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カテゴリー [ モバマス ]

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  • 亜子「さくら大戦」 [2018年01月14日]
  • 【モバマス?】一ノ瀬志希?「志希ちゃん、失踪したくなっちゃったなー」 [2018年01月14日]
  • モバP「前職、OL」 [2018年01月14日]
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  • 茄子「どんどん私を撫でてくださいねっ」 [2018年01月11日]
  • 飛鳥「4分33秒を歌うよ」 [2018年01月10日]
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  • モバP「クールな事務所にて」 [2018年01月09日]
  • 【モバマス】もしも、明日晴れたなら [2018年01月09日]
  • 輿水幸子「たってるからたてない?」 [2018年01月08日]
  • モバP「クールな事務所」 [2018年01月08日]
  • 【モバマス】そら「三が日を過ぎる前に」 [2018年01月06日]
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  • モバP「家に帰ると、まゆが布団に……」 [2018年01月04日]
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  • モバP「飛鳥と冬の日」 [2018年01月04日]
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  • ロックとスターと特番の乱 [2018年01月01日]
  • 【モバマス】ライラ「お金で買えない大切なものでございます」 [2017年12月30日]
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  • 【モバマス】佐藤「よっちゃんがねー♪」 [2017年12月29日]
  • 渋谷凛「今年最後のメリークリスマス」 [2017年12月29日]
  • 武内P「止まらないでください……」 [2017年12月28日]
  • 佐藤心「クリスマス」千川ちひろ「残念会」 [2017年12月28日]

【デレマスss】相葉夕美の催眠音声

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:46:49.87 jeWaHWRI0
夕美「あっ、お帰りなさい、プロデューサーさんっ」

夕美「あれ?」

夕美「何だか、疲れてる?」

夕美「……」

夕美「そうなんだ。いつも、私のためにご苦労さまです」

夕美「ふふっ、あのね、リラックスできる方法、知ってるんだけど……どうかな?」

夕美「本当に?」

夕美「それじゃあ、早速」

――――――――――――
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:47:35.81 jeWaHWRI0
夕美「今、お香を焚くから、ゆったりしてて」

夕美「お部屋、暗くするね?」

夕美「え? 何も見えない?」

夕美「大丈夫っ、私がいるよ。ふふっ」

夕美「怖い……?」

夕美「じゃあ、手を握っててあげるね」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:48:11.76 jeWaHWRI0
夕美「ほら、怖くないよ。ぎゅ〜」

夕美「あっ、ごめんね。痛かった?」

夕美「?」

夕美「いつもの私じゃないみたい?」

夕美「えへへ、プロデューサーさんにリラックスしてもらいたくって……」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:48:39.65 jeWaHWRI0
夕美「プロデューサーさん、いつもありがとう」

夕美「……」

夕美「……」

夕美「……///」

夕美「も、もう! 何か言ってよ〜!」

夕美「プロデューサーさんのイジワルっ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:49:14.50 jeWaHWRI0
夕美「ほら、プロデューサーさん、横になって!」

夕美「駄目だよっ、プロデューサーさん」

夕美「イジワルしたお返し。私の言うこと、ちゃんと聞いてね!」

夕美「……」

夕美「そ、そう。膝枕……///」

夕美「ほ、ほらっ、目を瞑って!」

夕美「いい? プロデューサーさん、私の声に合わせて、深呼吸してね」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:49:46.53 jeWaHWRI0
夕美「絶対、私の声に従うんだよ?」

夕美「そうしたら、幸せな気分になれるから」

夕美「……」

夕美「そ、それじゃあ……」

夕美「吸って〜」

夕美「……」

夕美「吐いて〜」

夕美「呼吸をするたびに、気持ちよくなっていくよ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:50:17.15 jeWaHWRI0
――――――――――――

夕美「肩の力が抜けていく。全身がリラックスする」

夕美「気持ちいいのが、どんどん溜まっていく」

――――――――――――

夕美「気持ちいいの溜まってきたかな?」

夕美「身体の中が気持ちいいので膨らむよ」

夕美「だんだんと身体が軽くなって、ふわふわ、もこもこの温かいものに包まれる」

夕美「とっても温かくて、すっごく幸せな気分」

夕美「まだまだ、気持ちいいのは溜まっていく」

――――――――――――
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:51:41.54 jeWaHWRI0
夕美「身体がほぐれていく。全身が一つの柔らかいものになっていく」

夕美「プロデューサーさんはどんどん力が抜けていって、気持ちいので満たされていくよ」

夕美「指の先にはもう力が入らない。何も抵抗できない」

夕美「でも大丈夫。怖くない」

夕美「側に私がいるから。夕美ちゃんがしっかり守っているから」

夕美「えへへ、深呼吸しよ? 怖がらないでいいんだよ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:52:30.00 jeWaHWRI0
夕美「プロデューサーさんは今、とっても幸せな気分」

夕美「お腹の底から温かいのが広がって、息を吸い込むごとに、幸せな気分がどこまでも膨らんでいく」

夕美「不安とか、疲れとか、怖いものは息を吐くごとに身体の中から、出て行く。残るのは幸せな気分だけ」

夕美「ほら、いい香り」

夕美「胸一杯に吸い込んで?」

夕美「いい香りが肺を満たして、全身に染み渡る」

夕美「どんどん、幸せになる」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:53:10.83 jeWaHWRI0
夕美「ねえ、プロデューサーさん。この香り、何の香りかな?」

夕美「……」

夕美「お花? ライラック、ラベンダー、ミントに金木犀、お花だって、色んな香りがあるよ?」

夕美「どんな香りかな?」

夕美「爽やかで、優しくて、とっても安心する香り?」

夕美「そうだね、プロデューサーさん。とっても安心する香り」

夕美「そんな香りが、プロデューサーさんの身体の中を満たしていくよ。小さな小さな隙間も、幸せで一杯。」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:53:58.56 jeWaHWRI0
夕美「疲れたプロデューサーさんのこと、香りが包んで、今までとは違う、ステキなプロデューサーさんに変えてくれる」

夕美「でも、それは変わるんじゃなくて、香りがプロデューサーさんの良い所を引き出してくれるの」

夕美「だから、安心して、ゆっくり息をしようね?」

夕美「……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:54:33.83 jeWaHWRI0
夕美「プロデューサーさん、手を握るよ?」

夕美「……温かい」

夕美「ねえ、いつか、私がプロデューサーさんの心の栄養になればいいな、って話したの覚えてる?」

夕美「いま、私、心の栄養になれてるかな?」

夕美「なんて、えへへ」

夕美「プロデューサーさん、答える代わりに口を開けて?」

夕美「ほら、あーん」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:55:03.61 jeWaHWRI0
夕美「……」

夕美「どうかな?」

夕美「美味しい?」

夕美「フローラルで甘酸っぱい感じ、蜂蜜みたい?」

夕美「えへへ、そっかぁ」

夕美「もっと食べる?」

夕美「うん! 沢山あるからねっ」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:55:41.10 jeWaHWRI0
――――――――――――

夕美「それでね、このお香、××ちゃんに作ってもらったんだ」

夕美「? ××ちゃんだよ」

夕美「……そろそろ、効いてきたのかな?」

夕美「えへへ、ごめんね。プロデューサーさん」

夕美「お花にも毒はあるんだよ?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:56:12.60 jeWaHWRI0
夕美「このお香、本当はリラックスする効果なんてないんだ」

夕美「××ちゃんに作ってもらったのは、心を溶かすお香」

夕美「だけど、これだけじゃ本当は駄目で」

夕美「心を開いている相手と一緒になる。そういうお香なの」

夕美「プロデューサーさん、たっぷり吸い込んだよね」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:56:49.04 jeWaHWRI0
夕美「少し恥ずかしかったけど」

夕美「プロデューサーさんの身体の中、私の匂いで一杯だねっ。 プロデューサーさんの身体、もう私とおんなじ、だよね?」

夕美「……イタズラしてもいいかな?」

夕美「…………」

夕美「………………」

夕美「……………………」

夕美「ぷはっ」

夕美「こういうのって、息、止めないものなのかな?///」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:57:26.60 jeWaHWRI0
夕美「この味……分かる?」

夕美「うん、正解!」

夕美「……」

夕美「もっと、近くに行ってもいい?」

夕美「……駄目って言っても、行くからねっ」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:57:57.73 jeWaHWRI0
夕美「……」

夕美「やっぱりプロデューサーさん、温かいなぁ」

夕美「もう指先だって、動かないよね」

夕美「でも、私の声を聞くだけで幸せになる」

夕美「私の匂いを嗅いだだけで、満たされる」

夕美「おしべとめしべは、蕾の中で静かに暮らすんだよ」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:58:34.55 jeWaHWRI0
夕美「でもね、幸せな時間はいつか終わっちゃう」

夕美「プロデューサーさんの中で一杯に膨らんだ、気持ちいいのもだんだん萎んでいく」

夕美「怖い? ずっとこのままがいい?」

夕美「ふふっ、大丈夫だよ」

夕美「もうプロデューサーさんは、気持ち良くなる方法を知ってるから」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:59:21.59 jeWaHWRI0
夕美「私の声を聞いただけで、私の匂いを嗅いだだけで、プロデューサーさんの中から、気持ちいいのがどんどん溢れてくるよ」

夕美「私が、プロデューサーさんの中に刻み付けちゃったから」

夕美「ほら、分かる?」

夕美「今、プロデューサーさんの指を噛んでるんだよ」

夕美「痛い?」

夕美「このまま、プロデューサーさんの指、食べちゃってもいいかな?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 22:59:58.35 jeWaHWRI0
夕美「プロデューサーさんが私のお腹の中で溶けて、私になるんだよ」

夕美「髪の毛の一本一本から、指の先まで、相葉夕美はプロデューサーさんで出来上がるの」

夕美「駄目?」

夕美「どうしてかな? すごく気持ちのいいことなのに」

夕美「……」

夕美「うんっ、そうだね」

夕美「プロデューサーさんはもう起きる時間」

夕美「それじゃあ、目覚めようか?」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 23:00:26.44 jeWaHWRI0
――――――――――――

夕美「おはよう、プロデューサーさん」

夕美「よく眠れたみたいだねっ」

夕美「大丈夫だよ、三十分くらいしか経ってないから」

夕美「えへへ、どうだったかな?」

夕美「……」

夕美「リラックスできた? それなら、良かった♪」

夕美「ふふっ、プロデューサーさん」

夕美「またしてあげるね?」


終わり
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/09(火) 23:01:07.39 jeWaHWRI0
以上で終わりです。

短いですが、お付き合いいただきありがとうございました。

亜子「さくら大戦」

1 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:20:19 Cfm

さくら(お正月もお仕事かぁ……頑張らないと!)

さくら「おはようございまぁ…」

友紀「早苗さん!早苗さん!」

早苗「なに?」

友紀「新年会にさぁ、さくら肉食べたくない?」

さくら「……」

さくら(わたしのお肉!!?)
2 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:21:48 Cfm

さくら(わ、わたしのお肉って……い、いったいなんなんですかぁ……)コソッ

早苗「あ〜、いいわねー!刺身とかね!」

友紀「鍋とかね!」

さくら(多彩な調理法!?)

早苗「こうね!キューっとね!」

さくら(キューっとされちゃう…!?)

友紀「あたしはこうね!グッ、とね!」

早苗「あー!グッとね!いいわね!」

さくら(グッともされちゃぁう!!!)
3 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:22:18 Cfm

さくら(わ、わたしのどこをキューっとするんですかぁ……なにをグッとするんですかぁ……)ビクビク

早苗「生?」

友紀「やっぱり生でしょー!」

さくら(な、なにが……なにが生なんですかぁ……!?)ガタガタ

友紀「こうね、綺麗なサシの入ったさくら肉をね、にんにく醤油にちょんちょんと付けてね……」

早苗「にんにく醤油!解ってるわねー!」

さくら(ひぃぃ……既に食法がだいぶ確立されてるぅ……理解が深められてるぅ……)

友紀「それをパクッ!舌の上に広がる上質な脂……それをキンキンの生でね!グッとね!」

早苗「くぅ〜!たまんないわね!」

さくら(だから生ってなんなんですかぁ!?)
4 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:22:56 Cfm

友紀「いやぁ、さくら肉のなにがいいってさぁ。可愛いよね、可愛らしい。華やか」

早苗「あの赤身と脂身の対比がね。鮮やかよね。たしかに、どの肉よりも可愛いかも」

さくら(サ、サイコパスだぁ……)

さくら(に、逃げなきゃぁ……キューってされて、グッとされて、食べられちゃう……!)

さくら(誰かに相談してみよう……誰か……そぉだ!)
5 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:23:38 Cfm
―――


亜子「急にどしたん?相談があるって言ってたけど」

さくら「………」

亜子「安心しとき。アタシらの仲や、相談料はマケときまっせ〜、なんちゃっ……」

さくら「うぇぇ……」ジワッ

亜子「えっえっえっ、ウソウソ、ジョークやジョーク……ごめんごめん」

さくら「うぅっ…そ、そうじゃなくてぇ……」

亜子「ああ、相談の内容か。そんな困ってるの?」

さくら「うん……実はね……」

亜子「うん」

さくら「友紀さんと早苗さんが、わたしを食べちゃいたいって…」

亜子「うん?」
6 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:24:23 Cfm

さくら「わたしのお肉が可愛いって……それで……キューってして、グッとして、食べちゃいたいんだって……」ガタガタ

亜子「………」

亜子(なんや、めっちゃエッチな話やん……)

亜子(えー……食べちゃいたいって…そう言うことやろ?お肉が可愛いって……いや、分かるけど。さくらはほっぺプニプニで可愛いけども)

亜子(いや、でも食べちゃいたいって……食べちゃいたいって………アカンやん……いや、そういうのにアカンとか、アカンくないとかはないんやろけど……さくらは何かアカンやん……まだ…まだ早いやん……)

亜子(しかも、キューっとして、グッとするんやろ……結構ハードなやつやん………音の響きからしてエゲツなさそうやん……大の大人が二人掛かりで……アカンやん……)

亜子「あー…えっと、なにか具体的なこととか言ってなかった?」

さくら「えぇっとぉ……お刺身とか…」

亜子(お刺身?お刺身って言うと……女体盛りかぁ……えらいマニアックな……)

さくら「あとはお鍋とか……」

亜子「鍋!?聞いたことないわ!怖っ!めっちゃハードそうやん!!」

さくら「あと、にんにく醤油とか……」

亜子「絶対ハードやん!!!!!」
7 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:24:48 Cfm
さくら「どうしよぉ、亜子ちゃん……」

亜子「……ちょっと考える時間を頂戴。考えがまとまったらまた連絡するわ」

さくら「わかりましたぁ……」トボトボ
8 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:25:29 Cfm

亜子「……どないしよう、中学生には重すぎる相談やで、これ……」

七海「なにがれすか?」

亜子「うわっ!?七海ちゃん、いつからいたの!?」

七海「今さっき来たばかりれすけろ。なにかあったんれすか〜?」

亜子「うーん、七海ちゃんに言ってええんかなぁ……」

七海「むぅ〜……そう言われると気になります!いったい、ろうしたんれすか?」

亜子「ん〜……まあ、ちょっとぼかすけど…」

亜子「知り合いの同学年の女子が、同僚の大人の女の人二人から性的虐待をされそうになってて困ってる、って言う話」

七海「性的虐待!?ろめすてぃっくばいおれんすってやつれすね!」

亜子「ドメスティックバイオレンス?んー、なんか違う気がするけど、まあそんな感じかな?」

七海「なんらか大変な話れすね〜……」

亜子「せやろ?どうにかしてあげたいんだけど、どうしていいか分からないんだよ」

七海「むむぅ……」

亜子「まあ、そういうこと。ほんじゃね」

七海(むむむ……亜子さん、すごく悩んれるみたいれす。七海も何か解決策を考えてあげよう!)
9 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:26:05 Cfm
くるみ「お、おはようございましゅ…」

七海「ん〜?くるみちゃんれすか〜、おはようございます!」

くるみ「すごく悩んでるみたいだけど、どうかしたんでしゅか…?」

七海「それがれすね〜、聞いてくらさいよ!」

七海「亜子さんのろうがくねんの女子が、ろうりょうの女の人二人からろめすてぃっくばいおれんすを受けそうになって困ってるみたいなんれす。らいの大人二人が、中学生にろめすてぃっくばいおれんすれすよ!信じられますか!?」

くるみ「ふ、ふぇ……えーと……く、くるみバカだから、よくわかんないよぅ……ふぇぇん」

七海「らいじょうぶ、この話は大人れも難しそうれすから」

くるみ「そ、そうなんだ…」

七海「亜子さんもすごく悩んれるみたいなんれす。らから、七海も一緒に解決策を考えてあげてるんれす〜」

くるみ「く、くるみだったら難しいことはぷろでゅーしゃーに聞いちゃうな……」

七海「おお〜!プロデューサーにそうらんれすか!それは名案れす〜!」

くるみ「そ、そうかな…えへへ……」

七海「じゃあ早速聞きにいきましょ〜!」
10 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:26:47 Cfm
P「あーあ、資料作んのもかったるいなぁ」

七海「プロデューサー!」

P「ん〜?」

くるみ「ぷろでゅーしゃーに聞きたいことがあるんでしゅ!」

P「お、なんだ〜?なんでも答えちゃうぞ〜?最近の俺はわかるマンだから。わかるマン、なんでもわかっちゃうから。どんな質問にも答えちゃうぞ〜?」

くるみ「えーっと……」

くるみ「亜子しゃんのろーがくねんの女子が、ろーりょーの女の人で?……ろめしゅてぃっくばいおれんしゅが受けて?……ライの大人二人が中学生で?……ろめしゅてぃっくばいおれんしゅが信じられましゅか……?」

P「全然わからん」

七海「違いますよ〜。いいれすか…」

七海「亜子さんのろうがくねんの女子が、ろうりょうの大人の女の人二人からろめすてぃっくばいおれんすを受けそうになって困ってるみたいなんれす」

P「全然わからん」

七海「なんれれすか!!!!!」

P「いや、多少はわかるけど……えーっと…亜子の同学年の子が、同僚の大人の女の人二人にドメスティックバイオレンスを受けそうになってる……?」

P「……なんだろう、状況が読み取れそうで読み取れない」
11 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:27:08 Cfm
P「まずドメスティックバイオレンスって家庭内暴力って意味だろ?」

七海「えっ!?性的虐待って意味じゃないんれすか!?」

P「違うよ……お前ら、もしかしてちゃんと話を理解してないな?」

七海「う……」

さくら「失礼しまぁす」

亜子「Pちゃん、ちょっとさくらのことで相談があるんやけど…」

友紀「プロデューサー!新年会の話なんだけどさー!」

早苗「さくら肉のお店で、どっかいいとこ知らなーい?」

さくら「ひゃっ!?」

友紀「おっ?」

P「んん?」
12 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:27:39 Cfm
ーーーー

さくら「なんだぁ……さくら肉って、お馬さんのお肉のことだっただぁ……」

友紀「あっはっは!そっかそっか!勘違いしちゃうよね!」

早苗「怖がらせて悪かったわね〜」

亜子「もー!ホンマやでー!いろいろ考えてもうたやん〜!」

七海「変な話じゃなくてよかったれすね〜」

くるみ「よくわかんないけど、よかったぁ〜…」

P「俺もよくわかんないけど、話が落ち着いたみたいで良かったよ」

ブブブッ

P「ん……時子様からメールが……」

友紀「時子ちゃんから?」

亜子「なんて?」

P「お節料理作るのを手伝えってさ」

さくら「わぁ!おせち!」

七海「何を作るんれすかね〜」

P「豚の角煮だって」

亜子(……その豚って、どっちの意味なんやろ)



終劇
13 :名無しさん@おーぷん 2018/01/07(日)17:30:13 Cfm
あけましておめでとうございます
今年初めのお家賃です
タミフルを飲みながら書きました
みなさんもインフルエンザにはお気を付けください

【モバマス?】一ノ瀬志希?「志希ちゃん、失踪したくなっちゃったなー」

1 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:18:58.68 MruIbyxGO
おせじにもあまり気持ちの良い話ではないのでご了承ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515413938
2 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:19:48.14 MruIbyxGO
<1>

 横断歩道の向こうのビルの大型液晶には、いまをときめくアイドルが演じるCMが映し出されていた。
 人気アイドルユニット、レイジー・レイジーの一ノ瀬志希。宮本フレデリカ。
 どちらも、私にとって憧れのアイドル。
 私なんかよりもずっとずっと高い、手の届かないようなところにいて、きらきら輝いている。

 私はどうにもならない気持ちが胸の中に渦巻いているのをどうにもできずに、そのまま呑み下す。
 口を結んで、私は、今日もアルバイトに向かう。

「あ、ちょっと、そこのひと!」

 背後から声をかけられて、そちらを振り向く。スーツ姿の男性がこちらに手を振っていた。

「私……ですか?」

 不覚にも返事をしてしまった。これでキャッチセールスの類だったりすると、断るのは少し面倒になる。

「はい。ああ、すいません、私、こういうものでして……」

 スーツ姿の男性は、私に名刺を差し出してきた。
 そこに書かれた文字を見て、思わず胸が高鳴る。

「プロデューサー……さん、ですか……?」

 書かれていたのは、芸能プロダクションの名前。それも、この国で最高峰の。

「ちょっと、お話、できませんか? アイドルに興味とか、ありませんか?」

「あ……」私は苦笑いする。「私……今、一応、アイドル……なんです」
3 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:20:34.64 MruIbyxGO
<2>

 アイドルになるために、家族の反対を押し切って単身上京した。

 アイドルになる、という夢はすぐに叶った。プロダクションに所属すれば、少なくとも肩書だけは「アイドル」になれる。
 重要なのはその先だった。アイドルとして輝き、輝き続けるには、それだけの努力と才能が要る。
 努力するのは得意だった。だから、続けていればどうにかなると思っていた。

 でも、現実は厳しかった。努力をするための時間とお金すら、私には満足に得ることもできなかった。生きていくにはお金がいる。お金を得るためには、仕事をする。仕事をするためには、時間が要る。アイドルであるための努力をする時間を削って、生きるためのお金を得る。矛盾だった。
 そうして私は、肩書だけはアイドルだけれど、実際には何者にもなれないまま、ただただ時間だけを浪費した。浪費しているうちに、アイドルという夢は、どんどんすり減っていった。
 いまはもう、ほんのちいさなかけらしか残っていない。

「や、そうでしたか! どおりで。お美しい方だと思ってたんですよ!」

 スーツの男性は屈託なく笑った。

「では、改めて……アイドル、やりませんか? ウチで」

 男性はするどい目でこちらを見た。

「え……」私の胸がもう一度、強く鼓動した。「引き抜き……とか、ですか?」

「さあ、どうでしょう」男性は意味深に笑う。「ウチに来てくれるんでしたら、条件は弾みますよ! ひとまず、お話だけでも、いかがですか?」

「……」

 私は逡巡した。
 いや、急ぐ用事があったわけでもない。アルバイトの時間まで余裕はある。
 ただ、怖かった。緩やかに砕けていった夢が、もう一度、砕けるのが。

 それでも。夢は夢だったから。私は――

「わかりました、お話だけ、なら」

「ありがとうございます!」

 男性はほんとうに嬉しそうに笑った。それこそ、怖いくらいに。
4 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:21:33.13 MruIbyxGO
<3>

「こちらです」

 私はシンプルにテーブルとパイプ椅子だけが置かれた部屋、おそらく貸会議室か何かと思われる部屋に通されて、目の前のパイプ椅子に座らされる。
 入ってきた扉の反対側、奥にも扉が見えた。

「少々、お待ちくださいね」

 そうして、その男性は部屋の奥の扉を開けると、奥に向かって「連れてきたよー」と呼び掛けた。

「はーい」

 その声を聞いて、私ははっと息を呑んだ。
 プロデューサーの肩書を持った男性と、名刺に記されていたプロダクションの名前。
 まさか――

「にゃはー、この子が候補?」

「そう、なかなかいいと思うんだよね」

 部屋に入ってきたのは、さっき街中の巨大な広告塔で見た、いまをときめく、私の憧れのアイドル。

 一ノ瀬志希その人だった。

「まあ、まずは座ってください」

 プロデューサーさんは、私が入ってきた扉の鍵を、音を立てて閉めた。



 会議室のテーブルの一方に私。反対側にプロデューサーさんと、一ノ瀬志希さん。

「ど、どうして……ここに、志希ちゃん……や、ごめんなさい、一ノ瀬志希、さんが……?」

 私の声は震えた。

「志希ちゃんでいーよー?」

 志希さんはにっこり笑って、小首をかしげた。

「えーと、手短にお伝えしますね」プロデューサーさんは、表情を崩さないまま言う。「あなたには、一ノ瀬志希になっていただきたいんです」

「……は?」

 意味が判らず、私は高い声で訊き返していた。
5 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:22:11.92 MruIbyxGO
<4>

「正確には、一ノ瀬志希の影武者です」

「……はぁ」

「まず、一ノ瀬志希というアイドルをご存じですか?」

「……それなりには」

 嘘だった。志希さんのことはすごくよく知っていた。ファンだから。――目標、だったから。

「話が早くて助かります」無色の笑顔のまま、プロデューサーさんが続ける。「志希には失踪癖があり、たびたび、どこかにふらっといなくなってしまうのですが……さすがに、スケジュールを空けてクライアントに迷惑をかけるわけにはいかないですから。とはいえ、志希はウチの稼ぎ頭ですので、失踪について強く言うこともできず……ですので、本当に緊急のときの、代役、といったところで、人を探していまして」

「……はぁ」

 私は志希さんのほうを見た。これだけ言われているのに、志希さんはどこ吹く風、といった様子で、私のほうを見てニコニコしている。

「もちろん、ギャラは弾みます。影武者としてのお仕事の有無にかかわらず……守秘義務もありますので、そうですね、月給にして……このくらい」

 プロデューサーさんは懐から取り出した電卓をはじいて、私の前に差し出す――

「……うそ……」

 一桁間違えているのを疑うような金額が、そこには記されていた。

「桁数の間違いではありませんよ」

 私の心のなかを読んだかのようなプロデューサーさんの声は、さっきよりも暗く、深い色をしていた。
6 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:23:09.96 MruIbyxGO
<5>

「で、でも……そんなこと、私、志希さんとは、見た目も年齢も全然違いますし」

「大丈夫です。あなたは素材としてはとても志希に近い。メイクと衣装を整えるだけでもかなり近づけることができるでしょう」

「声だって」

「それはボイストレーニングで寄せていただきます」

「ダンスや、歌も……」

「それも、おまかせください」プロデューサーさんは声のテンポを落とす。「プロダクションをかけて、かならずや、あなたをアイドルにしてみせますから」

「……いまの、仕事も……」

 私の声は少し、暗くなった。

「条件にご納得いただけるなら、で構いませんよ?」

 おそらく、プロデューサーさんは判って言っている。さっき提示された報酬額は、今の仕事を辞めて飛びつくのに十分すぎるということを。

「……」私は志希さんのほうを見た。「志希さん、は……?」

「んー、あたし、たまに失踪したくなっちゃうんだー」志希さんは目を細めて、人差し指を唇につけて怪しく笑う。「だから、おねーさんが志希ちゃん代理やってくれると、あたしはすっごくたすかるなー」

「……」

 机に視線を落とした。
 心臓がバクバク鳴っていた。
 目の前に憧れのアイドルがいること。
 生活が一変するような報酬が提示されていること。
 一度は壊された、アイドルという夢への、新しい道が示されていること。プロのトレーナーのもとで、一ノ瀬志希の影武者として学び、稼ぐ。

 時間をお金に換える生活を脱して、もしももう一度、夢を追いかけることができるかもしれない――

「もし――」私は乾いた喉で仮定の話をする。甘い夢に引っ張られ過ぎないようにするために。「もし、私がこの話を断って、この話をどこかに漏らしたら、どうなりますか?」

「ああ、問題ありません」本当に問題はないといった声で、プロデューサーさんは言う。「こんな話、誰も信用しませんから」
7 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:24:09.93 MruIbyxGO
<6>

 私が机に視線を落として迷っていると、志希さんは立ち上がって、私のほうに歩み寄り、背中からがばと私に抱き着いた。

「ひゃあっ?」

「んー、お姉さん、いい匂いだねー、すっごくぅ〜〜」

 言いながら、鼻を、額を、私のうなじにこすりつけてくる。
 何度も憧れた声が耳をくすぐる。
 何度も憧れた長いまつげが、高い鼻が、私の首筋を伝う。
 何度も憧れた艶のある髪が、蛇みたいに私に絡みつく。

「や……」

「いい匂いがする人はねぇ?」志希さんは、ささやくような声で言う。「いい志希ちゃんに、なれると思うなぁ、あたし」

 ぞくぞくした。
 それは、とても甘い声だったけれど、なんだか身体の芯に氷を当てられたみたいで、私は思わず身震いした。

 志希さんは私からぱっと離れて、もとの席まで戻ると、にぱっと笑う。

「ま、考えてみてね〜」

「そういうことです。お返事、お待ちしておりますね」

 困ったように言って笑ったプロデューサーさんは、私の目のまえに名刺を裏返して置いた。
 そこには、携帯電話の番号が記されていた。

「……すこし、時間をください」

「ええ、もちろんです」

「またね〜」


 私はその返事を聞くと、志希さんやプロデューサーさんのほうを見ないようにしながら、置かれた名刺を取って、その会議室を後にした。

 数日悩んだあと、結局私は、プロデューサーさんに、志希さんの影武者になることを承諾する電話をした。
8 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:25:06.06 MruIbyxGO
<7>

「ああ、なかなか良いじゃないですか」

 志希さんの影武者として、メイクと衣装を整えた私の姿を見て、プロデューサーさんは満足そうにうんうんと頷いた。
 美城プロダクション――私や、世の中のたくさんの人が憧れていたプロダクションの中にある部屋のひとつに、私は呼ばれていた。

「もう少し寄せていく必要はありますが……それはおいおい。並行して『レッスン』をしていきましょう。トレーナーの指示に従ってください」

「……はい、あ、あの……」私はおそるおそる尋ねた。「やっぱり、私がそんな、影武者なんて出来るんでしょうか……」

「ち、ち、ち」プロデューサーさんは人差し指を立てて私の目のまえで振る。「いけませんよ。一ノ瀬志希は自分のことを『あたし』と言います。矯正にはきっと時間がかかります。意識的に直してください」

「は、はい。あと、わた……あたし、化学の知識なんてないし、志希さんみたいに大学に行けるような頭もないですし……」

「大丈夫です」プロデューサーさんはきっぱりと言う。「一ノ瀬志希のことは、知っていただけていますか?」

「はい」

 ファンだから、という言葉は、心のなかにしまったままだ。

「一ノ瀬志希が中退したという大学がどこにあるなんという大学だか、ご存知ですか?」

「……それは」

 明らかにされていない。志希さんは、化学の天才的才能で飛び級して、アメリカの大学に行き、そしてつまらないからという理由で中退した。

「ですので、大丈夫です。お仕事で志希が化学についてどうこうするような場面もほとんどありません。ま、台本のように単語を覚えてもらうことはあるかもしれませんけど」

「……はぁ」

 演出できるということだろうか、と私は思う。

「あと、匂いにも自信はなくて……」

「んん、そっちのほうは全然心配ありませんよ。アガったな、と思うようなときに、いい匂いだと言うようにしてもらえれば」

「そんなので、大丈夫なんですか?」

「大丈夫です!」

 自信満々に、プロデューサーさんは言った。

「それこそ、嗅覚は主観的な感覚ですから。志希が『いい匂いがする』と言えば、そこに匂いが感じられなくても、人々は志希にはわかるんだなと思い込みますし、人によってはいい匂いを錯覚するかもしれないですね」

「そんな……そんな騙すようなこと、私」

「ち、ち、ち」プロデューサーさんは人差し指を立てる。「『あたし』です」

 私――いや、あたしは、頭がくらくらした。
9 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:26:19.49 MruIbyxGO
<8>

「ぼんじゅ〜る、今日もよろしくおねがいしまーっす! フレデリカ、入りで〜っす!」

 底抜けに明るい声が響く。宮本フレデリカさんが楽屋に入ってきたのだ。
 胸が高鳴る。今日は、あたしの一ノ瀬志希の影武者としての初めての仕事だった。

「あ、フレデリカ、ちょっとちょっと」プロデューサーがフレデリカさんを呼ぶ。「ほら、こちら、この前話した志希の代役」

「よ、よろしくお願いします……」

 あたしは頭を下げる。フレデリカさんは目を丸くしてちょっと首を傾げたあと「ああ!」と言って手を叩いた。

「志希ちゃんのね〜、そっかそっかぁ! いやー志希ちゃんの失踪癖にはまいっちゃうよねー、じゃあ、今日からよろしくねー、らびゅー☆」

 フレデリカさんはあたしに投げキッスした。テレビで観たのといっしょで、あたしの胸が高鳴った。



 それから、心臓が張り裂けそうなほど緊張した初仕事は、思った以上になにも起こらずに終わった。
 最初だから、あまりしゃべったりせず、置物みたいでいいと言われてはいたけれど。それは、芸能というお仕事が、多大なる『お膳立て』によって成り立ったことを実感したものでもあった。

 最初の仕事が終わったとき、プロデューサーさんもフレデリカさんもあたしのことをねぎらってくれ、疲労困憊のあたしは「できれば、こういうヒヤヒヤする機会は少ないほうが嬉しい」と言った。

 けれど、その想いとは裏腹に、あたしが志希さんの影武者を務める機会は、徐々に増えていった。
 そして、あたしの預金口座にはどんどん、見たこともないような金額が積みあがっていった。



 あたしが志希さんとして振る舞う頻度が増えるということは。
 あたしが志希さんとして振る舞う濃度が増すということだった。
 でも、それは仕方なかった。
 あたしがいつか、志希ちゃんではないあたしとしてアイドルになるために、必要なことだと思っていたから。



 数カ所の整形手術をして、顔をより志希ちゃんに近づけ、声もトレーニングでさらに近くなった。
 本物の志希ちゃんとあたしの仕事の頻度はいつしか逆になり。
 あたしは「いい匂い」と発言するタイミングを外さなくなった。
 ダンスだって本物と寸分たがわないタイミングをマスターした。
 トークができるくらいには、化学の知識が身に着いた。
 プロデューサーさんもフレデリカさんも、ほかの美城の社員さんもテレビのスタッフさんもラジオのディレクターさんも雑誌の編集さんも、みんなみんな、あたしのことを志希と呼ぶようになった。それが気にならなくなった。



 半年が過ぎたころには、本物の志希ちゃんがやっていた仕事は、すべてあたしのものになった。
 私は前のプロダクションとの契約を期間満了で解消した。
 あたしの中にあった、志希ちゃんのファンを騙しているという罪悪感は、いつしか薄れ、消えていった。
10 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:27:56.82 MruIbyxGO
<9>

「今日もおつかれさまでした〜!」

 あたしはスタッフのみんなに挨拶をして、楽屋で荷物をまとめる。
 楽屋の反対側ではフレちゃんが同じように帰り支度をしていた。

 プロデューサーといつものように仕事のスケジュールを確認して――
 そのとき、ふと、あたしは思っていたことを口に出した。

「そういえば――本物の志希ちゃん、もう戻ってこないの? プロデューサー」

「ん?」

 プロデューサーはあたしが何を言っているのかわからない、といった顔で首を傾げた。

「そのうち気が向いたら戻ってくるかもよー、根拠とかないけどー、じゃ、お疲れ様、志希ちゃん、プロデューサー♪」

 フレちゃんはそう言って楽屋から出ていった。

「はは、ま、そういうことで」

 プロデューサーはそう言って、あたしと仕事の打ち合わせを続けた。
 あたしはいつもの通り打ち合わせをしながら、心の端っこで思ったんだ。
 たぶん、もう本物の志希ちゃんは戻ってこないんだろうなって。
 失踪しちゃったんだろうなって。



 家に帰ったとき、携帯がメールを受信していた。
 内容は、今月のギャラの振りこみ。
 そのまま口座の残高をチェックすると、そこには税金とかを差し引いても十年以上は遊んで暮らせそうな金額が入っていた。

 携帯電話をテーブルに置いて、シャワーを浴びるため浴室へ向かう。
 と、そこで鏡の向こうの自分と向き合い、気づく。

「あー、ウィッグはずすの忘れ……」

 言いかけて、あたしは鏡の前に立ち尽くした。
 そこには、一ノ瀬志希が映っている。
 そう。今はあたしが一ノ瀬志希だから、一ノ瀬志希がそこにいるのは当たり前。
 じゃあ「あたし」はどこにいる?

 あたしは自分の心がぐらつくのを感じて、引きはがすみたいに乱暴にウィッグを脱ぎ捨てた。
 改めて鏡を見る。――まだ『一ノ瀬志希』の顔をしている。
 それを見たとき急に、あたしの中に、いくつかの恐ろしい思い付きが生まれた。

 あたしは居間に戻ると、テレビとパソコンのスイッチを点けた。
 テレビには一ノ瀬志希の過去のライブ映像のディスクを入れ、パソコンではちょっと前、あたしが影武者になる直前、いまは失踪している一ノ瀬志希の画像を検索する。
 それぞれの画面を停止し、ズームアップ。

「……違う……」

 よく似せられているが、別人だった。
11 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:29:45.39 MruIbyxGO
<10>

 あたしは一ノ瀬志希の影武者だと思っていたけれど、違った。
 プロデューサーの言うとおりに受け取って影武者だと思っていること自体が誤り、オリジナルに対するコピーという概念がそもそもずれていた。

 あたしが何代目の一ノ瀬志希なのかは不明。少なくとも三より多い。
 本物の一ノ瀬志希がいるのかも不明。
 ただし『本物の』一ノ瀬志希という存在が不要なことは明確。

 プロデューサーは、先代の一ノ瀬志希の行方を気にしていなかった。
 フレちゃんは、ただ楽観的なだけではなかった。そもそも、先代が戻ってこようがこまいが関係なかったのだ。
どっちにしろ、仕事は成立するのだから。

「は、あはは……」

 あたしは床にへたりこんだ。

 ずっと憧れていた、アイドル。
 自分という人間を、その人生の物語を輝かせたいと、ずっと願っていた。
 一ノ瀬志希や宮本フレデリカみたいに、キラキラした存在になりたいと思っていた。

 だけど、そのキラキラのトップにいた一ノ瀬志希という存在はそもそも、幻だった。
 テレビに表示している、一時停止したままの一ノ瀬志希のライブ映像には、多くのファンが熱っぽい声援を送る姿が映りこんでいる。

 この人達の多くが、いまはあたしに、声援を送っている。
 同じ一ノ瀬志希だと誤認して。

 そう。誤認させれば成功だし、連続した物語として誤認「していたい」のだ。
 あたし「たち」は一ノ瀬志希という人格を乗せるための交換可能な器であり、器とは別に「一ノ瀬志希」というアイドルは、概念として作られ続ける。
 それを望む人たちのために。



 あたしは自分の顔に指で触れた。
「一ノ瀬志希」という概念を宿すために、ほんのすこし形を変えたことのある顔。

「あたし、あたし……」私は言って、首を振る。「ううん……『私』」

 そう口にしたとき、ちょうど、部屋の時計は十二時になった。
 心のなかの大切な何かが、霧散していくのがわかった。
 かけられた魔法が解けるというのは、こういうことなのかもしれない。



 一ノ瀬志希として富と名声を得た。
 皆が私を通して、私ではない概念を見ている。
 それが、私が願ったものだったんだろうか?

 アイドル。語源は偶像。それを通して神を見て、感じるための器。
 もし――もし、私がこの後、一ノ瀬志希を辞め、「私」としてアイドルになったとき、人々が見ているのは本当に「私」なのか?

 体中から力が抜けた。
 テーブルの上で携帯電話が震えた。
 手を伸ばして携帯電話を取る。
 仕事のメールだった。「一ノ瀬志希」としての。

「あはっ」

 乾いた笑いが漏れた。
 それから、私は天井を見て、すごく納得した気持ちで、口に出していた。
 きっと、このときのためにこの言葉は用意されていたんだ。

「志希ちゃん、失踪したくなっちゃったなー」



12 :◆Z5wk4/jklI 2018/01/08(月) 21:30:38.72 MruIbyxGO
以上です。
なお、最後から最初に戻ると永遠にお楽しみいただけます。

モバP「前職、OL」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 22:57:09.53 ZmZJuJl40







Pさんの期待は裏切りたくない。絶対に





3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 22:57:57.70 ZmZJuJl40


――――――――事務所


P「それじゃ、美優さんは今日はもう上がってもらっていいですよ」

美優「はい、お疲れさまでした。Pさん……ん」サスサス

P「? 机に、汚れでも?」

美優「い、いいえ! あの……その、デスクの前にいると……OLの頃を思い出しますね」

P「ああ、なるほど……。そう言えば前の職場ではどんなことをしていたんでしたっけ?」

美優「……大したことは、なにも。言われたことをなんとかこなして、あるいは、言われたことさえ出来なくて。幸い、同僚の方は皆優しかったからたくさん助けられて、それでどうにか保っていました」

P「うんうん……新人のころは皆そんなものですよ」

美優「私の場合、新人とは呼べなくなってからもそんな感じで……後から来た子の方が、よっぽど要領はよかったですね」

P(やばい地雷踏んだ)

美優「繁忙期には終電なんか当たり前で、毎晩へとへとになって帰って、シャワーで済ませて洗濯機回して、あと何時間したらまた出社しなきゃいけないか、と……それで頭がいっぱいになって」ドヨーン

P「な、なんとなく予想はしていたけれど、やっぱり激務だったんですね」アセアセ

美優「あ……暗い話をしてしまってすみません。忙しさでいったら、今の方がきっと上です。でも今は、充実しているから、まったく苦ではありません」

P「なるほど……」

美優「自分さえ知らなかった、自分のやりたいことが分かった。だからPさんに、あなたに見つけてもらって……本当に、良かった……」カァッ

P「美優さん……」キラキラ

美優「Pさん……」キラキラ



P「あーでも、ちょっと惜しかったな」

美優「」ズルッ



P「? どうしました?」

美優「いいえ……何が惜しかったんですか?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 22:59:02.54 ZmZJuJl40
P「OL時代の美優さんも、一度見てみたかったなーって。まあ、厳密に言えば初対面の時もそうだったんでしょうけど」

美優「!」

P「美優さんの私服って、色合いや生地が優しいものが多いじゃないですか。それも勿論素敵なんですけど、スタイル良いからカッチリした上着にブラウス、タイトスカートとかも似合うんだろうなって」

美優「…………」

P「パンツルックもいいなあ」

美優「…………ぁ」

P「……って、すいません何度も。ちょっと思っただけで」

美優「……ります」

P「?」

美優「あ、あります……。まだ、捨ててないので」

P「ある、って」

美優「OLの頃の、服も、靴も」

P「え、ホントですか? だったら今度ぜひ」

美優「で、でも、突然事務所にその格好で来たら、みなさんびっくりしちゃうかも……というか、私が恥ずかしいです。だから」

P「あー、そうですよね。無理言ってごめ……」



美優「だから、その



     私の家にありますから、その、あの、


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 22:59:49.05 ZmZJuJl40


――――――――――――――――


P(その夜、普段の倍速で仕事を終えた俺は軽く食事を摂ってから、美優さんのマンションに向かった。美優さんは先に帰って準備してくれるとのことだった)


P(俺が家に行くの、久しぶりだな)

……ピンポーン


P「……」

 ガチャッ

美優「い、……いらっしゃいませ、どうぞ」ソワソワ

P(普段着か……てっきり着替えて待ってたものかと)

P「お邪魔します」

美優「……久しぶりですね。私の部屋に上がってもらうのは」

P「ははは、俺も同じことを考えてたんですよ。はぁとさんと飲んでた時以来かな」

美優「は、はい……っ、ええと、心さんは、あれ以来よく来てくれるんですよ。それに、瑞樹さん、楓さんや早苗さんも」

P「そういえば……見覚えのある各人の私物っぽいものがちらほら」キョロキョロ

美優「殺風景な私の部屋でも、皆さんのものがあちこちにあると、一緒に居てくれているみたいで、すごくホッとするんです……でも」

P「……?」

美優「いま……この部屋にPさんが居てくれることが、何より嬉しくて……っ?! あ、す、すみません、私ったらつい……」アセアセ

P「!!」ドキーン

美優「あ、あの、そのあの……ちょっとテレビでも見て、待っててください!」ピュー



P「……あからさまに動揺してるな」

P(しかし、その恥ずかしがる様で見たい気持ちを余計大きくしてしまうのが、美優さんのすごいところだ)

P(着てくれるんだったら、どんな感じで来るんだろう……)

P(っていうか、そうなると、壁何枚か隔てたところで着替えてるのか。もう知らない仲じゃないとはいえ、それはそれで……)ムクムク




6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:00:16.89 ZmZJuJl40





――――――――――――――――




 しゅる……

美優「……………………お酒、準備しなくちゃ」


 カチッ、

 こぷこぷ……


美優「………………」


 



――――――――――――――――

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:00:57.94 ZmZJuJl40
P「…………」ソワソワ

――ガラッ

P「!」

美優「…………」カアッ

P(着てる! 就活の頃から使ってたっぽいリクルートスーツ! 上着ごとブラウスを押し上げるお山! タイトスカートから伸びる黒スト……黒スト?!)ザワッ

P(これはいけない……理性によろしくない)

美優「お待たせしてます……あの、食事は摂ってらっしゃるとのことでしたので、これ、どうぞ。本当はこういう時ビールなんでしょうけれど、少し苦手で……こういうものしか」コトン

P「いえいえ、サワ−でも全然大丈夫ですよ。もう注いで頂いたんですね。ありがとうございます」

美優「ええ、ええと……その……お、お疲れ様です。か、か……」

P「はい、かんぱ」

美優「か……課長……っ! か、乾杯……です」

P「」

P「」

P「う、うむ、乾杯、ごくろう……み……美優くん」

美優「」

美優「」

美優「」ダバァ

P美優「?!」ギクッ

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:02:13.03 ZmZJuJl40
――――――――――――――――


美優「本当に、本当にごめんなさい、かちょ……じゃなくて、お客さまにテーブルを拭かせてしまうなんて……」フキフキ

P「全然気にしないでください、俺も注意しておけば……完全に見惚れてました。美優さん……これはちょっと想像以上でしたね……大人の品があって、でも良い意味での初々しさもあって」フキフキ

P(そして、エロい!)

美優「そ、そう言っていただけると、その……嬉しいです、嬉しいんですけれど……うぅ……もう、誉めすぎです」カアッ

P「それじゃ、改めて……ええと、美優くん、乾杯」

美優「あ……は、はい……課長、乾杯、です」チン


P(美優さんの普段飲み用にしては……思ったより強いな、コレ。いつもこんなの飲んでるのか? 大丈夫かな)ゴクリ


P「しかし、美優さん、前の職場でもモテたんじゃないですか?」クピクピ

美優「……買い被りです。前の会社では女性が多かったですし、男性の方はほとんどが既婚か、交際されている方がいらっしゃっるみたいでしたので、そういったことはありませんでした。それに……」

P「それに?」

美優「……あんなに暗い顔をしていた女に声を掛ける男の人なんて、貴方くらい……ふふっ」

P「んー、安心したような、心配になるような……」クピッ

美優「? 安心、心配……? それはどういう……」

P「いやー、その……美優さんがセクハラにでも遭っていやしなかったかと。あんまり魅力的だったので」

美優「せ……せく……っ?!」カアッ
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:02:53.68 ZmZJuJl40
P「……この発言そのものがセクハラじみてましたね。申し訳ない」ペコリ

美優「あ、いえ、謝らないでください、その……」

美優「…………」

P「…………?」

美優「…………」グビグビ

P「!」

P(そんないっぺんに飲んで大丈夫かな……美優さん割と、というか結構弱いのに。泣き上戸のスイッチ入れないよう気をつけないと……)

美優「……ふう……っ、そ、そのぉ」トロン…

P「?」

美優「もう……し、知らない仲でも、ないのですから……」カアァッ…

P「!!」

P「」…ゴク

P「」ゴクゴク

P「……ぷはー」

P(これはヤバい)

美優「っ……、そ、それに……私、知らないんです」

P「……何が、ですか」



美優「……セクハラ、って、どういうことを、されることなんでしょう」


10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:03:39.16 ZmZJuJl40



――――――――――――――――



P「美優くん、ちょっといいかな」

美優「はい……課長、なんでしょうか」

P「美優くんは、彼氏とかいるのかな」

美優「……いいえ、いません。今も、今までも」

P「へぇー、本当か。そんな、いいカラダしてるのにな」

美優「っ? ……ぁ」フルッ

P「……」ゾクッ

P「で……ということは、アレも、まだなのかな?」

美優「あ……アレ、って……、その、なんのことでしょうか」モジモジ

P「はは……ワザとかな、それとも……おしべとめしべ、くらいの言い方の方がいいのかな、美優くん」

美優「ぁ、うっ……!」カアッ

P「……その様子じゃ、どうやら本当に『まだ』みたいだな……よし、どうだい、ひとつ私が、協力してあげようか」ジリジリ

美優「あ、課長、あ……その、あの」

P「……冗談だよ。ところで、上司と二人じゃ肩が凝るだろう。どれ、ひとつもんであげよう」

美優「そんな、恐れ多いです……大丈夫、ですから」

P「いいからいいから……ふむ」

P(うなじ堪らないです)

美優「……っぁ」 

 こり、こり……こり、

P「おーおー、ガッチガチじゃないか。これは、あれかな、仕事の疲れもあるだろうけれど」モミモミ

美優「ん、か、ちょ……は、あ……ぁ。んふ…………ぁっ?」フルフル

 こり、さす、さす、すり……むに、

美優「あ、そこ、Pさ……ん、はぁ……んっ、ん……!」フルッ!

P「こんなに大きなモノ二つもぶら下げてるってのも、原因だろうねえ」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:04:39.98 ZmZJuJl40
 しゅにゅ、すにゅ、すりすり、さしゅっ……ぅ、

美優「ふあ、あ、らめ、ん……、んく、はふ……っ、……っ!」

P「それで、お腹はこーんなに細いのか。ちゃんと食べてるのか? 過度なダイエットは身体に毒だぞ?」

美優「だ、ダイエットなんて、そん……ああ……ッ!」

 じわ、じわじわっ、すりずりっ

P「なのに、お尻はこんなにパツパツ……いや。完璧なプロポーションだ。女の完成形だよ、美優くん。元気な赤ちゃん、いっぱい産めるだろう」モミモミ

美優「そ、しょんな……、あかちゃんなんて、んあっ、ん……!」

P「……なあ、美優くん、さっきの話だが、一つ本気でどうだろうか。悪いようにはしない」

美優「ふあっ、あ。そ、しょれって、その……は、はぁ……あぇ……」ポー

P「逆に言えば、キミが悪いんだぞ、キミがそんな煽情的だからいけないんだ。断ったらどうなるか……分かるだろうね」グイッ

美優「……はー、はぁ、ふぅ……」



――――――――どさっ、

              ぎしっ


美優「……ふー、ふー、ふー、ふー」ドキドキ

P「で、美優さん」

美優「……はい、課長……ぉ」トローン

P「さっき美優さんの『セクハラってなんですか』発言にお応えし、俺が思いつく限りのセクハラを働きました」

美優「――いまの、そうだったんですか」

P(全部プレイだと思ってた顔した)
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:05:12.80 ZmZJuJl40

P「セクハラとは『性的嫌がらせ』のことだそうでして……美優さんが嫌だと思ったのはどれでしたか?」

美優「……、…………、………………」ポー

P「…………」

美優「……どれも、嫌では……むしろ」モジモジ

P(マジか)

美優「強いて言えばダイエットのくだりは少々複雑な気持ちに」

P「猛省します」ヘコー

美優「……ふふっ、でも、よかったぁ……」

P「?」

美優「さっきのが、思いつく限りのいやがらせなら……ぜんぶ受けいれられそうです、あなたのことを」




P「……っ」ガバッ

美優「きゃ……」




13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:06:19.42 ZmZJuJl40


 びりっ、ぶちっ、

美優「は――ん、ちゅっ、んちゅっ、むちゅっ、ああんむっ、Pさ、んちゅっんぅ、ん……っ!!」

P「……あんなもんじゃ、ないですから、ね。美優さんにシたいことなんか、いくらでも……っ」

 ……ぶちっ、ぶちぶちっ、ばちっ!!

