexdVte0

紗枝「机の下だけとは限らへん。まぁ、居るんだとしたら隠れる場所は限られてますわなぁ」

智絵里「ほんと……? どこ……? どこどこどこ……? いないよ幸子ちゃん……テーブルの下にも、カーテンの裏にも、ソファの陰にも……」

智絵里「ねぇどこ? これ以上探せる場所なんて、ない……幸子ちゃんはどこなの……?」

紗枝「あらあらぁ……? とんだ勘違いだったようどすなぁ、まゆはん?」

まゆ「……そんなはずは」

紗枝「あんさんの愛もその程度、ってことでおましょうか。さてウチは幸子はんを探しに行きますさかい」スタスタ

智絵里「わたしが……一番に……一番に見つけて……を……しなきゃ……」テクテク

輝子(うまく隙を見てどこかに逃げたみたいだな、幸子ちゃん……)

小梅「どこに行ったかわからないけど……多分あの人たちより先に見つけてあげないと、大変なことされちゃうと思う……」

輝子「だな……手分けして探しに行こう……」

トタトタトタ
18 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:19:45.64 2lexdVte0
まゆ「…………」

シーン



まゆ「ふっ……ふふふっ……」




まゆ「やっとまた、二人っきりになれましたねぇ、幸子ちゃん」


幸子(――!!?)

幸子(ウソ……)


まゆ「ソファーにいますよねぇ? クッションのカバーがいい感じの迷彩ですよぉ」

まゆ「えぇ、おかげで邪魔者たちはみーんな騙せました……」

まゆ「えいっ」ポイッ

幸子「あっ……!」ビクッ

まゆ「ほーらいました……幸子ちゃんの匂いがぷんぷんしてましたからねぇ」

幸子(ど、どうしよう……この体勢からじゃ、まず逃げられない)

まゆ「ふふ……幸子ちゃん……逃げようとか、思っちゃだめですよ?」
19 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:20:31.33 2lexdVte0
幸子(このままじゃ、ボクが……なんとか、なんとかしないと……)グッ

まゆ「くすくす、難しい顔して考えることなんて、もうなーんにもないですよ?」

幸子(……だめ、です)

幸子(逃げるために必要でも……このひとに暴力なんて振るえない)

幸子(まゆさんだって、元はと言えばボクのせいでおかしくなってるんです……とても、できません)

幸子(…………)

幸子「わかり、ました」

まゆ「うふふっ」

幸子「まゆさんの気が済むまで……おつきあい、します……」

幸子「好きに、してください……」

幸子(どうかクスリの効いてる間の記憶が、残りませんように)

まゆ「うふふっ、うれしいです……幸子ちゃん」

幸子「…………」
20 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:22:03.42 2lexdVte0
まゆ「幸子ちゃーん」

幸子「何ですか……」

まゆ「呼んでみただ・け・で・すっ」プニッ

幸子(ほっぺさわられた……)

まゆ「それにしても……うふふっ、見れば見るほど……」スッ

幸子(肩に、腕が回って……)

まゆ「まゆだけのものに、したくなります」ジッ

幸子(かっ……顏が近いっ! 身体も……!)

幸子(プロデューサーさんはいつもこんなのに耐えてるんですか!? 大した理性ですよ……!)

まゆ「うふふ……えいっ」チュ

幸子「ひゃっ!?」びくっ

まゆ「『ひゃっ!?』だなんてかーわいい……まだほっぺにしただけですよ……」

幸子「きゅ、急に顏が、近くてっ……」

まゆ「ちゅっ」

幸子「きゃっ!? お、おでこ……」カァ

まゆ「ちゅっ」

幸子「んっ……」

幸子(鼻先、にも……)
21 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:22:51.61 2lexdVte0
まゆ「もっともっと……キスで埋め尽くしたい」ユラァ

まゆ「身体中」チュ

幸子「ひゃ」

まゆ「どこでも」チュ

幸子「ひえ!? そ、そこに……」

まゆ「まゆだけの……」チュ

幸子「そ、そこは……はずか、しいです……」

まゆ「そうですかぁ」チュ

幸子「ひゃんっ! だから、ダメって……」

まゆ「イヤなんですか?」フーッ

幸子「あ、あ、あっ……ダメ、だ、めぇ……」

まゆ「ダメダメ言ってるだけじゃわかりませんよ?」

まゆ「あぁ……でもそんな幸子ちゃんも素晴らしくカワイイ……!」

幸子「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

まゆ「もぉ、まゆとおしゃべりはしてくれないんですか?」ハム

幸子「っ!」ビクッ

まゆ「幸子ちゃん……大人の、ちゅーしましょ? まゆ、初めてだけど……うまくやりますから……」

まゆ「ね……?」ツーッ

幸子「うぅっ……」コクン

幸子(う、うぅ、ついに間に合わなかった……ごめんなさいまゆさん……そしてさよならボクのファーストキス……)
22 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:24:00.16 2lexdVte0
まゆ「……恥ずかしいから、目、閉じてください……」

幸子「は、はい……」スッ

幸子(あぅ……ボクはかえって恥ずかしいですよコレ!)

まゆ(うふ……幸子ちゃん幸子ちゃ……ん?)

まゆ「」ハッ!

まゆ「…………?」

まゆ(あれ、そういえばなんでまゆ、こんなに幸子ちゃんに執着してるんでしょうか……?)

幸子「うぅ……ボクのファーストキス……」

まゆ(ファースト? まゆだってこんなこと初めて……)

まゆ(って! ファーストキス!? まゆの初めてはプロデューサーさんのために取っておこうと決めてるんです……!)

まゆ(ど、どうかしていたみたいですね……ここは幸子ちゃんにしっかり謝って、全てなかったことに……)

幸子「ま、まゆさぁん……?」ハァハァ

幸子「する、なら、はやくして……」

まゆ「」

幸子「はず、かしい……から」カァ

まゆ「――――!」ドクンッ
23 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:25:18.02 2lexdVte0
……チュッ



まゆ(なっ)

まゆ(まゆは何をしてるんですかーー!?)

幸子「あぅぅ……」

まゆ(いや断じて! 断じてそういうアレでは! 決して!)

まゆ(……そう、ノーカン! 女の子同士ならノーカンだからセーフです!)

まゆ(ノーカン……)

チュッ

まゆ(これは何かの、マチガイだから……)

チュッ

まゆ(まゆは悪くないんです……)

チュッ

まゆ(幸子ちゃんとのキスにドキドキしてるのも)

まゆ(幸子ちゃんを抱きしめたくて仕方ないことも)

まゆ(……こういうのも悪くないかもって思ってしまっていることも)

幸子「んっ……ぷは、ぁ……」

まゆ「幸子ちゃん……」

まゆ(全部全部、志希さんのクスリのしわざ……そうに決まってます!)

まゆ「幸子ちゃん……!」

幸子「はぃ……」

まゆ(だからもう……)

まゆ「…………すき」

幸子「……はいっ」ニコ

まゆ(我慢することも、ないですよね?)

ガバッ
24 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:26:16.62 2lexdVte0
――――

―――

――

幸子「…………」グッタリ

まゆ「…………」ポケー

さちまゆ(……やっちゃった)

まゆ(なに事務所で年下の同僚を襲っちゃってるんですかしかも同性だしこの身はプロデューサーさんに捧げると決めてたのに あと途中まで記憶が曖昧なのに効果が切れてから……いや切れてない! とにかくキスの時からははっきり覚えててそこがまた生々しくてもう……)ジタバタ

幸子(なんで抵抗しなかったんですか別に殴るとか蹴るとかじゃなくてソフトにやめさせる手段もあったでしょうに全部受け入れちゃって挙げ句の果てにうわごとっぽい好きになんかマジで返しちゃってあぁぁもう思い出すだけでなんというか……!)ジタバタ

さちまゆ(しにたい)チーン

まゆ「…………」

幸子「…………」

まゆ「あ、あの……ですね」

幸子「はいっ!?」

まゆ「こ、このことは、なかったことにするのが、お互いのため……だと……思うんですけどっ……」

幸子「です、ね、はい……」
25 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:27:52.01 2lexdVte0
まゆ「ごめんなさい……あの時まゆ、ムチャクチャなテンションで……思い出すだけでなんだか……」

幸子「い、いえ、ボクもまゆさんがグイグイきて……変な気持ち……に、なっちゃってましたから」

まゆ「たくさん、キス……しちゃいましたね……」カァ

幸子「……っ、はぃ……」カァ

まゆ「…………」

幸子「…………」

まゆ「あ、ああっ! ダメですっ! この話掘り下げるのやめましょう!」アタフタ

幸子「そ、そうですねっ! なにも、何もありませんでしたしっ!」ワタワタ

まゆ「!」コクコクコク

幸子「薬っ! そもそも全部志希さんの薬のせいですもんね!」

まゆ「えっ……! えぇ……もちろんです!」

幸子(なんか目が泳いでる……?)

まゆ「そ、そう、幸子ちゃんだって、志希さんのせいで変になったんですもんね! ノーカンノーカン……」
26 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:29:31.13 2lexdVte0
幸子「い、いや……ボクは……」



幸子「シラフ、でした……ケド」カァ



まゆ「……えっ?」

幸子「その、薬っていうのがボクの魅力をあげる効果だったらしくて……」

まゆ「ずっと……シラフ?」

幸子「」コク

まゆ(えっ、えっ? 待ってくださいそれってつまり……)

まゆ「〜〜ッ!?」カァッ

幸子「ち、違うんです違うんです……」

幸子「ボクのせいなのに、ボクがカワイイせいなのに、まゆさん傷つけるなんておかしいから、抵抗しなかっただけです……」

幸子「別に、べつに違うんです……そう、違うんですよ……全然……雰囲気に飲まれただけで」モジモジ

まゆ「…………」

まゆ「……そうですね、雰囲気……ですかぁ」

まゆ「まゆも…………」

幸子「…………」ドキッ

まゆ「……いえ、なかったこと、でしたね……も、もうこの辺でやめにしましょう」

幸子「は、はい……」

まゆ「…………」

幸子「…………」

まゆ「……さ、さて! まゆはそろそろ行きますねぇ」

幸子「あ、えと……はいっ!」
27 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:30:14.33 2lexdVte0
タッタッタ

ガチャ

まゆ「…………」

クルッ

まゆ「本当は、まゆもあの時……」

幸子「……あの時?」

まゆ「な、なんでもありませんっ!」ピュー

タタタタタッ

幸子「…………」

幸子「……!?!?」

幸子(そういう思わせぶりなところ、本当にッ……!)