美優「んあっ、ああっ!」フルッ

P「もういいでしょう、こんなブラウスも、スーツだって、捨てやすいようにズタズタにしてあげますっ」

 もみっ、もみゅっむゆっぐんちゅむにゅちゅぱっ!

美優「やあっ、んぁあっ、ああっあっ!!」

P「へえ、会社に、こんなやらしい下着で出勤していたんですか?」グニグニ

美優「や、ちが……あんっ! んはぁ!!? す、勧められるままに、買っちゃったモノで……ひぅっ!」

 くちゅっ、きゅちゅっぷちゅっ、にゅちゅっ!!

P「ああ、嫌とは言えない性分でしたね。そしたら、あの棚にも、押し入れにも、まだまだこんなスケベなものが、押し込まれてるってことですね?」

美優「……っ、う、あぅ……や、んあぁ……っ!」カアッ

P「図星……、みたいですね。なら丁度いい。これから断舎利しましょうか」
 
 びりびりっ、びり――――っ!!


P(ジャケットは着たまま、ブラウスの破れ目からぶら下がる巨乳は果物の様に揺れ、下半身はズタズタに毟ったストッキングとショーツの美優さんを無理矢理引き起こして、部屋から『もの』を引きずり出してゆく)

P(今にもヤりたくて堪らないといった彼女のボルテージを下げぬよう、犬の様に首根っこを掴んで、時折のキスと、胸や股への乱暴な愛撫を餌に、ここ掘れワンワン吠えさせる)

P(すると……出てくる出てくる。大した収納もないはずなのに、部屋のあちこちから、服、靴、下着、香水、装飾品)

P(整頓されていた筈の部屋は、あっという間に極彩色に埋め尽くされた)


 ずりゅ……ぐぷぷぷぷっ、ぐちゅううっ!!!! 

美優「ほあ……あっ! やあっ!! んにゅっ、あっああああああああああぁ!!」ピーンッ!

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:10:35.98 ZmZJuJl40

P(そして、余りに高価なモノ【どういうわけか、値札の掛ったままのものも多かった】や、思い入れのありそうなものを除いて、俺は美優さんを着せ替え人形にして犯した)

P(まずはそのまま、リクルート姿の美優さんに玄関でヒールを穿かせ、黒ストの裂け目からショーツをずらして、後ろから貫いた。ただでさえ長すぎる脚にヒール分載って少し戸惑ったが――先端を宛がった入口から既に、ぐずぐずにほぐれていることが知れ)


 ばちゅっ、ぐちゅっ!! ぶちゅっごちゅっぐちゅううっ!!

美優「はえっ、あっ、あっあっあっアッ!! おく、とどいひぇましゅっ!! アツッ、イ、イクッ、イっ!!」


P(突き込んだ瞬間、めりめりと肉が掻き分けられて最奥まで飲み込み、余りに呆気なく彼女はトんだ。彼女の『初めて』を奪ってから何度も身体を重ねてきたが、ここまで昂って、タガが外れていたことはなかった)


 ず――ずぶぶっ、ぬぷっ、ぬっ、んちゅぬちゅうぅぅぅぅ!!

美優「あ、あああ、ああ…………!!! へひっ、い、んッあああぁ!!!」


P(繋がったまま、へたりそうになる彼女を支え、部屋に戻って、ベッドに放り投げる。そして、クラゲの様に弛緩し切った肢体に、次の服をおし着せて、また犯す) 


 ぼちゅっ、どちゅ、づっづっぢゅっづゅっじゅっ!

美優「はひっ! いやっ、やああッ、あっぁっあっあっアッ、かは…………いや、ヤ、あアア、…………ァ!」


P(美優さんは時折抵抗し、拒否する言葉を吐いたり、首をイヤイヤ振ったりした――肉厚な腰回りを掴んで叩き込み、無理矢理絶頂に追いやると、仰け反って頤をはね上げ、見開いた目から涙が零れ、喉から嗚咽に近い喘ぎが搾りだされた)

P(まるで本当に、セクハラの延長でレイプしているような心情になり、不味いことに、これまでになく興奮してしまった。たとえ、彼女がずっとこちらの抜き挿しを送り腰で迎えていて、快楽を堪能していると分かっていても)


 ぬちゅっ、ぐぼゅっ、ぶちゅくるっるちゅっぐちゅっ!

美優「ひぁ! あえっ! っ、〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」ガクンッ!!


P(冬着で組み敷き汗だくにした後は、エビの殻を剥くようにして全裸にし、引き千切るだけの目的で水着をまき付け、香水を逆さにブチまけた。口紅で乳房に腹に、御両親が見たら泣くような落書きをした。喉が乾いたらぬるいサワーを口移しで唾液混じりに寄越し合った)

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:16:09.45 ZmZJuJl40


 ――ごびゅっ!

美優「……ひあっ!」


P(そして骨盤ごと腰を引っ掴み、最奥に狙いを定め、何度もディップした。美優さんの尻肉は俺の腰ごとトランポリンのようにバウンドし、俺はその勢いを殺さず全体重を込めて、執拗に、水浸しの子宮を押し潰した。精液は行き場も無く当然に、直結した小部屋に搾り落とされた)


 ぶぴゅっ、びゅっ、びゅくるっ、とぷとぷ、つぴゅ……るっ、

美優「ナカあ、あ! あっ、ああっ!!! ああっあっあンアア……っ!!!!」


P(何度吐き出しても全く衰えず――狂乱がひと段落した頃には、真白く美しかった美優さんの肢体は、酒精と火照りで赤らみ、歯形と引っ掻き傷でミミズ腫れが奔り、汗やブチまけた化粧品で食用油を被ったようにテラテラ光っていた)

 
 べろ、あむっ、んちゅっ、れろちゅっ、じゅっ――――ぽつっ、しゅじゅちゅ……っ、

美優「ふぁむ、ああんむ、ん……っ、れろちゅっ、ん、んっんっ、む……ごくん……っ」


P(揃って豚小屋のブタの様に汚れ切った俺たちはバスルームに転がり込み、結婚式の引き出物と思しき新品のボディソープでお互いの身体を泡立てた。美優さんの股から精愛液を掻き出し、お掃除に励む舌の上にべったりとなすり付けた)


美優「あ――」

P(そして身体もロクに拭かないまま、ボロになり果てた洋服と、片方だけの靴と、用を為さなかった下着と、空の香水の瓶と空きカン、千々に弾けたアクセサリーで支離滅裂となった部屋に戻ってきた)


美優「あ、Pさ……んっ、んむっ、んちゅっ、あぁんむ……んっ」

P(今度はお姫様にするように、丁寧に美優さんをベッドに横たえた。はじめ明らかに動揺していたが、数度の口付けの後ようやく、今からは優しくされるのだと悟ったらしく、満ち足りた顔で応えた)


 ずぼちゅっ、ぶちゅっ、ぐちゅっずちゅっづちゅるちゅつちゅるうっ!!

美優「んあっ、ああっあっああっ、うアぁあっ…………っ!」

P(最後の挿入、美優さんの肉体は抵抗どころか蛭の様に吸い付いて来て――完全に屈服した様子で、俺は征服欲に酔いしれた。彼女の長い手足が俺の背中に絡んできて、一層ずぶずぶと身体が彼女に沈み込んだ。同時に、底無し沼の様な睡魔)

 どぷ、ごぷ、びゅく、びゅー、びゅ…………っ

P(尿よりも薄い精を最奥で搾り落としたのが、俺の最後の記憶だった)


美優「あン、ンッ……ン……っ! ……ぁ。はー、はぁ、ふー、ふー、ふぅ……ぅ、ふふ……」


  ごぷっ、とぷ……、とぽ……、
















 
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:20:30.54 ZmZJuJl40


 

 私の中で眠りに落ちたPさんが、最後の一滴を吐き出すのを感じました。彼の腰に巻き付けた足に力を込めようとします。

 ですが、度重なる絶頂で弛緩し切った私の下半身には力が入らず、ほどけないようにするのがやっとでした。

 彼自身も半分くらいの大きさになっていて、しかも、ほとんど粘性のないものだったのか、ごく浅いところでの射精はあっさりと、おナカから垂れ落ちてしまいました。

 もったいない、本能的にそう思いながら、私は恐ろしいまでの眠気が迫っていることにも気付きました。既に意識の半分は暖かな暗黒の裡にありました。

 私は抗いませんでした。むしろ、今日はよくもった方です。いつも、私ばかりが気をやって、Pさんのことを気持ちよくできなかったのだから。

 私ががんばれば、Pさんもいっぱい愛してくれる。いっぱい、いっぱい、愛をカタチで吐き出してくれる。

 私に沈み込んでいる彼のカラダをどこまでも愛おしく思います。

 今は、今だけは、他の誰のものでもない。私のもの。

 お帰りなさい、そう言いたくなってしまった私は、狂っているのでしょうか。

 このままこうしていれば、目が覚めたころにはひとつになっていないかしら――そんな妄想と戯れる私は、きっと狂っているのかもしれません。

 でもいいのです。この人が居てくれればなんでもいい。

 そして、この人が居てくれないのなら、どうでもいい。

 貴方は私の希望で絶望。 

 私は、その期待に応えるため、ここに居るのです。

 わたしに期待すること全てにこたえるため、ここに居るのです。

 他の何を、他の誰を差し置いてでも。



美優(Pさんの期待は裏切りたくない。絶対に)



 愛する人の身体を抱いたまま、暗い湖面に浸っていた私の意識は、最後にとぷんと波紋だけ残して、ゆるゆると沈んでゆきました。

 

 誰の邪魔も入らない水底まで。

 たとえ僅かな夢の間でも。




17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/07(日) 23:21:12.17 ZmZJuJl40
おしまいです ありがとうございました

道明寺歌鈴「楽しいを聚めて」

2 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:48:45.84 FQ763ukmo


 お正月というのは誰にだって特別な日で、それはもちろん私にだって。それと同じように誕生日、というのも同様に特別な日だと思います。

3 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:50:10.86 FQ763ukmo

 私は誕生日がお正月というのもあってまず最初に祝われるのはお正月なことが多かったです。それに私のお家は神社なこともあって年末年始は非常に忙しくなります。そのためか最初に言われるのは「あけましておめでとう」でした。
 いや、というわけではありません。おめでたいことですから。でも私の気持ちとしては「お誕生日おめでとう」と真っ先にかけて欲しいと思っていました。
 だけどあの日、お正月に私に手を差し伸べてくれたプロデューサーさんに出会ってからそんな私の些細なお願いが叶って、それだけじゃなくて、毎日がとっても楽しいことで溢れました。あの人のそばはいつか聞いた聚楽という言葉のようです。
4 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:51:37.86 FQ763ukmo

 奇跡、そう奇跡だと思います。奇跡なんか起こりうることない。そんなことを言う人もいるかもしれません。それでも、あのお正月にプロデューサーさんと出会うことができたのは、きっと神様が私に授けてくれた誕生日プレゼントのような奇跡なんだって信じています。
 ……もっとも、プロデューサーさんはどう思っているのかは分かりませんけど。
5 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:53:14.75 FQ763ukmo

──


 仮眠から目が覚めました。はだけてしまった巫女服を直してから見渡したお正月の空は青く高く澄んでいます。拝殿の方からは喧騒と鈴の音が聞こえてきました。大晦日からお手伝いにと駆り出されてクタクタだったので、少し落ち着いたからと休ませてもらっていましたが、眠っている間にまた忙しくなったようです。ふと視線を向けた机の上にはおにぎりが置いてありました。起こさないでくれたんだ、と思いながら「いただきます」と手を合わせて手早く食べました。まだまだこれから忙しくなるというのにあんまり悠長にしているわけにはいきません。これでも私だって頼りにされていますから。

 でも、特別な誕生日なのにな、なんて考えが過ぎりました。幼い頃は両親もお仕事が忙しくて一人でお留守番をしていて、お誕生日を祝ってもらうのは三が日が終わったらから。その頃はとっても寂しくて我が儘を言うこともありました。そうしたら両親は困った顔をして私に言い聞かせるように謝りながら頭を撫でられました。その手のひらの感触とどうにも例えがたい気持ちはずっと心の中にしこりのように残っています。
6 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:54:56.87 FQ763ukmo

 社務所に入り、中で慌ただしそうに動く巫女さんたちに入りますと声をかけました。ほっとしたような顔をしてお礼を言われました。
 それからはあっという間に時間が過ぎました。たくさんの人がやってきてドジなんてする間もないくらい忙しく、目まぐるしいという言葉の通りでした。
 そんな繁忙も一段落した折、男性がこちらを見ているのに気付きました。お正月だというのにスーツを着ているから、ということもあったのでしょうか。非常に目立っていました。珍しいなぁ、とぼんやりその男性を見たら案の定、というべきか、やはりというべきか目が合いました。目が合って、ぺこりとお辞儀をするとはにかみながら会釈を返されました。
 と、思ったらその男性がこちらへと。『ああ、迷っていたんですね』と一人合点して、どうかしましたかと声をかけました。

「あー、えっと、用というか」

 そう言ってなにかを考えるように虚空を見つめています。
7 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:56:17.08 FQ763ukmo

「社務所ならあちらですよ?」

 拝殿は流石に分かると思ったので社務所の方を示してみましたがそうではなかったようです。やんわりと否定した後、背広のポケットを手探りでまさぐり、なにか名刺ほどの大きさの紙を取り出したと思ったらそれを私に差し出して、

「んっと、そうですね……その、アイドルに興味はありませんか?」

 そう、告げられました。

「……え?」

 突然聞かれたわけの分からない質問に反応が遅れてしまいます。なんでここでアイドルが出てくるのでしょうか、と差し出されたものを見るとプロデューサーという肩書きが目に飛び込んできました。そんな私のことが分かったのか、

「アイドルになってみませんか?」

 と、魔法のような、呪文のような言葉が放たれました。時間が止まったように感じられて、予想だにしていなかった言葉に押し潰されるように息が出来なくなります。さっきまで聞こえていた風の音や人がまばらに歩いたことで生まれる砂利を踏む音が私の世界から消えさります。なにも言えなくなり、ゆっくりと目の前の男性に顔を向けると「どうでしょうか」と尋ねられました。
 その言葉で魔法が解けたかのように風景に色が戻りました。震えそうになる、名刺を受け取った手をじっと見つめながら口を開きます。

「あ、あの……まっ、まだ考えさせてくだひゃいっ」
8 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:56:55.43 FQ763ukmo


「はぁ……どうしよう……」

 溜め息を吐きながら漏らした言葉はどこかに消えました。ちゃぷんとお湯を手ですくってみても考えはまとまりません。口元まで湯船に浸かって、ぶくぶくーっと息を吹いてみました。勢いよく現れた泡は見る間に水面を揺らす波紋へと変わっていきました。
 あの後、考えさせてと答えると予想していたように頷いてから、私の名前を聞いて「また来ます」と去っていきました。かと思ったらすぐに戻ってきて良縁お守りを買ってから何かを思い出したような顔になって、

「そうそう、言い忘れてました。あけましておめでとうございます、歌鈴さん」

 そう言って帰って行きました。
9 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:57:58.03 FQ763ukmo


「アイドルかぁ……」

 だらりと脚を伸ばして天井を見上げました。アイドルに憧れていないと言ったらそれは嘘になるのでしょう。テレビの中で歌って踊るキラキラとした姿に憧れるのは女の子ならみんな……というのは流石に言い過ぎでしょうけど、私は憧れていました。でも私はドジでのろまで。あのテレビの中や、ステージで見た女の子たちみたいに華麗に踊ることは難しいと思っていました。巫女舞でドジをしたことはないけど、きっとそれとは違う。
 ──でも、気になる。こんなチャンス、もう二度とない。それは私にも分かりました。受けたら私はアイドルに……?
 自分が華やかな衣装を着て、ステージで踊る。想像してみたら自分の胸がドキドキと高鳴るのが分かりました。高鳴る胸に自分の手を当ててみると鼓動が早くリズムを刻んでいます。
10 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 22:59:15.78 FQ763ukmo

「……どうしよう」

 私の中の天秤はアイドルをやりたいという気持ちに傾いていました。でもどこかで『私なんかがアイドルなんて』という私もいて。さっきからずっと考えが堂々巡りしてしまいます。バタバタと脚を揺らしてみても水面みたいに私の思考に波は起こりません。

「よしっ……!」

 決意してざぶんと立ち上がります。

「はにゃ……?」

 くらっと目眩がして目の前が歪みました。あぁ、長く浸かりすぎたのかな、なんて考えに至ったらスローモーションみたいに天井が遠のくのが見えて、その一瞬の後、私の視界に射し込む光は歪みました。
11 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:02:58.36 FQ763ukmo


──



「……ん…?」

 ふかふかとした感触に包まれて目が覚めました。ひんやりすると思っておでこに触れると濡れタオルが。つい考えに耽ってしまい、のぼせてしまったみたいです。ぼんやりとした身体を起こして水差しから冷たいお水を注いで飲みました。ひんやりとしたお水がすっと浸透したような気がして少し身体が楽になりました。
 そのままぱたんと倒れ込みました。さっきとは違って優しく受け止めてくれたお布団がぽすんと音を立てて私を受け止めてくれます。

 目を瞑ってじっと考えて。幾許かそうしたまま、想いに耽って。起き上がってスマホを手に取ります。ちょっと遅い時間だけど繋がるかな、と心配になりながら名刺に記された電話番号を入力。すぅっと息を吸って電話をかけました。
12 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:03:42.05 FQ763ukmo



「あっ、おはようございます!」

「おはようございます、歌鈴さん」

 翌朝、私はプロデューサーさんとお会いしました。昨日、夜遅くにも関わらず、私の電話に出てくださり、詳しく話を聞きたいと言うと、では早速ということでこうしてお話を聞く場を設けてくれました。
 流石に私のお家……は忙しくて邪魔になるといけないので外に出てきて近くの喫茶店でとなりました。
 まだ三が日かつ朝早めということもあってか、喫茶店に人はまばらで確かにゆっくりとお話ができそうです。

「それで、その……」

 切り出そうとした私を制するようにメニューを渡されました。
 思わず受け取ると彼は「なににしようかなぁ」なんて言いながらパラパラとメニューを捲っています。

「うーん、ホットケーキ……いや、フレンチトーストでも……」

 そんなことを呟きながらメニューとにらめっこをしています。なんだかそんな姿を見ていると緊張していた私の力がふっと抜けてしまいました。まだどうしようか悩んでいる私にとってはその姿になんとなくですが、この人は悪い人ではないのかな、と思いました。
 思わず笑いそうになってしまい、メニューで隠すようにして開きました。そんな私に気付いてかそうでないのかは分かりませんが、こちらを見ると奢りだから、と笑いかけてくれました。
13 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:04:26.04 FQ763ukmo

「あ、そういえば……なんでスーツ姿で神社に来たんですか?」

 届いた紅茶にミルクを混ぜながら気になっていたことを尋ねました。新年の神社で浮いていたのが、紅茶へと注がれたミルクと何故か重なって見えたからでしょうか。

「あぁ……なんとなく良い出会いがありそうだと思ったからスーツで来てみたんです。先輩からスーツは持っていけと言われて、わざわざスーツなんてと思ったんですけどこうしてみると感謝しないとですね」

 私と同じように珈琲をかき混ぜながら答えてくれました。その姿は最初に私に話しかけてきた時とはなんだか違って見えました。

「神様の思し召し……」

 はっと彼を見つめます。つい頭に浮かんだことをそのまま漏らしてしまいました。だけどそれ以上に驚いたのは彼も同じことを言ったのが聞こえたということです。それは彼も同じようで。私の言葉が聞こえたのか、彼も私のことを見ていて。お互いにそのまま見つめあっていて、ふっと同じタイミングで笑ってしまいました。
14 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:05:24.79 FQ763ukmo

 そうしてお互いに落ち着いたら、彼は事務所のことや契約したら東京で活動するために転校する必要があること、その場合は事務所が所有する女子寮に住むことができることなどを説明してくれました。ふむふむと頷きながら、所々難しいところはありましたが、それを言うと分かりやすく説明してくれたので問題はありませんでした。
 その説明は私が思っていたよりもアイドルというのはキラキラしていないんだということを知らされました。それでも私にとっては今までの私の中の世界とは全く違っていて魅力的でした。

「……どうします?」

 説明を聞き終えて黙り込んで一寸。すっかり紅茶も珈琲も冷めてしまってから尋ねられました。伏せていた目をあげて目の前の彼を見つめます。

「……なんで私のことをスカウト……したんですか?」

 昨晩から引っかかっていたことを聞いてみました。返答を待つ間、いつの間にか混雑してきた喫茶店の中の色んな人の喋る声や店内にかかるBGMがやけに大きく聞こえます。
15 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:06:12.06 FQ763ukmo
「直感……?」

 首を傾げながら、でもその目は真っ直ぐで嘘を吐いているようには見えませんでした。『可愛かった』とかそういうような言葉が出てくるのかな、なんてドキドキして身構えていたせいもあってか、その返答に肩透かしをくらったような気持ちになりました。
 ぽかんとした表情になっていたのでしょう。慌てて身振り手振りでなにかを言っていますがなにも入ってきませんでした。だって、そんな姿が取り繕っていなかったから。その姿を見る私もなんだか照れ臭くなって、私の心がこの人とならきっと大丈夫だと予感していました。
 ふふっと笑いが漏れました。口元を手で隠してくつくつと。今度は彼の方がぽかんとした目を丸くしています。かと思えばバツが悪そうな表情になって外を眺めてしまいました。
 笑いが収まって、ごめんなさいと謝って。ぺこりと小さく頭を下げてからちゃんと彼のことを見据えました。息を吸って深呼吸を一つ。

「よっ、よろしくおねがいしますっ!」

 そう言って深くお辞儀をしました。良かった。噛まずに言えた、って心の中でほっとしたと同時に下げすぎた頭がテーブルにガンっとぶつかってしまいました。
 頭を押さえながら顔をあげてみたら苦笑いを浮かべるプロデューサーさんの姿が。釣られるように、えへへとはにかむとリン、と鈴の鳴った音がしました。
16 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:07:12.24 FQ763ukmo


──



「どうした?」

 プロデューサーさんに声をかけられました。どうやらいつの間にか物思いに耽っていたようです。

「プロデューサーさんと初めて会った時のことを思い出しちゃいました」

 そう告げて、覚えてますか? と聞きました。

「ああ、もちろん。というか忘れる方が難しいと思うけど」

「えへへ…それもそうですよねっ」

 歩いているプロデューサーさんの手を取ってはにかみます。もう深夜ともいえる時間に外を歩いていたから冷えきった手が私たちの体温でじんわりと暖かくなります。

「それにしても懐かしいなぁ…」

 懐かしむように遠くを見つめて呟いたプロデューサーさん。昔の私より今こうして隣にいる私を見てほしいなぁ、なんてその横顔を見ながら思いました。さっきまでは私が昔のことを思っていたのに。

「って、どうしてそのことを?」

「今年も一年間楽しいことがいっぱいあったな、って思っていたらつい……」

「なるほどな。もうすぐで新年だしそういう気分にもなるか」

 合点したように頷いたプロデューサーさん。はい、と答えてそっと繋いだ手を握りました。それに応えるように握り返してくれたプロデューサーさんに、

「人が増えてきましたしはぐれちゃいけないから、その……」

 と、言い訳を独りごちました。多分聞こえていたでしょうけど、プロデューサーさんはなにも言わないでくれました。
17 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:08:51.58 FQ763ukmo


「やっぱり混んでますね……」

「まあ仕方ないな、大晦日だし……」

 辿りついた神社はやっぱりというべきか混んでいました。その光景に出会ったあの時が不意に重なって見えました。あの夕陽の眩しさは夜闇を寄せ付けさせないかのような燈籠と重なって。
 そっと腕を絡ませました。人混みの中ではぐれたりしないようにとしっかり、ぎゅっと。
 何も言わずに体温を感じながらいると、もうすぐで拝殿が目の前に。

「ふぇ……? あ、あれ……?」

「はは、寝てたのか? ……と、歌鈴。誕生日おめでとう!」

 その言葉に時計を見ると表示は0:00と。液晶が滲んでよく見えなくなります。ごしごしと目を拭ってプロデューサーさんに、

「えへへ…ありがとうございますっ!」

 と、なんとか笑顔で言うことができました。
 お正月のお祝いじゃない、私のためだけの特別なお祝い。あれから毎年のようにお祝いしてもらっていますが何度体験してもやっぱり特別なものは変わらない特別なままで。それにこうして共に新年と誕生日を迎えることで、不思議と自信がわいてきます。それは私のことをいつも見てくれている貴方からの言葉だから? なんて口には出さずに心の中に。
18 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:10:12.05 FQ763ukmo



 参拝を終えた帰り道、繋いだ手をぶらぶらさせながら夜空を見上げると雲の切れ間からお月様が顔を覗かせていました。幻想的に見えて声が漏れました。それに釣られたように見上げたプロデューサーさんも同じように歓声を漏らしていました。

「一年の始まりになんだか喜んでいるみたいですねっ」

 喜んでいるのは私なんですけど、にこっと微笑むと同時にぴゅうっと風が吹きました。咄嗟に髪を抑えたら何処からかなんだか甘い香りが。きょろきょろと辺りを見回しましたがどこにもそんな香りのするようなものはありません。どういうことだろうと首を捻っているとプロデューサーさんに心配そうに声をかけられました。

「大丈夫か?」

「あ、いえ…その、さっき甘い匂いがしませんでしたか……?」

「え、そんな匂いした?」

「風が吹いた時に……」

「じゃあ出店の方の匂いが風に乗ってやってきたのかもな」

 そう言って遠くを見て目を細めるプロデューサーさん。私も真似をしてみましたがなにも見えないので、むぎゅっと抱きつきました。
19 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:11:07.52 FQ763ukmo

 こんな道端で抱きつくなんてどうなのかな、って思いましたがおめでたい日だしきっと大丈夫、と何の根拠もないままに抱きしめました。
 こんな場所で、とプロデューサーさんがきょろきょろ辺りを見まわしているのが分かります。

「……もうっ、私のことだけ見てくださいっ!」

 頬を膨らませてそう言ってみてもプロデューサーさんったら戸惑ったような困ったような表情に。

「そんな顔しちゃ駄目ですっ。せっかくの幸せが逃げちゃいますよ?」

 そうしてにぱっと笑顔で見つめました。

「えへへ…はい、プロデューサーさんも笑顔ですっ! ふふっ、よくできました〜♪」

 ぐいぐいと引っ張って促すとようやくプロデューサーさんも笑顔になってくれました。そのまま抱きついていたいところでしたが、あんまり長く道端でこうしていたら流石に怪しまれそうなので名残惜しさを感じながら離れてからじっと見つめます。
20 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:11:48.62 FQ763ukmo

 何事かと首を傾げたプロデューサーさん。えいっ! と顔を近付けてそのまま唇と唇を重ね合わせました。驚いたように目を見開いたプロデューサーさんに向かって、「えへっ」と笑いかけて、

「わ、私からの新年のお祝い…ですっ!」

 夜風に撫でられた私の唇の熱はこの季節の冷たさにも関わらず、いつまでもいつまでもそのままのような気がしました。
21 :◆u71RyimI2MeR 2018/01/04(木) 23:12:39.90 FQ763ukmo
おしまい

ありがとうございました

北条加蓮「大丈夫、貴方が育てたおっぱいだよ」

1 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:26:23.70 3xQs+S4FO
加蓮「ねえ、Pさん」

P「どうした?」

加蓮「この部屋、ちょっと暖房効きすぎじゃない?」

P「え、そうか? 俺はそうでもないけど」

加蓮「ふーん……私の目には汗かいてるように見えるんだけど?」

P「あ………」

加蓮「おおかた、私が寒がるんじゃないかと思って温度高めに設定してたんでしょ」

P「……気持ちな。気持ち、高めにしただけだ」

加蓮「まったく……気を遣ってくれてるのはうれしいけど、私なら大丈夫だよ」

P「本当か? 最近冷えるし、風邪ひいたりしないか?」

加蓮「しないしない。むしろ、暑すぎてPさんが体調崩すほうが心配。律儀にスーツ着っぱなしだし」

P「そうか……加蓮がそう言うなら、温度を下げよう」

加蓮「よろしい」

P「最後に聞くけど、本当に大丈夫?」

加蓮「………」

加蓮「Pさん、過保護すぎ。はっきり言うと、ちょっとウザい」キッパリ

P「加蓮が反抗期に……」

加蓮「ほらほら、落ち込まないの。汗拭いてあげるから」フキフキ

加蓮「だいたい、昔のほうがよっぽど反抗的だったでしょ?」

P「それもそうだな」

加蓮「ノータイムでうなずかれるとちょっとムカつく」デコピン

P「いてっ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515342383
2 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:28:14.15 3xQs+S4FO
加蓮「乙女心は複雑だから、気をつけること」

P「なんか、娘を持った父親の気分だな。本とかドラマで見たような」

加蓮「今早速乙女心が傷ついたよ」

P「ええ……どうして」

加蓮「さあ、なんで私が怒ってるかわかる?」

P「うわあ、めんどくさいやつだ」

加蓮「一度言ってみたかったんだ♪」

P「ヒントをくれないか」

加蓮「ヒントは『娘』です」

P「………」

P「もう一個ヒントが欲しい」

加蓮「今ほとんど答え言ったと思うんだけど」

加蓮「ていうかPさん、本当はわかってるでしょ」

P「………」

加蓮「………」ジーー

P「ひとりの女性として、扱います」

加蓮「はい、正解♪」

加蓮「よくできました。ご褒美に肩揉んであげる」

P「ありがとう」

加蓮「今『娘に肩揉んでもらうお父さんの気持ちだ』とか思わなかった?」

P「思ってない思ってない」


3 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:31:08.87 3xQs+S4FO
加蓮「Pさん、肩凝ってるね。コリコリ音が鳴ってる」

P「昔から凝りやすいんだ。体質なのか、姿勢が悪いのか」

加蓮「そうなんだ。大変だね」

加蓮「じゃあ、なおさら念入りにほぐしてあげないと……ん、しょっと」

P「あー、もうちょっと下頼めるか?」

加蓮「ここ?」

P「もうちょっとだけ下」

加蓮「ここかっ」

P「そこっ!」

加蓮「オッケー、見つけた。重点的にやってくよー」

P「ありがとう。あ゛〜、そこそこ」

加蓮「あははっ、Pさんすごい声出てるよ?」

P「それだけ気持ちいいってことだよ。加蓮、いい具合に力入ってるから」

加蓮「ふふん、私だってこれくらいは力持ちなんだから」

P「そうだな。出会ったころに比べれば、筋肉もついた」

加蓮「レッスンの成果だね。入院生活から解放されて、トレーナーさん達に鍛えられたから」

P「まだ細身だけど、見ていて心配になるレベルではなくなったな」

加蓮「……ちなみに、ついたお肉は筋肉だけじゃなかったりして?」

P「太ったのか」

加蓮「はい肩揉み終わり」

P「ごめんごめん、冗談だ」
4 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:32:31.41 3xQs+S4FO
P「担当アイドルの身体データはちゃんと確認してるからな。どこのサイズが大きくなったとか、わかってる」

加蓮「ふーん。なんか事務的な反応だね」

P「……バストサイズが成長していることを感情的に言ったらセクハラじゃないか?」

加蓮「ふふっ、言えてる。でも、薄い反応だとそれはそれでつまらないんだよねー」

P「乙女心は複雑だな」

加蓮「そーいうこと! だからPさん、もっとはしゃいでいいんだよ?」

P「はしゃがない」

加蓮「大丈夫、貴方が育てたおっぱいだよ」

P「俺が大きくしたみたいな言い方は勘違いを呼ぶからやめてくれ」

加蓮「Pさんにスカウトされてアイドルになった結果、トレーニングと規則正しい食生活を通しておっぱいが育った。ほら、Pさんが育てたようなものじゃん」

P「過程を省略しすぎだ」

加蓮「ふふっ♪」



5 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:33:38.68 3xQs+S4FO
加蓮「……でも、本当に。私が今の私に育ったのは、Pさんのおかげだよ」

P「………加蓮」

加蓮「ヒップも大きくなったしそこも誇っていいよ」

P「結局そういう話かっ! 身体的なところは俺の直接関与しているところじゃないぞ!」

加蓮「そんなことないってば」

P「なんだ、またさっきの遠回りな理論を使うつもりか」

加蓮「違う違う。ほら、よく言うじゃん」

P「なにを」



加蓮「女の子は、恋をすると女らしくなるって」

加蓮「身体も、心もね」




6 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:37:10.28 3xQs+S4FO
加蓮「やっぱり外は冷えるね……息が真っ白」

P「本当な。事務所の中と寒暖の差が激しくて……風邪、ひかないようにな」

加蓮「ありがと、大丈夫だよ。Pさんこそ、人の心配ばかりで自分が体壊さないようにね」

P「俺は大丈夫だよ。健康体だから」

加蓮「よくエナドリ飲んでるの、知ってるんだよ。私」

P「うっ」

加蓮「いつも見てるんだから、隠し事なんてできないと思うこと」

P「わかったわかった……いつも見てる、か」

加蓮「そうだよ。全部見てるし、全部覚えてる」

加蓮「アイドルになってから、Pさんと一緒に経験してきたこと。歩いてきた道のりってヤツかな……全部、忘れられない想い出だから」

加蓮「これからのことも、全部全部、ちゃんと覚えていくから」

加蓮「だから……隣にいてほしいな。ずっと」

P「……そうか」

加蓮「そうかって……それだけ?」

P「ああ、ごめん。すごく気持ちのこもったことを言ってもらえてうれしいんだけど、なんて答えたらいいのか」

加蓮「他の子より体重が軽いぶん、愛を重くしようと思って」

P「どんなバランスのとり方だ」
7 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:39:48.84 3xQs+S4FO
加蓮「ふふっ……あ、雪だ」

P「お、本当だ。結構降ってきてるな」

加蓮「やば、傘持ってきない」

P「俺の折り畳みでよければ、貸すよ」

加蓮「ありがと……って、Pさん傘2本あるの?」

P「いや、これだけ」

加蓮「………」

ぐいっ

P「おおっと」

加蓮「これで大丈夫……持ち主を濡らすわけにはいかないでしょ。ふたりで入ろう?」

P「……わかった。傘、持つよ」

加蓮「うん、ありがと」

P「俺のほうが背が高いからな」

加蓮「………あ、そうだ」

P「どうした」

加蓮「今日さ、新しいネイルにしてたんだけど。気づいてた?」

P「えっ……いや、ごめん。今知った」

加蓮「だよね。微妙に色が変わってるんだ。ほら、見て」

P「んー……陽が落ちて暗いからよく見えないな」

加蓮「もっと顔近づけて」

P「ああ」

加蓮「………はい、隙あり」スッ

P「えっ」


ちゅっ


加蓮「ふふっ♪ 背が高いから、しゃがんでもらわないとね」

P「お前な……こんなところ、誰かに見られたら」

加蓮「ごめん。頬だから、許して?」

P「……まあ、周りに人がいなかったから許す」

加蓮「ありがとう」

8 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:42:47.78 3xQs+S4FO
加蓮「……ねえ、もう一回、言ってもいい?」

P「ああ」

加蓮「じゃあ、言うけど」


加蓮「Pさん。ずっと……私の隣に、いてほしいな」

9 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:45:16.53 3xQs+S4FO
………

……


10 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:47:02.85 3xQs+S4FO
「いってきまーす」

加蓮「はい、いってらっしゃい」

P「ハンカチ持ったか? ティッシュは? 今日は寒いからちゃんと手袋も」

「もー! ちゃんと全部あるよ! パパ、かほご!」

P「なっ……これが娘の反抗期か……」

加蓮「パパはね、ママにも過保護だったんだよー。そういうところ、全然変わってないんだから」

「かほご! かほご! 今度こそいってきます!」


タタタッ


P「あ、おい。走ると危ないぞー!」

加蓮「心配無用だよ。あの子ももう小学生なんだから」

P「しかし、心配なものは心配でな」

加蓮「もう……ちょっとは子離れしないと。あの子も十分大きくなったんだから」

加蓮「気持ちはわかるけど、ね」

P「……そうだな。少しは、心配性を卒業しないとな」

加蓮「そうそう。きっと大丈夫。だって」

P「だって?」
11 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:47:32.10 3xQs+S4FO
加蓮「貴方と私が、育てた子供だよ?」


P「………」

P「ああ。それなら、きっと大丈夫だ」

加蓮「ふふっ。でしょ?」

P「違いないな」

加蓮「貴方が育てた私のおっぱいをたーくさん吸って育ったんだから」

P「俺が育てたってフレーズ、必要?」

加蓮「ふふっ………今夜、また育てる?」



おしまい


12 :◆C2VTzcV58A 2018/01/08(月) 01:51:27.74 3xQs+S4FO
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
加蓮っぱいはウエスト細いぶんかなりでかそうですね


過去作
モバP「速水はキスがねっとりしていそうだな」
相葉夕美「恋バナ」
などもよろしくお願いします

茄子「どんどん私を撫でてくださいねっ」

1 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:06:50.02 sV3pFbv90
前の
乃々「心の声が聞こえるんですけど……」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1504313285/

番外編
薫「教会生まれのお姉ちゃんにお礼したい!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1507383489/

寺生まれのPさんとか、ふじともとか、聖ちゃんとか、みくにゃんとか出ます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513498009
2 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:07:32.84 sV3pFbv90
モバP「よし、着いたぞ」

朋「……ここが今日泊まるとこ?」

モバP「ああ」

みく「……ずいぶんボロッちいにゃ」

聖「み、みくさん……!」

モバP「まあ、確かにそうだが……」

モバP「料理は美味しいし、露天風呂もあるらしいぞ」

モバP「景色が綺麗で結構評判が良いみたいだ」

朋「そうなんだ……」

みく「……まあ、みくは部屋が寒くなければなんでもいいけど」

聖「あ、そっか……みくさんは寒いの苦手なんですよね……」

みく「苦手も苦手、大の苦手にゃ」

みく「……っくしゅん!」

みく「うぅ……とにかく中に入ろ?」

モバP「それもそうだな」
3 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:09:13.63 sV3pFbv90
モバP「じゃ、俺は手続きしてくるから待っててくれ」

朋「んー……」

みく「うー……中もちょっと寒いにゃ」

朋「まあ入り口だし、ちょくちょく冷たい風が入ってくるんでしょ」

みく「……っくしゅん!」

聖「えっと……カイロ、使いますか?」

みく「使うー」

聖「じゃあ……どうぞ……」

みく「ありがと……はぁ……」

みく「……部屋にコタツでもあればいいんだけどにゃあ」

朋「あ、あるみたいよ?」

みく「えっ、そうなの!?」

朋「うん」

朋「さっきのプロデューサーの言葉が気になって、ちょっと調べてたの」

朋「そしたらここのホームページがあって……そこに書いてあったわ、ほら」

聖「あ、ほんと……」

みく「……ほんとだ」

みく「じゃあちょっとはマシかも……」

朋「それに、さっきプロデューサーが言ってたことも嘘じゃないみたいだしね」

朋「みんなその辺を評価してたわ」

みく「へー……」

聖「どんな料理が出てくるのかな……?」

朋「ん、えっと――」

聖「――あ……だ、だめっ!」

朋「……へ?」

聖「あの……楽しみにしてたいな……って」

朋「……ああ、そういうことね」

朋「ふふ、わかった。秘密にしておくわね」

聖「ありがとうございます……!」
4 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:09:42.81 sV3pFbv90
朋「……あ、そうだ。あと一個、気になる事が書いてたわ」

聖「気になること?」

朋「ええ」

朋「『隣の部屋に誰かが泊まっていたはずなのに、翌日になったら誰もいなくなってた』」

朋「『従業員に聞いても、誰も泊まっていない、としか言わない』」

朋「『けれど、確かに誰かがいたはずだ。確かに会ったはずだ』」

朋「……ってさ」

みく「ふーん」

聖「幽霊か何かが止まってた……ってことでしょうか?」

朋「それか、そこにいた全員が誰かにさらわれたってことかしら」

聖「……でも、従業員が『誰も泊まっていない』って言ったんですよね?」

朋「そうね……だから、隣の客をさらったのは……」

聖「……!」

朋「……なんて、これがホラ話じゃなかったらの話だけどね」

みく「まあなんだっていいにゃ」

みく「みくたちなら大丈夫でしょ?」

朋「あははっ、間違いないわね」

聖「……そうですね」

聖「プロデューサーさんが――」

モバP「――ん、呼んだか?」

聖「ひゃっ!」

朋「あ、プロデューサー」

朋「あんたは頼りになるわねって話をしてたのよ」

モバP「そうか……はは、ありがとな」

モバP「さて、俺たちの部屋に案内してくれるそうだ」

「ええ。こちらへどうぞ」
5 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:10:31.31 sV3pFbv90
「こちらが、皆様のお部屋になります」

モバP「ありがとうございます」

みく「コタツにゃ! コタツがあるにゃ!」

朋「みくちゃん、上着くらい脱いで――」

みく「――寒いからいや!」

みく「はぁ……ぬくぬく……」

朋「もう……」

「ふふ……」

「……さて、夕飯の時間や温泉の時間に関しては先ほどお伝えしたとおりです」

モバP「はい」

「そして。一点だけ……どうしても守って欲しい注意事項が」

「夜間は決して外には出ないでください」

朋「え……じゃあ、露天風呂もだめなの?」

「……言い換えましょう。夜間は決して敷地外には出ないでください」

朋「あ……そういうこと……」

みく「恥ずかしいやつにゃ」

朋「う、うるさいわよっ!」

「ふふ……」

「見ての通り、ここは雪に囲まれています」

「外に出て道を見失ってしまえば、帰ってくることは困難になるでしょう」

「まして、外が吹雪いてしまったときなどは……」

聖「……」

「……あまりこういう話をすべきではないかもしれませんが」

「過去、この忠告を無視し……そして命を落とした人もいます」

朋「……」

「……たとえ、外に出るときに天気が荒れていなくても、帰ってくるまでその状態が続くと

は限らないのです」

「ですから……くれぐれも外を出歩かないようにお願いします」

モバP「わかりました」

「ありがとうございます」

「それでは、ごゆるりと」
6 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:11:06.26 sV3pFbv90
朋「……夜に出れないんだ」

モバP「どこか行きたかったのか?」

朋「まあ……ほら、ここってスキー場の近くじゃない?」

モバP「そうだな」

朋「だから、ナイター営業してるんだったらちょっと滑ってみたいなって思ってたんだけどね」

モバP「あー」

聖「朋さん、スキー好きなんですか?」

朋「好き!」

朋「楽しいし、気持ちいいし、もう最高よね!」

聖「へー……」

朋「聖ちゃんは?」

聖「あ……私、実は滑ったことなくって……」

朋「そうなんだ……じゃああたしが教えてあげよっか?」

聖「いいんですか……?」

朋「うん!」

朋「みんなにもスキーの面白さ知って欲しいしね!」

聖「ありがとうございます……!」

朋「どういたしましてっ!」
7 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:11:55.74 sV3pFbv90
朋「みくちゃんもどう?」

みく「行くわけないにゃ」

朋「あはは……まあそうよね」

みく「みくはこのままコタツと一体になるのにゃ……」

みく「はぁ……ぬくぬくー……」

聖「……みくつむりですね……ふふ」

みく「それはなんか嫌にゃ」

朋「ふふ……ね、プロデューサー。明日帰る前に滑って言っても大丈夫?」

モバP「ああ、大丈夫だ」

モバP「明日の撮影が長引かなければ、十分時間はあるはずだ」

朋「ん、ありがと」

朋「ってことで、聖ちゃん。明日いっぱい教えてあげるわね」

聖「はいっ……!」

聖「ふふ……楽しみ……♪」
8 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:13:01.61 sV3pFbv90
朋「あ、そうだ。プロデューサー」

朋「お風呂の時間と夕飯の時間教えてもらっていい?」

モバP「ああ。風呂は22時までで、夕飯は19時に持ってきてもらうようにした」

朋「ん、了解……ってことは夕飯までそれなりに時間あるのね」

朋「なにしてよっかな……」

聖「私……売店に行きたい……」

朋「売店?」

聖「うん……」

聖「その……ちょっと……」

聖「……ほんのちょっとだけ……」

聖「その……お腹空いちゃって」

朋「……ふふ」

聖「うぅ……」

朋「ん、そっか。じゃああたしも着いていくわ」

朋「いっぱい買って夕飯食べれなくならないように監視しないとだしね」

聖「そっ、そんなに買わない……!」

朋「ふふっ♪」

聖「むぅ……」

朋「さて、みくちゃんとプロデューサーはどうする?」

みく「みくはいかなーい」

モバP「俺もここにいるよ」

朋「ん、そっか」

朋「じゃ、聖ちゃん、行こっか?」

聖「……」コクッ

朋「いってきまーす」

聖「……いってきます」

モバP「ああ、いってらっしゃい」

みく「いってらー」
9 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:13:59.29 sV3pFbv90
朋「ねぇ、聖ちゃん」

聖「……」

朋「あれ、聖ちゃん?」

聖「……知りません」プイッ

朋「あー……ごめんごめん、からかいすぎちゃったわね」

聖「つーん……」

朋「……ごめんね、聖ちゃん」

聖「知りません……」

聖「朋さんなんか……栄養が全部胸以外に行けばいいんです」

朋「何よその微妙な呪い!」

聖「ずっと私より小さいままでいればいいんです……ふふ」

朋「ちょっと!」

聖「きゃっ……♪」タッ

朋「あっ、待ちな――って聖ちゃん、前! 前!」

聖「へ……」

????「あっ……!」

聖「え……きゃっ!」バン

????「わっ!」バン
10 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:15:27.20 sV3pFbv90
聖「す、すいません……!」

????「アー、大丈夫――」

聖「大丈夫ですか……?」

????「――」

聖「あ、あの……?」

????「――ナシェール」ボソッ

聖「へ……?」

????「あ、ゴメンナサイ。大丈夫です」

????「そちらも、大丈夫ですか?」

聖「あ、はい……」

聖「……ごめんなさい。ちょっと余所見してて……」

????「いえいえ……えっと……」

????「貴方……名前は?」

聖「私ですか……えっと聖です。望月聖」

????「ヒジリ……スヴィトイ……いい名前ですね」

聖「あ、ありがとうございます……」

アーニャ「私は、アーニャです。よろしくおねがいしますね」

聖「アーニャさん……うん、よろしく……」
11 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:16:05.43 sV3pFbv90
アーニャ「それで……ヒジリ?」

アーニャ「廊下は走ったらダメ、ですよ?」

聖「う……ごめんなさい……」

アーニャ「もうしないですか?」

聖「はい……」

アーニャ「ダー。それなら、許します」

朋「聖ちゃん、大丈夫!?」

聖「あ、朋さん……」

朋「ごめんなさい、ちょっとはしゃいじゃってて!」

アーニャ「大丈夫です。アーニャ、怪我はないです」

アーニャ「でも、気をつけてください」

朋「はい……」

朋「……ごめんね、聖ちゃん」

聖「いえ、私こそ……ごめんなさい」

アーニャ「ふふ……二人とも反省しているなら、もう心配ない、ですね?」
12 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:17:01.48 sV3pFbv90
アーニャ「それで、ええと……貴方は?」

朋「あたし?」

朋「あたしは朋よ」

アーニャ「トモ?」

朋「ええ」

アーニャ「んん……ンー……」

アーニャ「……ニェット。思い出せません……」

アーニャ「私、どこで会いましたか?」

朋「へ? 今日が初対面だと思うけど……?」

アーニャ「?」

アーニャ「でも、アーニャと……えと、アナタは友達……なんですよね?」

朋「あー……ごめん、その友……えっと、友達って意味じゃなくてね」

朋「あたしの名前なのよ……藤居朋って言うの」

アーニャ「パニマーユ! そういうことですね!」

アーニャ「アーニャです、トモ、よろしくおねがいします」

朋「ん、よろしくね」

アーニャ「日本語、まだまだ難しいですね……もっと勉強しなくちゃ」

朋「特に人名は難しいだろうしね」

聖「アーニャさんは……えっと、出身はどこなの?」

アーニャ「出身……えと、ロシアですね」

聖「ロシア……」
13 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:17:32.08 sV3pFbv90
アーニャ「だから、日本語は勉強中で」

アーニャ「アーニャ、ここで働いてたくさん勉強してますね」

朋「あ、ここで働いてるんだ」

アーニャ「ダー」

アーニャ「……あ!」

アーニャ「アーニャ、仕事の途中でした!」

アーニャ「ダスヴィダーニャ! それでは!」

聖「あ、うん……またね」

朋「ロシア人ねぇ……はじめてみたわ」

聖「私も……」

聖「……あっ、そうだ」

聖「あの、朋さん……さっきは、その言い過ぎました。ごめんなさい……」

朋「あー、ううん。あたしもからかいすぎちゃったしね」

朋「……それに、事実ではあるし」

聖「あ……」

朋「はは……あたし、6歳下の子にバストサイズ負けてるのよね……」

聖「え、えっと……じゃあ、あのっ!」

聖「分けられるようになったら、分けてあげます……!」

朋「……ちょっと待って、その慰めは逆につらいわ」
14 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:18:17.71 sV3pFbv90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


みく「はぁ……ぬくぬく……」

みく「……」

みく「……」ブルッ

みく「ねぇ。今窓開いてる?」

モバP「いや、開けてないぞ」

みく「えー……」

みく「でもなんか冷たい風が来るんだけど……」

モバP「……隙間風かもな」

モバP「防ごうとして防げるもんでもないし、我慢するしかないな」

みく「……人を泊めるんならちゃんと欲しいにゃ」

モバP「ごもっともだ」

みく「……とりあえず場所移動しよ」

みく「こっちだったら多分風も来ないでしょ」

みく「はぁ……コタツがなかったら今頃凍ってたにゃ」

モバP「そんなに寒いのか?」

みく「にゃ」

みく「Pチャンはそんなに寒くないの?」

モバP「まあ……暖房もついてるしな」

みく「ふーん」

みく「……やっぱ、みくとお前らは違うんだにゃあ」

モバP「……」
15 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:19:36.25 sV3pFbv90
みく「うー……今日寒さに耐えられるかな……」

みく「……いっそこたつで寝るとか?」

モバP「風邪ひくぞ」

みく「でも寒いしー……うにゃぁ……」

みく「ほんと、冬嫌い……」

モバP「……どうしても無理なら1枚くらい布団貸すが……」

みく「どうしても無理!」

モバP「……わかったよ」

みく「にゃははっ、Pチャンやっさしー♪」

モバP「じゃ、寝るときにでも渡すな」

みく「はーい」

モバP「……さて」

モバP「みく、お茶でも飲むか?」

みく「飲む!」

みく「あ、みくの舌が火傷しないけど、体の芯から温まるくらいの熱さでお願い」

モバP「無茶言うな」

みく「だって熱すぎると飲めないんだもん……」

朋「ただいまー!」

聖「ただいま……」

モバP「おう、おかえり」

みく「おかえりー」

みく「何買ってきたの?」

朋「んーっと、とりあえずクッキーとポテチかな」

朋「結構いろいろ売ってたからお土産に買ってもいいかもね」

聖「二人も一緒に食べますか?」

みく「食べる!」

モバP「じゃ、もらおうかな」

モバP「……ちょうどいい。四人分のお茶淹れるな」

聖「わぁ……お願いします……♪」
16 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:21:09.33 sV3pFbv90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


モバP「……」スッ

みく「……」グヌヌ

モバP「……」スッ

みく「……」パァ

モバP「これだな」パッ

みく「あっ!」

モバP「はい、あがり」

みく「うぅ……!」

みく「なんでババ引かないの!」

モバP「そりゃああんなにわかりやすく顔に出てたらな」

みく「むー……またビリにゃあ……」

朋「ふふっ、みくちゃんほんとわかりやすいからね」

みく「朋チャンには言われたくないにゃ」

朋「どういうことよ!」

聖「ふふ……」

聖「……あの、皆さん」

聖「そろそろご飯食べに行きませんか?」

モバP「ん……そうか、もうそんな時間か」

みく「さんせー、こんなつまんないゲームやめにゃ、やめ」

朋「……その割には何回もやってたけどね」

みく「だって負けっぱなしは悔しいし!」

モバP「……よし、じゃあ行くか」
17 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:22:03.08 sV3pFbv90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


モバP「ここだな」

聖「……あ」

アーニャ「あ! ヒジリ、トモ!」

聖「アーニャさん……!」

アーニャ「さっきぶり、ですね?」

アーニャ「ご飯食べにきましたか?」

朋「そうよ」

アーニャ「ダー。それなら案内しますね」

みく「……誰?」

聖「あ、さっき会って……」

聖「仲良くなったの……えへへ」

みく「ふーん」

アーニャ「アーニャは、アーニャです。よろしくお願いしますね」

みく「みくはみくだよ」

みく「で、こっちは――」

モバP「……」

みく「――Pチャン?」

モバP「……ん、ああ。すまん。何の話だ」

みく「自己紹介してただけだけど……どしたの、ボーっとしちゃって?」

みく「もしかして、見惚れちゃってたり? にゃふふ」

みく「うぇ!?」

アーニャ「見惚れる……私のこと好きになってしまいましたか?」

モバP「ああ、いや、違う」

モバP「ちょっと気になることがあってな」

朋「……ふーん?」

モバP「……なんだその目は」

朋「べっつにー?」

モバP「……」

アーニャ「?」

アーニャ「……」

アーニャ「……オブナルージュナ……?」
18 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:23:04.24 sV3pFbv90
アーニャ「あー……ここが、みんなの席ですね?」

アーニャ「あっちにバルーカ……料理があるから、自由に取ってください」

聖「ありがとうアーニャさん」

アーニャ「パジャールイスタ。では、アーニャはこれで」

みく「……よしっ!」

みく「じゃ、みくご飯取ってくるね!」

朋「あたしも!」

聖「あ、じゃあ私も……」

モバP「ん。じゃあここで待ってるな」

朋「あんたの分も取ってきてあげようか?」

モバP「……そうだな。頼む」

朋「ん、りょーかーい」

モバP「……」

モバP「……」

アーニャ「……あれ?」

アーニャ「貴方、一人ですか?」

モバP「ん? ああ、アーニャか」

アーニャ「ダー。アーニャです」

モバP「仕事はいいのか?」

アーニャ「あー、ドゥルーク……友達ができたと話したら、休憩していいよといわれましたね?」

アーニャ「だから、アーニャ。ヒジリたちに会いに来ました」

モバP「そうか……三人なら今料理を取りに行ってるよ」

アーニャ「そうですか……じゃあ、ここで待っていてもいいですか?」

モバP「ああ」

アーニャ「スパシーバ」
19 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:23:49.86 sV3pFbv90
アーニャ「……」

モバP「……」

アーニャ「あー……さっきも、でしたけど」

アーニャ「アーニャのこと、じっと見つめて……どうしました?」

モバP「いや……」

モバP「……なあ、少し聞いてもいいか?」

アーニャ「ダー。なんでしょう?」

モバP「最近。何か、事件に巻き込まれたことはあるか?」

アーニャ「?」

アーニャ「特に無いですね」

モバP「そうか」

モバP「じゃあ、この旅館の噂って知ってるか?」

アーニャ「パミェハ…………知ってます」

アーニャ「夜に抜け出して、そのまま行方不明になって……」

アーニャ「それが脚色されて広まった噂、ですね?」

モバP「そうだな」

モバP「最後に一つだけ」

モバP「……お前の中にいる者に迷惑をかけられたことはあるか?」

アーニャ「……あー、わかるんですね」

モバP「そういう生業だからな」

モバP「お前が取り憑かれていることはわかる」

アーニャ「そうですか……」

アーニャ「……」
20 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:25:45.55 sV3pFbv90
アーニャ「……」

アーニャ「あなたは、ヴェダ……すごい、ですね」

アーニャ「でも、迷惑なんてかけませんね?」

アーニャ「アーニャと一緒に暮らしているだけです」

モバP「そうか」

モバP「もし、お前が望むなら除霊することも――」

アーニャ「――ニェット」

アーニャ「それは、許しません」

アーニャ「ウビーチ……絶対に許しません」

モバP「……そうか、悪かった」

アーニャ「ダー。わかってくれたなら、結構です」

モバP「聞きたいことはそれだけだ」

アーニャ「あー……アーニャを見ていたのはそれが気になっていたのですね」

モバP「ああ。悪かったな」

アーニャ「プリドゥルーク……あなたは優しい人、ですね?」

アーニャ「アーニャのことを心配してくれたのですね……メドヴェージュヤ、ウースルーガ……ありがたい、です」

モバP「別にそういうわけじゃないさ」

モバP「……もし、お前の中の何かが俺たちに危害をなそうとしたら。問答無用で除霊するからな」

アーニャ「イヂーナフイ……大丈夫です」

モバP「わかった。信じるよ」

アーニャ「ウムリーチェ!」
21 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:26:42.88 sV3pFbv90
聖「あ、アーニャちゃん……」

アーニャ「ヒジリ!」

聖「どうしたの?」

アーニャ「アーニャ、みんなとお話に来ましたね」

聖「あ、そうなんだ……」

アーニャ「たくさん、しゃべりましょう?」

聖「うん……あ、でもご飯食べながらだけど……」

アーニャ「アーニャは気にしませんよ?」

アーニャ「聖が揚げ物ばっかり取ってても、気にしません、ね?」

聖「や、野菜だって……取るもん……!」

聖「……後で」

アーニャ「ヒジリは、可愛いですね」

聖「うぅ……」

モバP「……」

モバP(……ところどころで混じってたのは何言ってたんだ?)