幸子「…………」



幸子「気になる……」
28 :◆FRtTimAs0A 2018/01/25(木) 23:32:04.25 2lexdVte0
――数日後――

ガチャ

志希「いらっしゃー……あらめずらしいお客さん」

志希「何をお探しかな? 媚薬? それとも自白薬?」

「志希さん」



幸子「このあいだのお薬……まだ、余ってますか……?」


おわり

モバP「晴に声がついたぞぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:13:05.09 lJ8fWnB40

ちひろ「プロデューサーさんプロデューサーさん! ついに発表されましたね」

ちひろ「サイコミTVで結城晴役の声優さんが! そう、小市眞琴さんです!!」

ちひろ「よかったですねプロデューサーさん♪ 念願叶いましたね。嬉しいでしょう。そうでしょう?」

ちひろ「本当におめでとうございます♪ 私も同じく嬉しいです。ふふふっ」


P「………………」シーン


ちひろ「あ、あれ? プロデューサーさん……?」


P「………………」



P「………ぽぇ〜」

ちひろ「んん?」




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516893184
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:14:04.95 lJ8fWnB40

P「はにゃ〜……ほえぇ〜〜………あひゃぁ〜ん………」

ちひろ「ぷ、プロデューサーさん? な、何ですかそんなアホ面で虚空を眺めちゃって………」

晴「さっきからこの調子でよ。オレの声優さんが発表されてからずっとこうだ」

ちひろ「ど、どうしたのかしら一体……? てっきり私はやかましいぐらいに喜んでるものと……」


ちひろ「ひょっとして、晴ちゃんに声ついたの、大して嬉しくないとか?」

P「」ピクッ



P「何言ってるんですか、ちひろさん」

ちひろ「えっ?」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:14:43.58 lJ8fWnB40


P「嬉しいに決まってるでしょうがぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




ちひろ「!?」


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:16:52.29 lJ8fWnB40

P「俺が晴に声をつくのをどれだけ待ったと思ってるんです!!」

P「晴が初登場したのは2013年! そして現在2018年!!」

P「声がつくのに5年もかかったんですよ! 5年もッッ!!!!!」

P「正直、総選挙の順位もそこまでよかったわけじゃなかったですから、俺は半ば諦めに近いような気持ちでいたんです!!」


P「でも、去年のアニバーサーリにて、突然の声付き内定をもらった………俺ぁもうその時点で嬉しくて嬉しくて………」

P「5年というのは俺にとっては長い時間でした………でも、ようやく来たんだなって………」

P「ううぅ、ううっ………!」ポロポロポロポロ


晴「P………お前、そこまで喜んでくれてたなんて………」


ちひろ「なら、何でそんな低いテンションだったんですか?」


P「………………」


6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:19:24.80 lJ8fWnB40

P「その、サイコミTVで発表された声優さんですけど」

ちひろ「は、はい」

P「小市眞琴さんですよね。その、声聞いた感想なんですけど」



P「正直その、ちょっと何ていうか………」

ちひろ「えっ、まさか――」

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:19:55.66 lJ8fWnB40


P「滅茶苦茶、結城晴でした………」


ちひろ「は?」



8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:22:23.43 lJ8fWnB40

P「いやもう、想定してた以上に晴の声でしたよ。っていうか本人でしょこれ」

ちひろ「そりゃ本人ですからね」

P「完璧なまでにベストマッチ! もう結城晴を演じるのにこれ以上の敵役はいないでしょう」

ちひろ「おおっ、そこまで」

P「ジョジョ4部で億泰を高木渉さんが演じる時の安心感? もうそれに匹敵しますよね」

ちひろ「わかるような、わからないような」


P「あの人にならば安心して晴を任せられるなぁ〜って、謎の上から目線で思いましたね」

ちひろ「つまり、満足したと?」


P「もう想定以上でした。ここまでベストマッチな人材を見つけてくるとは………流石はサイゲやなって」


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:23:06.00 lJ8fWnB40
P「だから………」

ちひろ「だから?」


P「だからもう………安心しきっちゃったもんですから………なんか気が抜けちゃって………」

P「ほえぇぇぇ〜〜………」


ちひろ「………もしかして、燃え尽きてるのですか?」

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:24:42.87 lJ8fWnB40

P「晴にようやく声がついた………しかも声優さんはベストマッチ。もうこれ以上言うことありません」

P「そう思ったら、俺の中で安らぎに近い何かが身体中を支配していくように感じて………」

P「もう、何もやる気が起きなくなったんれすぅ〜………ほぇぇ〜〜………」

ちひろ「アカン、完全に腑抜けになってる!」


晴「なんかよくわかんねぇけど、要はPの奴は喜んでるってことなんだろ? だったらいいじゃねぇか。オレも嬉しいぜ♪」

ちひろ「今後の仕事に差し支えそうなんですが……」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:26:00.70 lJ8fWnB40
P「あー………あううう――あわわ―――」

ちひろ「知能レベルまで低下してるじゃないですか!」


ちひろ「プロデューサーさん、しっかりしてください! ほら、シャッキとして!」

P「あううぅ〜〜」

ちひろ「嬉しいのならもっと喜んだらどうなんですか!? こうオーバーリアクションでもして!」

P「燃え尽きたぜ………真っ白にな………」

ちひろ「明日のジョーしないでください!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:27:51.18 lJ8fWnB40

P「それはそうと、小市眞琴さんの声聞いて思ったんですけど、何か凄い主人公オーラのある声ですよねぇー」

P「キッズアニメの主人公の少年って感じッスよね。これはそれ系の仕事が来る(確信)」

晴「もうやってるみたいだぞ? バトスピで主役を演じてるみたいだし」

P「そっかー、もうやってたのかー、あはははははー………」


P「ほえぇぇぇ〜〜………」


ちひろ「ああもう、調子が狂う………!」イライラッ

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:29:22.11 lJ8fWnB40

ちひろ「プロデューサーさんは今回のボイス発表で満足しきってしまった………そのおかげで燃え尽き症候群に陥ってしまっている」

ちひろ「このままでは今後の仕事に支障がくるわ。どうにかして元の状態に戻さないと!」

ちひろ「でも、どうすれば………?」


P「あぁぁ〜〜………本当に晴に声ついてよかったよぉ〜………うううっ」

晴「バカッ、何泣いてんだよったく………へへっ♪」



ちひろ「………そうだ!!」


ちひろ「晴ちゃん、こっち来て!」

晴「な、何だよちひろさん?」

ちひろ「お願いがあるの」


ちひろ「プロデューサーさんを誘惑してくれない?」

晴「はぁ!?」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:30:22.49 lJ8fWnB40

ちひろ「今真っ白に燃え尽きてるプロデューサーさんに火を点けるとしたら、それは持って生まれたスケベ心を刺激するしかないと思うの」

ちひろ「だから大好きな晴ちゃんにやってもればきっと………」

晴「いや、だからって何でオレが」

ちひろ「このままプロデューサーさんが燃え尽きた状態でいてもいいの!?」


晴「いいんじゃねぇの? この状態のPならオレにエロいこともしないだろうし………」

ちひろ「晴ちゃんッ!!!」

晴「わ、わかったよ!!」

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:31:07.10 lJ8fWnB40

晴「お、おいP」

P「ほえっ?」チラッ


晴「え、えっと。その………」

P「はにゃん?」


晴「ああもう! こうなりゃヤケだ!」



晴「えい!!///」<ヘソチラッ

P「!?」


16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:32:02.72 lJ8fWnB40

晴「ど、どうだ………?」

P「………………」


P「ほぇ〜………」シラ〜ッ

晴「あ、あれ?」


ちひろ「ば、バカな!? プロデューサーさんが反応しない!?」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:32:57.77 lJ8fWnB40

ちひろ「そこまで燃え尽きてしまったというの!? そこまで声がついたのが嬉しかったというの!?」

ちひろ「もうダメだ………おしまいだァ………!」ガクッ

晴「いや、でも、これが正常なんじゃねぇの?」


P「………………」


P「………………」



P「」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!


晴「えっ、ちょ、P?」

ちひろ「プロデューサーさんに動きが………これはまさか!」

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:33:48.23 lJ8fWnB40

P「心の火………心火(しんか)だ」


P「心火を燃やして、晴をラブホに連れ込むゥッッ!!」


晴「!?」


ちひろ「おおっ、復活した!! いつも通りのエネルギッシュなプロデューサーさんに!」

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:37:23.11 lJ8fWnB40

P「潰れる! 流れる! 溢れ出る!! ブラぁぁぁぁぁッッ!!(若本ボイス)」

P「声がついたところで関係ねぇ!! 俺はいつも通り本能のままに晴を抱きしめるだけだぁ!」

晴「お、落ち着けP! やめ――」

P「さぁ、行くぞ晴!! お前の身体で俺を満たしてくれよぉ!!」ガシッ

晴「こ、こら離せ!! よせ、やめろってバカ!!」


P「ブラァァァァァッッッ!!!!」

晴「うわぁぁぁぁぁぁ!!!??」


ドドドドドドドドドド!!!!


ちひろ「ふふっ、やはりプロデューサーさんはこうでないとね」


ちひろ「さてと………」



ちひろ「早苗さんに通報っと♪」



おわり
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:39:07.29 lJ8fWnB40

これで終わりです。クソSS失礼しました
サイコミTV観て速攻で書いた次第です。

とうとう、晴ちんに声がついてくれた………


小市眞琴さんの声、想像以上にベストマッチで驚きました。
5年待った甲斐があったというものです
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:49:20.42 sbZukVfMo
おつおつ
おめでとう

【モバマスss】周子「家出と客と和菓子屋と」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:38:15.54 LwTGnRyi0

【ルーム】

周子「ただいまー」

周子ちゃんレッスン終わってただいま帰宅、これからおこたタイムに入る

周子「おや?」

まゆ「この乃々ちゃんの写真かわいいんですねえ」

凛「どれがお気に入り?私はこれかな?」

まゆ「私はこっちですねえ当時から愛らしいです」

P「・・・どっから広まったんだろうな」

ありゃ。こたつで乃々ちゃんスキー達が乃々ちゃんの写真見比べてるわ。凛ちゃんまでいるよ。

本人オフだけど明日大変だなこりゃ。フレちゃんと紗枝はんに話したのまずったかなー?

さすがの周子ちゃんでもあの二人の間に入るのはちょっと厳しいかな。

P「お、おかえり周子。お疲れ様」

PCから目を離してPさんが言ってくれる。

凛「お疲れ、お邪魔してるよ」

まゆ「お疲れ様ですう。お邪魔してますねえ」

周子「あんがと。あーお腹すいたーん。なんかない?」

P「渋谷さんが持ってきてくれた手土産ならそこにあるぞ」

凛「トラプリの公演土産なんだ」

周子「お、ありがと凛ちゃん。ってこれ食玩のお菓子のほうやん」

奈緒ちゃんのかなこれ?まあいいや。周子ちゃんは甘いもの大好きなので普通に嬉しいのだ

しっかし、賑やかになったよねここも乃々ちゃん効果すっごいわ
泰葉とあたしととPさん。3人だけだった時はこんなことなかったもんねー

あたしって基本フレちゃんやら紗枝はんとの仕事が多いから、向こうの担当Pさんと一緒になることが多かいしね

あたし以外の三人がおやすみっていう今日みたいな珍しい状態でも他のところから人が来る
おこた効果かな?たまに杏はんも潜んでるって噂もあるし・・・ん?あの写真ってもしかして
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:41:04.13 LwTGnRyi0


周子「その写真ちょっとみせて」

凛「ん?この12才のやつ?」

まゆ「これもしかしてPさんですかね?」

周子「うわ懐かしいなーこのコート」

茶色のコートを来たPさんが乃々ちゃんと写っている。隣の人達は乃々ちゃんの両親かな?

まゆ「・・・もしかしてアイドルになる前からPさんとお知り合いだったんですかあ?」

・・・・あ、やばい、まずったかも。乃々ちゃんと泰葉だけならまだしもまゆちゃんはごまかせない気がする

凛「スカウトした時とかの話じゃないの?それかプライベート」

まゆ「少なくとも2年前にスカウトはしてないでしょ?それにプライベートで懐かしいって表現はおかしいですよ」

・・・やばい。藪蛇になりそうだ。どうすっとぼけようか

周子「あ、そうだ。あたし用事をおもいだしたんだ。じゃあお二人さんごゆっくり」

杏「そんなこと言わないでさ。落ち着きなよ実際どうなのさ。」

凛「あ、杏も起きたんだ」

杏「なんか面白そうな予感がしたからね」

まじか。杏はんおるやん。よりによって今日いなくてもいいやん。

まゆ「お急ぎでなければお聞きしたいですねえ」

・・・前門の杏ちゃん、後門のまゆちゃんこれは逃げられないかなー?

杏「まーいいよ。どっか行ってもさ」

まゆ「そしたらPさんに聞けばいいだけですからねえ」

・・・これは自分で要所を言ったほうがまだ傷が少ないかもしれない。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:42:03.08 LwTGnRyi0
・・・・・・・・・・・・

2年前の春かな

当時の周子ちゃんは実家の和菓子屋で看板娘をやってたんだ。
この頃は真面目にやってたんだよ?ほんとだよ?

いつも通りあたしが看板娘やってたときにさ。
母親から〇〇さんってお婆ちゃんが来るはずだからこれを渡しておいてくれ、って詰め合わせを預かったんだ。

でも来たのはなんか探偵みたいなカッコした男の人だった。

P「すいません。〇〇が都合が悪くなりまして、代わりに来ましたPと申します。
 預かり物をいただきに来たんですが。」

周子「えっと・・・お母はん!」

・・・・それがアタシとPさんの出会いだった。

〜〜〜〜〜〜〜
【ルーム】

凛「ふーん。お客だったんだ」

周子「そ。お使いだったんだっけ」

杏「まあありがちだよねー」

まゆ「いえいえ、ある意味運命ですよ?」

P「◯◯さんって婆ちゃんの友達なんだ。足痛めてみたいで一人旅中の俺が代わりに行くってことになったんだよ」

周子「あ、そうやったんや」

それは知らなかったなあ。

周子「ともかくこれが初めての会った時の話。ね?普通でしょ」


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:42:44.09 LwTGnRyi0

・・・・・・・・・

そんでまあ次の日にPさんがまた来てくれてね

周子「えっと。今日は預かってないんですけど」

P「あ、いえ。今日は純粋に客です。待ってたときに美味しそうだなあと思いまして、自分で買いに来ました」

周子「あ、そうどすか。おおきに」

P「おすすめとかあります?後、できれば持ち込みのお菓子食べれることがあれば教えてほしいんですけども」

周子「そうどすね・・・・」

〜〜〜〜〜〜

【ルーム】

杏「これ・・・口説いてない?一緒に行かない?って聞こえる」

凛「・・・ギリギリかな」

まゆ「素敵じゃないですかあ」

周子「いや待って。純粋によくあることなの。おすすめ聞かれるとか普通じゃん」

P「届け先に箱渡す前に店内見てたらおいしそうだったんでな」

まゆ「いいから続けてください♪」

周子「うわあまゆちゃん楽しそうやなあ」
 
恋バナ好きそうやもんね

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:45:14.96 LwTGnRyi0

・・・・・・・・・・・

アタシのお気に入りの場所。店からちょっと出て桜が一本だけある場所
ベンチ一つだけだしあまり人はいないのでおすすめなんだ。

お茶もって休憩しよう。と思ったらいたんだ。Pさんが。ここのこと言ってないのに
うちの店の和菓子食べながら本読んでたんだ。どうしよっかなーって思った。

声かけたほうがいいのかなって。男性に声をいきなりかけるってはしたないじゃん?
気にしすぎ?ほら乙女だからさ。でも持ってきたお茶冷めちゃうしなーとか思ってたらPさん。ふっと顔を上げてさ。

P「あ、和菓子屋さんじゃないですか。邪魔でしたか?」

っていわれたわけですよ。

〜〜〜〜〜〜

【ルーム】

周子「大まかにはこんな感じ」

まゆ「まゆとプロデューサーさんに置き換えて・・・いいですねえ」

※まゆのプロデューサーは別にいます。プロデューサーさん=まゆのPさんだと思ってください

凛「コーヒーほしいなあ。ブラックで」

杏「すっげえ口の中甘い。飴くれ飴」

周子「口甘いならいらなくない?じゃあ、そろそろやめようか」

まゆ「何言ってるんですかあ?まだまだこれからじゃないですかあ」

泰葉「私も聞きたいんですが。よろしいでしょうか。周子さん?」

周子「泰葉!?いつのまに・・・今日オフでしょ?」

泰葉「先ほどまゆさんからメールを頂きまして、近くにいたのできちゃいました」

まゆ「乃々ちゃんの写真を見せてほしいって連絡したら来てくれましてるっていうんで。」

凛「この後泰葉さんも一緒に話そうってなってたんだ」

まじか・・・・Pさんに助けを求めようと視線を動かす。

うわ、PCから目離さないよあの人。我関せずで通す気だ。味方はいないのか

周子「うわあ・・・・すっごい嫌なんだけど」


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:47:06.66 LwTGnRyi0

・・・・・・・・・・・

声をかけられたときは正直ね、やばい。見つかっちゃった。どうしようって思ってるとさ、Pさんのほうから。

P「すいません。お邪魔でしたね。もう私も行きますのでごゆっくりどうぞ」

って席たとうとするじゃん。なんか私すっごい悪いヤツみたいじゃん?

で、ついね

周子「いえいえ。よろしかったらお茶でもどうどす?」

って誘っちゃったんだよ!あたしやっちゃった!ってあの時思ってた
で、Pさんもさ。ご相伴に預からせていただきますとか言ってるやん、もう逃げられないやん

で、まあなんかようわからんお茶会が始まったんよ

〜〜〜〜〜〜〜

【ルーム】

杏「くっそあまい」

凛「紅茶が甘いなーストレートなんだけど」

まゆ「うふふふふふふ」

泰葉「うわあ・・・いいなあ・・・うわあ」

周子「泰葉もどっといでー」

P「お前そんなこと思ってたんか」

周子「アタシだって乙女だもん。そらそう思ってるよ。」

てか今Pさんいるんだった!やばい!顔熱い!

周子「えっと・・・そんだけだよ?」

まゆ「肝心のお茶会の中身がまだですよお?」

P「・・・・ちょっとスカウトでも行ってくるわ」

杏「あ、いってらっしゃーい。ついでに飴買ってきて」

P「双葉さん・・・了解しました。行ってきます」

待って!おいて行かないで!この空間に一人はやばいって!

凛「あんま往生際悪いと紗枝とかフレデリカとか呼ぶよ」

凛絶対面白がっとるやろ!フレちゃんはともかく紗枝はんはあかんて・・・・まあ腹くくってるからいいや

周子「・・・おっほん。まあ大した話はしてないんよ」


8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:48:05.35 LwTGnRyi0
・・・・・・・・・・

お茶会しようと思った瞬間すっとPさんが立ち上がって

P「左利きでしょう?こっち側のほうが楽でしょう」

って場所をずれたんだ。アタシ左利きって言ったっけ?って思ってたら、

P「見ればわかりますよ。いやね。周りに左利きが多くてですね癖みたいなもんですよ」

って笑いながら言ってた。まあ確かに肘当たらないから助かるね。

周子「お気遣いおおきに」

P「塩見周子さんとおっしゃるんですか、私は・・・」

周子「Pさんでしょ?」

P「ああそうか。名乗ってましたね。では改めて、Pと申します」

P「しかし塩見で左利きですかあ、いいですねえ。」

・・・・何が?