モバP(ダーっていうのはロシア語……ならロシア語だろうが……そこまで詳しいわけじゃないからな)

モバP(全部意味は理解できなかったが……)

モバP(……)

アーニャ「一口、もらってもいいですか?」

聖「あ、うん……」

アーニャ「スパシーバ……♪」

モバP(……警戒はしておくか)

モバP(中に何かがいるのは確かなんだから)
22 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:27:41.63 sV3pFbv90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


アーニャ「あ! もうこんな時間です!」

アーニャ「食堂、しまっちゃいますね」

朋「えっ、もうそんな時間?」

アーニャ「あー……楽しい時間が過ぎるのははやいですね」

聖「うん……」

アーニャ「アーニャ、同じくらいの子と話すこと余りありません……」

アーニャ「だから、今日はとても楽しかったです」

聖「アーニャちゃん……」

アーニャ「また、たくさん話してくれますか?」

聖「もちろん……!」

聖「今だって、もっともっとお話してたかったけど……アーニャさんは仕事……なんだよね?」

アーニャ「ダー……ちょっとお話しすぎたかもしれません」

アーニャ「ズロースト……怒られるかも」

朋「ちょっとちょっと、じゃあ早く戻らなきゃなんじゃない?」

アーニャ「そうです……」

聖「じゃあ……えっと、また今度。いっぱい話そうね……!」

アーニャ「ダー!」

アーニャ「スパシーバ、ヒジリ! それに、みなさんも!」

アーニャ「では、ダスヴィダーニャ!」
23 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:30:01.05 sV3pFbv90
聖「……美味しかった」

朋「そうね。評判どおりだったわ」

みく「にゃ!」

みく「みくも大満足! お魚もいっぱい食べれたし!」

朋「……ほんとにいっぱい食べてたわよね」

聖「うん……」

聖「……私は人のこと言えないけど」

朋「……や、まああたしもなんだけど」

朋「だって、美味しかったし……」

聖「うん……止まらなかった……」

モバP「ははっ。満足したなら何よりだ」

モバP「さて……食休みしたら温泉に行くか」

みく「大賛成!」

朋「……あれ、みくちゃんってお風呂は平気なの?」

みく「え、気持ちいいじゃん」

朋「いや、まあそうなんだけど……」

朋「……猫ってお風呂とかって苦手じゃないの?」

みく「みくは猫だけど猫じゃないからにゃ」

朋「……よくわかんないわ」

みく「みくもお前らのことよくわかんないし、おんなじにゃ」

朋「……ま、いっか」

聖「ふふ……」
24 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:30:45.97 sV3pFbv90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


みく「にゃあぁぁぁ……」

みく「疲れが取れるにゃああぁぁぁ……」

みく「温泉さいこー……」

朋「そうねぇ……ほんと、極楽って感じ……」

聖「ふふ……二人とも蕩けてますね……」

みく「そりゃあにゃあ……」

朋「気持ちいいし……」

聖「ふふ……」

聖「……」

聖「……あの、みくさん」

みく「んー?」

聖「みくさんって、耳と尻尾が生えてたころは、ほんとにそのまま生えてたんですか?」

みく「そだよー」

みく「なんで?」

聖「いえ……ちょっと気になったので」

聖「肌は私たちみたいな色なのに……猫の尻尾とか生えるんだな……って」

聖「……もしかして、尻尾って肌色ですか?」

みく「んなわけないにゃ」

聖「あはは……そうですよね……」

朋「……嫌ね、人間の皮膚と同じ色の尻尾って」
25 :◆6QdCQg5S.DlH 2017/12/17(日) 17:32:12.13 sV3pFbv90
みく「みくの尻尾は真っ白だったよ」

朋「へぇ……」

聖「……あの外の雪くらい白かったの……?」

みく「まあ、そんくらいかなー」

みく「みくたちの仲間うちでは1,2を争うくらいの白さでねー」

みく「みんなには綺麗……ってすっごく褒められてたにゃ」

朋「へー、猫仲間もいたんだ」

みく「別に一匹狼ってわけじゃないからねー」

みく「みくが獲物を仕留めて、みんなに分けてたことだってあったんだから」

聖「そのころは、リーダーだったんですね」

みく「今だってそうにゃ」

みく「……気づいてないかもしれないけど、事務所に来る猫チャンたちってあれみんなみくの前からのお友達だよ?」

朋「そうなの!?」

みく「にゃ……茄子チャンは猫と話せるから知ってたみたいだけどね」

聖「……私ももっと勉強しなきゃ」

みく「聖チャンはまだ4級ってところかなー……もっと精進あるのみにゃ!」

聖「う、うん……!」

飛鳥「4分33秒を歌うよ」

1 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:05:05.20 8A7exwPI0
飛鳥「                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515186304
2 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:10:32.99 8A7exwPI0
飛鳥「                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                」
3 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:14:14.16 8A7exwPI0
飛鳥「                                                                                                                    」

>イヌノキモチニナルデスヨー、ワンワーン!
>ワー、ニナチャンカワイー

飛鳥「                                                                                                                                                                                                         」
4 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:17:14.66 8A7exwPI0
飛鳥「                                                                                                                                                                                                                                                                                           」

P「あの……飛鳥さん?」

飛鳥「                                                                                                                                                                                                                                                                                                            」

P「おーい」ツンツン

飛鳥「                                                                                                                                 ……///」

P「かわいい」
5 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:21:53.49 8A7exwPI0
P「何か喋らないともっとつんつんするぞ」

飛鳥「                                             ……///」

P「まさかの受け入れ態勢」

奈緒「あ、プロデューサーさんに飛鳥じゃないか。って、何やってるんだ?」

比奈「抵抗できない飛鳥ちゃんを一方的にツンツンしてるのを見たっス」

奈緒「うわっ……」

P「違うんだ」
6 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:23:27.24 8A7exwPI0
P「なんか『4分33秒を歌うよ』って言ったきりこのままなんだ」

比奈「ハハーン、なるほど」

P「何か知ってるのか、比奈」

比奈「いいッスか。『4分33秒』っていうのは」

P「うん」

飛鳥「                                                                                                         」

比奈「こういう歌なんス」

P「全然わからん」

奈緒「これ歌ってるのか!?」
7 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:24:21.44 8A7exwPI0
比奈「あー、百聞は一見にしかずッス。まずはこの動画を見てください」

P「YouTube?」


《4分33秒 ver.オーケストラ》


ワァーパチパチパチ

奈緒「おおっ、なんかよくわからないけど凄い歓声だ!」

比奈「拍手の音が静まって、指揮者がタクトを振り上げる瞬間っていいっスよね」

P「わかりみ」

指揮者<スッ......

P「おい、こいつ動かないぞ」

比奈「観客までみんな真顔で黙ってるのがシュールっスね」

奈緒「だからなんなんだよこれは!」

P「楽譜をめくる音が虚しいな」

比奈「まぁ、最後までこのまま何も起きないんでスキップするっス」

P「マジか」

ポチッ
ワァァァァァアアアアアパチパチパチパチパチ
指揮者>ペコリ

P「なんか大ウケだぞ」

奈緒「この人達は本当にこれでいいのか……?」
8 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:25:14.83 8A7exwPI0
比奈「とまぁ、『4分33秒』ってのは」

飛鳥「                                                                      」

比奈「その名の通り4分33秒黙り続けるという曲っス」

P「よーくわかった」

比奈「ちなみに、デスメタルアレンジなんてものもあるんスけど」

P「一体どういうことだ」

スマホポチー

ゾロゾロ……

奈緒「なんかすごい外人達が出てきた!」

P「彼らならやってくれそうだ」

ギュイーンギュイーンギュイー……
ボンボンッ

P「ちゃんとチューニングとかマイクテストしてるぞ」

奈緒「どうせ使わないんだろ……」

P「なんかめっちゃアイコンタクト送ってる」

ダカダカダカダカダカダカダカ!!!
ギャギャギャギャン!!!
ダカダカダカダカダカダカダカ!!!
ギャギャギャギャン!!!

奈緒「うわ、演奏が始まった!」

P「俺は信じてたぞ」

ダカダカダカダカダカダカダカ!!!

奈緒「もしかして、本当にやってくれるんじゃないか!?」

カンッカンッカンッ、フォーーウ!!



……シーン

奈緒「やっぱりダメじゃないかー!」





……





奈緒「ちょっと期待しちゃったけど静かだー!」

P「流石のツッコミスキルだ、奈緒」

比奈「ンフッw」
9 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:26:07.45 8A7exwPI0
比奈「これも最後までこのままっスね」

P「やっぱりな」

奈緒「プロデューサーは彼らのこと信じてるんじゃなかったのか?」

比奈「ところでプロデューサー、なんか新しいアイデアが欲しいって言ってたっスよね?」

P「ああそうだな。今度のライブでは斬新なパフォーマンスを……」チラッ

飛鳥「                                                           」

P「……新しい!」

奈緒「いやダメだろ!」

P「アイドルが歌うと思ったら急に黙って動かなくなったら面白いだろ?」

奈緒「アイドルにそんな面白さは求められてないから!」

P「まぁまぁ、ちょっと想像してみろって。例えばニュージェネレーションズとかでさ」
10 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:27:27.16 8A7exwPI0

【奈緒の脳内】(舞台袖)

凛「みんな、最高のステージにするよ」

卯月「私、笑顔で頑張ります!」

未央「お、2人ともやる気だねー!それじゃ、いくぞー!」

フラ......イド......
チキーーーン!!


-(ホワイトアウト)-

凛「                                                     」
卯月「                                                     」
未央「                                                     」

【現実】

奈緒「いや事故だろこれは!!」

P「びっくりした」

奈緒「ちょっと想像してみたけど3人が真顔で立ってる画しか想像できなかったよ!」

比奈「想像はしたんスね......」

P「いやまて奈緒。卯月はちゃんと笑顔だぞ」


【脳内】

卯月「ニッコリ」


【現実】

P「ほら」

比奈「アイドルの鏡っスね」

奈緒「あーもー、そういう問題じゃなーい!」

11 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:28:28.88 8A7exwPI0

奈緒「そもそもこの曲のどこがいいんだよ?」

比奈「正直アタシもよくわかんないっス」

P「革新性だな。今までこの曲をうたったアイドルはいないだろう」

奈緒「当たり前だろっ」

飛鳥「                                                    ふぅ。ボクの全力の歌唱、どうだったかな。プロデューサー」

P「良かったぞ。飛鳥の新しい可能性が見られて面白かった」

飛鳥「そうかい、喜んでもらえたのなら嬉しいよ。魂が共鳴したね......その、キミさえ良ければまた歌っても......」

P「もちろんいいぞ」

飛鳥「フフッ......そうか、やった。キミにもう一度、フフフ......」

比奈「健気萌えっス」

P「わかる」

12 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:30:31.61 8A7exwPI0
奈緒「なぁ飛鳥。これはどういう曲なんだ?」

飛鳥「概要を説明するだけなら容易い。けど、上辺だけの言葉で本当に理解したとは言えないだろうね」

飛鳥「奈緒さん、比奈さん、プロデューサー。何も話さず、耳を澄ますんだ」

奈緒「あ、おお......!」

シン......

シュゴーーー......

>スゲー!オモチノビノビダー!
>モチオイシイネ、ニナチャン!

飛鳥「ほら、理解るだろう? 耳を澄ますことで静寂の瞬間や、空調のノイズ。子供たちが遊ぶ声が遠くから聞こえてくる」

比奈「ああー、確かに聞こえるっス」

飛鳥「意識していなければ何の印象にも残らないような環境音。けど、音自体は常にそこに存在しているんだ」

P「あっ......! なっ、なっ......」

飛鳥「そう、ボク達は4分33秒静かに耳を傾けることで、セカイが奏でる音をありのままに再認識することができる」

P「なるほどーーーー!」

奈緒「うわびっくりした」

比奈「なんかそういう抽象的なのも結構面白いっスね」

奈緒「でもなんか、申し訳ないな。ほら、あたし達ここですごい騒いじゃったし......」

P「あすちゃんほんとごめん」

飛鳥「問題ないさ。ボクはただ此処でボクから見えるセカイの全てを聴いていたからさ」

比奈「......はっ!」

飛鳥「気が付いたようだね。さすがは比奈さんだ。そう、キミ達の漫才もセカイが奏でる......」

P「あっ、あっ......!」

飛鳥「音楽の一部だったのさ」

P「あっー!」

P・比奈「「面白いっ!!」」

奈緒「いやそうかな......?」

P「飛鳥」

飛鳥「なんだい。プロデューサー」

P「一緒に歌おう」

奈緒「歌じゃないって」

飛鳥「構わないよ。今のボクはシンパサイザーだからね。フフッ......」

比奈「あの、飛鳥ちゃん。アタシも興味あるー......なんて」

飛鳥「ああ、共に旋律を奏でよう。そしてボク達でデトネイターになろう」

比奈「やった、ありがとうっス! いやー、これでアタシも仲間入りっスね」

奈緒「あれ、もしかしてノれてないのはあたしだけなのか!?」
13 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:32:33.66 8A7exwPI0
薫「あれー、なにしてるのー?」

比奈「これからみんなで4分33秒を歌うんスよ」

みりあ「わーい、みりあもやるー!」

仁奈「ジョン・ケージの気持ちになるですよー!」

奈緒「なんで子どもが知ってるんだ!?」

飛鳥「布教したのさ」

奈緒「小さい子になんてもの教えてるんだー!」


ワイワイ、ガヤガヤ......


加蓮「ちょっと奈緒ー、そんな面白い事してるならアタシも呼んでよねー」

凛「行くよ。蒼い風が駆け抜けるように」

奈緒「あれ!?どうして2人がここに!」

飛鳥「ヒトはココロのどこかで繋がっていたいものなのさ」

奈緒「嘘だろー!」

笑美「ちょーっとまったー! そんな面白いこと、この難波笑美抜きでやったらあかんでー!」

鈴帆「鈴帆もおるよ〜!」

幸子「カワイイボクの音を聴かせてあげましょうかねぇ!」

友紀「プレイボール前に静かにするのは得意だよ!」

紗枝「雅な試みどすなぁ」

奈緒「飛鳥、この人たちも」

飛鳥「布教済みさ」

奈緒「あぁもうめちゃくちゃだよ......」

美優「今晩の居酒屋はここですかね」

奈緒「いや違うから」

心「最初から最後まで、しゅがっていくぞ〜☆」

奈緒「張り切らなくていいからー!」


P「皆いいかー、それじゃあ俺の合図で始めるぞ」

P「さん、はいっ」
14 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:33:17.85 8A7exwPI0
飛鳥「                                                     」
比奈「                                                     」
薫「                                                     」
みりあ「                                                     」
仁奈「                                                     」
加蓮「                                                     」
凛「                                                     」
笑美「                                                     」
鈴帆「                                                     」
幸子「                                                     」
友紀「                                                     」
紗枝「                                                     」
美優「                                                     」
心「                                                     」
P「                                                     」
奈緒「......」

…...シン
シュゴーーー......


奈緒「なんなんだこの事務所はー!!」


〜 完 〜
15 :◆JDH1DmZBjFQa 2018/01/06(土) 06:34:32.54 8A7exwPI0
以上になります。
ありがとうございました。

三船美優・柳瀬美由紀「「みゆみゆです!」」

1 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:18:37.92 235ew2KhO
まえだまえだの漫才ネタです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514711917
2 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:19:36.68 235ew2KhO
美優「ど、どうもー」

2人「「みゆみゆです!」」

美優「美由紀ちゃん、あの時こうしたらよかったなーって後悔してることない?」

美由紀「うーん……別にないけど、あえて言うなら……トイレに行ってから来たらよかったかなー」

美優「それは言わなくてもよかったんじゃないの!? なんで行ってこなかったのかな、ちょっと我慢しててね」

美優「私は最近だったら……近所でおばあさんが道に迷ってたんですけど、声かけれずに家に帰ったことですね」

美由紀「ダメだなー美優さんは」

美優「でも美由紀ちゃん、そういった場面にあったら声かけれる?」

美由紀「かけれるよー、簡単だよ!」

美優「じゃあ、ちょっとやってみてくれる?」

美由紀「いいよー」
3 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:20:17.64 235ew2KhO
美優「えっと、どっちだったら……いいんでしょうか……?」

美由紀「えー……どうしたんですか……」

美優「なんで美由紀ちゃんもおばあさんをやるんですか!?」

美優「美由紀ちゃんは美由紀ちゃんのままで大丈夫だからね?」

美由紀「うん」

美優「それでおばあさんに道教えてあげて」

美由紀「うん、わかったー」

美優「向こうからきてね?」

美由紀「うん!」
4 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:21:19.30 235ew2KhO
美優「えっと、どっちだったら……いいんでしょうか……?」

美由紀「あっ、おばあちゃん、どこ行きたいの?」

美優「えっと……へっぷ」

美由紀「えっ! おばあちゃん、今おならしたの?」

美優「えっ」フルフル

美由紀「みなさん!このおばあちゃんおならしましたー!」

美優「美由紀ちゃん!? そうじゃないからね! 梅田のヘップだから!」

美優「次やったら、巨人のユニフォーム着せて阪神ファン中に入れちゃいますよ?」ニコッ

美由紀「ひいいいいいいいいいいい」プルプル

美優「じゃあ、ちゃんとしてね?」

美由紀「……!」コクコク
5 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:21:55.41 235ew2KhO
美優「えっと、どっちだったら……いいんでしょうか……?」

美由紀「あっ、おばあちゃんどこ行きたいの?」

美優「えっと……へっぷ」

美由紀「ヘップに行きたいんだね!」

美由紀「それならまず、飛行機に乗って日本に行って……」

美優「ここどこなの!? おばあさんどこで迷ってるの! 海外でヘップ探さないから!?」

美優「このネタ終わってもトイレ行かせませんよ!」

美由紀「ひいいいいいいいいいいいいいいい」プルプル

美優「ならちゃんとしてね?」
6 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:22:35.60 235ew2KhO
美優「えっと、どっちだったら……いいんでしょうか……?」

美由紀「美優さん」

美優「どうしたの?」

美由紀「やっぱりみゆき、できないよ」

美優「もしかして、トイレに行きたい?」

美由紀「ううん」

美優「じゃあ、急にどうして?」

美由紀「美優さんがおばあちゃんの役やってるのがバカバカしいなーって」

美優「なめてるの!?」
7 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:23:41.52 235ew2KhO
美優「どうも」

2人「「ありがとうございました!」」
8 :◆NtxTVv4ssokL 2017/12/31(日) 18:25:37.65 235ew2KhO
以上でおわりになります。

『みゆみゆ』と『まえだまえだ』って響きが似てるなと思ったので書きました。
因みに、美由紀ちゃんと美優さんに未央がつけたあだ名は『みゆみゆ』です。

前作
双葉杏「美由紀とクリスマス」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514090111/

櫻井桃華「想定外」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:26:45.68 TIPegUWp0
桃華宅

櫻井桃華(22)「大掃除、残っているのは...床の拭き掃除かしら?」


桃華「あした〜ま〜た〜あえる〜よね〜♪」フキフキ

桃華(こうしていると、昔の合宿を思い出しますわね...お寺、雑巾がけ...そして志希さん、響子さん...)

桃華(...思い出はこのくらいにしておきましょう、あんなに怖い響子さんはもう思い出したくありませんもの)ブルブル

ピンポーン

桃華「...こんな時間にどちら様かしら」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:32:30.32 TIPegUWp0
ピンポーン

桃華「はーい、今出ま
ドンドンドン!ピンポーン!ドンドンドンピンポーンドンドンピンポーンドンドンピンドンピンドンドン
な、何ですの!?」ビクッ

「私です。ありすです」

桃華「...ありすさん?」

ガチャッ

橘ありす(22)「...」フラフラ

桃華「ありすさん、急にどうs...ってお酒臭い!!」

ありす「...桃華さん」

桃華「はい?」

ありす「名前で呼ばないでください、橘です!」フンス

桃華「...」イラッ

ありす「ではお邪魔します」ズカズカ

桃華「何が『では』なんですの!?ってその前にせめて靴をお脱ぎなさい!せっかく掃除したのに!!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:36:55.82 TIPegUWp0
ありす「とうっ」ベッドニダイブ-

桃華「ああもう、シーツも今日洗ったばかりなのに...!」

ありす「...この枕、すごく桃華さんの匂いがします」クンカクンカ

桃華「ま、枕カバーはまだ替えてませんの!嗅がないで!」

ありす「あっ、そういえば桃華さんにお土産があるんでした」ガバッ ガサガサ ポイッ

桃華「もう、今度は何を...ってお酒じゃありませんの!」

ありす「それでは桃華さん、かんぱーい!」カシュッ

桃華「しかも今飲むんですの!?」

ありす「何ですか、桃華お嬢様は私の買ってきた安酒は飲めないって言うんですかぁ!?」グイグイ

桃華「な、なんてめんどくさい...!」グラグラ

桃華(こんなのの相手はわたくし1人ではどうにもなりません、救援を...!)ポチポチ
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:40:50.22 TIPegUWp0
ピンポーン

桃華「...開いてますわ」

ガチャッ

千枝(21)「ハァ、ハァ...お邪魔します...」

桃華「千枝さん、そんなに急いで...よく来てくださいましたわね」

千枝「だって、二人が心配で...」

千枝「それに、今日はもう用事もないしね...そんなことより、鍵開けっ放しなんて不用心だよ?」

桃華「」チョイチョイ

千枝「...うわあ、これは」

ありす「Zzz...」ガッチリ

桃華「...急に抱きついてきたと思ったら、そのまま寝落ちしましたの」

千枝「だから動けなかったんだ、お疲れ様...」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:45:41.06 TIPegUWp0
ありす「んん...?」ムクリ

千枝「あ、起きた」

ありす「...千枝、さん?」

千枝「うん、久しぶりだねありすちゃん」

ありす「ええ、本当に久しぶりです」

ありす「...なので、再会を祝して飲みましょう!今日は私の奢りです!」トクトク

千枝「ええ〜...?」

桃華「まだ酔いは抜けてませんのね...」ハァ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:49:40.39 TIPegUWp0
桃華「...では、目も覚めたところで」

桃華「ありすさん」

ありす「はい?」

桃華「何が、ありましたの?」

ありす「.........な

桃華「『なんでもない』なんて言わせませんわよ?」

ありす「うっ...」

千枝「うん、私もそれはないと思うな」

ありす「...どうしてそう言いきれるんですか」

千枝「だって、ありすちゃんは昔からしっかり者だもん」

千枝「だから、ちゃんと自制できるはずだし」

千枝「何の理由もないのにここまで酔うなんておかしいよ」

千枝「...確かに、酔うとめんどくさいけどね」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:50:23.36 TIPegUWp0
桃華「千枝さんの言う通りですわ」

桃華「わたくし達、もう何年の付き合いだと思ってますの?」

桃華「あなたが本来真面目で貞淑な女性であることは、よーく知ってますもの」

桃華「...まぁ、酔うとめんどくさいのですが」

ありす「酔った私はそんなに面倒ですかそうですか」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:53:06.45 TIPegUWp0
ありす「...実は、私」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:54:16.58 TIPegUWp0
ありす「今日、モバPさんに告白してきたんです」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:56:06.14 TIPegUWp0
桃華「...」

千枝「...」



桃華「まぁ、そんなところでしょうね…」

千枝「それで、またフラれちゃったんだね...」

ありす「なんで!そんなに!物分かりがいいんですか!?」バンバン
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:57:40.03 TIPegUWp0
千枝「だって...ね?」

桃華「この流れ、もう何回目ですの?」

ありす「告白ですか?今回で72回目になりました!」ドヤァ

千枝(どうして自慢げなんだろ...)

桃華(それは連敗記録ですのよ...?)
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 19:58:51.97 TIPegUWp0
桃華「で、今回はどうして告白を?」

ありす「よく聞いてくれました!!!」ツメヨリー

桃華「うるさい!近い!お酒臭い!」オシモドシー

ありす「今日はPさんと二人でお仕事だったんですが、衣装が薄手だったので肌寒くて...」

ありす「そうしたらですね、自分の寒さも顧みず上着を貸してくれたんです!」

ももちえ「ああ〜...」

千枝(いかにもあの人がやりそうな話だけど...)

桃華(PちゃまもPちゃまですわ、相変わらず平気でそんなことをするんですもの...)

ありす「そして私は想いを抑えられず」

ありす「『愛してます、結婚してください!幸せにしますから!!』と告白を...」

千枝「段階飛ばしすぎじゃないかな?」

桃華「なんてチョロい女なんでしょう...」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:00:40.42 TIPegUWp0
千枝「ありすちゃん、いつからこんなキャラになったんだっけ?」

桃華「...6年前、ありすさんの16歳の誕生日以来ずっとこの調子ですわ」

千枝「あっ、あのときの...思い出したよ」

桃華「ええ、いきなり『Pさん、4年間お待たせしました!』ってウエディングドレス着て婚姻届持って事務所に来たときは正気を疑いましたわ…」

ありす「そう!そこなんですよ!!」バンバン

ありす「10年前の!ウエディングドレスの撮影のとき!『待てますか?』って聞いたら!『待ってる』って答えたくせに!!」バンバンバンバン

千枝「主語も何もないそんな曖昧な約束を...」

桃華「ちゃんと(その仕事の後ありすさんが着替えるのを)待っててくれたではありませんの...」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:04:05.66 TIPegUWp0
桃華「それにしても、よく諦めませんわね?」

ありす「諦められるわけないじゃないですか!」

桃華「でも、もうわたくし達も大人ですし...現実を受け入れることも必要ですわ」


桃華「だって、Pちゃまは」


桃華「もう、たった一人の女性のモノになったんですから...」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:06:07.57 TIPegUWp0
ありす「.........それは」

桃華「ね?そろそろ素直に祝福して差し上げませんこと?」

ありす「でも...でも!」

桃華「...いい加減にしないと、わたくしも怒りますわよ?」

桃華「だって、今のあなたのその態度はあまりにもPちゃまと...その奥様に失礼ですもの」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:07:04.44 TIPegUWp0
桃華「そう...」


桃華「こんな夜中に、あなたを心配して駆けつけてくれた『彼女』に、ね?」チラッ

千枝「...」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:10:24.62 TIPegUWp0
ありす「...確かに、その通りです」

ありす「千枝さん、すみません...そして、心配してくれてありがとうございます」ペコリ

千枝「ううん、そんな、私が勝手に走ってきただk

ありす「ああ、『旧姓・佐々木』さんとお呼びしたほうがよかったですか?」ニコニコ

千枝「...」ピキッ

桃華「素直に感謝するつもりありませんわねあなた!!」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:17:35.19 TIPegUWp0
ありす「いやいやいや、まったくあのときは驚きましたよ」

ありす「あれは記念すべき40回目の告白のとき...」


ありす(19)『さぁPさん!受け取ってください!』ケッコンユビワー

P『あーすまん橘、実は俺の指はもう埋まっててな』キラリ

ありす『.........はい?』


P『...てなわけで、千枝と結婚しました』

千枝(18)『...///』

マジデ!? エー! ウ、ウソ... オメデトー! イツノマニソンナ...!

P『ああ、千枝は引退だけど俺はまだいるから安心してくれ』

ありす『.....................はい??』


ありす「...ってね」

桃華「あのときは本気で事務所の崩壊を覚悟しましたわ...」

千枝「あ、あのときは急な話でほんとにごめんね...」

桃華「いえ、仕方ないことだと思いますわよ」

ももちえ(だって、グダグダしてたらぜったいゴネる人達が出てくるから...)

ありす「仕方ないとはなんですか!私はまだ納得してませんよ!」バンバン

ももちえ(そう、ありすさん(ちゃん)みたいな...)
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:18:30.14 TIPegUWp0
桃華「で、少し...いえ、だいぶ揉めてなんとか騒ぎは沈静化したわけですが」

千枝「...表面上はね、でも実際には」チラッ

ありす「なんですか」グビグビ

千枝「まだまだ敵は多いのが現状だよ…」

桃華「心中お察ししますわ...」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:20:41.65 TIPegUWp0
ありす「...そんなこと言って、ねぇ桃華さん?」プハー

桃華「?」ゴクゴク

ありす「もうネタはあがってるんですよ」

ありす「そんな『自分は安全です』みたいな顔して...実は未だにPさんを狙ってるってことは」

桃華「!?」ブフォッ

千枝「」ピクッ


桃華「な、なんのこt「ありすちゃん、詳しく」あ、あの...」ダラダラ

ありす「そうですね、桃華さんもこの手の話は『いくつも』ありますが...」ニヤニヤ
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:23:52.24 TIPegUWp0
ありす「これは桃華さんが成人してすぐ、la RoseraieがPさんも呼んでお祝いの会を開いたときの話です」

桃華「ちょっ!?なぜありすさんがそれを「うん、続けて?」そ、そんな...」


ありす「桃華さんはそのとき初めてお酒を飲んだそうで、かなり酔ってしまったそうですね?」

ありす「まぁそれはいいんですよ、問題はそこではなく...」ポチポチ

ありす「...そのときの映像です、フレデリカさんがくれました」スッ


桃華(20)『Pちゃまぁ...どうして結婚してしまいましたの...?わたくしはこんなにもPちゃまを想っているのに...』ギュウウ

P『そ、そんな衝撃の事実を今言うのか...?』

一ノ瀬志希(26)『あーっ、Pが桃華ちゃん泣かせてるー!』ケラケラ

宮本フレデリカ(27)『いーけないんだ!センセーに言ってやるー♪』●REC

P『うるせえ酔っ払い共!あと先生は知らんけどちひろさんはマジでやめてな!?』

きょうゆか『Zzz...』

P『こっちは潰れて頼りにならねぇし!』

桃華『...?』ギュウウ


ありす「...どうですか?」

桃華「...」ダラダラ

桃華「...」チラッ

千枝「...ふーん」

桃華(ひ、表情がない...!)ブルブル
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:27:01.95 TIPegUWp0
ありす「それだけじゃありませんよ」

ありす「千枝さん、ここにどうやって来ましたか?」

千枝「二人が心配で、走って来たけど...」

ありす「時間、どのくらいかかりました?」

千枝「3分くらいだよ、桃華ちゃんのお部屋近いもんね」

ありす「そこです!」ビシッ

千枝「...えーと?」

ありす「近すぎるとは思いませんか?」

ありす「今の千枝さんの家から...つまり、Pさんの家から!桃華さんの家まで!」

桃華「」ギクッ

千枝「そういえば、桃華ちゃんがここに引っ越してきたのってわりと最近だけど...まさか」

ありす「そう、そのまさかです!わざわざ近くに引っ越して来たんですよこの人!」ビシッ

桃華「も、もう許して...」チーン

ありす(まぁ実は私と...他にも何人か近くに引っ越して来てますけどね)
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:28:24.23 TIPegUWp0
千枝「...まあいいよ、どっちももう済んだ話だし...それに桃華ちゃんには昔からお世話になってるから、ね?」

桃華「ち、千枝さん...!」ジーン

ありす「チッ、つまらないですね...」グビグビ

千枝「んー?」ニッコリ

ありす「はい、なんでもないです!」ブルブル
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:29:51.33 TIPegUWp0
ありす「...というか、千枝さんまだ全然飲んでないじゃないですか!」

千枝「あ、それは...」

桃華「本当に一口も飲んでませんわね...もしかして体調が優れませんの?」

千枝「そ、そうじゃなくて...実は...」

ももあり「「実は?」」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:30:30.54 TIPegUWp0
千枝「...で、できちゃって///」

ももあり「「...はい?」」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:31:26.60 TIPegUWp0
千枝「だから!赤ちゃんができたの!だからお酒はもう飲めないの!///」

ももあり「「.........」」




ももあり「「ええええええ!?!?!?」」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:32:29.31 TIPegUWp0
千枝「ちょうど今日病院に行って...Pさんには言ったんだけど、明日にはみんなにも報告しようかなって...///」

桃華「そ、そんな...」ボーゼン

ありす「」マッシロ

千枝「あ、ありすちゃんが息してないよ!?」

桃華「ありすさん!しっかりしてくださいまし!気持ちはよくわかりますけど!」ユサユサ
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:41:01.19 TIPegUWp0
ピンポーン

桃華「もう!こんなてんやわんやなときにどちら様ですの!?」ガチャッ

P「よう」

桃華「えっ!?Pちゃま!?」

P「悪いなこんな時間に...千枝と橘を迎えに来たんだよ、もうすぐ日付も変わるし女の子だけじゃ心配でな」

桃華「それはわざわざ...でも、ありすさんが「Pさん!!!」って、蘇生した!?」

千枝「あなt...Pさん!」

桃華(うわぁ、今ぜったい「あなた」って言いかけましたわ...)
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:42:16.07 TIPegUWp0
P「てなわけで帰るぞ二人とも...ありがとな桃華、二人が世話になった」ポンポン

桃華「も、もう...また子供扱いして...」カァァ

千枝(またこの人はそうやって...)ハァ

ありす(この人よく嫁の前でよその女にそんなことできますね、まぁ私が言えた義理じゃありませんが)


千枝「...じゃあ桃華ちゃん、お邪魔しました」ペコリ

桃華「いえいえ、またいつでも遊びにいらして♪」

ありす「では私も

桃華「ありすさんは今日泊まって行かれるので大丈夫ですわ」

ありす「えっ」

桃華「ねぇありすさん?」ニッコリ

ありす「アッハイ」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:43:54.48 TIPegUWp0
ガチャッ バタン

ありす「何をしてくれてるんですか!せっかくPさんと一緒に帰れるチャンスを!」

桃華「あなたを思ってのことですのよ!」

ありす「どういう意味です?」

桃華「...あなたはあの二人と一緒に帰って平穏でいられますの?」

桃華「きっと、子供につける名前でも決めながら帰るんですわ」

桃華「『橘はどんな名前がいい?』なんて聞かれたり...」

ありす「...言われてみれば、確かに」

桃華「少なくともわたくしはそんなのゴメンですわ...」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:46:22.30 TIPegUWp0
桃華「...さて、気を遣う必要もなくなったことですし」ゴソゴソ

桃華「飲み直しましょうか、ありすさん?」ドンッ

ありす「ちょっと!?これテキーラじゃないですか!?」

桃華「飲まなきゃ...酔わなきゃやってられませんわ!」グイーッ

ありす「しかも瓶から!?ロシア人ですかあなた!」

桃華「わたくしを差し置いて結婚...!しかもいつの間にか子供まで...!!」ギリギリ

ありす「...私、もう飲めないのd

桃華「ありすさん」トクトク

ありす「...はい?」

桃華「わたくしの奢り、ですわよ?」トンッ

ありす「...はい」

モウコンヤハトコトンツキアイマスヨ!
スバラシイノミップリデスワ!!
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:47:54.67 TIPegUWp0
千枝「...」テクテク

P「...どうだった、あいつらと久しぶりに会って」テクテク

千枝「変わってなくて安心しました...良くも悪くも、ですけど」

P「みんないい加減諦めてくれねぇかなぁ、俺もう嫁も子供もいるんだぞ?」

千枝「いいんですよ、私があなたを独り占めしてしまったのは事実ですから...」

千枝「...それに」ギュッ

千枝「ぜったいに、誰にも渡しませんから?」ニコッ

おしまい
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:51:22.60 TIPegUWp0
おまけ

チュンチュン...

桃華「...うう」ムクリ

桃華「いつの間にか朝に...ああっ、頭が痛いですわ...!」ズキズキ

桃華「って、あっ...」

ゴチャア...

桃華「せ、せっかく大掃除しましたのに...」ガクリ

ありす「...」ムクリ

桃華「ありすさん、おはようございm「きもちわるい...」...ちょっとお待ちになって!」バタバタ

モウムリ...オエエエエエエエ...
イヤァァァァァァァ!!!

今度こそおしまい
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:52:32.78 TIPegUWp0
以上になります
ガバガバ駄文でしたがありがとうございました
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 20:56:05.22 TIPegUWp0
えーと、今見返して来たんですが、

・25の酔い桃華と最後の千枝の?はハートマークのつもりだった

・酔った橘さんのシリーズがあるんですかね...?しかし私はこれが2作目ですのでそのシリーズとは無関係です、勘違いさせるような文章で申し訳ありません

の2点をよろしくお願いします。

モバP「クールな事務所にて」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:22:31.14 rpX7OEf0
クールアイドル達の短編をオムニバス形式で

読まなくても問題ない前作
モバP「クールな事務所」
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1515319538/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515399750
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:23:44.39 rpX7OEf0
[むーりぃー]

楓「乃々ちゃーん、レッスンの時間ですよー」

乃々「むーりぃー……」

楓「どうしてですか?」

乃々「楓さんとレッスンなんて恐れ多いんですけど……」

楓「そうですか?」

乃々「はい……だって楓さんは背が高くてカッコいいですし、歌も凄い上手いですし……」

乃々「森久保なんかとは格が違うんですけど」

楓「私はまだまだだと思っているのですけど……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:24:28.39 rpX7OEf0
楓「まあいきますよ、乃々ちゃん」

乃々「どうしてそんなに必死なんですか……今までこんなことなかったのに……」

楓「ふふっ、気になりますか?実は
レッスンのあと飲みにいく約束なんです」

乃々「うぅ……」

楓「いきますよ」

乃々「うぅ……」

楓「乃々ちゃん」

乃々「ひぃぃ……」

楓「乃々ちゃん」

乃々「……乃々はノーノーですけど……」

楓「!」ピキ-ン!
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:24:55.70 rpX7OEf0
楓「乃々ちゃんもこっち側だったんですか!」

乃々「……え」

楓「受けて立ちますよ」

楓「避けられないお酒……なーんて」フフッ

楓「猫が寝転がる……うーん、いまいちですかね……」

乃々「なんか夢中になってるんですけど……」

乃々(なんとかやり過ごせそうです……)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:25:21.61 rpX7OEf0
1時間後

楓「うーん、いまいちいいのが思いつきませんねぇ……」

モバP「森久保ォ!」

乃々「ひぃっ!」

モバP「楓さんも!」

楓「あ、Pさんこんにちは」

モバP「ああ、こんにちは。ってなんで楓さんも一緒になってレッスンサボってんですか!?」

楓「あ、乃々ちゃんがダジャレを言ったのでついつい。申し訳ないです」

モバP「もう!レッスン行きますよ!」

楓「はーい」

モバP「乃々もいくぞー」ズルズル

乃々「酷いんですけど……アイドル以前に女の子にすることじゃないんですけど……」

モバP「あ、楓さん。今日の飲み会は無しです」

楓「え!?」

モバP「レッスンサボってたんで当然です」

楓「そんな……そこをなんとか……」

モバP「ダメです」

楓「そんな……」シュ-ン
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:26:05.60 rpX7OEf0
[勘違い]
アンジャッシュネタです
多少の百合要素注意

文香「初めてのドラマ出演……」

文香「しかし、初めてだからといって半端にいくわけにはいけません」

文香「しっかり練習しないと……」

文香「えっと……お世話になっている人に思いを伝えるシーンですか……」

文香「というかこれ相手の人『ありす』っていう名前なんですね」

文香「ありすちゃんが事務所に戻ってきたらいっしょに練習してもらえるように頼んでみましょうか……」

文香「声に出すのは恥ずかしいですが、とりあえず1人で練習しておきましょう……」

ありす「ただいま戻りま……」

文香「実は私、ありすちゃんのことが好きなんです!」

ありす「えっ……!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:26:39.82 rpX7OEf0
文香「あっ、もしかしてありすちゃん聞きましたか……?」

ありす「は、はい!」

文香(恥ずかしいです……まあ練習の手伝いをしてもらおうと思ってたので構いませんが)

ありす(もしかして聞かなかったことにすればよかったんじゃないでしょうか)
↑文香がそういう趣味だと勘違いしている

文香「あの……もしありすちゃんさえよければ私に付き合ってくれませんか?」

ありす「つ、付き合うですか……!?」

文香「あ、ありすちゃんの気持ちがいちばん大事ですからもしイヤなら……」

ありす「イヤとかではないんですが……文香ちゃんはそういう趣味だったんですか?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:27:15.08 rpX7OEf0
文香「趣味というか……最近興味が湧いてきました」

ありす「最近ですか……」

ありす(奏さんとか周子さんとかカッコいいですから……そのせいでしょうか)

文香「それで、奏さんにお願いして2人でやったんですけど……」

ありす「ヤったんですか!?もうしたんですか……」

文香「でも、私が慣れてなくて……本番で興奮してたくさん噛んじゃったりしました……」

ありす「噛んだんですか!?それはダメですよ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:27:49.81 rpX7OEf0
ありす「あっ、このことってPさんは知ってるんですか?」

文香「?知っていると思いますが……」

文香(Pさんがとってきた仕事ですし……)

ありす「Pさん公認なんですか……」

文香「はい、周子さんもすごく応援してくれました」

ありす「周子さんも知ってるんですか!?というか応援してるんですか!?」

文香「一回奏さんとやってるところを撮影して、周子さんに見てもらったことがあります」

ありす「なんで周子さんに見せる必要があるんですか!?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:29:09.52 rpX7OEf0
文香「やっぱり他の人に見てもらったほうがいいと思いまして……」

ありす「そんなもの見せられたら周子さんびっくりしますよ……」

文香「?周子さんはしっかり見てくれましたよ?」

ありす(周子さん、何やってるんですか!?)

ありす「あの……そもそもこういうことに興味をもつきっかけってなんだったんですか?」

文香「奏さんがきっかけだと思いますが……」

ありす(予想通り、奏さんですか……)

文香(奏さんの演技、カッコよかったです……)

文香「ある日、奏さんに付き合ってほしいって言われて……」

ありす「そこで……その……2人でヤったんですか……?」

文香「いいえ、他の人も集めて5人でやりました」

ありす「5人ですか!?一人で余るじゃないですか!?」

文香「ペアを組む訳ではないので余りませんが……」

ありす「それは凄そうですね……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:29:35.34 rpX7OEf0
文香「奏さんに度胸をつけるためって言われて近くの公園でやったんですけど人が集まってしまって……」

ありす「現役アイドルですよ!?何してるんですか!?」

文香「ですよね……時と場所を守るべきでした……」

文香「えっと、話は戻るんですが……」

ありす(もしかして……)

文香「もし良ければ私とその……してくれませんか?」

ありす(やっぱりぃぃぃ!)
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:30:08.01 rpX7OEf0
ありす「む、無理です!第1そんな経験全然ないですし!」

文香「しょうがないですね……今夜は一人ですることにします」

ありす「そんなこと言う文香さんはみたくありませんでした……」

文香「しかし、文香さんがしてくれないなら一人でするしかないので……」

文香「でしたら、今から一人でするので見てくれませんか?」

ありす「ダメですよ!?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:30:53.28 rpX7OEf0
文香「一回だけでもいいですから……感想をくださると助かります」

ありす「感想なんて言えませんよ!」

ありす「っていうかそもそもなんで私なんですか!?」

ありす「それこそ奏さんや周子さんでいいのでは……」

文香「ありすちゃんじゃないとダメなんです……!」
↑相手役の名前がありすのため

ありす「絶対にですか?」

文香「絶対にです」

ありす(文香さんがここまでいうなんて……)

ありす「……分かりました。でも一回だけ、特別にですよ」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:31:58.43 rpX7OEf0
文香「一回だけですね、わかりました」

ありす「あっ、いや、でも結果によってはも二回でも三回でも……」

ありす(ってこれ私がしたいみたいになってませんか……?)

文香「ありがとう、ありすちゃん」

ありす「えっと、私こういうの初めてで上手くできるかわかりませんが精一杯頑張ります!」

文香「大丈夫ですよ」

ありす「恥ずかしいから目を閉じてもらってもいいですか?」

文香(演技を見られるのが恥ずかしいんでしょうか?)

文香「わかりました」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:32:25.69 rpX7OEf0
ありす「文香さんにお願いされたとき、恥ずかしくて……でもそこまでイヤじゃなくて……」

文香(もう演技に入ってるのでしようか……?)