P「プロ野球のピッチャーに同じ名前がいるんですがそれも左利きなんですよ、その選手がすきでしてね」

知らんがな。適当に相槌を打っておく

このPさんどうやら野球観戦が好きらしい。実際にやってもいるようだった。

P「いやあすいません。変なこと言って、あまり興味わかないですよね」

・・・新しい知識が増えた。使わないと思うけど。

〜〜〜〜〜〜〜〜

【ルーム】

泰葉「Pさん。女の子に対する初手がおかしいです」

まゆ「ちょっと減点ですねえ」

周子「うん。あんときのことは正直フォローできないわ」

凛「で?続きは」

周子「正直後はとりとめもない話しかないんだよねえ。何処から来たんですかーとか
   おいくつですか?お手伝いですか。偉いですねーくらい」

杏「まあ無難だよね」

で、そんときはすっと別れたんだ。あたしも戻んなきゃいけないしね
京都から戻るときはお土産も買いに来てくれたけど、世間話ちょっとしただけだったんよ。

こんな感じかな?ほらね。大したことじゃないでしょ?
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:49:07.90 LwTGnRyi0


まゆ「嘘ですねえ?絶対まだ何かありますよねえ」

泰葉「私もそう思います。」

周子「・・・・これは自分の恥の部分だからあまりいいたくないんだけどなあ」

凛「・・・あー私ちょっと用事を思いだした。また後でくるね。ありがとう二人共、乃々によろしく」

杏「あー杏も一緒にいくよ。じゃあね。またコタツ貸してね」

・・・二人が出ていってくれた。気を使ってくれたのかな?

泰葉「あの。そこまで嫌でしたら無理に言わなくても」

まゆ「まゆも席をはずしましょうか?」

周子「うーん。まあいいよ、他言もしないでしょ。泰葉には面白い話じゃないと思うけど、サラッと聞いてね」

・・・・・・・・・・・
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:50:24.05 LwTGnRyi0
・・・・・・・・・・・

あれは17才になった夏休みだったよ

両親と大げんかした。
きっかけは大したことじゃなかったんだけどヒートアップしちゃってさ。

アタシ家飛び出しちゃったんだよねー。そこで終わっときゃいいのにさ。
そういえば東京行ってみたいな〜とかふっと思っちゃって、

手持ちのお金だけで東京行きの夜行バスでそのままGO!いやー馬鹿だよね。
しっかし二度と乗りたくないねあれは一番安いのだから椅子はかたいし。

そこはどうでもいいかな?ごめんごめん。

で、初めての東京だったわけよ。思ったより汚いなって印象だった。。
でも遊ぶところがいっぱいあって結構楽しかったんだ。今思えばおのぼりさんだよねえ。

で、割とすぐお金なくなっちゃったんだ。一週間もたなかったね!子供のお小遣いなんて大した量じゃないもんね

未成年で住所不定の家出娘が働けるところなんかあるわけないし、
途方にくれてたらさ・・・・声をかけられたんだ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【ルーム】

まゆ「Pさんですかあ!」

泰葉「すっごい偶然ですね!」

周子「違うよ?」

・・・制服着たお巡りさんにだよ

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:52:21.34 LwTGnRyi0

・・・・・・・・・

交番に連れてこられて椅子に座らされてね。
若いお巡りさんとおっちゃんのお巡りさんに質問されてた。まあ補導ってやつだ。
こう言うのイクナイから真似しちゃ駄目だよ?しない?そらそーか

あたしだんまりだった。携帯も持たずに飛び出してるから黙ってりゃいいかと思ってさ
おっちゃんのほうがね。身分証がないなら名前だけでも教えてくれないかなーって言われてね。

名乗ったんだ。アタシ。そしたらおっちゃんの顔色が変わってね。
もしかして左利きか?って聞かれた。そうですって答えたら
若いお巡りさんにちょっと相手してろって言って電話かけ始めちゃったんだ。

なんだろ?って思ったら電話すぐ終わってさ、おっちゃんが迎えがすぐ来るっていうんだよ?

びっくりしたね。だって東京に知り合いなんていないよ?
で、ここで待っててくれっておっちゃんに言われて、もらった缶コーヒー飲んでたら

作業着姿のPさんがきたんだ。え?なんで?なんでこの人がここにくるの?ってすっごい混乱した・・・・

P「・・・何をやってるんだ君は。」

あたしを見て溜息ついた後お巡りさん達に頭下げてるPさんみても現実感なかった。
おっちゃんは気にすんなって笑ってるし。

P「とりあえずうちに連れて帰りますわ、失礼します。・・・ほら行くよ」

・・・アタシ男の人に連れ込まれちゃうんだ。ごめんねお母さん、でも拒否権ないよこれ。とか思ってた

〜〜〜〜〜〜〜

【ルーム】

まゆ「・・・・・・えっとぉ」

泰葉「・・・続けてもらってもいいですか」

周子「あ、うん。そんでね。Pさんの家につれてかれたんだアタシ」

泰葉「・・・・」

まゆ「気持ちはわかりますが落ち着きましょう?」

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:56:02.88 LwTGnRyi0


・・・・・・・

続けるね

タクシーに乗って来たのは都心からちょっと離れたアパートだった。
Pさんに着替えはある?って聞かれて、もうないって言ったらそこのコンビニで買ってきてってお金くれた。

多分汚れちゃうもんね。あ、でも脱ぐんかなとか漠然と考えてた。
買い物終わって、Pさんにつれられて家に入ったんだ。

・・・・まあ普通の部屋だった。男の一人暮らしって感じがしたよ。
結構ごちゃごちゃしてた。まあどうでもいいねこんな話。

Pさんが腹減ってるか?って聞いてきて、うんって答えたら、
先に飯にするか。風呂も沸かしとかなきゃって言ってて。

お味噌汁と残り物の野菜炒め。おかずたりないからってその場で作った卵焼きに白いごはん
当たり前の食事なのに随分久しぶりだなって思ってた。一週間くらいしかたってないのに。

P「とりあえず食べて、俺も食う」

で、二人でご飯食べたんだ。いやー美味しかったよほんと

ご飯のときにさ。さっき言った〇〇さんからアタシが家出したことと、
東京行ったかもしれなくて、見つけたら保護してって言われてたのを聞いた。

泰葉「Pさんの手料理・・・・」
まゆ「泰葉ちゃん。ステイ」

で、お風呂借りて、上がったんだ?え、寝間着?Pさんのシャツ借りたよ。

で、Pさんがとりあえず今日は寝ろ。そっちの部屋に布団敷いてあるから、
って言うからさ。ああ、ついに来たかって思ってた。

今思うとアタシあれだね。ちょっと色ボケだね

そしたら居間にもPさん布団敷いてるじゃない?あっ、てなった。
すっごい恥ずかしくなってさ。あんまり寝れなかったよ。

次の日思ったより疲れが溜まってたみたいで朝Pさんに起こしてもらってね。
低血圧だからあんまり朝強くないんだ。うん 泰葉、そんな顔しないで。

で、Pさんと朝ごはん食べながら言われたんだ。


13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:00:23.88 1JxU3CET0


P「どうしてこんなことしたんだい?」

ってアタシもなんでだかよくわかんないんですって言ったら

P「ま、そのへんはいいか。で、いつまでこうしてるつもりだ?」

って言われた。すごい真剣な顔だった。
即連れ戻されると思ってたけどPさんはまだ連絡してないって言って

俺から連絡するよりお前が親に連絡しろ。原因たいしたことないならなおさらだ。
謝って自分の気持ちを伝えろって言われた。そろそろ捜索願がでるかもしれない。時間はないぞって。

周子「・・・わかった。電話貸してくれる?」

で、まー怒られた怒られた。当たり前だよね。色んな人に迷惑かけちゃったもん。
で、ごめんなさいって謝った。そしたらあとはPさんが親と話してくれた。

とりあえず保護してますんで安心してくださいとか言ってた。そんな年も変わんないのに

Pさんアタシよりずっと大人だった。で、まあそれですぐ帰るのが普通なんだけど、
まだちょーっと親と顔合わせづらかったんだよね。

Pさんにちょっとの間とめて?ってお願いしてさ。

そしたら呆れてたけどしょうがねえなって言ってお金貸してくれて、
仕事が無い日は遊びにもつれてってくれた。あの、泰葉、顔怖い

その後は二人も知ってる通りだよ。Pさんがアイドルのプロデューサーになって、
泰葉の後にアタシをスカウトしたんだ。

やることないなら俺のノルマのためにアイドルになって働いて金返せって言ってた。冗談ぽかったけど
断る理由もないし受けたんだ。・・・・親にも追い出されたしね。

これ以上は本当にないからね!ほんとだよ!


14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:05:39.68 1JxU3CET0



【ルーム】

まゆ「人に歴史ありですねえ。結局どれくらいいたんですか?」

周子「10日位かな。でも誓ってなにもありませんでした。Pさん平日は仕事だったし
   一緒に出かけたのもお盆の間くらいだけだよ」

泰葉「ずるいです」

周子「まあ誤解のないように言っとくけど、アタシとPさんは泰葉が考えるような関係じゃない。
   恩義は感じてるけど申し訳なさの勝っちゃうし頭上がんないし」
 
   まあお望みならこの周子ちゃんボディをいつでも・・・だから怖いよ泰葉
   泰葉のことは応援してるよ、うんホントに。」


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:06:59.96 1JxU3CET0




でもね泰葉。これだけは覚えておいてね?



あんまり長いことグダグダしてたらさ。私がPさんとっちゃうかもよ?



16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:09:45.81 1JxU3CET0


おまけ1〜凛が部屋にいた理由〜


凛「泰葉さんが乃々の小さい頃の写真を見せてもらったみたいなんだ」

加蓮「へぇーかわいいんだろうねえ」

奈緒「誰が持ってきたんだろうなあ」

凛「なんで私その場にいなかったの?」

加蓮「多分ライブで遠征してたからだと思うよ?」

凛「なんで私が参加できないの!?この状況は何なの!?」

奈緒「知らねえよ!いいだろ別に!」

凛「乃々ぉ・・・可愛いんだろうなあ。絶対可愛いやつだよこれ」

加蓮「頼めば見せてくれるんじゃないの」

凛「で、でも乃々に嫌がられないかな。乃々に嫌われたら立ち直れないよ」

奈緒「そこまでなのかよ」

凛「そ、それに泰葉さんの部屋に行くのって結構勇気いるよ?殆ど話したこともないのに」

奈緒「あ、あたしもまったくないってわけじゃないけど、ガッツリ話したことはないかな」

加蓮「この機会に仲良くなっちゃえばいいじゃん」

凛「そうだけど・・・」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:10:50.09 1JxU3CET0


加蓮「まあだめだったら私が慰めてあげるからさ。」

凛「加蓮に慰めてもらってもしょうがないよ。」

奈緒「お、おい凛」

加蓮「・・・・それ本気で言ってるの?」

凛「本気だったら一緒にトップアイドルになるために頑張ってないよ」

凛・加蓮「へっへっへっへっへ」

奈緒「なんでオードリーやってんだよ!なんだよこれ!」

凛「奈緒。ちょっと静かにしたほうがいいよ」

加蓮「そうだよ。周りの人に迷惑だよ」

奈緒「誰のせいだよ誰の!」

凛「で、どうやって乃々に見せてもらおう。」

加蓮「お土産持っていけばいいじゃん。あるんでしょ?」

凛「今日乃々オフなんだよね。私は今すぐにでも見たいんだけど」

奈緒「そもそもお土産渡して流れで写真見せてっておかしくね?」

凛「私は乃々の残してきた足跡が見たいだけなんだ」キリッ

加蓮「それ乃々に言ったらドン引かれるとおもうの」

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:13:15.60 1JxU3CET0


まゆ「話は聞かせてもらいましたよお」

加蓮「あ、まゆ。お疲れー」

凛「・・・・どうしたのさまゆ。乃々は渡さないよ」キリッ

奈緒「いや、威嚇すんなよ・・・」

まゆ「私も乃々ちゃんの写真がみてみたいです。でも乃々ちゃんは今日はいない。

   凛ちゃんは乃々ちゃんのPさんと面識がないから頼みにくい!そういうことですね?」

加蓮「まあ、そういう感じだね」

まゆ「ここは共同作戦で行きましょう、

   まゆは最近乃々ちゃんのPさんとお仕事して仲良くなりました。
   乃々ちゃんとユニットをやっている私が部屋に行くことも不自然じゃありません」

凛「・・・・続けて」

まゆ「私と凛ちゃんでお土産を持っていきます。今日は乃々ちゃんがいないので、
   おそらくPさんが預かってくれるでしょう。そのタイミングで私と二人で頼めば・・・!」

凛「・・・いける!」

奈緒「乃々の意思は無視かよ!」

加蓮「ちょっと可愛そうになってきた」

まゆ「そして乃々ちゃんが来た日、写真見せてもらったといえば・・・!」

凛「恥ずかしがるけど乃々をみれて一粒で二度美味しい・・・!」

まゆ「Pさんに怒る乃々ちゃんも見れるから3粒ですよお、じゃあ行きましょう。手土産は持ちましたね?」

凛「うん。奈緒の食玩のお菓子もらっていいかな?」

奈緒「お、おう別にいいよ。つーかそれでいいのかよ」

まゆ「あ、今日はオフの泰葉ちゃんにも連絡しときましょう。部屋の主には許可を得ませんとね」

加蓮「そこはきっちりするんだ・・・」

凛「さあ、残していこうか」

まゆ「私達の」

凛まゆ「足跡・・・!」

奈緒「息ぴったりかお前ら!」


ここから冒頭に続く

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:19:44.06 1JxU3CET0



おまけその2〜〜次回予告のようなもの〜〜

【女子寮まゆルーム】

まゆ「今日集まってもらったのはほかでもありません。」

悠貴「よろしくお願いします!」

泰葉「はい。お願いします?」

まゆ「乃々ちゃんも自室で本読んでたのでつれてきました」

泰葉「あ、ほんとだ。なんでそんな隅っこにいるんですか乃々ちゃん」

乃々「うぅ・・・なんで森久保まで・・・」

まゆ「まゆは中立を貫こうと思ってました。ですが、今日の話の限り
   対抗馬だと思ってた周子さんのヒロイン力が思いの外やばかったのです。」

悠貴「ヒ、ヒロイン力・・・すごい響きですね」

泰葉「・・・だ、大丈夫じゃないでしょうか」

まゆ「正直このままだとPさんは間違いなく周子さんにかっさらわれます。本気になればあっという間ですこれ」

泰葉「そ、それはまずいです!」

まゆ「なので、ちょっとした対策です。
   見た目はまあ、おそらく好みの差はないです。でも周子さんのほうが手数が上です
   まゆが手を貸すのは筋違いだと思いますが、なりふりかまっちゃいられないでしょう」

乃々「何の話なんですか・・・・森久保だけわからない話で盛り上がって・・・いじめですか・・・?」

まゆ「なのでこれを使います」

泰葉「これは?」

まゆ「まゆがプロデューサーさんへのリサーチをPさんにしているのは知っていますね?」
   
泰葉「え、ええ」

悠貴「Pさんと話しているあれですね!」

まゆ「ついでに雑談ついてにきいたPさんの好みタイプメモです。口頭記憶ですが大まかにはあっているはずです。」

乃々・泰葉・悠貴「!?」

まゆ「これを四人で分析して、泰葉ちゃんに実行してもらいましょう。
   あわよくば既成事実まで持っていってください。それしか道はないかもしれません」

泰葉「ま、まゆさん・・・・」ホロリ

悠貴「お、大人です・・・・」

乃々「ちょ、ちょっとまってほしいんですけど・・・・」

まゆ「はいどうぞ乃々ちゃん」

乃々「あ、あのアイドルなんだから、そういうのは・・・あぅ」

まゆ「そういうのってどういうことですか?まゆに教えてください?」

乃々「/////」

泰葉「まゆさん。早く教えていただけますか?」

まゆ「そうですね。じゃあその前に・・・」

悠貴「が、がんばります」

乃々「帰りたい・・・」

次回泰葉編 お楽しみに
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 00:20:32.55 1JxU3CET0
以上です。ありがとうございました。 依頼出してきます。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/26(金) 01:08:22.55 sbZukVfMo
おつおつ
面白かった

白菊ほたる「カモミール」

1 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:29:19.98 31Gu9RNoO
初投稿です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515918559
2 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:30:59.46 31Gu9RNoO
フレデリカ「うーん? いないなー、どこかなー? ここかな? あープリン発見!」

ガチャ

ほたる「おはようございます」

フレデリカ「ほたるちゃん! おはぼんじゅーる〜♪ わーお、その帽子可愛いねー、新しいやつ?」

ほたる「いえ、前から使ってるものですけど……ありがとうございます」

フレデリカ「あれー、そうだっけ? ねぇねぇところでほたるちゃん今から予定ある? 一緒に探すの手伝ってくれない?」

ほたる「探し物ですか……? いいですよ、何を探してるんですか?」

フレデリカ「えっとねー、白くてフワフワで幸せになるやつ! なんて言ったっけなー、ソフラン?」

ほたる「柔軟剤……?」
3 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:32:55.95 31Gu9RNoO
ガチャ

朋「フレちゃーん、見つかったー? あ、ほたるちゃん、おはよう!」

ほたる「おはようございます、朋さん」

フレデリカ「まだ見つかってないからほたるちゃんにもお手伝いお願いしてたところ〜 あ、プリンなら見つけたけど、朋ちゃん食べる?」

朋「それあたしのプリン! ちゃんと名前書いてあるでしょ! まったくもー、大体どこ探してるのよ。冷蔵庫なんかに入ってるわけないじゃない」

フレデリカ「いやー、わかんないよー? 今日のアタシのラッキーアイテム冷蔵庫だし!」

朋「え、そうなの!?」

フレデリカ「たぶん!」

朋「もう!」
4 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:35:04.38 31Gu9RNoO
ほたる「あ、あの……朋さん、なんで虫取り網持ってるんですか……?」

朋「ん? さっきは逃げられちゃったからね、今度こそ確実に捕まえられるようにと思って!」

ほたる「逃げられ……あ、あれ? 柔軟剤を探してるんじゃないんですか……?」

朋「柔軟剤? 違うけど……え、なんで?」

ほたる「フレデリカさんがさっきそう……」

朋「ほたるちゃんになんて説明したのよ」

フレデリカ「白くてフワフワで幸せのソフランを探してます!」

朋「柔軟剤ね」
5 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:38:23.23 31Gu9RNoO
ほたる「違うんですか……?」

朋「白くてふわふわで幸せまでは合ってるんだけどね。正確には幸せを運んでくる、だけど。あたしが探してるのはケサランパサランよ」

フレデリカ「そーそー!ケセラン!」

ほたる「ケサランパサラン……ってなんですか? 虫さんなんですか……?」

朋「あれ、聞いたことない? うーん、正体は植物の綿毛だとか動物の毛がまとまったやつだとかいろんな説があるみたいだけど……そうね、分かりやすく言うと幸運を運んでくる妖精みたいなものね」

ほたる「幸運を運んでくる妖精……!」

朋「そう! それがさっきふわふわ飛んでてね! あれはケサランパサランに違いないわって捕まえようとしたんだけど、高いところに行っちゃって手が届かなくて……何かないかなって探してるうちに見失っちゃったのよ」