ありす「この感情がなんなのかわからないんです」ジリジリ

ありす「でも、文香さんとしてみれば分かると思うんです」ジリジリ


文香「えっと、ありすちゃん……?」

文香(近づいてきてるような……)

チュッ

文香「えっ!!ありすちゃんいきなり何して!?」

ありす「文香さん……」

文香「ありすちゃん!!目が、目が怖いです!」

このあと誤解に気づいたありすが罪悪感で落ち込むのはまた別の話
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:33:08.96 rpX7OEf0
[理解るわ]

飛鳥「川島さん」

瑞樹「飛鳥ちゃん、どうかしたの?」

飛鳥「貴方の『理解るわ』凄くカッコいいと思うよ」

飛鳥「まさか蘭子以外に仲間がいるなんてね……」

飛鳥「おっと、すまない。用はこれだけだ」

飛鳥「邪魔したね。ボクはここいらで失礼するよ」スタスタ

瑞樹「なんだったのかしら……?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/08(月) 17:34:18.57 rpX7OEf0
以上で終わりです
ご覧頂きありがとうございました
ネタが思いつけばまた書きます

【モバマス】もしも、明日晴れたなら

2 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:40:27.75 R409ZOpN0
きっかけ、ですか。

 扇風機がね、落ちてきたんです。

 あっ、違いますよ? お部屋に置いて夏に使う小さいのじゃなくて、天井についていて、照明と一緒になっていて、いつものんびりくるくるまわっている、あの……そう、それです! へえ、あれってシーリングファンという名前なんですね。

 あの冬の日、それが私たち二人の上に落っこちて来たんです。

 ふふ、びっくりですよね? 実は私も、あのときはとてもびっくりしました。

でも、それが私―――高森藍子が白菊さんのことを知りたいと思ったきっかけだったのは、間違いないことです。

 実のところ、それまで私は白菊さんに何か、特別の興味を持っていたわけではありませんでした。

 私の所属しているプロダクションは大きくて、白菊さんとは担当プロデューサーさんも違います。 その上、あのころ白菊さんはスカウトされてから間もなくて、ほとんど接点なかったんです。

 だから、これはおそらくですけれど、あの日シーリングファンが落ちてこなかったら私と白菊さんは『あまり親しくない同僚』のままだったんじゃないでしょうか。 そう考えると、人の縁って不思議ですね。

 私達のプロダクションが入っている建物は大きなビルディングで、毎日いろいろな人が出入りしています。 私がお世話になってるPさんの事務所は10階なんですが、エレベーターはいつもめまぐるしく動いていて、一階に降りようとしてもけっこう待つって感じでなんです。

 あの日、レッスンを終えた夕暮れ時もそんな感じ。 一度20階まで上がったエレベーターが19、18、17……って、各駅停車でゆっくりゆっくり降りてきて。

 ようやく乗り込んだ帰りのエレベーターで、私は白菊さんと一緒になったんです。
3 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:41:17.70 R409ZOpN0

 何の偶然か、乗っていたのは白菊さんただひとり。 とはいえさっきお話しした通り、まだお互い顔を知っているかどうか―――というぐらいでほとんど面識はありません。

 二人で『おつれさまです』とか挨拶して二言、三言やりとりしたら、それで会話がもう続かなくて黙りこくっちゃって。 

 珍しく10階から1階までどこにも止まらなかったので、黙ったままあっという間に1階に到着です。

 そのまま二人並んでエレベーターから吹き抜けになっている玄関ホールに出て、別々に歩きだそうとして―――そしたら、ふっと頭上が暗くなったんです。

 あれっと思う暇も、見上げる暇もありませんでした。

 だって次の瞬間、白菊さんが私を思い切り突き飛ばしたんです。

 突き飛ばされたことにも気付かないほど、突然のことでした。私は驚きでまんまるになった目で白菊さんを見ながらたたらをふんで、エレベーター前からすこし離れたところでぺたん、と尻餅を付いてしまいました。 

 ついさっきまで自分が居たあたりに物凄い音を立てて『何か』が落ちて来たのは、そうして私が尻餅を付くのとほぼ同時ぐらいだったと思います。

 ―――私はその一瞬、自分を突き飛ばした姿勢のままでその場に立つ白菊さんにすっかり目を奪われていました。

 白菊さんは、先ほど私たちが立っていたところから、一歩も動いていませんでした。
4 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:42:02.66 R409ZOpN0

 いえ、正確には動かなかったんじゃなくて―――たぶん、私を突き飛ばしたあと、白菊さんはそこから逃げる時間がなかったのだと思います。 つまり、動けなかった。逃げ遅れたんです。

 幸い『何か』……シーリングファンはすんでのところで白菊さんを逸れました。彼女は無事です。

 だけど、それは『運良く』の話です。

 なにが落ちてきたのか、どこに落ちるのか―――正確に見る余裕は、たぶん白菊さんにもありませんでした。 
 
 ただ、私たちの上に何かが落ちてくる、と漠然と察しただけでしょう。

 それなのに白菊さんはためらい無く私を突き飛ばして、自分は逃げ遅れました。

 そして、たった今自分の側で起きた出来事が、すこしも恐ろしくないみたいでした。

 ぐしゃぐしゃになった残骸の側にたたずむ彼女はその瞬間、とても静かで、落ち着いるように見えて。

 その彼女の表情が、私の中に焼き付いて離れなくなりました。

 その表情の、なにかが変だと思ったのです。 似つかわしくないと思ったのです。 だって白菊さんはあのとき、とても、とても―――

 ―――寂しそうだったのです。
5 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:42:36.57 R409ZOpN0

 だけど、その表情はほんの一瞬でかき消えます。

 はっ、と我に返るように、白菊さんの表情に生気が戻って、戸惑い、驚き、恐れ―――そんなごく当たり前のものに変わります。

 その変化にもまた、目を奪われて。私は白菊さんに目を凝らそうとしたのですが、それ以上白菊さんを見ていることは出来ませんでした。 

 だってあわや大けがの落下事故です。

 派手な音もしました。 

 すぐにまわりは大騒ぎになって、騒ぎを聞きつけた私のPさんも、白菊さんのPさんもすぐ駆けつけてくれて……私たちの周りはあっという間にすごい人だかり。 

 白菊さんの表情はすぐに人混みの影に隠れて、すっかり見えなくなってしまったのです。

 だけど、たった一瞬でかき消えたあの寂しげな表情は私の脳裏に焼き付いていて―――知りたい、と思ったんです。

 あの表情の理由を。

 そして、白菊さんがどういう人なのか、ということを。
6 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:43:21.18 R409ZOpN0

●あの子について、思うこと

 白菊さんがどういう子なのか、知りたい。

 そう思った私は、まずそれまで自主的に行なってきたダンスの自主レッスンの時間を変えることにしました。

 もちろんそれは白菊さんと一緒にレッスンを受けるため。

 まずとにかくあの子に近づいて、親しくなりたいとそう思ったのです。

 最初はなかなか会話をする機会もありませんでした。

 今思えばあの事故の後ということもあって、白菊さんは私を避けようとしていたのです。

 ただ、幸い―――というわけでもないのですが、きっかけがありました。

 当時の白菊さんは、あるステップを物にできず、苦しんでいました。

 何度も挑戦して、だけど、うまく行かなくて。 何故うまくいかないのかも良くわからない―――そんな感じ。

 そして私は、どうすればそのステップを物に出来るのか、知っていました。

 だって―――実は私もかつてそのステップが物にできなくて、とっても苦労したんです。

 私と白菊さんは似通ったところがありました。

 余り運動神経がいいほうとはいえないこと。

 直感よりは、地道に積み重ねていくことで何かを物にしていくタイプであること。

 先日スカウトされたばかりの白菊さんのダンスは、以前の私に良く似ていました。

 だからつまづくところ、克服できないところがよく似ていたりして。

 今彼女が何を克服できないでいるのか、解ることがあって……

 やがて私の小さなアドバイスがきっかけで、白菊さんはそのステップを物にしました。

 白菊さんと私が一緒にレッスンする機会が増えてきたのは、それからです。

「高森さん、少し、ステップを見てもらっていいですか」

「高森さん、この課題についてなのですが……」

 一度そうなれば、白菊さんは熱心でした。

 折につけそんな風に声をかけてくれるようになって、嬉しくないわけがありません。

 ちょっと目立たなくて内気だけど、素直で熱心。可愛い後輩―――最初のうち、私の感じた白菊さんの印象はそんなところ。
7 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:44:27.49 R409ZOpN0

 だけど、すぐに彼女の美点がそれだけではないと気が付きます。

「高森さん。あの……」

 ある時レッスンを始める前、白菊さんは不意にわたしを呼び止めました。

 靴ひもが切れ掛かっている、というのです。
 
 私はそれに気が付いてもいませんでした。

 いえ、履く時にもちろん一度チェックしていましたから、その後確認しようとも思っていなかったのです。

 私が気づいた白菊さんの美点そのいちは、周囲にとても気を配っていること。

 彼女はトラブルにとても敏感で、ともすれば当人よりもよく注意しています。

 ある時なんか、固定金具が壊れて倒れ掛かってきた資料棚に誰より早く気付き、同期の子を助けたりしていました。

 もしかしたら、私が助けてもらったような事は日常茶飯事なのかもしれません。

 そして、私が気づいた白菊さんの美点、そのに。

「もう一度―――もう一度お願いします!」

 皆がへたばりかかって、本人も汗びっしょりで、くたくたで。

 それでもトレーナーさんの指導に喰らいついて行く白菊さん。

 しばらくレッスンを共にしてすぐに気がつく彼女の美点は、その熱心さ、真剣さ。
 
 白菊さんはとりたてて運動神経が良いわけでなく、飲み込みがいいというわけでもありません。だけどとても練習熱心で、何かにつまづいてもそこで挫ける、ということが無いのです。
 
 練習熱心ということにかけてはきっと茜ちゃんといい勝負。
 
 大人しく物静かなタイプなので見誤りがちですが、むしろ人一倍強く情熱を持っている子なのです。

 トレーナーさんの言葉も一言も聞き漏らすまいとし、何度も何度も出来ないことに挑戦し、克服する。

 その姿勢は、すこしのんびり屋の私自身、見習いたいと思うほどでした。

 気配りができて、素直で、とても熱心。

 あの一瞬の寂しそうな表情とは、結びつかないと思えるぐらいです。 

 だけど長くレッスンを共にするうちに、気がかりはむしろ増えていったのです。
8 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:45:01.16 R409ZOpN0

              ◇


「白菊さん。今日はもう、このぐらいにしておいたほうがいいよ……?」

「いいえ、もう少し。もうすこしだけ、やってしまいたいんです」

 消灯の近づいた、誰もいないレッスンスタジオ。すっかり暗くなった窓のそばで、白菊さんがもう少し、もう少しとレッスンを続けようとする。

「もう、消灯が近いから―――ずっと残っているとスタッフの人のご迷惑になっちゃうよ?」

 ようやく時間に気付いた白菊さんが、荒い息をついて、ようやくレッスンを中止することに応じる――― 

 白菊さんはデビュー前。

 だんだんとレッスンは難易度が上がっていきます。

 そんな中、私と白菊さんの間で、こんなやり取りをすることは増えて行きました。

 彼女は与えられた課題を絶対にあきらません。

 自主的に居残りをして、『できない』をそのままにせず、必ず克服しようとします。

 その姿勢自体は、とても素晴らしいことでした。

 だけど、白菊さんのその姿勢は徐々に行き過ぎとなっていきます。

 与えられた課題がどうしてもできないとき。
 
 自分の中で満足がいかないとき。
 
 そんなとき、白菊さんは何かに突き動かされるように、鬼気迫る様子でレッスンに打ち込みます。

 どんなに時間がかかっても、どんなに疲れても、『できない』を克服しない限り絶対にレッスンをやめようとはしない。

 そんなことがだんだんと増えてきたのです。

 もしも誰かが止めなければ、彼女は文字通り倒れるまでレッスンを続けるでしょう。

 今はまだ、私達の制止を聞いてくれます。

 だけど、いつか私達が制止しても、ひそかにレッスンを続けるようなことになってしまうのではないか? 

 私はそれが心配で、白菊さんを目で追うことが増えていきました。

 最初はただ『熱心で真剣』と見えた表情に、いまは焦燥が混じっているように思えます。

 そう、私には白菊さんが何かを急いでいるように見えます。

 いつか、白菊さんはそのせいで取り返しの付かない怪我でもしてしまうのではないでしょうか―――私はそれが、心配です。

 でも何故?

 白菊さんは、何を急いでいるというのでしょう。 

 アイドルとしてスカウトされ、デビューの機会を掴んだ13歳の女の子がそれほどに焦る理由を、私は想像もできずに居ました。
9 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:45:29.95 R409ZOpN0
           ◇


 二つ目と三つ目の気がかりは、同じ根を持っています。

 そのひとつは、彼女が一本線を引いて他人と接している、と感じたことです。

 私と白菊さんの関係は、決して悪くないと思います。
 
 二人でレッスンすることも言葉を交わすことも増えて、正直あの時間一緒にダンスレッスンをしているメンパーの中では、私はもっとも白菊さんと会話する機会が多いと思います。

 だけど、白菊さんは決して私的な話はしませんし、レッスンの後を私や誰かと過ごそうとすることはありません。

 自主的にレッスンに打ち込む日が増えるにつれ、その傾向はより強まってきたようです。
 
 決して誰かと協力することを拒むわけではありません。

 ただ、まるである一点を超えて誰かと親しくなってはいけない、と自分に課しているように思えるのです。
 
 ―――もちろん、私達は友達になるためにここにいるのではありません。

 私達は同期であるとともに競い合うライバルであり、場合によっては一つの座を争う敵ともなります。

 決して誰かと慣れ合わない―――という姿勢は考えようによっては、正しいこと。
 
 それが彼女の選んだ道であれば、全体の和を乱さない限りにおいて口出しするべきではないのかも知れません。

 だけど、それなら。

 彼女はあの時、どうしてあんなに寂しげだったのでしょう。

 そして、最後の気がかり。

 それは、私が参加する以前から白菊さんとレッスンを共にしていた子たちの多くが白菊さんを避けはじめている事でした。

 その中には白菊さんと同期の子、同年代の子、白菊さんの気づきによって怪我を免れた子までが、含まれていました。 

 本人が線を引いているのですから、むしろそうなっていくことは当然とも思えます。

 だけど、白菊さんを遠巻きにする子たちの表情を見るうちに、私は違和感を覚えます。

 そこにあるのは不満でも、無視でも、敵意でもありません。

 それは、恐れ。
 
 そう、まるで彼女たちは、白菊さんを恐れているように見えたのです。
 
 
10 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:46:11.75 R409ZOpN0

              ◇


「高森さんも、白菊さんにはあまり近寄らないほうがいいと思います」

 白菊さんを避ける子の一人―――仮にA子さんとしておきます―――は、白菊さんと同時期にスカウトされた子です。

 たしか以前、白菊さんの気づきによって資料棚から助けられたのも、この子です。

 そのA子さんに面と向かってそう告げられたのは、更衣室で偶然その子と二人きりになった時の事でした。

 多分、私と二人きりになれるときを、待っていたのでしょう。

 誰かと親しくしない方が良い―――などと勧めるのは、正直関心しないことです。

 だけど私は、それをたしなめようと思う前に、まず驚いて―――あっけに取られてしまいました。

 彼女は、決してこういうことをするタイプの子では無かったからです。

 とてもまっすぐで、頑固すぎるところがあるけれど、優しくて気遣いの出来る、そんな女の子―――

 決して短くない期間レッスンを共にする中で、私はA子さんにそういう印象を抱いていました。
  
 それに―――そう告げる彼女の顔はあまりにも深刻で、苦しげに見えました。

 何が、彼女をそれほど苦しめているのでしょう。

 簡単に否定したり、たしなめたりしてしまって良い話ではない。

 その時私には、そう思えました。

「―――どうして?」

 だから私はできるだけ穏やかに、静かな調子でそう問います。

「……高森さんは『不幸の子』の話を聞いたことがありますか」

 そして、彼女から帰ってきたのは、そんな奇妙な言葉でした。

 聞いたことはありました。

 それは『芸能界の怪談』とでも言うような、不思議な噂です。

 いわく、次から次に事務所を潰す、不幸の申し子がいる。 
 
 申し子は抜けるように色が白くて、少し紫がかった瞳をしていて。

 もし自分の事務所にその子が来たら、様々な不幸な事が起きるようになって、事務所はつぶれ―――おしまいになってしまうんだ、って。

 知ってはいましたが、無論本気で信じていたわけでもありません。

 芸能界というのは、噂や伝説の多いところです。

 そして噂には、すぐに面白おかしい尾ひれがつくものです。

 私は『不幸の子』の噂も、小さな何かに尾ひれのついた、ただの噂に過ぎないと思っていました。

 そんな噂は、信じていませんでした。
11 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:46:49.88 R409ZOpN0

「でも、あれはただの噂―――だよね?」

 私は出来るだけ穏やかに言葉を継ぎました。

 だけど、A子さんの表情は深刻そのもの。

「あたしもずっと、そう思っていたんです。 最初は白菊さんと、仲良くしていたし。 だけど―――ただの噂じゃないんじゃないか、って」

 私から目をそらして言葉を続けるA子さん。

「高森さんも、事故にあったって聞きました。私も、です―――だれでもわかるじゃないですか。あんな事故、本当は滅多に起きないって」

 A子さんの言うことは、解ります。

 自分めがけて照明が落ちてきた―――なんて、私には初めての体験でした。

 このプロダクションに所属して、短くない期間を活動してきて、あんな事故に遭ったのは初めてのこと。

 靴紐が切れたりすることも、なかなかあることではありません。

 だけど。

「だけど、貴女を事故から助けてくれたのも、白菊さんだよね? 私も、白菊さんが助けてくれなかったら、きっと大怪我をしていたと思う」

「もし、その事故が、白菊さんが居なければ起きなかったとしたら?」

 A子さんは、真剣です。

「白菊さんと一緒に居るようになってから、いろんなことが起きるんです。 物が落ちてきたり、停電したり、すぐそばで交通事故が起こったり―――そして、そんな事が起きるたび、白菊さんは謝るんです。謝って、言うんです」

 だんだん、A子さんの言葉が早口になっていきます。

 私から顔をそむけて、硬い、震えるような言葉で、続けます。

「『私が不幸を呼んだから』―――って」

 自分が不幸を呼ぶ。

 誰かを不幸にする。

 それが私なのだと―――白菊さんは言ったというのです。

「だから、避けたほうがいいんです。あの子のそばにいると、きっと高森さんもまた危ない目に遭います」
12 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:47:20.00 R409ZOpN0

 A子さんの言葉は、続きます。

 口を開いたら止まらなくなってしまった、そんなふうです。

「事務所でなにか良くないことが起きると、まっさきに『それは自分のせいだ』と言うのはほたるちゃん。 人が不幸に巻き込まれそうになったら、自分の身も省みず助けに入るけど自分はいつも無事で……巻き込んでごめんなさい、と謝る。 まるで―――まるで、不幸を呼んでいるのが自分だと確信してるみたいに」

 そんなことが、沢山あったのでしょうか。 

 もしかしたら私の時も、白菊さんは自分の周りで何か悪いことが起きるに違いないと思っていて―――だから頭上に異変を感じたとき迷わず私を突き飛ばしたのでしょうか。

「だから、離れるのがいいんです。きっとそうなんです。白菊さん自身が私達から離れようとしているんだし、それが一番いいじゃないですか。 お互いのためじゃないですか!」

 最後のほうは、叫ぶみたいでした。

 俯いたままぜいぜいと息をついて沈黙するA子さんの肩に、私はそっと手をおきました。
 
 彼女の身体がびくっとすくんだのが、解ります。

「私のためを思って、言ってくれたんだね―――でも、そんなことは言わないほうがいいと思う」

 私の言葉に、A子さんの身体がこわばります。

「どうしてですか。 不幸なんて、偶然に違いないからですか。 同じ事務所の仲間同士、仲良くしなくちゃいけないからですか」

「ううん、違うよ?」

「じゃあ、どうしてそんな事を言うんですか」

「貴女が、とっても苦しそうな顔をしているから」

「―――!」

 彼女は私に白菊さんの話をしている間、ずっと苦しそうでした。 言いたくないことを無理に口にしている、そんな顔を、していたのです。

「こんなことを言いたくない、って顔をしていた。ずっと辛そうだった。 だから―――言わないほうがいいって思う。貴女が傷つくから」

「私は、白菊さんのことで傷ついたりしません。苦しんだりしません」

「さっき、白菊さんの事を『ほたるちゃん』って呼んだでしょう?」

「―――!」

 無意識の事だったのでしょうか。 A子さんは目を丸くして、さっと口元を隠しました。

「白菊さんの事、本当はそう呼びたいんだなあ、って思ったの。離れたくないんじゃないかって―――違った?」

 だって、本当に恐がって、嫌いなら。 苦しむ必要はありません。

 苦しむのは気になっているから。

 苦しむのは、嫌いになりたくないからではないでしょうか。

「私だって―――」

 A子さんはぶるぶる震えて、小さく、小さく声を絞り出します。

「私だって、私だって、私だって! こんなこと言いたくない! 信じたくない!」

 彼女の瞳から、ぼろぼろと涙がこぼれます。

「だけど、だけど―――もう今は、恐いんだもの―――」

 A子さんは人目を気にせず、わんわんと泣き出しました―――

 
13 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:48:11.56 R409ZOpN0

              ◇


「―――私とほたるちゃんは、同じ日に事務所に入ったんです」

 事務所にほど近い喫茶店のボックス席。

 更衣室から場所を移してしばらく時間がたって。

 ようやく落ち着いたA子さんは、ぽつぽつと思い出を語ってくれました。

「ほたるちゃんは、誰かを幸せにできるアイドルになりたいんだって言っていて―――歳も近いし、一緒に頑張って夢を叶えようねって約束したんです」

 私は、聞き役に徹します。 A子さんの鼻がくすんと鳴りました。

「一緒にレッスンして、色々な話をして。楽しかったな……だけど、ある時、変わったんです」

「……変わった?」

「私達のすぐ近くで、交通事故があったんです。 二人とも無事だったし、私はびっくりしただけだったんだけど―――ほたるちゃんの顔は真っ青でした。 ごめんなさいって言って、駆け出して……それからほたるちゃんは、みんなと距離を取るようになったんです」
 
 ごめんなさい。

 私はふと、ぐしゃぐしゃに潰れたシーリングファンの傍らに、ひどく静かに佇む彼女の横顔を思い出しました。

「仲良くなってた子たちとも距離を取るようになって―――どうしたのか聞く私達に、不幸の子の話を、自分の身の上の話をしてくれたのは、他ならぬほたるちゃんでした。 だから、近づかないほうがいいんだって―――私たちは、『そんなこと気にしない、きっと偶然だ』って言ったんです。 そしたら、ほたるちゃんが……」

「―――どう、したんですか?」

「……笑ったんです。とっても、とっても寂しそうな顔で―――そしてそれ以来、ほたるちゃんとの距離は、離れる一方になりました」

 無力感や苦しみが混じったような深いため息が、A子さんの口から吐き出されました。

「私達は、ほたるちゃんのことがだんだん解らなくなっていきました。 いつでも線を引かれていて―――何かトラブルがあると、いつもほたるちゃんが助けてくれて……だけど、それが恐かったんです」

 助けて貰ったのに、何が恐かったのか。

 私がそれを問う前に、A子さんは言葉を継ぎました。

「どんな危険なときも、迷わず助けてくれて―――でも、いつも平気な顔なんです。 まるで、『不幸』を少しも恐れていないみたいに。 その不幸で自分が死ぬことはないとでも思っているようで―――恐かったんです」

 彼女たちが感じたという『怖さ』を、私は否定できませんでした。 あの時私を助けてくれたように、白菊さんはきっと不運な事故があったとき、誰かを助けようとして来たのでしょう。

 そして、いつもあの時のように静かな顔をしていたのかもしれません。 今目の前で起きたことに微塵の恐怖も覚えていないような、あの顔を。

「ほたるちゃんが、解らないんです」

 物理的な痛みを堪えるような顔で、A子さんは言います。

「焦っているみたいに、おかしいぐらいレッスンに打ち込んで。 何も恐くないみたいで。 夢が叶うって喜んでいた、あのときの笑顔がまるでウソみたいで。 どうしていいかわからなくて―――でも、『不幸』は確かに起きていて、ほたるちゃんはそれが自分のせいだと確信してるみたいで―――」

 だから、彼女たちは白菊さんを恐れるようになった。

 だけど、ただ白菊さんが不幸の子だから恐がっているのでは、ありません。

 白菊さんが理解できなくて、恐がっているのです。

 気にしないというのに自分たちからどんどん離れていく白菊さんが、不幸をまるで恐れないように見える白菊さんが、度を越してレッスンに打ち込む白菊さんが、決して理解されようとしなくなった白菊さんが、理解できなくて―――恐れるしかなくなったのではないでしょうか。

 私に、できることは無いのでしょうか。

 目の前で冷めていくカフェオレを眺めて、私はそんなことを考えます。

 喜んで、皆と仲良くしていた白菊さんはかつて確かに居て。

 白菊さんを恐れて、でも、そうはしたくないと心を痛めている子が確かにいる。

 誰も望んでいないのに、皆が苦しい―――なんていうのは、おかしいのではないでしょうか。

「白菊さんと、話したいな」

 私は心の底からそう思いました―――。
14 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:48:47.69 R409ZOpN0

●あの子と話せたときのこと

 色々考えていたんです、色々。
 
 一生懸命考えたんです、本当です。

 白菊さんたちのために何かしたい。
 
 そのために、白菊さんときちんと話をしたい。

 そう思っても、それはとっても難しい。

 だってこれは心の話なのです。

 おせっかいに踏み込んでいっても、おおきなお世話どころか問題をこじらせるだけかも知れません。

 私がこうしてねって言ってどうなる話ではないのです。 

 年長の先輩に間に立ってもらって、じっくり話す機会を持つべきでしょうか。

 プロデューサーさんたちの知恵を、お借りするべきでしょうか。

 白菊さんたちの仲を取り持つために、何かの催し物に誘うとかどうでしょう。

 それとも下手なことは考えず、どーんと体当たりをするべきなのでしょうか―――

 煮つまり気味ではありましたが、本当にいろいろ考えていたんです。

 だけど、それらの思案はたった今、全部無駄になってしまいました。

 年末も近づいた土曜の昼下がり。

 ここはプロダクションのエレベーターの中。

「―――業者さんが来るまで二時間ぐらい、かかるみたいです」

 なんだか手馴れた様子で通報装置を使って管理会社に連絡して、状況を知らせてくれるのは白菊ほたるさん。

 そう、私達は今、二人きりでエレベーターに閉じ込められているのです!!

 いつものようにエレベーターを待っていたらそのエレベーターに白菊さんが乗っていて。

 ぎこちなく挨拶を交わして乗り込んだら、そのエレベーターが止まってしまって、これから二時間ふたりきり。

「あの、使い捨てカイロも携帯トイレもありますから……」

 そう、やたら準備万端な白菊さんと二人きりなのです!!

 これは、覚悟を決めるしかないのではないでしょうか。

 とはいえ、何を話せばいいのでしょう……?
15 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:49:34.74 R409ZOpN0

「い、今のところ大丈夫かな―――白菊さん、準備いいんだね」
 
「時々あることですから―――」

 手馴れたものです、と言うように小さく笑って、白菊さんは壁にもたれてちょこんと座り込みました。

 私もその隣に座らせてもらいます。

 二人ならんで、エレベーターの窓の外が見える位置。

 見えるのはあいにくの重苦しい曇り空でしたが、開かないドアや壁を見ているよりは、いくらか息が詰まりません。

 エレベーターの中とは言え空は曇りで季節は冬。 壁や床にじんわり体温を取られるみたいに、しみじみと寒いです。

 少し黙ったまま、白菊さんの横顔を見詰めます。

 白菊さんは十分に着込んでいましたが、何故か不思議に寒そうに見えます。

 どこか思い詰めた表情やか細い首。 あのときの酷く寂しげな表情が重なって、そういう風に思わせるのでしょうか。

 二人とも口を開けず、エレベーターの中はしんと静まりかえっています。

 話しかけたいことは、聞きたいことは、いくらでもありました。

 だけどなかなか、きっかけがつかめなくて。

 結局。

「―――ごめんなさい。 私のせいでエレベーター止まってしまって……」

 曇り空を見詰めたまま、視線を合わせないまま口を開いたのは、白菊さんの方。

 聞き様によってはちょっと冗談のような謝罪です。

 私は一瞬、そんなことないよと笑おうとして―――すんでのところで踏みとどまりました。

 だって、白菊さんの表情があまりにも真剣だったから。

 そう、本当に、真剣で―――

「……あっ」
 
 私は、呟きました。
 
 白菊さんの表情を見るうちに、唐突に。

 何かがぱちん、とまはった音が聞こえたような気がしたのです。

 誰かを幸せにしたいと願う彼女。

 迷わず自分の身を投げ出す彼女。

 自分の噂を決して否定しない彼女。

 ―――明日が無いかのように、レッスンに打ち込む彼女。

 今まで私が見聞きした色々な『白菊ほたる』が、私の中で渦巻いていた色々な疑問が、唐突にその一言でぴたりと纏まった気がしました。

 どっ、と背中に汗をかきました。

 そうです、私はとても当たり前の事を、忘れていたと気付いたのです。
16 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:50:03.84 R409ZOpN0
「ああ―――もう、もう……!」

「た……高森さん?」

 不意にわけのわからない嘆息を吐き出す私に、白菊さんは戸惑いを隠せないようでした。

 そうですよね、わけが解らないですよね……!

「ごめんなさい白菊さん。 私いま自分の鈍さにちょっとあきれているところなんです……!」
 
「は、はあ……」

 どう反応していいかわからない、という顔の白菊さんを尻目に、私は覚悟を決めました。

 ぶっつけ本番。言葉がうまくまとまっていません。

 でも、行ってしまおうと決めたんです。

「白菊さん―――私ね、A子さんと話したの」

 びくっ、と白菊さんが身を硬くしました。

 それはそうでしょう。

 いかにも唐突ですし、私がA子さんから聞いた様々なことは、白菊さんにとってあまり触れられたくないところだったに違いありません。

 だけど、言わなくてはいけませんでした。

「心配、してたよ」

「―――知ってます」

 ひどく硬い言葉とともに、白菊さんの視線が揺らぎます。

 そうです。知らないはずはありません。 感じてないはずがありません。

 人を幸せにしたいと言う子が、自分かに向けられる心に気付かないはずはありません。

 その上で彼女は、人から離れる道を選んだのです。

 その理由は多分―――

「私も、心配なことがあるの」

「……私は、一人でいるべきなんです。皆と話したのなら、噂のことも、わかっていますよね……」

 私の言葉を遮って、白菊さんが言います。

「ううん。聞きたいことはそれじゃないの。その上で、聞きたいの……白菊さんは何故、あれほどレッスンに打ち込むの? まるで―――明日が無いみたいに」

 何か、白菊さんが言おうとしました。

 私は、白菊さんかの瞳から目をそらしませんでした。

 白菊さんは一度目を伏せて、沈黙して、再び瞳を上げて―――

「高森さんは―――今、自分が死んだと思ったことは、ありますか?」
 
 とても静かな声で、そういいます。

 白菊さんの、長い告白が始まりました。
17 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:51:51.35 R409ZOpN0

              ◇


 高森さんは、『今、自分が死んだ』と思ったことは、ありますか?
 
 物心ついてからずっと、私の周りではいろいろな事故が起きていました。

 小さいこと、大きなこと、本当に色々で―――どれも私や、私の周りの人を傷つけるものでした。

 私はそれがつらくて、辛くて―――
 
 いつしか人と、距離をとるようになりました。

 そうすれば、傷つくのは私だけです。 それでいい、と思ったのです。

 ―――ある日、学校からの帰り道。

 私のすぐ前に、植木鉢が落ちてきました。

 真っ赤なポインセチアが植わった、私の頭の倍ぐらいある鉢でした。

 その鉢が、私の鼻先を掠めて落ちてきて、私の目の前でぐしゃりと潰れました。

 今までも、何かが落ちてくることはありました。

 だから私は、そういう事故にすこし、鈍感になっていたんだと思います。

 ただ、その時は、真っ赤に散らばるポインセチアの葉を見て―――思ったんです。

 ああ、あの鉢が当たっていたら、私は今死んでいたんだな、って。

 あまりに鉢がすぐそばに落ちたので、その想像は強い実感を伴っていて―――突然、身体が震えました。

 私は家に帰って、布団にもぐりこんで、震えながら泣きました。
18 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:52:38.66 R409ZOpN0

 私は、『不幸』が原因で死ぬかもしれない。

 そんなことはずっと前から知っていました。
 
 では、何故震えているんだろう。

 私は考えて―――気がつきました。

 私はずっと、不幸を呼ぶものだと言われてきました。

 それが辛くて。

 だから、人を避けて。

 どこか世界の果てでたった一人になって、消えてしまいたい。 
 
 そしたら誰にも迷惑をかけないのに―――
 
 そんなことを考えていました。
 
 だけど今死んだら、私はただの、人を不幸にするだけのものでしかなかったことになって。

 二度とそれを覆せなくなって―――

 その時私は、ひどく後悔するだろうと、気付いたんです。

 誰かのために、何かがしたい。

 誰かを幸せにしたい。

 私が居て良かった、といわれることをたった一つでも作りたい。

 そうできないのなら、私は何のために産まれてきたんだろう。 強く強く、そう思ったんです。

 それから私は、たびたび『明日の夜、自分が死ぬとしたらどうするか』と考えるようになりました。

 テレビを見ていて、あるアイドルを知ったのも、そのころです。

 画面の向こうで輝いてるアイドルを見て、心が温かくなって、幸せな気持ちになって―――

 私もあんなふうになりたい。

 誰かを幸せにできる、そんなアイドルになりたい。

 そう強く思ったんです。
19 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:53:14.41 R409ZOpN0

 それまでの私なら、多分そう思ったところで止まっていたでしょう。

 だって、できるわけがありません。

 息を潜めるようにして暮らしても、結局誰かを苦しめるのに―――って。

 でも、明日の夜死ぬのだとしたら、どうでしょう。

 私はやってみようと決めました。

 反対もされましたけど、きっとアイドルを諦めたまま死んだ『明日の夜の私』はとても後悔していると思ったんです。

 挑戦はもちろん簡単じゃなくて、何度も何度も失敗して挫けそうになって―――だけど、挫けて諦めたその夜の自分が後悔すると知っていたから、挑戦を続けました。

 ……そして私は、このプロダクションに拾ってもらいました。

 同期の友達もいて、夢を語り合って。

 とてもとても楽しくて、夢みたいで―――

 私はあのとき、もしかしたら不幸は自分から去ったのかも知れない、って思いました。

 これからは幸せにやっていけるんじゃないかって―――

 私たちのすぐそばで事故が起きたのは、そんな時でした。

 それは、何かの宣言のように見えました。

 お前の『不幸』は消えてなんていないんだぞ、と言う宣言です。

 私は、みんなから距離をとることにしました。

 同じゆめを見て、競い合う仲間を、もし巻き込んでしまったら、どれほど後悔するか知れないのです。

 みんなは気にしないって、偶然だって言ってくれたけど―――そうじゃないって、私が一番知っていました。

 だから、後悔しないようにしよう、と思ったんです。

 私の不幸でに巻き込まれそうな人は、絶対に助けようって決めました。

 明日やればいい、とは思えなくなりました。

 今日やりきったんだって。

 明日死ぬんだとしたら―――今日の私は全力でやったんだって、満足を抱いて今夜の眠りにつきたいって、そう思ったからです。

 私が急ぐのは、だからです。

「高森さん、今度は高森さんが教えてください」

 長い告白の後、白菊さんはまっすぐに私の目を見て、問いました。

「明日の夜高森さんが死ぬとしたら、高森さんは今日と明日をどう過ごしますか?」
20 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:53:53.71 R409ZOpN0
              ◇


 ―――結局私は、皆は、知らず勘違いをしていたのだと思います。 

 長い告白を終えて俯く白菊さんを見詰めて、私は自分の気付きが正しかったことを知りました。

 不幸。

 白菊さんにまつわる不幸を他の誰よりも深刻に受け止めているのは、白菊さんなのです。 

 自分が誰かを不幸にするという体験をし、それを誰より信じているのは、白菊さんなのです。

 だけど、私達にとって、それはただの『噂』だった。

 だから無意識のうちに、白菊さんが自分の不幸をどう思っているか、軽く見積もっていたのではないでしょうか。

『偶然だ、私達は気にしない』というのは、白菊さんにとって慰めではなく、目の前に迫る嵐を『見えない』と言われているのに等しかったのではないでしょうか。

 白菊さんは、自分の不幸を誰より真剣に受け止めている。
 
 自分の不幸で自分が傷つかないなんて思って居なくて―――むしろ逆だったから誰かを助けに飛び込もうとした。

 明日が無いかのように―――ではありません。

 明日がないなら今日どうするか、と考えていたのです。

 だから、人を巻き込みたくない。

 だから、今日に悔いを残したくない。

 今日に思い残しを無く生きて、今夜の眠りにつきたい―――

 明日死ぬとしたら、どうするか。

 私、高森藍子が明日の夜死ぬとしたら、どうするのか?

 どうしたら思い残しの無い明日を迎えられるのか?

 恥ずかしい話、13歳の白菊さんが何度も考えたというその問いを、今まで私は真剣に考えたことがありませんでした。
 
 16歳の私にとって、死はまだとても遠い、姿も見えないものだと思われたのです。

 明日が無いなら決して人を自分の不幸に巻き込むまい、決して思い残しを作るまい。

 白菊さんの決意は、苦しんだ果てに下したものでしょう。

 白菊さんがどういう人生を送ってきたかを知れない以上、本当の意味で私がその判断の軽重を図ることはできません。 

 では、私が明日死ぬとしたら。

 悔いの無い今日は、どういうものなのか。

 私は多分、このとき初めて真剣にそれを考えました。

 ―――そのとき、ふと。 ぐしゃぐしゃに潰れたシーリングファンの傍らに佇む白菊さんの表情が、私の脳裏に再び浮かびました。

 あの、寂しげな表情を。

 私は、そのとき自分がどうしたいか、解った気がしました。
21 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:54:24.50 R409ZOpN0
「―――もしも、明日晴れたなら」

 私は、ゆっくりと微笑んで、口を開きます。

「私は白菊さんと散歩に行きたいかな」

「え……」

 ぽかん。

 まさにそんな擬音が浮かびそうな顔をする、白菊さん。

「白菊さんといろんな話がしたいし、私のことも知って欲しい。あのね、西の路地裏にとても可愛いカフェがあって、その近くにいつも猫が―――」

「いいんですか、それで」

 咎めるというよりは面食らったような顔で、白菊さんが私を問い詰めます。

「明日―――死ぬんですよ。それでいいんですか。 もっと大事な友達と過ごしたり、遣り残した大事なことをしたり―――せずに。 私と散歩とか、猫とか―――本当に、それでいいんですか」

「うーん、どうなのかな」

「ど、どうなのかなって―――!」

 私の答えがあんまりおかしく聞こえたのでしょうか。

 白菊さんは困り果てているようでした。

 けど、しょうがありません。

 その答えは、私の本心だったんですから。

「私ね、明日の夜私が死ぬなら―――なんて、いま初めて考えたの。 だから、白菊さんは凄いなって思う」

 曇った窓の外を見ながら、私は告白します。

 年下の白菊さんの方が真剣にこういうことを考えているなんて、年上としてちょっと恥ずかしいですね。

「だから、いっぱい考えました。悔いの無い今日ってどういうことか。何を選んだらいいのか―――って」

 本当です。 とてもいっぱい、考えたんです。

「でもね、困っちゃったんです。 大事なものは本当にいっぱいあるから……どんなふうに過ごしても、どれだけものを片付けても、何を選んでも、私はやっぱり最後は心残りでいっぱいなんだろうなあって」

 白菊さんの瞳を、見詰めます。

「だから、いま気になってる白菊さんをお散歩に誘いたい。 そんな普段通りを、大事にしたい。そして失うものを惜しみたい―――それが、私の答えだったの」

 白菊さんが、口を噤みます。

 ほんの一瞬、その表情に痛みが見えたような、そんな気がしました。
22 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:54:53.97 R409ZOpN0
 ―――何を選んでも。
 
 どんなに準備をしたとしても、心残りはきっと消えません。 

「白菊さんが選んだ道は、立派なんだと思う―――だけど、思うの。 白菊さんもきっと、同じなんじゃないかって」

「同じ―――?」

「だって、私を助けた後の白菊さんの顔は、とても寂しそうだったもの」

「……」

 白菊さんは俯いて自分の膝に顔をうずめました。

 細い肩が、震えています。

 ―――あのとき白菊さんは、寂しそうでした。

 人を助けられたという安堵でもなく、思い残しはないという満足ではなく。

 ただ、寂しそうに見えたのです。

 白菊さんにも、思い残しがあった。

「でも、それはきっと、当たり前の事なの」

 そっと、そっと、思ったままを紡ぎます。
 
「どんなふうに過ごしても、どんな人でも、きっと悔いは消せないんだと思う。だから適当に生きていいってことじゃなくて―――いつもどおりの自分を好きでいることも、とっても大事なんだって、思うよ」

 悔いが残らないように過ごすには、どうしたらいいんだろう。

 今日を大事にするって、どういうことなんだろう。

 そういうことにおいて、私が思ったことと白菊さんが思った事は、同じことだったと思います。

 それはきっと、カップの内側と外側のように同じ事柄の2つの面なのです。

「だから、自分が笑顔になれること。 心が温かくなることを今日選んだっていいって、私は思ったの―――ね、明日、一緒に散歩に行きませんか?」

「―――でも、きっと明日は雨です。 窓の外はあんなに曇っているんですもの―――」

 顔を伏せたまま、震える声で言う白菊さん。

 私はそっと手を伸ばして、おそるおそるその手を握りました。

「そしたら白菊さんの部屋にお邪魔したいな。 私のおうちにご招待して、一緒にお夕飯するのも素敵―――もし、白菊さんが『うん』って言ってくれたら、私は明日がとっても楽しみ」

「―――」

 白菊さんは小さく肩を震わせながら、頷いてくれました。

「―――ねえ、今日から貴女のことを『ほたるちゃん』って、呼んでいい?」

 白菊さんは小さくしゃくりあげていて、頷いてはくれませんでした。

 そのかわり、きゅっと私の手を握り返してくれたのです。

 ありがとう、と小さく言って、私は窓の外の曇り空を見ました。

 窓の外、遠い空には触れることが出来ません。

 人の心もきっと同じです。

 本当に誰かの心を理解して、それを導いてあげるなんてことは、私にはきっと出来ないのでしょう。

 もしかしたら、誰にもできない事なのかもしれません。

 だけど、せめて少しだけその心を暖かくすることができたら。

 そう思わずにはいられませんでした。

 私とほたるちゃんは、ドアが開くまでの間、ずっと手を握り合っていました。

 握り合った手がとても暖かかったことを、私は今でも覚えています―――。
23 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:55:29.94 R409ZOpN0

●おしまい

 ―――それでどうなったのか、ですか?

 何かがすごく変わったわけじゃありません。

 ただ、私は彼女を『ほたるちゃん』と呼ぶように。

 ほたるちゃんは私を『藍子さん』と呼んでくれるようになりました。

 一度頑なになってしまったいろいろなことはそう簡単には変わらなくて、ほたるちゃんと同期の子の関係だって、そうそう元には戻りません。

 ただ、ほたるちゃんの普段には、少し笑顔が増えていて。

 ほたるちゃんが変わって全てが変わったように、もういちどほたるちゃんが変わっていけば、少しづつでも物事は良く変わっていくのだと思います。

 私は、そんなほたるちゃんを応援したいって。

 少しづつ物事が良くなっていくお手伝いができたらいいなって思っているんです。

 だから―――ねえ、貴方も手伝ってくれませんか?

 いつか機会があったら、ほたるちゃんの手を取ってあげてください。
  
 あの子が笑顔になったら、きっと貴方や、私や、色々な人の今日も輝くって思うんです―――


(おしまい)  
24 :◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:55:55.46 R409ZOpN0
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

輿水幸子「たってるからたてない?」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 02:54:07.65 z0Rr7lsp0
P「ふぃぃ…やーっと仕事終わったぜぇ」

P「スタミナドリンク5本くらい飲んじまったな…。飲みすぎると体に悪いみたいだし気をつけないとな…」

P「しかし、アレだな……集中力あがるのはいいが……なんというか……いろいろ元気になってしまうんだな…。さっきからムスコがたちっぱなしだ…」

P「ちょっと鎮まるまで座ってるか……」

幸子「あのー……」

P「うおぉっ!な、なんだ幸子か…どうした?」

幸子「ちょっと…休憩室の方まで来て欲しいんですけど…いいですか?」

P「……えっ…?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514397247
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 03:00:53.36 z0Rr7lsp0
幸子「休憩室の方まで来てください」

P「………な、何かあったか?」

幸子「はい…。実はドリップマシーンが調子悪いみたいで…Pさんに見てほしいんです」

P「ど、ドリップマシーンが…調子悪い…か…。し、しかし俺がみてもなぁ…よ、よく分からないしなぁ…」

幸子「まあ、もしかしたら簡単に直せるかも知れませんし…。業者の方を呼ぶとお金かかりますしね…!」

P「ふ、ふむ……。分かった…後で行くよ…。今他の仕事があってな…」

幸子「え…?でもさっき仕事が終わったって…」

P「う、うぐっ……」

幸子「………なるほど…分かりましたよ」

P「っ…!?」

幸子「Pさん…………めんどくさいからって後回しにしようとしてますね!?」

P「……えっ……あ、あー……ば、バレタカー…」

幸子「もー…」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 03:16:05.51 z0Rr7lsp0
幸子「ボクが困ってるんですからめんどくさがらずに早く来てくださいよ!」

P「う、うぐ…。だ、だって幸子…普段コーヒーなんて飲まないじゃないか…なんで急に…」

幸子「えっっ…い、いや…それは……(ブラックを飲めるようになって…一緒にPさんと飲みたいから…とか言えないです…!!!)」

幸子「べ、別に…今日はたまたまコーヒーの気分だったんですよ!も、もうとにかく来てください!」グイッ

P「う、うおおっ!引っ張るな引っ張るな!!」

幸子「だってこうでもしなきゃPさん来てくれないから……。って…なんでそんなに……前屈みなんですか…」

P「えっ…い、いや別に…普通だけど?」

幸子「い、いや……全然普通じゃないですよ…」

P「そう…?俺いつもこんな感じで歩いてるけど?」

幸子「えぇ……なんかもう…姿勢が悪いとかそういうレベルじゃないくらい腰曲がってますけど…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 03:21:26.63 z0Rr7lsp0
幸子「アレ……もしかしてPさん……」

P「…っ!?」

幸子「……………お腹痛いんです?」

P「えっ………あ、あー!!そうなんだよ!腹痛なんだよ!!」

幸子「そ、その割には元気ですね……」

P「あっ……あー…いや…ふ、腹痛なんだよ…うん…。だ、だからさ…とりあえずトイレいくわ…で、その後休憩室行くから…な?」

幸子「わ、分かりました…。なんだか…無理に連れていこうとしちゃってごめんなさい…」

P「いやいやいや!気にするな!仕方ない仕方ない…。じゃ、とりあえずトイレいくから……また後で!!」ダダッ

幸子「は、はい…お大事に……」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 03:31:57.24 z0Rr7lsp0
P「よ、よおおおおし!とりあえず逃げられたぞ!!」

P「あんまり気は向かないが……トイレの個室でムスコを鎮めるしかないようだな……」

P「まさか仕事先でこんなことをすることになるとはな……。よし……始めるか……」

〜スッキリタイム〜

P「ふぅ………」

P「……何やってるんだ俺は…くだらない…」

P「早くドリップマシーンを直してやらなきゃな……」

P「……あ、あれ…なんだ……お、おかしいな……さっき鎮めたはずなのに…」

P「……少し元気になってきたぞ…」ムクッ

P「だ、だがしかし……今の状態なら…誤魔化せるな…。と、とりあえず休憩室へ向かうか…」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 03:41:05.47 z0Rr7lsp0
P「すまんな…待たせてしまった」

幸子「いえいえ!体調の方は大丈夫ですか?」

P「ああ!この通り!ビンビンしてるよ!」

幸子「ビンビン…?ふ、普通はピンピンでは…」

P「あ、ああ!そうそう!ピンピンしてるよ!」

幸子「は、はぁ…?まあ、元気そうでよかったです」

P「あ、あはは…」

幸子「で、このドリップマシーンなんですけど…」

P「おう………ん…?」

P(あれ………幸子のスカートのチャック……もしかして…あ、あいてる……?)

P(い、いやぁ…まさか……わざと…だよな…?それか…そういうデザインか……)ジー

P(……い、いや…そんなわけない…ワザと開けたりなんかしない…。気づいてないんだ…チャック全開なことに…。み、見える……幸子のパンツが!!!!)

P(うっ……ダメだっ…今はまずい…ムスコが元気な今…見えてしまったら…)ムクムクムク

幸子「………って感じなんですけど…直せそうです………ってPさん!?!?ど、どうしたんですか!?さっき以上に前屈みになってますけど!?」

P「お、おぅ……大丈夫大丈夫…」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 03:56:43.44 z0Rr7lsp0
幸子「また…お腹痛いんです?」

P「い、いやぁ……その…あの…まあ…そんな感じだ…」

幸子「大丈夫ですか…?トイレ行きます…?」

P「そ、そうしようかな……すまんな…」

幸子「いえいえ…無理しないでくださいね…」

P「あ、ありがとう……。幸子…一言言いたいことがあるんだが…」

幸子「は、はい…?」

P「チャック……開いてるぞ…」

幸子「えっ……………フ、フギャァッ!!」///

P(とりあえず…チャックは閉めてもらわないとチラチラ見てしまうからな…)

幸子「あ、あわわ…まさか…開けっ放しだったなんて…」

P「う、うむ……」

幸子「…って言うことは……み、見ましたか……?」

P「えっ…あっ…まあ…」

幸子「ううぅ…」///

P(うおぉぉ…パンツを見られて恥ずかしがる幸子がカワイイィィ…ダメだっ…更にムスコが元気に…)

幸子「ち、違うんです!普段はもっと…お、大人なやつ履いてるんですよ!今日はたまたま…たまたまなんです…」///

P(うぐぅぅ…子供パンツを履いてることを恥ずかしがる幸子カワイイィィ…!)

P「す、すまん!!話はまたあとだ!!俺はトイレへイクッっ!!」ダダッ

幸子「あ、あ…は、はい……。Pさん……ホントに大丈夫なんでしょうか……」

幸子(明日から…気を抜いた下着は履かないようにしなきゃいけませんね……)
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 04:11:37.34 z0Rr7lsp0
P「はぁ…はぁ……………うっ…」

P「………………パンツが少し見えたくらいなんだって言うんだ…なんで俺はあんなに興奮してたのか分からない…」

P「…………うぐ…とかいいつつ…やはりまだムスコは元気だ…。マジか…スタミナドリンクヤバイな…ホントに飲みすぎ注意だな…」

P「念のためもう1度スッキリしておこう…。恥ずかしがる幸子を思い出してイキりたってしまう可能性があるからな…」

P「全く…早くおさまってくれよ…くそぅ…なんで俺は泣きながら仕事先でムスコをしごかないといけないんだよ…。俺は真面目に仕事をこなしていただけなのに……」グスン

P「…………うっ…」

P「………ムスコも泣いている…」

P「………くだらないこと言ってないで戻るか…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/28(木) 04:19:35.96 z0Rr7lsp0
幸子「あっ……Pさん…大丈夫ですか…?」

P「おう……大丈夫…ちょっと疲れたけど大丈夫…」

幸子「そ、そうですか…。大丈夫ならいいんですけど…(顔色があんまり良くないですけど…)」

P「で、なんだっけ?」

幸子「あ、ああはい……。コレ…コーヒーをいれるってボタンを押しても出てこないんです。エラーって文字が出るだけで…とりあえず中見てもらえますか…?なにか詰まってるかもしれません…」

P「なるほどね…分かった。開けてみるよ」

幸子「お願いします!横で見てますね」

P「うむ……(しかし…幸子がコーヒーなぁ…。きっと甘いのしか飲めないんだろうなぁ…ブラックとか絶対飲めないだろうな……。ミルクと砂糖たくさん入れるんだろうな。その時は是非俺のミルクを……って何考えてるんだ俺は…余計な事考えるな…直せばいいんだよ直せば…)」

幸子(Pさんが……ニヤニヤしたり…急に険しい表情になったり……さっきから変です……)
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:59:33.20 +9rAR+lh0
P「あー…こりゃあ…アレだな。コーヒーカスが詰まってるんだ」

幸子「あーーそうだったんですね」

P「これなら簡単に直せるな。ちょっと待っててくれ」

幸子「ありがとうございます!」

P「…しかし幸子がコーヒーなんてホントに珍しいな。何かあったか?」

幸子「い、いや別に……」

P「ふうん…そうか…まあいいんだけどさ。でもアレだな、幸子もコーヒー飲むんだったら…休憩時間とかに一緒に飲もうぜ」

幸子「えっ……は、はい…!そうですね!一緒に…一緒に飲みましょう!」///
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:07:58.03 +9rAR+lh0
P「よし…これでOK…!コップをセットして…ボタンを押せば…」

P「ほれ、コーヒーはいったぞ!」

幸子「ありがとうございますっ!」

P「ははは!どういたしまして!」

幸子「…せっかくですし…どうですか…?一緒に飲みませんか…?」

P「…そうだな!せっかくだし一緒に飲むか!」

幸子「…はいっ!じゃあPさんのコーヒーいれておきますね!」

P「ありがとう。じゃあ俺は幸子のコーヒーにミルクと砂糖いれておきますね?」

幸子「い、いりませんよー……」

P「無理すんなって…」

幸子「む、無理してなんか…」

P「何も無理にブラック飲まなくてもいいんだよ。砂糖とミルクがはいってるコーヒーもコーヒーなんだ…。美味しく飲むことが一番大事なのさ…」

幸子「…そ、そうですね…確かに…。じゃあ…ミルクと砂糖…お願いします…」

P「もういれておいた」

幸子「せめて返事を待ってからいれてくださいよ!なんか悔しい!!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:14:06.82 +9rAR+lh0
P「ふぅ…」

幸子「ふぅ…」

P「はは…なんだろうな。コーヒーって…飲むと落ち着くよな」

幸子「はい…今日みたいに寒い日にホットコーヒーを飲むと…温まりますし…落ち着きますよね…」

P「だよな……。お、見てみろ幸子!外、雪が降ってるぞ!」

幸子「わー…!ホントですね…!つもりますかね…!」

P「どうだろうなぁ…」

幸子「つもったら…雪だるま作りましょう!」

P「そんなにつもるかー?」

幸子「小さいやつですよー。さすがに大きなやつは無理だと思います」

P「ははは。分かったよ。つもったら小さな雪だるま作ろうな」

幸子「はい…♪」

P(くそっ…くそっ…こんなにほのぼのする会話をしているのに…俺はなんてクズ野郎なんだ…雪…白…ミルク…そんな単語に反応してしまっている…!!これも全てスタミナドリンクが悪いんだ…!)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:22:07.97 +9rAR+lh0
P(そして何より…!幸子の白い子供パンツが…頭から離れない!!!さっきまで忘れていたのに…雪のせいで!!)