フレデリカ「でー、そこにアタシが通りがかって一緒に探すことになったの! ケセランのおかげでフレちゃん早速プリンを見つけられて超ラッキー♪」

朋「だからそれあたしのだってば! 食べちゃダメよ? それより今はケサランパサランよ。この部屋にはいなかったのね?」
6 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:40:32.79 31Gu9RNoO
フレデリカ「うん、空飛ぶフワフワはいなかったよー」

ほたる「あの、その妖精さんって具体的にはどんな見た目なんですか……? 大きさとか……」

朋「見た目は、そうね、ちょうどほたるちゃんの帽子のポンポンみたいな感じよ。大きさもそのくらい」

ほたる「え?ポンポン……?」

フワッ

朋「!!」

フレデリカ「!! ばかもーん! そいつがルパサランだー! ケセランパサラーン♪チャッチャラッチャー」

朋「くっ……! 完璧な変装だったわ、全く気付かなかった……!」チャーチャーチャー

ほたる「い、いつから……!?わ、わっ、……!」チャッチャラッチャー

フレデリカ「チャーチャラッチャー」

朋「フレちゃん歌ってないで!!」

フレデリカ「怒られたー♪ でもこの子、全然逃げないねー」

朋「そうね、って言うか……」
7 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:42:33.41 31Gu9RNoO
ほたる「わぷっ……! ひゃ……くすぐった、はぷっ……!」フワッ フワッ

朋「なんかほたるちゃんにめちゃくちゃくっついてるわね」

フレデリカ「懐いてるねー、甘えてる時のわんこみたい♪」

朋「やっぱり生き物なのかしら……ほたるちゃんどう? 何か運気が上がってる感じする?」

ほたる「え、わ、えっと……よくわからない、です……」フワフワ

朋「まぁそうよね」
8 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:45:11.85 31Gu9RNoO
フレデリカ「ねぇねぇ、この子って飼えるのかなー? 飼う? 飼っちゃう? 何食べるんだろ? あ、プリンあるよ♪」

朋「育てるにはたしか穴の開いた箱に入れて、おしろいの粉をあげれば良かったはずだけど」

ガチャ

海「おはよー」
聖來「おはよーございまーす!」

フレデリカ「おかーさんこの子飼ってもいい!?」

海「誰がオカンか。何? 猫でも拾って……なにそれ?」

聖來「ポンポン? みたいだけど、動いてるね。動物なの?」
9 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:51:15.60 31Gu9RNoO
ほたる「えっと……ケサランパサラン?って言って、幸せを運んできてくれる妖精さんみたいです」

聖來「ケサランパサラン! 聞いたことある! へーこれがそうなんだ!」

海「朋がそいつで捕まえてきたのかい?」

朋「元々はあたしが見つけて探してたんだけど、気付いたらほたるちゃんの帽子に変装してくっついてたのよ」

海「よくわからないけど……これって前に朋が言ってた幸せを運んでくるっていうやつだよね。良かったじゃないか、ほたる」

ほたる「はい……! でもわぷっ……さっきから顔の回りから離れてくれなくてックシュン」フワコショ

聖來「あはは! 甘えてるときのわんこみたい!」
10 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:52:22.56 31Gu9RNoO
フレデリカ「そういえばほたるちゃん、ずっと帽子にケセラン付いてたんだよね。ここに来るまでになにかいつもより運が良いことあった?」

ほたる「え……あ、そういえば、さっき自販機でお茶を買うときに千円札が1回で入りました……!」

聖來「ほたるちゃんらしいエピソードだ」

海「逆に信憑性が上がるね」

朋「あたしもあやかりたい……! ね、ほたるちゃん! あたしにも触らせて!」

フレデリカ「アタシもー!」
11 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:56:55.78 31Gu9RNoO
ほたる「は、はい……どうぞ」

朋「やった! わっ、ふわふわ……フフ、運気がグングン上がってる気がするわ!」フワフワ

フレデリカ「はいはい次アタシー♪ わーお☆ほんとにフワフワだねー、柔軟剤使った? さすがソフランちゃん♪」フワッフワ

海「パサランだよ。で、飼うって言ってのはこれのことかい? 事務所で飼うの? そもそも飼えるものなのかい?」

朋「飼育方法自体は簡単そうなんだけど、事務所でっていうのはどうなんだろ。あんまり人目に付かない方が良いって読んだ気がするわ」

聖來「そうなの? ストレスになったりするのかな。事務所だといっぱい人が出入りするもんね」

海「そういうのとはなんか違う気もするけど……既にウチら5人に見られてるのはいいのかね」

朋「とりあえず、何か入れられそうな箱を探してこなきゃ」
12 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 17:59:05.86 31Gu9RNoO
フワッ

ほたる「あ、あれ、ケサランさん……?」

ゴッサマー!!!!

ほたる「きゃっ!」

朋「あー! 逃げた! フレちゃん!」

フレデリカ「まかせて! あーだめだセイラさんお願い!」

聖來「わっ! 早い、見た目に反してすごい勢いで飛んでるね……!」

海「でもこの部屋からは出られないんだから、朋! 落ち着いてその網で……」
13 :◆8rI.G6zKUs 2018/01/14(日) 18:01:52.24 31Gu9RNoO
コンコン、ガチャ

ちひろ「失礼しま……きゃっ!」ゴッサマー!!!!

朋「あーっ!!」

ちひろ「えっ、あの、私何かしちゃいました……? さっきのは一体……?」

聖來「あー、あはは……ちょっとタイミングが悪かったね。ケサランパサランを捕まえてたんだけど、ちょうど逃げ出したところでドアが、ね」

ちひろ「ケサランパサラン?」

ほたる「あの、きっと私のせいです……すみません……」

海「ほたるのせいじゃないよ。きっと狭いところに閉じ込められそうなのがイヤだっただけさ」

フレデリカ「ほたるちゃんにはすっごい懐いてたしね」

モバP「雪の日に、特別な」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:05:35.39 RpqNEFizo

※このSSは、多数のウサミン星人の想像を基に書かれたものです


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516655135
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:06:08.31 RpqNEFizo

菜々さんが事務所にいてくれると、とにかく助かってしまう。

彼女は年少から年長まで誰でも接しやすく、場の雰囲気を和ませてくれる上に、気配りもできる人だ。

留守を任せるには安心で、だからであろう、大寒波の押し寄せたこの日に彼女の送迎は一番最後になってしまった。

だがその頃には路面状態が大幅に悪化しており、雪道対策を施してない送迎車を出すことは不可能になっていた。

ウサミン星方面への定期便は運休。

ちひろさんも、今日は既に早上がりで不在。

ゆえに、私は菜々さんと二人きりで夜を明かすことになったのである。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:06:51.51 RpqNEFizo

幸いにして、事務所で寝泊まりすること自体は簡単だ。

仮眠室があるため寝床の心配はない。

ドーナツやクッキー、パウンドケーキなど、甘味に偏っていることに目を瞑れば食品も豊富にある。

着替えまでは用意がなかったが、一晩程度ならさほど支障はないだろう――菜々さんは少し気にするかもしれないが。

「法子ちゃんたちには感謝ですけど、せっかくですから何かあったかい物が欲しいですね……あ、ちょっと待っててください」

そう言って菜々さんが向かった先は給湯室。

取り出されたのは、麦茶のティーバッグであった。

菜々さんが持ち込んだもので、夏場は大好評だった品物である。

「お湯出しのタイプですから、冬場に飲んでも大丈夫なんです!」

ぱっちりとウィンクする菜々さんは、実に可愛らしく、そして頼もしい。

飲料の備えは他にもあるのだが、それらの選択肢は一瞬にして消し飛んだ。

同時に、私も一つささやかな秘密を菜々さんに打ち明けたくなった。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:07:33.04 RpqNEFizo

菜々さんに麦茶の用意と、余分にお湯を沸かしてもらうことを頼んでしばしの後。

オフィスの一角、普段はアイドルが読書や勉強、あるいはゲームなどに使っているテーブルセットが食卓となっていた。

湯呑み、それからお湯を注いでそろそろ三分経とうかというカップラーメンが、それぞれ二つずつ。

簡素ながらも、今この瞬間においては温かみが何よりのご馳走であろう。

響子やまゆ、それから菜々さん自身にも――つまるところ、日頃から手作り弁当を差し入れてくれるアイドルたちから控えるように言われていたインスタント食品。

隠し持っていたその秘蔵っ子を、解禁したために成立した食事である。

「緊急事態ですし、こういう時くらいは仕方ない……ですよね? 皆にも、内緒にしておきます」

菜々さんからトリート判定のお墨付きも頂いた。

「でも、食べ過ぎはノウッ!ですよ? Pさんも、ちゃんと美味しい物を食べないと、体調崩しちゃいますから!」

しっかりと、釘も刺されたが。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:08:04.03 RpqNEFizo

「こういう時のラーメンって、なんだかいつもより美味しく感じますねぇ……」

ほっこり、ほにゃっと蕩けた菜々さんの顔――私はこれをふにゃミンと呼んでいる――を見ることが出来ただけでも、

秘密を明かした甲斐があったと言うものだろう。

心も体も温まる。

この気候の中、事務所に一人きりであれば到底生まれなかったであろう余裕も生まれていた。

ふと窓外に視線をやるが、曇ったガラスから外の様子は見えない。

私の顔の動きを追ったの菜々さんは、立ち上がって窓ガラスへと近づくと、指先でそれを軽く擦った。

「少し、積もるかもしれませんね」

東京、それにウサミン星もで恐らく、大きな積雪は珍しいものだ。

数年後か、あるいはこの先ずっと、ここまで記録的な雪が降ることはないかもしれない。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:08:39.66 RpqNEFizo

温かさから出た余裕か、またはこの瞬間に記憶に残る何かを望んだか。

その両方からかもしれない。

私は、菜々さんを屋上での雪見へと誘った。

「寒いし、危ないですよ?」

柔らかな、正しい意見が帰ってきたが、それは拒絶ではなく。

"それでも"なのかという確認のように感じられた。

そして、私の考えは"それでも"だ。

こんな機会はもう二度とないかもしれないのだから。

だから、私はもう一度菜々さんに誘いをかけた。

「仕方ないですねぇ。ちょっとだけですよ?」

そうやって向けられた彼女の笑みが、はにかみと苦笑のどちらだったのか、私には判別がつかなかった。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:09:16.65 RpqNEFizo

屋上へと続く階段を登り切ってから、いつもよりも重みを増した扉を押し開くのは、腕力のある私の仕事だった。

扉を開いて最初に感じたのは、冷たい風の吹き込み。

思わず目を細めたところで、後方からは「ひゃ」と、可愛らしい声が聞こえた。

気温の差を強く感じつつ、二人一緒に屋上を覗き込む。

開いた瞳に飛び込んできたのは、白銀の庭だった。

事務所の屋上という限られた、よく知った、しかし今だけは未知の空間。

気付けば、菜々さんが屋上へと踏み出して、真新しい雪の上に小さな足跡を刻んでいた。

数歩を進んで、振り返り、招くように手を差し出す。

「Pさん! 見てください! 雪、もう結構積もってますよ!」

街の明かりと雪明かりに照らされて立つ菜々さんの姿は、ステージに立つアイドルそのものだ。

見惚れるに足る光景で――

「もうっ、Pさんもこっちに来てくださいよ! ナナ一人で味わうには、勿体ないです!」

しかし、戻ってきた菜々さんに手を取られて歩を進める。

今度は、足跡が二人分並んだ。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:10:11.19 RpqNEFizo

屋上に、小さな雪うさぎを二羽並ばせ終えたところで、菜々さんがくしゃみをした。

「ふぇっくしょい」と響いた音は、彼女に冷静さを取り戻させるきっかけとなったようだ。

「結局ナナの方がはしゃぎ過ぎちゃって……うう、お恥ずかしい限りです」

しょげた菜々さんに、はっきりと伝える。

菜々さんが楽しいと感じることはこれからも精一杯楽しんで欲しい、と。

「……はいっ! ありがとうございます、Pさん!」

返事をする菜々さんの顔には、輝きが戻っていた。

だが、それを反芻する前に、今度は私がくしゃみをした。

「そろそろ、戻りましょうか。風邪ひいちゃいけませんから」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:10:46.43 RpqNEFizo

締まらないものだ、と感じつつ、屋上の扉を開き、ビルの中へと戻る。

特別な舞台での出来事は終わり、後はもう無事に夜を明かすことを考えるだけでいい。

衣服に名残として残っていた雪を、階段の踊場でぱたぱたと払い落としていく。

「あ、Pさん。髪に、雪が残ってますよ」

どうやら、私の見えない場所にも名残はまだ残っていたらしい。

それを指摘した菜々さんは正面から私に向き合うと、躊躇いなくひょこっと手を伸ばしてそれを取り払ってくれた。

その折に、菜々さんの髪にも白いかけらが付着しているのが確認できた。

お返しに、それを私の手で丁寧に払い落とす。

屋上で心弾ませて遊んでいたせいもあったのだろう、あらゆる意味で距離感が狂っていた。

菜々さんの髪にこんな風に触れるなんて初めてだ、と私が実感を得てしまったタイミング。

そこで、見つめ合う形になっていた菜々さんが伏し目がちになった。

「ああ……えっと……これ……そう! 子供の頃! 子供の頃、近所の子と遊んだ後みたいな感じになっちゃいましたね!?」

菜々さんが、リミットオーバーした。

「昔は友達とじゃれあって、おニューの服を汚してお母さんに怒られちゃったりもして! あ、昔って言ってもそんなに昔じゃないですけどね!?」

私も急に恥ずかしさがこみ上げてくる。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:13:14.55 RpqNEFizo

心臓だけがはっきりと脈打つのを自覚するが、しかし体は当然冷えていた。

きっと、それは私だけではなかったのだろう。

「早くオフィスに戻って暖まりましょう。ナナ特製の麦茶もまた作っちゃいますね!」

そう言って、足早に階段を降りようとする菜々さんが、つるりと足を滑らせるのが見えた。

世界がスローモーションになる。

彼女に怪我などさせるものかと、とにかく手を伸ばした。

自分がどうなろうと構わないから守らねばと、全身が動いてくれた。

私自身どうしてこんなにも素早く動けたのか分からなかったが、結果的にそれは成功した。

まだ降り始めで、彼我の高さに差がなかったことも良かったのだろう。

自分自身をクッションにして、菜々さんを引き込みながら抱き止めることが出来たようだ。

下敷きになった私は腰をしたたかに打ち付けたが、彼女がそうなるよりは遥かに良い。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:13:56.96 RpqNEFizo

「Pさんっ! ごめんなさい、ナナのせいで! 大丈夫ですか、怪我してませんか!?」

状況を理解した菜々さんが、私の上から退いて、慌てつつもしっかりと問いかけてくる。

これだから、この人に留守を任せても安心、などと考えてしまうのだ。

菜々さんは、自分のピンチにおいては容易にパニックになるが、他人が危ない時には間違わない。

問題ないことを伝え、立ち上がる。

打ち身に起因する痛みはあったが、時間経過で治まるものだろう。

それに、謝らなくてはならないのは私の方だ。

私の不用意な誘いが、危うく担当アイドルに怪我をさせていたかもしれないのだ。

それを伝えたところ、謝罪合戦になってしまい、最終的に二人とも気を付けよう、ということで決着を見た。

今度は二人で一歩ずつ、ゆっくりと階段を降りていく。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:14:44.21 RpqNEFizo

しかしその最中、菜々さんの方から奇襲的な甘い囁きがもたらされた。

「また誘ってくださいね」と。

ああもう、これだからこの人は。

一体、私をどこまで魅了したら気が済むのだろうか?

東京で雪が降る事はもうないかもしれない。

けれど、間違いなく私はまた、菜々さんを誘うだろう。

雪でなくとも、誘うだろう。
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/23(火) 06:17:24.02 RpqNEFizo
以上で完結となります

モバP「暇ぶっこいてるから幸子で遊ぶ」

1 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/18(木) 02:37:15.73 2zkMOO0
モバP(以降P表記。もう慣れましたぁ)「……」カタカタカタカタカタカタカタカタ

P「………」カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ

P「…」ッターン

P「ガンブレ新作決定か…ヤベェなこれ。プロデューサーやってる場合じゃねぇぞこれ」

P「…」カタカタカタカタカタカタカタ

P「…」ッタカターン

P「……」

P「暇だなぁ」

P「デスクワークは終わってるし営業はアッキーが行ってくれてるし千川は常務とガンプラ買いに行ったし…」

P「…アイドルのみんなも絶賛仕事中だし」

P「……帰っちゃ駄目かな?」

P「ネットサーフィンも飽きたし…せめて他に誰か来てくれればなぁ」

P「…事務所の掃除でも…あっ駄目だ。五十嵐クリーニングがピッカピカにしてるわ」

P「仮眠室で昼寝…あっ駄目だ。愛海を簀巻にするのに布団使ってるんだった」

P「…本当に帰っちまおうかな、もう」

ガチャッ

幸子「カワイイボク、参上!」

P「あ、オモチャが来た」

幸子「おはようございます。おやプロデューサーさんだけなんですか?って言うか今何て言いました」

P「おはよう幸子。出会い頭に畳みかけてくるなぁ」

幸子「何だか暇そうにしてますねえ。アイドル事務所として大丈夫なんですか?」

P「心配ご無用。暇してるのは俺だけだから」

幸子「働いてくださいよ」

P「働いた後なんだよ」

P「やる事無くてもう帰っちまおうかと思ってたところに丁度オモチャが来てだね」

幸子「今度は聞き逃しませんでしたよ!オモチャと言いましたね?今ボクをオモチャと言いましたね!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516210635
2 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/18(木) 02:54:08.91 2zkMOO0
P「幸子こそ暇なのか?今日はオフの筈だろ。なんで事務所に来てんの?」

幸子「そんな事もわからないんですか?まったくダメダメなプロデューサーさんですねえ」

P「暇なんだな」

幸子「そんな訳無いでしょう!日々世界中にカワイサを振り撒いているボクですよ!」

P「ある意味もうヘレンより幸子のほうが世界レベルだよなぁ」

幸子「そんなボクがお休みで事務所に来ない。そうなると一体この事務所はどうなると思います?」

P「どうなんの?」

幸子「ボクというカワイイの権化、カワイイの化身を欠いた事務所は圧倒的カワイイ不足に陥ります」

P「壮大」

幸子「ボクというカワイイ太陽を失った事務所はみるみるうちに衰退してしまい、ボクというカワイイ道標を失った皆さんはたちまち進むべき道を見失ってしまいます」

P「ちょっと何言ってるのかわかんないんですけど」

幸子「ボクがオフを取ってしまいカワイイボクに会えなくなるのは可哀想なのでこうしてわざわざカワイイ成分をお届けに来た次第です!」

P「輿水は今後オフはいらない…と」カキカキ

幸子「ちょ」



P「要は輝子とか小梅とか普段の遊び相手が仕事で退屈だし寂しいから構ってもらいに来たんだろ?あったかいものどうぞ」

幸子「人をまるで構ってちゃんのように言うのはやめてくれませんか?あったかいものどうも」ズズッ

P「まぁ丁度俺も手持無沙汰だったし。チッヒもいない事だし遊んであげよう」

幸子「何でプロデューサーさんが上から目線なんですか。ここはボクの遊び相手をさせてもらえる事を涙を流して感謝する場面ですよ?」

P「梨沙パパ今暇かな」ピポパ

幸子「嘘です冗談です遊びに来ました構ってください」ガシッ

P「お前さん周りの目が無いと結構素直だよね」
3 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/18(木) 03:15:39.72 2zkMOO0
P「でも遊ぶって何するよ。モンハン?」