幸子「ど、どうしました…Pさん…?複雑な顔してますけど…」

P「えっ…あっ…いやなんでも……うわっっあちぃっ!!」

幸子「あーあー…大丈夫ですか…?コーヒー持ちながらボーッとしてるからこぼしちゃうんですよー…」

P「あ、ああ…すまんすまん…。ちょっと冷めてたから大丈夫だ…」

幸子「どこにこぼしちゃったんですか?拭いてあげますよ」

P「い、いやいや!大丈夫だ!自分で拭ける!!」

幸子「まあまあ、今回は特別にボクが拭いてあげますから!喜んで拭かれてください!」

P「な、なんだそれ……」

幸子(フフーン…♪ここで軽くスキンシップをとって…Pさんとの距離縮めますよ…♪)
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:30:45.33 +9rAR+lh0
幸子「で、どこにこぼしちゃったんです?」

P「い、いやその…………こ、ココだ…」

幸子「えっ……あっ…」///

P(……せ、セクハラ…になってしまうのかコレは……。ちょうど股間の位置にこぼれたコーヒーを…アイドルに拭かせたPってことになるのか…コレは…)

幸子(えっえっ……こ、これはどうすれば……で、でもここで…拭くのやめます…って言ったら…Pさんに…ボクが変なこと考えて拭くのをやめたって思われますよね…。こ、ここは…何事もなく普通に……ズボンについた泥をとるように自然に…拭かなきゃ…)///

幸子「あ、あー…そこですかー……じゃ、じゃあじっとしててくださいねー……拭きますからー…」

P「えっっええっ!?い、いいよそんな無理して」

幸子「む、無理ってなんのことですか…別に…コーヒーを拭くだけですし…」

P(さ、幸子のやつ……なんか引くに引けない…って感じになってないか!?)
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:45:05.97 +9rAR+lh0
幸子「…………(う、うう……や、やっぱり…手に…あ、あたりますね…あ、アレが…で、でも仕方ないですよねコレは…)」フキフキ

P(アッアッアッ…い、いけませんそんな…優しくフキフキしたら…あっあっ…ムスコがッッ)

幸子(……!!あ、あれ…な、なんか…さっきよりも…なんだか…カタクなってるような…)フキフキ

P「ん、んんっ…幸子…も、もう大丈夫だ…」

幸子「な、何言ってるんですか…まだ…濡れてますよ…?」

P「だ、大丈夫大丈夫…もう後は…」

幸子「じゃ、じゃあ…シミにならないようにポンポンしときますね…」

P「ぽ、ぽんぽん?」

幸子「こうやって…ポンポンって軽く叩くんです」ポンポン

P(アッアッアッアッ…!そ、そんなッ刺激を与えたらっっ!)

幸子(あ、あれ…なんか………Pさんのズボン…も、もっこり…してきたような…)

P「ふ、ふぐぅっ…!」

幸子「う、うわぁっ……!!な、なんでまた急にそんな前屈みになったんですか…!?」

P「い、いやこれはだな……その…あの…(ムスコが勃ってきたなんて言えない…)」

幸子「も、もしかして………」

P「…っっ」

幸子「つ、強く…叩きすぎました……?」

P「そ、そうだっ…!ちょっと…当たりどころも悪くてその……お、男の股間は優しく扱ってくれ…」

幸子「あ、あぅ…す、すみません…」/////

P(ん、んぐぅ…恥ずかしがる幸子の顔を見て…さ、さらに元気になってしまった……)
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:01:41.96 +9rAR+lh0
P(はぁぁダメだダメだ…鎮まれ鎮まれ…せっかく幸子とほのぼのした会話してるんだ……なにやらしい事考えてるんだ俺は…)

幸子「………」///

P(う、うぐっ…ちょっと気まずくなってしまったな…何か話さないと…)

P「そ、そう言えばさ………幸子…む、無理にブラック飲もうとしてたけど…なにか理由でもあるのか…?や、やっぱりあれか?大人への憧れ…みたいな…」

幸子「えっ……ま、まあ…その……それもありますけど…」

P「けど……?」

幸子「…けど……………Pさんと…一緒にブラック飲みたいなって……」///

P「はぅっ……(幸子……カワイイ……)」

幸子「って…な、何言ってるんですかねボクはっっ……い、今の聞かなかったことにしてくださいっっ」///

P「えぇっ…い、いや…そんな…聞かなかったことになんて………で、できないよ…」

幸子「…………」///

P(な、なんだ…なんだこの空気……俺はいったい…今どんな顔をすればいいんだ…)

幸子「…Pさん…」

P「ん、ん?なんだ?」

幸子「Pさんって…………好きな人います…?」

P「え、ええっ!?」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:11:28.70 +9rAR+lh0
P「す、好きな人って…なんだ…急に…」

幸子「い、いや…無理に…答えて頂かなくても…いいんですけど……やっぱり…20歳以下の人は…恋愛対象とかには…ならないですか…?」

P「えぇっ……ま、まあ…その…そりゃあ……中学生や高校生が好きだっ!って言ってたら俺…捕まっちゃうよ…まあ言ってるだけでは捕まらないけど…」

幸子「…そ、そうですよね…ですよね……」

P「…………」

幸子「……ボクは子供だから…」

P「えっ……」

幸子「ボクは子供だからこんなふうにPさんに気軽に抱きつけますっ」ギュッ

P「えええっ…!?」

幸子「フフーン♪そして、子供なので気軽にPさんの膝の上にも乗れちゃいます!」

P「うおおっ!!」

幸子「子供ですから……子供ですから……」

P「………」

幸子「こんなふうに…………Pさんと体が触れ合っても…Pさんにとっては…じゃれてくる…子供でしか…ないんですよね…」

P「ふっ………そんなことねぇよ…幸子」

幸子「えっ………?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:29:38.43 +9rAR+lh0
P「感じないか…?」

幸子「えっ……?」

P「今、俺の膝の上に乗っているが……何か感じないか?」

幸子「…………そう言えば…な、何か……おしりに…か、カタイものがあたってる…ような…」

P「ふっ……そういうことさ…。幸子のことをただの子供だなんて…思ったことは無いさ」

幸子「い、いやその……なんか…さっきからカッコよく言ってますけど……ボクのおしりにあたってるモノって…」

P「……俺のムスコさ」

幸子「う、うわぁぁぁぁぁあ!!ヘンタイ!!」サッ

P「えええええぇ!?」

幸子「へ、変態…近づかないでください!!」

P「ちょ、ちょ、ちょっと待て!!抱きついてきたり膝の上に乗ってきたのは幸子の方だろ!?もうそんなの誘ってるってことじゃないか!!」

幸子「ち、違います!ボクはそんなつもりじゃ!!」

P「と、とにかくこれは俺のせいじゃないぞ!?仕方ないことなんだ!」

幸子「う、うう…分かりましたからとにかくソレ!何とかしてください!!目のやりどころに困ります!」

P「な、なんとかってそんな簡単に鎮まるもんじゃないんだよ!と、とりあえず前屈みになってたら勃ってるの見えないから…。幸子、こっちきて…落ち着いて話しよう」

幸子「はい……って…えっ…まさか…さっきから前屈みだったのって……」サッ

P「…………まあそういう事だ」

幸子「う、うわーーーわーわーわーわーわーわーー!!」ダッ

P「ま、待ってくれ幸子!!これには理由があるんだー!!」ダッ


その後、幸子にはちゃんと理由を伝え、男とはそういう生き物なんだということを説明した……。納得してもらえたのかどうかは微妙だ…。

〜おわり〜

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 03:30:59.88 +9rAR+lh0
読んでくださってありがとうございました!

定期的にストレスは発散しようね!!

モバP「クールな事務所」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:06:53.02 k+ohT5eS0
加蓮「奈緒かーわーいーいー」

凛「かわいいよ、奈緒」

奈緒「だあああ!私ばっかりイジりやがって!」

加蓮「だって奈緒の反応が可愛いんだもん」

凛「しょうがないよね」

奈緒「そういう問題じゃない!」

奈緒「こうなったら何を言われても無視してやる」

加蓮「ホント?」

奈緒「……」ツ-ン

凛「本当っぽいね」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:07:32.53 k+ohT5eS0
加蓮「なおー、おーい」

奈緒「……」ツ-ン

凛「あ、そうだ。この前奈緒におすすめされたアニメ見てきたよ」

奈緒「!」

奈緒「……っ」ブンブン

加蓮「あれはすぐに話聞きたいけど無視するって言った手前どうにもならない顔だね」

加蓮「ねぇ、奈緒。そろそろ機嫌なおしてよー」

凛「そうだよ、このままじゃ埒があかないよ」

奈緒「……」ツ-ン
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:08:03.71 k+ohT5eS0
加蓮「こうなったら……」チラッ

凛「……」コクッ

加蓮「きーいーてー♪」

凛「ここーだけーのはーなし♪」

奈緒「なんでいきなり私の歌歌いだすんだよ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:08:36.89 k+ohT5eS0
周子「……」クルックルッ

奏「……何やってるの?」

周子「お腹すいターン」クルックルッ

奏「…………そう」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:10:34.71 k+ohT5eS0
>>5からその2ですね
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:11:59.49 k+ohT5eS0
その3

奏「お疲れ様でした」

スタッフ「お疲れ様でーす」

ガチャ 

奏「ふうっ」

ガシィ

奏「えっ」

ガシィ

小梅「奏さん……一緒に映画観ない?」

涼「恋愛モノじゃないから大丈夫!」

奏「言われなくてもこの面子でわかるから……」

小梅「だめ……?」

奏「……いいわよ。でももうちょっと早めに教えてちょうだい」

小梅「やったぁ……!」

涼「おっ、やったぜ」

奏「最近忙しくてなかなか観れなかったもの」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:12:26.46 k+ohT5eS0
奏「それでどこで観るのかしら?」

小梅「私の部屋だよ……」

涼「映画は私と小梅で用意してあるから行こうぜ」

奏「随分と準備万端なのね」

小梅「楽しみにしてたから……」

奏「ふふっ、なんだか嬉しいわね」

涼「おいおい、立ち話もいいけどさっさと行こうぜ」

奏「えぇ」

小梅「うん……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:13:22.72 k+ohT5eS0
小梅の部屋

小梅「じゃあ早速準備してするね」

奏「どんな映画なのかしら?」

涼「ああ、今から見るのは小梅が借りてきたゾンビ映画だよ」

奏「へぇ……」

小梅「準備できたよ……」

涼「それじゃ観るか」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:14:27.36 k+ohT5eS0
鑑賞後

奏「なかなか良かったわね」

小梅「ゾンビがいっぱい……ぐわぁーって……」キラキラ

涼「次は私のやつだな」

奏「どんな映画なの?」

小梅「私も知らない……」

涼「うーん、実はバンドメンバーに借りたものだから私もよく知らないんだよな」

奏「まあ、観ていけばわかるでしょ」

涼「それもそうだな。再生っと」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:15:00.61 k+ohT5eS0
鑑賞中

奏「……」ジ-

涼「……」ジ-

小梅「……」ジ-

アッイヤッダメコンナ...

涼(おいおい……これって濡れ場じゃないか……)

涼(しかもだいぶ激しいぞ……)

涼(2人はどうして……)チラッ

小梅「……」ジ-

涼(小梅はいつも通りなのか。まぁホラーに濡れ場は付き物だからな)
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:16:20.62 k+ohT5eS0
涼(奏はっと)チラッ

奏「……///」

涼(おいおい、一見いつも通りに見えて耳が真っ赤っかじゃないか)

涼(しかもクッション抱きしめてるし……)

涼(クールだと思ってたけど、結構かわいいところもあるもんだな)
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:17:07.49 k+ohT5eS0
鑑賞後

奏「……なかなかよかったわね」

涼「ま、まあそうだな」

小梅「うん……血がぶわっーって……」

涼「途中のあの……」

涼(まてよ。小梅が無理に意識するかもしれないからやめとくか)

涼「いや、なんでもない」

奏「これで終わりかしら?」

小梅「うん……」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:17:52.28 k+ohT5eS0
涼「時間も遅いし解散するか」

奏「そうね。楽しかったわ」

小梅「私も楽しかった……!」

涼「私も意外な一面が見れて楽しかったよ」

奏「?」

小梅「どういうこと……?」

涼「……なんでもないよ」

涼「さっ、解散だ!」

奏「気になるわねぇ……」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/07(日) 19:18:46.29 k+ohT5eS0
以上で終わりになります
おかしなところがあればごめんなさい
ネタが思いつけばまた書きます

【モバマス】そら「三が日を過ぎる前に」

1 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:24:43.57 z130TOaDO
ジャララララーン

?「本日、一月三日は!」

?「昭和20年、神州丸沈没の日なのです!」

?「身内の損害なのに……ん?響、大丈夫なの」

?(……もうあの時期は……みんな)

?「ちょっとー、響大丈夫なの?」

?「ん……問題ないよ」

?「心配なのです」

?「……うん、みんながいるから大丈夫よ」

?(……そうだね。今はみんながいる)

プチッ



「はぁーっ……」



そら「そらちん、誕生日なのに一人ぼっちだよ」

「……みんな帰省しているから、明日まで会えないし、そらちんも明日からお仕事があるからすたんばいしないとねー」

「お参りは済ませたけど、茄子ちんのそばの方がらっきーだし……」

「巴ちんは家族(意味深)の人たちはっぴーばーすでーしているのかなぁ?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514989483
2 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:29:08.10 z130TOaDO
カレンダーを見て、そらが誕生日なのに気がつき、うちの推しキャラはなんで声なしばかりなんだろうなぁと思いつつ急いで作成

アラが目立ちますが許して



こちら、独自の設定がありますので、よろしくお願いいたします
3 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:38:10.52 z130TOaDO
そら「巴ちんみたいに、いっぱいいたら」


モヤモヤ
…………
……

黒服達「お嬢の生誕を祝って」

巴「かんぱーい」

黒服A「ぷふぁー、これで我々とお嬢の絆も、ますます強くなりますなぁ」

黒服B「既に家族も同然。お嬢のためなら、死花を咲かさずにいられません。御安心を」

巴「うむ、ワシもそれを聞いて安心して東京に出られるもんよ」

黒服C「はいっ、務めを尽すを得るのは男子の本懐。我々は既に契りの兄弟です。決してヤツ一人では逝かせませんよ」

巴「ワレ……頼もしいのぅ」



…………
……

そら「みたいな?」
4 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:40:09.50 z130TOaDO
―なお、実際の広島

黒服A「うぅぅ……お嬢も明日からお別れとなると」エグッエグッ

黒服B「泣くな、泣くな。オヤジに『ケジメ』をつけられるぞ……というわけで、あっしからの誕生日プレゼントです」

巴「お、おう。貰っとくか」

黒服C「おいっ!ナニ抜け駆けしてるんじゃ!……あ、あっしからも」

巴「お前らなぁ……もうこうなんというのか、マトモにプレゼントぐらい寄越せれんのか?」

黒服D「いやぁ、こうしないと非番組が全員やって来て」

『ワシらもお嬢に誕生日の贈り物をさせろ!』

「というてきますので」

ガラッ

オヤジ(巴父)「おう、巴。支度はできたか」

巴「親父……」

オヤジ「む……どうした」





巴「このキラキラでフリフリの衣裳なんか誕生日プレゼントなどと吐かしおって!!」

ドカバタ

ウワー、マタオジョウガキレター

pノアニキニソウダンダナ

オジョウカワイイ!
5 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:41:00.63 z130TOaDO
――戻って福岡

そら「ま、明日からみんなに会えるし……」

「うん、はっぴーすまいるなそらちんの出番だぞ☆」

ピンポーン

「ん?」

タクハイビンデース

「うぇいとぷりーず!」

ガチャ

「はーい☆」
6 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:46:43.95 z130TOaDO
配達員(cv高田憂希)&配達員(cv大空直美)
「飲むだけでありとあらゆる病気が治り、ついでにくじ運も跳ね上がり、アイドルの座は安泰で道に落ちてるお金を見つけまくり、モテてアイディアも湧きまくってどんなに疲れても一瞬で気合が戻り、ハッピースマイルがみんなに受けまくる奇跡のようなお薬をお届けにまいりました

印鑑お願いします(でしてー)」

そら「……」

配達員(cv高田憂希)&配達員(cv大空直美)「……」

そら「……」

配達員(cv高田憂希)&配達員(cv大空直美)「……」

配達員(cv高田憂希)(やはり、不審でしてー?)

配達員(cv大空直美)(普通の宅配便は一人だからね)

そら「その前に、依田さんと緒方さんはすてるすする気はないのかなー?」

配達員(cv高田憂希)「美しくて妖艶でぐらまーな芳乃さんー?何のことでしてー?」

配達員(cv大空直美)「あんな可愛くてかっこよくて賢い、緒方智絵里さんと見間違えるだなんて」テレテレ

そら「……自分で言ってて、しーさいどあたっくじゃないかな☆」

配達員(cv大空直美)「えへへー」

配達員(cv高田憂希)(可愛いのでしてー)

そら(ぷりてぃーぐっどだねー☆)
7 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:48:26.96 z130TOaDO
――二人を中に招き入れました



そら「そらちんほーむにうぇるかむかもーん……で、どうしたの?」

智絵里「……もういいよね?」

芳乃「でしてー」

ゴソゴソ

そら「おっきな箱……おせーぼかな?」

二人「せーの」

パカッ

瑛梨華「お誕生日おめでとうDA・YO!」

キャシー「誕生日おめでとう!」

そら「わわっ、さぷらいずとあたっく?」





智絵里「これ、プレゼントだよ」

芳乃「ケーキもありましてー」

瑛梨華「ミントケーキ(注1 じゃないWA・YO・NE?」

キャシー「大丈夫、鯖とご飯を型に取ったケーキだから」

そら「それは鯖寿司だから」マガオ

芳乃「蒸したてのかるかんどうぞー」ホカホカ

智絵里「伊勢うどんもあるよ」ホカホカ

そら「それはみりおんの静香ちんにあげて」



(注1、英国面に触れている人しかわからない、砂糖を固めてミントの香りをつけただけの代物)
8 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:50:12.28 z130TOaDO
――都内765プロ某所

最上静香「くしゅん!くしゅん!」

ぴてぃ「ぴー!」

桜守歌織「大丈夫ですか?風邪でも……」

ちえ「ちえっ」

豊川風花「熱は……ないみたいですね。誰か噂したんでしょうか?」

北沢志保「静香のことだから、うどんの話かしら?」

静香「うー、そうかも。……千枝ちゃんや唯さんじゃなさそうだから、智絵里さんかしら?」

智絵里(ちょっと違うよー)

春日未来「違うって言ってますね」

みら「みー」

矢吹可奈「でもちょっとって何でしょうか?」

かな「カナっ?」





白石紬(な、なんで脳内に声が……う、うち、アイドルなんかやってけれんかな)ガクガクブルブル
9 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/03(水) 23:51:45.00 z130TOaDO
…………
……

智絵里(ちょっと違うよー)

芳乃「何故でしょうー、あちらに何かに怯えている方が一人おりましてー」

そら「うーん……なら伊勢うどんと辛子明太子は、ねくすととらいだよ☆」

瑛梨華「では、岡山名物吉備団子は後日TO・DO・KE・RU・WA」

キャシー「東京名物マカデミアナッツもね」

ソレハチガウヨー

タイメイサンデシテー?

ロシアdayone





そら(みんな……さんきゅー)

芳乃(なんのなんのー)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 23:58:16.89 z130TOaDO
そら「明日からアイドルのそらちん復活だよ☆」

「ろーでぃんぐなうっ!」



瑛梨華「では本編にI・KU・YO」

キャシー「その前に」



みんな「あけましておめでとうございますっ!」
11 :◆Vysj.4B9aySt 2018/01/04(木) 00:00:57.93 eues+GkDO
皆様、あけましておめでとうございます。友人が巴の誕生日をTwitterで祝ってて、思い出した始末。ごめんよ、そらちん



仕事始めは昨日からなんだけど、プロデュース職は実はまだローディングしていないのはチッヒに内緒
12 :忘れていた。おのれRD ◆Vysj.4B9aySt 2018/01/04(木) 00:02:22.95 eues+GkDO
(o・▽・o)&(●・▽・●)おわりだよー

未央「財布を拾った」

1 :キャラ崩壊注意です ◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:34:03 ikS

未央「あ、財布だ……」

天使卯月「交番に届けるべきです!」

未央「だ、誰!?」

天使卯月「私は未央ちゃんの心の中の天使です!!」にゅっ

未央「心の中の天使……」

天使卯月「交番に届ければ落とした人も嬉しい、未央ちゃんも感謝されてWin-Winですよ!」

未央「そうだよね! 交番に届けてくるよ!」

悪魔凛「誰も拾ってないってことは持って帰ってもいいんじゃない? どうせバレなきゃわかんないよ」にゅっ

未央「悪魔も来た!?」

天使卯月「だめですよそんなの!」

未央「そうだそうだ!」
2 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:36:01 ikS

悪魔凛「でもさ、使われないお金なんてゴミ同然なんだよ? 使えば未央は美味しいもの食べられるし、経済にも貢献できる、Win-Winじゃない?」

天使卯月「そうですよね!」

未央「天使の意見覆るの早くない!?」

天使卯月「お金だって使われたほうが嬉しいに決まってます!パーッと使っちゃいましょう!ペペロン食べに行きましょう!ペペロン!」

未央「さらに悪乗りしてきちゃった!」

悪魔凛「あ、うん、そうだね……」

未央「そそのかした側が引かないでよ!!」
3 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:38:05 ikS

悪魔美玲「ウチもそう思うぞッ! バレなかったら何してもいいんだッ!」にゅっ

未央「また悪魔来た!」

天使乃々「もしかしたら大切な財布かもしれないんですけど……」にゅっ

悪魔美玲「そ、そうだなッ! 中身だけ抜き取って財布は交番に届けてやれッ!」

天使輝子「フヒ……身分証とか……カードとか、盗まれたら困るかも……」にゅっ

悪魔美玲「そうだそうだッ! カード類も戻してやれッ!」

天使まゆ「お金もやっぱり大事ですよぉ……」にゅっ

悪魔美玲「おいッ! レシートだけ持っていって後は交番に届けとけッ!」

未央「悪魔の意志が弱い!!」
4 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:40:14 ikS

悪魔美玲「じゃっ、じゃあやっぱり財布は持って帰れッ!」

天使乃々「身分証使ってサラ金からお金借りればノーリスクでお金増えますけど……」

悪魔美玲「そ、そんなことしていいのかッ!? じゃあそうしろッ!!」

天使輝子「フヒ……バレたらその人を消しちゃえば問題ないし……」

悪魔美玲「お、おう、そうなのかッ!? というわけだッ!」

天使まゆ「最悪持ち主の家を燃やして痕跡を消しちゃえばいいんですよぉ……」

悪魔美玲「そうだそうだッ! ……本当にいいのか?」

未央「やっぱり意志が弱い!! そして天使たちのやり口がエグい!!」
5 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:42:05 ikS

未央「天使でも悪魔でもいいからもっとまともなの来てー!」

天使クラリス「私は天使です……皆様を救いに来ました……」スッ

未央「良かった! まともだ!」

天使クラリス「死こそが万物に与えられた救いなのです! 皆様、死にましょう!!」

未央「いっちばんヤバイやつだった!!」
6 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:44:19 ikS

悪魔美玲「そうだそうだッ! みんな一緒にに死ぬんだッ!」

未央「一番流されちゃいけないやつだからね!?」

天使卯月「みなさんも武器を手にとって世界中の人々を救いに行きましょう!!」

未央「天使みんな過激派すぎない!??!?」

悪魔凛「うん……そうだね、私は遠慮しとくよ……」

未央「一番真っ当な反応!!!」
7 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:46:07 ikS

未央「来るならもっとちゃんとしたの来て!」

魔王ちひろ「私を呼んだか……?」ドドドドドドド……

未央「まずいの来ちゃったー!!」

魔王ちひろ「世界を征服した暁には香川の半分を貴様にやろう」

未央「香川!? 狭いしそもそもいらないよ!!」

魔王ちひろ「ならば高松市の半分を……」

未央「さらに狭くなっちゃった!」

魔王ちひろ「高松市が香川県の県庁所在地だとしても……?」

未央「知ってるよ!! だとしてもだよ!!」

魔王ちひろ「じゃあ世界の半分で……」

未央「世界の渡し方が雑! というか財布はどうなったの!?」
8 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:48:03 ikS

魔王ちひろ「なら財布の半分を貴様にやろう……」

未央「思い出したかのような財布要素!!!」

魔王ちひろ「残り半分は落とし主に返してやろう……」

未央「なんなら全額落とし主に返してあげて!!!」

魔王ちひろ「いい財布だから中身だけ届けて財布だけもらっといてやろう……」

未央「とってつけたかのような悪役要素!!」

魔王ちひろ「お金やカードだけ落とし物として届けたら不自然だからやっぱり財布も届けてやろう……」

未央「いい人!!!」
9 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:50:22 ikS

未央「一旦皆集合!!」

天使卯月・悪魔凛・悪魔美玲・天使乃々・天使輝子・天使まゆ・天使クラリス・魔王ちひろ「」ゾロゾロゾロ

未央(多いな!!!)

未央「みんな悪魔も天使もちゃんと出来てないじゃん!!私が見本見せるから誰か人間役やって!」

天使卯月「分かりました! 天使卯月、人間役頑張ります!」
10 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:52:05 ikS

天使卯月「あ、財布です!」

未央「フッフッフッ〜天使未央ちゃんだよ〜」

天使卯月「このお金で武器を買いましょう! その武器で強盗をしてお金を集めて! お金が集まったら犯罪組織を作って! 最後の目標は国家の転覆です!!」

未央「天使どころかド外道だよ! もういい!」
11 :◆muOlzNYfS. 2017/12/30(土)22:52:50 ikS
どうもありがとうございましたー

モバP「家に帰ると、まゆが布団に……」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:10:37.96 pkGI+Uw5O

ちひろ「まゆちゃんが……」

P「そうなんですよ……おかげで寝不足続きで……別の場所で仮眠を取っても夢にまで……」

ちひろ「そのお話、少し詳しく聞かせて頂いても大丈夫ですか?」

P「はい、俺もちひろさんに相談したかったんで」

ちひろ「それで、どうやってまゆちゃんがプロデューサーさんの家に入ったかは分かっているんですか?」

P「いえ……ドアにも窓にも鍵が掛かっていましたし……」

ちひろ「どうやって……」

P「怖いんです、俺……だって、帰ったらまゆが布団に……もしかしたら、また今日も…」

ちひろ「その時のお話、聞かせて下さい。私も対策を考えますから」

P「はい……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:11:09.52 pkGI+Uw5O


〜回想〜

P「あぁ〜^、今日も馬車馬の如く働いて幸せだぁ〜……お父さんビール二本開けちゃうぞー!」

P「シンデレラに魔法をかける魔法使いにも、お城に運ぶ馬にもなれるなんて最高のお仕事だぁ!」

P「ただいまマイ・スイート・アパート!」

ガチャ

P(……ん?家の様子がおかしい……俺はそれを、肌で感じ取った)

P(七月に入って夜でも暑いひが続いてるって言うのに、部屋の中からは冷たい空気が流れ出している)

P(……なにかが、おかしい)

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:11:46.69 pkGI+Uw5O



ちひろ「プロデューサーさん……そんなに疲労が溜まっていたんですね……」

P「まぁそれは家の異常とは関係ないので大丈夫です」

ちひろ「ありますって!絶対冷房付けっぱなしで出勤しちゃってるじゃないですか!」

P「怖くて確かめられませんでした」

ちひろ「冷房代が、ですよね?」

P「……続けますよ」

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:12:27.66 pkGI+Uw5O


P「……誰か、いるのかー……?」

P(返事はない……当然か)

P(本当に誰も居ないなら返事が無くて当たり前だし、空き巣が居るんだとしたらそれこそ律儀に返事する筈もない)

P(廊下、リビング、キッチン、風呂場と覗いたが誰も居ない)

P(もし誰かが潜んでいるなら、残るは寝室だ……)

P(怖いが……確かめない訳にもいかない)

P(大丈夫だ、俺の勘違いかもしれないし、いざとなったらこっちにはちひろさんがついてる)

P「……ふぅ……はぁ……」

P(……3……2……1……)

バタンッ!

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:12:54.22 pkGI+Uw5O


P「……」

P「……ま……まゆ……」

P(寝室のベットの、布団)

P「……どうして……どうやって……」

P(どうしてだかは、分からないけど……)

P「なんで……」

P(何故かも、分からないけど……)

P「……俺の、布団になってるんだ……?」

P(その布団がまゆだと、俺は確信した)
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:13:27.59 pkGI+Uw5O


ちひろ「……エナドリ、飲みませんか?今なら無料でサービスしますから……」

P「何故だかは分かりません。でも、まゆは俺の布団になってたんです」

ちひろ「プロデューサーさん、人間は布団にはなりません」

P「でも!俺は見たんです!」

ちひろ「自分の布団をですよね?」

P「あの布団は……まゆだった……」

ちひろ「別の布団だったんですか?」

P「いつも使ってる布団でしたけど……でも、まぎれもなくまゆでした」

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:13:56.86 pkGI+Uw5O


P「なぁ、どうやって入ったんだ……?」

布団「」

P「なぁ、まゆ……答えてくれよ!」

布団「」

P「……まゆ、俺の質問に答えてくれ……無視なんて、酷いじゃないか……」

布団「」

P「……どうやって、布団になったんだ?」

布団「」

P(考えろ、俺……何故布団なんだ。まゆのプロデューサーである俺なら、きっと分かるはずだ……)

P「……まさか、俺が最近疲れてそうに見えたから、俺を休ませようと……」

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:14:44.07 pkGI+Uw5O



P(布団、それは使う人に温もりと優しさと安らぎを与える物)

P(優しいまゆなら、最近仕事が忙しくて疲れてる俺の為に布団になっててもおかしくない)

P(だとしたら……俺のせい、なのか……?)

P「まゆ……俺の為、なのか……?」

布団「」

P「でも……アイドルがプロデューサーの家の布団に、なんて……」

布団「」

P「……車で送っていくから、帰るぞ」

布団「」

P「……明らかに疲労が溜まってる人の運転する車になんて、乗りたくない、か……」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:15:20.60 pkGI+Uw5O


P「なぁまゆ……泊まっていくつもりか?」

布団「」

P「……まぁ、こんな時間に追い出すのも……いや、しかし……」

P(……まずい、だんだん眠くなってきた。だめだ、まだ寝たら……)

P「まさかまゆ、それを狙って……」

布団「」

P「だ、ダメに決まってるだろ!アイドルとプロデューサーが一緒に寝るだなんて!」

布団「」

P「……だんまりか……なぁ、まゆ」

布団「」

P「俺はな、お前と一緒に……トップを目指して……」

P(ダメだ、眠気が……)

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:15:50.39 pkGI+Uw5O


布団「」

P「……俺は、俺たちの夢を叶えるために……」

布団「」フサァ

P(……いい匂いだ……昨日柔軟剤使ったからか……)

P(いや、この香りは……まゆだ。まゆの香りだ!俺が間違えるはずが無い)

布団「」

P「……まゆ……俺は、一度だけ間違いを犯す」

P「……明日、ちゃんと謝るから……」

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:16:28.01 pkGI+Uw5O


P「翌日起きると、布団は布団に戻ってました」

ちひろ「すみません、ちょっと何言ってるのか分からないです」

P「でもまた仕事で疲れて正確な判断が出来ない状態で帰ると、まゆが布団に……」

ちひろ「ならないです。というかもう原因はっきりしてますよね」

P「……怖いんです……もし俺がこのまま間違いを犯し続けてしまったら……」

ちひろ「間違いは起きてないですよ。いえ間違いだらけではありますが」

P「……そう言えば、最近布団じゃないまゆと会ってないな……」

ちひろ「布団じゃないまゆと言う言葉、絶対外では言わないで下さいね?」

P「あ、そうか。数日前からロケで地方行ってるんでしたね」

ちひろ「今日帰ってくる予定になってますね」

P「……会いたいな……まゆに……」

ちひろ「歪んだ会いたいの気持ちが、プロデューサーさんの思考をおかしくしてるんです」

P「まゆ……まゆ……布団……」

ちひろ「まゆちゃんは布団じゃありません。もうプロデューサーさんは仮眠室行って少し休んで下さい」

P「はい……」


13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:17:18.99 pkGI+Uw5O


ちひろ「……はぁ……」

まゆ「ただいま戻りました……Pさぁん……」

ちひろ「あ、お帰りなさい、まゆちゃん。随分と疲れてるみたいですね」

まゆ「ずっとPさんと会えてませんでしたから……でも、ふふっ」

ちひろ「どうかしたんですか?」

まゆ「疲れてホテルに帰ると、Pさんが布団に……ふふっ」

ちひろ「え、プロデューサーさんが夜這いを?!」

まゆ「布団になってまゆを迎えてくれたんです」

ちひろ「どうかしてます。さっさと二人とも寝て下さい」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/31(日) 16:17:59.49 pkGI+Uw5O
フェス限杏お迎え出来ました
良いお年を
お付き合い、ありがとうございました

モバP「飛鳥とこたつでゆっくりと」

1 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:08:56.00 +9mhoYU8O
年末 事務所


P「ただいまー」

飛鳥「おかえり。外回り、お疲れ様」

P「ありがとう。あー、部屋の中はあったか……くない?」

飛鳥「最近どうも暖房の効きがよくないね。さっきちひろさんに相談したところだ」

P「そうか……まあ、これでも外の寒さに比べればずっとましだけど」ハーッ

飛鳥「手が冷たいのかい」

P「一応、手袋はしていたんだけどな。もっと分厚いやつ買おうかな」

飛鳥「ふうん……なら、ボクがあたためてあげようか」

P「え?」

飛鳥「ほら。こうしてボクの手でキミの手を包み込むと――」

ぴとっ


P「つめたっ」

飛鳥「あぁ、そういえばボクは冷え性だった」

飛鳥「というかキミの手、十分あたたかいじゃないか。これはむしろボクがあたためてもらうべきじゃないか?」ニギニギ

P「ちょ、くすぐったいぞっ!? わかったわかった、ふたりであったまるためにアレを持ってくるから」

飛鳥「アレ?」

P「飛鳥も手伝ってくれるか?」




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514614136
2 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:11:09.77 +9mhoYU8O
P「よし、こたつのセッティング完了だ」

飛鳥「アレ、とはこたつのことだったのか」

P「今年は出さなくてもいいかなあと思っていたんだけど、暖房の調子が悪いなら仕方ない」

飛鳥「プロトタイプの出番というわけだね」

P「べつにこたつは暖房のプロトタイプってわけじゃないぞ?」

飛鳥「言葉のあやだよ。それより、せっかく協力して物置から運び出してきたんだ。早速、和の文化を味わおうじゃないか」

P「そうしよう」モソモソ

飛鳥「今冬、このこたつを味わうのはボクらが初めてか。少し特別な感覚だ」ヌギヌギ

P「ん? どうしてタイツを脱いでいるんだ?」

飛鳥「こたつは裸足で楽しむのがボクの流儀なのさ」

P「へえ……」

飛鳥「よし」

P(こうして素足の飛鳥を見ると……やっぱり綺麗な足してるよな。脚線美も十分売りにしていける)

飛鳥「……P。女性はキミが思っている以上に、男からの視線に敏感だよ」

P「!? ご、ごめん」

飛鳥「いや、いいさ。今の視線は、キミがボクのカラダに魅力を感じていた証拠だ」モソモソ

P「魅力……まあ、それはそうだけど」

飛鳥「誰にだって心に闇が潜んでいる。キミの闇が見られてボクはうれしい」

P「そこまで邪な感情じゃないぞ」

飛鳥「フフ、冗談だよ。少し見惚れていただけで、本気でそういう感情を抱いたわけじゃないことは理解っている」ニヤニヤ

P「………」

飛鳥「P?」

P「もし、本気だったらどうする?」

飛鳥「えっ」

P「俺が本気で、そういう邪な感情を飛鳥に抱いていたら、どうする?」

飛鳥「あっ……えっと。それは、困る。困るけど……それだけではなくて……」

P「…………」ニヤニヤ

飛鳥「…………はっ」

P「あくまで仮定の話だよ」

飛鳥「…………」


げしっげしっ

P「痛い痛い、こたつで足を暴れさせないで」

飛鳥「今さらキミに聖人君子を求めるつもりはないけれど、ボクの純情を弄んだ罪を受け取れ」ゲシゲシ

3 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:12:20.56 +9mhoYU8O
10分後


P「……あたたまるなぁ」ヌクヌク

飛鳥「あたたまるね……」ヌクヌク

P「こうしてゆっくりするのも、いいもんだな」

飛鳥「そうだね。静かで、暖かくて……とても落ち着く」

飛鳥「緩やかに流れゆく刻に身を任せるのも、たまには悪くない。怠惰は罪とは限らないというのが、ボクの持論さ」

P「…………」

飛鳥「どうかした?」

P「頬杖ついている飛鳥を見てたら、肌が柔らかそうだなと思った」

飛鳥「今日のキミはアレだな。いつもより本能に生きている」

P「飛鳥とふたりきりだから、いろいろと緩んでいるのかもしれない」

飛鳥「喜ぶべきか判断に迷うところだ」

P「あとこたつの魔力のせいかもしれない」

飛鳥「きっとそれだ。ともかく、そういう発言を梨沙とかの前ではしないことだね。セクハラロリコン罪で訴えられる」

P「はは、だろうな」

飛鳥「あと、心さんの前でも控えたほうがいいな。若さへの嫉妬が待っている」

P「だろうな」

飛鳥「目が笑っていないね、P」
4 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:13:03.70 +9mhoYU8O
飛鳥「そういえば、実家からみかんが送られてきたんだ。おすそわけするよ」

P「おっ、ありがとう。さすが静岡出身だな」

飛鳥「こたつといえばみかんだからね。ちょうどいいタイミングだった」

P「こたつ、みかんとくれば、あとは」

飛鳥「日本茶はノーサンキューだ」

P「エスパーか、君は」

飛鳥「お茶は苦手だからね。ボクはコーヒーでいい」

P「みかんとコーヒー、絶対合わないだろう」

飛鳥「それは固定観念というものさ。まあボクも合わないと思うけど」

P「おい」

5 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:14:18.92 +9mhoYU8O
飛鳥「こたつで身体の外側をあたためた後は、温かいコーヒーを飲んで身体の内側に熱を与える。贅沢だけど心地よいね」

P「結局コーヒー淹れるんだな」

飛鳥「みかんは後で堪能するよ」

P「なら、俺のぶんも淹れてくれないか?」

飛鳥「なんだ、キミもコーヒーの気分なのか」

P「せっかくふたりきりなんだし、一緒に飲むのもありかと思って」

飛鳥「フフ、そうか。なら、しばしお待ちを」



飛鳥「おまたせ。コーヒー、淹れてきたよ」

P「ありがとう。いただくよ」

飛鳥「うん」

P「まずは砂糖を一杯」サッ

飛鳥「一杯」サッ

P「そして飲む」

飛鳥「飲む」

P「うん、おいしい」

飛鳥「うん、苦い」

P「一緒に飲むからって砂糖の量まで同じにしなくてもいいのに」ハハ

飛鳥「その通りだ」サッサッ

飛鳥「……ただ。いつか、キミと同じ分量で味わいたいものだ」

P「どうして」

飛鳥「さぁね。乙女心ってヤツじゃないかい?」


6 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:15:38.97 +9mhoYU8O
P「みかん、ごちそうさま。おいしかったよ」

飛鳥「どういたしまして。残りは他の子にあげよう」

P「にしても、飛鳥は皮剥くのうまかったな」

飛鳥「それはそうさ。幼い頃から手慣れているからね」

P「手先の器用さはそうやって培われたのか」

飛鳥「それは関係ないと思うけど……まあいいか。おやつも食べたし、ボクは冬休みの宿題でもやろう」

P「真面目だな」

飛鳥「学校での成績が悪くなると、キミがボクの親に怒られるだろうからね。それは避けたい」

P「飛鳥……よし、俺も手伝おう!」

飛鳥「いや、べつにひとりで解けるから問題ない」

P「そう言わずに、ちょっと見せてくれ」ズイズイ

飛鳥「そこまで言うなら……数学、やってみる?」

P「任せてくれ。えっと、図形の問題か」

飛鳥「そう」

P「…………」

飛鳥「…………」

P「あれ、中学生の数学ってこんなに難しかったか……?」

飛鳥「オジサンみたいなことを言うね、キミ」

P「お、オジサン……待ってくれ、もう少しだけ考えさせて」

飛鳥「それはいいけど……ちょっと、顔が近い」

P「あっ、ごめん! つい熱中してしまって……」

飛鳥「ヒゲがボクの頬に刺さるくらい近かった」

P「ちゃんと剃ってるからそれはない」

飛鳥「バレたか」フフ

P「ちゃんと毎日丁寧にシェーバーをかけてるから」

飛鳥「ふうん」サワサワジョリジョリ

飛鳥「…………」サワサワジョリジョリ

飛鳥「面白い感触だ。ぷちぷちの中毒感と似たものを感じる」

P「こらこら、人の顔で遊ぶな」



7 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:16:48.89 +9mhoYU8O
飛鳥「今日はこんなものでいいかな」

P「勉強終わったのか。お疲れ様」

飛鳥「ありがとう。さて、次は何をしようか」

P「そうだな……もうすぐ今年も終わりだし、これまでの日々を振り返ってみるなんてどうだ」

飛鳥「ボクが生まれたのは静岡の産婦人科だった。3203グラムの元気な赤ん坊で」

P「生い立ちから話すのはさすがに長すぎないか?」

飛鳥「ジョークさ」

飛鳥「この一年の振り返り、か。数えきれない思い出があるのに、終わってみればあっという間な日々だった」

P「それだけ毎日が忙しかったってことじゃないか?」

飛鳥「違いない。だからこそ、今この時のような静寂を愛おしく思うのだろうね。キミと過ごす、憩いの時間を」

P「……スケジュール、詰め込みすぎちゃった日もあったよな。ごめん」

飛鳥「謝る必要はないよ。静と動は表裏一体。どちらが欠けても意味を成さないものだ」

飛鳥「なにより、キミはボクにたくさんのものを見せてくれた。様々な仕事を通して、ボク自身が知りえなかった可能性までも示してくれた。それは、とても価値あることだ」

P「……そう思ってもらえるなら、本当に光栄なことだよ」

飛鳥「また、季節をともに巡ろう。春は桜を眺めて、夏は夜空を見上げて、秋は紅葉に思いを馳せて」

飛鳥「そして次の冬も、こうしてこたつで語りあおう。その日が来るのを、ボクは心待ちにしている」

P「……うん。俺もだ」

飛鳥「その時は、きっと。もっと……」

飛鳥「……いや。その先を口にするのは、野暮かな」

P「そこで止められると、気になるな」

飛鳥「そう言わないでくれ。今は理解らずとも、いずれはキミも答えを知ることになるんだから」

P「?」

飛鳥「これから、キミとボクとで創り上げる未来さ」
8 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:19:29.14 +9mhoYU8O
帰り道


P「やっぱり外は寒いなー」

飛鳥「手袋とマフラーが手放せないね」

P「冬は辛いなぁ」

飛鳥「まったくだ。けど、夜空が透き通っているのはいいところだね」

P「夜空? おー、本当だ。オリオン座がよく見える」

飛鳥「キミ、星座に詳しいの?」

P「いや、オリオン座以外はどれがどれだか」

飛鳥「フフ、そうか」

P「飛鳥は詳しいのか?」

飛鳥「詳しいというほどではないけど、関心はある」

飛鳥「星は天然モノだけど、そこから星々を繋ぎ合わせて星座を創り上げたのは人間だ。何千年も昔に生きていた人々も、ボクらと同じ空を見上げていた。彼らの思想が、願いが、あの星座たちに秘められているのさ」

P「なんだか、ロマンチックだな」

飛鳥「キミもそう思うだろう?」

P「時間があれば、少しだけ勉強してみるよ」

飛鳥「うん、それがいい」

P「星か……俺もいつか、飛鳥達をスターアイドルに育て上げないとな」

飛鳥「ボクらを、夜空に輝く星にしてみせると?」

P「それくらいの存在にしたいと思っているよ」

飛鳥「そうか」
9 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:20:25.47 +9mhoYU8O
飛鳥「……太陽に近づきたイカロスは、己の翼を溶かされ地に堕ちた。ボクの翼は、いつまでもつだろうか」

P「もし翼が溶けてしまったら、落ちる前に生やせばいいさ」

飛鳥「スパルタだな、キミは……まあ、頼んだよ。ボクの飛翔が、短命でないことを祈っている」

P「10年以上はもたせるようにしないとな」

飛鳥「それはまた、先の長い話だ」

P「10年なんてあっという間だぞ?」

飛鳥「それはキミが年寄りだからじゃないか?」

P「そこまで年は食ってない! 飛鳥も言うようになったなぁ」

飛鳥「生意気なのは昔から変わってないだろう?」

P「それ、本人が言うことか……?」

飛鳥「確かに……なら、そうだな。たまには、殊勝な言葉でも」

P「ん?」
10 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:21:18.40 +9mhoYU8O
飛鳥「少し早いけれど……一年間、お世話になりました。来年もよろしくお願いします」ニコ

P「…………」



P「飛鳥に敬語を使われるの、すごい違和感あるな……」

飛鳥「やっぱりキミの前では絶対に生意気でい続けてやる」

P「ははは」

飛鳥「次のバレンタインで渡すチョコのグレードがダウンした」

P「いや、それは困る。楽しみにしてるのに」

飛鳥「そう思うなら、名誉挽回してみせることだ」

P「何をすればいいんだ?」

飛鳥「そうだな。まず手始めに、初詣を一緒に――」



おしまい
11 :◆C2VTzcV58A 2017/12/30(土) 15:22:26.36 +9mhoYU8O
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
飛鳥とこたつに入りたい

モバP「飛鳥と冬の日」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:34:13.86 PvqJV2Te0
モバP(以下P)「寒い寒い寒い。もうコタツ出してくれてるかなー」

ガチャ

P「おはようございまーす」

ちひろ「おはようございます、プロデューサーさん」

P「お、コタツ出してありますね。やっぱ寒い日はこれですよね〜」

ちひろ「コタツで仕事するのも良いですけど、しっかりやってくださいね?」

P「わかってますって。では早速……」ゴソゴソ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514813653
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:35:09.35 PvqJV2Te0
ガシッ

P「ん、何か足に当たったな」

スースー……

P「飛鳥がコタツで寝てる」

ちひろ「飛鳥ちゃんにコタツ出すの手伝ってもらったんですよ。あとそのみかんは飛鳥ちゃんの実家からだそうです」

P「出したあとに入ってたら眠くなった感じですかね」

ちひろ「ふふ、まぁそんなところです」

P「猫はコタツで丸くなるとはこのことか」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:36:13.68 PvqJV2Te0
飛鳥「誰が猫だって……?」

P「うお、起きた」

飛鳥「んー……。おはよう、プロデューサー」

P「おはよう、飛鳥。この時間に来るのは珍しいな」

飛鳥「あぁ、寒さで目が覚めてしまってね。みかんを持っていくついでにもしや、と思っただけさ」

P「それで狙い通りコタツを出そうとしているちひろさんがいたと」

飛鳥「イグザクトリィ」

ちひろ「プロデューサーさんが少ししたら来るって聞いて待ってたんですよ」

飛鳥「ち、ちひろさん! それはっ……」

P「ほほー。あの、飛鳥さんが俺に会いたいとは。ほほ〜ん?」

飛鳥「……ウザい。キミの分のみかんはナシにするよ」

P「ひどい」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:36:57.96 PvqJV2Te0
■4
飛鳥「まぁそのアレだ。宿題でもやろうと思ってね。コタツもあることだし」

P「なるほど。家は一人で寂しいと」

飛鳥「本当にみかんナシにするよ」

P「スミマセン。それだけはどうかご勘弁を」

飛鳥「全く、キミってやつは……」

P「みかん剥いてやるからさ」

飛鳥「元はボクが持ってきたものだが……」

P「まぁまぁ硬いこと言わずに。ほら」

飛鳥「……ありがとう」



飛鳥「おいしい」モグモグ

P「おいしい」モグモグ
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:37:33.75 PvqJV2Te0
カタカタ カキカキ

ガシッ

ガタッ

P(飛鳥め、俺が足を伸ばそうとすると邪魔してきやがる)

飛鳥(ボクが最初に入っていたんだ。なんなら出したのもボクだ。安々と伸ばさせはしない)

ガタガタ

P(とか思ってるんだろうなコイツ……。だがこのコタツは俺が社長に直談判して手に入れたものだ)

ガシッ ガシッ

飛鳥(くっ……強い。腐っても男ということか……)

P(流石に14歳の女の子には負けないぞ!)