幸子「ボク今日PSP持ってきていませんよ…と言うかコミュニケーション手段モンハンしかないんですか」

P「失礼な。マリオカートもあるぞ」

幸子「プロデューサーさんレースより妨害工作に熱込めるから嫌です」

P「ワガママだなぁ…あ、幸子頭に何かついてるぞ」

幸子「えっ?どこですか?」

P「待て待て。やってやるから」ススッ

幸子「取れました?」

P「よし、こんなもんか」

幸子「何がついてたんですか?」

P「髪の毛」

幸子「そりゃ生えてますよ!」

幸子「ってあぁ!ボクのチャームポイント横ハネがペッタンコにされてる!?」

P「横ッハネ無くなるとモブ臭凄いな幸子」

幸子「日本が生んだ世界に誇るカワイイを捕まえてモブと!?」

P「はいはい元に戻してやるってばよ。後ろ向いてみ?」

幸子「…そんな事言って、どうせ変な髪形にする気なんじゃないですか?」

P「この髪の長さじゃあんまり面白いのは出来ないよ」

幸子「する気は満々なんじゃないですか!」

P「ほい、出来た」ススッ

幸子「早っ。相変わらず無駄に技能持ってますよね…」

幸子「って、横ハネ4枚になってる!?」

P「ハハッ、4枚羽ならぬ4枚ハネだな」

幸子「ボクカワ!」ドスッ

P「油断している鳩尾に14歳の拳が!」
4 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/18(木) 03:44:27.21 2zkMOO0
幸子「まったくもう!まったくもうったらもう!」プンスコ

P「ごふ…日頃無茶なロケで鍛えられている幸子のボディブロー…」ゲホッ

幸子「自業自得ですっ」

幸子「カワイイカワイイボクと2人っきりで構ってもらえてはしゃぎたくなる気持ちはわからなくは無いですけど」

P「え、何だって?」

幸子「絶対聞こえてるでしょ!」

幸子「まったくもう…!年頃の女の子にとって髪はデリケートな部分なんですからね?」

P「スンマセン」

幸子「はい、じゃあさっさと元に戻してください」

P「デリケートな部分なのに触らせるのは平気なのか」スッスッ

P「髪綺麗だな」

幸子「フフーン、当然でしょう?」

P「レノア?」

幸子「植物物語ですよ!」

P「ほれ、元通り」

幸子「手際良いですね。プロデューサーをクビになっても路頭に迷わないんじゃあないですか?」

P「おっと今からうっかり手が滑るぞぉ」ワシャワシャワシャワシャ

幸子「あやややややややややややっ!!」




『にゃっははー♪さぁ、実験を始めよっか〜』ピッ

『後はこの豚をオーブンに……ドーナツを退けなさい法子』ピッ

『文香さん。フレデリカさんの座布団全部持って行っちゃってください』ピッ



幸子「後は相棒の再放送ですか…この時間帯の番組はどうもピンと来ませんねえ」

P「膝から降りてくれね?」

幸子「プロデューサーさん、何か1つ捧腹絶倒モノのギャグをお願いします」

P「フフーン!ボクはカワイイですからねえ!」

幸子「それはギャグじゃありません!!」
11 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/19(金) 01:52:25.83 XgG5ZNRp0
クギュゥゥゥゥ

P「お腹すいたな」

幸子「え、今のお腹の音なんですか?」

P「冷蔵庫に何か入ってたっけ…ちょい幸子膝から降りてくれない?動けない」

幸子「引き出しの中にオヤツぐらい入ってるんじゃないですか?うわ、ガンプラばっかりじゃないですか」ガサガサ

P「人のデスクの引き出しを勝手にだねチミィ!」

P「仕方ない。外に食べに行くか」

幸子「お寿司がいいです!」

P「コンビニでいなり寿司買ってきてやるよ」

幸子「前々から思ってましたけどプロデューサーさんはボクの扱いがなってませんね!なっちゃいませんね!」

P「あ、外行ってくるから電話番お願いしてていい?」

あの子「ほいきた」

幸子「えっ?だ、誰と喋ってるんです!?」




P「そしてついてくる幸子さんであった」

幸子「カワイイボクと一緒にお昼ご飯なんですよ?ここは狂喜乱舞すべきところじゃありませんか?」

P「うわぁいカワイイカワイイ」

幸子「何て感情の感じられない台詞。目も澱んでハイライト薄くて…ってそれは普段からでしたね」

P「お前の今度のロケはスカイウォールでネビュラガス採取に決定です」

幸子「ボクを一体何だと思ってるんですか!」

P「めんどいからあそこのファミレスでいいか」

幸子「カワイイボクとのランチにファミレス!?」

P「パフェ奢るぞー」

幸子「パフェはカワイイですね。まぁ良しとしましょう」

P(ちょろいぜ)
12 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/19(金) 02:34:53.84 XgG5ZNRp0
イラッシャイマセー ソコノメニューヲトッテクレ マッテローヨ


P「さて、何を頼もうか」

幸子「どうせいつものハンバーグじゃないんですか?

P「そういうお前さんはまたドリアだろ?」

幸子「フフンッ。甘い、甘いですよプロデューサーさん。カワイイボクは日々進化しているんです。いつまでも自分が知っている輿水幸子だと思わない方がいいですよ?」

P「すいませーん注文お願いしまーす」

幸子「こっちを見てすらいない!」

店員「お待たせしましてー」トテトテ

P「温玉ハンバーグ。ライスのセットで。あ、ポテトもください」

店員「はいー」

幸子「ミラノドリアとシーザーサラダください」

店員「かしこまりましてー」

P「あ、ドリンクバー2つ」

店員「あちらからご自由にお取りくださいませー」

P「どうも」

店員「それでは、ごゆるりとー」トテトテ

幸子「…」

P「…」

幸子「やっぱりいつものハンバーグじゃないですか」

P「お前だっていつも通りじゃねえか。進化どこ行ったよ」

幸子「ドリンクバーいってきますね。ボクは菩薩の如く慈悲深いのでプロデューサーさんの分も持ってきてあげますよ」

P「え?龍が如く実写臭い?」

幸子「しこたまペプシ入れて来てあげます」スタスタスタ

P「貴様ァ!俺をコカ信者と知っててその暴挙かァ!」
13 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/19(金) 02:45:54.14 XgG5ZNRp0
店員「お待たせしましてー。ドリアのお客様はー」

P「そこの142cmです」

店員「ハンバーグのお客様はー」

幸子「そこの濁った目つきの人です」

店員「それではごゆっくりー」トコトコ

P「ありがとう親の顔より見覚えのある店員さん」

幸子「ボクとしたことが!」

P「どした?突然杉下警部みたいな事を」

幸子「パフェ頼むの忘れてました!」

P「後で追加注文すりゃいいだろ。温かいうちに食べよう」

幸子「それもそうですね。プロデューサーさんの奢りですし」

P「ハハッ、パフェ以外も奢るとは一言も言ってないぞ?」

幸子「フフーン、そう来ると思って財布は置いて来ました」

P「何てこすっからい」

幸子「ではでは、いただきまーす」アムッ

P「今度のチャレンジ企画覚えとけよ…頂きます」ハムッ

P「溢れ出す肉汁が壮絶に熱い!」

幸子「自分が猫舌なの自覚してくださいよ」



幸子「ハンバーグ美味しそうですね」モグモグ

P「うん、いつも通り美味い」

幸子「一口貰えませんか?」

P「どうぞ?」

幸子「んあ」

P「…お前さんホント誰もいないと甘えるのな」ズボッ

幸子「はふふっ、ほふっ……うん、中々ですね」

P「そっちも一口くれない?」

幸子「はいブロッコリー」スッ

P「等価交換って知ってるか輿水さんや」
21 :ミスったチクショウ>>20再 2018/01/20(土) 03:27:50.53 44aiPhxJ0
幸子「ハンバーグに乗っかってる温泉卵貰えます?」

P「シーザーサラダにも卵入ってるだろが」

幸子「分かっていませんねぇ。これからの人生枯れて行くだけのプロデューサーさんと違ってピチピチのボクはこれから成長期なんですよ?」

P「枯れてねぇよまだ若ぇよキャッ党忍伝世代だぞコンニャロ」

幸子「キャット?何ですかそれ」

P「けものフレンズみたいなものだよ」

幸子「ふぅん…」パクッ

P「って俺の温玉を持っていくなァ!」

幸子「それにしてもアイドルを連れてランチにファミレスというチョイスが何ともプロデューサーさんらしいと言いますかねえ」モグモグ

P「温玉返せ」

幸子「まったく乙女の扱い方がなっていませんねぇ、このダメダメプロデューサーさんは。可哀想なのでボクがレクチャーしてあげましょうか?」フフーン

P「温玉返せ」

幸子「あ、すみませーん。このオレンジパインイチゴカチドキパフェをください」

店員「かしこまりましてー」

P「俺の温玉…」クスン

幸子「女々しいですよ?…パフェ分けてあげますから」

P「俺の奢りなんだけどね?」

P「そもそもファミレスが不服ならもっとハッキリ嫌だと言いなさいな。そうすればこっちも松屋にしたのに」

幸子「吉野家派のボクに対する宣戦布告ですか?」

P「お、やるか?」

幸子「敗者に相応しいエンディングを見せてあげますよ」スッ

店員「お待たせしましてー」ドスンッ

P幸子「「デカッ!!」」

店員「制限時間は10分になっておりましてー」

幸子「チャレンジメニュー!?」
22 :◆Dm8ArSIo3MOQ 2018/01/20(土) 03:46:52.90 44aiPhxJ0

幸子「あ゛〜〜……」

P「そのちっこいお腹によく入ったな。質量保存の法則とかどうなってんの?」

P「大丈夫か?おかわりする?」

幸子「……出しますよ?」

P「やめてください」

幸子「…ふふっ」

P「どうした?」

幸子「いえ、ちょっと思い出しまして」

P「この前の熱湯風呂バンジー?」

幸子「違います!いやアレも忘れませんけど覚えててくださいよ!?」

P「だから本当に嫌なら断