飛鳥(プロデューサーめ……譲る気は無いようだ。諦めて少し斜めに伸ばすしか……)
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:38:30.83 PvqJV2Te0
ちひろ「二人とも顔が怖いですけど、どうかしましたか?」

P「え、いや、なんでもないですよちひろさん。なぁ飛鳥」

飛鳥「あ、あぁ。何も無い。何もなかったさ」

ちひろ「? お茶を持ってきましたので、休憩しませんか? 私もコタツに入りたいです」

P「どうぞどうぞ。ゆっくりしていってください」

ゴソゴソ

ちひろ「暖まりますねぇ……」

P(一時休戦だ、飛鳥)

飛鳥(次は負けないさ)

ちひろ「あ、このみかん美味しいですね」モグモグ



ちひろ「それと、場所取り合戦なんかしないで仲良く足を伸ばしてくださいね」

P・飛鳥「バレてた……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:39:47.71 PvqJV2Te0
別の日

飛鳥「地上に降る雪は多くの人々、車などによってだんだん汚れ、溶けていき、消えてゆく」

飛鳥「だが、この屋上は別だ」

飛鳥「冬になり、立ち入り禁止となるこの地は、さながら空中庭園とでも言えるか」

飛鳥「誰も踏み入らないここは、ただ純粋に雪が降り積もる」

飛鳥「穢れを知らない、白銀の草原……」

飛鳥「もっとも、ボクが踏み入り汚してしまったわけだけどね。フフッ」

飛鳥「……プロデューサーに見つかる前に戻ろう」


ガチャ

飛鳥「あ」

P「やっぱりここか。立ち入り禁止って書いてあるだろ。勝手に鍵持ち出すなよ……」

飛鳥「いいじゃないか。見てみなよ、良い景色だ」

P「わかったよ。あと少しだけだぞ。寒くて死にそうだ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:41:48.62 PvqJV2Te0
P「これだけ雪が積もってると雪合戦とかしたくなるな」

飛鳥「フフッ」

P「何かおかしいか?」

飛鳥「いや、子供っぽいな、って思っただけさ」

P「たまには童心に返りたくなるんだよ」

飛鳥「ボクにはまだわからない感覚だな。雪合戦の方も含めて、ね」

P「あと十年すればわかるさ。あの頃に戻りたくなる感覚が」

飛鳥「十年……ボクは何をしているだろうか。アイドルか、社会人か、はたまた別の何かに」

P「飛鳥ならそうだなぁ……ファッションデザイナーとか、美容師とか似合いそう」

飛鳥「ファッションデザイナー、美容師……悪くないね」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:42:50.50 PvqJV2Te0
P「まぁ俺としてはまだまだアイドル続けてて欲しいけどなぁ」

飛鳥「ほう?」

P「十分飛鳥には伸びしろがあるからな。まだまだこれからだぞ」

飛鳥「そうだね。ボクたちの物語はまだ終わらない。終わらせないさ」

P「俺らが紡ぐこの物語を、たくさんの読者に、観客に届けないとな」

飛鳥「フッ、相変わらず、キミは痛いね」

P「まぁ飛鳥には負けるけど。とりあえず今日のところはそろそろ戻ろう。寒い」

飛鳥「同感だ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:44:11.15 PvqJV2Te0
ザクザク、スッ

飛鳥「プロデューサー!」

P「なんだ?」

ドサッ

P「おい! 不意打ちはダメだろこちとらスーツだぞ!」

飛鳥「ハハハ! たまにはこういうのもいいだろう?」

P「雪合戦は子供のやることじゃないのか!」

飛鳥「ボクはまだまだコドモだよ! それ!」

P「お前がそのつもりならこっちも容赦しないからな!」

飛鳥「担当である現役アイドルにそんなことするのかい?」

P「関係ねぇ! おら!」

飛鳥「おっと危な」

ドサッ

P「やりぃ! フェイント決まり!」

飛鳥「……理解った。その気ならこっちも本気で行くよ!」フンッ

P「おっと、そんなの当たらないぞ! はは!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:44:53.15 PvqJV2Te0
────────

──────

────

ちひろ「で、こんなことになったんですか?」

P「はい……」

飛鳥「あぁ……」

ちひろ「全く、はしゃぐのも良いですけど、危ないんですから屋上はやめてくださいね?」

P・飛鳥「わかりました……」

飛鳥「くしゅん」

ちひろ「風邪を引く前に早くコタツで暖まってください」

P・飛鳥「はい」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:47:30.66 PvqJV2Te0
P「まさか後ろから雪を投げられるとは思わなかった」

飛鳥「キミが雪合戦をしたいと言っていたからね」

P「……本当は」

飛鳥「少しはしゃいでしまった」

P「ま、所属直後と比べて打ち解けたと言うか、丸くなった、のか?」

飛鳥「かもしれないね。人との関わりというものは、人を変えていくものだよ」

P「そういうものか」

飛鳥「そういうものさ」

P「三年後、五年後はどんな飛鳥が見れるのか、楽しみだな」

飛鳥「変わりすぎて、ファッションデザイナーになってるかもね」

P「最低限アイドルは続けてて欲しい」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:48:14.70 PvqJV2Te0
飛鳥「そうならないように、しっかりプロデュースを頼むよ、P」

P「あぁ、任せとけ」



飛鳥「くしゅん」

P「……台無しだな」

飛鳥「……」ゲシゲシ

P「やめて、蹴らないで」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/01(月) 22:50:21.61 PvqJV2Te0
おしまい

飛鳥とコタツでぬくぬくしたいだけの人生だった

櫻井桃華・福山舞「ありすちゃん、サンタさんじゃよ~」橘ありす「何してるんですか…」

1 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:04:24.36 Sp7HiPcC0
─昼下がり─

明石サンタ(福山)「メリークリスマース」

神戸サンタ(櫻井)「ふぉっふぉっふぉ」

ありす「二人とも何柄にもない事やってるんですか?」

明石「柄にもないじゃとー?」

神戸「私たちはサンタさんじゃから柄にぴったりじゃよふぉっふぉっふぉ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514196264
2 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:05:14.37 Sp7HiPcC0
ありす「…? 」キョロキョロ

明石「誰も撮ってないぞぉ」

ありす「…これはどういう風の吹き回しで?」

明石「今日はありすちゃんに楽しんでもらおうと思ってな」

神戸「わざわざとおーい所からやってきたんじゃふぉっふぉっふぉ」
3 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:06:05.87 Sp7HiPcC0
ありす「当ててみせます、フレデリカさんの入れ知恵ですね」

明石「フレデリカさんは関わっておりません」

神戸「誰も関わっておりません」

ありす「え…それ返って不気味ですね」

神戸「まぁまぁいいじゃないかふぉっふぉ」

明石「ケーキを用意したぞふぉっふぉ」
4 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:06:55.70 Sp7HiPcC0
明石「じゃじゃーん!!」

\苺まみれタルト/

ありす「ほぁぁ…………!!!!!!」 キラキラ

「「ふぉっふぉっふぉっふぉ!!」」

ありす「ちょっと静かに」

「「はい」」
5 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:07:41.23 Sp7HiPcC0
ありす「凄いですね、苺だらけですね!」 パシャパシャ

神戸「わたくs わしが用意したんじゃふぉっふぉっふぉ」

ありす「ありがとうございます、二人も食べますよね、ナイフ取ってきます」

明石「はーい♪」
神戸「お願いしますわ♪」

「「あっ」」

「「ふぉっふぉっふぉっふぉ」」

ありす(別にいいんじゃないかな…)
6 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:09:06.71 Sp7HiPcC0
ありす「では、いただきます」

明石「召し上がれ〜」

あむっ

ありす「っ〜〜〜!! 」 ぽんぽん

明石「美味しいかねありすちゃん」

ありす「! !」こくこく

神戸「いや良かった良かった」
7 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:11:24.78 Sp7HiPcC0
明石「あ、神戸サンタさんそろそろお時間ですよ」

神戸「おお、ではこの辺で」

ありす「早くヒゲと帽子外してきて一緒に食べましょう」

神戸「外すとかよく分からなふぉっふぉ」

明石「分からなふぉっふぉってなんですか…」

神戸「あっ、お、おほん、ではありすちゃんさようなら」

明石「来年もいい子にしてるんじゃぞ〜」

「「ふぉっふぉっふぉっふぉっ」」

ありす(どういう気の迷いであんな事を…)
8 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:12:08.58 Sp7HiPcC0
────────

ガチャッ

桃華「あら橘さん、美味しそうなケーキですわねぇ」

舞「今サンタさんとすれ違ったんですよ!」バタン

ありす「そういうのいいですから、座ってください」

桃華「んもう、つれない人ですわね!」
9 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:13:05.75 Sp7HiPcC0
舞「ふふ、はい橘さん、どうぞ♪」

桃華「わたくし達からのプレゼントですわ!」

ありす「え、ありがとうございます…さっき一緒に渡せば良かったじゃないですか」

桃華「あれはケーキのプレゼントのためですわ」

舞「せっかくのプレゼントだから、私達の姿で贈りたかったんです!」
10 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:14:58.77 Sp7HiPcC0
ありす「…あんなことし始めたと思ったら、もう…」

ありす「嬉しいです、二人の気持ち。 ありがとうございます」

舞「はい♪どういたしましてっ」

ありす「私のも取ってきます」

桃華「後でいいですわよ、今はこっちが優先ですわ」

ありす「では、食べ終わってから」

桃華「帰りがけにティーセットも持ってきました、お隣座りますわね」

舞「よいしょ、いただきまーす」
11 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:15:37.99 Sp7HiPcC0
桃華「と、その前に」

「「?」」

桃華「はい橘さん、あーん♪」

ありす「うぇぇっ?!?! ///」

舞「あ、じゃあ私も〜」

桃華「橘さんへのプレゼントなんですから、ほら、イチゴですわよ、あーん♪」

ありす「そんな恥ずかしい事っ、自分で食べますっ!///」

桃華「今日はクリスマスなんですから、さぁ!」

ありす「何ですかそれ! うぅぅ…///」
12 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:16:48.03 Sp7HiPcC0
ありす「あ、あー…///」

あむ

桃華「お味はいかが?」

ありす「別に変わらないですよ…美味しいです…///」

桃華「良かったですわ♪」

舞「橘さん、私のイチゴも食べてください! 」

ありす「うぅ…あむっ」///

舞「美味しいですか?」

ありす「…はい///」

舞「やったー♪」
13 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:18:23.06 Sp7HiPcC0
桃華「ではわたくし達も、あむっ」

舞「あむっ」

「「ん〜〜〜〜!」」

舞「すごい美味しいです!」

桃華「やはりここのお味が一番ですわ♪」

ありす「どこのお店ですか?」

桃華「都心の〜〜というお店でしてよ、当家がご贔屓にさせてもらってますの」
14 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:19:11.16 Sp7HiPcC0
ありす「値段は?」

桃華「そんな、無粋ですわよ橘さん」

ありす「消費者として当然です」

舞「あの…私も知りたいです、えへへ」

桃華「もう…ネットに載ってるでしょうから調べてくださいな」
15 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:19:55.41 Sp7HiPcC0
ありす「どれどれ…〜〜…」

ありす「……えっ、えっ!?」

ありす「舞さん舞さん!」

舞「はい…ん?!!!!」

チラ…

桃華「まぁ、いやですわ、うふふ」

舞「大事に食べましょう…!」 コソコソ

ありす「上には上がいたようですね…!」 コソコソ
16 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:22:08.13 Sp7HiPcC0
───────

ありす「これだけ美味しいとつい食べ進んでしまいますね」

舞「別腹ですねー、あむ」

ガチャ

結城晴「たちばn…あー!! ずりぃぞ橘!」

ありす「む?」

晴「お前らだけでこんな美味そうなタルト食いやがって!」

桃華「はしたないですわね晴さん、皆さんの分も用意してありますわ」

晴「え? なんだそうなのかぁ」

ありす「まったく…この聖なる日にいやしい人ですね」
17 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:23:35.36 Sp7HiPcC0
晴「いやしいってどういう意味だ?」

桃華「ガツガツとしてみっともないという意味ですわ」

晴「なんだと橘ぁ!?」

ありす「ふんっ」

舞「まぁまぁ、晴さんだって食べたいですもんね」

晴「おう、舞は優しいなぁ」 なでなで

舞「えへへ」

桃華「怒ったり落ち着いたり忙しいですわね」
18 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:25:08.56 Sp7HiPcC0
ありす「舞さんあまり甘やかさないでください、このサッカー小僧つけあがりますから」

晴「うるせータブレットバカ」

ありす「バカはどっちですか!」

晴「タブレットで調べてみろバーカ」

桃華「もう、クリスマスでまで張り合うんですから…」

舞「微笑ましいですね♪」

ありす「というかドア開けっ放しです! 閉めてください!」

晴「えー? 気づいたんなら自分で閉めろよー…」


タチバナ氏〜〜〜〜!!
ありすちゃ〜〜〜〜ん!!

ドタドタドタドタ


「「「「?」」」」
19 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:26:14.34 Sp7HiPcC0
宮本フレデリカ「フレちゃんサンタ!」

一ノ瀬志希「志希にゃんサンタ〜!」

「「見・参!!」」

塩見周子「シューコサンタもいまーす」

…………

フレデリカ「あれ?」

晴「なんだお前ら?」

ありす「………二番煎じですよ」

「「な っ !?」」

周子「あちゃー」
20 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:27:52.04 Sp7HiPcC0
宮本フレデリカ「フレちゃんサンタ!」

一ノ瀬志希「志希にゃんサンタ〜!」

「「見・参!!」」

塩見周子「シューコサンタもいまーす」

…………

フレデリカ「あれ?」

晴「なんだお前ら?」

ありす「………二番煎じですよ」

しきフレ「「な っ !?」」

周子「あちゃー」
21 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:31:27.62 Sp7HiPcC0
橘ありすオフィシャル @Tachibana12 .1時間前

桃華さんと舞さんからプレゼントと苺のタルトを頂きました
なぜかサンタの変装をして持ってきましたが、なかなか似合ってましたよ
タルトは桃華さんがチョイスしたもので他の人の分も用意していたようです、流石。
【タルトの写真2枚 後で撮ったサンタの変装1枚】


おわり
22 :◆K5gtV5TNE. 2017/12/25(月) 19:32:42.16 Sp7HiPcC0
兵庫のロリ3人が好きだから書きました
サンタの流れについては某ラジオの某回をリスペクトしました
ほぼ初SSで緊張しました

ロックとスターと特番の乱

1 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 22:56:28.23 g3wdiF0U0

未央「本日はお忙しいところ、クリスマスの葬儀にご会葬くださり誠にありがとうございます」

李衣菜「生前中のご厚誼に、厚く御礼申し上げます」

?「やめろやめろぉ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514210187
2 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:01:52.74 g3wdiF0U0
デレマスだと思うんですよ
特番という体で番外編です
3 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:05:26.91 g3wdiF0U0

未央「皆さんあけましておめでとうございます本田未央でーす」

李衣菜「皆さんトリックオアトリート多田李衣菜でーす」

未央「あれー、声が聞こえたぞ? サンタさんかな? やっぱり未央ちゃん今年もいい子にしてたから素敵なプレゼントを持ってきて
くれたのかなぁ?? 誰かな誰かなー?」

李衣菜「今日のっけからすごいな……」

未央「……」

李衣菜「……えっウソ呼び込んでくれってこと?」

未央「呼び込んでくれってこと」

李衣菜「フリが雑すぎるけどえーと今日はその素敵な声の主がゲストに来てくれてるんですよ」

?「いないよー」

李衣菜「いや出てきてね? 今日のゲストはこの方です、どうぞ!」

きらり?「にゃっほーい!」

李衣菜「違う違う」

未央「みんなー! よろしくにぃ☆」

李衣菜「はいじゃあ今日は多田李衣菜とツインきらりちゃんでお送りしまーす」

未央「えっ」
4 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:11:45.78 g3wdiF0U0

李衣菜「改めまして本日のゲストです、どうぞー」

杏「皆さん悪い子はいねーがー双葉杏でーす」

未央「イエーイ」

李衣菜「杏ちゃんよろしくねー」

杏「ブース入って思ったんだけどね?」

未央「? うん」

杏「今日はお布団無いんだね」

未央「今日は番組違うからね」

杏「向こうのブースに見える顔知ってる人ばっかりなんだけど」

未央「全員双子なんですぅ」

李衣菜「どんだけガラパゴスなのここ」

杏「あの番組用のテンションで来ちゃったから今更きれいな方に持ってけないんだけど」

未央「大丈夫大丈夫アットホームでやっていく予定だから」

李衣菜「あそうだった、まだ今日の説明をしてないんです」

未央「そうです今日はこんな番組なんですよ。せーの」


『忘年会&クリスマス追悼記念パーティー!!』


李衣菜「杏ちゃんここ一緒に読んで」

杏「あの……ごめん台本開いてなかった」

未央「うそぉん」

李衣菜「表紙にも書いてあるでしょ!」

杏「ていうか追悼記念って何んふふふ」

李衣菜「なにわろてんねん」

杏「ふふふこれ怒られるでしょんふふ」

未央「私たちはやめようって言ったんです。でも構成作家さんが……」

李衣菜「これ怒られたらメイド服どころじゃ済まないんじゃないですか」

未央「えーと……なんでもするそうでーす」
5 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:15:41.91 g3wdiF0U0

李衣菜「まぁ略してクリスマスパーティーですよ」

杏「じゃあもう最初からクリスマスパーティーで良かったんじゃないの」

李衣菜「シッ」

未央「チキンとかお寿司とか用意してもらいましたー」パチパチ

李衣菜「なんでお寿司あるんだろ」

未央「そこ忘年会成分」

李衣菜「忘年会ってお寿司食べる行事だっけ……?」

杏「あ、シャンメリーある」

未央「杏ちゃんシャンメリーすきだよね」

杏「クリスマスが終わって投げ売りされてるシャンメリーがすき」

未央「シャンメリーさんもこのラジオと同じでクリスマス限定みたいな所あるから……」

李衣菜「クリスマスだけにわっと咲いてすぐ散る徒花みたいなラジオだからね」

未央「まぁいいや食べよ食べよ」

李衣菜「その前にー、やらないといけないことがね、あるんです」

杏「あ、クラッカーやるんだ」

未央「私これ苦手なんだけどな……」

杏「漏らさないでよ」

未央「ば、し、しないよそんなの!」

李衣菜「はい聞いてー台本見て−」

杏「はい」

未央「もー!」
6 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:20:36.59 g3wdiF0U0

李衣菜「それではクリスマスパーティーを始めましょう! せーの」


『レッツパーティー!』


未央「ひゃああああ!」パァン

杏「わああ」パァン

李衣菜「おいおい、もう余裕だぜ」パァン


―――――――――――――――――――――――――――――――……………

「この番組は
 ガチャを創る企業、サ○ゲームズの提供でお送りします」

―――――――――――――――――――――――――――――――……………


未央「ひえぇびっくりした……」

李衣菜「みおちゃんビビりすぎでしょ」

未央「杏ちゃんだってビックリしてたもん!」

杏「未央ちゃんが突然漏らすからびっくりしちゃって」

未央「はー!?」

李衣菜「声をね?」

杏「そうそう。他に何が漏れるのか杏わかんなーい」キャピ

未央「あれれーここに殴るのにちょうどいいシャンメリーの瓶があるなぁ」

李衣菜「やめてやめてこのデリケートな時期に」

杏「ラベルを上にするのがマナーだよ」

李衣菜「いや普通に飲もうよ」

未央「そうだね、開けよっか。グラスある?」

李衣菜「ちょうどいいのがあるよ」ゴトゴト

杏「何この3って」

未央「それはねー、私達のあっ」スポン

李衣菜「いてぇ!」コン

未央「ごめんごめんごめん飛んじゃった!」

杏「八つ当たりはよくないんじゃないかなって」

未央「ちが、違うの! ほんとに違うの!」

李衣菜「わかってるってば」

未央「わー……ほんとごめん」

7 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:23:58.53 g3wdiF0U0

李衣菜「それじゃあかんぱーい」チン

未央「乾杯ー」チン

杏「ぱー」チン

李衣菜「杏ちゃん声出してればいいと思ってるでしょ」

杏「うん」

未央「なんかこのタイミングで乾杯するの変な感じだね」

李衣菜「いつもは二次会だもんね」

杏「ていうか未央ちゃんなんでサンタのかっこなの」

李衣菜「あ今更触れるの? 終わるまで触ん無くていいかと思ってたんだけど」

未央「サンタだよー、いぇーい! 見えてるー!?」

杏「見えてないでしょラジオなんだから」

未央「それが見えるんだなー」

杏「ええっほんとにー」

李衣菜「ラジオで配信された後、チャンネル会員限定で映像付きのが上がるみたいですよ」

杏「すごーい」

未央「というわけで見たい方は会員になっていただくということでー」

杏「なるなるー」
8 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:27:36.07 g3wdiF0U0

未央「……」

杏「……」

李衣菜「喋ってください放送事故ですよー」

杏「なにこれ」

未央「茶番でーす」

李衣菜「露骨な宣伝をちょくちょく挟んで行けと台本に書いてあるわけですよ」

杏「ねぇところでさ」

李衣菜「うん」

杏「お便りとか読まなくていいの」

未央「んぅ」モグ

杏「ごめんゆっくり食べてて」

李衣菜「ないです」

杏「うそないの」

李衣菜「ないよ」

未央「元々は別の番組の予定だったけど二転三転してこのいつものメンバーが招集されたのでメールを募集する暇がなかったの」

李衣菜「ああー全部言った全部」

杏「このメンバーで話すネタとか今更無いんだけど」

未央「あははは……え、普段なんか話してないのかって、ねぇ?」

李衣菜「ピザとか[ピザ]とかそんな話しかしてないもん」
9 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:33:31.49 g3wdiF0U0

未央「と、そういうわけでふつおたの代わりにちょっと普通じゃないお便りを用意してあります。異様なお便り略してー」


『いよおたー』


杏「異様って何脅迫とか?」

未央「なんでそんなの用意してあると思ったの?」

李衣菜「異様っていうワードのチョイスがおかしいからでしょ」

未央「それ言ったのリーナでしょ」

杏「ごめんピザ取って」

未央「自由か」

李衣菜「あ、私も。9個でいい」

未央「2つで十分ですよ」

杏「いや1ピースでいいでしょ」

未央「はい、どーぞ」コトンコトン

李衣菜「そりゃそうだ……あっおいしい。けど何ピザこれ」モグ

杏「イカとタコとアスパラですね」モググ

李衣菜「うっ頭が」

未央「うっ在庫が」

李衣菜「やめろやめろぉ! 向こうの部屋で悲しい顔してる人がいるんだぞ!」

未央「あのほんと、すいませんでした……」

杏「どんだけ在庫あるんです……え、うわぁ……」

未央「はいやめやめこの話」

李衣菜「何が悲しくてクリスマスにこんな……」

杏「サンタさんに配って貰えばいいよ」

李衣菜「できるならしてほしい」
10 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:37:55.80 g3wdiF0U0

未央「でなんだっけ、あ、お便りです」

李衣菜「記憶力大丈夫?」

未央「頭の回転が早すぎて忘れてしまった」

杏「絶対回ってるだけでしょ」

未央「頭が回ると徳が積めるんですぅー」

李衣菜「なんでマニ車なんだ……」

未央「で、えーと……あお便りをね?」

杏「マニ車の話の間に忘れたでしょ今」

未央「マニ車の話の間に?」

李衣菜「ほらー」

杏「やべ」

未央「マニ車のマニー!? もう杏ちゃんたマーニそうやって入れてくるんだからー!」

李衣菜「だからお便りのかわりに事務所の皆にお便りを頂いてきましたよって話なんです!!」

杏「力技で持ってった」

未央「まぁウチは今183人の大所帯ですからね」

李衣菜「ピサロならインカ帝国滅ぼせる人数ですからね」

杏「あ、そう言えば杏も聞かれてた」

李衣菜「待て待てゲスト本人に聞いたの?」

未央「いや良いかなって……あ、本人居るから本人に読んでもらおう」

李衣菜「何だこの番組」

杏「はーい、アイドルネーム『ユキメノコ』さんからのお便りでーす」


「最近、良いこと有りました?」


李衣菜「はい杏ちゃんありがとうございまーす」

未央「ございますー」

杏「あ、はいどういたしまして」
11 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:45:30.81 g3wdiF0U0

李衣菜「何この内容」

杏「良いことあったかなーって」

未央「良いことかー……ああ、今日このブース入った時なんだけど」

杏「うん」

未央「1円拾ったよ」

杏「おめでとうございまーす」

未央「ありがとうございまーす!」

李衣菜「はい」

未央「はい」

杏「はい」

未央「いやそうそう良いことってないよ?」

李衣菜「そんな悲しい顔しなくても」

杏「李衣菜は?」

李衣菜「私は……わた、し、はー……」

未央「えーと、無かったみたいでーす」

李衣菜「ま、こうやって皆とラジオで会えてるのが……良いことかな」フッ

未央「よし次読むよ」

李衣菜「無視かーい」
12 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:49:49.43 g3wdiF0U0

未央「アイドルネーム『晩御飯はジェラート』さんからのお便りです」

李衣菜「もうちょっとちゃんと食べてくださーい」


「筋トレ好きですか?」


未央「はい軍曹ありがとうございまーす」

李衣菜「亜季さんほんとにジェラート晩御飯だったのかな」

杏「無い話じゃないかもね」

未央「あホント?」

杏「ゲームぶっ続けでやってヤサイかじってまたゲームやるとかやってて菜々ちゃんに怒られてた。結構前だけど」

未央「またママミンがウサしてる」

李衣菜「でも杏ちゃんも天ぷらそばの天ぷらだけかじって寝てたじゃん」

杏「眠かったから……」

未央「眠かったとしても天ぷらだけ食べないと思うよ」

李衣菜「じゃなかった質問だよ質問」

未央「すごい脱線しちゃったわ」
13 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:53:22.36 g3wdiF0U0

李衣菜「杏ちゃん筋トレ好き?」

杏「好きとか嫌いじゃなくてやったら死ぬから」

李衣菜「死ぬかー」

未央「リーナは筋トレ嫌いでしょ?」

李衣菜「嫌いっていうか、筋肉着けようと思ってやるより、ダンスのレッスンとかしてたら着くみたいなのが良いかなー」

杏「なんか言いたいことはわかる」

未央「洗濯機で服と一緒に体も洗うみたいな」

李衣菜「違う違う」

杏「4年に1度しか目を覚まさなそう」

李衣菜「みおちゃんは?」

未央「私あの、トレーニングルームに倒れるだけで腹筋のやつあるでしょ」

李衣菜「うん」

未央「あれなんか背中に当たるバーが両側にあるんだけど、なんか私挟まっちゃってわけわかんなくなっちゃって」

杏「なにそれどうなったの?」

未央「軍曹に助けてもらった……」

李衣菜「みおちゃんはひょうきんだなぁ」

杏「ひょうきんって」

未央「だからもう筋トレしない」

杏「逆ギレでしょ」
14 :◆ganja..OLI 2017/12/25(月) 23:57:26.62 g3wdiF0U0

李衣菜「じゃ次のお便りです、アイドルネーム『明日はにじようび』さんからいただきましたー」

未央「ありがとうございまーす」


「李衣菜さん未央さんゲストの杏さんこんばんわ」


李衣菜「こんばんわー」

未央「はいこんばんわー」

杏「わー」


「私は帯電体質で、冬になると静電気を溜め込んでしまいます。

 皆さんは、バチッとするタイプですか?

 また、静電気対策などはありますでしょうか。ありましたらお聞かせくださいー」


未央「はいかみやんありがとうございましたー」

李衣菜「なんかこう若干送り慣れてる感が……」

杏「アイドルになる前はハガキ職人やってたからね」

李衣菜「やってないと思うよ」

杏「杏も思う」
15 :◆ganja..OLI 2017/12/26(火) 00:00:10.00 wetdTGdd0

未央「んーでもかみやんはほんとに静電気大変そうだよね」

李衣菜「髪長くて量もすごいからなー奈緒ちゃん」

未央「私とかリーナはそこまで長くないからそんなにだよね」

李衣菜「うん。あーでもヘッドホンつけたり外したりするとちょっと帯電感出るかも」

未央「杏ちゃんとか大変じゃない?」

杏「どうしても髪ながいから」

未央「髪がない?」

杏「違う違う」

李衣菜「奈緒ちゃんの髪なんだけどさ、後ろからそーっと近づいた加蓮ちゃんが奈緒ちゃんの髪の中に腕ズボーって突っ込んだのね?」

未央「よくやってるやつね」

李衣菜「そしたらバチバチバチバチーって音した後加蓮ちゃんヴッて声あげて」

杏「ん」

李衣菜「帰らぬ人に……」

未央「なんでそこ急に盛ったの」

李衣菜「話してる途中にこれオチないなと思って」

未央「力技だ」

李衣菜「まぁ何故か奈緒ちゃんがご飯奢らされてました」

杏「それ多分自分の分は払ってるやつだ」

未央「さぁ次のお便りは……じゃなくて以上、いよおたでしたー」

李衣菜「したー」

杏「ばー」

李衣菜「杏ちゃん声出してればいいと思ってるでしょ」

杏「うん」
16 :◆ganja..OLI 2017/12/26(火) 00:03:17.93 wetdTGdd0

未央「割と話し込んだ気がするね」

李衣菜「話し込んでコーナーが一個ぶっ飛びましたからね」

未央「あっ」

李衣菜「あっ!? あ、いや違う違う今日は違うからセーフ!」

杏「難儀だなぁ」

未央「最近偉い人もちょっと嫌がってるから」

李衣菜「誰なんだ考えたやつは」

未央「そうだそうだ!」

李衣菜「首にした方がいいんじゃないのか!」

未央「あっ……あ、はい、じゃあ次の収録から私は居ないみたいでーす」

李衣菜「じゃ次からは杏ちゃん……」

杏「遠慮しときます」

李衣菜「あ、はい、じゃあ次の収録から私一人みたいでーす」
17 :◆ganja..OLI 2017/12/26(火) 00:07:20.79 wetdTGdd0

杏「ところで今更なんだけど、クリスマスーでケーキ無いの珍しいね」

李衣菜「あ、それなんだけど」

未央「番組サンタさんからのプレゼントがあるみたいです!」

杏「あ、なるほどね?」

未央「それでは、素敵なプレゼントです。どうぞー!」

?「ふぉっふぉっふぉ、サンタさんじゃよー」ガチャ

李衣菜「あれ!?」

?「美味しい美味しいケーキじゃよー!」

未央「え、はい美味しそうなチョコケーキですけどちょっと待って、先に紹介しないと」

李衣菜「ケーキを運んできてくれた可愛い可愛いサンタさんです!」

柚「喜多見柚でーす! 通りがかったので来ちゃったよーいぇーい♪」

李衣菜「柚ちゃんいらっしゃい!」

未央「うわーびっくりしたー!」

柚「サプライズ成功、だねっ!」

杏「通りがかりでお仕事しに来るとか偉いなぁ。杏のかわりにこの後収録するってどう?」

柚「えー、いっぱい居たほうが楽しいよ?」

李衣菜「帰ってもいいけどギャラ出ないよ」

杏「タダ働きは嫌だなぁ。しかたない」
18 :◆ganja..OLI 2017/12/26(火) 00:11:28.33 wetdTGdd0

李衣菜「というわけでラジオの方はここまでなんですがー、この後も収録してそっちは動画で上がるということで」

未央「引き続き双葉杏ちゃんと、飛び入り参加、喜多見柚ちゃんにも参加してもらいまーす!」

杏「はーい」

柚「よろしくねー!」

未央「それではここで一旦締めなんだけど、最後の挨拶がね? あるんですけどね?」

杏「あ、やっぱりやるんだ」

未央「やるよー超やるよー!」

李衣菜「柚ちゃん、いきなりだけどいける?」

柚「おっけーおっけー、任せて!」

未央「おお、すごい自信だ」

柚「勢いでなんとかなるなるー」

杏「根拠のない自信だ」

未央「それではクリスマスパーティーはここまで! 来年も行って未央ーやって未央ー、本田未央と!」

李衣菜「多田より高いものはない、多田李衣菜と!」

杏「在庫の行方を杏、双葉杏とー」

柚「美味しいケーキを届けに喜多見、喜多見柚でしたー♪」

未央「それでは皆さん、ハッピーニューイヤー!」

李衣菜「トリックオアトリートー」

杏「悪い子は居ねーがー」

柚「メリークリスマスじゃないんだ? ばいばーい!」
19 :◆ganja..OLI 2017/12/26(火) 00:14:06.08 wetdTGdd0
おしまい
今回は個人的にだいぶ何かに寄せました
スレ立て間に合ってたらセーフだと思うんですけどどうでしょう

この前のやつ→http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1500117734/

読んでくれた人ありがとう、また次があればよろしくおねがいします

【モバマス】ライラ「お金で買えない大切なものでございます」

1 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/18(月) 22:19:28.67 tN7mTEng0
・ライラさんがわらしべ長者
・765も出るし専務もいます
・某番組でライラさんと千早が共演している世界線
・のんびり更新

よろしければお付き合いください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513603168
2 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/18(月) 22:20:44.26 tN7mTEng0

ライラ「ただ今戻りましたですよー」

ちひろ「お疲れ様です、ライラちゃん」

ライラ「おー……」

ちひろ「ふふ、随分お疲れみたいですね?」

ライラ「……はいですよ。今日はトレーナーさんが張り切っておられたのです」

ちひろ「あらあら」

ライラ「ですので、ライラさんはアイスで体力回復なのですよー」

ちひろ「食べ過ぎはダメですよ?」

ライラ「わかりましたでございますです」
3 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/18(月) 22:21:31.04 tN7mTEng0

ちひろ「……ライラちゃん、最近頑張ってますねぇ」

ちひろ「頑張りには応えてあげたいですし、プロデューサーさんと相談しましょうか」

ライラ「……おーっ!!」

ちひろ「どうかしましたか?」

ライラ「ちひろさん、当たりでございます!」

ちひろ「へ?」

ライラ「アイス、もう一本食べられるのでございますよー」

ちひろ「ああ、なるほど」

ライラ「それでは行ってきますです!」

ちひろ「ライラちゃん疲れてたんじゃ……」

ちひろ「……行っちゃった」
4 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/18(月) 22:22:05.99 tN7mTEng0

***************************


ライラ「こんにちはー」

店主「おや、ライラちゃんじゃないか」

ライラ「この前買ったアイス、当たったのでございますよ」

店主「へぇ、よかったじゃない」

ライラ「えへへー」

店主「ほら、好きなの選んできな」

ライラ「何でもいいのでございますか?」

店主「前のと同じ値段なら何でもいいよ」

ライラ「おー」
5 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/18(月) 22:22:48.69 tN7mTEng0

少年「くーださーい」

店主「はいよ」

少年「これとこれと、あとは…………あっ!」

ライラ「どうかしましたですか?」

少年「どうしよ、お金が足りない……」

店主「あらまぁ」

少年「……うぅ」

店主「お小遣い貯まったらまた来な、ね?」

ライラ「おー……」

店主「ライラちゃん?」

ライラ「当たったアイス、差し上げますですよ」

少年「え?」

ライラ「ライラさんはもう食べましたので、どうぞなのです」
6 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/18(月) 22:23:16.51 tN7mTEng0

少年「……でも」

ライラ「遠慮はご無用なのですよー」

少年「えっと……じゃあ、代わりにこのビー玉あげる!」

ライラ「おー、キレイでございますねー」

少年「今日の戦利品で、一番気に入ってるやつなんだ!」

ライラ「いいのでございますか?」

少年「うん。『お礼はちゃんとしろ』っていつも父ちゃんが言ってるから」

ライラ「おー、ありがとうございますですよー」

店主「話はまとまったかい?」

ライラ「はいですよー」

少年「うんっ!」

店主「やれやれ、ホントは駄目なんだけどねぇ」

ライラ「そうなのですか?」

店主「ま、ちゃんとお礼もしたみたいだし……今日だけだからね?」

少年「わかった、ありがと!」
9 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:19:17.41 OROrVb8u0

***************************


ライラ「お婆さん、お隣よろしいでございますか?」

老婆「ええ、どうぞ」

ライラ「ありがとうございますですよー」

老婆「お散歩中かしら?」

ライラ「あー、ちょっとだけ違うのですねー」

老婆「ちょっとだけ?」

ライラ「本当はアイスを貰いに行ったはずだったのですよ」

老婆「あらあら。貰い損ねちゃったのかしら」

ライラ「お金が足りない男の子がいましたので、譲ってきたのでございます」

老婆「まあ、そうだったの」

10 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:20:03.25 OROrVb8u0

ライラ「お金がないのはとても寂しいでございますからねー」

老婆「貴女はとても優しい人なのね」

ライラ「ほえ?」

老婆「困っている誰かに手を差し伸べるのは勇気がいるもの」

老婆「それが出来るのは、素敵なことだわ」

ライラ「おー……」

老婆「ふふふ」

ライラ「ですが、代わりにこれを貰ったのです」

老婆「それは……ビー玉?」

ライラ「はいです。こうやって光にかざすと、とてもキレイなのですよ」

老婆「本当ね。透き通っていて、吸いこまれそうで」

老婆「まるで、貴女の瞳のようね」

ライラ「……なんだか照れますですねー」
11 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:20:59.26 OROrVb8u0

老婆「そうだ。もし貴女が良ければ、なのだけれど」

ライラ「なんでございますですか?」

老婆「今日、貴女と出会えた記念に、そのビー玉とこれを交換して頂けないかしら」

ライラ「おー、とてもキレイな箱でございます」

老婆「一目惚れして買った化粧箱なんだけれど、贈る相手がいなくてね」

老婆「きっと貴女なら、役立ててくれると思うの」

ライラ「分かりましたです」

老婆「ありがとう」

ライラ「えへへー、当たりのアイスが今度はキレイな箱になりましたですねー」

老婆「わらしべ長者ね」

ライラ「それは何でございますか?」

老婆「一本の藁を色んなものと交換して、やがては裕福な暮らしを手に入れた人の話よ」

ライラ「おー、楽しそうなのです」

老婆「貴女ならきっと、素敵なものを手に入れられると思うわ」

ライラ「えへへー」
12 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:21:38.86 OROrVb8u0

***************************


ライラ「わらしべ長者でございますか」

ライラ「……素敵なもの、交換できたらうれしいですねー」

裕美「ライラさん?」

ライラ「おー、裕美さんこんにちはですよ」

裕美「うん、こんにちは」

ライラ「裕美さんは何をされていたのですか?」

裕美「うん。そこの雑貨屋さんでアクセサリーの材料を」

ライラ「裕美さんのアクセサリーは素敵でございますからねー」

裕美「そ、そうかな?」

ライラ「はいですよ」

裕美「ちょっと恥ずかしいけど、でも、ありがとう」

ライラ「えへへー」
13 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:22:22.36 OROrVb8u0

裕美「あ、でも……」

ライラ「どうかしましたですか?」

裕美「色々買いすぎちゃって、一度ちゃんと整理しないとって」

ライラ「なるほどー」

裕美「……小物入れも買わなきゃいけないかなぁ」

ライラ「おー、ライラさん良いものを持っていますです」

裕美「え?」

ライラ「こちら、お使いになりますですか?」

裕美「綺麗な化粧箱……これ、どうしたの?」

ライラ「ライラさんは今わらしべ長者中なのですよ」

裕美「わらしべ長者……中?」

ライラ「はいです」

裕美「ということは、何かと交換なの?」

ライラ「そうなのです」
14 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:23:02.65 OROrVb8u0

裕美「えっと、でも私、そんなに良いもの持ってないよ」

ライラ「あー、別に何でもいいのですよ」

裕美「わらしべ長者なのに?」

ライラ「ライラさんは交換した人が喜んでくれたら嬉しいのです」

裕美「ふふ、なんだかライラさんらしいね」

ライラ「そうでございますか?」

裕美「うん」

裕美「じゃあ、これと交換でいいかな?」

ライラ「おー、ヘアゴムでございますか」

裕美「この前試しに作ってみたレース付きのシュシュ、なんだけど……」

ライラ「可愛らしいでございますねー」

裕美「大丈夫……かな?」

ライラ「ありがとうございますですよー」

裕美「ふふ、こちらこそ」
15 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:23:32.53 OROrVb8u0

ライラ「今度、作り方教えてくださいです」

裕美「うん、約束」

ライラ「ふふー、楽しみでございます」

裕美「あんまり期待され過ぎるのも……」

ライラ「大丈夫でございます。裕美さんでございますからねー」

裕美「説明になってないよ、ライラさん……」

ライラ「シュシュを作って、色んな髪型にチャレンジですねー」

裕美「あれ? そういう話だったっけ?」

ライラ「もちろん裕美さんもでございますよ?」

裕美「ええと、まあ、そういうのもいいかな……?」

ライラ「楽しみでございますねー」
16 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:24:32.77 OROrVb8u0

***************************


ライラ「わらしべ長者、順調でございますねー」

文香「……おや、ライラさん」

ライラ「おー……、すごい荷物でございますねー」

文香「……ええ、少々……買いすぎてしまったようで」

ライラ「重くはございませんですか?」

文香「流石に……それなりに重くはありますね……」

ライラ「ライラさんのお手伝いはいりますですか?」

文香「……いいえ、慣れていますので」

ライラ「おー……」

文香「お気遣いいただいて、ありがとうございます」
17 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:25:10.03 OROrVb8u0

ライラ「文香さんは本当に本がお好きなのでございますねー」

文香「……はい。特に、古書との出会いは一期一会ですから……」

ライラ「イチゴイチエ、でございます?」

文香「一生に一度の出会いだと、そう心得て大切にすること……でしょうか」

ライラ「なるほどー」

文香「……その結果が今の有様、なのですが……」

ライラ「本当にお手伝いいりませんですか?」

文香「……私が招いたことですので……あっ!?」

ライラ「おー、スゴイ風です」

ライラ「文香さん、なんだかすごいことになっていますですねー」

文香「……か、髪が…………前が見えません」

ライラ「少々お待ちくださいですよー」

文香「……ライラ、さん?」

ライラ「よいしょ。これで見えますですか?」

文香「……はい……重ねて申し訳ありません」
18 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:26:02.47 OROrVb8u0

ライラ「ちょっと失礼しますですよ」

文香「あの……何を…………?」

ライラ「こうやって髪をまとめれば、もう大丈夫でございますよー」

文香「……何から何まで、ありがとうございます」

ライラ「裕美さんのシュシュ、さっそく役に立ちましたですよ」

文香「……裕美さん?」

ライラ「はいです。ライラさんはわらしべ長者中なのです」

文香「成程。では、私も何かお返しを……」

ライラ「おー、ありがとうございますですよ」

文香「……えっと、お渡ししたいのは山々なのですが、手が塞がってしまっていまして……」

文香「……一番上の本を取っていただけないでしょうか?」
19 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/20(水) 21:26:31.43 OROrVb8u0

ライラ「こちらでございますか?」

文香「……その本に栞が挟まっていますので……それでよろしければ」

ライラ「えーと、栞というのは……おー、これのことでございますか」

文香「はい……拙い出来ではありますが……」

ライラ「なんと、手作りでございますか!?」

文香「ええ……恥ずかしながら……」

ライラ「とても、とても素敵でございます」

文香「……あの……ありがとう、ございます」

ライラ「えへへー」

文香「喜んでいただけたなら、何よりです……」

ライラ「それでは文香さん、お気をつけてお帰りくださいですよ」

文香「ええ……ライラさんも」
23 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:06:25.89 w8OPOh9Z0

***************************


ライラ「文香さんの栞、とてもキレイです」

ライラ「えーと、確かこれはチヨガミ……でございましたでしょうか」

ライラ「日本はキレイなものがたくさんですねー」

愛梨「あれ、ライラちゃん?」

ライラ「おー、愛梨さん」

愛梨「ひょっとしてお散歩中、ですか?」

ライラ「大体そんな感じでございますねー」

愛梨「ふふっ」

ライラ「愛梨さんはティータイムでございますか」

愛梨「うん。待ち合わせまで時間があったから、ちょっとだけ」
24 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:07:09.41 w8OPOh9Z0

ライラ「何をお読みなのですか?」

愛梨「これ? 面白いレシピが載ってるんだ」

ライラ「おーっ、ケーキがいっぱいでございます!」

愛梨「そうだっ。ライラちゃんはどれが食べたいですか?」

ライラ「ほえ?」

愛梨「せっかくだから、どれかに挑戦してみようかなって」

ライラ「おー……」

愛梨「ほらほら、遠慮なく選んでくださいっ」

ライラ「うーん、そうでございますねー」

ライラ「……!」

愛梨「どれにしますか?」

ライラ「ライラさん、このアイスのケーキが食べてみたいです」

愛梨「えへへ、やっぱりライラちゃんはアイスなんですね」

ライラ「えへへー」
25 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:07:49.25 w8OPOh9Z0

愛梨「分かりました、頑張りますねっ♪」

ライラ「とてもとても楽しみでございます!」

愛梨「じゃあ、忘れないように印を……あっ」

ライラ「どうかしましたですか?」

愛梨「えっと……実はこの本借り物なので、折ったりできないんです」

愛梨「さすがに忘れたりはしないと思うんですけど……」

ライラ「では、この栞をお使いくださいです」

愛梨「わぁ、綺麗……」

ライラ「先ほど文香さんと交換したのですよ」

愛梨「……交換?」

ライラ「はいです。今のライラさんはわらしべ長者さんなのでございますよ」

愛梨「ふふっ、そうなんですか」
26 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:08:23.14 w8OPOh9Z0

ライラ「ですので、どうぞなのです」

愛梨「じゃあ、私も何かお返ししないとですねっ」

ライラ「ケーキを作っていただけるだけで十分でございますですよ」

愛梨「それじゃあ、わらしべ長者が終わっちゃいますよ?」

愛梨「それに、ケーキは私が作りたいから作るんですっ」

ライラ「おー……」

愛梨「えっと、今日焼いてきたカステラは……みんなの分だから」

愛梨「その端っこでいいですか?」

ライラ「おーっ!」

愛梨「はい、どうぞっ」

ライラ「愛梨さん、ありがとうございますです」

愛梨「えへへ、どういたしましてっ!」

愛梨「アイスケーキも楽しみにしててくださいね♪」

ライラ「はいです!」
27 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:09:38.06 w8OPOh9Z0

***************************


ライラ「えへへー、愛梨さんはやっぱりお優しいでございます」

ライラ「アイスのケーキ……楽しみなのです」

肇「……ラ……ん」

ライラ「お礼に、何かお返しできるものを考えないといけませんねー」

肇「ライラさん?」

ライラ「……おー、肇さん」

肇「何かありましたか?」

ライラ「どうしてでございますか?」

肇「いえ、私の声に気付いていなかったようなので」

ライラ「おー、それは申し訳ありませんでしたです」

肇「それは構いませんが……何かお悩みですか?」

ライラ「いえいえ、愛梨さんへのお礼を考えていたのです」

肇「お礼……ですか」

ライラ「はいです。今度愛梨さんがアイスのケーキを作って来てくださるのですよ!」

肇「成程、そういうことでしたか」
28 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:10:18.88 w8OPOh9Z0

ライラ「何がいいですかねー」

肇「……愛梨さんなら、美味しくいただくことが何よりのお礼になるのでは?」

ライラ「うー、そうかもしれませんです」

ライラ「でも、優しくしてもらったらちゃんとお礼しないといけないのです」

肇「ふふっ」

ライラ「肇さん?」

肇「ごめんなさい。ただ、ライラさんらしいな、と」

肇「形にとらわれず、ライラさんのその気持ちを伝えればいいと思います」

ライラ「おー……」

肇「それがきっと、一番喜んでくれるはずですよ」

ライラ「あー、もうちょっと考えてみますです」
29 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:10:58.27 w8OPOh9Z0

ライラ「ところで肇さん、その包みは何でございますか?」

肇「あ、これは……そこのお店で一目惚れしてしまいまして」

ライラ「おー、お皿でございます」

ライラ「キレイな青色、吸いこまれそうですねー」

肇「分かっていただけますか」

ライラ「使うのがもったいない気もしますです」

肇「いえ。器は使ってこそですから」

ライラ「ほほー」

肇「ちょうどいい時間ですし、お茶請けでも買って早速使ってみようかと思ったのですが……」

ライラ「何かあったのですか?」

肇「その……実はこれ、お値段もそれなりだったもので」

ライラ「あー、なるほどー」

肇「……もう少し冷静になるべきでした」
30 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:11:31.88 w8OPOh9Z0

ライラ「では、こちらをどうぞ」

肇「え?」

ライラ「先ほど愛梨さんから頂いたカステラの端っこでございます」

肇「でも、そんな……」

ライラ「ライラさんはわらしべ長者中なので問題ないのですよ」

肇「そう……なんですか?」

ライラ「はいです」

肇「でも、今お返し出来るものなんて……」

ライラ「なんでもいいのですよー」

肇「この福引券とかでも、ですか?」

ライラ「もちろんでございます」

肇「えっと、じゃあ……」

ライラ「えへへー、ありがとうございますですよー」

肇「そんな。こちらこそありがとうございます」
31 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:12:20.45 w8OPOh9Z0

***************************


ライラ「ふむふむ、福引券でございますか」

ライラ「福引で当たったものでわらしべすればいいのでしょうかー」

少女「ヤダヤダ、もう一回!!」

母親「こら、駄々をこねないの」

ライラ「おや?」

少女「だって、アレ欲しいのっ!」

母親「いい加減にしなさいっ!!」

ライラ「あー、どうかしたのですか?」

係員「お、ライラちゃん」

ライラ「おー、魚屋のご主人さん、こんにちはですねー」

係員「はいよこんにちは。ライラちゃんも福引やってく?」

ライラ「あー……そうでございますねー」

係員「はは、あれ? お目当てが出ないもんでへそ曲げちゃったんだよ」

ライラ「おー……」
32 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:13:29.29 w8OPOh9Z0

母親「言うこと聞かないなら置いて帰るからね!」

少女「いーやーだーっ!!」

ライラ「ご主人さん、ライラさんの福引券を差し上げたらダメでございますか?」

係員「んー、まぁダメなんだけどねぇ……あー、でもライラちゃんだしなぁ」

係員「……ちょっと俺、これから裏で景品の在庫見てくるよ」

ライラ「おー……ありがとうございますですねー」

係員「ん? 何の事だかわからないねぇ」

ライラ「えへへー」

母親「ホントにこの子は……!」

ライラ「あー、ちょっとよろしいでしょうか」

少女「……ぐすっ、なぁに、お姉ちゃん?」

ライラ「実はライラさん、福引券を余らせてしまったのですよ」

母親「えっ……あの、それは」
33 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:16:20.23 w8OPOh9Z0

ライラ「ライラさんはもう使いませんので、よろしかったらどうぞなのです」

少女「えっ、もう一回できるの!?」

母親「そんな、そこまでしてもらうわけには」

ライラ「いえいえ、構いませんですよ。ですが、約束をしましょう」

少女「約束?」

ライラ「あと一回ガラガラしたら、ちゃんとママの言うことを聞けますですか?」

少女「うん」

ライラ「もし欲しいものが出たら、待ってくれたママにありがとうを言えますか?」

少女「うんっ!」

ライラ「もし欲しいものが出なくても、待ってくれたママにありがとうを言えますか?」

少女「……うん」

ライラ「それではこれをどうぞです」

少女「ありがとっ、お姉ちゃんっ!」
34 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:16:46.67 w8OPOh9Z0

母親「わざわざすみません」

ライラ「とってもいい笑顔が頂けましたから、お気になさらずですよー」

母親「あの、お礼と言ってはなんですが……これを」

ライラ「おー、アメでございますか」

母親「はい。さっきあの子が当てた景品なんです」

ライラ「ほほー」

母親「本当にありがとうございました」

ライラ「福引、当たるといいですねー」
35 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:17:38.65 w8OPOh9Z0

***************************


ライラ「あの子は、欲しいものを当てられたでしょうかねー」

ライラ「ライラさんはこのアメでも十分嬉しいのでございますが」

ライラ「えっと、これはなんと読むのでしょうか……あー……」

貴音「黒糖飴、ですよ」

ライラ「コクトウ……?」

貴音「主に沖縄や鹿児島などで作られている、黒い砂糖のことです」

ライラ「おー、お砂糖なのに黒いのでございますか」

貴音「一般の白い砂糖とは違った味わいが、なかなかいいものですよ?」

ライラ「お砂糖の味には違いがあるのですか」

貴音「ええ。原料や用途によって様々なものがあるのです」

ライラ「ほー」
36 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:19:33.43 w8OPOh9Z0

貴音「ふふ。私としたことが少々しゃべり過ぎましたね」

ライラ「貴音さん、お久しぶりでございますねー」

貴音「貴女と千早との番組でご一緒して以来……でしょうか」

ライラ「おー、覚えてくださっていましたですか」

貴音「ええ。らいらのことは度々千早の口から聞きますゆえ」

ライラ「えへへー、嬉しいですねー」

貴音「それに、貴女たちの番組も拝見させていただいております」

ライラ「おー」

貴音「千早の共演者がらいらで良かったと、そう思います」

ライラ「なんだか照れてしまいましですねー」

貴音「千早は、前にも増して人としての幅が出来てきたように思います」

貴音「それはきっと、らいらのお陰でもあるのでしょう」

ライラ「ライラさん別に何もしてませんですよ?」

貴音「人というのは、ただそこに在るだけでも影響を与え合うものなのですよ」

ライラ「おー……?」

貴音「異なる事務所に所属する貴女と共に在ることが、良い刺激となったのでしょう」

ライラ「……やっぱりよく分かりませんですねー」

貴音「ふふ、らいらはきっとそれで良いのです」

ライラ「おー……」
37 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:20:33.95 w8OPOh9Z0

貴音「して、らいらはここで何を?」

ライラ「ライラさん、実はわらしべ長者さんなのです」

貴音「わらしべ長者……成程」

ライラ「そしてさっきこの黒いアメを頂いたのですよ」

貴音「ふむ……らいらは、らぁめんはお好きですか?」

ライラ「はいです。この前プロデューサー殿にご馳走になったのです」

貴音「では、こちらを差し上げましょう」

ライラ「えー、割引券……でございます?」

貴音「ええ。この近くにある店のものです」

貴音「昔ながらの味を受け継いだ、私のお気に入りの一つですよ」

ライラ「よろしいのでございますか?」

貴音「勿論。良きものは皆に知って頂きたいですからね」

ライラ「えへへー、それでは交換でございますねー」
38 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/22(金) 20:21:09.57 w8OPOh9Z0

貴音「ふふふ」

ライラ「ありがとうございますですよー」

貴音「こちらこそ」

ライラ「あー、でも……」

貴音「いいのですよ」

貴音「例えそれが他の誰かに渡ったとしても、それはそれで良いのです」

ライラ「おー……」

貴音「ふふ、それではまた」

ライラ「はいですよ!」
41 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:37:23.99 SwJGP1n10

***************************


ライラ「ふふー、ラーメンがお得にいただけるのですか」

ライラ「この前のお礼に、プロデューサー殿をお誘いしますかねー」

拓海「よぉ、ライラじゃねぇか」

ライラ「おー、拓海さん」

拓海「こんなとこで奇遇だな」

ライラ「そうでございますねー……」

拓海「なんだよ、そんなまじまじと見て」

ライラ「あー、拓海さんとバイクがとてもお似合いだなーと思ったのです」

拓海「へっ、嬉しいこと言ってくれるじゃねーか」

拓海「何だったら後ろに乗せてやるぜ?」

ライラ「危なくないのですか?」

拓海「これでもコイツとの付き合いは長いんだ、安心しろって」

ライラ「おー……」
42 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:37:57.04 SwJGP1n10

拓海「んだよ、信用できないってか?」

ライラ「いえ、拓海さんはウソは言いませんです」

拓海「お、おう。分かってるんならいいんだよ」

ライラ「ですがライラさん、今はのんびり歩きたい気分なのですよ」

拓海「なんだよ、そういうことなら早く言えよな」

ライラ「ですので、また今度乗せていただけませんでしょうか?」

拓海「へへっ、お安い御用だ」

ライラ「ありがとうございますですよー」
43 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:38:45.69 SwJGP1n10

拓海「……あー、その代わりって言っちゃなんなんだけどよ」

ライラ「はいです?」

拓海「コレ、貰ってくれねーか?」

ライラ「おー、口紅でございます」

拓海「さっき新色の試供品だっつって押し付けられたんだけどよ」

拓海「こんな色、どう考えてもアタシのキャラじゃねーからさ」

ライラ「キレイなピンク色ですねー」

拓海「こういうのはさ、ほら……ライラの方が似合うと思うんだ」

ライラ「拓海さんもお似合いになると思いますですよ?」

拓海「適当言って……って訳じゃないんだろうなぁ」
44 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:39:32.79 SwJGP1n10

拓海「まあなんだ、アタシは絶対にコレ使わないからさ」

ライラ「もったいないでございますねー」

拓海「だろ? だから誰か使う奴に貰って欲しいんだよ」

ライラ「なるほどー」

拓海「それに、こんなの持ってるなんてプロデューサーの奴にバレでもしたら……」

ライラ「……どうなるのでございますか?」

拓海「調子に乗ってなにしでかすかわかったもんじゃねぇからよ」

ライラ「おー……」

拓海「な? 助けると思ってさ」

ライラ「では、こちらの割引券と交換しませんですか?」

拓海「いや、勝手言ってるのはこっちなんだ。そんなの貰えねーよ」
45 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:40:57.87 SwJGP1n10

ライラ「実はライラさん、今わらしべ長者中なのですよ」

拓海「あん? わらしべ長者?」

ライラ「ですので、交換なら問題ないのです」

拓海「また妙なことしてやがんだな」

ライラ「ダメでございますか?」

拓海「…………はぁ」

拓海「分かったよ。なんつーか、お前も結構ガンコだよな」

ライラ「そうでございますか?」

拓海「その代わり」

ライラ「はいです?」

拓海「今度とっておきの場所に連れてってやるからな?」

ライラ「ほえ?」

拓海「アタシとコイツとで、最高の体験をさせてやっからよ!」

ライラ「おー、楽しみでございます」
46 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:41:37.85 SwJGP1n10

***************************


ライラ「えへへー、拓海さんとバイク、楽しみでございますねー」

ライラ「どこに連れて行ってくださるのでしょうか」

蓮実「ライラさん、なんだか嬉しそうですね」

ライラ「おー、蓮実さん。こんにちはですねー」

蓮実「ふふ、こんにちは」

ライラ「ふふー、今度拓海さんがバイクに乗せてくださるのですよー」

蓮実「あら、羨ましい」

ライラ「とっても楽しみなのです」

蓮実「今度お話し聞かせてくださいね?」

ライラ「はいですよ」
47 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:42:08.26 SwJGP1n10

蓮実「ところで、ちょっと気になってるんですけど」

ライラ「なんでございますか?」

蓮実「ライラさんが持ってる、それ……」

ライラ「おー、拓海さんから頂いた口紅でございますよー」

蓮実「……素敵な色ですね」

ライラ「ライラさんもそう思いますです」

ライラ「ですが、拓海さんはご自分に似合わないと仰るのですよ」

蓮実「ふふ、拓海さんらしいですね」
48 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:43:44.92 SwJGP1n10

ライラ「蓮実さん、少しよろしいでしょうか?」

蓮実「なんでしょうか?」

ライラ「お化粧の仕方、ご存知でございますか?」

蓮実「はい?」

ライラ「恥ずかしながら、ライラさん自分でお化粧したことないのですよ」

蓮実「え? ライラさんは普段お化粧してないんですか?」

ライラ「そうなのでございます」

ライラ「お化粧品はお高いでございますからねー」

蓮実「あ、そういうことですか」
49 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:44:19.15 SwJGP1n10

蓮実「化粧水とかなら簡単に手作りできますよ?」

ライラ「そうなのでございますか?」

蓮実「お金もそんなにかかりませんし、自分好みにアレンジもできるんです」

ライラ「お安いのは素敵ですねー」

蓮実「慣れてきたら他の化粧品の手作りに挑戦するのも楽しいですし」

ライラ「おー……」

蓮実「まあ、衛生管理とかには注意しないといけないんですけど……」

蓮実「よかったら今度、一緒にやってみますか?」

ライラ「楽しそうでございますねー」

蓮実「ふふ、決まりですね♪」
50 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:44:57.23 SwJGP1n10

ライラ「あー、何かお礼がしたいのですが……」

蓮実「気にしなくていいんですよ?」

ライラ「いえ、そういうわけにはいきませんです」

ライラ「ですので、この口紅を受け取っていただけませんでしょうか?」

蓮実「これを……?」

ライラ「ライラさんはきっとまだ上手く使えませんですよ」

ライラ「それに、蓮実さんならとてもお似合いになると思うのです」

蓮実「いいんですか?」

ライラ「はいですよ」

蓮実「ふふ、ありがとうございます」
51 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:45:42.78 SwJGP1n10

蓮実「でも……ちょっと釣り合いが取れないと思いませんか?」

ライラ「釣り合い……でございますか?」

蓮実「というわけで、これをどうぞ」

ライラ「これは?」

蓮実「さっき古着屋さんで見つけたリボンの髪飾りです。可愛いでしょ?」

ライラ「ですが……」

蓮実「受け取ってくれないと、口紅返しちゃいますよ?」

ライラ「うー……」

蓮実「ふふ、どうしますか?」

ライラ「……分かりましたです」

蓮実「良かった。これ、ライラさんの綺麗な髪にぴったりだと思うんです」

ライラ「おー……」
52 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:46:18.15 SwJGP1n10

蓮実「……あれ、どうかしました?」

ライラ「実はライラさん、今わらしべ長者をしているのですよ」

ライラ「ですので、この髪飾りもひょっとすると……」

蓮実「大丈夫ですよ」

ライラ「ほえ?」

蓮実「ライラさんがそうしたいと思ったのなら、それが一番ですから」

ライラ「蓮実さんはそれでいいのでございますか?」

蓮実「モチロンですっ」

ライラ「……ありがとうございますですよー」

蓮実「どういたしまして、ふふっ」
53 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:47:53.36 SwJGP1n10

***************************


ライラ「このリボン、何と言う色なのでしょうか?」

ライラ「青色とはちょっと違いますし、水色よりは濃いですし」

ライラ「うーん、日本語は難しいですねー」

 どんがらがっしゃーん!

ライラ「おぉっ!?」

春香「あいったたー」

ライラ「あー……大丈夫でございますかー?」

春香「あ、はい」

ライラ「それではお手をどうぞですよー」

春香「あ……ありがとうございます」
54 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:48:25.55 SwJGP1n10

ライラ「大きな音がしましたですが、お怪我はございませんですか?」

春香「あはは……大丈夫です。慣れてますから」

ライラ「おー、それは良かったのです」

春香「心配させちゃったみたいで、ごめんなさい」

ライラ「いえいえ、お怪我がないならそれが一番なのですよ」

春香「ところであの……違ってたらごめんなさいなんですけど」

春香「ライラちゃん……ですよね?」

ライラ「はいです。わたくしはライラさんと申しますですよ」

春香「やっぱり!」
55 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:49:10.50 SwJGP1n10

ライラ「あー……どこかでお会いしたことがありましたでしょうか?」

春香「ううん、千早ちゃんから話に聞いてたから」

ライラ「ほえ? 千早さんとお知り合いなのでございますか?」

春香「うん! 私、天海春香って言います」

ライラ「はるかさん……あまみ、はるかさん……」

ライラ「おーっ!! 千早さんがよくお話されている方でございます」

春香「えへへ、初めまして!」

ライラ「初めましてでございますねー」

春香「でも、凄い偶然だね」

ライラ「そうでございますねー」

ライラ「あの『どんがらがっしゃーん』がなければ気付きませんでしたです」

春香「あ、あはは……」

ライラ「あんなに大きな音でしたのにお怪我がないのが不思議でございます」

春香「うんまあ、よく言われる……かな」
56 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:50:18.28 SwJGP1n10

ライラ「春香さんと呼ばせて頂いてもよろしいでございますか?」

春香「うん。私も、ライラちゃんって呼ばせてもらうね」

ライラ「えへへー」

春香「あ、そうだ。千早ちゃんって、私のことどんな風に言ってた?」

ライラ「そうでございますねー」

ライラ「ドジで、おっちょこちょいで、お人好しさんで」

春香「たはは……」

ライラ「芯がとても強くて、困っていたら必ず手を差し出してくれて」

ライラ「頼りになるけど目が離せない、とても尊敬できる方だと仰っていましたです」

春香「えっと、聞いておいてなんだけど……恥ずかしいね」

ライラ「千早さんはいつも嬉しそうに話してくださるのですよ」

春香「……そっか」
57 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:50:48.94 SwJGP1n10

 ぐうぅぅ

春香「へ?」

ライラ「おー……」

春香「ひょっとして……ライラちゃんのお腹の音?」

ライラ「そのようでございますねー」

春香「……ぷっ」

ライラ「えへへー」

春香「千早ちゃんの言ってた通りだね」

ライラ「ほえ?」

春香「マイペースで、捉えどころがなくて、目が離せない妹みたいって」

ライラ「あー、同じようなことはよく言われますですねー」
58 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/24(日) 21:52:09.14 SwJGP1n10

春香「じゃあ……はいっ」

ライラ「おー、クッキーでございます」

春香「うん。私の手作りなんだ」

ライラ「よろしいのですか?」

春香「お腹が空いてるんでしょ?」

ライラ「おー……ありがとうございますです」

春香「どうぞ召し上がれっ」

ライラ「では、ライラさんからはこちらをお返ししますですよ」

春香「これ……リボン?」

ライラ「はいです。ライラさんは今わらしべ長者中なのです」

春香「え……でも、いいの? こんなに素敵なリボン」

ライラ「もちろんでございます」

春香「そっか。じゃあ遠慮なく」

ライラ「きっとお似合いになりますですよ」

春香「ふふっ、そうだといいけど」

ライラ「それでは、ありがとうございましたです」

春香「ううん、こちらこそ。また今度、ゆっくりお話しようね?」

ライラ「おー、約束でございます」

春香「ふふふ」
63 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:11:21.40 x3gUyAJH0

***************************


ライラ「春香さんのクッキー、少しならいただいてもいいですよね?」

ライラ「…………っ!」

ライラ「すごいです! 感激の美味しさでございます!!」

美城「……おや、君は」

ライラ「おー、専務さん。おはようございますです」

美城「ああ、おはよう」

ライラ「んー……お疲れのようでございますねー」

美城「……なぜそう思うのかね?」
64 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:12:38.19 x3gUyAJH0

ライラ「あー……専務さんの目が少し怖い感じなのです」

美城「ふむ。自分で言うのもなんだが、私の目つきは柔らかい方ではないのだがな」

ライラ「専務さんは厳しい方でございますが、怖い方ではないのですよ」

美城「ほう」

ライラ「故郷の爺も専務さんと同じような目をしていたのです」

美城「……成程、少々興味深いな」

ライラ「優しくないと厳しくなれないのですよ」

美城「君の買い被りではないのかな?」

ライラ「ふふふー、ライラさんはこれでも人を見る目はあるのですよ」

美城「大した自信だ」

ライラ「色んな経験をたくさんしてきましたですからねー」

美城「そうか、君は……そうだったな」
65 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:13:42.46 x3gUyAJH0

ライラ「というわけですので、こちらをどうぞです」

美城「……これは?」

ライラ「クッキーでございます。お疲れの時には甘い物なのです」

美城「確かに、正論だな」

ライラ「とても美味しいでございますよ?」

美城「では、有り難く頂くとしようか」

ライラ「……どうでございますか?」

美城「……ふむ。既製品ではないようだな」

ライラ「どうしてそう思われたのですか?」

美城「バターも砂糖も、こんなに使っては到底利益は望めないだろう」

ライラ「おー……」

美城「だがしかし、甘くなり過ぎないように配慮もされているようだ」
66 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:17:46.92 x3gUyAJH0

美城「これを作ったのは? なかなかの腕の持ち主のようだが」

ライラ「これは、天海春香さんから頂いたのです」

美城「……それは765プロの天海春香、か?」

ライラ「はいです」

美城「君は彼女に交流があったというのは初耳だな」

ライラ「はいです。お会いするのは今日が初めてでございました」

美城「……話が見えてこないのだが」

ライラ「ライラさんはわらしべ長者をしていましたのですよ」

美城「ふむ……いや、だからといって初対面で……?」

美城「待てよ……確か君は如月千早と番組で共演していたな」

美城「とは言っても、仮にも相手はトップアイドルなのだが……」

ライラ「どうかしましたですか?」

美城「……少々驚いていただけだ」

ライラ「ほえ?」

美城「君が持つ可能性に、とでも言えばいいのかな」

ライラ「よく分かりませんですねー」
67 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:19:04.87 x3gUyAJH0

美城「まあそれはいい。ところで……」

ライラ「はいです」

美城「私もこれに見合った対価を渡さねばなるまい」

美城「何がいい? ある程度値が張るものでも構わないが」

ライラ「あー、高価なものはいりませんですよ」

美城「どうしてだ。わらしべ長者ではないのか?」

ライラ「ライラさん、たくさんのお金を欲しいとはあまり思わないのですよ」

美城「……ほう」

ライラ「たくさんのお金が欲しいなら、故郷に帰ればいいだけでございますからねー」

美城「……そうだな。君は、そうだったな」

ライラ「今日はいろんな方とお話して、交換して、笑顔が嬉しかったです」

ライラ「お金で買えない大切なもの、たくさんもらえて嬉しかったのです」

美城「ふむ。ではそうだな……少し付き合ってもらおうか」

ライラ「あー……ライラさんは構いませんですが、お忙しいのでは?」

美城「なに、資料を取りに行くついでだ」

ライラ「それではお付き合いしますですよー」
68 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:21:12.96 x3gUyAJH0

美城「…………ここだ」

ライラ「失礼しますですよー」

美城「確かここに……ああ、これだ」

ライラ「はいです」

美城「これが私の返礼だ」

ライラ「おーっ、アイスでございます!」

美城「君は先ほど、相手の笑顔が嬉しかったと言ったな」

ライラ「はいです」

美城「人とは、合わせ鏡のようなものなのだよ」

ライラ「……?」

美城「目の前の相手が笑顔ならば自分も自然にそうなる。そういうものなのだ」

ライラ「おー……」

美城「君にはいらぬ説法だったかな?」

ライラ「ほえ?」

美城「ふっ、君はそれでいいのかもしれないな」
69 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:21:52.58 x3gUyAJH0

***************************


ライラ「ただ今戻りましたですよー」

ちひろ「あ、お帰りなさいライラちゃん」

ライラ「おー、ちひろさん」

ちひろ「随分と遅かったですね」

ライラ「あー、ごめんなさいです」

ちひろ「心配しちゃいますから、せめて連絡はくださいね?」

ライラ「はいです。気を付けますですよ」

ちひろ「それで、何かあったんですか」

ライラ「ライラさんはわらしべ長者をしながら帰ってきたのですよ」

ちひろ「わらしべ長者……?」

ライラ「はいですよ」

ちひろ「?」

ライラ「それではライラさんはあちらでアイスを食べますですよー」
70 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:22:57.88 x3gUyAJH0

ちひろ「あの、プロデューサーさん?」

モバP「どうかしましたか?」

ちひろ「ライラちゃん、当たりアイスを交換しに行ったんですね?」

モバP「ええ、そう聞きました」

ちひろ「アイスが少し良いものになっただけのような……?」

モバP「はい」

ちひろ「じゃあ、わらしべ長者っていうのは?」

モバP「……まあ、予想はつきますね」

ちひろ「それは……?」

モバP「いろんな人と物々交換して結局アイスを手に入れた、という所でしょう」

ちひろ「でも、わらしべ長者でしょう?」

モバP「そこはまあ、ライラさんですから」

モバP「お金云々じゃなく、人との触れ合いが楽しかったんでしょう」

ちひろ「……はぁ」

モバP「意外な人物とも物々交換してるかもしれませんよ?」

ちひろ「ない……とは言い切れませんね」

モバP「ええ、ライラさんですから」

ちひろ「本人は全く意識してないんでしょうけど」

モバP「ええ、それもまたライラさんらしいです」


<了>

71 :◆Hnf2jpSB.k 2017/12/26(火) 21:30:14.69 x3gUyAJH0
というお話でございました
話の中で矛盾や違和感もあるかとは思いますが、やんわり流して頂けるとありがたいです

モバマスでソルカマル共通衣装のRが出たり
新SSRシルエット発表で情緒不安定になったり
SSR実装されて尚現実を受け入れられなかったり
今年いっぱいログインボーナス画面で出会えたり

限界を超えたライラさんPは石油になるそうです
……何とか自我を取り戻してこのSSを書き上げることが出来ました

お楽しみいただけましたなら、幸いです
少し早いですが、よいお年を

未央「クリスマスだよプロデューサー!」武内P「ですね」

1 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 22:09:29.27 3LuJz7+i0
前置き省略。



未央「プロデューサー!今日は何の日?」武内P「今日は……」
http://elephant.2chblog.jp/archives/52215111.html

これ読んでおくと気持ち甘くなるかもしれません。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514034568
2 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 22:10:27.13 3LuJz7+i0


〜事務所〜




みく「よーしみんな集まったにゃ―?」

全員『はーい!』

みく「よっしゃ!それじゃあみんなー寮にレッツゴーにゃ!」

全員『はーい!』

杏「でもまさか寮でクリスマスパーティーできるとは思わなかったよ」

智絵里「それに、みんなのスケジュールが合わせられたのも……」

未央「プロデューサー!ありがと♪」

武内P「いえ、ダメ元でしたがたまたま合わせることができただけですので……」

莉嘉「Pくんありがと☆」

みりあ「お泊りお泊り〜!」

かな子「でも、ほんとにお邪魔していいのかな?寮って部外者入っちゃ駄目じゃ……」
3 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 22:18:11.58 3LuJz7+i0
武内P「管理人にはすでに連絡済みですし、多田さんが泊まったこともあるのでそのあたりも大丈夫ですよ」

美波「みりあちゃん達も私が面倒見るってことでお母さんたちから許可もらってるしね」

きらり「美嘉ちゃんもお仕事終わったら来るって言ってたから大丈夫にぃ〜」

凛「ていうか、そこまでしてくれるのにプロデューサー来ないの?」

卯月「せっかくのパーティーなんですから一緒に……」

みりあ「いっしょに行こー!!」

武内P「いえ、それは……」

未央「ほら、あんまりワガママ言わないで。早く行こ?」

莉嘉・みりあ「「はーい」」

未央「それじゃあプロデューサー、またね?」

武内P「はい、楽しんできてください」

全員『はーい!』













未央「……」チラッ

李衣菜「……」コクリ
4 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 22:33:17.15 3LuJz7+i0
〜女子寮〜






ザワザワザワ

みく「よっし!全員揃ったにゃ?それじゃあ未央ちゃん、乾杯の音頭を―――あれ?未央チャンは?」

凛「え、いないの?」

卯月「どこいったんでしょうか?」

美波「誰か聞いてない?」

李衣菜「あ、なんか事務所を出るときに忘れ物したから取ってから来るって言ってたよ?」

凛「え、そうなの?」

卯月「それじゃあ私達も待ってたほうが……」

李衣菜「い、いや!そんなに遅くはならないから先に始めててって言ってたよ!?」

凛「……でも、もうだいぶ暗くなってきたし一人で来るのは危ないんじゃ」

李衣菜「うっ!?……えっと、そ、そうだ!なつきちももうすぐ仕事終わってこっちに来るらしいから、バイクに乗っけてってもらうって言ってたよ!?」

卯月「そうなんですか?」

凛「それなら、大丈夫かな?」

李衣菜(未央ちゃん、誤魔化すのも限界があるからねッ……)
5 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 22:45:04.45 3LuJz7+i0






ガチャ



武内P「……皆さんはもう寮についた頃でしょうか――――――ん?」







箱「……」






武内P「これは何故こんなものが……ん?」
6 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 22:52:32.44 3LuJz7+i0








『良い子の貴方にプレゼント♪』







武内P「開けて、良いということでしょうか?」パカッ

未央「あ……」

武内P「……本田さん?」

未央「え、っと……プレゼントはワ・タ・シ♪なんてね!」

武内P「あの、その、これは一体……」

未央「とりあえずさ、手貸してくれない?」

武内P「え?」

未央「この箱、思ったより深くて……その、はまっちゃったの。たっけて」
7 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 23:04:08.33 3LuJz7+i0





未央「ふー、助かった」

武内P「本田さん、何故ここに?皆さんと寮に行ったのでは……」

未央「それはちゃんと後で行くよ。でもその前に、良い子にクリスマスプレゼントを届けにきたのだよ」

武内P「プレゼントですか?」

未央「そうそう♪というわけではい!未央ちゃんを受け取ってください♪」

武内P「いや、あの、それは、その……」

未央「……冗談だよ。ほら、これがホントのプレゼント」

武内P「え、あ、ありがとうございます」

未央「ほら?あけてあけて」

武内P「はい――――これは、マフラーですか?」
8 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 23:08:28.37 3LuJz7+i0
未央「うん。プロデューサー背高いし人より風当たりそうだなって。だから、暖かいの選んだんだよ?」

武内P「ありがとうございます。……ありがとうございます」

未央「なんで2回?」

武内P「い、いえ。特に意味は……」

未央「まぁ、喜んでくれて嬉しいよ。さっちーに箱借りた甲斐があったってものだよ」

武内P「そうだったのですか」

未央「サプライズ成功ってとこかな。……ちょっと出だし躊躇しちゃったけど」

武内P「……充分驚きましたよ」

未央「なら苦労が報われて何よりだよ」

武内P「……しかし、何故ここまで」

未央「何が?」

武内P「プレゼントもそうですが、本田さんは皆さんとのクリスマスパーティーを楽しみしてたじゃないですか」

未央「……誕生日のこと覚えててくれたんだね」

武内P「もちろんです」

未央「そっか。なら、話してあげる……でもその前に」
9 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/23(土) 23:08:58.20 3LuJz7+i0










未央「プロデューサー、電気消して?」









12 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:08:37.51 FPc5T6L60
〜女子寮〜




ありす「クリスマスに一喜一憂するだなんてなんだか子供みたいで嫌です」

みりあ「ありすちゃん、来てくれてありがと!!」

莉嘉「文香ちゃんもありすちゃん連れてきてくれてありがと☆」

文香「ふふっ、ありすちゃんが私を連れてきてくれたんですよ」

みりあ「どういうこと?」

ありす「いいですからっ!!……ほら」スッ

みりあ「?……あっ!」スッ

莉香「うんうん!」スッ

文香「ふふっ」スッ


ありす・みりあ・莉嘉・文香「「「「かんぱーい!」」」」

13 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:11:28.14 FPc5T6L60

凛「……ねぇ、未央遅くない?」

卯月「そう、ですね」

李衣菜「あ、アレー?なつきち遅いなぁ?み、道が混んでるのかも??」

夏樹「お、だりーメリークリスマス!」

卯月「あ、夏樹さん」

李衣菜「ちょっとなつきち遅いよ―!!」ダダダダッ

夏樹「は?いや、むしろ早く付きすぎたかなってぐらいだったんだけど……」

李衣菜「あ、アレー未央ちゃんは?え?うんうん、あっ、そっかー!なかなか探しものが見つからないから見つけてから来るんだね!!」

夏樹「え?いや、何言って……」

李衣菜「それはともかくほら、なつきち!ジュースだけどさ、ほら、かんぱーい!!」

夏樹「え?あ、か、かんぱーい」
14 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:14:13.73 FPc5T6L60
李衣菜「ふふふ、なつきちとクリスマスを過ごせるだなんて嬉しいなぁ」

夏樹「おいおい、どうしたんだ?」

凛「ねぇ、李衣菜。未央まだ遅くなるってどういう……」

李衣菜「未央ちゃんはもうちょっと時間かかるって!」バッ

卯月「で、でももう外も暗いし大人の人がいないと危ないんじゃ……」

李衣菜「えっと、えっと……な、菜々ちゃんが一緒に来るって……」

凛「なら、大丈夫かな」

卯月「え?でも菜々ちゃんも子供ですし……」

凛「……卯月」ポン

卯月「凛ちゃん?」

凛「大丈夫だから。あまり考えちゃだめ」

卯月「????はい」








李衣菜(未央ちゃん本当にこれ以上は難しいから早くこっちきてーーーーーー!!)




15 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:23:01.68 FPc5T6L60






カチッ

武内P「これでいいでしょうか?」

未央「ありがと、それじゃあこっちこっち」チョイチョイ

武内P「はい」

未央「ほら、外見てよ」

武内P「……」

未央「空には星があるのに、街の明かりも綺麗で星みたい」

武内P「ええ……そうですね」

未央「街にも空にもたくさん星があるけど、私はその中の一つになれるかな」

武内P「もうなっていますよ。空に輝く星のように、本田さんも輝いています」
16 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:29:21.61 FPc5T6L60
未央「ありがと♪でもさ、たまに思うんだ。大勢の人が見てくれるたくさんの輝きの中で、大切なたった一人に見つけてもらえるように輝けたらって」

武内P「それは、どういう……」

未央「たくさんの輝きの中で自分を見つけてほしい。そのために誰よりも輝きたい……ねぇ、プロデューサー」

武内P「はい」

未央「私に出会ってくれてありがとう」

武内P「……」

未央「貴方が見つけてくれたから私は、今ここにいるから」

武内P「最初の一歩を踏み出したのはあなたです」

未央「それでも。貴方に見つけてもらえたことが嬉しいんだ。……プロデューサー」

武内P「はい」

未央「私が、パーティーを抜け出してでもプレゼントを渡したかったのはね」

武内P「……はい」
17 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:30:46.37 FPc5T6L60
未央「貴方のことが好きだからです」

武内P「……それは」

未央「男性として。異性として。私本田未央は―――――貴方に恋しています」

武内P「……」

未央「突然でごめんね。でも、誕生日のときにあんだけやらかしたんだからなんとなくわかってたでしょ?」

武内P「……自分の勘違いだと、その場の勢いで深い意味は無いと思うことにしていました」

未央「なら、勘違いじゃないしその場の勢いでもなかったよ」

武内P「……なぜ」

未央「理由をあげてたら朝になっちゃうよ?まぁ、しいていうなら………………運命、かな?」

武内P「運命、ですか」

未央「うん。我ながら少女趣味って思うけど、いつ好きになったって聞かれるとほんとに気づいたらとしかいいようがなくてね

   でもさ、運命なんてきっかけに過ぎなくて、貴女を好きだって思ったのは、想ったのは間違いなく私の意志だよ」
18 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:37:56.09 FPc5T6L60
武内P「……はい」

未央「それで?」

武内P「はい?」

未央「どうする?こちとら一世一代の告白をしたんだから、それなりの対応をしてもらいたいんだけど?」

武内P「……本田さん」

未央「はい」

武内P「貴女はアイドルで、私はプロデューサーです。……その意味がわかっていますか?」

未央「……うん」

武内P「……なら、私の答えは」

未央「……」

武内P「―――――待っててください」

未央「……」
19 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 18:44:36.03 FPc5T6L60
武内P「男としてみっともない事を言っているのはわかっています。それでも、私は今貴女の気持ちに答えを出すことはできません」

未央「……どうして?」

武内P「私にはまだ貴女の未来を決める勇気が無いからです」

未央「私が自分で決めたんだよ」

武内P「それでも、今ここで、十代の貴女の未来を決めるのは私にとって決して簡単に決めていいことではないのです」

未央「……うん、そうだね。きっとそれはプロデューサーの事も」

武内P「だから、私にはまだ貴女の想いを受け取ることはできません。だから、待っててほしいです」

未央「……どのくらい?」

武内P「貴女が、大人になるまで」

未央「曖昧。何を持って大人っていうの?」

武内P「今できることを、全力で楽しめることだと思います」

未央「……」
20 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 19:05:54.63 FPc5T6L60
武内P「やりたいこと、見つけたいことがあったからアイドルを目指したのですよね」

未央「……うん」

武内P「なら、まだ好きなことをしてください」

未央「……私は」

武内P「私も、そんな貴女の姿を誇りに思っています」

未央「……うん」

武内P「すみません。貴女に真正面から向き合えなくて」

未央「ううん、そんなことない。貴方はちゃんと私の告白を受け取ってくれたんだから。そのぐらいの妥協はするよ」

武内P「……ありがとうございます」

未央「まぁ、プロデューサーのことだから断るか、私が大人になるまでーとかなんとかいって保留するの二択だろうなって思ってたよ」

武内P「……そんなにわかりやすかったですか?」

未央「好きな人のことだからねぇ。元より今すぐ付き合え、結婚しろだなんて言うつもりはなかったしさ。言質が取れただけで充分」

武内P「そう、ですか」

未央「プロデューサー」

武内P「はい」
21 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 19:15:16.56 FPc5T6L60
未央「私が大人になるまであと5,6年かな?―――――その時になったら私を貰ってください」

武内P「……はい」

未央「あ、別に途中で我慢できなくなったらプロデューサーから迫ってきても良いよ?」

武内P「……気をつけます」

未央「ふふっ、ああ楽しみだな。プロデューサー、私貴方のこと絶対に手に入れてみせるから♪……あ、一つだけ」

武内P「何でしょうか?」

未央「もしも途中で他の人が好きになったら絶対に教えてね?それ以上に魅力的になってみせるから……絶対に、誰にも渡さないから」

武内P「……は、はい」

未央「あ!?今ちょっと引き攣らなかった!?別に浮気するなとか言ってるんじゃないんだからそんぐらいは受け入れてよ!!」

武内P「わ、わかってます」

未央「だいたいプロデューサーは無口で強面なくせに妙に女の子の扱い上手くない!?やたら滅多に女の子に優しくするのはどうかと思うよ!?」

武内P「い、いえ。決してそんな事は……」
22 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 19:20:43.85 FPc5T6L60
未央「んー……やっぱちょっと心配だし、プロデューサー指切りしよ?」

武内P「え?」

未央「私がおとなになっったらちゃんと貰ってくれるように。約束」

武内P「わ、わかりました」

未央「あ、プロデューサー、ちょっとしゃがんでくれる?指切りってちゃんと目線合わせてやるのが通例らしいからさ」

武内P「そうなのですか?……なら、こうでしょうか」スッ

未央「はい、そのままー…………んっ」チュッ

武内P「んんっ!?」
23 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 19:27:59.76 FPc5T6L60

未央「………んっ、んんっ……はぁっ」

武内P「っ!ほ、本田さん!?今、その」

未央「ふふふ、女の子の大事な青春捧げてあげるんだから、前払い料金ぐらいもらっていいでしょ?」

武内P「で、ですが……」

未央「プロデューサー」

武内P「はい」

未央「隙を見せるほうが悪い」

武内P「……はい」

未央「それに、貴方と結ばれるまで私はこのキスで自分を慰めなきゃいけないんだから」

武内P「……すみません」

未央「むー……やっぱりこれで終わりってのはーせっかくのクリスマスなのに」

武内P「あの、本当にこれ以上は……」

未央「はいはい、わかりました。でもさ、もうちょっと話すぐらいいいでしょ?」

武内P「パーティーはいいのですか?」

未央「だからもうちょっとだけ。もうちょっとだけだからさ」
24 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 19:32:15.73 FPc5T6L60








未央「まだ電気は点けないで」







25 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 19:51:53.34 FPc5T6L60
〜女子寮〜


みく「みくは来年こそトップに立って猫アイドルとしての地位を確固たるものにするにゃ!!」

アーニャ「ミク、がんばってください」

杏「……みくちゃんお酒飲んでないよね?」

美波「場酔いってやつかな?」

かな子「猫耳演説いつまでやるんだろ……」

杏「気が済むまでやらせとこうよ。どうせみんな好き勝手してるんだから」

智絵里「杏ちゃん、はい。ジュース取ってきたよ」

杏「うむ、くるしゅうない」

かな子「そのぐらい自分でしなよ〜」
26 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 19:59:35.73 FPc5T6L60
凛「ねぇ、未央まだ帰ってこないの?」

卯月「もしかして何か事件とかに巻き込まれたんじゃ……」

李衣菜「え!?いやいやそれはないから大丈夫だよ!?」

凛「李衣菜何か知ってるの?」

李衣菜「えっと、えっと……」

凛「菜々が連れてくるって言ってたけど全然来ないし。ねぇ、李衣菜?」

李衣菜「あの、あのそれはね?えっと……」
27 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:06:07.84 FPc5T6L60
prrrr   pi!

夏樹「ん?おいおい、急に電話だなんてどうしたんだよ?……え?……あーうん。わかった、わかったからちょっとまってくれ。……だりー」

李衣菜「な、なに?なつきちぃ!!」ダッ!!

凛「ちょっ……」

夏樹「電話、ちょっと変わってくれないか?」

李衣菜「うんうん!いいよ!任せてってば!!はい、もしもし多田です」

菜々『あー!李衣菜ちゃん?ナッナでーす!!メリークリスマス!!キャハッ♪』

李衣菜「な、菜々ちゃん?」

菜々『なんか急になつきちさんとかーみくちゃんとかー李衣菜ちゃんに電話したくなっちゃってー!!』

李衣菜「あ、あの、菜々ちゃんもしかしてお酒……」

菜々『もうっ!!菜々は17歳ですよ?未成年はお酒飲んじゃ駄目なんですから!!』

李衣菜「そ、そうだよね!!」

菜々『あ゛〜!お米のジュースと麦のジュース美味しいです!!』

  『お酒を飲むのは避けられないんですよ。ふふっ』

  『わかるわ』

李衣菜「」
28 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:13:12.33 FPc5T6L60
菜々『もうっ楓さんたち急に呼ぶなんてひどいですよー!ナナは、JKらしくみんなでパーティーの予定だったのに―!!』

  『ごめんなさい。でも、クリスマスを澄まして済ます訳にはいかないの』

  『わかるわぁー』

菜々『もう、ちゃんとナナの話聞いてくださいよー!!李衣菜ちゃんだから、ナナは行けませーん!!ごめんなさい♪』




pi!

李衣菜「……さーってちょっと外の空気吸ってこようかなー」

凛「ああ、私もついていくよ。李衣菜に聞きたい事があるから」

卯月「私も」

李衣菜「……寒いから二人は止めといたほうが……」

凛「大丈夫だよ。――――――すぐに終わるから」









李衣菜(さよなら、未央ちゃん)




29 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:18:05.47 FPc5T6L60




未央「プロデューサー、送ってくれてありがとう」

武内P「夜道を一人で行かせる訳にはいきませんから」

未央「プロデューサーもパーティー来ない?きっとみんな喜ぶよ」

武内P「ありがたいお誘いですが……これ以上は」

未央「……そっか」

武内P「それに」

未央「ん?」

武内P「……いえ、なんでもありません」

未央「……そう」

武内P「本田さん」

未央「何?」

武内P「また明日」

未央「……うん!また明日」
30 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:27:08.26 FPc5T6L60







未央「……行っちゃった」クルッ












凛「……」

卯月「……」
31 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:30:19.31 FPc5T6L60
未央「ふ、二人共……」

凛「……」グイッ

李衣菜「わわわっ!?」

未央「リーナ!?」

李衣菜「ごめん未央ちゃん!!誤魔化しきれなかった!!」

凛「……」

卯月「……」

未央「あの……しぶりん、しまむー私っ!!」

凛「未央」

未央「ッ!!」ビクッ
32 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:35:25.36 FPc5T6L60
凛「みんなもうとっくに集まってるんだから」

未央「……え?」

凛「早く来て。パーティなんだから」

卯月「未央ちゃん、ケーキ一緒に食べましょ!」

未央「えっ?」

凛「全く、遅いから心配したんだから」

卯月「今日はお泊りなんですから、まだまだ楽しみましょう?」

未央「で、でもっ」

凛「ほら、早く来て」

未央「……リーナ」

李衣菜「私もわかんない。とりあえず言うとおりにしたほうが良いんじゃない?」

未央「そう、だね」

凛「未央ー!李衣菜ー!!さっさと来てってばー!」

卯月「早く来て下さーい!!」
33 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:44:38.98 FPc5T6L60





未央「……ん」パチッ

ゴソッ

未央「………あれ?ここ……ああ、そうだ。女子寮に泊まって……あれ?しまむーは?ねぇ、しぶり……」

凛「ん……」スヤァ

未央「……トイレかな?」
34 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 20:51:10.11 FPc5T6L60








卯月「……」

未央「黄昏れるのもいいけど、流石に外は寒いよ?」

卯月「未央ちゃん」

未央「ほら、コートぐらい着ときなって」バサッ

卯月「……ありがとうございます」

未央「……」

卯月「……未央ちゃん」

未央「何?」

卯月「プロデューサーさんに告白したんですか?」

未央「……うん」

卯月「……どうでしたか?」

未央「大人になるまで待ってくれ。だって」

卯月「……」
35 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:02:15.93 FPc5T6L60
未央「今できることを全力で楽しんで、そしたらって。予想通りだったけどさ、やっぱり悔しいよ」

卯月「あのプロデューサーさんにそこまで言わせたんです。充分じゃないですか」

未央「私は、今すぐプロデューサーと恋人になりたかった。手を握って、抱き合って、キス……もしたかった」

卯月「……」

未央「今しかできないことを楽しんでくださいって、そんなのズルいよ。私は今、この瞬間プロデューサーの事を好きなのに」

卯月「……わかってあげてください」

未央「わかってるよ。だけど、私はっ!」
36 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:05:15.43 FPc5T6L60
ギュッ

卯月「……」

未央「……あったかいね」

卯月「きっとプロデューサーさんもこうしたかったんだと思います」

未央「私も、そうしてほしかった」

卯月「未央ちゃんはちゃんと、想いを受け止めてもらったんですよ」

未央「……しまむーはさ、怒らないの?」

卯月「何をですか?」

未央「抜け駆けしたこと」

卯月「未央ちゃんは、悪いことしたって思ってるんですか?」

未央「全然」
37 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:13:41.66 FPc5T6L60
卯月「なら、私も怒ったりしません」

未央「そっか」

卯月「……あ、でも、李衣菜ちゃんにはちゃんと謝ってください。すっごく苦労してましたから」

未央「……うん、そうだね」

卯月「……」

未央「……」

卯月「……未央ちゃんは」

未央「ん?」

卯月「プロデューサーさんのどこを好きになったのですか?」

未央「顔」

卯月「え!?」
38 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:16:54.05 FPc5T6L60
未央「あと声。それに背が高いのも良いね。真面目なところも好印象。社会人としてもしっかりとしてるし。あと優しくって、だけど情熱的で、一緒にいると胸が熱くなる」

卯月「そ、そうですか」

未央「でも、不測の事態が起きるとすぐ動揺するのはマイナス。あとたまに優柔不断なところと、考えすぎる時があるところ」

卯月「それは……」

未央「でも、そういうところちょっとかわいいって思っちゃう。私が言えたことじゃないしね。優柔不断なのもいざって時には決めてくれるからギャップ萌え。

   考えすぎなのはまぁ、性格だからね。周りがフォローすればいいでしょ」

卯月「……」

未央「そうなるとマイナスは無いな……あ、一つあった」

卯月「なんですか?」

未央「女の子に声かけすぎ」

卯月「許してあげてください……」

未央「しまむーに言われたらしょうがないなぁ」

卯月「ふふっ……未央ちゃん」

未央「なぁに」

卯月「プロデューサーさんのこと好きですか?」

未央「大好き」
39 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:26:17.52 FPc5T6L60
卯月「どのくらい?」

未央「……この人と一緒に生きたいって思うほど。全部捧げたいって思えるほど」

卯月「なら、仕方ないですね」

未央「……しまむー。まだ、チャンスはあるよ。私とプロデューサーは恋人じゃないんだから」

卯月「……そうですね、他の人にはあるかもしれません。でも、私にはもうありません」

未央「どうして?」

卯月「私は、諦めたから」

未央「……嘘でしょ」

卯月「はい、嘘です♪……でも、ほんとです」

未央「なにそれ?」

卯月「未練たらたらです。今でも好きです。でも、これ以上は自分を嫌いになっちゃいます」

未央「しまむー……」

卯月「あの時、未央ちゃんの誕生日の時にはもう未央ちゃんの気持ちを知っていました。それでも私は自分に言い訳を重ねて動きませんでした」

未央「……」

卯月「そして今日、未央ちゃんが踏み出したって知って、私は決めたんです―――――諦めようって」

未央「……だから、どうして」

卯月「未央ちゃん。私、未央ちゃんのことが大好きです」

未央「もう、いきなり何?」

卯月「あの日、公園で泣きじゃくる私を抱きしめてくれたこと。その暖かさを、私一生忘れません」

未央「……」
40 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:34:36.90 FPc5T6L60

卯月「だから、そんな暖かさを持った未央ちゃんならきっとプロデューサーさんと幸せになれるって、思っています」

未央「……その我慢はきっと、すっごく辛いよ」

卯月「覚悟しています。何度も泣いて、何度も悔やむと」

未央「……」

卯月「……だけど、友達が、皆が一緒にいれば。一人じゃなければ。私の抱いた恋心もきっといつか思い出にできて、私はまた別の誰かを好きになるのだと思います」

未央「……大人だね」

卯月「ふふっ、お姉ちゃんですから――――未央ちゃん。貴女は貴女の大切な人と、幸せになってください」

未央「言われなくても」

卯月「なら、もう何も言うことはありません」

未央「……うん」

卯月「……」

未央「……寒いね。もう戻ろう?」

卯月「……私は、もうちょっとだけ」

未央「……風邪引かないうちに戻ってきてよ」

卯月「はい」
41 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:40:41.58 FPc5T6L60





卯月「……………………」








『春に出会った時、私はあなたに選考理由を質問されました』

『笑顔だと答えました』











卯月「……プロデューサーさん、好きです」ウルッ





42 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:41:28.30 FPc5T6L60





『今、もう1度同じことを質問されても、やはりそう答えます』

『あなただけの、笑顔だと』













卯月「大好きです」





43 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:42:01.22 FPc5T6L60







『あなたの笑顔がなければ、私達はここまで来られなかったからです』












卯月「初恋でした」





44 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:43:38.91 FPc5T6L60





『あなたは1人ではありません。私達が、みんながいます』
















卯月「プロデューサーさん。私は貴方のことが」









『あなたは1人ではありません。私達が、みんながいます』
















卯月「プロデューサーさん。私は貴方のことが」








45 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:44:07.59 FPc5T6L60








『私達さ、もっかい友達になろうよ!今から!』










46 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:44:53.49 FPc5T6L60








卯月「大好きでした」










47 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 21:45:29.13 FPc5T6L60




卯月「ぐすっ、うあぁ……ぷろ、でゅーさーさん……」



48 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:00:09.68 FPc5T6L60





ガチャ

未央「……」ソロソロ

凛「未央」

未央「うぉっ!?」ビクッ

凛「静かに。寝てる子もいるんだから」

未央「起こしちゃった?」

凛「……未央が出てったあたりでね」

未央「……ごめん」

凛「ほら、寒いんだから布団入りなよ」

未央「……うん」

凛「……」

未央「……」

凛「……卯月とちゃんと話せた?」

未央「やっぱり気づいてたんだね」

凛「当たり前でしょ」
49 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:10:44.07 FPc5T6L60
未央「プロデューサーとのこと。ちゃんと話してきたよ」

凛「……そっか」

未央「私さ、全然後悔してないし、撤回するつもりもないよ」

凛「したら卯月は怒るだろうね」

未央「……それでも、辛いね」

凛「……私にはわからないよ」

未央「しぶりんはさ、プロデューサーに恋してないの?」

凛「別に」

未央「即答」

凛「なんていうか、信頼してるし、好きか嫌いかって言われたら好きだけど。そういう対象として見たことは無いよ」

未央「……まぁ、しまむーもそう思ったから私を応援してくれたんだろね」

凛「だろうね。大体、アイドルなのにプロデューサーに恋してどうこうってどうなの?」

未央「今更正論かまされても、こちらはもう後の祭りなんで……」
51 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:18:13.49 FPc5T6L60
凛「知ってる。だからさ未央、覚悟しておいて――――貴女の恋は誰かに迷惑をかけることになるかもしれないってことを」

未央「…………………うん」

凛「プロデューサーはもちろん、同じユニットの私や卯月、他の誰かが責任を取ることになるかもしれない。貴女の決断はそういうことなんだよ。理解してる?」

未央「…………………うん」

凛「なら、もういいよ」

未央「もういいの?」

凛「まだ何か言われたいの?}

未央「……正直そうかも。しまむーは私を責めなかったから」

凛「私も別に責めてないよ」

未央「だからだよ……」

凛「大体責める責めないの話になったらまず真っ先にプロデューサーを責めないといけないでしょ」

未央「プロデューサーは」

凛「告白したんでしょ?」

未央「……うん、私が大人になるまで待っててほしいって」

凛「そんな事だろうと思ったよ」
52 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:25:27.89 FPc5T6L60
未央「でも、プロデューサーは私の事を考えて……」

凛「大の大人が女子高生に、それも自分が担当するアイドルに告白されてそれを保留にするって時点で大罪だと思う」

未央「それは、それでも……」

凛「私達がどう思おうと、世間はそうは思わないよ。未央とプロデューサーの約束はそういうことなんだよ」

未央「そう、だね」

凛「だからさ、未央。私は……ああ違うそうじゃなくて……なんていうか……もうッ!!」ガバッ

未央「え!?なになに!?」

凛「そっちの布団行くから」グイグイ

未央「ちょっ!?狭いって!?」

凛「いいから!」ピトッ

未央「わわっ!?」

凛「未央、私は責めるつもりもなければ説教するつもりはないよ」

未央「……」

凛「周りの反応も、世間がどうこうも全部無視すればいいよ。誰かにかかる迷惑なんて知らんぷりすればいい」

未央「……それは」

凛「未央」ギュッ
53 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:32:06.07 FPc5T6L60
未央「し、しぶりん!?」

凛「……私たちはもう一蓮托生。あの日、あの公園で友達になった時からずっとそう。だから、未央のやりたいようにやって」

未央「しぶりん……」

凛「私も卯月も、アンタの友達なんだから。世界中の皆がアンタを責めるなら、私達が守ってあげる」

未央「……ありがとう」

凛「例えば未央との関係が原因でスキャンダルになってプロデューサーがクビになったとするよ」

未央「うん?」

凛「そしたらプロデューサー1人ぐらいならうちの店で雇ってあげる」

未央「ああ、それは安心――――え?」

凛「そうなると必然的に私との時間が増えて、未央とプロデューサーはすれ違っていき………プロデューサーの名字が変わるかもね?」

未央「あ、婿入りなんだ―――――ってなんでそうなるの!?」

凛「冗談だよ」

未央「ほんとに?ほんとに冗談?」

凛「冗談だよ。今はね。人の心は移ろうものでしょ?それが嫌ならちゃんとスキャンダルにならない程度にプロデューサーを落とすんだね」

未央「……うん」

凛「…………未央」

未央「何?」
54 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:37:55.50 FPc5T6L60
凛「私と卯月は、何があっても未央の味方だから」

未央「……ありがと――――私もだよ」

凛「……」

未央「……あのさ、しぶりん。そろそろ離れない?」

凛「……未央あったかいね」

未央「こっちは暑いんだけど」


卯月「確かに未央ちゃんあったかいですね」ギュッ


未央「しまむーいつの間にっ!?」

凛「卯月、おかえり」

卯月「はいっ」

未央「だから、なんで二人は私をサンドしてるの?自分の布団あるでしょ」

凛「……温もりが、ほしい」

卯月「3人一緒に寝るなんて合宿以来ですしね」

未央「くっついて寝るのははじめてだよ……」

凛「なら、これを皮切りにクリスマスの恒例にしようよ」

卯月「そうですね!」

未央「クリスマスに女3人が密着して寝るって……」

凛「いいでしょ?」

卯月「いいですよね?」

未央「……良いけどさ」
55 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:44:17.00 FPc5T6L60




未央「……」パチッ

ムクリ

未央「朝……?しまむー?しぶりん?」

李衣菜「あ、起きた?」

未央「リーナ」

李衣菜「二人共先に行っちゃったよ。ほら、早く未央ちゃんも着替えて」

未央「え、朝ごはん……」

李衣菜「……時計」

未央「……はぁっ!?ギリギリじゃん!?」

李衣菜「ぐっすりだったからね」

未央「ちょ、と、とりあえず顔洗って、着替えて……ああもう!」ダッ

李衣菜「朝から騒がしいなぁ」

未央「ああそうだっ!?えっと、どこにしまったっけ……って、あった!!」

李衣菜「何が?」

未央「ん?これ♪」キラッ

李衣菜「それって……」
56 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:51:53.38 FPc5T6L60






未央「ねぇ、寝癖ついてない?」

李衣菜「大丈夫だと思うよ?もともと寝癖みたいなハネっ毛だし」

未央「うっさい。……おにぎりありがと」モグモグ

李衣菜「どういたしまして」

未央「……あと、昨日はありがとう。随分迷惑かけちゃったみたいで……その、ごめん」

李衣菜「良いよ。なんだかんだで私も楽しかったし」

未央「何が?」

李衣菜「クリスマスに秘密の逢瀬だなんてロックじゃん?それの手伝いってのも中々できないことだしさ」

未央「……うん。ありがとう」

李衣菜「ズッ友でしょ?」

未央「……うんっ!」

李衣菜「ふふっ……っとほら、着いたよ……ってあ、プロデューサーさん」

未央「んっ!?」
57 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 22:58:09.58 FPc5T6L60
武内P「多田さん、それに本田さん。おはようございます」

李衣菜「おはようございます」

未央「お、おはよーございます!!」

李衣菜「未央ちゃん、上ずってる。……あれ?プロデューサーさんそのマフラーって」

武内P「これですか?」

未央「あっ……」

李衣菜「良いマフラーですね?似合ってますよ。ねぇ?」チラッ

未央「えっ?だ、だよねー!私もそう思う!!」
58 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:05:22.86 FPc5T6L60
武内P「これは……そうですね。とてもいいものです」

未央「………素敵な彼女にでもプレゼントされたのかい?」

武内P「彼女、とは違いますが――――――大切な人から貰ったものです」

李衣菜「わぁ……」

未央「……それ、ちゃんと本人に言ってあげたら喜ぶよ?」

武内P「言わなくても、彼女になら伝わる。そう思ってますから」

未央「……ズルい人」

武内P「そう、ですね。我ながらズルいと思います」

未央「わかってるなら良いんじゃない?」キラッ

武内P「あっ……」
59 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:09:21.75 FPc5T6L60
未央「ん?どうしたの?」

武内P「その、イヤリング……」

未央「ああこれ?誕生日プレゼント―――――大切な人からのね」

武内P「よく、似合っていますよ」

未央「そう?なら、良かった。大事にしまっておこうかと思ったけど、こうした方が喜んでもらえるかなって。やっと決心がついたから」

武内P「ええ、きっとそのほうが良いと思います」

未央「……今日も仕事頑張るから」

武内P「はい」

未央「私、まだまだやりたいこと一杯あるからさ」

武内P「……はい」
60 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:15:22.10 FPc5T6L60
未央「だから、その……これからもよろしくね!」

武内P「はい。こちらこそ、よろしくお願いします…………未央さん」

未央「っ!?今、今なんてっ!?」

武内P「どうしましたか?本田さん」

未央「いやいや、今未央って呼んだでしょ!?」

武内P「……いや、記憶にないですね」

未央「っ〜〜!!プロデューサーはズルいよ!!意地悪っ!!意地悪!!」

武内P「っふ、ははは」

未央「笑ってないでさぁ!?」















凛「未央、大丈夫かな……」コソッ

卯月「大丈夫だと思いますけど……」コソソッ
61 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:20:10.88 FPc5T6L60
李衣菜「二人共そんなところで何してるの?」

凛「ッ!?李衣菜!?」

卯月「李衣菜ちゃん!?」

李衣菜「そんなに驚かなくても……心配しなくても大丈夫だと思うよ?」

凛「わかってるけど……」

卯月「やっぱりどうしても気になって……」

李衣菜「大丈夫だよ。だってあの二人私がいなくなった事に気付いてないんだよ?それに」
62 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:26:46.64 FPc5T6L60









未央「ほら、もう一度名前で呼んで!!未央って!M・I・O!!」

武内P「み、み、み、みみみ……」

未央「セミかっ!?」

武内P「はははっ」

未央「……ぷっ、あははっ!」











63 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:27:58.00 FPc5T6L60
李衣菜「あんなに笑顔なんだから」

卯月「……そうですね」

凛「……うん」

李衣菜「わかったならほらっ!行こう?」

卯月「え!?で、でも二人の邪魔しちゃ……」

李衣菜「会社の玄関前で二人だけの世界作られてちゃ迷惑極まりないでしょ?」

凛「それは、そうだね」

卯月「でも、私は……」

李衣菜「いいんだよ。あの二人は邪魔しようがしなかろうが勝手に近づいていくんだろうから。私たちは何も気にせず、いつも通りで良いんだよ」

凛「そうだね。なら、行こっか」

卯月「……はいっ!」
64 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:32:40.65 FPc5T6L60





未央「プロデューサー、私すっごいクリスマスプレゼントもらったんだよ?」

武内P「プレゼント?なんでしょうか?」

未央「それはね―――――――」





65 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:34:01.77 FPc5T6L60










未央「大好きな人との未来だよ♪」









―FIN―
66 :◆eltIyP8eDQ 2017/12/24(日) 23:36:03.13 FPc5T6L60

リアルで辛いことがあると、ちゃんみおを笑顔にしたくてしょうがなくなってしまいます。

当初の予定より長くなってしまいましたが、読んでくれた方ありがとうございました。

【モバマス】佐藤「よっちゃんがねー♪」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:10:59.82 ygQHfhtV0
※このSSは佐藤「よっちゃんはねー♪」の続きとなります。かなり昔のものですみません。
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451828643/
 佐藤さんが公式で明言している妹のよっちゃん、それがよしのんじゃね?という感じのSSです。
 キャラ崩壊注意。


芳乃「あねさまー!」

佐藤「もうてーれーるーなー☆」ナデナデ

芳乃「撫でないで欲しいのでしてー!」

モバP「見慣れると微笑ましいもんがありますね……」

ちひろ「芳乃ちゃんも佐藤さんの前だとあんな感じですからね」

芳乃「そなたーそなたー、あねさまとは別の仕事をいれて欲しいのですがー」

モバP「え? 悪いけどもうロケ入れちゃったぞ?」

佐藤「さっすが手が早い☆ 楽しみだねよっちゃーん!」ダキッ

芳乃「あねさまー苦しいのですー」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1504527059
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:12:05.06 ygQHfhtV0
モバP「芳乃はやっぱり仕事で姉妹だっていうのは嫌なのか?」

芳乃「『やっぱり』、とはどういうことなのでしょうー?」

モバP「いや、芳乃はなんか嫌がってるみたいだからな、お家の話とかは俺にはわからないけど」

芳乃「わたくしはあねさまのことはあまり広めたくないのですー」

佐藤「えー!? こんなに事務所のみんなにバレてるのに?」

芳乃「それはあねさまが勝手に言いふらすからでして」ムスッ

モバP「まぁそれは構わないよ、姉妹ユニットで売ろうかと思ってたけど嫌がってるなら話は別だ」

佐藤「えー? よっちゃんとお仕事したーい☆」

モバP「そこはお姉さんとして弁えましょうよ心さん」

佐藤「しゅがーはぁと♪」

モバP「それも姉妹じゃ使えないですよ? それに……」

佐藤「それに?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:14:05.83 ygQHfhtV0
琴歌「芳乃さん、そろそろ一緒にお仕事に……」

芳乃「おーそうでした。参りましょうー」

琴歌「お姉さんのことはいいのですか?」

芳乃「あねさまのことなど捨て置いて仕事に行くのですー」

琴歌「ふふっ、芳乃さんは本当にかわいらしい方ですね」

芳乃「……どういうことなのですー?」

モバP「それに、きっとすぐできますよ、姉妹ユニット」

佐藤「なーんかそのワルーイ笑み、コワイ☆」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:16:03.34 ygQHfhtV0

オツカレサマデシター

琴歌「芳乃さん、このあとはどちらへ?」

芳乃「あねさまとのロケの打ち合わせがありましてー」

琴歌「佐藤さんとですか? それは楽しみですわね」

芳乃「あねさまがわーわーと騒ぐのが目に見えるのです……」

琴歌「いいじゃありませんか。せっかく姉妹で温泉にいけるなんて、羨ましいですわよ?」

芳乃「琴歌さまはなーんもわかっていないのでして」

琴歌「そういう芳乃さんが見ていればわかりますよ?」

芳乃「そういうものですかー?」

琴歌「ええ、もし信じられないならこんなのはどうでしょう?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:18:34.72 ygQHfhtV0

佐藤「よっちゃんとね〜♪」


文香「上機嫌……ですね……」

佐藤「ローケに行くんだ、一緒にねー♪」

文香「芳乃さん、妹さん……でしたっけ?」

佐藤「そうそう☆ もー楽しみで楽しみで☆」

芳乃「あねさまー」

佐藤「噂をすれば……よっちゃーん!」

芳乃「あねさまにお願いがありましてー」

佐藤「なんだよー☆ 温泉が楽しみで眠れないとかー? いいよーお姉ちゃんが子守唄を」


芳乃「ロケ中は赤の他人ということで参りましょうぞー」


佐藤「えっ」

文香「あっ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:21:41.78 ygQHfhtV0
佐藤「えっ」

芳乃「赤の他人は言い過ぎですなー」

佐藤「そ、そうだよねー☆ よっちゃんとしゅがーはぁとは」

芳乃「事務所の先輩後輩ということでー、わたくしは『佐藤さん』と呼びますればー」

佐藤「」マッシロ

芳乃「ではでは明日はよろしくお願いします、佐藤さーん」スタスタ

佐藤「」マッシロ

文香「しゅ、しゅがーはぁと……さん?」

佐藤「はは、無理しなくていいよ文香ちゃん……」

文香「きっと恥ずかしいんだと思いますよ、事務所の人以外にバレてしまうのが……」

佐藤「こんなお姉ちゃんだから……?」

文香「そ、そういうことでは……」


佐藤「だけーど、おねーちゃんはよっちゃんにいーらないって言われたよ……」


佐藤「悲しいよ……よっちゃん……」

文香(なんて慰めればいいんでしょうか……)
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:23:55.20 ygQHfhtV0
〜ロケ当日〜

芳乃「今日からよろしくお願いしますー」

スタッフ「依田さん、よろしくね。今回の相方の佐藤さんは?」

芳乃「そろそろ来られるかとー」

芳乃(あねさまには一緒に寮から出ないよう徹底させておいたのですー)

佐藤「おはようございまーす☆ 遅れちゃった?」

スタッフ「あ、おはようございます。大丈夫ですよ、今日からよろしくお願いします」

佐藤「よろしくお願いしまーす☆ 芳乃ちゃん共々よろしくな☆」

芳乃「佐藤さんの方が心配なのでしてー」

佐藤「先輩相手に生意気だぞ☆」

芳乃「……すみませぬ」

イドウシマース
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:25:02.81 ygQHfhtV0
スタッフ「あ、今回のロケはお二人の自然な姿を取るために可能な限りカメラは離れてますので」

佐藤「それ盗撮っぽくて気味が悪いゾ☆」

スタッフ「まぁカメラがデンと見えるよりいいかなーと」

芳乃「わたくしは構わないのでしてー、佐藤さんはなにかありますのでー?」

佐藤「これ多分気づかないうちに色々撮られてるパティーンだと思うわけよ☆」

芳乃(なるほどー、姉妹だってことがバレそうなのですなー)

スタッフ「まぁ台本とかも特にありませんので適当にやってくださいね」

佐藤「はいはーい☆しゅがーはぁとにお・ま・か・せ☆」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:26:37.25 ygQHfhtV0
芳乃(あねさま……吹っ切ったようでなによりなのですー)

佐藤「芳乃ちゃん? ここのお土産どうするんだよ☆」

芳乃「えっと、これなどいかがでしょうかー……佐藤さん」

佐藤「ご当地ストラップはちょっと……芳乃ちゃん、ほら、地元名物とか、ね☆」

芳乃「それなればー」スッ

佐藤「キャラものクッキー? 全然スウィーティーじゃないなぁ、ここは漬物ー!とか言えよ☆」

芳乃「漬物はすうぃーてぃーじゃないのでしてー……」

佐藤「あ、そっか☆ でーも、芳乃ちゃんっぽいっしょ?」

芳乃「わたくしがババくさいとー?」

佐藤「どっちかといえばジジ?」

芳乃「全く違うのでして」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:27:42.77 ygQHfhtV0
佐藤「見てみて芳乃ちゃーん! あれかわーいいー☆」

芳乃「なんだか桃色すぎるのでしてー」

佐藤「こーんなカワイイ雑貨屋さんに来たのに何言ってんだ☆ ほら、これとかどーよ?」フリフリー

芳乃「年を考え」

佐藤「なーんか言ったか☆」

芳乃「なんでもないのでしてー」

芳乃(いつもならあねさまはわたくしに似合う小物を選んでくれるのですが……)ソワソワ
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:29:15.05 ygQHfhtV0
佐藤「芳乃ちゃーん、これの筆っぽいキーホルダー」

芳乃「!」ビクッ

佐藤「千鶴ちゃんに似合いそうじゃない? 和風って感じで!」

芳乃「……買っていけばいいのではー?」シュン

佐藤「えっと……え!? お土産は実費!? ……そこをなんとかー……しろ☆」

芳乃「佐藤さーん、そういうのはちょっと」

佐藤「え? 1個までならいいって!? やったね芳乃ちゃん☆」

芳乃「それは強請りというのではー?」

佐藤「盗ったもん勝ちよ☆」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:30:08.64 ygQHfhtV0
佐藤「おー☆このへん着物で動いていいの?」

芳乃「温泉宿で借りられるらしいのでしてー」

佐藤「ふむふむ……着るしかないっしょ☆ って芳乃ちゃん既に着物じゃんかー☆」

芳乃「そういえばそうですなー?」

佐藤「よっしゃ、芳乃ちゃん、しばらく待っててー? 着替えてくる☆」

芳乃「え?」

佐藤「ん?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:30:50.22 ygQHfhtV0

芳乃「な、なんでもないのです。一人待たせるのはどうかと思っただけでして」ムスッ

佐藤「そんなら芳乃ちゃんも一緒に着替える?」

芳乃(着替え中なら『あねさま』と二人きりですなー……)

佐藤「んー? 芳乃ちゃん? 早くおいでー?」

芳乃「……っ! わたくしは別のお店を見ているのですー」スタスタ……

佐藤「ちょっ!? あーもー芳乃ちゃんはマイペースだなぁ☆」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:34:08.48 ygQHfhtV0
芳乃「カメラさんはあねさまのところへ行ったのですなー」チラチラ

芳乃(わたくしがあねさまのよそよそしさに寂しさを覚えようとはー……)

芳乃「下手なあねさまの着付けを手伝っていたのはいつもわたくしだったのでしてー……」


佐藤『よっちゃーん! 帯が結べないんだけど……』

芳乃『あねさまー! そもそも着方も色も間違っているのでしてー!』

佐藤『あー、そっか。だからババ様が呆れてたのね』

芳乃『まったくあねさまはー……』

佐藤『ごめんごめん、よっちゃん、選ぶとこから手伝ってくんない?』

芳乃『まったくしょうがないですなー……あねさまは』フフッ


芳乃「……まだ下手だったら首根っこ持って着替えさせるのでしてー」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:35:25.99 ygQHfhtV0
佐藤「よっしのちゃーん!」

芳乃「佐藤さん、着替え終わったの……でして?」

佐藤「なんだよその顔☆ はぁとアタックにメロメロかな☆」キャルーン☆

芳乃「着物の着方を知ってたのですなー」

佐藤「そりゃ、アイドルやる前は服飾をやってたからな☆」

芳乃(文句の付けようがない着方なのですなー……)

芳乃「なればさっさと宿にいくのでしてー」スタスタ

佐藤「え!? 宿についたら浴衣に着替えるじゃん!? ちょ、ちょっと待てよ☆」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:36:57.99 ygQHfhtV0
佐藤「芳乃ちゃんの気が変わってしゅがーはぁと嬉しい☆」

芳乃「自分のお土産を決めてなかったのでしてー」

佐藤「そっかそっか☆ 芳乃ちゃんは何お土産にするのんだよ?」

芳乃「事務所のみなが安らげる香などいかがですかなー?」

佐藤「やっぱババくさ」

芳乃「何かー?」

佐藤「いやーそれでちひろさんを囲ったら楽しいかなーって☆」

芳乃「アロマなでぃふぃーざーなのでしてー?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:37:51.14 ygQHfhtV0
芳乃(結局ボロを出さずに宿についてしまったのでしてー……)

佐藤「芳乃ちゃーん! 夕飯は豪勢らしいゾ☆」

芳乃「それはそれは楽しみなのですー」

佐藤「あ、スタッフさーん、お酒って……あ゙、ダメなんですかー?」

芳乃「隠しきれない素が見えたのでして」

佐藤「そ・こ・をなんとか! えー、いいじゃないですかー、いいだろ☆」

芳乃(あねさまが酔えば姉妹ということがバレてしまうのでしてー)ホワンホワン……
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:39:38.39 ygQHfhtV0
佐藤『あ゙ーよっちゃんかわいいー!』

芳乃『あねさま、息が臭いのでして、抱きつかないで欲しいのでしてー』

佐藤『だってよっちゃんがかわいいのが悪い! かわいい!』

芳乃『あねさまー。寮のみなが見ているのでしてー……』

佐藤『何さー、はぁとがきゃるーんってしてるのにスルーしやがってー』

芳乃『とりあえず部屋に戻るのでしてー』

佐藤『やーだー!寮のみんなによっちゃんの可愛いところ一つずつ聞いてくる☆』ダッシュ

芳乃『あっあねさま!? 何故そんな機敏に動いているのでしてー!?』



芳乃(あの時は酷かったのでしてー)
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:41:43.29 ygQHfhtV0
佐藤「え? いいんですかー!? やったぜ☆」

芳乃「佐藤さん、お酒を飲まれるのでしてー?」

佐藤「だって地酒を飲まないなんてもったいないでしょ☆ 大人のみんなのお土産にするし」

芳乃「また寮の部屋で酒盛りをするので?」

佐藤「だいじょーぶだいじょうぶ☆ 芳乃ちゃんは気にしなくてもいいって!」

芳乃「気にするのでしてー、酔っ払いの介抱をするこちらの気持ちになるのでしてー」



佐藤「……え? 芳乃ちゃんは相部屋じゃないでしょ☆ そこまで『迷惑』かけないってー☆」


芳乃「え? 佐藤さんとは相部屋ではないのでして?」

佐藤「宿の人が気を効かせてくれてねー、酔っ払いはスタッフにお任せー」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:43:17.40 ygQHfhtV0
佐藤「あ、温泉ロケは先に済ませるよ?」

芳乃「あ、当たり前なのですなー」

佐藤「んじゃ、先にお風呂いこっか芳乃ちゃん☆ ほらほらこっち!」

芳乃「先に行く必要はないのでしてー……スタッフさんが困っているのですよ?」

佐藤「いやいや、オトメの柔肌は可能な限り見せねーっていうの?」

芳乃「オトメという年なのでしてー?」ジロリ

佐藤「なーんか芳乃ちゃんの言葉のトゲがいたーい☆」

芳乃「まぁ確かに着替えの時間待たせるのも申し訳ないのでして」

佐藤「だろ? というわけでゴーゴー☆」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:44:56.93 ygQHfhtV0
佐藤「ふーっいいお湯だったな☆」

芳乃「……」

佐藤「芳乃ちゃーん?」

芳乃「…………」キョロキョロ

佐藤「どうしたんだよ、カメラさんならいないゾ☆」

芳乃(……確かに人の『気配』は感じられないのでしてー)

佐藤「あーもー! しょうがないな☆」

芳乃「あ、……佐藤さーん?」

佐藤「いいこいいこー、ね?」ナデナデ



佐藤「芳乃ちゃん」ニ
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:45:46.15 ygQHfhtV0
芳乃「え……」ビクッ

佐藤「元気になぁれー☆」ナデナデ

芳乃(どうしてなのでしょうー)

佐藤「んー?どうした芳乃ちゃーん?」

芳乃(どうして、あねさまは人がいないのに『よっちゃん』と呼んでくれないのでしてー?」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:46:28.12 ygQHfhtV0
佐藤「よっちゃん、声に出てる」

芳乃「えっ、あの、さとう、って……今……あのー?」

佐藤「お、こんな狼狽したよっちゃん初めて見たな☆」

芳乃「あねさまは今なんとー?」

佐藤「んー? どうしたのよっちゃん☆」

芳乃「あ、あ、あねさま!」パァッ
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:48:46.21 ygQHfhtV0
琴歌「はーい!こちら琴歌の……! あ、すみません」

芳乃「………琴歌どの?」

佐藤「あちゃー、琴歌ちゃん、ちょい早いよー☆」

琴歌「申し訳ありません心さん……」

芳乃「……あねさまー?」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:50:12.21 ygQHfhtV0
モバP「芳乃と心さんが姉妹ってのはスタッフさんにも話してあってな、つい仕掛けてみた」

芳乃「そなたー?」ゴゴゴゴ

モバP「そんな怒るなよ、普段の芳乃とのギャップってことで結構いいのが取れるかなーと思ってね」

芳乃「何故そこであねさまは仕掛人側なのでしてー?」

佐藤「そこはほら、お姉ちゃんだし☆」

芳乃「理由になってないのでして」

琴歌「元々このロケが私が出てるバラエティ番組の企画だったもので……私も協力を」

芳乃「琴歌どのはなにかされてたのでー?」

琴歌「それはもう、カメラマンとは別にSPにカメラを持たせて芳乃ちゃんの映像を……」

芳乃「全然気配を感じなかったのでして……」

琴歌「自慢のSPですもの」フンス
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:51:10.59 ygQHfhtV0
モバP「とはいえ琴歌に唆されたとはいえ、言い始めは芳乃だろ? 佐藤さんが企画聞いたのはついさっきだよ」

佐藤「お酒飲めないか相談してたあたりだゾ☆」

芳乃「つまりわかっててあねさまはわたくしを煽ったのですなー?」

琴歌「そこはほら……番組の演出といいますか……心さんを責めないであげてくださいな」

心「まぁ縋ってきたよっちゃんは可愛かったけどね☆」

芳乃「あーねーさーまー!」ペチペチ

佐藤「ははは、痛くないよよっちゃーん☆」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:51:58.57 ygQHfhtV0
芳乃(しかし、えすぴーとは言えわたくしが気配を察知できぬとはー……)

佐藤(よっちゃんの力なんてちょちょいのちょいでしてー)

芳乃(……あねさまのせいでしたかー)

佐藤(アイドル始めたからって鈍っちゃババ様に怒られるだろ☆)

芳乃(あねさまにだけは言われたくないのでして)

佐藤(そのあねさまに出し抜かれた跡継ぎは誰なのでしてー?)

芳乃(精進が必要ですなー……あねさま)

佐藤(わかってる、手伝うよ)
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:53:17.77 ygQHfhtV0
モバP「と、いうか企画になってないよなぁこれ」

琴歌「芳乃さんが慌てたり心さんが堪えれば問題ありませんものね」

モバP「まぁどうせ二人がどっかで姉妹姉妹してるとこはあったろうしなぁ」

琴歌「なんだかんだで心さんも芳乃ちゃんも仲良しですからね」

モバP「しかし琴歌はよかったのか? いくら番組の1コーナーとはいえ完全に裏方だし」

琴歌「焚きつけたのは私ですもの、それがコーナーのためとは言え」

モバP「そのへん、琴歌は義理深いなぁ。ま、仕事持ってきた自分が言うのもアレだけどね?」

芳乃「そうでしてー……」ゴゴゴ
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:54:09.24 ygQHfhtV0
モバP「芳乃、そうは言うけどいつまでも姉妹だって言わないのが問題なんだぞ? どうせいつかバレるし」

琴歌「まぁそれを番組のネタに使うあたりどうかと思いますけどね?」

モバP「『激報! 二人は姉妹だった!?』なーんてなれるわけないだろ? 心さんのルーツ探ればちょちょいとバレるんだから」

芳乃「むむー……」

佐藤「それをはぁとが言うまで延々気付かなかったヤツが言うなよ☆」

モバP「詮索する主義じゃないんだよ、って言っておこう」

琴歌「便利な言葉ですわね……まぁ悪いことじゃありませんからいいですけど」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:55:56.10 ygQHfhtV0
モバP「謝礼と言っちゃなんだが、宣言しておこう、夜にはカメラもなんも来ない」

芳乃「……信用ならないのでして」

モバP「いや、ホントだぞ? 二人で旅館の食事を楽しんでくれ、食レポとかその他諸々は琴歌に任せるから」

琴歌「任されましたわ!」ドヤァ

佐藤「だってさーよっちゃん! アツーイ夜を過ごそうぜ☆」

芳乃「……お風呂に入ってくるのでして」スタスタ

佐藤「ちょっ、ちょっまてよ☆」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 21:57:07.42 ygQHfhtV0
〜旅館の部屋〜

佐藤「機嫌直せよよっちゃーん!」

芳乃「…………」モグモグ

佐藤「たーのーむってー! ほら、お刺身あーげーるーかーらーさっ☆ ほら、あーん!」(箸の先に刺身一切れ

芳乃「…………」(他の刺身を皿ごと奪う

佐藤「あ゙ー! あ、でもいーや☆ 許しちゃうー!」ナデナデ

芳乃「…………あねさま」

佐藤「んー? どうしたーよっちゃーん?」

芳乃「芳乃は怒っているのでして」

佐藤「え? えっと……?」

芳乃「怒ってるのは騙してたことではないのです」

佐藤「えっと……じゃあ……あれ? 御着付けしてあげなかったこと? ちげーよな☆」

芳乃「あねさまは、いいのですか?」

佐藤「んー? 何がー☆」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:00:15.51 ygQHfhtV0
芳乃「依田の家が嫌で……佐藤と名乗っていたのでは?」

佐藤「……」

芳乃「お家が嫌なら……芳乃はこのままでよいのです」

佐藤「よっちゃーん?」

芳乃「事務所では姉妹ですし、みなに認められおりますし?」

佐藤「そうだよな☆ 事務所では仲良し姉妹だもんねー」

芳乃「世間に広まったら……あねさまはきっと依田の家に戻されるのでして」

芳乃「そしたら、きっとババ様がまじおこなのです」

佐藤「なんでそこギャル語なんだよ☆」

芳乃「むかちゃっかすとりーむなのです」

佐藤「なんで強調したんだよ☆ ……まーあれか?」




佐藤「芳乃は、私と仲良くしたかったんだね」

芳乃「…………」コクリ
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:04:44.57 ygQHfhtV0
佐藤「そーだよなー。一応仲良くしてたけど周りはメンドクサかったもんな☆」

芳乃「ババ様もみんな、どちらが継ぐなどと……わたくしで決まっていましたのに」

佐藤「さっき出し抜かれた人が何か言っているのでしてー☆」

芳乃「あねさまー、今は真面目な話なのでして」

佐藤「えー? 変わんねーよ☆ だって家を出る前ババ様に全部話したしな☆」

芳乃「……そうなのですか?」

佐藤「そりゃそうよ、保護者に行先教えねー娘はいないって☆」

芳乃「………え? えっと?」

佐藤「いや、連絡はあんまししなかったけどさ? どこで何してるかくらいは伝えてたよ?」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:07:01.60 ygQHfhtV0
芳乃「つまり依田の家には戻されないのですか?」

佐藤「戻されないというか、放置だね☆」



芳乃「―――っ!」ポコポコ

佐藤「どうしたー! どうしたんだよっちゃーん!」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:09:28.20 ygQHfhtV0
佐藤「まぁ、もう色々いいんじゃない? ほーら、美人姉妹って売り出ししちゃお☆」

芳乃「それはお断りなのでして」

佐藤「なーんでさよっちゃん! なーに? お姉ちゃん相手じゃ嫌?」

芳乃「そうではなく!」

佐藤「どうしたのさ? ……お姉ちゃんに言ってみなさい、芳乃」

芳乃「あねさま、あのですね?」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:11:27.49 ygQHfhtV0
芳乃「なんといいますか、あねさまに甘えるのは芳乃の世間のイメージから離れているような……なんというか……」

佐藤「うんうん」ナデナデ

芳乃「今は事務所と寮であねさまといられるのは嬉しいのですけども、お仕事までというとその」

佐藤「はいはい」ナデナデ


芳乃「は、歯止めが利かなくなりそうで」

佐藤「はいよっちゃんかーわーいーいー!」ガバッ!
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:14:19.06 ygQHfhtV0
芳乃「あ、あねさま!?」

佐藤「そーだよねー、私、甘やかし放題だもんねー!」

芳乃「あ、あの、苦し」

佐藤「芳乃のこと、いつでもどこでも仲良くしててもいいなんてさ」



佐藤「ずっと、待ってたもんね。そーゆーの」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:15:32.41 ygQHfhtV0
芳乃「……はい」

佐藤「家でも外でも隠れて仲良くしてたけど、そういうのじゃないもんね」

芳乃「…………はい」ギュゥッ

佐藤「普通の姉妹だもん、芳乃は甘えん坊さんだもんね」

芳乃「ちっ違」

佐藤「ならなんで抱き着き返してきてーるのーかなー? おねーちゃん手を放してるぞー?」ニヤニヤ

芳乃「あねさまはいじわるなのでしてー」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:18:44.43 ygQHfhtV0
佐藤「ま、プロデューサーには相談すっか☆ 売り口は専門にお任せってことで」

芳乃「餅は餅屋、なのですなー」

佐藤「よっし、色々解決、だな! さって改めて夕飯食べよ、よっちゃん☆」

芳乃「…………」

佐藤「どーした? よっちゃん? カメラならねーぞ?」

芳乃「そういうことではないのでして」

佐藤「なんだよー? 箸持ってプルプルしてー」

芳乃「いや、ここの旅館、お刺身が絶品と琴歌さまがおっしゃっていたでしょう?」

佐藤「そーいやそんなこと……」

芳乃「あっあねさま!」

佐藤「んー?」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:19:46.19 ygQHfhtV0
芳乃「あ、あーん…………」(箸の先にお刺身

佐藤「あーもー! よっちゃんかわいい!」パクリ!


おわり
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 22:23:07.36 ygQHfhtV0
というわけで1年半くらいぶりの続きでした。
なんで書いたかって言えばSSを書けばSSRを引けるって聞いたからです。聞いたからです。
だからはぁとさん来てくださいお願いします。

キャラ崩壊しすぎな気がしますが気にしない方向で。

依頼出してきます。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 23:59:55.10 HUWTFnJFo
乙!
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/05(火) 08:19:30.40 6KROKe0yo
おつおつ
今回のも面白かった
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/06(水) 01:24:27.93 6DNPQuwB0
しゅがしゅがスウィートすぎる……
おつ

渋谷凛「今年最後のメリークリスマス」

1 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:10:04.21 lFEhVh8y0

背後に気配を感じて、イヤホンを耳から外した。

ソファに体を預け、反り返るようにして後ろを見やる。

そこには、私の座るソファに肘をかけて身を乗り出しているプロデューサーがいて、期せずして私たちは至近距離で見つめ合う形となった。

「気、抜き過ぎじゃないの」

彼は呆れたように笑って、そう言う。

返事の代わりにソファの右側に詰めて座り直して、空いた場所を視線で示すと、彼はそこに腰掛けた。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514049003
2 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:10:37.70 lFEhVh8y0



「疲れてる」

私を見て、彼は言う。

「そうでもないよ」

私が返す。

「次の現場までちょっとあるから事務所帰ってきたんでしょ?」

「うん」

「ちょっと寝るだけでも、結構違うもんだよ」

「って言っても、あと二十分もしたら出ないとだし」

「二十分を一時間に伸ばす裏ワザ、聞く?」

「なんとなく察しはつくけどね」

彼は片手をポケットに突っ込んで何かを取り出す。

それを手のひらで一跳ねさせてから、器用に人差し指にかけてくるくると回した。

車のキーだった。

「寝台特急プロデューサー号、なんてどう?」

得意顔でにやにやしているのが癪だけど、私はその提案に乗ることにした。
3 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:11:04.95 lFEhVh8y0



事務所を出て、駐車場まで並んで歩く。

びゅうっと風が吹くたびに、彼が首を亀みたいに引っ込めるので、それをからかってやる。

すると彼は怒ったふりをして、私の肩を軽く小突いて「はい。凛、鬼ね」と言って駆け出した。

ちょっとの後で思考が追い付いて、彼の言ったことの意味を理解する。

そういうことなら、受けて立とう。

数メートル先でぴょこぴょこと跳ねながら挑発している彼へ目掛けて一直線に走った。
4 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:11:31.76 lFEhVh8y0



全力で駆けて、少しずつ距離が縮んでいく。

あと少し、あと少し。

ぎりぎりまで迫って、手を伸ばす。

走る勢いに任せて、彼の背中をばしんと叩いて、速度を緩めず追い越して、駐車場へと向かった。
5 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:12:14.52 lFEhVh8y0



少し遅れて、彼も駐車場にやってくる。

寒い中待たされた、と私が文句を言うと「一分も待ってないだろ!」と食い気味に返された。
6 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:13:16.79 lFEhVh8y0



車に乗って、エンジンをかけるとカーナビが今日の日付と、今日がクリスマスであることを告げる。

「あー、そういえば」

「そういえば、って……」

「いや、忘れてたわけじゃないんだ」

「何その必死の弁解」

「演技派だからな」

「はいはい。それはそうと、さっき事務所でちょっと考えてたんだよね」

「何を?」

「今月入ってから何回メリークリスマスって言ったかな、って」

「あー」

「ラジオとかテレビ番組とか、そういうのの収録だったりさ、いろいろ言う機会が多いなぁ、と思ってさ」

「確かに、俺の十倍くらい言ってそうだなぁ」

「十で足りる?」

「百くらいにしとくか」

「そうしといたら?」

ばかばかしいやりとりだ。
7 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:13:49.32 lFEhVh8y0



「凛の家はまだサンタさん来る?」

「サンタさん……っていうとどうなんだろう。プレゼントはもらったし、私も渡したけど」

「親孝行だ」

「いい娘でしょ?」

「自分で言わなければもっとな。……っていうか、俺と話してたら意味ないだろ。寝なよ」

「ん。……シート倒していい?」

「後ろの席にクッションもあるよ」

「準備いいね」

「できる男だろ?」

「自分で言わなきゃ、もっとね」
8 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:14:47.33 lFEhVh8y0



気が付いたら私は眠りに落ちていて、プロデューサーの声で目を覚ましたときには次の現場に到着していた。

「ギリギリまで起こさない方がよかったかな」

申し訳なさそうにしながら、彼は水を手渡してくれた。

「ううん。大丈夫、かなりスッキリした」

「そりゃ良かった」

サイドミラーを使って、再チェック。

鞄の化粧ポーチからコンパクトを取り出して軽く身だしなみを整え「よし」と呟いた。

「戦闘準備完了?」

「ふふっ、そうだね。戦闘準備完了」

もらった水を一口含んで、シートを元の位置に戻す。

「今更だけど、プロデューサーは自分の仕事よかったの?」

「ああ、うん。大丈夫」

「……もう。感謝はしてるけどさ、プロデューサーも無茶しないでよ?」

「お見通し?」

「お見通し」
9 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:15:24.59 lFEhVh8y0



車から降りて、こんこんと助手席の窓ガラスをノックする。

窓が半分くらい下がったところで「行って来るね」と声を投げる。

「ああ、頑張って」

「それと、クリスマスの話に戻るんだけど」

「ん? ああ、何?」

「今年もプレゼント、ささやかだけど用意してあるから。私が事務所に戻るまでに仕事終わらせといてよ」

「気合入った」

「ふふっ、単純だなぁ」

「じゃあ、またあとで」

「うん。あとでね。ほら、寒そうだし、もう窓閉めていいよ」

私がそう言うと、ゆっくりゆっくり窓が上がっていく。

その窓に、はーっと息を吹きかけて曇らせる。

そこへ指先で、さかさまの桃の絵を描いて、手を振った。
10 :◆TOYOUsnVr. 2017/12/24(日) 02:15:54.52 lFEhVh8y0



もう何時間か後に、今年最後に言うだろう「メリークリスマス」を想像すると、少し頬が緩む。



おわり

武内P「止まらないでください……」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/26(火) 03:31:20.66 jb6d4oUY0


独自設定があります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514226680
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/26(火) 03:32:58.46 jb6d4oUY0


武内P「……はい。ここをこうして……ええ。そのようにお願いします。……はい。では、よろしくお願いします」

「あれ? もしかして……武さん?」





武内P「……!Pさん……お久しぶりです」

モバP(以下P)「うわ、本当に武さんじゃないですか!お久しぶりです!活躍の噂、聞いてますよ」

武内P「私も、あなたのお話をよく耳にしますよ。……すこし、話しませんか?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/26(火) 03:34:14.97 jb6d4oUY0

P「へぇ〜。シンデレラプロジェクトも色々あったんですね」

武内P「ええ。……そちらは、順調ですか?」

P「おかげさまで。美嘉も高垣も優秀なんで、俺がすることなくってちょっと困っちゃうくらいですよ」

武内P「そう……ですか」


P「それにしても水臭いな〜武さん。偶にはこっちにも顔出してくださいよ?みんな寂しがってますよ〜?」

武内P「……善処します」

P「特に高垣の奴なんて、武さんと飲みに行けてない〜なんて、ずっとぶーたれてるんですから」

武内P「はは……」


P「それにしても……ついにここまで、って感じですね」

武内P「ええ。感慨深い、ですね」

P「武道館で一日ライブ、それも346プロのアイドル全員出演できるなんて、幸せっすよ本当に」

武内P「ええ」


P「覚えてます?美嘉が仕事で失敗しちゃって、2人でどう慰めようかって徹夜で頭抱えたの」

武内P「そんなことも……ありましたね」

P「今じゃ美嘉も高垣も、わがプロダクションを代表するエースになってくれて……それもこれも全部、武さんのおかげっすよ」

武内P「いえ、そんなことは……。Pさんと、アイドル達の努力の結果かと」

P「またまたぁ〜、やめてくださいよ。武さん、いや、武内先輩がいなかったら俺なんて今頃駄目になってましたって」

武内P「ふ……」

P「あっ、笑いましたね?俺本気で思ってるんですからね!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/26(火) 03:36:12.03 jb6d4oUY0

P「はぁ……それにしても、デカいライブの準備だからって、テレビ出演減らしてまでここまで入念にチェックしますかね?」

武内P「……ええ。きっと、専務も色々と調整をしているのでしょう。なにしろ、プロダクションの戦力を軒並みこのライブに回しているのですから。失敗はできないと思っているのでしょう」

P「ははっ、専務も大変っすね。まっ、専務の苦労は俺らには関係ないですけどね」

武内P「……上機嫌ですね?」

P「そりゃあそうっすよ。皆張り切ってるし、高垣も頑張ってるし!俺も頑張らないと!」

武内P「……ええ」ニコ


武内P(そうだ……。私たちが積み上げてきたものは、全部無駄じゃなかった。これからも、私たちとアイドルが立ち止まらないかぎり道は続く)



キキーッ

武内P「!」



「……」パァン パァン!



武内P「……っ」ガバッ

モバP「おわっ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/26(火) 03:37:19.96 jb6d4oUY0
パァン パァン ビスッ

武内P「……ぐっ、ぐぅぅ……」

P「……ちょ、武さん?何してんすか、武さん!」

武内P「……う、うおおおおおおお!!!」パァン



「ぐあっ!」ドサッ



武内P「……ふふ、中々、当たるものですね……。銃の研修を受けていて正解でした」ダラダラ

P「た……武さん。あっ……ああ……」

武内P「なんて声……出してるんですか。Pさん……」

P「だって、だってぇ……」

武内P「私は……シンデレラプロジェクトプロデューサー……です。これくらい、なんとも……ありません」

P「そんな……俺なんかのために……」


武内P「……後輩を守るのは、先輩の役目、です」

P「でも!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/26(火) 03:38:09.55 jb6d4oUY0

武内P「……行きましょう。アイドルの皆さんが……待っています。それに……」



美嘉「あんたプロデューサーでしょ、ちゃんと見ててよ!」




武内P(城ヶ崎さん……。やっとわかりました……)


武内P(私たちにはたどりつく場所なんて……いらない。ただ進み続けるだけでいい。止まらない限り、道は続く)

武内P「私は止まりません。アイドルの皆さんが止まらない限り、その先に私はいます!」

ドサッ

武内P「……だから、止まらないでください」

















美嘉「………………プロデューサー?」

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/26(火) 03:39:03.03 jb6d4oUY0
―――――――――――
―――――――
――――


比奈「……という感じで、これをライブの特典映像にしましょう。アタシがフリージア歌いますんで」

武内P「…………善処します」

P「アホか」


佐藤心「クリスマス」千川ちひろ「残念会」

1 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:02:08 zri
アイドルマスターシンデレラガールズです。

千川ちひろ「一日だけのシンデレラの魔法」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1511794804/l50
これと世界観同じですが、読んでなくて問題ないです。
心さんとちひろさんがお友達です。
2 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:02:25 zri
24日 事務所

千佳「ねぇねぇ、はぁとちゃん! これで良い?」

心「んー。どれどれ……☆ ん☆ おっけおっけ♪」

千佳「えへへっ! これでラブリーチカに変身かんりょーだねっ!」

心「可愛いぞ〜☆」

千佳「じゃあ、Pくん迎えに行ってくるね!」

心「あ〜い☆ 気を付けてね♪」

心「さて……じゃあはぁとも準備しに帰ろうかなっと……」

ちひろ「何を言ってるんですか?」

心「え? ……帰ろうかなって」

ちひろ「心さんの衣装は用意してあるって言ったじゃないですか♪」

心「その手に持ってる奴?」

ちひろ「はい♪」
3 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:02:50 zri
心「いや、あのさ」

ちひろ「なんですか?」

心「ミニスカサンタはキツくない……?」

ちひろ「大丈夫ですよ♪ コスプレはどんな時でもみんなを幸せにしてくれますから!」

心「じゃあせめて! せめてタイツ履かせて!」

ちひろ「舐めた事言わないでください。生足に決まってるでしょ」

ちひろ「心さんの美脚なら問題ないですよね♪」

心「確かにはぁとは美脚だけど……」

心「でも、今日は寒いっすよ?」

ちひろ「おしゃれは我慢です」

心「コスプレっておしゃれなの?」

ちひろ「心さん」

心「は、はい!」
4 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:03:09 zri
ちひろ「おしゃれって自分を綺麗にとか、可愛くなりたくてするんですよね」

心「うん☆ やっぱ女の子はかわい〜く、綺麗になりたいもんね☆」

ちひろ「コスプレも同じです」

心「はぇ?」

ちひろ「コスプレも、自分を可愛く綺麗に見せたい、あわよくばそのものになりたいからするんです」

ちひろ「おしゃれと何も変わりません」

心「いや、違くね?」

ちひろ「同じです!」

ちひろ「と言うわけで観念して着てください」

心「もうちひろちゃんが着てるんだからいーじゃん!」

ちひろ「バカですか? 一人で着たら思いのほか恥ずかしかったから巻き込みたいに決まってるでしょ!」

心「おいコラ☆ お前がバカなんじゃねーのか☆」
5 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:03:29 zri
ちひろ「うーるーさーいーでーす!」

ちひろ「せっかく年に一度の合法的にミニスカサンタコスが許される日なんですから! つべこべ言わずに着てください!」

心「えぇ……」

ちひろ「チッ! めんどくさいな」

心「え、ちょっ、なに!? なにすん、ちょっ、やめっ!」

ちひろ「無理矢理にでもひん剥いて着せてあげます。逃がしませんよ」

心「キャーっ! 襲われる! 助けて! 助けてー! 誰かー!」

モバP(以下P)「心さーん? 大声出してどう……し……。く、黒……!」

千佳「はぁとちゃん! 大丈夫!?」

ちひろ「あ」

心「プロ……!? み、見んな! バカ!」

P「す、すみません!」

千佳「はぁとちゃん。お着替えするなら更衣室行った方がいいよ?」

心「……うん」

ちひろ「す、すみません……。まさかプロデューサーさんがこんなにも早く来るとは思わなくて……」

心「うん……。大丈夫。下着くらいはへーきだから……」

心「……後で覚えてろよ」

ちひろ「あい……」


6 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:03:55 zri


心「じゃ〜ん☆ せくすぃースウィーティーサンタなはぁとだぞっ☆」

P「おぉー!」

ちひろ「やけに時間かかってるなーと思ったら。衣装にハート縫い付けてたんですね」

千佳「はぁとちゃんかわいー!」

心「ありがと☆」

心「いやぁ、ちひろちゃんからもらったコスじゃちょーっとスウィーティーさが足りなかったからね☆」

心「思いっきり足してみました☆」

ちひろ「でもこれじゃあサンタじゃないですよね」

心「はっ。サンタコスしてても中身がサタンなちひろちゃんと並べば良い感じに見えるでしょ?」

ちひろ「あ?」

心「あぁん!?」
7 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:04:17 zri
千佳「ねぇねぇ、Pくん! はぁとちゃんもちひろさんも可愛いね!」

P「だなぁ。お二人ともとっても可愛いですよ」

心「そ、そう? えへ……♪」

ちひろ「年に一度だけのサンタさんですよ♪」

P「あはは。まさか俺にもサンタが来てくれとは思いませんでしたよ」

千佳「ねぇねぇ! あたしはー?」

P「千佳も魔法少女でとっても可愛いぞー!」

千佳「でしょでしょ!? これ、はぁとちゃんが作ってくれたんだー!」

P「心さんが。通りでしっかりしてると思いましたよ」

心「衣装作るのははぁとにとって朝飯前ってやつよ☆」

ちひろ「確かにしっかり作られてますよね。私がド○キで買ってきたこのコスプレと比べると雲泥の差が……」

心「こういうのは生地が安っぽいからね☆ 使い捨ての想定だろうし仕方ない☆」

P「でも、みんなこういうの着こなせるのさすがだと思いますよ」
8 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:04:52 zri
ちひろ「コスプレに興味が!? どうですか!? 一緒に!」

P「いやいやいや! 無理です! 無理ですって!」

千佳「Pくんもサンタさんやるの!? みたーい!」

心「いやいや☆ せっかくこんなに可愛いサンタが二人も居るんだからプロデューサーにはトナカイをだな☆」

P「それ全身タイツじゃないですか! 嫌ですよ!」

ちひろ「今から○ンキに走れば間に合うか……」

P「ちょい待って!」

心「お? セクシーギルティ?」

P「違う!」

千佳「Pくんのサンタさん見たかったなー……」

P「うぐ……」

心「ほらほら〜、千佳ちゃんもこう言ってるし。ね?」

P「……ら、来年なら」

心「ちひろちゃん」

ちひろ「『……ら、来年なら』、録音バッチリです」

P「何してんですか!」
9 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:05:14 zri
心「まぁまぁ☆ はぁとに任せとけって☆」

P「不安しかないんですけど」

心「プロデューサーに似合う、究極のスウィーティーミニスカサンタを作ってやるぞ☆」

P「それ見たことか!」

ちひろ「大丈夫です。最初は抵抗感あってもちゃんとクセになりますから」

P「それやばい奴へのお誘いですよね、絶対」

千佳「あ! Pくん! 時間!」

P「お、ほんとだ」

P「んじゃ俺達はそろそろ年少組迎えに行って、パーティ会場行きますね」

心、ちひろ「「はーい」」

P「てか、千佳はそのまま行くの?」

千佳「うんっ! クリスマスの魔法で今日は一日中ラブリーチカのままなんだよ!」
10 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:05:40 zri
ちひろ「さて。じゃあ私達も衣装の手直し終わったら行きましょうか」

心「だね☆」

心「どっか直すとこある?」

ちひろ「……お腹周りがちょっとだけ」

心「なんだなんだ〜☆ 太ったのぉ〜? ちひろちゃ〜ん☆」

ちひろ「ふんっ!」

心「いてぇ! なにすんだコラ☆」

ちひろ「心さんがうざいからですー! 私は悪くありませーん!」

心「子供か☆」

ちひろ「クリスマスくらい子供になったっていいんですー!」

ちひろ「あー! サンタさん来ないかなー!」

心「サンタさん来たとして何お願いすんだ☆」

ちひろ「え?」

ちひろ「……金?」

心「夢ないな、おい☆」


11 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:06:18 zri


24日 夜 ウサミン星

菜々「どうしてナナの家なんですか」

心「まぁまぁ☆」

麻理菜「心がどうしても菜々さんとこってうるさかったのよ」

心「おい☆ うるさいってなんだ☆」

ちひろ「事実ですよ」

菜々「まぁ、クリスマスを一人で過ごさなくていいんで良かったんですけど……」

麻理菜「ここに居るのみんな同じようなものよ」

心「マリナルと一緒にすんなー!」

ちひろ「すんなー!」

麻理菜「もう酔ってるの?」

菜々「はぁとちゃんもちひろさんもパーティ中はしゃぎっぱなしでしたから、きっとまだてテンションが落ち着いてないんですね」

麻理菜「確かにあのはしゃぎっぷりったら……ねぇ」
12 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:06:43 zri
心「マリナルも菜々先輩も淡泊過ぎなの! せっかくのスウィーティーな日なんだから楽しまなくちゃ☆」

ちひろ「そうですよ! なんでお二人ともコスプレしてくれなかったんですか!」

心「え、そっち?」

麻理菜「この歳でコスプレはちょっと……」

菜々「ナナは興味ありましたけどねぇ。お仕事が詰まってて準備が……」

ちひろ「じゃあ麻理菜さんはチャレンジしましょう! 菜々さんはようこそこちら側へ!」

心「バックアップは任せろ☆」

麻理菜「うわぁ、めんどくさい二人が手を組んだわね」

菜々「あはは……。あ、お鍋そろそろ良い感じですね」

心「んじゃさっく食べましょっか☆ はぁとお腹ペコペコ☆」

ちひろ「私もです。わぁ……美味しそう……」

麻理菜「パーティで食べなかったの?」

菜々「はい、どうぞっ」

心「ありがとうございます☆」
13 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:07:04 zri
ちひろ「ちょこっとはつまみましたけど、あんまり食べるとお腹出ちゃうんですよ」

麻理菜「なるほどねぇ」

菜々「確かにあの薄着じゃ目立っちゃいますよね」

心「ん〜……☆ 良い匂い〜……たまらない……」

麻理菜「ブリって美味しいわよね」

ちひろ「菜々さんの家でやる鍋は絶品ですからねぇ」

菜々「えへへ……。たくさんありますからどんどん食べてくださいね!」

菜々「あ、お米食べますか?」

心「んー☆ とりあえずは大丈夫です☆」

麻理菜「私もシメで良いかな」

ちひろ「私は少しだけ頂いてもいいですか?」

菜々「はいはい〜♪」
14 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:07:31 zri
麻理菜「じゃ、とりあえず乾杯しましょうか」

心「おう☆」

四人「「「「かんぱ〜い」」」」

心「はふっ、はふっ……うっめぇ……」

ちひろ「ブリの出汁が白菜に染みて……美味しい……」

麻理菜「あ、この日本酒美味しい」

菜々「楓ちゃんがくれたんですよ〜」

麻理菜「そういえば楓ちゃん達は?」

ちひろ「楓さん達は明日お休みなので居酒屋でクリスマス会兼ねての忘年会ですよ」

菜々「ナナ達は明日はお仕事ですからねぇ……」

心「まぁ、どっちか休めただけありがたく思わないと☆」

ちひろ「私は両日出勤ですよ」

麻理菜「ど、ドンマイ……」

ちひろ「なのでお酒はほどほどに……」
15 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:08:24 zri
菜々「泊まっていきます?」

ちひろ「良いんですか?」

菜々「はい! うちで良ければ! お開きにしてから帰ると結構遅くなっちゃいますよね」

ちひろ「じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな……」

心「えー! ずーるーいー! はぁととマリナルも泊まる〜☆」

麻理菜「ちょっと、心!」

菜々「あはは、良いですよ。麻理菜ちゃんもどうですか?」

麻理菜「……ご迷惑じゃなければ」

菜々「大丈夫です!」

菜々「その代わりですけど、この二人が酔っぱらったら手伝ってください」

麻理菜「あ、そういう事ね。わかったわ」

心「はぁと達酔っぱらわないもん!」

ちひろ「もん!」

麻理菜「もう酔ってるじゃない」

菜々「すきっ腹に日本酒が良くなかったですねぇ……」


16 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:09:17 zri


しばらくのち

麻理菜「ところで心はクリスマスだってのにここに居ていいの?」

心「んー?」

菜々「あ、そうですよ。せっかくクリスマスなのにプロデューサーさんと一緒じゃなくてよかったんですか?」

心「く、クリスマスは家族と過ごすものだから……」

ちひろ「私達は家族じゃないですけどねー」

心「う、うるさい!」

麻理菜「あぁ、わかったわ」

菜々「ナナにもわかりました」

ちひろ「そうなんですよ。このヘタレ、プロデューサーさん誘えてないんですよ。ヘタレなので」

心「あー! もー! 余計なこと言わないで!」
17 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:10:12 zri
麻理菜「あんまりぼやぼやしてるとプロデューサー君取られちゃうわよ」

菜々「そうですよ。せっかく良い感じなのに」

心「だってぇ……」

ちひろ「無理無理。だってこの人、一緒のベッドで寝ても何も出来ないんですもん」

心「ちょっ! ちひろちゃん!?」

麻理菜「え、なにそれ。聞いてないわよ。菜々さんは?」

菜々「ナナも初耳ですね」

ちひろ「言ってなかったんですか?」

心「言えるわけないだろ、バカ!」

麻理菜「心〜♪」

心「嫌です」

菜々「はぁとちゃん♪」

心「嫌です」

ちひろ「私が気を利かせてだいぶ前のイベントの時にホテルをダブルルームにしてあげたんですよ」

心「おい、千川ァ!」
18 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:10:43 zri
麻理菜「え、それで進展一切なし?」

菜々「それは……。プロデューサーさんもあれですけど、はぁとちゃんも……」

心「はぁともプロデューサーも疲れてたの! だからすぐ寝ちゃったの!」

心「はいはい! この話はやめやめ!」

ちひろ「だから駄目なんですよ、このヘタレは」

麻理菜「ホントにヘタレね」

菜々「ヘタレですね!」

心「うるさいうるさいうるさーい!」

心「ふんっ!」

菜々「あ! はぁとちゃんそんな一気に飲んだら!」

心「これが飲まずに居られますか!」

心「ほら! みんなも飲んで!」

麻理菜「えぇ……明日仕事よ? 大丈夫?」

心「知りません! 飲んで☆ 飲め☆」

ちひろ「まったく心さんは……」

菜々「ナナは遠慮したいんですけど……」

心「はぁとの酒が飲めないのかー!」

菜々「わかりました、わかりましたよ!」

菜々「はぁ……明日は二日酔いしそうだなぁ……」


19 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:11:29 zri


25日 朝

心「うぐっ……。あ、頭……いてぇ……」

菜々「……台所に……お味噌汁が……」

麻理菜「取ってくるわ……」

ちひろ「お願いします……」

心「今日のお仕事やばくない……?」

菜々「やばいですよ……確実に……」

ちひろ「私は人前に出ないからまだいいですけど、みなさんは本当に頑張ってください……」

麻理菜「はい、お味噌汁」

菜々「ありがと〜……」

心「さんきゅー……☆」

ちひろ「ありがとうございます」
20 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:11:49 zri
麻理菜「はぁ……。とりあえず落ちついたら準備して行きましょうか」

心「だね……☆ はぁと達は夢を与えるアイドルだから……」

菜々「こんな無様な姿は見せられません……」

ちひろ「さすがアイドルの皆さんです。カッコいいです」

麻理菜「だって、ね?」

菜々「はいっ!」

心「アイドルは強くてカッコよくて、綺麗で可愛い、女の子みんなの憧れだからね☆」

End
21 :名無しさん@おーぷん 2017/12/24(日)15:15:44 zri
以上です。

メリークリスマス! 皆さまいかがお過ごしでしょうか!
私は何年かぶりに仕事のないクリスマスなので家で楽しくデレステとミリシタとステラステージやってます!地球の防衛もしてます!
やる事が多すぎて忙しないので働いてるのと何も変わらない気もします。

ミリシタのイベントの「Princess Be Ambitious!!」がめっちゃ楽しいですよ!シンデレラも良いですけど、ミリオンも765ASもよろしくお願いします!

では、お読み頂ければ幸いです。
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